JP2005255339A - 産業車両の運転者特定装置、並びに、産業車両の情報収集システム及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 機台の運転者の特定や機台情報の収集が簡単にできる構成を提供する。
【解決手段】 アンテナ22及びRFIDリーダライタ21を機台10に備える。RFIDタグ1を携帯した運転者が機台10に乗車すると、前記RFIDリーダライタ21が前記アンテナ22を介して前記RFIDタグ1の内蔵メモリの記憶内容から運転者特定データを読み取ることで運転者を特定する。また、機台の前記RFIDリーダライタは、機台10の機台特定データと、その機台による荷役作業情報を前記RFIDタグ1に書き込む。管理事務所側にもアンテナ42、RFIDリーダライタ41が備えられている。機台10の使用終了後、事務所側のRFIDリーダライタ41は、前記運転者特定データと前記荷役作業情報を運転者のRFIDタグ1から読み出し、前記荷役作業情報を前記運転者特定データと関連付けて記憶手段に記憶する。
【選択図】 図1
【解決手段】 アンテナ22及びRFIDリーダライタ21を機台10に備える。RFIDタグ1を携帯した運転者が機台10に乗車すると、前記RFIDリーダライタ21が前記アンテナ22を介して前記RFIDタグ1の内蔵メモリの記憶内容から運転者特定データを読み取ることで運転者を特定する。また、機台の前記RFIDリーダライタは、機台10の機台特定データと、その機台による荷役作業情報を前記RFIDタグ1に書き込む。管理事務所側にもアンテナ42、RFIDリーダライタ41が備えられている。機台10の使用終了後、事務所側のRFIDリーダライタ41は、前記運転者特定データと前記荷役作業情報を運転者のRFIDタグ1から読み出し、前記荷役作業情報を前記運転者特定データと関連付けて記憶手段に記憶する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、産業車両について、運転者(作業者)を特定する装置に関する。更に、その運転者が産業車両を操作して作業を行った情報を収集するシステムや方法に関する。
特許文献1の図1〜図3は、入出庫作業を行うフォークリフトの各々について運転者(作業者)毎の作業管理が行えるようにした無線LANシステムを開示する。このシステムでは、フォークリフト側の端末機に、フォークリフトで行われた作業処理データを該端末機へ入力するキーボードと、運転者が保有する磁気IDカードを読み取るカードリーダが接続されている。また、フォークリフト側の端末機には、センター側の端末機のアンテナと無線で交信を行うための車上アンテナが備えられている。
この構成で、フォークリフトの作業実績データは、カードリーダが磁気IDカードを読み取った運転者特定情報とともに、フォークリフト側の端末機からセンター側の端末機へ無線で送信される。
フォークリフトが稼動する倉庫や工場では、運転者に1人1台のフォークリフトが固定して割り当てられる場合は少なく、その時その時に空いているフォークリフトを使って作業することが多い。このような稼動態様でも運転者毎の作業履歴を取得するためには、運転者の特定情報をフォークリフト側の端末機に入力する必要がある。特許文献1の構成ではこの運転者特定情報を運転者が保有する磁気IDカードに書き込んでおき、カードリーダに読み取らせることとしている。この結果、運転者特定情報をフォークリフト側の端末機にミスなく読み込ませることができ、正確な作業実績データを作成してセンター側の端末へ送信できる。
また特許文献2は、上記のようなIDカードをカードリーダで読み取る構成では運転者がカードの所持を忘れた場合にフォークリフトを動かすことができなくなるという問題を指摘する。そしてこの問題を解決するために特許文献2は、指紋識別装置をフォークリフトに搭載して、この指紋識別装置によって運転者の指紋が正当と判断された場合にのみ電源をオンする構成を提案する。これにより、IDカードの所持が不要となる利点があり、また無資格者や部外者がフォークリフトを運転することを防止できる。
特開平7−330300号公報
特開2000−351098号公報
上記特許文献1の構成は、作業者がフォークリフトに乗降する際に、その作業者を特定するために毎回磁気IDカードの挿入・抜取り操作を行わなければならず、作業者にとって煩雑である。特許文献2の構成は確かにIDカードの所持は不要となるものの、フォークリフトを動かす際に指紋識別装置に指の指紋面をおかなければならず、煩雑さが完全に解消される訳でもない。
また、特許文献1のように無線LANを用いて作業情報を収集するシステムは、無線LANの通信範囲に限界があるために、フォークリフトの作業可能領域がセンター側端末のアンテナから所定の距離以内に制限されてしまう。また、無線LANが使用する周波数帯域によっては、電波法の規制で屋外で利用できないために、この点でもフォークリフトの作業可能領域に制約が生じてしまう。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
◆本発明の第1の観点によれば、以下のように構成する、産業車両の運転者特定装置が提供される。アンテナ及びRFIDリーダライタを機台に備える。RFIDタグを携帯した運転者が機台に乗車すると、前記RFIDリーダライタが前記アンテナを介して前記RFIDタグの内蔵メモリの記憶内容から運転者特定データを読み取ることで運転者を特定する。
これにより、運転者は機台に乗車するだけで、RFIDタグとアンテナとの非接触の交信により、運転者が自分であることを機台側に認識させることができる。従って、磁気カード等のようにカードを挿入したり抜き取ったりする必要も、指紋認証のように指をおく必要もなく、運転者の利便性が向上する。
◆前記の産業車両の運転者特定装置においては、機台で荷役作業をするための運転者の認証に前記運転者特定データが使用されることが好ましい。
