JP2005264054A - ポリアミドイミド及びこれを含む樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 金属との接着性を十分に維持しつつ優れた難燃性を発揮し得るポリアミドイミド、及び、これを含む樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】 本発明のポリアミドイミドは、分子構造中に化学的に結合したリン原子を有しており、全質量に対するリン原子の含有量は0.5〜2.5質量%である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリアミドイミド及びこれを含む樹脂組成物に関する。
ポリアミドイミドは、芳香族ジアミンとトリメリット酸クロライドとを反応させる酸クロライド法や、無水トリメリット酸と芳香族ジイソシアネートとを反応させるイソシアネート法により合成されることが一般的である。
しかし、これらのポリアミドイミドの製造方法には以下に示すような問題があった。例えば、酸クロライド法においては、副生成物としてHClが生じることから、これを除去するための複雑な工程が必要になるという問題があった。また、イソシアネート法においては、副生成物を生じることは少ないものの、市販されている芳香族ジイソシアネートの種類が少ないため、合成できるポリアミドイミドの構造が限定されるという問題があった。
そこで、上述したような問題点を回避するためのポリアミドイミドの製造方法として、いったんジイミドジカルボン酸を生じさせた後に、これとジイソシアネート化合物を反応させてポリアミドイミドを得る方法が提案されている。例えば、芳香族トリカルボン酸無水物とエーテル結合を有するジアミンとをジアミン過剰の状態で反応させ、次いでジイソシアネートを反応させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、ジイミドジカルボン酸を効率良く得るための方法として、芳香族ジアミンと無水トリメリット酸とを反応させる方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
このようなジイミドジカルボン酸を経由する方法によれば、副生成物としてHClを生じることがなく、しかも、芳香族ジイソシアネートに比して種類が豊富な芳香族ジアミンを用いることができるようになるため、様々な構造を有するポリアミドイミドを容易に合成できるようになる。
また、上記の方法に従って、より高い分子量を有するポリアミドイミドを得る試みもなされており、かかる試みとしては、ジアミンとして芳香環を3つ以上有するジアミンを用いることで、溶媒への溶解性の高いジイミドジカルボン酸を合成する方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、ポリアミドイミド中にシロキサン構造を導入することによって、弾性率、可撓性、乾燥効率等の特性を向上させる試みもなされている(例えば、特許文献4参照)。
これらの製造方法によって製造されるポリアミドイミドは、耐熱性及び耐薬品性に優れており、また高弾性率且つ低誘電率であるという特徴を有していることから、フィルム、接着剤、塗料、配線板材料等として実用されている。
ところで、近年では、これらの用途に適用されるポリアミドイミドには、上述した特性に加え、高温条件下での使用や火災時の安全性等を考慮して、優れた難燃性を有していることが求められている。しかし、従来のポリアミドイミドは、このような難燃性の要求に対して十分な特性を有していないものが殆どであった。
従来、樹脂材料に難燃性を付与する方法としては、燃焼の際に生じるラジカルを補足するハロゲン化合物や燃焼に伴って水分子を放出する水和アルミニウムフィラー等を難燃剤として樹脂中に添加する方法、又は、分子中の芳香族成分を増加させることにより樹脂そのものの難燃性を高める方法等が知られている。しかし、これらの方法により難燃性を向上させた樹脂は、燃焼の際に有害なガスを生じたり、また、難燃性以外の樹脂特性が低下したりといった不都合を有している場合が多かった。
そこで、これらの問題点を解消するために、最近では、リンを含有する化合物を難燃剤として用いることが検討されている。このようなリン含有化合物は、燃焼により有害なガスを生じる懸念が少ないため、比較的安全性の高いものであるといえる。例えば、下記特許文献5には、下記式(8)等で表される有機リン化合物を難燃剤として添加してなる樹脂組成物が開示されている。
Figure 2005264054

[式中、XないしXは同一又は相異なって水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、Aは水素原子又はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基で置換されていてもよいジヒドロキシフェニル基或いはジヒドロキシナフチル基を表わす。]
特開平3−181511号公報 特開平4−182466号公報 特開平9−268214号公報 特開平11−130831号公報 特開2000−336204号公報
近年では、ポリアミドイミドは、多層プリント配線板において各配線板同士を接着及び絶縁する層間絶縁層用の材料として適用することが期待されている。かかる用途においては、ポリアミドイミドは、従来に比して弾性率、可撓性、乾燥効率等に優れることが求められている。これらの特性は、上述の如く、ポリアミドイミド中にシロキサン構造を導入することで達成されるが、このようにシロキサン構造が導入されたポリアミドイミドは、上記特性が向上する反面、難燃性が著しく低くなる傾向にあった。このため、上述したようなリン含有化合物を難燃剤として添加することでポリアミドイミドの難燃性を向上させようとした場合、難燃剤を大量に用いる必要があった。
ところが、リン含有化合物は、通常、樹脂や溶媒への溶解性が低いことから、ポリアミドイミド中には、フィラーとして固形の状態で添加されることが多かった。上述したような層間絶縁層材料に適用する場合、ポリアミドイミドは、熱硬化性樹脂等と混合された樹脂組成物として用いられることが多いが、このように多量のリン含有化合物をフィラーとして含有しているポリアミドイミドは、樹脂組成物として用いた場合に、配線板における金属の導電層との接着性を顕著に低下させる傾向にあった。このため、かかる樹脂組成物を層間絶縁層に適用した多層配線板においては、絶縁層と導電層とが剥離してしまう等の不具合が生じ易かった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、金属との接着性を十分に維持しつつ優れた難燃性を発揮し得るポリアミドイミド、及びこれを含む樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、リン含有化合物をフィラーとしてポリアミドイミド中に含有させるのではなく、その分子中にリン原子を導入することで上記目的を達成可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明のポリアミドイミドは、分子構造中にリン原子を有しており、全質量に対するリン原子の含有量が、0.5〜2.5質量%であることを特徴とする。
