JP2005255540A - シリコン担体の表面に金属錯体を固定した触媒を使用する有機化合物の製造方法 - Google Patents

シリコン担体の表面に金属錯体を固定した触媒を使用する有機化合物の製造方法 Download PDF

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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
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Abstract

【課題】 分子レベルでの精密な設計が可能であり、様々な反応条件下で安定で、従来技術に比較して高活性かつ回収再利用性に優れた触媒を開発し、この触媒を使用して効率良く有機化合物を製造する方法を提供する。
【解決手段】 シリコン担体表面に安定な化学結合を介して金属錯体を固定した触媒を使用して有機化合物を製造する。好ましい触媒の例としては、ビスオキサゾリン配位子を用いて金属錯体を水素終端化したシリコン表面とアルケンとのヒドロシリル化によりシリコン担体表面に固定した触媒が挙げられる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、シリコン担体表面に安定な化学結合を介して金属錯体を固定した触媒を使用する有機化合物の製造方法に関する。
金属錯体を用いる均一系触媒反応では、作用機構の解明、触媒反応のデザインを比較的容易に行うことができ、さらにはその低温における高活性、高選択性等という特徴を生かして、高度の反応設計が可能となる等の利点がある。しかしながら、均一系反応であるため、触媒、生成物、未反応原料相互の分離が困難であること、熱的には必ずしも安定でないこと、酸素、湿気等に敏感であり、触媒寿命が固体触媒よりも短いこと等、プロセス操業上の不利な点がある。
これらの問題点を克服するために、無機固体、有機高分子等の担体に、金属錯体触媒を担持・固定化して不均一系触媒とすることにより、触媒活性を有効に発現するとともに、特に触媒の分離回収効率を高めることが試みられ、金属錯体を担体に固定化する方法も種々提案されている。
しかしながら、金属錯体を担体に固定化する際に、金属錯体の構造変化(異性化、分解等)が起こり、金属錯体固有の構造を保持したまま固定化することは困難であった。また、精密な触媒設計を行なうことが困難であり、不均一系触媒を使用した場合にも、均一系での触媒活性を著しく超える結果が得られることは稀であった。
このような問題点を解消するために金属錯体を担体に固定化する手法が種々提案されており、例えば、金表面に金−硫黄結合を介して有機分子を結合させて金属錯体触媒を固定化することが知られているが(非特許文献1参照)、金−硫黄結合が切断されるような反応条件には使用することができないという問題がある。
また、本発明者等は、先にシリコン表面上に金属錯体を固定化する手法を見出し提案したが(非特許文献2参照)、この金属錯体を固定化したシリコン表面がどのような化学反応に利用できるかは、未解明であった。
Angew.Chem.Int.Ed.1998,37,2466−2468 日本化学会第83春季年会、3P3−44
したがって、本発明は、分子レベルでの精密な設計が可能であり、様々な反応条件下で安定で、従来技術に比較して高活性かつ回収再利用性に優れた触媒を開発し、この触媒を使用して効率良く有機化合物を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者等は鋭意検討した結果、先に非特許文献2で提案した金属錯体を固定化したシリコン表面が、アルコールを出発物質としてアルデヒドを製造する酸化反応等の種々の有機化合物を製造する触媒として、極めて有用であることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、つぎの1〜11の構成を採用するものである。
1.シリコン担体表面に安定な化学結合を介して金属錯体を固定した触媒を使用することを特徴とする有機化合物の製造方法。
2.シリコン担体表面が単結晶、多結晶、ポーラス、又は微粒子状のシリコン表面であることを特徴とする1に記載の有機化合物の製造方法。
3.シリコン担体表面が単結晶シリコン(111)表面であることを特徴とする1又は2に記載の有機化合物の製造方法。
4.金属錯体を共有結合によりシリコン担体表面に固定したことを特徴とする1〜3のいずれかに記載の有機化合物の製造方法。
5.金属錯体を水素終端化したシリコン表面とアルケンとのヒドロシリル化によりシリコン担体表面に固定したことを特徴とする4に記載の有機化合物の製造方法。
6.金属錯体の配位子が複素環を有する配位子であることを特徴とする1〜5のいずれかに記載の有機化合物の製造方法。
7.金属錯体の配位子がビスオキサゾリン配位子であることを特徴とする6に記載の有機化合物の製造方法。