これにより、運転資格所持者かどうかや登録された運転者かなどの認証に運転者特定データを使用して、無資格運転や機台の盗難などを未然に防止することができる。
◆前記の産業車両の運転者特定装置においては、前記RFIDタグを携帯した運転者が機台に乗車すると、機台の前記RFIDリーダライタが機台特定データを前記RFIDタグの内蔵メモリに書き込むことが好ましい。
これにより、どの機台に乗車したのかという情報を運転者のRFIDタグに記憶させることができる。即ち、2つの情報(運転者は誰かという情報と、それが運転する機台は何かという情報)を関連付けて運転者のRFIDタグに記憶させることができるので、情報をより有効に活用し易くなる。
◆前記の産業車両の運転者特定装置においては、前記RFIDリーダライタは、前記機台による荷役作業情報を前記RFIDタグの内蔵メモリに書き込むことが好ましい。
これにより、どの荷物を搬送したのか等の荷役作業の情報を、運転者のRFIDタグに記憶させることができる。即ち、2つの情報(運転者は誰かという情報と、それが行った荷役作業の情報)を関連付けて運転者のRFIDタグに記憶させることができるので、情報をより有効に活用し易くなる。
◆前記の産業車両運転者特定装置を備えるフォークリフトの情報収集システムは、以下のように構成することが好ましい。アンテナ、RFIDリーダライタ、及び記憶手段を地上側に備える。地上側のRFIDリーダライタは、前記運転者特定データと前記荷役作業情報をRFIDタグの内蔵メモリから読み出す。読み出された前記荷役作業情報は、運転者特定データと関連付けて前記記憶手段に記憶される。
このように、荷役作業情報が記憶されることにより、「どの荷物がどの運転者によって運搬されたのか」という情報を得ることができ収集された情報を有効に活用できる。
◆前記の産業車両の情報収集システムにおいては、以下のように構成することが好ましい。地上側のRFIDリーダライタは、前記運転者特定データと前記機台特定データと前記荷役作業情報をRFIDタグの内蔵メモリから読み出す。前記荷役作業情報は、前記運転者特定データ及び前記機台特定データと関連付けて前記記憶手段に記憶される。
これにより、「どの荷物がどの運転者の運転するどの機台によって運搬されたのか」という情報を収集でき、収集された情報を更に有効に活用することができる。
◆前記の産業車両の運転者特定装置においては、前記RFIDリーダライタは、前記機台の稼動情報を前記RFIDタグの内蔵メモリに書き込むことが好ましい。
これにより、機台の稼動情報を、運転者のRFIDタグに記憶させることができる。即ち、2つの情報(運転者は誰かという情報と、機台の状態等の情報)を関連付けて運転者のRFIDタグに記憶させることができるので、情報をより有効に活用し易くなる。ここで「機台の稼動情報」とは、機台の状態(例えば、機台を駆動するエネルギーの残量)の情報や、機台が操作された旨の情報や、機台に生じた事象(加速度や衝撃)等の情報のいずれか、またはそれらの組み合わせをいうが、明細書に列挙された例に限定されない。
◆前記の産業車両運転者特定装置を備えるフォークリフトの情報収集システムは、以下のように構成することが好ましい。アンテナ、RFIDリーダライタ、及び記憶手段を地上側に備える。地上側のRFIDリーダライタは、前記機台特定データと前記稼動情報をRFIDタグの内蔵メモリから読み出す。読み出された前記稼動情報は、前記機台特定データと関連付けて前記記憶手段に記憶される。
このように、機台側のRFIDリーダライタで運転者のRFIDタグに情報を書き込み、それを地上側のRFIDリーダライタで読み出す構成とすることで、機台で記録した稼動情報を地上側へ運転者によって持ち運ばせてそれを収集する形とできる。従って、機台直接稼動データを収集する装置を取付けた場合と比べて、稼動情報の収集のために各機台を特別に回る必要がなくなるので、特に多数の機台を有する大規模なシステムにおいて情報の収集のコストが顕著に低減される。また、運転者を媒介として情報が運ばれるので、上記特許文献1の無線LANのように、機台の作業可能領域が地上側からの電波の届く範囲に制限されることもない。加えて、多数の運転者が多数の機台で作業する大規模なシステムにおいても、地上側のRFIDリーダライタやアンテナを例えば1箇所にだけ設置して運転者にはそのアンテナとRFIDタグとを交信させ情報を読み取らせるようにすれば、地上側の設備を簡単にできる。加えて、荷役作業情報を1箇所に集め易く、データの集中管理が容易である。
◆前記の産業車両の情報収集システムにおいては、以下のように構成することが好ましい。地上側のRFIDリーダライタは、前記運転者特定データと前記機台特定データと前記稼動情報をRFIDタグの内蔵メモリから読み出す。読み出された前記稼動情報は、前記運転者特定データ及び前記機台特定データと関連付けて前記記憶手段に記憶される。
これにより、例えば「どの機台をどの運転者が運転していたときにトラブルが起きたのか」等という情報を収集でき、収集された情報を更に有効に活用することができる。例えば、運転者に特有の悪い運転癖を検知し、運転者の個別の教育に活用することができる。
◆本発明の第2の観点によれば、以下のような、産業車両の情報収集方法が提供される。運転者特定データを記憶させたRFIDタグを携帯する運転者が機台に乗車すると、機台のRFIDリーダライタがそのRFIDタグの内蔵メモリに機台特定データを書き込み、また、機台を用いた作業が行われると、その荷役作業情報を書き込む。機台の使用後に、運転者のRFIDタグの内蔵メモリから運転者特定データと機台特定データと荷役作業情報を、地上側のRFIDリーダライタで読み出してデータベースに蓄積する。
