JP2005256966A - すべり軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】 すべり軸受の中央部付近での高油膜圧力による変形が生じた場合であっても、すべり軸受と軸との間に潤滑油による油膜を適切に保つことができるすべり軸受を提供する。
【解決方法】 接触多部31の凸部8bはその凸部平坦部9b寸法a2が小さく、接触少部30の凸部8aはその凸部平坦部9a寸法a1が大きく形成されている。これにより、すべり軸受1の軸方向中央部を挟んで軸方向の所定の範囲である接触少部30では、凸部8aが油膜が破断することなく、また、接触少部31以外の範囲であって軸方向端部13側に位置する接触多部30では、凸部8b,8dがなじみ摩耗し易いため早期に摩耗して油膜が形成される。このため、すべり軸受1と軸20との間全体に亘って、潤滑油による油膜を適切に保つことができる。
【選択図】 図4
【解決方法】 接触多部31の凸部8bはその凸部平坦部9b寸法a2が小さく、接触少部30の凸部8aはその凸部平坦部9a寸法a1が大きく形成されている。これにより、すべり軸受1の軸方向中央部を挟んで軸方向の所定の範囲である接触少部30では、凸部8aが油膜が破断することなく、また、接触少部31以外の範囲であって軸方向端部13側に位置する接触多部30では、凸部8b,8dがなじみ摩耗し易いため早期に摩耗して油膜が形成される。このため、すべり軸受1と軸20との間全体に亘って、潤滑油による油膜を適切に保つことができる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、2個を組み合わせて円筒形を構成する半割形状に形成され、その内周面に所定の溝間距離及び所定の深さ寸法で複数の凹凸溝部が円周方向に沿って形成されたすべり軸受に関するものである。
従来から、内燃機関のクランクシャフト等を支持するためのすべり軸受においては、2個を組み合わせて円筒形を構成する半割形状に形成されており、その内周面に円周方向に沿って複数の溝部を形成することにより溝部内に潤滑油を保持し、この潤滑油によって形成される油膜によって軸とすべり軸受の内周面との金属接触による焼付きや摩耗を抑制するようにしている。このような内周面に溝部が形成されたすべり軸受においては、溝部での潤滑油の保持性を長期に安定させることにより耐摩耗性を向上させるため、溝深さの異なる浅溝と深溝とが形成されているもの(例えば、特許文献1)が提案されている。
特開平10−259827号公報
一方、すべり軸受は通常、軸の回転時に軸方向の中央部付近で油膜による油膜圧力が高く、軸方向の両端部で油膜圧力が低くなるため、中央部付近が圧力を受けて軸から離れると共に、両端部が軸に接近するように凹状に変形する。これにより、すべり軸受の軸方向中央部付近では軸との接触が少なく、両端部では軸との接触が多くなるため、すべり軸受の両端部と中央部付近とで摩耗の状態が異なる。この場合、すべり軸受と軸との間に潤滑油による油膜を適切に保つために、中央部付近では油膜を破断させず、また、両端部では局部的に早期に摩耗させて油膜を形成させる必要がある。ところが、上記した特許文献1に開示されるすべり軸受においては、すべり軸受の中央部付近での高油膜圧力による変形が考慮されていないため、すべり軸受と軸との間に潤滑油による油膜を適切に保つことができないという問題があった。
本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、すべり軸受の中央部付近での高油膜圧力による変形が生じた場合であっても、すべり軸受と軸との間に潤滑油による油膜を適切に保つことができるすべり軸受を提供することにある。
そこで、請求項1に係る発明について、図面を参照して説明すると、図1及び図4〜図6に示すように、2個を組み合わせて円筒形を構成する半割形状に形成され、その内周面に所定の溝間距離及び所定の深さ寸法で複数の凹凸溝部4a〜4jが円周方向に沿って形成されたすべり軸受1において、前記凹凸溝部4a〜4jの凸部8a〜8jを平坦状に形成すると共に、前記凹凸溝部4a〜4jの溝間距離pと、前記凹凸溝部4a〜4jの凸部平坦部9a〜9j寸法aとが、すべり軸受1の軸方向両端部から軸方向中央部に向かう所定の範囲であって軸20の回転時に主に軸20と接触する接触多部31と該接触多部31が接触する面積よりも少ない接触少部30において、(イ)0.01mm≦p≦1.0mm(ロ)0≦a/p<1.0(ハ)〔接触多部31におけるa/p〕≦〔接触少部30におけるa/p〕の関係となることを特徴とするすべり軸受1とした。
