JP2005255043A - 装軌式車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アイドラを支持する軸受が摩耗したとしても、アイドラが左,右方向にがたつきを生じるのを抑える。
【解決手段】 左軸受21にテーパ状の下向き傾斜当接面21Dと上向き傾斜当接面21Eとを設け、これら各傾斜当接面21D,21Eを左ガイド部14の上向き傾斜面16C,下向き傾斜面17Cに当接させると共に、右軸受22にテーパ状の下向き傾斜当接面22Dと上向き傾斜当接面22Eとを設け、これら各傾斜当接面22D,22Eを右ガイド部15の上向き傾斜面18C,下向き傾斜面19Cに当接させる。これにより、左軸受21を右ガイド部15側に引寄せると共に、右軸受22を左ガイド部14側に引寄せることができるので、これら左,右の軸受21,22によって支持されたアイドラ25が左,右方向にがたつきを生じるのを確実に抑えることができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等の履帯を備えた装軌式車両に関する。
一般に、油圧ショベル、油圧クレーン等の装軌式車両は、トラックフレームを構成するサイドフレームと、サイドフレームの一端側に設けられ前,後方向に延びる左,右のガイド部を有するアイドラブラケットと、アイドラブラケットの左,右のガイド部に沿って前,後方向に移動可能に設けられた左,右の軸受と、これら左,右の軸受によって支持された支持軸と、左,右の軸受間に位置して支持軸に回転可能に支持され、スプロケットとの間に履帯が取付けられるアイドラとを備えて構成されている。
また、サイドフレームと軸受との間には、履帯の張力を調整するための張力調整シリンダが設けられ、履帯が路面の起伏等によって変形したときには、張力調整シリンダの伸縮に応じて軸受がアイドラブラケットのガイド部に沿って前,後方向に移動する。これにより、支持軸を介して軸受に支持されたアイドラとスプロケットとの間の距離が変化し、両者間に取付けられた履帯の張力を調整することができる構成となっている。
ここで、従来技術による装軌式車両のアイドラブラケットは、サイドフレームから前方に延設された左,右の側板を有し、この左,右の側板の内側面には、上,下方向に間隔をもって対向しつつ前,後方向に延びる左,右のガイド部が設けられ、これら左,右のガイド部には、上,下方向に延びる縦板部と水平方向に延びる横板部とが設けられている。
一方、支持軸を介してアイドラを回転可能に支持する左,右の軸受は、ほぼ直方体をなす角柱状に形成され、これら各軸受の上面および下面は、アイドラブラケットに設けられたガイド部の横板部に摺動可能に当接し、各軸受の側面は、アイドラブラケットに設けられたガイド部の縦板部に摺動可能に当接する構成となっている。
そして、アイドラを支持する左,右の軸受は、その上面および下面をガイド部の横板部に摺接させると共に側面をガイド部の縦板部に摺接させることにより、アイドラをアイドラブラケットの左,右方向の中心に位置決めした状態で、ガイド部に沿って前,後方向に移動する構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−219876号公報
しかし、上述した従来技術による装軌式車両は、左,右の軸受の側面が左,右のガイド部の縦板部に当接することにより、軸受によって支持されたアイドラをアイドラブラケットの左,右方向の中心に位置決めする構成となっている。
このため、装軌式車両を長期に亘って稼動(走行)させることにより、軸受の側面とガイド部の縦板部とが摩耗して両者間に大きな隙間が形成された場合には、軸受によって支持されたアイドラが、アイドラブラケットの中心に対して左,右方向にがたつきを生じてしまう。