このように、機台のRFIDリーダライタで運転者のRFIDタグに機台特定データや荷役作業情報を書き込み、それを地上側のRFIDリーダライタで読み出す構成とすることで、機台で記録した荷役作業情報を地上側へ運転者によって持ち運ばせてそれを収集する形とできる。従って、「どの荷物がどの運転者によって運搬されたのか」等の情報の収集のために各機台を特別に回る必要がなくなるので、特に多数の機台を有する大規模なシステムにおいて情報の収集のコストが顕著に低減される。また、運転者を媒介として情報が運ばれるので、上記特許文献1の無線LANのように、機台の作業可能領域が地上側からの電波の届く範囲に制限されることもない。加えて、多数の運転者が多数の機台で作業する大規模なシステムにおいても、地上側のRFIDリーダライタやアンテナを例えば1箇所にだけ設置して運転者にはそのアンテナとRFIDタグとを交信させ情報を読み取らせるようにすれば、地上側の設備を簡単にできる。加えて、荷役作業情報を1箇所に集め易く、データの集中管理が容易である。
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る情報収集システムを示す模式図、図2は機台の電気的構成を示すブロック図、図3は機台による荷役作業の様子を示す模式図である。図4は運転者の携帯するRFIDタグの内蔵メモリの記憶内容の一例を示す図、図5は管理事務所での情報登録作業の様子を示す模式図、図6は管理コンピュータのデータベースのレコード構造を示す図である。
図1には、倉庫内で複数台のフォークリフトを稼動させて荷積み/荷置き作業を行わせる際の情報収集システムを示す。フォークリフト10は倉庫内を走行して荷物を運び、所定の場所に対して荷積み/荷置き作業を行う。図1には機台10は1台のみ図示されているが、倉庫には複数台のフォークリフトが配備されている。
この倉庫には管理事務所が付設されており、この管理事務所には、倉庫で勤務する従業員(フォークリフトの運転者を含む)の勤怠管理のためのタイムカード(図略)や、倉庫内で使用される複数のフォークリフト10のキー5を集中して保管する保管庫35などが設置される。また、この管理事務所には、フォークリフト10の荷役作業情報(作業履歴情報)やフォークリフト10の状態に関する情報などをデータベースとして管理する、管理コンピュータ47が設置されている。
管理コンピュータ47の本体40には、中央処理装置としてのCPUや、主記憶装置としてのRAMや、補助記憶装置としてのハードディスクを備える。また本体40には、マウス49やキーボード50等の入力装置、ディスプレイ51やプリンタ52等の出力装置が備えられている。管理コンピュータ47の本体40にはRFIDリーダライタ41が接続されており、このRFIDリーダライタ41には、運転者が携帯するRFIDタグ1と送受信を行うためのアンテナ42が接続される。RFIDリーダライタ41は、RFIDタグ1とのデータ交信の制御、及び、そのデータに関する処理を行う。
図1に示すように、倉庫内で使用されるフォークリフト10はカウンタバランス式のバッテリ型フォークリフトに構成しており、機台10の前部には、荷物を保持するフォーク11と、このフォーク11を昇降させるためのマスト12が設けられる。機台10には運転座席13が備えられ、この運転座席13の近傍にはステアリングハンドル14が備えられる。また機台10には、車体を前後進させたりフォーク11の上昇/下降を行わせたりチルト動作を行わせるための操作レバー15や、フォークリフトを始動させるためのキースイッチ18も併せて備えられる。
加えて機台10には、前記運転座席13の上側を覆って落下物から運転者を保護するためのヘッドガード16が、ピラー17に支持されて備えられている。
この機台10を制御するために、エレクトリックコントロールユニット(以下、「ECU」と表記する。)30が当該機台10に装備されている。この機台制御用ECU30は、ブロック図としての図2に示すように、中央処理装置としてのCPUや記憶装置としてのRAMやEEPROM等を備えるとともに、ディスプレイあるいはランプやブザー等の出力装置(図略)や、小型キーボード等の入力装置(図略)を備える。
更には、機台10には、フォーク11の現在の高さを検出するためのポテンショメータ等のセンサや、前進・後進や荷役操作がされたことを検出するための操作検出センサ、バッテリ残量検出センサなど、機台10の各種状態を検出するためのセンサ群19が設けられている。前記キースイッチ18や上記センサ群19は機台制御用ECU30に電気的に接続されており、キースイッチ18のON・OFFに応じて機台10の始動・停止を制御したり、前記操作レバー15の操作を検知して図略の電動モータなどの回転/停止を制御して機台10の前後進やフォーク11の上昇・下降を行わせたり、バッテリ残量が少ないことを検知して運転者にランプやブザー等で報知したりできるようになっている。
更に機台10には、前記機台制御用ECU30のほかに、作業情報作成用ECU20が設けられる。この作業情報作成用ECU20は、機台制御用ECU30と同様に、中央処理装置としてのCPUや記憶装置としてのRAMやEEPROM等を備える。更にフォークリフト11にはRFIDリーダライタ21が設けられて、前記作業情報作成用ECU20に接続される。RFIDリーダライタ21には、RFIDタグ1と送受信を行うためのアンテナ22が接続される。このアンテナ22は、本実施形態では図1に示すように、前記ヘッドガード16の下面に取り付けられている。
前記作業情報作成用ECU20のEEPROM(図2に図示)には、機台特定データが予め書き込まれて記憶されている。機台特定データとは、個々の機台に固有に割り当てられる(ユニークな)識別番号であり、典型例としては機台番号を用いることができる。具体的には、図1には機台番号として3番が付されたフォークリフト10を図示しているが、このフォークリフト10の作業情報作成用ECU20のEEPROMに、その機台番号「3」が記憶されている。