8.金属が遷移金属であることを特徴とする1〜7のいずれかに記載の有機化合物の製造方法。
9.金属がパラジウムであることを特徴とする8に記載の有機化合物の製造方法。
10.アルコールを出発物質としてアルデヒドを製造することを特徴とする1〜9のいずれかに記載の有機化合物の製造方法。
11.芳香族アルコールを出発物質として芳香族アルデヒドを製造することを特徴とする10に記載の有機化合物の製造方法。
シリコン担体表面に安定な化学結合を介して金属錯体を固定した触媒を使用することによって、アルコールを出発物質としてアルデヒドを製造する酸化反応等の種々の有機化合物を効率良く製造することができる。本発明で使用する触媒は、分子レベルでの精密な設計が可能であり、様々な反応条件下で安定で、従来技術に比較して高活性かつ回収再利用性に優れており、実用的価値が極めて高いものである。
本発明では、シリコン担体表面に共有結合のような安定な化学結合を介して金属錯体を固定化した触媒を使用して、有機化合物を製造することを特徴とする。
シリコン担体表面としては、単結晶、多結晶、ポーラス、又は微粒子状のシリコン担体表面であるものが好ましく、中でも単結晶シリコン(111)表面が特に好ましい。
金属錯体をシリコン担体表面に固定化する方法としては、例えば、(1)水素終端化したシリコン表面とアルケンとのヒドロシリル化による手法、(2)水素終端化したシリコン表面と有機ハライドとの遷移金属を用いたカップリング反応による手法、(3)ハロゲン終端化したシリコン表面と有機金属試薬との反応による手法、(4)ハロゲン終端化したシリコン表面とアルコール、アミンとの反応による手法、等が挙げられる。好ましい、固定化方法としては、(1)水素終端化したシリコン表面とアルケンとのヒドロシリル化による手法が挙げられる。
金属錯体の金属としては特に制限はなく、種々の典型金属及び遷移金属を用いることができる。好ましい金属としては、例えば、パラジウム、銅、ニッケル、ロジウム、亜鉛、マグネシウム等の金属が挙げられ、中でもパラジウムが特に好ましい。
金属錯体の配位子としては、複素環を有する配位子が好ましく、例えばビスオキサゾリン配位子が好適に用いられる。
特に好適なビスオキサゾリン配位子としては、次の一般式(I)又は(II)で表される、末端にエテニル基を有するビスオキサゾリン化合物が挙げられる。
Figure 2005255540
(式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表し、R及びRはそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基から選択された基を表すが、RとRが一緒になってオキサゾリン環の炭素とともに炭化水素環を形成してもよい。また、mは1〜20の整数である。)
Figure 2005255540
(式中、R及びRはそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基から選択された基を表すが、RとRが一緒になってオキサゾリン環の炭素とともに炭化水素環を形成してもよい。また、nは0〜20の整数である。)
上記式(I)のビスオキサゾリン化合物において、Rはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル等の炭素数1〜20、特に炭素数1〜5のアルキル基を表す。特に好ましいRとしては、メチル基が挙げられる。
及びRはそれぞれ独立して水素;又はメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル等の炭素数1〜20のアルキル基;フェニル等のアリール基;ベンジル等のアリールアルキル基から選択された基を表す。また、RとRが一緒になってオキサゾリン環の炭素とともに、5員環、6員環等の炭化水素環、或いはこれらにベンゼン環等が縮合した炭化水素環を形成してもよい。好ましいR、Rとしては、水素、メチル、i−プロピル、t−ブチル、フェニル、ベンジル基等が挙げられる。
mは1〜20の整数、好ましくは7〜9の整数である。
これらのビスオキサゾリン化合物は、例えば、次の反応式にしたがって製造することができる。
Figure 2005255540
また、上記式(II)のビスオキサゾリン化合物において、R及びRはそれぞれ独立して水素;又はメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル等の炭素数1〜20のアルキル基;フェニル等のアリール基;ベンジル等のアリールアルキル基から選択された基を表す。また、RとRが一緒になってオキサゾリン環の炭素とともに、5員環、6員環等の炭化水素環、或いはこれらにベンゼン環等が縮合した炭化水素環を形成してもよい。好ましいR、Rとしては、水素、メチル、i−プロピル、t−ブチル、フェニル、ベンジル基等が挙げられる。