この結果、サイドフレームの一端側に配置されたアイドラと他端側に配置されたスプロケットとが左,右方向で位置ずれした状態で履帯が周回動作することになり、アイドラや履帯を構成するトラックリンク等が異常摩耗を生じ、装軌式車両が長期に亘って安定して走行することができなくなるという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、アイドラを支持する軸受が摩耗したとしても、アイドラが左,右方向にがたつきを生じるのを抑えることができ、長期に亘って安定して走行できるようにした装軌式車両を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため本発明は、トラックフレームを構成するサイドフレームと、該サイドフレームの一端側に設けられ、上,下方向に間隔をもって前,後方向に延びる左,右のガイド部を有するアイドラブラケットと、該アイドラブラケットの左,右のガイド部に沿って前,後方向に移動可能に設けられた左,右の軸受と、これら左,右の軸受によって支持された支持軸と、左,右の軸受間に位置して該支持軸に回転可能に支持され、スプロケットとの間に履帯が取付けられるアイドラとを備えてなる装軌式車両に適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、アイドラブラケットの左,右のガイド部には、軸受を上,下方向から挟みアイドラに向けて上,下方向の間隔が漸次大きくなるように傾斜する傾斜面を設け、左,右の軸受には、アイドラからガイド部に向けて上,下方向の寸法が漸次小さくなるように傾斜しガイド部の傾斜面に移動可能に当接する傾斜当接面を設けたことにある。
請求項2の発明は、左,右のガイド部の傾斜面は、アイドラに向けて斜め上向きに傾斜する上向き傾斜面と、アイドラに向けて斜め下向きに傾斜する下向き傾斜面とにより構成し、左,右の軸受の傾斜当接面は、アイドラからガイド部に向けて斜め下向きに傾斜しガイド部の上向き傾斜面に当接する下向き傾斜当接面と、アイドラからガイド部に向けて斜め上向きに傾斜しガイド部の下向き傾斜面に当接する上向き傾斜当接面とにより構成したことにある。
請求項1の発明によれば、アイドラブラケットの左,右のガイド部に、アイドラに向けて上,下方向の間隔が漸次大きくなるように傾斜する傾斜面を設けると共に、左,右の軸受に、アイドラからガイド部に向けて上,下方向の寸法が漸次小さくなるように傾斜する傾斜当接面を設けたので、左側の軸受の傾斜当接面が左側のガイド部の傾斜面に当接することにより、この左側の軸受を右側のガイド部側へと引寄せることができ、右側の軸受の傾斜当接面が右側のガイド部の傾斜面に当接することにより、この右側の軸受を左側のガイド部側へと引寄せることができる。
これにより、左,右の軸受の傾斜当接面がガイド部の傾斜面に摺接して摩耗したとしても、これら左,右の軸受によって支持されたアイドラの左,右方向の中心を、常にアイドラブラケットの左,右方向の中心位置に位置決め(調心)することができる。この結果、アイドラが左,右方向にがたつきを生じるのを確実に防止し、アイドラとスプロケットとに巻装された履帯の軌道を適正に保つことができるので、装軌式車両を長期に亘って安定して走行させることができる。
請求項2の発明によれば、左,右の軸受に設けた下向き傾斜当接面が左,右のガイド部に設けた上向き傾斜面に当接し、左,右の軸受に設けた上向き傾斜当接面が左,右のガイド部に設けた下向き傾斜面に当接することにより、左側の軸受を右側のガイド部側へと確実に引寄せることができ、右側の軸受を左側のガイド部側へと確実に引寄せることができる。
以下、本発明に係る装軌式車両の実施の形態を、油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、図1ないし図7を参照しつつ詳細に説明する。
図中、1は油圧ショベルで、該油圧ショベル1は、装軌式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3とを備えている。そして、上部旋回体3は、ベースとなる旋回フレーム4、該旋回フレーム4上に設けられたキャブ5、建屋カバー6、カウンタウェイト7等により構成され、旋回フレームの前部中央には、土砂等の掘削作業を行う作業装置8が俯仰動可能に設けられている。
9は下部走行体2を構成するトラックフレームで、該トラックフレーム9は、上部旋回体3が搭載されるセンタフレーム10と、該センタフレーム10の左,右両側に設けられ、前,後方向に伸長した左,右のサイドフレーム11(左側のみ図示)とにより大略構成されている。