また、請求項2に係る発明では、図面を参照して説明すると、図1及び図4〜図6に示すように、2個を組み合わせて円筒形を構成する半割形状に形成され、その内周面に所定の溝間距離及び所定の深さ寸法で複数の凹凸溝部4a〜4jが円周方向に沿って形成されたすべり軸受1において、前記凹凸溝部4a〜4jの凸部8a〜8jを平坦状に形成すると共に、前記凹凸溝部4a〜4jの溝間距離pと、前記凹凸溝部4a〜4jの凸部平坦部9a〜9j寸法aとが、すべり軸受1の軸方向両端部から軸方向中央部に向かう所定の範囲であって軸20の回転時に主に軸20と接触する接触多部31と該接触多部31が接触する面積よりも少ない接触少部30において、(イ)0.01mm≦p≦1.0mm(ロ)接触多部31 0≦a/p<1.0、接触少部30 0<a/p<1.0(ハ)〔接触多部31におけるa/p〕≦〔接触少部30におけるa/p〕の関係となることを特徴とするすべり軸受1とした。
また、請求項3に係る発明では、図面を参照して説明すると、図1及び図4〜図6に示すように、2個を組み合わせて円筒形を構成する半割形状に形成され、その内周面に所定の溝間距離及び所定の深さ寸法で複数の凹凸溝部4a〜4jが円周方向に沿って形成されたすべり軸受1において、前記凹凸溝部4a〜4jの凸部8a〜8jを平坦状に形成すると共に、前記凹凸溝部4a〜4jの溝間距離pと、前記凹凸溝部4a〜4jの凸部平坦部9a〜9j寸法aとが、すべり軸受1の軸方向両端部から軸方向中央部に向かう所定の範囲であって軸20の回転時に主に軸20と接触する接触多部31と該接触多部31が接触する面積よりも少ない接触少部30において、(イ)0.01mm≦p≦1.0mm(ロ)接触多部31 0≦a/p≦0.4、接触少部30 0<a/p≦0.7(ハ)〔接触多部31におけるa/p〕≦〔接触少部30におけるa/p〕の関係となることを特徴とするすべり軸受1とした。
また、請求項4に係る発明では、図面を参照して説明すると、図3及び図5に示すように、請求項1乃至請求項3に記載される前記すべり軸受1は、軸20との干渉を防止するためのクラウニング12a,12bを内周面の軸方向端部に内周面から外周面に向けて傾斜状に形成すると共に、前記凹凸溝部4e〜4hの深さ寸法cと、前記クラウニング12a,12bの深さ寸法bとが、すべり軸受1の中央クラウン部(符号2で示す、すべり軸受1の縦中心線の位置)を挟んで円周方向の所定の範囲であって軸20の回転時に主に荷重を受ける主荷重部25と該主荷重部25が受ける荷重よりも小さい非荷重部26において、(ニ)1≦主荷重部25におけるb/c≦200(ホ)0.1≦非荷重部に26おけるb/c≦20(ヘ)〔非荷重部26におけるb/c〕<〔主荷重部25におけるb/c〕となることを特徴とするすべり軸受1とした。
また、請求項5に係る発明では、請求項1乃至請求項4に記載される前記すべり軸受1は、その内周面には、オーバーレイ層が形成されていることを特徴とするすべり軸受1とした。
請求項1に係る発明においては、〔接触多部31におけるa/p〕≦〔接触少部30におけるa/p〕であるため、接触多部31の凸部8b,8d,8f,8h,8jはその凸部平坦部9b寸法a2が小さく、接触少部30の凸部8a,8c,8e,8g,8iはその凸部平坦部9a寸法a1が大きく形成されている。これにより、すべり軸受1の軸方向中央部を挟んで軸方向の所定の範囲である接触少部30では、凸部8a,8c,8e,8g,8iにおいて、油膜が破断することなく、また、接触少部30以外の範囲であって軸方向端部13側に位置する接触多部31では、凸部8b,8d,8f,8h,8jがなじみ摩耗し易いため早期に摩耗して油膜が形成される。このため、すべり軸受1と軸20との間全体に亘って、潤滑油による油膜を適切に保つことができ、すべり軸受1を高速、高荷重という過酷な条件下においても使用することができる。また、すべり軸受1と軸20との間の潤滑油が十分な量となり、潤滑油内でのキャビテーションの発生を抑制することができるため、キャビテーションによるすべり軸受1表面の侵食を防止することができる。
なお、溝間距離pは、上記のように0.01mm≦p≦1.0mmの範囲で設定されるものであるが、溝間距離pが0.01mmよりも小さいと凹凸溝部4a〜4jの断面積が小さくなり過ぎて十分な潤滑油を保持することができず、1.0mmを超えると後述する凸部8a〜8jの接触面積が大きくなり過ぎて早期になじみ摩耗させることができなくなる。
また、a/pは、上記のように0≦a/p<1.0の範囲で設定されるものであるが、これは、a/pは1.0より小さくなければ凹凸溝部4a〜4jが存在しなくなってしまうためである。
請求項2に係る発明においては、〔接触多部31におけるa/p〕≦〔接触少部30におけるa/p〕であるため、接触多部31の凸部8b,8d,8f,8h,8jはその凸部平坦部9b寸法a2が小さく、接触少部30の凸部8a,8c,8e,8g,8iはその凸部平坦部9a寸法a1が大きく形成されている。これにより、すべり軸受1の軸方向中央部を挟んで軸方向の所定の範囲である接触少部30では、凸部8a,8c,8e,8g,8iにおいて、油膜が破断することなく、また、接触少部30以外の範囲であって軸方向端部13側に位置する接触多部31では、凸部8b,8d,8f,8h,8jがなじみ摩耗し易いため早期に摩耗して油膜が形成される。このため、すべり軸受1と軸20との間全体に亘って、潤滑油による油膜を適切に保つことができ、すべり軸受1を高速、高荷重という過酷な条件下においても使用することができる。また、すべり軸受1と軸20との間の潤滑油が十分な量となり、潤滑油内でのキャビテーションの発生を抑制することができるため、キャビテーションによるすべり軸受1表面の侵食を防止することができる。