nは0〜20の整数、好ましくは0〜2の整数である。
これらのビスオキサゾリン化合物は、例えば、次の反応式にしたがって製造することができる。
Figure 2005255540
これらの配位子を用いて、金属錯体をシリコン担体表面に固定化する好適な方法としては、例えば、水素終端化したシリコン表面と有機溶媒中で加熱する等の方法が挙げられる。
つぎに、実施例により、本発明で配位子として使用するビスオキサゾリン化合物の製造、該配位子によりシリコン担体表面に金属錯体を固定化した触媒の製造、及び該触媒を用いた有機化合物の製造について説明するが、以下の具体例は本発明を限定するものではない。
以下の具体例において、ビスオキサゾリンの合成例では、生成物の確認はHNMRにより行なった。
(合成例1:N,N’−ビス(2−クロロエチル)―2,2−ジエテニルプロパンジアミドの合成)
Figure 2005255540
ジビニルマロン酸ジエチルエステル(2.0g,9.3mmol)と2−アミノエタノール(1.3g,21mmol)および塩化アンモニウム(0.21g,3.9mmol)の混合物を150℃で18.5時間加熱した。トルエン(36mL)を加えた後に、塩化チオニル(3.9g,33mmol)を手早く加えた。65℃で30分間攪拌した後に、0℃に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25mL)を加え、塩化メチレン(30mL×5)で抽出した。硫酸ナトリウムで有機層を乾燥し、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製すると、目的物1.4gが黄色固体として得られた(収率:60%)。m.p. 66 ℃。
得られた化合物のスペクトルデータは以下の通りであった。
H−NMR(300MHz,CDCl
δ 7.25 (br s, 2H, NH), 6.26 (dd, J = 17.7, 10.2 Hz, 2H, H2C=CH), 5.54 (d, J = 10.2 Hz, 2H, HHC=CH), 5.39 (d, J = 17.7 Hz, 2H, HHC=CH), 3.64-3.61 (m, 8H, CH2CH2).
13C NMR (75.4 MHz, CDCl3)
δ 169.8 (2C), 135.9 (2C), 120.1 (2C), 64.2, 43.2 (2C), 41.5 (2C).
IR (neat)
3304 (br), 3064 (w), 2967 (w), 1647 (s), 1526 (s), 1434 (m), 1411 (w), 1250 (s), 991 (m), 928 (s).
HRMS (APCI)
calcd for C11H16Cl2N2NaO2 (M+Na) m/z=301.04865, found m/z=301.04912.
(合成例2:2,2’−(1―エテニル−2−プロペニリデン)ビス(4,5−ジヒドロオキサゾール)の合成)
Figure 2005255540
合成例1で得られたN,N‘−ビス(2−クロロエチル)―2,2−ジエテニルプロパンジアミド(1.5g,5.5mmol)を水酸化ナトリウムの5%メタノール溶液(14mL)中で1.5時間還流させた。室温まで冷却し、濃縮後、塩化メチレン(10mL)と水(10mL)を加え、水層を塩化メチレン(10mL×5)で抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮後、クーゲル蒸留(120-150 ℃, 13 Pa)により、目的物0.76gが白色固体として得られた(収率:67%)。m.p. 81 ℃。
得られた化合物のスペクトルデータは以下の通りであった。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)
δ 6.31 (dd, J = 18.0, 10.2 Hz, 2H, H2C=CH), 5.37 (d, J = 10.2 Hz, 2H, HHC=CH), 5.22 (d, J = 18.0 Hz, 2H, HHC=CH), 4.33 (t, J = 9.3 Hz, 4H, CH2O), 3.94 (t, J = 9.3 Hz, 4H, NCH2).
13C NMR (75.4 MHz, CDCl3)
δ 166.3 (2C), 135.2 (2C), 117.0 (2C), 67.9 (2C), 54.2 (2C), 52.1.
IR (neat)
3089 (w), 2974 (w), 2883 (w), 1656 (s), 1628 (m), 1475 (w), 1407 (m), 1226 (m), 1027 (m), 986 (s), 922 (s).
HRMS (APCI)
calcd for C11H15N2O2 (M+H) m/z=207.11335, found m/z=207.11590.
