JP2005264023A - シェルモールド用フェノール樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 曲げ強度及び耐ピールバック性に優れたシェル鋳型を形成できるシェルモールド用フェノール樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 ノボラック型フェノール樹脂と、沸点が150〜280℃で、ノボラック型フェノール樹脂を溶解する有機溶剤とを含有することを特徴とするシェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂組成物。好ましくは、ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して、有機溶剤0.5〜5重量部を含有し、ノボラック型フェノール樹脂は、重量平均分子量が2000〜6000である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、鋳造用の鋳型の製造に用いられるシェルモールド用フェノール樹脂組成物に関するものである。
シェルモールド法による鋳型の作製は、レジンコーテッドサンドを加熱した型に充填し、硬化させることにより行われている。レジンコーテッドサンドは、予め加熱した耐火骨材に粘結剤を添加、ミキサーで混練し、耐火骨材の表面を溶融した粘結剤でコートした後、粘結剤がノボラック型フェノール樹脂である場合にはヘキサメチレンテトラミン水溶液などの硬化剤を添加し、さらに混練しつつ冷却してステアリン酸カルシウム等の滑剤を添加することによって得られている。通常、粘結剤としては、レジンコーテッドサンドの保存性、鋳型の高強度、高寸法安定性を得る等の理由により、ノボラック型フェノール樹脂が使用されている。
シェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂の重量平均分子量は通常500〜4000であり、高重合体の増加により分子量が増加する。この増加に伴って、シェル造型時にフェノール樹脂が熱によって溶けて液化するときの溶融粘度が上がり、耐ピールバック性を改善することができる。
ピールバックはシェル鋳型の代表的な造型不良であり、シェル鋳型を一定時間成形後に反転した際に、シェル鋳型の一部がはがれ落ちる現象である。一方、分子量の増加に伴って、フェノール樹脂の溶融粘度が上がるため、溶融したフェノール樹脂が耐火骨材間の接点へ移動しにくくなり、耐火骨材同士の接点面積(接着面積)が低分子量のフェノール樹脂を使用したときに比べて小さくなるため、鋳型の曲げ強度が低下するという欠点を有している。
このため、耐ピールバックタイプのシェル鋳型は一般的に曲げ強度が低めとなるため、曲げ強度の向上が求められており、このような技術としては例えば、重量平均分子量が800〜1400の第1フェノール樹脂成分と、重量平均分子量が2501〜8000の第2フェノール樹脂成分とからなり、第1フェノール樹脂成分と、第2フェノール樹脂成分は第1フェノール樹脂成分/第2フェノール樹脂成分=10/90〜90/10の重量比で混合されているシェルモールド用フェノール樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。このフェノール樹脂組成物を用いることにより、曲げ強度及びピールバック性に優れたシェル鋳型を形成することができるが、2種類のフェノール樹脂を予め合成し、さらに溶融混合により調製しなければならないという問題点を有していた。
特開平0-26114号公報
本発明は、曲げ強度及び耐ピールバック性に優れたシェル鋳型を形成できるシェルモールド用フェノール樹脂組成物を提供するものである。
このような目的は、下記の本発明(1)〜(3)により達成される。
(1)ノボラック型フェノール樹脂と、沸点が150〜280℃で、上記ノボラック型フェノール樹脂を溶解する有機溶剤とを含有することを特徴とするシェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂組成物。
(2)上記ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して、上記有機溶剤0.5〜5重量部を含有する上記(1)に記載のシェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂組成物。
(3)上記ノボラック型フェノール樹脂は、重量平均分子量が2000〜6000である上記(1)又は(2)に記載のシェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂組成物。
本発明は、ノボラック型フェノール樹脂と、沸点が150〜280℃で、上記ノボラック型フェノール樹脂を溶解する性質を有する有機溶剤を含有することを特徴とするシェルモールド用フェノール樹脂組成物であって、有機溶剤を含有することによるノボラック型フェノール樹脂の溶融粘度の低下が、耐火骨材との混練時の混練性、及び、鋳型造型時の造形性の向上に寄与し、曲げ強度、及び、耐ピールバック性に優れたシェル鋳型を得ることができる。
以下に、本発明のシェルモールド用フェノール樹脂組成物について説明する。