なお、溝間距離pは、上記のように0.01mm≦p≦1.0mmの範囲で設定されるものであるが、溝間距離pが0.01mmよりも小さいと凹凸溝部4a〜4jの断面積が小さくなり過ぎて十分な潤滑油を保持することができず、1.0mmを超えると後述する凸部8a〜8jの接触面積が大きくなり過ぎて早期になじみ摩耗させることができなくなる。
また、a/pは、上記のように0≦a/p<1.0の範囲で設定されるものであるが、これは、a/pは1.0より小さくなければ凹凸溝部4a〜4jが存在しなくなってしまうためである。また、接触多部31が0≦a/pであることにより、接触多部31では凸部8dのように先端が尖鋭な形状となる場合があるため、軸20との接触によるなじみ摩耗がし易い構成となり、接触少部30が0<a/pであることにより、接触少部30では凸部8a,8c,8e,8g,8iのように先端が尖鋭な形状とならず凸部平坦部9a,9c,9e,9g,9iが形成されるため、軸20との接触面積が大きくなってより大きな荷重を受けられる構成となる。
請求項3に係る発明においては、〔接触多部31におけるa/p〕≦〔接触少部30におけるa/p〕であるため、接触多部31の凸部8b,8d,8f,8h,8jはその凸部平坦部9b寸法a2が小さく、接触少部30の凸部8a,8c,8e,8g,8iはその凸部平坦部9a寸法a1が大きく形成されている。これにより、すべり軸受1の軸方向中央部を挟んで軸方向の所定の範囲である接触少部30では、凸部8a,8c,8e,8g,8iにおいて、油膜が破断することなく、また、接触少部30以外の範囲であって軸方向端部13側に位置する接触多部31では、凸部8b,8d,8f,8h,8jがなじみ摩耗し易いため早期に摩耗して油膜が形成される。このため、すべり軸受1と軸20との間全体に亘って、潤滑油による油膜を適切に保つことができ、すべり軸受1を高速、高荷重という過酷な条件下においても使用することができる。また、すべり軸受1と軸20との間の潤滑油が十分な量となり、潤滑油内でのキャビテーションの発生を抑制することができるため、キャビテーションによるすべり軸受1表面の侵食を防止することができる。
なお、溝間距離pは、上記のように0.01mm≦p≦1.0mmの範囲で設定されるものであるが、溝間距離pが0.01mmよりも小さいと凹凸溝部4a〜4jの断面積が小さくなり過ぎて十分な潤滑油を保持することができず、1.0mmを超えると後述する凸部8a〜8jの接触面積が大きくなり過ぎて早期になじみ摩耗させることができなくなる。
また、a/pは、上記のように、接触多部31は0≦a/p≦0.4、接触少部30は0<a/p≦0.7の範囲で設定されるものであるが、接触多部31を0≦a/p≦0.4とすることにより、接触多部31における凸部8b,8d,8f,8h,8jが尖鋭な形状となるため、凸部8b,8d,8f,8h,8jをより早期になじみ摩耗させることができる。また、接触少部30を0<a/p≦0.7とすることにより、接触少部30における凸部8a,8c,8e,8g,8iが尖鋭な形状とならないため、凸部8a,8c,8e,8g,8iを大きな荷重を受けるのに適した形状とすることができる。また、溝間距離に対する凸部平坦部9a,9c,9e,9g,9iの幅寸法の割合を0.7以下とすることにより、凹凸溝部4a,4c,4e,4g,4iの断面積が必要以上に小さくなることがなく、十分な量の潤滑油を保持することができる。
請求項4に係る発明においては、すべり軸受1の内周面の軸方向端部13に内周面から外周面に向けて傾斜状にクラウニング12a,12bが形成されているため、すべり軸受1の中心部付近が油膜圧力を受けて凹状に変形し、軸方向の両端部13が軸20に局部当たりをする場合であっても、クラウニング12a,12bによる逃げによって、すべり軸受1の使用初期だけでなく継続的になじみ性を向上させることができる。これは、クラウニング12a,12b、が形成されていない場合には、すべり軸受1の端部13が受ける荷重が大きいため、使用初期ではなじみ摩耗し易いが、すべり軸受1を長時間使用することにより摩耗が進んで焼付が起こる可能性があるが、クラウニング12a,12bを形成しておくことにより、すべり軸受1を長時間使用した場合であってもクラウニング12a,12bの逃げによって焼付を起こすことがなく、なじみ摩耗する状態が継続されるためである。これにより、すべり軸受1を高速、高荷重という過酷な条件下においても使用することができる。