かかる構成のポリアミドは、上記従来技術のようにフィラーとしてではなく、分子構造に化学的に結合した状態でリン原子を有している。このため、上述したような難燃剤の併用等を行わなくても、ポリアミドイミド自身が優れた難燃性を発揮し得るようになる。したがって、このようなポリアミドイミドを用いる場合、上記従来のポリアミドイミドで生じていたような、金属との接着性低下の問題を生じることが極めて少なくなる。また、従来のようにフィラーを多量に含有させたポリアミドイミドは、その硬化物が極めて脆くなる傾向にもあったが、本発明のポリアミドイミドによれば、このような強度低下の問題も極めて少なくなる。
上記ポリアミドイミドは、全質量に対して0.5〜2.5質量%のリン原子を含有している。このリン原子の含有量が、全質量に対して0.5質量%以下であると、ポリアミドイミドの難燃性が著しく低下する。一方、リン原子の含有量が2.5質量%を超えるようにポリアミドイミドの合成を試みた場合、リン原子のすべてが分子構造中に存在し得なくなり、余剰のリン原子又はこれを含む化合物がポリアミドイミド中に残存して、これによりポリアミドイミドの接着性や強度が低下するようになる。すなわち、本発明のポリアミドイミドは、0.5〜2.5質量%のリン原子を含有することで、難燃性、接着性等の特性が顕著に優れるものとなる。
また、上記ポリアミドイミドは、分子構造中に、下記化学式(1)で表される官能基を有しているとより好ましい。ここで、ポリアミドイミドにおけるリン原子は、主としてこの官能基の形態で含まれているとより好ましい。このような構造を有しているリン原子を含有する官能基(以下、「リン含有官能基」という)は、ポリアミドイミドに対して優れた難燃性を付与することができる。
Figure 2005264054
本発明のポリアミドイミドは、分子構造中にケイ素原子をさらに有しており、全質量に対するケイ素原子の含有量が1.0〜25.0質量%であると好ましい。
このようなポリアミドイミドは、分子構造中にケイ素原子を有しているため、弾性率、可撓性、溶媒を乾燥させる際の乾燥効率等に優れるものとなる。上述したように、従来、分子中にケイ素原子が導入されたポリアミドイミドは、難燃性が著しく低下する傾向にあった。これに対して、本発明のポリアミドイミドは、分子構造中にリン原子を併せて有していることから、優れた耐熱性を維持しつつ、上記特性が向上されたものとなる。
また、上記構造のポリアミドイミドは、全質量に対して1.0〜25.0質量%のケイ素原子を有している。このケイ素原子の含有量が1.0質量%未満であると、例えば、ポリアミドイミドをフィルム状に加工する場合に、ポリアミドイミドと混合した溶媒の揮発が困難となる等、加工の際の作業性が悪くなる傾向にある。一方、25質量%を超えると、ポリアミドイミドの難燃性が著しく低下するほか、フィルムを形成させた際の接着性、強度等が低下する傾向にある。すなわち、ケイ素原子の含有量が上記範囲であるポリアミドイミドは、十分な難燃性等の特性を有するとともに、その加工時の作業性にも優れるものとなる。
また、上記ポリアミドイミドは、分子構造中に、オルガノシロキサン構造を有するものであるとより好ましい。特に、ポリアミドイミドにおけるケイ素原子は、主としてこのオルガノシロキサン構造として含まれているものであると好ましい。ポリアミドイミドがこのようにオルガノシロキサン構造を有していると、上述した弾性率、可撓性、乾燥効率等の特性が更に向上する。
さらに、本発明のポリアミドイミドは、下記化学式(2)で表されるリン含有化合物とジイソシアネート化合物とを反応させて得られるリン含有ジイソシアネート化合物と、イミド基を有するジカルボン酸と、を反応させて得られる構造を含むものであると好ましい。
Figure 2005264054
上記リン含有化合物とジイソシアネート化合物との反応、及び、これにより得られたリン含有ジイソシアネートと上記ジカルボン酸との反応は、その制御が容易であり、また効率良く生じ得る反応である。このため、これらの反応によれば、ポリアミドイミドの分子構造中に、上記化学式(1)で表されるリン含有官能基を容易に導入することができる。
より具体的には、上記ジカルボン酸としては、下記一般式(3)で表されるジイミドジカルボン酸及び下記一般式(4)で表されるジイミドジカルボン酸を含むジイミドジカルボン酸混合物を含有していると好ましい。
Figure 2005264054

Figure 2005264054

[式中、Rは一つ以上の芳香環を有する2価の基、R41はアルキル基、フェニル基又は置換フェニル基、R42は2価の有機基、nは1〜15の整数をそれぞれ示す。なお、複数存在するR41及びR42はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
これらのジイミドジカルボン酸からなる構造単位を有するポリアミドイミドは、耐熱性や金属との接着性に優れているという特性を有している。このため、このような構造単位を有するポリアミドイミドは、多層配線板における絶縁層形成材料として極めて好適なものとなる。
ここで、上記ジイミドジカルボン酸混合物は、芳香族ジアミン及びシロキサンジアミンを含むジアミン混合物と、無水トリメリット酸と、の反応により得られたものであり、この反応においては、芳香族ジアミン、シロキサンジアミン及び無水トリメリット酸の配合量を、下記式(5)を満たすように調整することがより好ましい。
2.05≦W/(W+W)≦2.20 …(5)
[式中、Wは芳香族ジアミンのモル数、Wはシロキサンジアミンのモル数、Wは無水トリメリット酸のモル数をそれぞれ示す。]
ジイミドジカルボン酸混合物の合成において、各成分の配合量を上述した範囲に調整することで、各ジアミンが有している2つのアミノ基のそれぞれが無水トリメリット酸と反応するようになる。その結果、両末端が無水トリメリット酸に由来するカルボキシル基を有する構造、すなわち、上記一般式(3)及び(4)で表される構造のジイミドジカルボン酸を効率良く得られるようになる。
さらに、本発明のポリアミドイミドは、リン含有ジイソシアネート化合物と上述したジイミドジカルボン酸混合物(ジアミン混合物と無水トリメリット酸との反応により得られた混合物)との反応により得られた構造単位を含有しており、この反応において、リン含有化合物、ジイソシアネート化合物、芳香族ジアミン及びシロキサンジアミンの配合量を、下記式(6)及び(7)を満たすように調整することが一層好ましい。
1.0≦W/(W+W)≦1.3…(6)
1.0≦W/(W+W)≦1.3…(7)