更にフォークリフト10には、RFIDタグと送受信を行うための別のアンテナ23が、図1に示すようにフォーク11の根元部に設置される。このアンテナ23は、RFIDリーダライタ21が、荷物に貼着されたRFIDタグに記録された荷物特定データを読み取るための、無線の送受信に用いられる。なお、このアンテナ23は、倉庫の床面に貼設されたRFIDタグに記録された地点特定データを読み取るための、無線の送受信のためにも用いられる。
運転者は倉庫内でフォークリフト10を用いて作業をする際には、予め1人につき1個配布されているRFIDタグ1を携帯するよう義務付けられている。このRFIDタグ1は、データを記憶する電子回路素子(メモリ)を内蔵している。この内蔵メモリは、例えば、S−RAM、EEPROM、Fe−RAM等とされ、リードライト型のメモリに構成されている。即ち、運転者のRFIDタグ1は内蔵メモリ内のデータを読み取ることのほか、データの追加書込、書換、消去が可能な構成となっている。
図4に、RFIDタグ1の内蔵メモリの記憶内容の一例を示す。この図に示すように、内蔵メモリの記憶領域は、運転者の情報を格納する運転者情報ブロック、運転者が荷役作業に使用した機台の情報を格納する使用機台情報ブロック、実際に機台を使用して荷役作業を行った記録を格納する荷役作業情報ブロック、機台の状態や機台の操作等の記録を格納する機台稼動情報ブロック等に分かれている。
このうち運転者情報ブロックには、運転者を特定するための運転者特定データが予め書き込まれている。運転者特定データとしては、個々の運転者に固有に割り当てられる(ユニークな)識別番号、例えば社員番号を用いることができる。また荷役作業情報ブロックには、[荷物]フィールド、[荷積み地点]フィールド、[荷置き地点]フィールド、[作業日時]フィールドからなるデータの組(レコード)を、複数レコード記憶させることができる。機台稼動情報ブロックには、[記録事項]フィールドと[日時]フィールドからなるデータの組(レコード)を、複数レコード記憶させることができる。
次に、このシステムを用いた情報の収集について、具体的に説明する。倉庫に出勤した運転者は、先ず管理事務所で今日の作業指示を管理者から受け取り、その作業に用いるフォークリフト機台10を1台割り当てられる。今回は例えば3番の機台10が割り当てられたとする。次に運転者は、割り当てられた3番のフォークリフト10のキー5を保管庫35から受け取って、図1に示すように3番の機台10の待機場所へ移動して機台10に乗り込み、運転座席13に着座する。
作業情報作成用ECU20は、RFIDリーダライタ21に、前記アンテナ22の交信領域にRFIDタグが存在しているかどうかを着座スイッチのONをトリガにして検索させている。あるいは別の方法では、シートベルトが装着された信号をトリガにしたり、所定時間間隔(例えば、数秒ごと)に検索させることもできる。なお、運転者には、運転座席13に着座した場合に、携帯するRFIDタグ1が前記アンテナ22の交信領域に入る位置となるように、着用する場所を指示しておく。例えば、本実施形態のようにアンテナ22がヘッドガード16の下面に取り付けられている場合は、ヘッドガード16に近い高い位置、例えば胸ポケットにRFIDタグ1を入れて着用しなさいといったようにである。
ただし、図1のようにアンテナ22をヘッドガード16の下面に取り付ける構成とすると、ヘッドガード16の下面側の領域に取付けスペースを広く確保できるために、アンテナ22を交信可能領域が広い大型のものとできる。従って、例えばアンテナ22の交信可能領域が運転座席空間の全体に及ぶ場合は、運転者がRFIDタグ1を着用する箇所はどこでも良いこととなり、運転者の利便性を向上させることができる。
運転者が運転座席13に着座することでアンテナ22と交信可能となったRFIDタグ1は、RFIDリーダライタ21からの問い合わせ信号に応じて、そのRFIDタグ1の内蔵メモリに記憶されている運転者特定データを応答する。RFIDリーダライタ21は、RFIDタグ1から読み取った運転者特定データを作業情報作成用ECU20に送る。
作業情報作成用ECU20のEEPROMには、運転資格を保持しフォークリフトの運転が管理者によって許可された運転者の、運転者特定データの一覧が予め記憶されている。ECU20は、運転者のRFIDタグ1から運転者特定データを受信すると、それを、前記EEPROMに記憶されている運転者特定データの一覧と照合する。RFIDタグ1から受信した運転者特定データがEEPROMに記憶されている一覧の中に見つかった場合は、運転座席13に着座した運転者が運転資格を保持しており、部外者でないと判断できる。
作業情報作成用ECU20は、運転座席13に着座した運転者が正当な運転者であると判断した場合には、運転者が認証された旨を例えばディスプレイやランプやブザー等で報知する。それ以外の場合は、「RFIDタグと交信できない」あるいは「認証された運転者ではない」旨などを報知する。
着座した運転者はキー5をキースイッチ18に差し込んでOFF位置からON位置まで回すことになるが、この操作を機台制御用ECU30が検出した場合は、機台制御用ECU30は、作業情報作成用ECU20に対して認証問い合わせ信号を送る。作業情報作成用ECU20はこれに対して、運転者が正当に認証されたか否かの情報を応答する。機台制御用ECU30は、運転者が正当に認証された旨の信号が返ってきたときのみ、機台10の電源をONするようにする。このようにすることで、正当に認証された運転者のみがフォークリフト10を始動でき、それ以外の者はキースイッチ18を回しても機台10を始動できないことになる。
上記のように運転者の認証が済んだ後は、作業情報作成用ECU20はRFIDリーダライタ21に、その機台10の機台特定データを、運転者のRFIDタグ1の使用機台情報ブロック(図4)に書き込ませる。なお、作業情報作成用ECU20にはカレンダー付時計を内蔵させておき、上記書込みの際には、機台10の使用が開始された日時を併せて書き込んでも良い。使用開始日時としては、上記の認証が完了した時点やキースイッチ18がONされた時点で時計から取得された日時等を採用できる。