また、〔非荷重部26におけるb/c〕<〔主荷重部25におけるb/c〕であるため、主荷重部25におけるクラウニング12aの深さ寸法bは、非荷重部26におけるクラウニング12bの深さ寸法bよりも大きく形成されている。このため、すべり軸受1の中心部付近が油膜圧力を受けて凹状に変形し、軸方向の両端部13が軸20に局部当たりをする場合に、より大きな荷重を受ける主荷重部25ではその変形量が非荷重部26よりも大きいが、クラウニング12aの深さ寸法bも大きく形成されて軸20に対する逃げが大きいため、すべり軸受1の両端部13が軸20に接近するように大きく変形して面圧が増大することがない。これにより、大きな荷重を受ける主荷重部25でもすべり軸受の使用初期だけでなく継続的になじみ性を向上させることができる。
なお、b/cは、上記のように、それぞれ、〔1≦主荷重部25におけるb/c≦200〕,〔0.1≦非荷重部26におけるb/c≦20〕の範囲で設定されるものであるが、主荷重部25におけるb/cが1未満である場合、〔凹凸溝部4e,4fの深さ寸法c〕>〔クラウニング12aの深さ寸法b〕となり、荷重に対してクラウニング量が不足するため、軸方向端部で平らにならず、片当たり吸収能力(なじみ性)が不足してしまう。
一方、主荷重部25におけるb/cが200を超える場合、クラウニング12aが深くなり過ぎ、荷重状態での受圧面積(負荷能力)が不足してしまう。
また、非荷重部26におけるb/cが0.1未満である場合、クラウニング12bの深さ寸法bが小か、あるいは凹凸溝部4g,4hの深さ寸法cが大となる。非荷重部26はあまり荷重が掛からない領域であるため、クラウニング12bの深さ寸法bが小であってもなじみ性での影響は少なく無視できるが、凹凸溝部4g,4hの深さ寸法cが大であると、凹凸溝部4g,4hが深くなり過ぎ、油膜破断となりすべり軸受1の摺動特性が劣ってしまう。
一方、非荷重部26におけるb/cが20を超える場合、クラウニング12bの深さ寸法bが大か、あるいは凹凸溝部4g,4hの深さ寸法cが小となる。非荷重部26はあまり荷重が掛からない領域であるため、クラウニング12bの深さ寸法bが大であっても受圧面積が不足することはなく、すべり軸受1としての影響は無視できるが、凹凸溝部4g,4hの深さ寸法cが小であると、凹凸溝部4g,4hが浅くなり過ぎ、凹凸溝部4g,4hでの潤滑油の保持量が少なくなり過ぎて油膜保持ができなくなり、すべり軸受1としての摺動特性が劣ってしまう。
また、請求項5に係る発明においては、すべり軸受1の内周面には、オーバーレイ層が形成されている。これにより、すべり軸受1の摺動特性の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施形態について図1乃至図6を参照して説明する。図1は、ハウジング10,15とすべり軸受1との関係を示す分解斜視図であり、図2は、すべり軸受1によって軸20を支持する状態の断面図であり、図3は、すべり軸受1の断面図(ハッチングは省略してある)であり、図4は、第1及び第2実施形態に係るすべり軸受1の図1におけるA−A断面示す拡大図であり、図5は、第3実施形態に係るすべり軸受1の図1におけるA−A断面及びB−B断面を示す拡大図であり、図6は、第4実施形態に係るすべり軸受1の図1におけるA−A断面示す拡大図である。なお、上記した図は、実施形態に係るすべり軸受1の概略図であり、構成,構造等を理解し易くするために各箇所が誇張あるいは省略して描かれている。
なお、本実施形態に係るすべり軸受1は、その使用例の1つとして、自動車エンジンのクランクシャフト等を支持するものについて説明する。図1に示すように、本実施形態にかかるすべり軸受1は、半割形状に形成されており、このすべり軸受1を2個組み合わせることにより円筒形に構成して軸20(図2参照)を回転可能に支持するものである。このすべり軸受1の内周面は、非焼付性などすべり軸受1の軸受特性を満足するために、例えば、銅系合金、アルミニウム系合金、錫系または鉛系合金の摺動材がライニングされており、必要に応じて錫系あるいは鉛系合金や合成樹脂系のオーバーレイ層が形成されている。オーバーレイ層を形成することにより、すべり軸受1の摺動特性の向上を図ることができる。
また、すべり軸受1の内周面には、所定の溝間距離pで複数の凹凸溝部4a〜4fが円周方向の全体に沿って形成されている。この溝間距離pは、0.01mm≦p≦1.0mmの範囲で設定されるものであるが、溝間距離pが0.01mmよりも小さいと凹凸溝部4a〜4jの断面積が小さくなり過ぎて十分な潤滑油を保持することができず、1.0mmを超えると後述する凸部8a〜8jの断面積が大きくなり過ぎて早期になじみ摩耗させることができなくなる。なお、凹凸溝部4a〜4jは、後述する接触少部30の範囲においては4a,4c,4e,4g,4iで示し、同じく後述する接触多部31においては4b,4d,4f,4h,4jで示している。また、凹凸溝部4a〜4jの断面形状はそれぞれ図4(A),(B)、図5(A),(B)、図6で示している。なお、図4(A)は第1実施形態に係る断面A−A、図4(B)は第2実施形態に係る断面A−A、図5(A),(B)はそれぞれ第3実施形態に係るA−A断面及びB−B断面、図6は、第4実施形態に係るA−A断面を示している。なお、凹凸溝部4a〜4jの深さはcで示しており、c≦10μmの範囲で設定されるものである。