[式中、Wは芳香族ジアミンのモル数、Wはシロキサンジアミンのモル数、Wはリン含有化合物のモル数、Wはジイソシアネート化合物のモル数をそれぞれ示す。]
上記の条件を満たすように合成された構造単位は、上記一般式(3)又は(4)で表されるジイミドジカルボン酸を含む単位と、リン含有ジイソシアネートを含む単位とをほぼ交互に有するものとなる。このような構造単位を有しているポリアミドイミドは、極めて優れた難燃性を有するようになり、しかも、耐熱性、金属に対する接着性の点においても優れた特性を有するものとなる。
本発明はまた、上記本発明のポリアミドイミドと、熱硬化性樹脂とを含有する樹脂組成物を提供する。かかる樹脂組成物における熱硬化性樹脂は、該ポリアミドイミドのアミド基と反応する官能基を有していると好適である。
このような樹脂組成物は、上記本発明のポリアミドイミドを含有していることから、優れた難燃性、耐熱性及び金属への接着性を有するものとなる。このため、例えば、多層配線板における層間絶縁層の形成材料として好適である。このような層間絶縁層を備える多層配線板は、難燃性、耐熱性及び金属への接着性に優れるものとなる。そして、この多層配線板においては、各層の配線板同士が剥離するといった不都合を生じることが極めて少ない。
本発明によれば、優れた難燃性を有するとともに、金属との接着性の点においても十分な特性を有するポリアミドイミドを提供することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
本発明のポリアミドイミドは、分子中に化学的に結合したリン原子を含む構造を有するものである。かかる構造のポリアミドイミドにおいては、リン原子の含有量が、全質量中、0.5〜2.5質量%、好ましくは1.0〜2.3質量%である。ポリアミドイミド中のリン原子の含有量が、0.5質量%未満であると、ポリアミドイミドの難燃性が不十分となる。一方、2.5質量%を超えるポリアミドイミドを合成しようとすると、ポリアミドイミドにリン原子を供給すべき原料化合物が十分に反応せず、このため当該原料化合物がポリアミドイミド中に残存して、これによりポリアミドイミドの接着性、強度が不十分となる。
このようなポリアミドイミドにおいて、リン原子は、主として下記化学式(1)で表されるリン含有官能基の形態で分子中に導入されていると好ましい。
Figure 2005264054
また、好適な場合、本発明のポリアミドイミドは、分子構造中にケイ素原子をさらに有している。この場合、全質量中のケイ素原子の含有量は、1.0〜25.0質量%であると好ましく、4.0〜14.0質量%であるとより好ましい。ケイ素原子の含有量が1.0質量未満であると、ポリアミドイミドの可撓性が低下して、例えばフィルム等を形成させた場合に脆くなる傾向にある。一方、25.0質量%を超えると、ポリアミドイミドの難燃性が低下するほか、フィルムを形成する際に、その強度や接着性が低下する傾向にある。このようなポリアミドイミド中のケイ素原子は、主としてオルガノシロキサン構造の形態で含まれていると好ましい。
以下、本発明のポリアミドイミドの好適な製造方法について説明する。
本発明のポリアミドイミドは、ジイソシアネート化合物と下記化学式(2)で表されるリン含有化合物とを反応させて得られるリン含有ジイソシアネート化合物と、イミド基を有するジカルボン酸とを反応させることにより得ることができる。このような反応によって、分子中に上記化学式(1)で表されるリン含有官能基を有するポリアミドイミドが生成する。
Figure 2005264054
(リン含有ジイソシアネート)
まず、リン含有ジイソシアネートについて説明する。リン含有ジイソシアネートとしては、上記化学式(2)で表されるリン含有化合物と、ジイソシアネート化合物とを反応させることにより得られるものが好ましい。
上記化学式(2)で表されるリン含有化合物は、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドであり、HCA−HQ(三光株式会社製、商品名)として商業的に入手可能である。
また、ジイソシアネート化合物としては、下記一般式(9)で表される化合物を例示できる。
Figure 2005264054
式中、R91は、1つ以上の芳香環を有する2価の有機基、又は、2価の脂肪族炭化水素基である。このような2価の基としては、−C−CH−C−で表される基、トリレン基、ナフチレン基、ヘキサメチレン基、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン基及びイソホロン基から選ばれる少なくとも1つの基が好ましい。
上記一般式(9)で表されるジイソシアネート化合物としては、脂肪族ジイソシアネート又は芳香族ジイソシアネートが例示でき、これらを単独で又は組み合わせて用いることができる。
芳香族ジイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、2,4−トリレンダイマー等が例示できる。一方、脂肪族ジイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が例示できる。
これらのジイソシアネート化合物のなかでは、芳香族ジイソシアネートが好ましく、なかでも、MDIが好ましい。ジイソシアネート化合物としてMDIを用いることにより、得られるポリアミドイミドの可撓性を向上させるとともに、結晶性を低減させることができる。これにより、ポリアミドイミドのフィルム形成性が向上する。
上記化学式(2)で表されるリン含有化合物と上記一般式(9)で表されるジイソシアネート化合物との反応は、両者を溶解できる溶媒中で行うことができる。このような溶媒としては、溶媒への溶解性が特に小さいリン含有化合物を溶解できるような溶媒を選択することが好ましい。例えば、N−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」という)、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。なかでも、リン含有化合物の溶解性に優れるNMPが好ましい。
この反応においては、上記化学式(2)で表されるリン含有化合物に対して、1.9〜2.5倍モル量のジイソシアネート化合物を反応させることが好ましい。こうすることで、リン含有化合物における2つのフェノール性水酸基が、それぞれジイソシアネート化合物と反応するようになり、これによりリン含有ジイソシアネート化合物が効率良く得られるようになる。
また、上記反応は、好ましくは40〜100℃、より好ましくは50℃〜80℃の反応温度で生じさせることが好ましい。この反応温度が40℃未満であると、反応の進行が著しく遅くなり、リン含有ジイソシアネート化合物を十分に生じ難くなる場合がある。一方、反応温度が100℃を超えると反応が急激に生じるようになり、リン含有ジイソシアネート化合物同士が重合してオリゴマー体やポリマー体を生じる場合がある。その結果、所望とするリン含有ジイソシアネート化合物の生成量が減少する傾向にある。