本発明のシェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂組成物は、ノボラック型フェノール樹脂と、沸点が150〜280℃で、上記ノボラック型フェノール樹脂を溶解する有機溶剤とを含有することを特徴とする。
本発明に使用されるノボラック型フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒下で重縮合させることによって得られるフェノール樹脂である。
ここでいうフェノール類としては、フェノール、o−クレゾール,m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、p−ターシャリーブチルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−クミルフェノール、ほかのアルキルフェノール類、カテコール、レゾルシン、ビスフェノール類などであり、これらに限定されるものではない。また、これらを単独、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。通常、シェルモールド用としては、鋳型に成形したときに機械的強度を得やすいことから、フェノール、クレゾール類が用いられる。
アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒドなど、またはこれらのアルデヒドの発生源となる物質、あるいはこれらのアルデヒド類の溶液などであり、特にこれらに限定されるものではない。また、これらを単独あるいは2種以上を混合して使用してもよい。通常、シェルモールド用としては、ノボラック型フェノール樹脂合成時の反応性が高いことから、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドが用いられる。
ノボラック型フェノール樹脂を反応するために使用される酸触媒としては、蓚酸、酢酸、蟻酸、フェノールスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などであり、これらに限定されるものではない。また、これらを単独あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
ノボラック型フェノール樹脂は、これらのフェノール源(P)と、アルデヒド源(F)とを、通常(F/P)比で0.4〜0.9となるよう配合し、酸触媒を用いて90〜120℃にて1〜5時間反応させることにより得られる。
シェルモールド用に使用する場合は、レジンコーテッドサンド調製時の作業性、成型時の充填性、鋳型の強度、耐ピールバック性等の理由から、重量平均分子量(Mw)が2000〜6000のものを用いることが好ましい。重量平均分子量が上記下限値より小さいと、形成されるシェル鋳型の耐ピールバック性が低下することがある。また、上記上限値より大きいと、形成されるシェル鋳型の曲げ強度が低下することがある。
なお、ノボラック型フェノール樹脂としてはランダムノボラック樹脂以外に、通常シェルモールド用レジンコーテッドサンドに用いられるハイオルソノボラック樹脂も使用できる。
なお、上記重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定により、ポリスチレン標準物質を用いて作成した検量線をもとに計算されたものである。GPC測定はテトラヒドロフランを溶出溶媒とし、流量1.0ml/min、カラム温度40℃の条件で実施した。装置は、
・本体:東ソー社製・「HLC−8020」
・検出器:装置内蔵RI検出器
・分析用カラム:東ソー社製・「TSKgel G1000HXL、G2000HXL
G2000HXL、G3000HXLの4本組み」
をそれぞれ使用した。
本発明のシェルモールド用フェノール樹脂組成物は、ノボラック型フェノール樹脂を溶解する性質を有する有機溶剤を含有する。この有機溶剤は、ノボラック型フェノール樹脂の溶融粘性を下げるのに作用し、耐火骨材との混練性、鋳型の造形性の向上を図ることができる。
本発明で用いられる有機溶剤としては、沸点範囲が150℃〜280℃で、ノボラック型フェノール樹脂を溶解するものであれば特に制限なく使用でき、化学構造による分類でいえば、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類が挙げられる。
沸点が150℃よりも低いと、耐火骨材との混練時に溶剤が揮発するためシェル鋳型の曲げ強度が低下し、280℃よりも高いとシェル鋳型中に有機溶剤が残留するため耐ピールバック性が低下するようになる。
ここでアルコール類としては例えば、3−メトキシブチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、sec−ヘプチルアルコール、ヘプタノール−3、n−オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、sec−オクチルアルコール、ノニルアルコール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェニルメチルカルビノール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ペンタンジオール−2,4、ヘキサンジオール−2,5、ヘプタンジオール−2,4、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールが挙げられる。