また、図5(A),(B)で示す第3実施形態に係るすべり軸受1の内周面の軸方向端部には、すべり軸受1の端部7と軸20との干渉を防止するためのクラウニング12a,12bが内周面から外周面に向けて傾斜状に形成されている。このクラウニング12a,12bは、後述する主荷重部25(図3参照)の範囲においては、クラウニング12aで示し、同じく後述する非荷重部26(図3参照)においては、クラウニング12bで示している。そして、主荷重部25におけるクラウニング12aの断面形状をそれぞれ図5(A)で示し、非荷重部26におけるクラウニング12bの断面形状を図5(B)で示している。なお、主荷重部25におけるクラウニング12a及び非荷重部26におけるクラウニング12bの深さは、図4で示すように、それぞれb1,b2で示しており、b1≦20μm,b2≦20μmの範囲で設定されるものである。
ここで、上記した接触少部30及び接触多部31について説明すると、接触多部31は、すべり軸受1に支持される軸20の回転時に主に軸20と接触する部分であり、すべり軸受1の軸方向両端部13から軸方向中央部に向かう所定の範囲で示されるものである。この接触多部31は、左右の軸方向端部13から軸方向中央部に向けてそれぞれy寸法で示され、このyは通常、すべり軸受1の軸方向全長の15〜30%の範囲とされている。そして、接触多部31以外の範囲は、軸20の回転時に軸20と接触する面積が接触多部31よりも少ない接触少部30であり、xで示している。なお、接触多部31と接触少部30の範囲は左右対称でなくてもよい。
また、上記した主荷重部25及び非荷重部26について図3を参照して説明すると、主荷重部25は、すべり軸受1に支持される軸20の回転時に主に荷重を受ける部分であり、すべり軸受1の中央クラウン部2を挟んで円周方向の所定の範囲で示されるものである。この主荷重部25は、中央クラウン部2から左右にそれぞれ角度αで示され、このαは通常30〜60度の範囲とされている。そして、主荷重部25以外の範囲は、軸20の回転時に受ける荷重が主荷重部25よりも小さい非荷重部26であり、角度β(90度−α)で示している。なお、主荷重部25と非荷重部26の範囲は左右対称でなくてもよい。
そして、図4〜図6で示すように、上記した凹凸溝部4a〜4jの凸部8a〜8jのうち、凸部8a〜8c,8e〜8jの先端には、凸部平坦部9a〜9c,9e〜9jがそれぞれ形成されている。このように、第2実施形態に係る接触多部31の凸部8dを除いて、凸部8a〜8c,8e〜8jの先端には、凸部平坦部9a〜9c,9e〜9jがそれぞれ形成されている。なお、中央クラウン部2の位置であって、すべり軸受1の軸方向ほぼ中央には、図1に示すように、すべり軸受1内に潤滑油を供給するための供給穴6がすべり軸受1に貫通して形成されている。
上記のように構成されるすべり軸受1は、図1に示すように、エンジンを構成するハウジング10(例えば、シリンダブロック)及びハウジング15(例えば、キャップ)にそれぞれ装着され、このハウジング10及びハウジング15を組み合わせることにより円筒形に構成され、エンジン内部に組み付けられる。そして、ハウジング10,15によってエンジン内部に組み付けられたすべり軸受1によって、図2に示すように、軸(メインシャフト)20が支持される。
しかして、すべり軸受1によって支持された軸20が回転する際、潤滑油供給ポンプ(図示しない)から送出される潤滑油が、ハウジング10に形成された油穴11から供給穴6を介してすべり軸受1内に供給される。そして、すべり軸受1の内周面全体に給油されることにより、すべり軸受1と軸20との間に油膜が生成され、この油膜により軸20が滑らかに回転可能となる。また、油溝5に供給された潤滑油は、軸20の直径方向に貫通して穿設される第1油通路21から軸20の軸方向に穿設される第2油通路22を通って、コンロッドシャフト(図示しない)を支持するすべり軸受(図示しない)に対して供給されてその潤滑を行なうようになっている。
以上、すべり軸受1の構成,取り付け,作用等について説明したが、次に、本発明の要部を構成する凹凸溝部4a〜4j及びクラウニング12a,12bについて、図4乃至図6を参照して説明する。なお、以下の説明において、接触少部30における凸部に凸部平坦部が形成されている場合、その幅寸法をa1、接触多部31における凸部に凸部平坦部が形成されている場合、その幅寸法をa2としているが、幅寸法a1及び幅寸法a2を総称したものが幅寸法aである。