(合成例3:N,N‘−ビス(2−ヒドロキシエチル)―2,2−ビス(2―プロペニル)プロパンジアミドの合成)
Figure 2005255540
氷冷した2−アミノエタノール(4.6g,75mmol)の塩化メチレン(110mL)溶液にジアリル二塩化マロニル(7.7g,35mmol)の塩化メチレン(110mL)溶液を30分かけて滴下した。滴下を始めると白色固体が速やかに生成した。滴下終了後、トリエチルアミン(9.0g,89mmol)を手早く加え、室温まで昇温して22時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×10)で抽出した。硫酸マグネシウムで有機層を乾燥し、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製すると、目的物5.1gが白色固体として得られた(収率:59%)。m.p. 89 ℃。
得られた化合物のスペクトルデータは以下の通りであった。
1H NMR (300 MHz, CD3OD)
δ 8.09 (br s, 2H, NH), 5.73-5.59 (m, 2H, H2C=CH), 5.14-5.05 (m, 4H, H2C=CH), 3.58 (t, J = 5.7 Hz, 4H, CH2OH), 3.32 (t, J = 5.7 Hz, 4H, NHCH2), 2.62 (d, J = 7.5 Hz, 4H, H2C=CHCH2).
13C NMR (75.4 MHz, CD3OD)
δ 174.4 (2C), 134.3 (2C), 119.3 (2C), 61.5 (2C), 58.3, 43.1 (2C), 39.7 (2C)
IR (neat)
3339 (br), 3303 (br), 3060 (w), 2938 (w), 1636 (s), 1529 (s), 1471 (w), 1428 (m), 1048 (m), 1007 (w), 919 (m).
HRMS (APCI)
calcd for C13H22N2NaO4 (M+Na) m/z=293.14773, found m/z=293.14670.
(合成例4:2,2‘−(1−(2−プロペニル)−3−ブテニリデン)ビス(4,5−ジヒドロオキサゾール)の合成)
Figure 2005255540
合成例3で得られたN,N‘−ビス(2−ヒドロキシエチル)―2,2−ビス(2―プロペニル)プロパンジアミド(4.1g,15mmol)にトルエン(70mL)を加えて65℃に加熱しながら塩化チオニル(1.5g,66mmol)を手早く加えた。30分間攪拌した後に、0℃に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40mL)を加え、クロロホルム(70mL×6)で抽出した。硫酸ナトリウムで有機層を乾燥し、濃縮後、黄色固体を得た。この固体を水酸化ナトリウムの5%メタノール溶液(36mL)中で1.5時間還流させた。室温まで冷却し、濃縮後、塩化メチレン(35mL)と水(35mL)を加え、水層を塩化メチレン(35mL×6)で抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮後、クーゲル蒸留(120-150 ℃, 15 Pa)により、目的物3.4gが白色固体として得られた(収率:83%)。m.p. 70 ℃。
得られた化合物のスペクトルデータは以下の通りであった。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)
δ 5.79-5.65 (m, 2H, H2C=CH), 5.14-5.08 (m, 4H, H2C=CH), 4.27 (t, J = 9.3 Hz, 4H, CH2O), 3.89 (t, J = 9.3 Hz, 4H, NCH2), 2.72 (d, J = 7.2 Hz, 4H, H2C=CHCH2).
13C NMR (75.4 MHz, CDCl3)
δ 167.6 (2C), 132.8 (2 C), 118.6 (2 C), 67.6 (2 C), 54.1 (2 C), 45.6, 37.5 (2 C).
IR (neat)
3071 (w), 2977 (w), 2883 (w), 1655 (s), 1641 (m), 1481 (w), 1419 (w), 1191 (s), 1033 (m), 994 (m), 906 (s).
HRMS (APCI)
calcd for C13H18N2O2 (MH+) m/z=235.14465, found m/z=235.14557.
