JP2005256984A - ロックピン係合位置調整機構 - Google Patents

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【課題】多重部材のロックピンを抜き切らずに保持し、各部材を回動不能から回動フリーへワンタッチで位置制御する。
【解決手段】複数の部材の多層重合プレートを共通の主軸で回動可能に結合し、重ね合わせた重合プレートの別の位置に一連のピン孔を穿設し、このピン孔にロックピンを着脱自在に挿入する。一端側重合プレートのピン孔から突出させたロックピンの側面に係合アームを突設するとともに、前記一端側重合プレートと一体のフレームに、ロックピンを移動させて回転することにより前記係合アームを係止する複数の受容部を多段に形成する。前記一端側重合プレートのフレームに、ロックピン係合アームの前記受容部を開閉する開閉部材を設ける。この受容部開閉部材を、取付部を支点に回動し、ばねにより受容部閉鎖位置に付勢されるスプリングハンドルで構成する。
【選択図】図4

Description

本発明は重ね合わせて軸着した複数の部材の各々を選択的に回動フリー位置から回動不能位置に規制するロックピンの係合位置調整機構に関する。
ベースとなる部材に枢着した他の部材を回動フリー位置から回動不能位置に規制する手段として、両部材に穿設した通孔にピンを着脱するロックピン方式が多用されている。
このロックピンは回動フリーにする場合は不要となり、抜き取っておく必要があるため着脱が面倒であり、また、紛失し易い。
ロックピンに鎖やひもを付けて紛失を防ぐことも行なわれているが、不使用時には邪魔になる。さらには、くさび等でロックピンを所望の位置に保持することも考えられるが、くさびは振動などで外れ、トラブルが生じ易い。
従って、本発明の主たる目的は、共通の軸に枢着した複数の部材のロックピンを抜き切らずに所望の上下位置に保持させることにより部材を回動フリーから回動不能に制御できるロックピンの係合位置調整機構を提供することにある。
本発明の第2の目的は、ロックピンが開放部材によって所望の係合位置に確実に係止される前記係合位置調整機構を提供することにある。
本発明の第3の目的は、ロックピンを係合位置に保持する開閉部材が開放位置から係止位置に自動復帰する前記係合位置調整機構を提供することにある。
前記第1の目的を達成するために、本発明のロックピン係合位置調整機構は、複数の部材の多層重合プレートを共通の主軸を介して回動可能に結合し、重ね合わせた重合プレートの別の位置に穿設した一連のピン孔にロックピンを着脱自在に挿入する複数部材の連結機構において、一端側重合プレートのピン孔から突出させたロックピンの側面に係合アームを突設するとともに、前記一端側重合プレートと一体のフレームに、ロックピンを移動させて回転することにより前記係合アームを係止する複数の受容部を多段に形成し、係合アームと受容部の係合位置調整によりロックピンと各々の重合プレートとの係合位置を規制して各重合プレートが回動ロック位置から回動フリー位置に制御されるようにしたことを特徴とする。
前記第2の目的を達成するために、本発明は、前記調整機構において、前記一端側重合プレートのフレームに、ロックピン係合アームの前記受容部を開閉する開閉部材を設けたことを特徴とする。
前記第3の目的を達成するために、本発明は、請求項2の調整機構において、さらに、前記受容部開閉部材が、取付部を支点に回動し、ばねにより受容部閉鎖位置に付勢されるスプリングハンドルであることを特徴とする。
本発明は、重合部材のピン孔に挿入したロックピンの上下位置を変えて係止することにより、ロックピンを部材に保持したまま複数の軸着部材の各々を選択的に固定位置から回動フリー位置に規制することができる。
ロックピン係合アームの受容部を開閉する部材を設けることにより、係合アームの係着、離脱が容易且つ確実になり、作業中に外れるおそれがない。
受容部開閉部材をスプリングで閉鎖位置に付勢させたことにより、ロックピンの上下位置規制をワンタッチで操作することができる。
以下、本発明の実施例を添付の図面を用いて説明する。
図において、A、B、Cは複数の部材の重合部となるプレート部分を示すもので、図は省略したが、実際の機械器具ではこれら重合プレートには図1のフレーム1のように所定の機能をもった部材が結合される。
図1、図2に示すように、これら複数の重合プレートA、B、Cは、多層に重ね合わせた部材の一連の支軸ピン孔a、b、cに共通の支軸2を通して各々独立に、あるいは相対的に回動もしくは揺動可能に軸着されている。
他方、これら重合プレートA、B、Cは前記支軸ピン孔a、b、cとは別の位置に、一連に合致するロックピン孔a´、b´、c´が形成されているとともに、このロックピン孔a´、b´、c´に着脱される共通のロックピン3を備えており、このロックピン3の挿入、引き抜き位置により、各重合プレートA、B、Cが回動不能位置(あるいは一体回動位置)から回動フリー位置に規制されるようになっている。