より具体的には、上記反応は、リン含有化合物とジイソシアネート化合物とを室温で混合した後に、上述した温度範囲で徐々に温度を上昇させるようにして実施すると好適である。この場合、反応の進行とともに固形物であるリン含有化合物が徐々に溶媒に溶解するため、反応の進行度の確認が容易となる。
このようにして上記化学式(2)で表されるリン含有化合物と上記一般式(9)で表されるジイソシアネート化合物とを反応させることで、例えば、下記一般式(10)で表されるリン含有ジイソシアネート化合物が生成する。なお、式中、R91は上記と同義である。
Figure 2005264054
(イミド基を有するジカルボン酸)
イミド基を有するジカルボン酸としては、下記一般式(3)で表されるジイミドジカルボン酸及び下記一般式(4)で表されるジイミドジカルボン酸を含むジイミドジカルボン酸混合物が挙げられる。
Figure 2005264054

Figure 2005264054
上記一般式(3)中、Rは1つ以上の芳香環を有する2価の基を示し、上記一般式(4)中、R41はアルキル基、フェニル基又は置換フェニル基、R42は2価の有機基をそれぞれ示す。ここで、複数存在するR41及びR42はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
上記一般式(3)で表されるジイミドジカルボン酸及び上記一般式(4)で表されるジイミドジカルボン酸を含むジイミドジカルボン酸混合物は、芳香族ジアミン及びシロキサンジアミンを含むジアミン混合物(以下、「ジアミン混合物」という)と、無水トリメリット酸との反応により得られたものであると好ましい。このような反応においては、芳香族ジアミンと無水トリメリット酸との反応により上記一般式(3)で表されるジイミドジカルボン酸が生じ、シロキサンジアミンと無水トリメリット酸との反応により上記一般式(4)で表されるジイミドジカルボン酸が生じる。
上記一般式(3)で表されるジイミドジカルボン酸を得るための芳香族ジアミンとしては、芳香環を一つ以上有する芳香族ジアミンが挙げられる。このような芳香族ジアミンは、芳香環を一つ有する単環芳香族ジアミン、芳香環を2つ有する二環芳香族ジアミン、及び3つ以上の芳香環を有する芳香族ジアミンに分類することができる。このような反応の結果、上記一般式(3)で表されるジイミドジカルボン酸は、上記Rで表される基として、これらの芳香族ジアミンからアミノ基を除いてなる2価の基を有するようになる。
例えば、単環芳香族ジアミンとしては、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン等が挙げられる。また、二環芳香族ジアミンとしては、2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジアミン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル−4,4’−ジアミン、2,6,2’,6’−テトラメチル−4,4’−ジアミン、5,5’−ジメチル−2,2’−スルフォニル−ビフェニル−4,4’−ジアミン、4,4’−ジアミノビフェニルスルホン,4,4’−ジアミノビフェニルエーテル、4,4’−ジアミノビフェニルメタン、4,4’−ジアミノビフェニルケトン等が挙げられる。
また、芳香環を3つ以上有するジアミンとしては、下記一般式(11)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 2005264054
式中、R11は、一つ以上の芳香環を有する2価の基であり、好ましくは下記式(12a)又は(12b)で表される2価の基である。なお、下記式(12a)において、R12は、炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基又は単結合を示す。
Figure 2005264054
このような芳香環を3つ以上有する芳香族ジアミンとしては、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(以下、「BAPP」という)、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン等が例示できる。これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上述した芳香族ジアミンのなかでも、芳香環を3つ以上有する芳香族ジアミンが好ましく、その好適な芳香環数は3〜6個である。このような芳香族ジアミンは、得られるポリアミドイミドの耐熱性、強度等の特性を向上させることができる。なかでも、これらの特性に特に優れており、しかも入手が容易であることからBAPPが特に好ましい。
一方、上記一般式(4)で表されるジイミドジカルボン酸を得るためのシロキサンジアミンは、下記一般式(13)で表されるジアミンである。なお、式中、R41及びR42は上記と同義である。
Figure 2005264054
より具体的には、R41としては、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基が好ましい。また、R42としては、炭素数1〜6のアルキレン基や、炭素数1〜3のアルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいフェニレン基、炭素数1〜3のアルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいナフタレン基が好ましい。
このようなシロキサンジアミンとしては、例えば、アミノ変性シリコーンオイルであるX−22−161AS(アミン当量450)、X−22−161A(アミン当量840)、X−22−161B(アミン当量1500)(以上、信越化学工業社製)、BY16−853(アミン当量650)、BY−16−853B(アミン当量2200)(以上、東レダウコーニングシリコーン社製)、X−22−9409(アミン当量680)、X−22−1660B(アミン当量2260、以上、信越化学工業社製)等が例示できる。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、本発明のポリアミドイミドの製造に際しては、ジアミン混合物中に、上述した芳香族ジアミン及びシロキサンジアミンに加え、その他のジアミン化合物を含有させてもよい。このような他のジアミン化合物としては、例えば脂肪族ジアミンが挙げられ、その配合量は、ジアミン混合物全量中、0〜50モル%程度とすることが望ましい。