フォークリフト10の始動後は、運転者は、作業指示に従って機台を走行させることになる。ここでは、例として、「A地点に置かれている荷物xをB地点に搬送する」という作業指示があった場合を考える。
作業指示には搬送元の地点Aと搬送先の地点Bの情報が含まれるが、倉庫において、このような地点(荷積み/荷置きの場所として定められている地点)A・Bの床面には、地点識別のためのRFIDタグ1A・1Bが貼着されている。各地点に貼着されているRFIDタグ1A・1Bの内蔵メモリには地点特定データが記憶されている。この地点特定データは、各地点を識別するために、各地点を唯一に特定できるように予め付与されたデータである。
また、作業指示には搬送すべき荷物xの情報が含まれるが、倉庫で扱われる荷物のそれぞれにも、荷物を識別するためのRFIDタグ1xが貼着されている。各荷物に貼着されているRFIDタグ1xの内蔵メモリには、各荷物を識別するための荷物特定データが記憶されている。
運転者は上記作業指示に従い、先ずA地点にフォークリフト10を走行させる。フォークリフト10がA地点に到着すると、図3の右側に示すように、フォーク根元側のアンテナ23はA地点のRFIDタグ1Aと交信し、いま機台10がA地点に到着していることを検知するとともに、A地点の荷物xに付されているRFIDタグ1xとも交信し、A地点に荷物xが置かれていることを検知する。
荷物xのRFIDタグ1xがアンテナ23の交信領域に入っている状態で運転者がフォーク11を上昇させた場合は、荷物xがフォーク11によって持ち上げられたことになる。作業情報作成用ECU20は、フォーク11の上昇を前記ポテンショメータ等のセンサで検出すると、荷積みした地点(A地点)の地点特定データをRAMに一時的に記憶しておく。
次に運転者は、作業指示に従って、機台10をB地点に向かわせる。機台10がB地点に到着すると、アンテナ23はB地点のRFIDタグ1Bと交信し、いま機台10がB地点に到着していることを検知する。そして、荷物xのRFIDタグ1x及びB地点のRFIDタグ1Bがアンテナ23の交信領域に入っている状態で運転者がフォーク11を下降させた場合は、荷物xがB地点で降ろされたことになる。
作業情報作成用ECU20は、フォーク11の下降を前記ポテンショメータ等のセンサで検出すると、荷積み時にRAMに記憶させた地点特定データを読み出し、この荷積み地点の地点特定データと、荷置き地点の地点特定データ、及び、荷物特定データを、運転者のRFIDタグ1の荷役作業情報ブロック(図4に図示)に書き込む。
具体的には、この荷役作業情報ブロックにレコードを1つ追加するとともに、荷物xのRFIDタグ1xに記憶されている荷物特定データを[荷物]フィールドに書き込み、荷積み時にRAMに記憶させたA地点の地点特定データを[荷積み地点]フィールドに書き込み、荷置き地点(B地点)のRFIDタグ1Bに記憶されている地点特定データを[荷置き地点]フィールドに書き込み、荷置き時に時計から得た日時を[作業日時]に書き込み、レコードを更新する。この結果、運転者が荷役作業を1回行うごとに、その荷役作業の情報(何の荷物を、どこからどこにいつ運搬したか)が、RFIDタグ1のメモリの荷役作業情報ブロックに蓄積されてゆくことになる。
なお、上記の荷役作業の情報を運転者のRFIDタグに書き込む際のレコードには、作業情報作成用ECU20に内蔵させた時計から取得した作業日時を含めるようにしている。こうすることで、荷物xの搬送がいつ行われたのかについてもRFIDタグ1に記録することができる。作業日時としては、上記のように荷置きの時点での日時を採用しても良いし、例えば荷積みの時点での日時を採用しても良い。また、荷積みの日時、荷置きの日時の両方をRFIDタグ1に書き込むようにしても良い。ただし事情によっては、作業日時は記録させない構成としても差し支えない。
また作業情報作成用ECU20は、適宜のタイミングで、機台10の累積走行距離やバッテリ残量など、機台10に関する情報を運転者のRFIDタグ1の機台稼動情報ブロックに書き込む。なお、機台10の状態に関する情報の書き込みはどのタイミングで行っても良く、例えば所定時間間隔をおいて書き込んだり、バッテリ残量が所定の値を下回ったタイミングでその旨を書き込んだり、荷積みや荷置きがされる毎に書き込んだり、フォークリフト10での作業が終了して運転者がキースイッチ18をOFFにしたタイミングで書き込むこともできる。
機台10に関する情報(機台稼動情報)は上記に限定されない。例えば、機台の速度、モータ(エンジン)の回転数、機台に衝撃が生じた場合はその日時と大きさ、機台に横方向の加速度が生じた場合はその日時と大きさ、荷物を搬送した場合の荷役荷重、前進・後進レバーや荷役レバー等の各操作レバー15の操作、駐車ブレーキの操作など、様々な情報を、運転者のRFIDタグ1に適宜のタイミングで書き込むことができる。
機台10の累積走行距離や速度は、例えば機台10の車軸に設けたロータリエンコーダの出力値から演算して得ることができ、モータの回転数は走行モータのモータ軸に例えばロータリエンコーダを設けてその出力値を利用すれば得ることができる。機台10に加わった衝撃は衝撃センサを機台10に搭載することで検出することができるし、機台10の横方向の加速度は公知の加速度センサを機台10に搭載すれば取得することができる。更に、荷役荷重はフォーク11に荷重センサを設ければ検出できる。
上記の情報のうち、どのような情報を運転者のRFIDに書き込むかは、情報を収集したい項目や倉庫の用途などの事情に応じて適宜選択してよい。必要なセンサを機台10に搭載して前記機台制御用ECU30に接続し、作業情報作成用ECU20はそのセンサの検出値を機台制御用ECU30を通じて取得した後、運転者のRFIDタグ1に書き込むこととすれば良い。なお、上記センサは、機台制御用ECU30に接続せず、作業情報作成用ECU20に直接接続しても良い。