そして、サイドフレーム11は、図3および図4に示すように、上板11A、下板11B、左側板11C、右側板11D等により前,後方向に延びる角筒体として形成されている。また、サイドフレーム11の内部には支持板11Eが立設され、該支持板11Eの前面側には後述の張力調整シリンダ27を収容する筒体12が固定されている。
13はサイドフレーム11の一端側に設けられたアイドラブラケットで、該アイドラブラケット13は、図3ないし図6に示すように、サイドフレーム11の端部に溶接等によって接合されたフランジ板13Aと、該フランジ板13Aから前側に突出し左,右で対向した左側板13B、右側板13Cと、これら左,右の側板13B,13Cの上端側を一体に連結した上板13Dとにより、下側が開口したほぼコ字状の枠体として形成されている。また、上板13Dの前部側には、後述のアイドラ25が前,後方向に移動するのを許す切欠部13Eが、前,後方向に延びて形成されている。
14はアイドラブラケット13を構成する左側板13Bの内側面に設けられた左ガイド部、15はアイドラブラケット13を構成する右側板13Cの内側面に設けられた右ガイド部で、これら左,右のガイド部14,15は、図5ないし図7に示すように、アイドラ25を挟んで左,右方向で対向する位置に配置され、上,下方向に間隔をもって前,後方向に延びている。
まず、左ガイド部14について説明するに、この左ガイド部14は、アイドラブラケット13の左側板13Bと上板13Dとに固着された板体からなる左上ガイド板16と、左側板13Bとサイドフレーム11の下板11Bとに固着された板体からなる左下ガイド板17とにより構成されている。また、これら左上ガイド板16と左下ガイド板17とは、上,下方向に一定の間隔を保ちつつ前,後方向に延びている。
そして、左上ガイド板16は、上端部が上板13Dの内側面に固着されて下方に伸長した縦板部16Aと、該縦板部16Aの下端側から左方に折曲げられ左端部が左側板13Bの内側面に固着された横板部16Bと、後述の上向き傾斜面16Cとにより、ほぼL字状の断面形状をもって形成されている。
ここで、左上ガイド板16の上向き傾斜面16Cは、縦板部16Aと横板部16Bとが交わる角隅部に設けられ、左側板13B側からアイドラ25に向けて斜め上向きに傾斜している。そして、この上向き傾斜面16Cは、後述の左軸受21に設けられた下向き傾斜当接面21Dが当接するものである。
一方、左下ガイド板17は、下端部がサイドフレーム11の下板11Bに固着されて上方に伸長した縦板部17Aと、該縦板部17Aの上端側から左方に折曲げられ左端部が左側板13Bの内側面に固着された横板部17Bと、後述の下向き傾斜面17Cとにより、ほぼL字状の断面形状をもって形成されている。
ここで、左下ガイド板17の下向き傾斜面17Cは、縦板部17Aと横板部17Bとが交わる角隅部に設けられ、左側板13B側からアイドラ25に向けて斜め下向きに傾斜している。そして、この下向き傾斜面17Cは、後述の左軸受21に設けられた上向き傾斜当接面21Eが当接するものである。
そして、左上ガイド板16の横板部16Bと左下ガイド板17の横板部17Bとは、上,下方向でほぼ一定の間隔をもって対面し、左上ガイド板16の上向き傾斜面16Cと左下ガイド板17の下向き傾斜面17Cとは、左側板13B側からアイドラ25に向けて上,下方向の間隔が漸次大きくなるテーパ状の傾斜面を形成している。
次に、右ガイド部15について説明するに、この右ガイド部15は、アイドラブラケット13の右側板13Cと上板13Dとに固着された板体からなる右上ガイド板18と、右側板13Cとサイドフレーム11の下板11Bとに固着された板体からなる右下ガイド板19とにより構成されている。また、右上ガイド板18と右下ガイド板19とは、上,下方向に一定の間隔を保ちつつ前,後方向に延びている。
そして、右上ガイド板18は、上端部が上板13Dの内側面に固着されて下方に伸長した縦板部18Aと、該縦板部18Aの下端側から右方に折曲げられ右端部が右側板13Cの内側面に固着された横板部18Bと、後述の上向き傾斜面18Cとにより、ほぼL字状の断面形状をもって形成されている。
