JP4473081B2 - 装軌式車両 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械として好適に用いられる履帯を備えた装軌式車両に関する。
一般に、油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械は、自走可能な装軌式の下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された旋回体と、該上部旋回体に俯仰動可能に設けられた作業装置とにより大略構成されている。
そして、装軌式の下部走行体は、トラックフレームを構成するサイドフレームと、サイドフレームの長さ方向の一側に前,後方向に移動可能に設けられた遊動輪と、サイドフレームの他端側に設けられた駆動輪と、遊動輪と駆動輪とに巻回して設けられた履帯と、履帯の張りを調整するためにサイドフレームと遊動輪との間に設けられた履帯張り調整装置とを備えて構成されている。
ここで、履帯張り調整装置は、遊動輪を回転可能に支持するヨークに一端側が当接し他端側がサイドフレームに対して前,後方向に移動可能となった張力調整シリンダと、張力調整シリンダの外周側に位置してサイドフレームと張力調整シリンダとの間に設けられた圧縮ばねとにより構成されている。
また、張力調整シリンダと圧縮ばねとは、サイドフレームの一側に設けられた円筒状のばね支持部材内に収容され、該ばね支持部材によって下側から支持されている。この場合、張力調整シリンダの他端側はサイドフレームに対して前,後方向に取付けられ、張力調整シリンダの一端側はヨークに当接する自由端となっている。このため、ばね支持部材は、張力調整シリンダと圧縮ばねとを下側から支持することにより、張力調整シリンダの一端側(自由端)をヨークに常時当接させる役目を果たしている。
そして、油圧ショベルの走行時に地面の凹凸形状に応じて履帯が変形し、例えば履帯の張力が増大した場合には、遊動輪は、ヨーク、張力調整シリンダと共に、圧縮ばねを縮小側に撓み変形させつつ駆動輪側へと移動する。これにより、遊動輪に作用する大きな荷重を圧縮ばねの撓み変形によって吸収することができ、遊動輪と駆動輪とに巻装された履帯が適度な張りを保つことができる構成となっている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開平11−278327号公報 特開2000−289663号公報
しかし、油圧ショベル等の建設機械は、泥濘地や不整地等を走行することが多いため、この油圧ショベルの走行時に履帯等によって土砂が巻上げられると、この土砂の一部がサイドフレーム内に設けられたばね支持部材の内部に侵入してしまう。
この場合、従来技術によるばね支持部材は、その内部に侵入した土砂を外部に排出するための排出口が設けられていないため、油圧ショベルが長期に亘って泥濘地や不整地を走行する間に、ばね支持部材内には大量の土砂が堆積してしまう。これにより、ばね支持部材の内部に収容された圧縮ばね間に土砂が詰まり、該圧縮ばねの適正な伸縮動作が阻害されてしまう。
従って、油圧ショベルの走行時に履帯が地面の凹凸形状に応じて変形することにより、遊動輪に対して大きな荷重が作用したときに、この荷重を圧縮ばねの撓み変形によって適正に吸収することができなくなる。この結果、遊動輪からの荷重がサイドフレームに直接的に作用するようになり、トラックフレーム等の構造物の寿命の低下を招くという問題や、走行時における車体の振動が大きくなり、キャブ内の乗り心地が低下してしまうという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、ばね支持部材に土砂が堆積してしまうのを抑え、遊動輪と駆動輪とに巻回された履帯の張りを保つことができるようした装軌式車両を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため本発明は、トラックフレームを構成するサイドフレームと、該サイドフレームの長さ方向の一側に前,後方向に移動可能に設けられた遊動輪と、サイドフレームの他端側に設けられた駆動輪と、遊動輪と駆動輪とに巻回して設けられた履帯と、遊動輪とサイドフレームとの間に設けられ遊動輪を駆動輪から離れる方向に付勢