(合成例5:2,2−ビス(3―ブテニル)−N,N‘−ビス(2−ヒドロキシエチル)プロパンジアミドの合成)
Figure 2005255540
氷冷した2−アミノエタノール(1.1g,17mmol)の塩化メチレン(25mL)溶液にビス(3―ブテニル)二塩化マロニル(2.0g,7.9mmol)の塩化メチレン(25mL)溶液を30分かけて滴下した。滴下を始めると白色固体が速やかに生成した。滴下終了後、トリエチルアミン(2.1g,21mmol)を手早く加え、室温まで昇温して17.5時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)に注ぎ、クロロホルム(50mL×10)および酢酸エチル(50mL×5)で抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL×3)で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製すると、目的物1.5gが白色固体として得られた(収率:63%)。m.p. 90 ℃。
得られた化合物のスペクトルデータは以下の通りであった。
1H NMR (300 MHz, CD3OD)
δ8.51 (br s, 2H, NH), 5.77-5.65 (m, 2H, H2C=CH), 4.97-4.84 (m, 4H, H2C=CH), 3.55 (t, J = 6.0 Hz, 4H, CH2OH), 3.28 (t, J = 6.0 Hz, 4H, NHCH2), 1.87 (m, 8H, H2C=CHCH2CH2).
13C NMR (75.4 MHz, CD3OD)
δ 175.6 (2C), 139.0 (2C), 115.5 (2C), 61.5 (2C), 57.9, 42.9 (2C), 36.8 (2C), 30.2 (2C).
IR (neat)
3289 (br), 3075 (w), 2940 (w), 1641 (s), 1531 (s), 1458 (m), 1437 (m), 1059 (m), 1007 (w), 915 (m).
HRMS (APCI)
calcd for C15H26N2NaO4 (M+Na) m/z=321.17903, found m/z=321.17916.
(合成例6:2,2‘−(1−(3−ブテニル)−4−ペンテニリデン)ビス(4,5−ジヒドロオキサゾール)の合成)
Figure 2005255540
合成例5で得られたN,N‘−ビス(2−ヒドロキシエチル)―2,2−ビス(3―ブテニル)−1,3―プロパンジアミド(1.1g,3.8mmol)にトルエン(17mL)を加えた懸濁液に塩化チオニル(1.8g,15mmol)を手早く加えた。65℃に加熱して30分間攪拌した後に、0℃に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(12mL)を加え、クロロホルム(20mL×5)で抽出した。硫酸ナトリウムで有機層を乾燥し、濃縮後、黄色固体を得た。この固体を水酸化ナトリウムの5%メタノール溶液(7.8mL)中で1.5時間還流させた。室温まで冷却し、濃縮後、塩化メチレン(8.3mL)と水(8.3mL)を加え、水層を塩化メチレン(8.3mL×4)で抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮後、フロリジールカラムを通し、クーゲル蒸留(100-150 ℃, 15 Pa)により、目的物0.67gが白色固体として得られた(収率:74%)。m.p. 50 ℃。
得られた化合物のスペクトルデータは以下の通りであった。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)
δ 5.85-5.76 (m, 2H, H2C=CH), 5.07-4.94 (m, 4H, H2C=CH), 4.27 (t, J = 9.3 Hz, 4H, CH2O), 3.89 (t, J = 9.3 Hz, 4H, NCH2), 2.11-1.98 (m, 8H, H2C=CHCH2CH2).
13C NMR (75.4 MHz, CDCl3)
δ 168.1 (2C), 137.9 (2C), 114.7 (2C), 67.4 (2C), 54.2 (2C), 45.5, 32.4 (2C), 28.1 (2C).
IR (neat)
3076 (w), 2973 (w), 2882 (w), 1653 (s), 1480 (w), 1416 (w), 1191 (m), 979 (m), 910 (s).
HRMS (APCI)
calcd for C15H22N2NaO2 (M+Na) m/z=285.15790, found m/z=285.15838.
(合成例7:(9−デセニル)メチルマロン酸の合成)
Figure 2005255540
(9−デセニル)メチルマロン酸ジエチルエステル(3.6mL,10.8mmol)を水酸化カリウムの25%エタノール溶液(8.8mL)中で2時間還流させた。室温まで冷却し、減圧下で濃縮した後、残さを水(22mL)に溶かした。0℃に冷却し、濃塩酸を加えてpHを7にし、塩化メチレン(10mL×4)で抽出して未反応のエステルを除いた。残った水層をpHが1になるまで酸性にすると、白色固体が析出した。塩化メチレン(20mL×4)で抽出して硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮後、塩化メチレン/n−ヘキサンからの再結晶により、目的物2.48gが白色固体として得られた(収率:89%)。m.p. 81 ℃。
得られた化合物のスペクトルデータは以下の通りであった。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)
δ 5.81 (ddt, J = 17.1, 10.2, 6.6 Hz, 1H, H2C=CHC), 5.02-4.92 (m, 2H, H2C=CHC), 2.04 (m, 2H, C=CHCH2), 1.92 (m, 2H, CH2CCH3(COOH)2), 1.48 (s, 3H, CH3), 1.34-1.24 (m, 12H, C=CHCH2(CH2)6).