また、ケトン類としては例えば、メチルヘキシルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、アセトフェノンが挙げられる。
また、エステル類としては例えば、ジギ酸グリコール、γ−バレロラクトン、酢酸3−メトキシブチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸モノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸イソアミル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、乳酸ブチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジブチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジメチル、ホウ酸トリブチル、
ジアセチン、トリアセチンが挙げられる。
また、エーテル類としては例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノ正ヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、テルペンメチルエーテル、テルペングリコールエーテルが挙げられる。
これらの有機溶剤の中でも、アルコール類、ケトン類を用いることがさらに好ましい。アルコール類やケトン類は、ノボラック型フェノール樹脂を溶解する性質に優れているため、上記効果をより高めることができる。
本発明のシェルモールド用フェノール樹脂組成物において、有機溶剤の含有量としては特に限定されないが、ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して0.5〜5重量部の範囲であることが好ましい。有機溶剤の含有量が上記下限値よりも少ないと、曲げ強度及び耐ピールバック性の向上効果が小さくなることがある。一方、上記上限値よりも多いと、レジンコーテッドサンドの融着点が低下するため、耐ピールバック性の向上効果が低下するようになる。
有機溶剤の添加方法は特に限定されないが、例えば、ノボラック型フェノール樹脂の合成終了時点に有機溶剤を添加し、ノボラック型フェノール樹脂中に有機溶剤を溶かし込む方法を適用することができる。
また、本発明のシェルモールド用フェノール樹脂組成物には、以上に述べた成分の他、必要に応じ改質剤として、滑剤、シランカップリング剤を配合することができる。滑剤としてはエチレンビスステアリン酸アマイド、メチレンビスステアリン酸アマイド、オキシステアリン酸アマイド、ステアリン酸アマイド、メチロールステアリン酸アマイド等が使用でき、シランカップリング剤としてはアミノシラン、エポキシシラン、ビニルシラン等が使用できる。
以上に説明したシェルモールド用フェノール樹脂組成物を用いて、シェルモールド鋳型用レジンコーテッドサンドを製造することができる。レジンコーテッドサンドは、珪砂等の耐火骨材に上記シェルモールド用フェノール樹脂組成物、及び、硬化剤となるヘキサメチレンテトラミンを被覆してなるものである。
以上に説明したように、本発明のシェルモールド用フェノール樹脂組成物は、ノボラック型フェノール樹脂と、沸点が150〜280℃で、上記ノボラック型フェノール樹脂を溶解する性質を有する有機溶剤を含有することを特徴とするものである。
ノボラック型フェノール樹脂とともに上記有機溶剤を用いることにより、ノボラック型フェノール樹脂の溶融粘度を低下させることができる。これにより、耐火骨材との混練時の混練性、及び、鋳型造型時の造形性を向上させることができるので、他の特性に実質的に影響を与えることなく、シェル鋳型の曲げ強度、及び、耐ピールバック性を向上させることができるものである。
以下、本発明を具体的に説明する。しかし、本発明は実施例に限定されるものではない。また本文中に記載されている「部」はすべて「重量部」、「%」はすべて「重量%」を
示す。
実施例1
冷却器、攪拌装置を備えた反応容器に、フェノール1000部、蓚酸10部、37%ホルマリン690部(F/P=0.8)を仕込み、攪拌しながら昇温し、95〜100℃にて4時間反応を行った後、大気圧にて内温140℃になるまで加熱脱水し、さらに減圧下で反応液が170℃になるまで脱フェノールを行い、有機溶剤としてジアセトンアルコール10部、内部滑剤としてエチレンビスステアリン酸アマイド20部、さらにシランカップリング剤としてアミノシラン10部を添加し、シェルモールド用フェノール樹脂組成物1060部を得た。
次に160℃に加熱したフラタリーサンド8000部をミキサーに投入後、上記シェルモールド用フェノール樹脂組成物160部添加し45秒間混錬した。次いで、予めヘキサメチレンテトラミン24部を水120部に溶解したヘキサメチレンテトラミン水溶液を添加し、コーテッドサンドが崩壊するまで空冷しながら混錬し、さらにステアリン酸カルシウム8部添加して20秒間混錬を行い、シェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