ジイミドジカルボン酸混合物を得るためのジアミン混合物と無水トリメリット酸との反応は、例えば、以下に示すようにして行うことができる。すなわち、まず、ジアミン混合物と無水トリメリット酸とを溶媒に溶解又は分散させ、50〜90℃で攪拌して反応させる。この反応においては、各ジアミンにおけるアミノ基と無水トリメリット酸における無水カルボキシル基との反応が主に生じ、その結果、両者の反応に由来するアミド基及びカルボキシル基が生じる。なお、ジアミン混合物における芳香族ジアミンとシロキサンジアミンとの比率は、ポリアミドイミドにおけるケイ素原子の含有量が上述した好適な値となる範囲で、所望とする特性に合わせて適宜調整することが好ましい。
この反応において、例えば、ジアミン混合物が芳香族ジアミン及びシロキサンジアミンから構成される場合、芳香族ジアミン、シロキサンジアミン及び無水トリメリット酸の配合量は、下記式(5)で表されるように調整することが好ましい。
2.05≦W/(W+W)≦2.20 …(5)
上記式中、Wは芳香族ジアミンのモル数、Wはシロキサンジアミンのモル数、Wは無水トリメリット酸のモル数をそれぞれ示している。各成分をこのような配合量とすることで、芳香族ジアミン及びシロキサンジアミンが末端に有している2つのアミノ基のそれぞれが、無水トリメリット酸における無水カルボキシル基と反応するようになる。
また、上記反応において用いる溶媒としては、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、4−ブチロラクトン、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒が挙げられる。これらのなかでも、NMPが好ましい。
このような反応に続いて、反応後の溶液に水と共沸可能な芳香族炭化水素を加えて温度を120〜180℃とし、これにより、上述した反応により生じたアミド基とカルボキシル基との間で脱水閉環反応を生じさせる。この脱水閉環反応によりアミド基及びカルボキシル基からイミド基が生じ、その結果、ジアミン混合物中のそれぞれのジアミンに対応するジイミドジカルボン酸が生成する。
脱水閉環反応で用いる水と共沸可能な芳香族炭化水素としては、トルエン、ベンゼン、キシレン、エチルベンゼン等が例示でき、なかでもトルエンが好ましい。これらの芳香族炭化水素は、溶媒に対して10〜50質量%加えることで、脱水閉環反応が効率良く生じる傾向にある。なお、脱水閉環反応が終了した後には、反応後の溶液を更に190℃程度に加熱して攪拌することにより、水と共沸可能な芳香族炭化水素を除去することが好ましい。
(ポリアミドイミドの合成)
上述の如く、本発明のポリアミドイミドは、好適な場合、上記リン含有ジイソシアネート化合物と、上記イミド基を有するジカルボン酸とを、溶媒中、100〜180℃で2〜4時間程度処理することにより得ることができる。
この反応に用いる非プロトン性極性溶媒としては、イミド基を有するジカルボン酸やリン含有ジイソシアネート化合物との反応性を有しないものであり、且つ、上述した反応温度での使用が可能であるものが好ましい。このような溶媒としては、上述したジイミドジカルボン酸混合物の製造時に用いた非プロトン性極性溶媒が好ましく、なかでも、より高い温度条件で使用できるNMPが好ましい。
また、この反応におけるイミド基を有するジカルボン酸、及びリン含有ジイソシアネート化合物の配合量は、ポリアミドイミド中に含有させるリン原子の量に応じて適宜調整することが望ましいが、リン原子の含有量が上述した範囲となる限り、それぞれの配合量は略等モル量とすることが好ましい。こうすると、ポリアミドイミドは、これらの化合物に基づく構造単位を均一に(より好適には交互に)有することとなり、これによりポリアミドイミドの難燃性が一段と向上する。
例えば、イミド基を有するジカルボン酸として上述したようなジイミドジカルボン酸混合物を用いる場合には、当該反応は、リン含有化合物及びジイソシアネート化合物の配合量を、ジイミドジカルボン酸混合物の調製時に用いた芳香族ジアミン及びシロキサンジアミンの配合量に対して、下記式(6)及び(7)で表される関係が満たされるように調整することが好ましい。なお、下記式中、Wは芳香族ジアミンのモル数、Wはシロキサンジアミンのモル数、Wはリン含有化合物のモル数、Wはジイソシアネート化合物のモル数をそれぞれ示している。
1.0≦W/(W+W)≦1.3…(6)
1.0≦W/(W+W)≦1.3…(7)
そして、このような反応においては、リン含有ジイソシアネート化合物におけるイソシアネート基と、イミド基を有するジカルボン酸のカルボキシル基とが反応してアミド基が生じ、これにより、分子構造中にリン原子を有するポリアミドイミドが生成する。
例えば、リン含有ジイソシアネート化合物が、上記一般式(10)で表される化合物であり、イミド基を有するジカルボン酸が、上記一般式(3)及び(4)で表されるジイミドジカルボン酸を含むジイミドジカルボン酸混合物である場合には、下記一般式(14a)で表される構造単位及び下記一般式(14b)で表される構造単位を有するポリアミドイミドが主として生成することが多い。なお、下記式中の記号は全て上記と同義である。
Figure 2005264054
Figure 2005264054
なお、上記反応は、必ずしも上述したリン含有ジイソシアネート化合物及びイミド基を含有するジカルボン酸のみを配合するものでなくてもよく、得られるポリアミドイミドの特性が維持できる範囲で、当該反応には他の成分を混在させてもよい。例えば、リン含有ジイソシアネート化合物の一部を、リン原子を有しないジイソシアネートに置き換えることもできる。このリン原子を含有しないジイソシアネートとしては、上述したリン含有ジイソシアネート化合物を合成する際に使用できるジイソシアネート化合物等が挙げられる。こうすることで、ポリアミドイミドの特性を制御できるほか、ポリアミドイミド中のリン原子の含有量が2.5質量%を超えないように調節することが可能となる。但し、上述した方法によってポリアミドイミドを合成すると、大抵の場合はリン原子の含有量が2.5質量%以下となることから、後者の目的のためのこのような置き換えは殆ど必要とされない。
また、同様の観点から、イミド基を含有するジカルボン酸を、イミド基を有しないジカルボン酸に一部置き換えることができる。こうすることで、ポリアミドイミド中のイミド基の含有量を調整することもできる。イミド基を有しないジカルボン酸としては、上述したジイミドジカルボン酸を合成する際に使用可能な芳香族ジカルボン酸や脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
(樹脂組成物)
上述したような本発明のポリアミドイミドは、熱硬化性樹脂と組み合わせた樹脂組成物の形態で、接着剤、配線板材料等種々の用途への応用が可能となる。このような熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ビスマレイミド樹脂、トリアジン−ビスマレイミド樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