ここで、右上ガイド板18の上向き傾斜面18Cは、縦板部18Aと横板部18Bとが交わる角隅部に設けられ、右側板13C側からアイドラ25に向けて斜め上向きに傾斜している。そして、この上向き傾斜面18Cは、後述の右軸受22に設けられた下向き傾斜当接面22Dが当接するものである。
一方、右下ガイド板19は、下端部がサイドフレーム11の下板11Bに固着されて上方に伸長した縦板部19Aと、該縦板部19Aの上端側から右方に折曲げられ右端部が右側板13Cの内側面に固着された横板部19Bと、後述の下向き傾斜面19Cとにより、ほぼL字状の断面形状をもって形成されている。
ここで、右下ガイド板19の下向き傾斜面19Cは、縦板部19Aと横板部19Bとが交わる角隅部に設けられ、右側板13C側からアイドラ25に向けて斜め下向きに傾斜している。そして、この下向き傾斜面19Cは、後述の右軸受22に設けられた上向き傾斜当接面22Eが当接するものである。
そして、右上ガイド板18の横板部18Bと右下ガイド板19の横板部19Bとは、上,下方向でほぼ一定の間隔をもって対面し、右上ガイド板18の上向き傾斜面18Cと右下ガイド板19の下向き傾斜面19Cとは、右側板13C側からアイドラ25に向けて上,下方向の間隔が漸次大きくなるテーパ状の傾斜面を形成している。
20は左,右のガイド部14,15間に位置してアイドラブラケット13内に移動可能に設けられたヨークで、該ヨーク20は、図3および図4に示すように、左,右に分岐して平行に延びる左腕部20A,右腕部20Bと、これら左,右の腕部20A,20Bの基端側を一体的に連結する連結部20Cとにより全体としてほぼU字状に形成され、各腕部20A,20Bの先端側には左,右の軸受21,22がそれぞれ取付けられている。そして、ヨーク20は、張力調整シリンダ27によって図4中の矢示A方向に常時押圧され、後述の履帯29の張力に応じて各軸受21,22を前,後方向に移動させるものである。
21はヨーク20の左腕部20Aに取付けられた左軸受、22はヨーク20の右腕部20Bに取付けられた右軸受で、これら左,右の軸受21,22は、後述の支持軸23を介してアイドラ25を回転可能に支持した状態で、アイドラブラケット13の左,右のガイド部14,15に沿って前,後方向に摺動するものである。
ここで、左軸受21は、図5ないし図7に示すように、ほぼ等脚台形状の断面形状をもって前,後方向へ延びる角柱状に形成されている。そして、左軸受21の前,後方向の中央部には、左,右方向に延びる軸挿嵌孔21Aが形成され、該軸挿嵌孔21Aは支持軸23が挿嵌されるものである。また、左軸受21の左端側には、上,下方向に延びるピン挿通孔21Bが形成され、このピン挿通孔21Bは後述の廻止めピン24が挿通されるものである。また、左軸受21の右端側には、後述のフローティングシール26を収容する環状溝21Cが、軸挿嵌孔21Aと同心円状に形成されている。さらに、左軸受21の上面側には後述の下向き傾斜当接面21Dが設けられ、下面側には後述の上向き傾斜当接面21Eが設けられている。
ここで、左軸受21の上面側に設けられた下向き傾斜当接面21Dは、アイドラ25から左ガイド部14に向けて斜め下向きに傾斜し、左ガイド部14を構成する左上ガイド板16の上向き傾斜面16Cに摺動可能に当接している。一方、左軸受21の下面側に設けられた上向き傾斜当接面21Eは、アイドラ25から左ガイド部14に向けて斜め上向きに傾斜し、左ガイド部14を構成する左下ガイド板17の下向き傾斜面17Cに摺動可能に当接している。
このように、左軸受21の下向き傾斜当接面21Dと上向き傾斜当接面21Eとは、アイドラ25から左ガイド部14に向けて上,下方向の寸法(肉厚)が漸次小さくなるテーパ状の傾斜面を構成し、左上ガイド板16の上向き傾斜面16Cと左下ガイド板17の下向き傾斜面17Cにそれぞれ摺接している。
一方、右軸受22も、左軸受21と同様に、ほぼ等脚台形状の断面形状をもって前,後方向へ延びる角柱状に形成され、前,後方向の中央部には左,右方向に延びる軸挿嵌孔22Aが形成されている。そして、右軸受22の右端側には上,下方向に延びるピン挿通孔22Bが形成され、右軸受22の左端側には環状溝22Cが形成されている。また、右軸受22の上面側には後述の下向き傾斜当接面22Dが設けられ、下面側には後述の上向き傾斜当接面22Eが設けられている。