(合成例8:(9−デセニル)メチル二塩化マロニルの合成)
Figure 2005255540
合成例7で得られた(9−デセニル)メチルマロン酸(2.0g,7.7mmol)と塩化チオニル(2.8mL,38.5mmol)の混合物を17時間還流した。過剰の塩化チオニルを減圧下で留去すると、目的物2.23gが黄色液体として得られた(収率:97%)。
得られた化合物のスペクトルデータは以下の通りであった。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)
δ 5.81 (ddt, 1H, J =17.1, 10.2, 6.6 Hz, H2C=CHC), 5.02-4.92 (m, 2H, H2C=CHC), 2.09-2.03 (m, 4H, C=CHCH2 and CH2CCH3(COOH)2), 1.64 (s, 3H, CH3), 1.37-1.22 (m, 12H, C=CHCH2(CH2)6).
(合成例9:2―(9−デセニル)―N,N‘−ビス(2−ヒドロキシエチル)―2―メチルプロパンジアミドの合成)
Figure 2005255540
氷冷した2−アミノエタノール(0.77g,12.6mmol)の塩化メチレン(19mL)溶液に合成例8で得られた(9−デセニル)メチル二塩化マロニル(1.77g,6.0mmol)の塩化メチレン(19mL)溶液を15分かけて滴下した。滴下を始めると白色固体が速やかに生成した。滴下終了後、トリエチルアミン(2.1mL,15mmol)を手早く加え、室温まで昇温して1時間攪拌した。反応混合物を水(120mL)に注ぎ、クロロホルム(50mL×4)で抽出した。硫酸マグネシウムで有機層を乾燥し、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製すると、目的物1.61gが白色粉末として得られた(収率:78%)。m.p. 89 ℃。
得られた化合物のスペクトルデータは以下の通りであった。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)
δ 7.07 (br t, 2H, J = 6 Hz, NH), 5.81 (ddt, 1H, J =17.1, 10.2, 6.6 Hz, H2C=CHC), 5.02-4.92 (m, 2H, H2C=CHC), 3.68 (t, 4H, J = 4.8 Hz, CH2OH), 3.42 (q, 4H, J = 5.4 Hz, NHCH2), 2.07-2.00 (m, 2H, C=CHCH2), 1.87-1.80 (m, 2H, CH2CCH3(COOH)2), 1.42 (s, 3H, CH3), 1.36-1.16 (m, 12H, C=CHCH2(CH2)6).
(合成例10:2,2‘−(1−メチル−10−ウンデセニリデン)ビス(4,5−ジヒドロオキサゾール)の合成)
Figure 2005255540
合成例9で得られた2―(9−デセニル)―N,N‘−ビス(2−ヒドロキシエチル)―2―メチルプロパンジアミド(0.70g,2.1mmol)にトルエン(9.1mL)を加えて70℃に加熱しながら塩化チオニル(0.62mL,8.4mmol)を手早く加えた。70℃で1時間攪拌した後に、0℃に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、クロロホルム(5mL×4)で抽出した。硫酸ナトリウムで有機層を乾燥し、濃縮後、黄色油状液体を得た。この液体を水酸化ナトリウムの5%メタノール溶液(10mL)中で2時間還流させた。室温まで冷却し、濃縮後、塩化メチレン(10mL)と水(10mL)を加え、水層を塩化メチレン(10mL×4)で抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮後、クーゲル蒸留(140-150 ℃, 8.0 Pa)により、目的物0.56gが無色油状液体として得られた(収率:90%)。
得られた化合物のスペクトルデータは以下の通りであった。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)
δ 5.81 (ddt, 1H, J =17.1, 10.2, 6.6 Hz, H2C=CHC), 5.02-4.90 (m, 2H, H2C=CHC), 4.28 (t, 4H, J = 9.3 Hz, CH2O), 3.88 (t, 4H, J = 9.3 Hz, NCH2), 2.07-2.00 (m, 2H, C=CHCH2), 1.94-1.87 (m, 2H, CH2CCH3(COOH)2), 1.49 (s, 3H, CH3), 1.36-1.16 (m, 12H, C=CHCH2(CH2)6).