これらの樹脂組成物は、ポリアミドイミド100質量部に対して1〜200質量部の熱硬化性樹脂を含有していると好ましく、3〜100質量部含有しているとより好ましく、5〜80質量部含有していると更に好ましい。熱硬化性樹脂の含有量が1質量部未満であると、硬化後の耐溶剤性が悪くなり、硬化物の耐久性が低下する傾向にある。一方、200質量部を超えると、硬化物のガラス転移温度が低くなり耐熱性が低下する傾向にある。
本発明のポリアミドイミドと組み合わせる熱硬化性樹脂としては、ポリアミドイミドにおけるアミド基と反応を生じる官能基を有する熱硬化性樹脂(以下、「アミド反応性化合物」という)が好ましい。アミド基と反応する官能基としては、エポキシ基、特にグリシジル基が好適である。アミド反応性化合物としては、これらの官能基を2以上有している多官能エポキシ化合物(エポキシ樹脂)が好ましい。アミド反応性化合物としてこのような多官能エポキシ化合物を用いた場合、樹脂組成物の硬化物は、耐熱性、機械的特性及び電気的特性に優れるものとなる。多官能エポキシ化合物のなかでも、3以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物が好ましい。
2以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物としては、ビスフェノールA、ノボラック型フェノール樹脂、オルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂等の多価フェノールとエピクロルヒドリンとを反応させて得られるエポキシ樹脂;1,4−ブタンジオール等の多価アルコールとエピクロルヒドリンとを反応させて得られるエポキシ樹脂;フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエステル;アミン、アミド又は複素環式窒素塩基を有する化合物のN−グリシジル誘導体;脂環式エポキシ樹脂等が例示できる。
また、3個以上のグリシジル基を有する多官能エポキシ化合物としては、ZX−1548−2(東都化成社製)、DER−331L(ダウ・ケミカル社製ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、YDCN−195(東都化成社製クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)等が例示できる。
このようにアミド反応性化合物として多官能エポキシ化合物を用いる場合、硬化性樹脂中に、多官能エポキシ化合物の硬化剤や硬化促進剤を更に加えることが好ましい。このような硬化剤、硬化促進剤としては、公知のものを適用できる。例えば、硬化剤としては、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、グアニル尿素等のアミン類;イミダゾール類;ヒドロキノン、レゾルシノール、ビスフェノールA及びこれらのハロゲン化物、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂等の多官能フェノール類;無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、メチルハイミック酸等の酸無水物類等が挙げられる。また、硬化促進剤としては、アルキル基置換イミダゾール、ベンゾイミダゾール等のイミダゾール類を例示できる
硬化剤を加える場合、その配合量は、多官能エポキシ化合物におけるエポキシ当量に応じて決定することができる。例えば、硬化剤としてアミン化合物を添加する場合には、アミンの活性水素の当量と、多官能エポキシ化合物のエポキシ当量が等しくなるように配合する。また、硬化剤が多官能フェノール類又は酸無水物類である場合には、その配合量は、多官能エポキシ化合物1当量に対して、フェノール性水酸基又はカルボキシル基が0.6〜1.2当量となるようにすることが好ましい。さらに、硬化促進剤を加える場合、その配合量は多官能エポキシ化合物100重量部に対して、0.001〜10重量部とすることが好ましい。
これらの硬化剤又は硬化促進剤の配合量が上記範囲より少ないと、多官能エポキシ化合物の硬化が不充分となり、樹脂組成物の硬化後のガラス転移温度が低くなり耐熱性が低下する傾向にある。一方、上記範囲よりも多いと、残存の硬化剤又は硬化促進剤によって樹脂組成物の硬化後の電気的特性が低下する傾向にある。
このように構成された樹脂組成物は、組成物中に上記本発明のポリアミドイミドを含有しているため、極めて優れた難燃性を有するとともに、金属等への接着性にも優れるものとなる。よって、多層プリント配線板における配線板間の絶縁性接着層として好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[ポリアミドイミドの合成]
(実施例1)
還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計及び攪拌器を備えた3Lのセパラブルフラスコに、シロキサンジアミンとして反応性シリコーンオイルKF8010(信越化学工業社製、アミン当量430)215.0g(0.25mol)、芳香族ジアミンとして2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)102.5g(0.25mol)、無水トリメリット酸(TMA)201.6g(1.05mol)、非プロトン性極性溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)519gを仕込み、80℃で30分間攪拌した。
攪拌終了後、水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン200mLを加え、温度を160℃に上昇させて2時間還流させた。水分定量受器に水が約18mL以上たまり、水の留出が見られなくなっていることを確認したら、水分定量受器中の留出液を除去し、更に温度を190℃まで上昇させて、反応溶液中のトルエンを除去した。その後、溶液を室温まで低下させてジイミドジカルボン酸混合物を含む溶液を得た。
これと並行して、還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計及び攪拌機を備えた別の5Lセパラブルフラスコに、NMP1363mL、リン含有化合物としてHCA−HQ(三光社製、上記化学式(2)で表されるリン含有化合物)194.4g(0.6mol)、ジイソシアネート化合物として4,4’−ジフェニルメタンジイイソシアネート(MDI)300g(1.2mol)を投入し、60℃で2時間反応させた。