運転者は、指示された作業をすべて終了すると、フォークリフト10の待機場所まで戻り、キースイッチ18をOFFする。これを検出した機台制御用ECU30は機台10の電源をOFFにするとともに作業情報作成用ECU20に信号を送り、この信号を受け取った作業情報作成用ECU20は、機台10の使用を終了した時刻を、運転者のRFIDタグ1の使用機台情報ブロック(図4)に書き込む。運転者はフォークリフト10から降車すると、管理事務所に戻り、キー5を保管庫35に返却する。
なお運転者には、キー5の返却時に、管理コンピュータ47で情報登録作業を行うよう義務付けられている。この情報登録作業は、運転者が携帯するRFIDタグ1を管理コンピュータ47に接続されたRFIDリーダ41に読み込ませることで行う。管理コンピュータ47はRFIDタグ1がアンテナ42の交信領域に入ったことを検知すると、そのRFIDタグ1に書き込まれた情報をアンテナ42及びRFIDリーダライタ41を介して読み出し、解析する。次に、運転者の特定のための情報や、作業に使用したフォークリフト10の機台番号等を、ディスプレイ51に表示して運転者に確認させる。確認は、例えば、「あなたの社員番号は○○番で、今日は3番のフォークリフトで作業していました。間違いないですか?」という文字をディスプレイ51に表示するとともに「はい」「いいえ」ボタンを併せて表示し、マウス49でいずれかのボタンをクリックさせることにより行うことができる。
次に管理コンピュータ47は、RFIDタグ1に記憶されていた荷役作業情報を読み出してディスプレイ51に表示し、運転者に確認させる。荷役作業情報は、例えば「A地点の荷物xを荷積みし、B地点に○時○分に荷置きしました。C地点の荷物yを荷積みし、D地点に○時○分に荷置きしました。・・・」というようにテキストを用いて表示させたり、あるいは表形式で表示させたりすることもできる。こうすることで、RFIDタグ1に記録された情報が正しいかどうかを運転者自身に確認させることができる。また、作業指示どおり仕事を行ったかどうかを運転者が確認することで、作業のし忘れ等があればこの時点で気付くことができる。
この荷役作業情報で間違いないことが運転者によって確認されれば(確認は上記と同様に行うことができる)、管理コンピュータ47は、ハードディスクの記憶領域に構築されている荷役作業データベースや機台稼動データベースに各データを書き込むとともに、運転者のRFIDタグ1の使用機台情報ブロック、荷役作業情報ブロック、機台稼動情報ブロックのデータを消去する。
次に管理コンピュータ47は、「作業日報を出力しますか?」と運転者に問い合わせる。出力したい旨を運転者が答えた場合は、上記の荷役作業データベースのデータから作業日報の帳票を作成し、プリンタ52から印刷する。運転者は簡単に作業日報を得ることができ、日報の作成の手間が軽減されている。こうして一連の情報登録作業が終了し、運転者は次の作業指示を受けたり、休憩したり、或いは退勤したりする。
以上のように、フォークリフト10の使用が終了してキー5を保管庫35に戻す都度上記の情報登録作業を行うことで、ECU20によって運転者のRFIDに書き込まれた情報(荷役作業情報や機台稼動情報)が、管理コンピュータ47の荷役作業データベースや機台稼動データベースに蓄積されていく。
また、前記データベースに荷役作業情報や機台稼動情報を保存するときは、運転者のRFIDタグ1に書き込まれている運転者特定データや、使用された機台の機台特定データも、関連付けて書き込むようにしている。
即ち、図6に示すように、管理コンピュータ47の荷役作業データベースの各レコードは、前述のRFIDタグ1における[荷物][荷積み地点][荷置き地点][作業日時]の各フィールドを有するだけでなく、更に[運転者][機台]のフィールドをも含んでいる。管理コンピュータ47は荷役作業データベースにレコードを書き込む際は、[荷物][荷積み地点][荷置き地点][作業日時]の各フィールドには運転者のRFIDタグ1の対応するフィールドの内容をコピーし、[運転者]には運転者情報ブロックに記録されている運転者特定データを、[機台]には使用機台情報ブロックに記録されている機台特定データを、それぞれ書き込む。この結果、荷役作業データベースの内容に、誰が運転する何番の機台によって荷物が搬送されたかの情報を含ませることができる。
同様に、管理コンピュータ47の機台稼動データベースの各レコードは、前述のRFIDタグ1における[記録事項][日時]の各フィールドだけではなく、更に[運転者][機台]のフィールドをも含んでいる。管理コンピュータ47は機台稼動データベースにレコードを書き込む際は、[記録事項][日時]の各フィールドには運転者のRFIDタグ1の対応するフィールドの内容をコピーし、[運転者]には運転者情報ブロックに記録されている運転者特定データを、[機台]には使用機台情報ブロックに記録されている機台特定データを、それぞれ書き込む。この結果、機台稼動データベースの内容に、機台に衝撃が加わったのは何番の機台を誰が運転していた時か、等の情報を含ませることができる。
以上のようにデータベースを蓄積していくので、管理側としては、前記荷役作業情報や機台稼動情報を、運転者ごとあるいは機台ごとに集計することができ、情報をより有効に活用することができる。
例えば、荷役情報データベースにおいて情報を運転者ごとに集計するクエリを実行することで、例えば○○さんは1ヶ月で累計何個の荷物を運んだか、などの情報を簡単に知ることができる。また、機台稼動データベースにおいて情報を運転者ごとに集計するクエリを実行することで、例えば○○さんは急発進・急旋回・急ブレーキ等の乱暴な操作が多い、スピードオーバーや過積載などの不適切な運用を行っている、等の事項を知ることができ、その情報を、運転者の教育・指導等に活用することができる。