(合成例11:N,N‘−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−2−(10−ウンデセニル)プロパンジアミドの合成)
Figure 2005255540
氷冷した2−アミノエタノール(2.38g,39.0mmol)の塩化メチレン(66mL)溶液に(10−ウンデセニル)メチル二塩化マロニル(5.70g,18.6mmol)の塩化メチレン(19mL)溶液を20分かけて滴下した。滴下を始めると白色固体が速やかに生成した。滴下終了後、トリエチルアミン(6.47mL,46.4mmol)を手早く加え、室温まで昇温して2.5時間攪拌した。反応混合物を水(200mL)に注ぎ、塩化メチレン(100mL×4)で抽出した。硫酸マグネシウムで有機層を乾燥し、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製すると、目的物6.23gが得られた(収率:94%)。
得られた化合物のスペクトルデータは以下の通りであった。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)
δ 7.10 (br t, 2H, J = 6 Hz, NH), 5.81 (ddt, 1H, J =16.8, 10.4, 6.7 Hz, H2C=CHC), 5.04-4.88 (m, 2H, H2C=CHC), 3.70 (t, 4H, J = 5.0 Hz, CH2OH), 3.42 (q, 4H, J = 4.8 Hz, NHCH2), 2.08-1.98 (m, 2H, C=CHCH2), 1.90-1.78 (m, 2H, CH2CCH3(COOH)2), 1.43 (s, 3H, CH3), 1.40-1.12 (m, 14H, C=CHCH2(CH2)7).
(合成例12:2,2‘−(1−メチル−11−ドデセニリデン)ビス(4,5−ジヒドロオキサゾール)の合成)
Figure 2005255540
合成例11で得られたN,N‘−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−2−(10−ウンデセニル)プロパンジアミド(6.23g,19.4mmol)にトルエン(84mL)を加えて70℃に加熱しながら塩化チオニル(5.64mL,77.6mmol)をゆっくり加えた。70℃で2時間攪拌した後に、0℃に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(43mL)を加え、クロロホルム(40mL×4)で抽出した。硫酸ナトリウムで有機層を乾燥し、濃縮後、黄色油状液体を得た。この液体を水酸化ナトリウムの5%メタノール溶液(10mL)中で2時間還流させた。室温まで冷却し、濃縮後、塩化メチレン(40mL)と水(40mL)を加え、水層を塩化メチレン(40mL×4)で抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮後、クーゲル蒸留(170 ℃, 8.0 Pa)により、目的物2.27gが無色油状液体として得られた(収率:40%)。
得られた化合物のスペクトルデータは以下の通りであった。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)
δ 5.81 (ddt, 1H, J =16.8, 10.4, 6.7 Hz, H2C=CHC), 5.04-4.88 (m, 2H, H2C=CHC), 4.28 (t, 4H, J = 9.8 Hz, CH2O), 3.88 (t, 4H, J = 9.8 Hz, NCH2), 2.08-1.98 (m, 2H, C=CHCH2), 1.96-1.87 (m, 2H, CH2CCH3(COOH)2), 1.49 (s, 3H, CH3), 1.42-1.18 (m, 12H, C=CHCH2(CH2)6).
(合成例13:2,2‘−(1−(2−プロペニル)−3−ブテニリデン)ビス((4S,4’S)−4,5−ジヒドロ−4−(1−メチルエチル)オキサゾール)の合成)
Figure 2005255540
2,2‘−メチレンビス((4S,4’S)−4,5−ジヒドロ−4−(1−メチルエチル)オキサゾール)(1.5g,6.3mmol)のTHF(110mL)溶液を−55℃に冷却し、メチルリチウムのジエチルエーテル溶液(13.3mL,1.04M,13.9mmol)を15分かけて滴下した。1時間後、アリルブロミド(1.20mL,13.9mmol)を6分かけて滴下した。滴下終了後、徐々に室温まで昇温して12時間攪拌した。水を加えて、次いで酢酸エチルを加えた。飽和塩化アンモニウム(50mL×3)で有機層を洗い、硫酸マグネシウムで有機層を乾燥し、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製すると、目的物0.51gが得られた(収率:34%)。
得られた化合物のスペクトルデータは以下の通りであった。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)
δ 5.72 (ddt, 2H, J =17.0, 9.9, 7.5 Hz, H2C=CHC), 5.15-5.04 (m, 4H, H2C=CHC), 4.20 (dd, 2H, J = 12.8, 11.0 Hz, CHHO), 4.00-3.91 (m, 4H, CHHO and NCH), 2.81-2.64 (m, 4H, C=CHCH2), 1.87-1.70 (m, 2H, CH(CH3)2), 0.94 (d, J = 6.9 Hz, 6H, CH(CH3)(CH3)), 0.87 (d, J = 6.9 Hz, 6H, CH(CH3)(CH3)).