この5Lセパラブルフラスコ中に、上述したジイミドジカルボン酸混合物を含む溶液の全量を加え、温度を160℃まで上昇させ2時間反応させた。反応後、溶液を室温まで冷却して、分子中にリン原子を有するポリアミドイミドのNMP溶液を得た。得られた溶液中のポリアミドイミドの含有量は35質量%であり、また、ポリアミドイミド中のリン原子の含有量は1.89質量%であった。
(実施例2)
還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計及び攪拌器を備えた3Lのセパラブルフラスコに、芳香族ジアミンとしてBAPPの205.0g(0.50mol)、TMAの201.6g(1.05mol)、非プロトン性極性溶媒としてNMPの407gを仕込み、80℃で30分間攪拌した。
攪拌終了後、水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン150mLを加え、温度を160℃に上昇させて2時間還流させた。水分定量受器に水が約18mL以上たまり、水の留出が見られなくなっていることを確認したら、水分定量受器中の留出液を除去し、更に温度を190℃まで上昇させて、反応溶液中のトルエンを除去した。その後、溶液を室温まで低下させてジイミドジカルボン酸混合物を含む溶液を得た。
これと並行して、還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計及び攪拌機を備えた別の5Lセパラブルフラスコに、NMP1267mL、リン含有化合物としてHCA−HQの194.4g(0.6mol)、芳香族ジイソシアネートとしてMDIの300g(1.2mol)を投入して、60℃で2時間反応させた。
この5Lセパラブルフラスコ中に、上述したジイミドジカルボン酸混合物を含む溶液の全量を加え、温度を160℃まで上昇させ2時間反応させた。反応後、溶液を室温まで冷却して、分子中にリン原子を有するポリアミドイミドのNMP溶液を得た。得られた溶液中のポリアミドイミドの含有量は35質量%であり、また、ポリアミドイミド中のリン原子の含有量は2.13質量%であった。
(実施例3)
還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計及び攪拌器を備えた3Lのセパラブルフラスコに、シロキサンジアミンとして反応性シリコーンオイルKF8010の43.0g(0.05mol)、芳香族ジアミンとしてBAPPの184.5g(0.45mol)、TMAの201.6g(1.05mol)、非プロトン性極性溶媒としてNMPの546gを仕込み、80℃で30分間攪拌した。
攪拌終了後、水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン150mLを加え、温度を160℃に上昇させて2時間還流させた。水分定量受器に水が約18mL以上たまり、水の留出が見られなくなっていることを確認したら、水分定量受器中の留出液を除去し、更に温度を190℃まで上昇させて、反応溶液中のトルエンを除去した。その後、溶液を室温まで低下させてジイミドジカルボン酸混合物を含む溶液を得た。
これと並行して、還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計及び攪拌機を備えた別の5Lセパラブルフラスコに、リン含有化合物としてHCA−HQの194.4g(0.6mol)、芳香族ジイソシアネートとしてMDIの300g(1.2mol)を投入して、60℃で2時間反応させた。
この5Lセパラブルフラスコ中に、上述したジイミドジカルボン酸混合物を含む溶液の全量をさらに加え、温度を160℃まで上昇させて、2時間反応させた。反応後、溶液を室温まで冷却して、分子中にリン原子を有するポリアミドイミドのNMP溶液を得た。得られた溶液中のポリアミドイミドの含有量は35質量%であり、また、ポリアミドイミド中のリン原子の含有量は1.79質量%であった。
(比較例1)
還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計及び攪拌器を備えた3Lのセパラブルフラスコに、シロキサンジアミンとして反応性シリコーンオイルKF8010の84.2g、芳香族ジアミンとしてBAPPの41.1g、TMAの80.7g、非プロトン性極性溶媒としてNMPの494gを仕込み、80℃で30分間攪拌した。
攪拌終了後、水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン100mLを加え、温度を160℃に上昇させて2時間還流させた。水分定量受器に水が約7.2mL以上たまり、水の留出が見られなくなっていることを確認したら、水分定量受器中の留出液を除去し、更に温度を190℃まで上昇させて、反応溶液中のトルエンを除去した。
この溶液を室温まで冷却した後、フラスコ中に芳香族ジイソシアネートとしてMDIの60.1gを投入し、160℃で2時間反応させた。その後、溶液を室温まで冷却して、分子中にリン原子を含有していないポリアミドイミドのNMP溶液を得た。
[樹脂組成物の調製]
(実施例4)
実施例1のポリアミドイミドのNMP溶液中に、ポリアミドイミド9質量部に対して1質量部のエポキシ樹脂であるDER331L(ダウ・ケミカル社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、及び0.01質量部の2−エチル−4−メチルイミダゾールを加えて樹脂組成物を得た。
(実施例5)
実施例1のポリアミドイミドのNMP溶液に代えて、実施例2のポリアミドイミドのNMP溶液を用いたこと以外は、実施例4と同様にして樹脂組成物を得た。
(実施例6)
実施例1のポリアミドイミドのNMP溶液に代えて、実施例3のポリアミドイミドのNMP溶液を用いたこと以外は、実施例4と同様にして樹脂組成物を得た。
(実施例7)
エポキシ樹脂であるDER331Lに代えて、エポキシ樹脂であるZX1548−2(東都化成社製、リン含有多官能エポキシ樹脂)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして樹脂組成物を得た。
(実施例8)
エポキシ樹脂であるDER331Lに代えて、エポキシ樹脂であるZX1548−2(東都化成社製、リン含有多官能エポキシ樹脂)を用いたこと以外は、実施例5と同様にして樹脂組成物を得た。
(比較例2)
実施例1のポリアミドイミドのNMP溶液に代えて、比較例1のポリアミドイミドのNMP溶液を用いたこと以外は、実施例4と同様にして樹脂組成物を得た。
[難燃性評価]
実施例4〜8及び比較例2の接着剤組成物を、離型処理が施されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に塗布して140℃で20分乾燥させた。乾燥後の塗布膜をPETフィルムから剥離した後、これをステンレス製の枠にはめ、200℃で1時間の処理を行うことで樹脂組成物の膜を硬化させて、樹脂フィルムを得た。