するばねを含んで構成された履帯張り調整装置とを備えてなる装軌式車両に適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、サイドフレームにはばねを下側から支持するばね支持部材を設け、該ばね支持部材は、前記ばねの下側部位を挟んで左,右方向に並設され、前,後方向に延びて前記ばねが摺接する2本の棒状体により構成し、前記サイドフレームには、前記ばねの他端側が当接すると共に前記2本の棒状体の他端側を固定する隔壁と、該隔壁よりも前記遊動輪に近づいた位置に配置され前記2本の棒状体の一端側を下側から支持するブラケットとを設け、前記2本の棒状体の間には、土砂を下方に排出する土砂排出口を設ける構成としたことにある。
請求項2の発明は、履帯張り調整装置は、遊動輪を支持するヨークに一端側が当接し他端側がサイドフレームに対して前,後方向に移動可能に配置された張力調整シリンダと、該張力調整シリンダの外周側に位置してサイドフレームと張力調整シリンダとの間に設けられたばねとにより構成し、2本の棒状体は、前記ばねを下側から支持する構成としたことにある。
請求項3の発明は、サイドフレームは、上板部および左,右の側板部により、下側が開口した略断面コ字状の枠体として形成され、前記左,右の側板部の下端側には、左,右方向に一定の間隔をもってそれぞれ前,後方向に延びる左,右の下板が設けられ、前記ブラケットは、前記左,右の下板上に設けられ、前記2本の棒状体は、前記隔壁と前記ブラケットの間に左,右方向に間隔をもって併設される左,右の棒状体からなり、前記土砂排出口は、前記左,右の下板間に位置して設けられる構成としたことにある。
請求項4の発明は、ブラケットには、2本の棒状体の一端側を位置決めする切欠部を設ける構成としたことにある。
請求項1の発明によれば、ばねの下側部位を挟んだ左,右両側にばねが摺接する2本の棒状体を並設してばね支持部材を構成し、これら2本の棒状体の間には土砂排出口を形成することにより、装軌式車両の走行時に履帯によって巻上げられた土砂等が、各棒状体やばねの表面に落下したとしても、この土砂等を土砂排出口を通じて下方に排出することができる。これにより、2本の棒状体からなるばね支持部材やばねの表面に土砂が堆積するのを抑え、2本の棒状体によって支持されたばねを適正に撓み変形させることができるので、遊動輪と駆動輪とに巻回して設けられた履帯は、ばねによって常時適度な張りを保つことができる。この場合、ばねは2本の棒状体に摺接することにより該各棒状体によって下側から支持されるので、例えば外径寸法の異なるばねに交換した場合でも、この外径寸法の異なるばねを2本の棒状体によって確実に支持することができ、複数種類のばねに対してばね支持部材としての2本の棒状体を共通化することができる。
また、遊動輪に作用した荷重をばねの撓み変形によって吸収することにより、この荷重がトラックフレーム等に直接的に作用するのを防止できる。これにより、トラックフレーム等の構造物の寿命を延ばすことができ、かつ、走行時における振動を抑えて乗り心地を向上させることができる。さらに、サイドフレームに設けた隔壁とブラケットとによって、2本の棒状体の両端側を両持ち支持することができるので、2本の棒状体の支持剛性を高めることができる。
請求項2の発明によれば、遊動輪を支持するヨークに張力調整シリンダの一端側を当接させ、この張力調整シリンダとサイドフレームとの間にばねを設ける構成としたので、ばねは、張力調整シリンダとヨークとを介して遊動輪を駆動輪から離間する方向に付勢する。これにより、張力調整シリンダによって初期張力が設定された履帯に対し、ばねによって適度な張りを与えることができる。この場合、張力調整シリンダの外周側に配置されたばねを、2本の棒状体によって下側から支持することにより、張力調整シリンダの一端側をヨークに確実に当接させることができる。
請求項3の発明によれば、上板部および左,右の側板部と共にサイドフレームを構成する左,右の下板を、左,右方向に一定の間隔をもって配置することができ、土砂排出口から排出された土砂を、前記左,右の下板の間から下方に排出することができる。
請求項4の発明によれば、ブラケットに設けた切欠部によって2本の棒状体の一端側を位置決めすることができるので、2本の棒状体の他端側を溶接等の手段を用いて隔壁に固定するときの作業性を高めることができる。