実施例2
冷却器、攪拌装置を備えた反応容器に、フェノール1000部、蓚酸10部、37%ホルマリン708部(F/P=0.82)を仕込み、攪拌しながら昇温し、95〜100℃にて4時間反応を行った後、大気圧にて内温140℃になるまで加熱脱水し、さらに減圧下で反応液が170℃になるまで脱フェノールを行い、有機溶剤としてアセトフェノン30部、内部滑剤としてエチレンビスステアリン酸アマイド20部、さらにシランカップリング剤としてアミノシラン10部を添加し、シェルモールド用フェノール樹脂組成物1100部を得た。
次に160℃に加熱したフラタリーサンド8000部をミキサーに投入後、前記シェルモールド用フェノール樹脂組成物160部添加し45秒間混錬した。次いで、予めヘキサメチレンテトラミン24部を水120部に溶解したヘキサメチレンテトラミン水溶液を添加し、コーテッドサンドが崩壊するまで空冷しながら混錬し、さらにステアリン酸カルシウム8部添加して20秒間混錬を行い、シェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
実施例3
冷却器、攪拌装置を備えた反応容器に、フェノール1000部、蓚酸10部、37%ホルマリン708部(F/P=0.82)を仕込み、攪拌しながら昇温し、95〜100℃にて4時間反応を行った後、大気圧にて内温140℃になるまで加熱脱水し、さらに減圧下で反応液が170℃になるまで脱フェノールを行い、有機溶剤として正オクチルアルコール20部、内部滑剤としてエチレンビスステアリン酸アマイド20部、さらにシランカップリング剤としてアミノシラン10部を添加し、シェルモールド用フェノール樹脂組成物1100部を得た。
次に160℃に加熱したフラタリーサンド8000部をミキサーに投入後、前記シェルモールド用フェノール樹脂組成物160部添加し45秒間混錬した。次いで、予めヘキサメチレンテトラミン24部を水120部に溶解したヘキサメチレンテトラミン水溶液を添加し、コーテッドサンドが崩壊するまで空冷しながら混錬し、さらにステアリン酸カルシウム8部添加して20秒間混錬を行い、シェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
比較例1
冷却器、攪拌装置を備えた反応容器に、フェノール1000部、蓚酸10部、37%ホルマリン690部(F/P=0.8)を仕込み、攪拌しながら昇温し、95〜100℃に
て4時間反応を行った後、大気圧にて内温140℃になるまで加熱脱水し、さらに減圧下で反応液が170℃になるまで脱フェノールを行い、内部滑剤としてエチレンビスステアリン酸アマイド20部、さらにシランカップリング剤としてアミノシラン10部を添加し、シェルモールド用フェノール樹脂組成物1050部を得た。
次に160℃に加熱したフラタリーサンド8000部をミキサーに投入後、前記シェルモールド用フェノール樹脂組成物160部添加し45秒間混錬した。次いで、予めヘキサメチレンテトラミン24部を水120部に溶解したヘキサメチレンテトラミン水溶液を添加し、コーテッドサンドが崩壊するまで空冷しながら混錬し、さらにステアリン酸カルシウム8部添加して20秒間混錬を行い、シェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
比較例2
冷却器、攪拌装置を備えた反応容器に、フェノール1000部、蓚酸10部、37%ホルマリン708部(F/P=0.82)を仕込み、攪拌しながら昇温し、95〜100℃にて4時間反応を行った後、大気圧にて内温140℃になるまで加熱脱水し、さらに減圧下で反応液が170℃になるまで脱フェノールを行い、内部滑剤としてエチレンビスステアリン酸アマイド20部、さらにシランカップリング剤としてアミノシランを10部添加しシェルモールド用フェノール樹脂組成物1070部を得た。
次に160℃に加熱したフラタリーサンド8000部をミキサーに投入後、前記シェルモールド用フェノール樹脂組成物160部添加し45秒間混錬した。次いで、予めヘキサメチレンテトラミン24部を水120部に溶解したヘキサメチレンテトラミン水溶液を添加し、コーテッドサンドが崩壊するまで空冷しながら混錬し、さらにステアリン酸カルシウム8部添加して20秒間混錬を行い、シェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
比較例3
冷却器、攪拌装置を備えた反応容器に、フェノール1000部、蓚酸10部、37%ホルマリン708部(F/P=0.82)を仕込み、攪拌しながら昇温し、95〜100℃にて4時間反応を行った後、大気圧にて内温140℃になるまで加熱脱水し、さらに減圧下で反応液が170℃になるまで脱フェノールを行い、有機溶剤として正ブタノール30部、内部滑剤としてエチレンビスステアリン酸アマイド20部、さらにシランカップリング剤としてアミノシラン10部を添加し、シェルモールド用フェノール樹脂組成物1100部を得た。
次に160℃に加熱したフラタリーサンド8000部をミキサーに投入後、前記シェルモールド用フェノール樹脂組成物160部添加し45秒間混錬した。次いで、予めヘキサメチレンテトラミン24部を水120部に溶解したヘキサメチレンテトラミン水溶液を添加し、コーテッドサンドが崩壊するまで空冷しながら混錬し、さらにステアリン酸カルシウム8部添加して20秒間混錬を行い、シェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