得られた樹脂フィルムを幅13mm、長さ130mmの短冊状に切り出し、燃焼試験用サンプルとした。この燃焼試験用サンプルを用い、UL94に準拠する燃焼試験を行った。すなわち、まず、サンプルの下端1cmの部分にメタン/空気混合炎を10秒あてた後、炎を離し、サンプルから炎が消えるまでの時間(燃焼時間)を測定した。次いで、同じサンプルの同じ個所に再び炎を10秒あてた後、炎を離し、サンプルから炎が消えるまでの時間(燃焼時間)を測定した。
各接着剤組成物から得られたサンプルをそれぞれ5個ずつ準備し、その全てについて上記試験を行い、サンプルごとの平均の燃焼時間及び最大の燃焼時間を求めた。そして、平均の燃焼時間が5秒以下であり、最大の燃焼時間が10秒以下であったものをV−0と認定し、それ以外は燃焼し易いサンプルであると判断した。得られた結果を表1に示す。
[ポリイミドフィルムとの接着性の評価]
ポリイミドフィルム(カプトン(登録商標)、東レ・デュポン社製、厚さ50μm)の片面に、乾燥後の厚さが20μmとなるように実施例4〜8及び比較例2の樹脂組成物を塗布した。これを温風循環型乾燥機中で120℃、15分乾燥させ、さらに180℃で2時間の処理を行って樹脂組成物を硬化させ、積層フィルムを得た。この積層フィルムにおける樹脂組成物の硬化膜を、エポキシ系接着剤(アラルダイト、チバガイギー社製)を用いてエポキシ樹脂板に接着して積層体を得た。
その後、得られた積層体におけるポリイミドフィルムを、1cm幅を5cm/分の速度で樹脂組成物の硬化膜から剥離し、これにより樹脂組成物の硬化膜とポリイミドフィルムとの間の接着強度A(kN/m)を測定した。得られた結果を表1に示す。
[銅箔との接着性の評価]
銅箔(SLP−18、日本電解銅箔社製)の粗化面に、乾燥後の厚さが20μmとなるように実施例4〜8及び比較例2の樹脂組成物を塗布し、これを温風循環型乾燥機中で120℃、15分乾燥させ、樹脂付き銅箔を得た。この積層フィルムにおける樹脂組成物の層に、上記と同じ銅箔における粗化面を張り合わせ、180℃、2MPaの条件で1時間加熱圧着して樹脂組成物を硬化させ、両面銅箔付き樹脂フィルムを得た。
この両面銅箔付き樹脂フィルムにおける銅箔を、1cm幅を5cm/分の速度で樹脂組成物の層から剥離し、これにより樹脂組成物の硬化膜と銅箔の粗化面との間の接着強度B(kN/m)を測定した。得られた結果を表1に示す。

Figure 2005264054
表1より、分子構造中にリン原子を0.5〜2.5質量%有している本発明のポリアミドイミド(実施例1〜3)を含有する樹脂組成物(実施例4〜8)は、その硬化物からなるフィルムがすべてUL94試験においてV−0を達成でき、優れた難燃性を有していることが判明した。また、ポリイミドフィルム又は銅箔への接着性も高いことが確認された。これに対し、リン原子を有していないポリアミドイミド(比較例1)を含有する樹脂組成物(比較例2)は、ポリイミドフィルムや銅箔への接着性に優れているものの、フィルム状にしたときに燃焼しやすいことが判明した。

Claims (10)

  1. 分子構造中にリン原子を有しており、全質量に対する前記リン原子の含有量が、0.5〜2.5質量%であることを特徴とするポリアミドイミド。
  2. 前記分子構造中に、下記化学式(1)で表される官能基を有していることを特徴とする請求項1記載のポリアミドイミド。
    Figure 2005264054
  3. 前記分子構造中にケイ素原子をさらに有しており、全質量に対する前記ケイ素原子の含有量が1.0〜25.0質量%であることを特徴とする請求項1又は2記載のポリアミドイミド。
  4. 前記分子構造中に、オルガノシロキサン構造を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリアミドイミド。
  5. 下記化学式(2)で表されるリン含有化合物とジイソシアネート化合物とを反応させて得られるリン含有ジイソシアネート化合物と、イミド基を有するジカルボン酸と、を反応させて得られる構造単位を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアミドイミド。
    Figure 2005264054
  6. 前記ジカルボン酸として、下記一般式(3)で表されるジイミドジカルボン酸及び下記一般式(4)で表されるジイミドジカルボン酸を含むジイミドジカルボン酸混合物を含有していることを特徴とする請求項5記載のポリアミドイミド。
    Figure 2005264054

    Figure 2005264054

    [式中、Rは一つ以上の芳香環を有する2価の基、R41はアルキル基、フェニル基又は置換フェニル基、R42は2価の有機基、nは1〜15の整数をそれぞれ示す。なお、複数存在するR41及びR42はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
  7. 前記ジイミドジカルボン酸混合物は、芳香族ジアミン及びシロキサンジアミンを含むジアミン混合物と、無水トリメリット酸と、の反応により得られたものであり、
    当該反応において、前記芳香族ジアミン、前記シロキサンジアミン及び前記無水トリメリット酸の配合量を、下記式(5)で表される関係を満たすように調整したことを特徴とする請求項6記載のポリアミドイミド。
    2.05≦W/(W+W)≦2.20 …(5)
    [式中、Wは芳香族ジアミンのモル数、Wはシロキサンジアミンのモル数、Wは無水トリメリット酸のモル数をそれぞれ示す。]
  8. 前記リン含有ジイソシアネート化合物と、前記ジアミン混合物と前記無水トリメリット酸との反応により得られた前記ジイミドジカルボン酸混合物と、の反応により得られた構造単位を含んでおり、
    当該反応において、前記リン含有化合物、前記ジイソシアネート化合物、前記芳香族ジアミン及び前記シロキサンジアミンの配合量を、下記式(6)及び(7)で表される関係を満たすように調整したことを特徴とする請求項7記載のポリアミドイミド。
    1.0≦W/(W+W)≦1.3…(6)
    1.0≦W/(W+W)≦1.3…(7)
    [式中、Wは芳香族ジアミンのモル数、Wはシロキサンジアミンのモル数、Wはリン含有化合物のモル数、Wはジイソシアネート化合物のモル数をそれぞれ示す。]
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のポリアミドイミドと、熱硬化性樹脂と、を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  10. 前記熱硬化性樹脂は、該ポリアミドイミドのアミド基と反応する官能基を有していることを特徴とする請求項9記載の樹脂組成物。
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