ここで、右軸受22の上面側に設けられた下向き傾斜当接面22Dは、アイドラ25から右ガイド部15に向けて斜め下向きに傾斜し、右ガイド部15を構成する右上ガイド板18の上向き傾斜面18Cに摺動可能に当接している。一方、右軸受22の下面側に設けられた上向き傾斜当接面22Eは、アイドラ25から右ガイド部15に向けて斜め上向きに傾斜し、右ガイド部15を構成する右下ガイド板19の下向き傾斜面19Cに摺動可能に当接している。
このように、右軸受22の下向き傾斜当接面22Dと上向き傾斜当接面22Eとは、アイドラ25から右ガイド部15に向けて上,下方向の寸法(肉厚)が漸次小さくなるテーパ状の傾斜面を構成し、右上ガイド板18の上向き傾斜面18Cと右下ガイド板19の下向き傾斜面19Cにそれぞれ摺接している。
23は左,右の軸受21,22によって支持された支持軸で、支持軸23の軸方向の一端側(左端側)は左軸受21の軸挿嵌孔21Aに挿嵌され、軸方向の他端側(右端側)は右軸受22の軸挿嵌孔22Aに挿嵌されている。そして、支持軸23は、左軸受21のピン挿通孔21Bと右軸受22のピン挿通孔22Bとにそれぞれ挿通された廻止めピン24によって廻止めされた状態で、アイドラ25を回転可能に支持している。
25は左,右の軸受21,22間に位置して支持軸23に回転可能に支持されたアイドラで、該アイドラ25は、図5および図6に示すように、ドーナツ状の中空構造をなした円筒体からなり、その中心部には左,右方向に延びるボス筒25Aが一体に設けられている。
そして、アイドラ25は、ボス筒25A内に支持軸23が回転可能に挿通されることにより、左,右の軸受21,22に支持軸23を中心として回転可能に支持されている。また、ボス筒25Aの内周側と支持軸23との間には、アイドラ25を円滑に回転させるためにグリース等の潤滑油が封入されている。さらに、ボス筒25Aの両端部には、左,右の軸受21,22の環状溝21C,22Cと対応する位置にフローティングシール26を収容する環状溝25B,25Bが形成されている。
ここで、アイドラ25は、左,右の軸受21,22を介してアイドラブラケット13の左,右方向の中心位置に配置され、アイドラブラケット13の左側板13Bと右側板13Cとの間の距離をLとし、アイドラ25の左,右方向(軸方向)の中心線をO−Oとすると、アイドラブラケット13の左側板13Bとアイドラ25の中心線O−Oとの間の距離は、L/2に設定されている。
この場合、左軸受21にはアイドラ25から左ガイド部14に向けて上,下方向の寸法が漸次小さくなるテーパ状の傾斜当接面21D,21Eが設けられ、これら各傾斜当接面21D,21Eは、アイドラ25に向けて上,下方向の間隔が漸次大きくなるように左ガイド部14に設けられたテーパ状の傾斜面16C,17Cに当接している。一方、右軸受22にはアイドラ25から右ガイド部15に向けて上,下方向の寸法が漸次小さくなるテーパ状の傾斜当接面22D,22Eが設けられ、これら各傾斜面22D,22Eは、アイドラ25に向けて上,下方向の間隔が漸次大きくなるように右ガイド部15に設けられたテーパ状の傾斜面18C,19Cに当接している。
従って、左軸受21の傾斜当接面21D,21Eが左ガイド部14の傾斜面16C,17Cに当接することにより、この左軸受21は右ガイド部15側へと引寄せられ、右軸受22の傾斜当接面22D,22Eが右ガイド部15の傾斜面18C,19Cに当接することにより、この右軸受22は左ガイド部14側へと引寄せられる。これにより、左,右の軸受21,22によって支持されたアイドラ25の左,右方向の中心線O−Oを、常にアイドラブラケット13の左,右方向の中心位置に位置決め(調心)することができる構成となっている。
26,26は左,右の軸受21,22の環状溝21C,22Cとアイドラ25(ボス筒25A)の環状溝25B,25Bとの間にそれぞれ収容されたフローティングシールで、これらフローティングシール26は、ボス筒25Aの内周側と支持軸23との間に充填された潤滑油を液密に封止するものである。