比較例4
冷却器、攪拌装置を備えた反応容器に、フェノール1000部、蓚酸10部、37%ホルマリン708部(F/P=0.82)を仕込み、攪拌しながら昇温し、95〜100℃にて4時間反応を行った後、大気圧にて内温140℃になるまで加熱脱水し、さらに減圧下で反応液が170℃になるまで脱フェノールを行い、有機溶剤としてグリセリン30部、内部滑剤としてエチレンビスステアリン酸アマイド20部、さらにシランカップリング剤としてアミノシラン10部を添加し、シェルモールド用フェノール樹脂組成物1100部を得た。
次に160℃に加熱したフラタリーサンド8000部をミキサーに投入後、前記シェルモールド用フェノール樹脂組成物160部添加し45秒間混錬した。次いで、予めヘキサ
メチレンテトラミン24部を水120部に溶解したヘキサメチレンテトラミン水溶液を添加し、コーテッドサンドが崩壊するまで空冷しながら混錬し、さらにステアリン酸カルシウム8部添加して20秒間混錬を行い、シェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
実施例1〜3及び比較例1〜4で得られたノボラック型フェノール樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によりポリスチレン標準物質を用いて作成した検量線をもとに算出した。GPC測定はテトラヒドロフランを溶出溶媒とし、流量1.0ml/min、カラム温度40℃の条件で実施した。装置は、
・本体:東ソー社製・「HLC−8020」
・検出器:装置内蔵RI検出器
・分析用カラム:東ソー社製・「TSKgel G1000HXL、G2000HXL
G2000HXL、G3000HXLの4本組み」
をそれぞれ使用した。
実施例1〜3及び比較例1〜4により得られたシェルモールド用レジンコーテッドサンドの特性を表1に示す。
Figure 2005264023
表の中:測定方法
(1)曲げ強度:JIS−K6910に準拠して行った。焼成は250℃で30秒間行った。
(2)融着点:温度勾配を有した銅棒上にレジンコーテッドサンドを置き、60秒後に0.5kg/cmのエアーを当てレジンコーテッドサンドを吹き飛ばし、レジンコーテッドサンドが銅棒に融着している部分の最低温度を融着点とした。
(3)ベンド(撓み量):日本鋳造技術協会試験法、SM−3に準拠して行った。厚さ×幅×長さが5mm×40mm×180mmの板状試験片を250℃で30秒間焼成し、そ
の20秒後に荷重をかけて撓み量を読み取った。値の大きいものほど造型後の変形が大きく硬化が遅いことを示す。
(4)落下面積率(耐ピールバック性):JACT試験法のC−4に準じて行った。評価は落下面積率(%)で表し、小さいほど優れていることを示す。
表1の結果より、実施例1〜3はいずれも、所定の沸点を有する有機溶剤を配合した本発明のシェルモールド用フェノール樹脂組成物である。それぞれ同水準の重量平均分子量を有し、有機溶剤を含有していない比較例1及び2と比べ、曲げ強度、耐ピールバック性が優れていることが確認できた。比較例3と比較例4は有機溶剤の沸点が適正範囲から外れているものであり、低沸点の有機溶剤を含有する比較例3は曲げ強度及び耐ピールバック性の向上効果が少なく、高沸点の有機溶剤を含有する比較例4は耐ピールバック性に劣る結果である。
このように本発明により得られるシェルモールド用フェノール樹脂組成物によれば、形成されるシェル鋳型は曲げ強度が高く、耐ピールバック性にも優れているため、形状の複雑なシェル中子を形成することが可能となり、またシェル鋳型の薄肉化にも対応することができる。

Claims (3)

  1. ノボラック型フェノール樹脂と、沸点が150〜280℃で、前記ノボラック型フェノール樹脂を溶解する有機溶剤とを含有することを特徴とするシェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂組成物。
  2. 前記ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して、前記有機溶剤0.5〜5重量部を含有する請求項1に記載のシェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂組成物。
  3. 前記ノボラック型フェノール樹脂は、重量平均分子量が2000〜6000である請求項1又は2に記載のシェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂組成物。
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US20210087327A1 (en) * 2018-01-12 2021-03-25 Ask Chemicals Gmbh Phenolic resin binder with reduced formaldehyde content

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