このようなロックピン係合機構において、本発明はロックピン3の一端側側方に係合アーム4を突設して、その下方ピン体をロックピン孔a´、b´、c´に回転不能に装着するとともに、ロックピン3を突出させた一端側重合プレートAのフレーム1にロックピン3と対向するブラケット5を一体に設け、このブラケット5に前記ロックピン3の係合アーム4を係止させる複数の受容部6を多段に形成してある。
ロックピン3には望ましくはハンドル、ツマミなどの回転操作部材7を設ける。図の実施例はロックピン3の側面に2本のロッドを突出させ、一方を前記係合アーム4として使用し、他方を回転操作部材7(ハンドル)として使用している。
ブラケット5に形成した複数の受容部6とロックピン3の係合アーム4の位置関係は、係合アーム4を最下段の受容部6に係合させた状態のときは、図1、図2に示すように、ロックピン3が最上位の重合プレートAから最下位のプレートCのロックピン孔a´からc´まで係合して一体結合し、他方、係合アーム4の係合を上段の受容部6に移動させるにつれて、図3のように下方の重合プレートから、順次に回動不能から回動フリーに制御されるように設定されている。
かくして、ロックピン3は係合アーム4が図1、図2の位置では重合プレートA、B、Cが一体に結合され、図3、図4の位置ではプレートCが他のプレートA、Bから回動フリーとなり、さらに、図5の位置では各々のプレートA、B、Cが相互に回動フリーとなる。
図5は最上位に移動させたロックピン3の係合アーム4の受容部6を設けたもので、ブラケット5を延長して最上位の係合アーム4に対応するさらに上位の受容部6を設けて係合アーム4を係合させてある。
このように、受容部6は重合プレートの重合層に応じて多段に設ける。
また、プレートA、B、Cとロックピン3の係合関係は、図の実施例に限らず、例えば、中間プレートBを回動フリーにして回動した後、ロックピン3をプレートA、Cのロックピン孔a´、c´に係合させることもできる。
本発明のロックピン係合調整機構はブラケット5の受容部6に係合させたロックピン3の係合アーム4が作業中に受容部6から外れないようにするため受容部6の着脱開口部を開閉する開閉部材8を備えている。
図の実施例の開閉部材8は、枢着部9を支点に矢印方向に往復回動するハンドルで構成され、ハンドルの左右バー10で複数の受容部6の両側開口部を同時に開閉するようになっている。
また、開閉部材8のハンドルの枢着部9はスプリング(図は省略)によりハンドルのバー10が受容部6の閉鎖位置に付勢されるように組み付けてある。
かくして、ロックピン3の係合位置を変えるときは、開閉部材8のハンドルを回動して受容部6を開きロックピン3の係合アーム4を別の受容部6に嵌装して開閉部材8を離すだけでバー10は閉鎖位置に自動復帰し、係合アーム4はワンタッチで所望の受容部6に確実に係着される。
本発明は重ね合わせた部材のベースプレートを選択的に固定位置から回動フリーに制御できるので種々の装置のロックピン係合位置調整機構に応用することができる。
例えば、図の実施例ではプレートAのフレーム1にカウンタウエイトを取付けるとともに、プレートBの後方に除草部材を連結し、プレートA、Bをロックピンで結合することにより、バランスされた除草部材を固定部材Cに対して揺動可能に取付け、作物の列に追従して牽引される除草装置を提供することができる。
本発明の実施例によるロックピン係合位置調整機構の概略構成斜視図 図1の側面図 ロックピン位置を変更する際の作用説明図 ロックピン位置を変更した係合斜視図 本発明の他の実施例による係合側面図
符号の説明
1…フレーム
2…支軸
3…ロックピン
4…係合アーム
5…ブラケット
6…受容部
7…回転操作部材
8…開閉部材
9…枢着部
10…バー
A、B、C…重合プレート
a、b、c…支軸ピン孔
a´、b´、c´…ロックピン孔

Claims (3)

  1. 複数の部材の多層重合プレートを共通の主軸を介して回動可能に結合し、重ね合わせた重合プレートの別の位置に穿設した一連のピン孔にロックピンを着脱自在に挿入する複数部材の連結機構において、一端側重合プレートのピン孔から突出させたロックピンの側面に係合アームを突設するとともに、前記一端側重合プレートと一体のフレームに、ロックピンを移動させて回転することにより前記係合アームを係止する複数の受容部を多段に形成し、係合アームと受容部の係合位置調整によりロックピンと各々の重合プレートとの係合位置を規制して各重合プレートが回動ロック位置から回動フリー位置に制御されるようにしたことを特徴とするロックピン係合位置調整機構。
  2. 前記一端側重合プレートのフレームに、ロックピン係合アームの前記受容部を開閉する開閉部材を設けたことを特徴とする請求項1記載のロックピン係合位置調整機構。
  3. 前記受容部開閉部材が、取付部を支点に回動し、ばねにより受容部閉鎖位置に付勢されるスプリングハンドルであることを特徴とする請求項2記載のロックピン係合位置調整機構。
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