27はサイドフレーム11の筒体12内に設けられた張力調整シリンダを示し、該張力調整シリンダ27は、図3および図4に示すように、チューブ27Aと、基端側がチューブ27A内に挿通され先端側がヨーク20の連結部20Cに当接した一側ロッド27Bと、基端側がチューブ27A内に挿通され先端側がサイドフレーム11の支持板11Eに挿通された他側ロッド27Cと、チューブ27Aに設けられたばね受板27Dと支持板11Eとの間に縮装された圧縮ばね27Eとにより大略構成されている。
そして、張力調整シリンダ27は、圧縮ばね27Eのばね力によってヨーク20を図4中の矢示A方向に常時押圧し、走行時における履帯29の変形に応じて圧縮ばね27Eが伸縮することにより、該履帯29の張力を調整するものである。
28はサイドフレーム11の他端側に回転可能に設けられたスプロケットで、該スプロケット28は走行用アクチュエータとしての油圧モータおよび走行用減速機(図示せず)等によって回転駆動され、履帯29を回転駆動するものである。
29はアイドラ25とスプロケット28との間に巻装された履帯で、該履帯29は、無端状に連結された多数のトラックリンク29Aと、これら各トラックリンク29Aに固着された板状のシュー29Bとにより大略構成されている。そして、履帯29は、スプロケット28を回転させることにより、サイドフレーム11に設けられた上ローラ30、下ローラ31によってガイドされつつ、スプロケット28とアイドラ25との間で周回動作し、不整地等においても油圧ショベル1を安定して走行させるものである。
本実施の形態による油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、この油圧ショベル1を走行させるときには、スプロケット28を回転駆動させる。これにより、履帯29がアイドラ25とスプロケット28との間で周回動作し、不整地等においても油圧ショベル1を安定して走行させることができる。
ここで、油圧ショベル1の走行時に履帯29が地面の起伏等に応じて変形し、例えば履帯29の張力が増大すると、アイドラ25は、左,右の軸受21,22、ヨーク20と共に、張力調整シリンダ27の圧縮ばね27Eを縮小させつつスプロケット28側へと移動する。これにより、アイドラ25とスプロケット28との間の距離が小さくなり、履帯29の張力を調整することができる。
このとき、アイドラ25を支持する左軸受21は、左ガイド部14を構成する左上ガイド板16と左下ガイド板17とに当接しつつ前,後方向に摺動し、右軸受22は、右ガイド部15を構成する右上ガイド板18と右下ガイド板19とに当接しつつ前,後方向に摺動する。このため、油圧ショベル1が長期に亘って稼動(走行)する間に左,右の軸受21,22は徐々に摩耗していく。
これに対し、本実施の形態では、左軸受21に、アイドラ25から左ガイド部14に向けて上,下方向の寸法が漸次小さくなるテーパ状の下向き傾斜当接面21D,上向き傾斜当接面21Eを設け、これら各傾斜当接面21D,21Eを、アイドラ25に向けて上,下方向の間隔が漸次大きくなるように左ガイド部14に設けたテーパ状の上向き傾斜面16C,下向き傾斜面17Cに当接させると共に、右軸受22に、アイドラ25から右ガイド部15に向けて上,下方向の寸法が漸次小さくなるテーパ状の下向き傾斜当接面22D,上向き傾斜当接面22Eを設け、これら各傾斜当接面22D,22Eを、アイドラ25に向けて上,下方向の間隔が漸次大きくなるように右ガイド部15に設けたテーパ状の上向き傾斜面18C,下向き傾斜面19Cに当接させる構成としている。
これにより、左軸受21の各傾斜当接面21D,21Eが摩耗したとしても、これら各傾斜当接面21D,21Eが左ガイド部14の傾斜面16C,17Cに当接することにより、左軸受21を右ガイド部15側へと引寄せることができ、右軸受22の各傾斜当接面22D,22Eが摩耗したとしても、これら各傾斜当接面22D,22Eが右ガイド部15の傾斜面18C,19Cに当接することにより、右軸受22を左ガイド部14側へと引寄せることができる。
従って、油圧ショベル1が長期に亘って稼動する間に、左,右の軸受21,22が摩耗したとしても、これら左,右の軸受21,22によって支持されたアイドラ25の左,右方向の中心線O−Oを、アイドラブラケット13の左,右方向の中心位置に位置決め(調心)することができ、左側板13Bとアイドラ25の中心線O−Oとの間の距離をL/2に保持することができる。