まず、本発明に係るすべり軸受1においては、上記した幅寸法a1,a2と溝間距離pとの関係は、0≦a1/p<1.0,0≦a2/p<1.0となっている。なお、a1/p,a2/pは、1よりも小さくなければ上記と同様に凹凸溝部4a,4bが存在しなくなってしまうため、a1/p<1.0,a2/p<1.0となっている。そして、a1/pとa2/pとの関係は、a2/p≦a1/pとなっている。即ち、〔接触多部31におけるa/p〕≦〔接触少部30におけるa/p〕であるため、接触多部31の凸部8b,8d,8f,8h,8jはその凸部平坦部9bと同様に寸法a2が小さく、接触少部30の凸部8a,8c,8e,8g,8iはその凸部平坦部9aと同様に寸法a1が大きく形成されている。これにより、すべり軸受1の軸方向中央部を挟んで軸方向の所定の範囲である接触少部30では、凸部8a,8c,8e,8g,8iがなじみ摩耗し難いため、油膜が破断することなく、また、接触少部30以外の範囲であって軸方向端部13側に位置する接触多部31では、凸部8b,8d,8f,8h,8jがなじみ摩耗し易いため早期に摩耗して油膜が回復される。このため、すべり軸受1と軸20との間全体に亘って、潤滑油による油膜を適切に保つことができ、すべり軸受1を高速、高荷重という過酷な条件下においても使用することができる。また、すべり軸受1と軸20との間の潤滑油が十分な量となり、潤滑油内でのキャビテーションの発生を抑制することができるため、キャビテーションによるすべり軸受1表面の侵食を防止することができる。
そこで、本発明に係る第1実施形態について図4(A)を参照して説明すると、第1実施形態に係るすべり軸受1には、接触少部30の凹凸溝部4aの凸部8aの先端に凸部平坦部9aが形成されると共に、接触多部31の凹凸溝部4bの凸部8bの先端に凸部平坦部9bが形成されている。この凸部平坦部9aの幅寸法a1と凸部平坦部9bの幅寸法a2との関係は、a2<a1となっているため、接触多部31の凸部8bの接触面積は、接触少部30の凸部8aの接触面積よりも小さく、軸20との接触によるなじみ摩耗をし易い構成となっている。このため、凸部8bが早期に摩耗して油膜を回復させることができる。
上記した第1実施形態においては、接触少部30の凹凸溝部4aの凸部8a及び接触多部31の凹凸溝部4bの凸部8bに、それぞれ凸部平坦部9a,9bが形成されているものについて説明したが、次に、接触多部31の凹凸溝部4dの凸部8dには凸部平坦部が形成されていない第2実施形態について図4(B)を参照して説明する。
第2実施形態に係る接触多部31の凹凸溝部4dの凸部8dの先端は、第1実施形態に係る接触少部30の凹凸溝部4aの凸部8a及び接触多部31の凹凸溝部4bの凸部8bと異なり、図4(B)に示すように、凸部平坦部が形成されておらず尖鋭な形状となっている。即ち、a2=0,a2/p=0で示されることとなる。このように、凸部8dの先端に凸部平坦部を形成しないことにより、凸部8dをより早期になじみ摩耗させることができる。
以上、接触多部31の凹凸溝部4dの凸部8dの先端には凸部平坦部が形成されていない第2実施形態について説明したが、次に、すべり軸受1の内周面の軸方向端部13にクラウニング12a,12bが形成されている第3実施形態について図5を参照して説明する。
図5(A),(B)に示す第3実施形態に係るすべり軸受1においては、上記したように、すべり軸受1の内周面の軸方向端部13に内周面から外周面に向けて傾斜状にクラウニング12a,12bが形成されている。このようにクラウニング12a,12bが形成されているため、すべり軸受1の中心部付近が油膜圧力を受けて凹状に変形し、軸方向の両端部13が軸20に局部当たりをする場合であっても、クラウニング12a,12bによる逃げによって、すべり軸受1の使用初期だけでなく継続的になじみ性を向上させることができる。これは、クラウニング12a,12b、が形成されていない場合には、すべり軸受1の端部13が受ける荷重が大きいため、使用初期ではなじみ摩耗し易いが、すべり軸受1を長時間使用することにより摩耗が進んで焼付が起こる可能性があり、このため、クラウニング12a,12bを形成しておくことにより、すべり軸受1を長時間使用した場合であってもクラウニング12a,12bの逃げによって焼付を起こすことがなく、なじみ摩耗する状態が継続されるためである。これにより、すべり軸受1を高速、高荷重という過酷な条件下においても使用することができる。
また、上記したクラウニング12a,12bの深さ寸法b1,b2と主荷重部25の凹凸溝部4e,4f及び非荷重部26の凹凸溝部4g,4hの深さ寸法cとの関係は、それぞれ1≦b1/c≦200,0.1≦b2/c≦20となっている。
なお、b1/cが1未満である場合、〔凹凸溝部4e,4fの深さ寸法c〕>〔クラウニング12aの深さ寸法b1〕となり、荷重に対してクラウニング量が不足するため、軸方向端部で片当たり吸収能力(なじみ性)が不足してしまう。
一方、b1/cが200を超える場合、クラウニング12aが深くなり過ぎ、荷重状態での受圧面積(負荷能力)が不足してしまう。
また、b2/cが0.01未満である場合、クラウニング12bの深さ寸法b2が小か、あるいは凹凸溝部4g,4hの深さ寸法cが大となる。非荷重部26はあまり荷重が掛からない領域であるため、クラウニング12bの深さ寸法b2が小であってもなじみ性での影響は少なく無視できるが、凹凸溝部4g,4hの深さ寸法cが大であると、凹凸溝部4g,4hが深くなり過ぎ、油膜破断となりすべり軸受1の摺動特性が劣ってしまう。