また、機台稼動データベースにおいて情報を機台ごとに取り出すクエリを実行することで、例えば○○番の機台はバッテリ残量が少ないから充電の必要がある、あるいは○○番の機台は走行距離が○○キロメートルに達しているからそろそろメンテナンスが必要だ等ということも判る。
以上に説明したように、本実施形態では、アンテナ22及びRFIDリーダライタ21を機台10に備え、RFIDタグ1を携帯した運転者が機台10に乗車すると、RFIDリーダライタ21が前記アンテナ22を介してRFIDタグ1から運転者特定データを読み取ることで運転者を特定している。これにより、運転者は機台に乗車するだけで、RFIDタグ1とアンテナ22との非接触の交信により、運転者が誰かを機台側に認識させることができる。従って、運転者は自分が誰かを認識させるのに余計な動作をする必要がなく、利便性が向上する。
また、上記運転者特定データを認証に利用し、認証できなかった場合は機台10を始動できないように制御することで、無資格運転や機台10の盗難などを未然に防止できる。
また上記実施形態では、機台10の作業情報作成用ECU20は、機台特定データや、荷役作業情報や、機台稼動情報を前記RFIDタグ1に書き込むように構成している。これにより、各情報を機台特定データ及び運転者特定データに関連付けることができ、このデータを保存する管理コンピュータ47のデータベースでは、データのより有効な活用が可能となる。
更に、地上側の管理事務所には、アンテナ42、RFIDリーダライタ41、記憶手段(ハードディスク)を備えており、このRFIDリーダライタ41は、運転者特定データと、機台特定データと、荷役作業情報と、機台稼動情報を、運転者のRFIDタグ1から読み出すようにしている。読み出された荷役作業情報と機台稼動情報は、図6に示すように、運転者特定データ及び機台特定データと関連付けて、ハードディスク上のデータベースに蓄積され記憶される。
このように、機台側のRFIDリーダライタ21で運転者のRFIDタグ1に情報を書き込み、これを管理事務所側のRFIDリーダライタ41で読み出す構成とすることで、機台10で記録した荷役作業情報・機台稼動情報を、管理事務所へ運転者によって持ち運ばせる形とすることができる。言い換えれば、運転者にデータ収集の役割を持たせられる。従って、情報の収集のために各機台を個別に巡回する必要がなくなる。
以上に本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の範囲は以上の実施形態に限定されず、例えば以下のように内容を変更して実施することができる。
(1)倉庫の床のある地点からある地点へ荷物を搬送する場合に限らず、倉庫に棚を設け、棚から棚へ、床から棚へ、あるいは棚から床へ荷物を搬送する構成に適用することもできる。この場合、地点特定データを記憶させたRFIDタグを棚のそれぞれの荷置き場所に貼設すれば良い。
(2)運転者が携帯するRFIDタグ1は、機台特定データや荷役作業情報、機台稼動情報などを書き込む必要があるためにリードライト型とする必要があるが、倉庫の各地点に貼設されて地点特定データを記憶するRFIDタグはリードオンリー型に構成されていても良い。
(3)荷物に貼設するRFIDタグについては、リードライト型に構成して、その内蔵メモリに、「○○さんが運転した○番の機台によって○月○日○時○分に地点Aから地点Bに搬送された」等の情報を機台10の作業情報作成用ECU20から書き込むように構成しても良い。この場合、各荷物に荷物の取扱情報を持たせることができるので、荷物の追跡調査を容易に行うことができる。
(4)運転者のRFIDタグ1と交信するためのアンテナ22は、ヘッドガード16の下面に取り付ける構成に限られない。例えば、運転者が座る運転座席13のシート座面や背もたれ面に埋設したりする構成が考えられる。運転者が立った姿勢で操作する例えばリーチ型のフォークリフトでは、運転席の側部に設けることが考えられる。要は、運転者のRFIDタグ1の着用位置やアンテナ22との交信距離や障害物や取付スペース等を考慮して、交信がし易い適切な位置にアンテナ22を取り付けることとすれば良い。
(5)各地点や荷物のRFIDタグと交信するためのアンテナ23も同様に、その取付位置はフォーク11の根元位置に限られないし、各地点用と荷物用に区別して複数のアンテナを取り付けることとしても良い。
(6)フォークリフト10の機台特定データは、上記実施形態では作業情報作成用ECU20のEEPROMに記憶されているが、その代わりに機台制御用ECU30側のEEPROMに記憶させても良い。
(7)運転者が正当な運転者であるか否かを認証する方法としては、作業情報作成用ECU20のEEPROMに正当な運転者の運転者特定データの一覧を記憶させておき、運転者の携帯するRFIDタグ1の運転者特定データと照合する方式に限られない。例えば、正当な運転者であるか否かのフラグ情報を運転者側のRFIDタグ1に書き込んでおき、作業情報作成用ECU20はそのフラグ情報をRFIDタグ1から読み出すことで認証を行うように構成することもできる。この構成によれば、作業情報作成用ECU20側のEEPROMに正当運転者の一覧を記憶させておく必要がないので、データのメンテナンスの必要頻度が少なくなる利点がある。
(8)運転者特定データが社員番号に一致している必要はなく、例えば運転者特定データは、社員の中でも運転者にのみ割り当てられた特別のコードであっても良い。同様に機台特定データが機台番号に一致している必要はなく、機台番号とは別に割り振られた特別の番号であっても良い。