この結果、油圧ショベル1の走行時にアイドラ25が左,右方向にがたつきを生じるのを確実に抑え、サイドフレーム11の一端側に配置されたアイドラ25と他端側に配置されたスプロケット28とが左,右方向で位置ずれするのを抑えることができる。従って、これらアイドラ25とスプロケット28とに巻装された履帯29の軌道を適正に保つことができ、アイドラ25、履帯29の各トラックリンク29A、上ローラ30、下ローラ31等が異常摩耗を生じるのを防止できるので、油圧ショベル1を長期に亘って安定して走行させることができる。
なお、上述した実施の形態では、左ガイド部14を、板体からなる左上ガイド板16と左下ガイド板17とにより構成し、右ガイド部15を、板体からなる右上ガイド板18と右下ガイド板19とにより構成した場合を例に挙げている。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば角柱状の左上ガイド部材と左下ガイド部材とによって左ガイド部14を構成すると共に、角柱状の右上ガイド部材と右下ガイド部材とによって右ガイド部15を構成してもよい。
また、上述した実施の形態では、装軌式車両として油圧ショベル1を例に挙げて説明している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば油圧クレーン、ブルドーザ等の履帯を備えた他の装軌式車両に広く適用することができる。
本発明の実施の形態による油圧ショベルを示す正面図である。 図1中のアイドラブラケット、アイドラ、履帯等を示す拡大正面図である。 図2中のアイドラブラケット、ガイド部、アイドラ、軸受、張力調整シリンダ等を拡大して示す一部破断の正面図である。 アイドラブラケット、ガイド部、アイドラ、軸受、張力調整シリンダ等を図3中の矢示IV−IV方向からみた断面図である。 アイドラブラケット、ガイド部、アイドラ、軸受等を図4中の矢示V−V方向からみた断面図である。 図5中のガイド部、アイドラ、軸受等を拡大して示す拡大断面図である。 アイドラブラケット、ガイド部、アイドラ、軸受等を示す分解斜視図である。
符号の説明
9 トラックフレーム
11 サイドフレーム
13 アイドラブラケット
14 左ガイド部
15 右ガイド部
16 左上ガイド板
16C,18C 上向き傾斜面
17 左下ガイド板
17C,19C 下向き傾斜面
18 右上ガイド板
19 右下ガイド板
21 左軸受
21D,22D 下向き傾斜当接面
21E,22E 上向き傾斜当接面
22 右軸受
23 支持軸
25 アイドラ
28 スプロケット
29 履帯

Claims (2)

  1. トラックフレームを構成するサイドフレームと、該サイドフレームの一端側に設けられ、上,下方向に間隔をもって前,後方向に延びる左,右のガイド部を有するアイドラブラケットと、該アイドラブラケットの左,右のガイド部に沿って前,後方向に移動可能に設けられた左,右の軸受と、これら左,右の軸受によって支持された支持軸と、前記左,右の軸受間に位置して該支持軸に回転可能に支持され、スプロケットとの間に履帯が取付けられるアイドラとを備えてなる装軌式車両において、
    前記アイドラブラケットの左,右のガイド部には、前記軸受を上,下方向から挟み前記アイドラに向けて上,下方向の間隔が漸次大きくなるように傾斜する傾斜面を設け、
    前記左,右の軸受には、前記アイドラから前記ガイド部に向けて上,下方向の寸法が漸次小さくなるように傾斜し前記ガイド部の傾斜面に移動可能に当接する傾斜当接面を設ける構成としたことを特徴とする装軌式車両。
  2. 前記左,右のガイド部の傾斜面は、前記アイドラに向けて斜め上向きに傾斜する上向き傾斜面と、前記アイドラに向けて斜め下向きに傾斜する下向き傾斜面とにより構成し、
    前記左,右の軸受の傾斜当接面は、前記アイドラから前記ガイド部に向けて斜め下向きに傾斜し前記ガイド部の上向き傾斜面に当接する下向き傾斜当接面と、前記アイドラから前記ガイド部に向けて斜め上向きに傾斜し前記ガイド部の下向き傾斜面に当接する上向き傾斜当接面とにより構成してなる請求項1に記載の装軌式車両。
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