一方、b2/cが200を超える場合、クラウニング12bの深さ寸法b2が大か、あるいは凹凸溝部4g,4hの深さ寸法cが小となる。非荷重部26はあまり荷重が掛からない領域であるため、クラウニング12bの深さ寸法b2が大であっても受圧面積が不足することはなく、すべり軸受1としての影響は無視できるが、凹凸溝部4g,4hの深さ寸法cが小であると、凹凸溝部4g,4hが浅くなり過ぎ、凹凸溝部4g,4hでの潤滑油の保持量が少なくなり過ぎて油膜保持ができなくなり、すべり軸受1としての摺動特性が劣ってしまう。
そして、b1/cとb2/cとの関係は、b2/c<b1/c、即ち、〔非荷重部におけるb/c〕<〔主荷重部におけるb/c〕となっている。このため、主荷重部25におけるクラウニング12aの深さ寸法bは、非荷重部26におけるクラウニング12bの深さ寸法bよりも大きく形成されている。このため、すべり軸受1の中心部付近が油膜圧力を受けて凹状に変形し、軸方向の両端部13が軸20に局部当たりをする場合に、より大きな荷重を受ける主荷重部25ではその変形量が非荷重部26よりも大きいが、クラウニング12aの深さ寸法bも大きく形成されて軸20に対する逃げが大きいため、すべり軸受1の両端部13が軸20に接近するように大きく変形して面圧が増大することがない。これにより、大きな荷重を受ける主荷重部25でもすべり軸受の使用初期だけでなく継続的になじみ性を向上させることができる。なお、クラウニング部での凹凸溝記載は省略している。
なお、上記した第3実施形態に係る接触多部31の凹凸溝部4f、4hの凸部8f,8hには、凸部平坦部9f,9hが形成されているものを示したが、第2実施形態に係る接触多部31の凹凸溝部4dの凸部8dのように、凸部平坦部が形成されていないものであってもよい。
以上、すべり軸受1の内周面の軸方向端部13に、内周面から外周面に向けて傾斜状にクラウニング12a,12bが形成されている第3実施形態について説明したが、上記した第1〜第3実施形態においては、すべり軸受1の軸方向中央部近傍に接触少部30が形成されると共に、軸方向両端部13近傍に接触多部31が形成されるものを示したが、これに限らず、すべり軸受1の軸方向中央部に接触多部31が形成されると共に、軸方向両端部13に接触少部30が形成されるものであってもよい。このような実施形態(第4実施形態)について図6を参照して説明する。
図6に示すように、第4実施形態に係るすべり軸受1では、第1〜第3実施形態に係るすべり軸受1とは逆に、すべり軸受1の軸方向両端部13から軸方向中央部に向かう所定の範囲で接触少部30が形成されており、この接触少部30以外の範囲が接触多部31として形成されている。第1〜第3実施形態と同様に、接触多部31は軸20の回転時に主に軸20と接触する部分であって凹凸溝部4iが形成されており、また、接触少部30は軸20の回転時に軸20と接触する面積が接触多部31よりも少ない部分であって凹凸溝部4jが形成されている。そして、凹凸溝部4iの凸部8i及び凹凸溝部4jの凸部8jには、それぞれ凸部平坦部9i,9jが形成されており、その幅寸法がそれぞれa1,a2となっており、凸部平坦部9iの幅寸法a1と凸部平坦部9jの幅寸法a2との関係は、第1実施形態と同様にa2<a1となっている。
このように、第1〜第3実施形態とは異なり、すべり軸受1の軸方向中央部分に接触多部31が形成されているため、軸方向中央部分では軸20との接触によるなじみ摩耗をし易い構成となっており、凸部8iが早期に摩耗して油膜を回復させるようになっている。一方、すべり軸受1の軸方向端部13から軸方向中央部に向かう所定の範囲に接触少部30が形成されているため、軸方向端部13部分では油膜が破断することがない。
このような第4実施形態に示す構成のすべり軸受1は、すべり軸受1に支持される軸20が、例えば軸方向中央部の径が大きい、いわゆる太鼓形状に形成されている場合等に用いられるものである。これは、軸20が太鼓形状に形成されている場合には、すべり軸受1の軸方向中央部において軸20との接触が多くなるためである。
なお、上記した第4実施形態に係る接触多部31の凹凸溝部4jの凸部8jには、凸部平坦部9jが形成されているものを示したが、第2実施形態に係る接触多部31の凹凸溝部4dの凸部8dのように、凸部平坦部が形成されていないものであってもよい。
以上、第1〜第4実施形態に係る凹凸溝部4a〜4j,凸部8a〜8j及びクラウニング12a,12b等について説明したが、接触少部30においては、0≦a1/p<1.0で設定されているとして説明した。しかし、好ましくは、0<a1/p≦0.7の範囲で設定されることが望ましい。こうすることにより、接触少部30における凸部8a,8c,8e,8g,8iが尖鋭な形状とならないため、凸部8a,8c,8e,8g,8iを大きな荷重を受けるのに適した形状とすることができる。また、溝間距離に対する凸部平坦部9a,9c,9e,9g,9iの幅寸法の割合を0.7以下とすることにより、凹凸溝部4a,4c,4e,4g,4iの断面積が必要以上に小さくなることがなく、十分な量の潤滑油を保持することができる。