(9)RFIDタグの形状は、カード型、箱型、円筒型、円盤型、ラベル型、など様々な事情に応じて適当なものを採用できる。また、RFIDタグの内部に電池を内蔵するタイプのほか、電池を内蔵せず、外部からの供給エネルギーによって動作するタイプも採用できる。また、自らデータを送信する機能を備えるアクティブ型のRFIDに限らず、アンテナから送られてきた搬送波の電力を利用してデータの送信を行うタイプのRFIDも使用することができる。またアンテナとの交信方式においても、電磁誘導方式、電波方式、光通信方式等、適宜の方式のものを採用することができる。また、RFIDリーダライタについて、例えばアンテナ一体型のものを用いることもできる。
(10)RFIDタグ1は非接触でアンテナ22と交信して情報をやり取りできるため、その着用の態様の自由度は高い。従って、運転者がRFIDタグ1を携帯する態様は様々に考えられ、例えば、社員の名札や社員証のカードの内部にRFIDタグ1が埋め込まれていても良いし、運転者の着用する帽子、ヘルメットや作業服にRFIDタグ1が縫い付けられていても良い。
(11)本発明はカウンタバランス式に限らず、例えばリーチ型のフォークリフトに適用することができる。更に本発明はバッテリ式のフォークリフトに限らず、エンジン式のフォークリフトに適用することができる。この場合は、バッテリ残量を検出する代わりに燃料の残量を検出するようにすれば良い。また本発明はフォークリフトを利用する場合に限らず、他の産業車両、例えば港湾クレーンのコンテナ搬送情報や建設機械の稼動情報の収集などにも適用することができる。
1 運転者の携帯するRFIDタグ
10 機台
21 機台側のRFIDリーダライタ
22 機台側のアンテナ
41 管理事務所側(地上側)のRFIDリーダライタ
42 管理事務所側(地上側)のアンテナ
10 機台
21 機台側のRFIDリーダライタ
22 機台側のアンテナ
41 管理事務所側(地上側)のRFIDリーダライタ
42 管理事務所側(地上側)のアンテナ
Claims (10)
- 産業車両の運転者特定装置において、
アンテナ及びRFIDリーダライタを機台に備え、
RFIDタグを携帯した運転者が機台に乗車すると、前記RFIDリーダライタが前記アンテナを介して前記RFIDタグの内蔵メモリの記憶内容から運転者特定データを読み取ることで運転者を特定することを特徴とする、
産業車両の運転者特定装置。 - 請求項1に記載の産業車両の運転者特定装置であって、機台で荷役作業をするための運転者の認証に前記運転者特定データが使用されることを特徴とする産業車両の運転者特定装置。
- 請求項1又は請求項2に記載の産業車両の運転者特定装置であって、
前記RFIDタグを携帯した運転者が機台に乗車すると、機台の前記RFIDリーダライタが機台特定データを前記RFIDタグの内蔵メモリに書き込むことを特徴とする、産業車両の運転者特定装置。 - 請求項1から請求項3までの何れか一項に記載の産業車両の運転者特定装置であって、
前記RFIDリーダライタは、前記機台による荷役作業情報を前記RFIDタグの内蔵メモリに書き込むことを特徴とする、産業車両の運転者特定装置。 - 請求項4に記載の産業車両の運転者特定装置を備えるとともに、
アンテナ、RFIDリーダライタ、及び記憶手段を地上側に備え、
地上側のRFIDリーダライタは、前記運転者特定データと前記荷役作業情報をRFIDタグの内蔵メモリから読み出し、
読み出された前記荷役作業情報は、前記運転者特定データと関連付けて前記記憶手段に記憶されることを特徴とする、
産業車両の情報収集システム。 - 請求項5に記載の産業車両の情報収集システムにおいて、
地上側のRFIDリーダライタは、前記運転者特定データと前記機台特定データと前記荷役作業情報をRFIDタグの内蔵メモリから読み出し、
前記荷役作業情報は、前記運転者特定データ及び前記機台特定データと関連付けて前記記憶手段に記憶されることを特徴とする、
産業車両の情報収集システム。 - 請求項3に記載の産業車両の運転者特定装置であって、
前記RFIDリーダライタは、前記機台の稼動情報を前記RFIDタグの内蔵メモリに書き込むことを特徴とする、産業車両の運転者特定装置。 - 請求項7に記載の産業車両の運転者特定装置を備えるとともに、
アンテナ、RFIDリーダライタ、及び記憶手段を地上側に備え、
地上側のRFIDリーダライタは、前記機台特定データと前記稼動情報をRFIDタグの内蔵メモリから読み出し、
読み出された前記稼動情報は、前記機台特定データと関連付けて前記記憶手段に記憶されることを特徴とする、
産業車両の情報収集システム。 - 請求項8に記載の産業車両の情報収集システムにおいて、
地上側のRFIDリーダライタは、前記運転者特定データと前記機台特定データと前記稼動情報をRFIDタグの内蔵メモリから読み出し、
読み出された前記稼動情報は、前記運転者特定データ及び前記機台特定データと関連付けて前記記憶手段に記憶されることを特徴とする、
産業車両の情報収集システム。 - 産業車両の情報収集方法であって、
運転者特定データを記憶させたRFIDタグを携帯する運転者が機台に乗車すると、機台のRFIDリーダライタがそのRFIDタグの内蔵メモリに機台特定データを書き込み、また、機台を用いた作業が行われると、その荷役作業情報を書き込み、
機台の使用後に、運転者のRFIDタグの内蔵メモリから運転者特定データと機台特定データと荷役作業情報を、地上側のRFIDリーダライタで読み出してデータベースに蓄積することを特徴とする、
産業車両の情報収集方法。
Priority Applications (1)
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JP2004069091A JP2005255339A (ja) | 2004-03-11 | 2004-03-11 | 産業車両の運転者特定装置、並びに、産業車両の情報収集システム及び方法 |
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