(製造例1:触媒の製造)
合成例12で得られた2,2‘−(1−メチル−11−ドデセニリデン)ビス(4,5−ジヒドロオキサゾール)のメシチレン溶液(0.33M、2.0mL)を凍結脱気し、既知の手法によって水素終端化処理をしたシリコン(111)単結晶表面(40×10×0.48mm)をアルゴン下で浸した。この状態で160℃のオイルバスで20時間加熱した。加熱後、室温まで冷まして、シリコン表面を溶液から取り出してジエチルエーテル、エタノール、ジクロロメタンの順ですすいで洗浄した。洗浄後の表面にアルゴンガスを吹き付けることにより乾燥させた。
ビスオキサゾリン分子が表面に固定化されたことはATR−IR(減衰全反射赤外分光法)およびXPS(X線光電子分光法)測定により確認した。この表面を5×5×0.48mmに切り分けて、酢酸パラジウムのジクロロメタン溶液(0.1M,0.5mL)に1時間浸した。その後、表面を取り出し、ジクロロメタンで5回すすいで洗浄し、アルゴンガスを吹き付けることにより乾燥させた。
(実施例1)
上記製造例1で得られたシリコン表面をベンジルアルコール(0.8mg)とn−オクタン(0.5mL)とともに試験管中に入れ、試験管中に酸素を充満させて栓をして、120℃で24時間加熱した。その結果、ベンズアルデヒドが100%の収率で得られた。生成物の確認は、ガスクロマトグラフィーにより行なった。この触媒表面は、やや活性が下がるものの繰り返し利用が可能である。
(比較例1)
実施例1と同様の条件で、触媒シリコン表面のない条件で反応を行ったところ、ベンズアルデヒドへの変換は6%であった。
(比較例2)
実施例1と同様の条件で、触媒表面の代わりに0.33nmolの酢酸パラジウムのみを触媒として加えた条件で反応を行ったところ、ベンズアルデヒドへの変換は6%であった。
本発明によれば、アルコールを出発物質としてアルデヒドを製造する等、種々の有機化合物を効率良く製造することができる。本発明で使用するシリコン担体表面に安定な化学結合を介して金属錯体を固定した触媒は、分子レベルでの精密な設計が可能であり、様々な反応条件下で安定で、従来技術に比較して高活性かつ回収再利用性に優れており、幅広い分野で利用可能なものである。

Claims (11)

  1. シリコン担体表面に安定な化学結合を介して金属錯体を固定した触媒を使用することを特徴とする有機化合物の製造方法。
  2. シリコン担体表面が単結晶、多結晶、ポーラス、又は微粒子状のシリコン表面であることを特徴とする請求項1に記載の有機化合物の製造方法。
  3. シリコン担体表面が単結晶シリコン(111)表面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機化合物の製造方法。
  4. 金属錯体を共有結合によりシリコン担体表面に固定したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機化合物の製造方法。
  5. 金属錯体を水素終端化したシリコン表面とアルケンとのヒドロシリル化によりシリコン担体表面に固定したことを特徴とする請求項4に記載の有機化合物の製造方法。
  6. 金属錯体の配位子が複素環を有する配位子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の有機化合物の製造方法。
  7. 金属錯体の配位子がビスオキサゾリン配位子であることを特徴とする請求項6に記載の有機化合物の製造方法。
  8. 金属が遷移金属であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の有機化合物の製造方法。
  9. 金属がパラジウムであることを特徴とする請求項8に記載の有機化合物の製造方法。
  10. アルコールを出発物質としてアルデヒドを製造することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の有機化合物の製造方法。
  11. 芳香族アルコールを出発物質として芳香族アルデヒドを製造することを特徴とする請求項10に記載の有機化合物の製造方法。
















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