また、第1〜第4実施形態において、接触多部31においては、0≦a2/p<1.0で設定されているとして説明した。しかし、好ましくは、0≦a2/p≦0.4の範囲で設定されることが望ましい。これにより、接触多部31における凸部8b,8d,8f,8h,8jが尖鋭な形状となるため、凸部8b,8d,8f,8h,8jをより早期になじみ摩耗させることができる。また、溝断面形状について図4,5,6では円弧状を示しているが、V字形であってもよい。
また、以上説明したすべり軸受1は、その使用例の1つとして、自動車エンジンのクランクシャフト等を支持するものについて説明したが、自動車エンジンに限らず、その他の内燃機関等にも用いることができる。
1 すべり軸受
2 中央クラウン部
4a〜4j 凹凸溝部
5 油溝
6 供給穴
7 端部
8a〜8j 凸部
9a〜9c,9e〜9j 凸部平坦部
10 ハウジング
11 油穴
13 軸方向端部
15 ハウジング
20 軸
21 第1油通路
22 第2油通路
25 主荷重部
26 非荷重部
30 接触少部
31 接触多部
2 中央クラウン部
4a〜4j 凹凸溝部
5 油溝
6 供給穴
7 端部
8a〜8j 凸部
9a〜9c,9e〜9j 凸部平坦部
10 ハウジング
11 油穴
13 軸方向端部
15 ハウジング
20 軸
21 第1油通路
22 第2油通路
25 主荷重部
26 非荷重部
30 接触少部
31 接触多部
Claims (5)
- 2個を組み合わせて円筒形を構成する半割形状に形成され、その内周面に所定の溝間距離及び所定の深さ寸法で複数の凹凸溝部が円周方向に沿って形成されたすべり軸受において、
前記凹凸溝部の凸部を平坦状に形成すると共に、前記凹凸溝部の溝間距離pと、前記凹凸溝部の凸部平坦部寸法aとが、すべり軸受の軸方向両端部から軸方向中央部に向かう所定の範囲であって軸の回転時に主に軸と接触する接触多部と該接触多部が接触する面積よりも少ない接触少部において、
(イ)0.01mm≦p≦1.0mm
(ロ)0≦a/p<1.0
(ハ)接触多部におけるa/p≦接触少部におけるa/p
上記(イ)〜(ハ)の関係となることを特徴とするすべり軸受。 - 2個を組み合わせて円筒形を構成する半割形状に形成され、その内周面に所定の溝間距離及び所定の深さ寸法で複数の凹凸溝部が円周方向に沿って形成されたすべり軸受において、
前記凹凸溝部の凸部を平坦状に形成すると共に、前記凹凸溝部の溝間距離pと、前記凹凸溝部の凸部平坦部寸法aとが、すべり軸受の軸方向両端部から軸方向中央部に向かう所定の範囲であって軸の回転時に主に軸と接触する接触多部と該接触多部が接触する面積よりも少ない接触少部において、
(イ)0.01mm≦p≦1.0mm
(ロ)接触多部 0≦a/p<1.0、接触少部 0<a/p<1.0
(ハ)接触多部におけるa/p≦接触少部におけるa/p
上記(イ)〜(ハ)の関係となることを特徴とするすべり軸受。 - 2個を組み合わせて円筒形を構成する半割形状に形成され、その内周面に所定の溝間距離及び所定の深さ寸法で複数の凹凸溝部が円周方向に沿って形成されたすべり軸受において、
前記凹凸溝部の凸部を平坦状に形成すると共に、前記凹凸溝部の溝間距離pと、前記凹凸溝部の凸部平坦部寸法aとが、すべり軸受の軸方向両端部から軸方向中央部に向かう所定の範囲であって軸の回転時に主に軸と接触する接触多部と該接触多部が接触する面積よりも少ない接触少部において、
(イ)0.01mm≦p≦1.0mm
(ロ)接触多部 0≦a/p≦0.4、接触少部 0<a/p≦0.7
(ハ)接触多部におけるa/p≦接触少部におけるa/p
上記(イ)〜(ハ)の関係となることを特徴とするすべり軸受。 - 軸との干渉を防止するためのクラウニングを内周面の軸方向端部に内周面から外周面に向けて傾斜状に形成すると共に、前記凹凸溝部の深さ寸法cと、前記クラウニングの深さ寸法bとが、すべり軸受の中央クラウン部を挟んで円周方向の所定の範囲であって軸の回転時に主に荷重を受ける主荷重部と該主荷重部が受ける荷重よりも小さい非荷重部において、
(ニ)1≦主荷重部におけるb/c≦200
(ホ)0.1≦非荷重部におけるb/c≦20
(ヘ)非荷重部におけるb/c<主荷重部におけるb/c
上記(ニ)〜(ヘ)の関係となることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載のすべり軸受。 - 前記すべり軸受の内周面には、オーバーレイ層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載のすべり軸受。
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