以下、本発明に係る装軌式車両の実施の形態を、油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、図1ないし図17を参照しつつ詳細に説明する。
まず、図1ないし図8は本発明の前提となる第1の参考例を示している。図中、1は油圧ショベルで、該油圧ショベル1は、自走可能な装軌式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、該上部旋回体3の前部側に俯仰動可能に設けられた作業装置4とにより大略構成されている。
5は下部走行体2を構成するトラックフレームで、該トラックフレーム5は、上部旋回体3が搭載されるセンタフレーム6と、該センタフレーム6の左,右両側に設けられ、前,後方向に伸長した左,右のサイドフレーム7(左側のみ図示)とにより大略構成されている。
ここで、サイドフレーム7は、図3ないし図6に示すように、上板部7A、左側板部7Bおよび右側板部7Cにより、下側が開口した状態で前,後方向に延びる略断面コ字状の枠体として形成されている。また、サイドフレーム7の左,右の側板部7B,7Cの下端側には、それぞれ前,後方向に延びる下板7Dが左,右方向に一定の間隔をもって固着され、これら各下板7D間には、図5に示すように、後述の下ローラ19が回転可能に取付けられている。
8はサイドフレーム7の長さ方向の一側(前部側)に設けられた隔壁板で、該隔壁板8は、後述するばね支持板25の後端側を固定するものである。ここで、隔壁板8は、図5および図6に示すように略台形状をなす板体として形成され、サイドフレーム7の内側面に溶接等の手段を用いて固着されている。そして、隔壁板8は、サイドフレーム7内に後述の履帯張り調整装置20を収容する空間を画成し、隔壁板8の中央部には、後述する張力調整シリンダ21の他側ロッド21Cが挿通されるロッド挿通孔8Aが形成されている。
9は隔壁板8よりも前側(後述の遊動輪13に近づく位置)に位置してサイドフレーム7内に設けられたブラケットで、該ブラケット9は、後述するばね支持板25の前端側を下側から支持するものである。ここで、ブラケット9は、図6等に示すように、略長方形状をなす板体により構成され、その上端側には円弧状に切欠かれた円弧状切欠部9Aが形成されている。そして、ブラケット9は、サイドフレーム7を構成する左,右の下板7D上に溶接等の手段を用いて固着され、その円弧状切欠部9Aには、後述するばね支持板25の前端側が係合する構成となっている。
10は隔壁板8よりも前側に位置してサイドフレーム7の長さ方向の一端側(前端側)に設けられた遊動輪ブラケットで、該遊動輪ブラケット10は、図3および図4に示すように、サイドフレーム7の前端側に溶接によって固着されたフランジ板10Aと、左,右方向で対面しつつフランジ板10Aから前方に突出した左側板10Bおよび右側板10Cとにより大略構成されている。また、フランジ板10Aの中央部には、後述のヨーク12が挿通されるヨーク挿通孔10Dが穿設されている。
11,11は遊動輪ブラケット10を構成する左,右の側板10B,10Cの内側面にそれぞれ設けられた上,下のガイド板で、これら上,下のガイド板11は、上,下方向に一定の間隔をもって前,後方向に延びている。そして、上,下のガイド板11は、後述するヨーク12を上,下方向から挟みこんだ状態で、前,後方向に移動可能に支持するものである。
12は遊動輪ブラケット10の左,右の側板10B,10C間に設けられたヨークで、該ヨーク12は、後述の遊動輪13を回転可能に支持するものである。ここで、ヨーク12は、図3に示すように、左,右に分岐して前,後方向に延びる左,右一対の腕部12A,12Aと、これら各腕部12Aの基端側を一体的に連結する連結部12Bと、各腕部12Aの先端側にそれぞれ取付けられた左,右の軸受部12C,12Cとにより、全体として略U字状に形成されている。そして、ヨーク12は、左,右の軸受部12Cを遊動輪ブラケット10の上,下のガイド板11に係合させることにより、該各ガイド板11に沿って前,後方向に摺動する構成となっている。
13はサイドフレーム7の長さ方向の一端側(前端側)に前,後方向に移動可能に設けられた遊動輪(アイドラ)で、該遊動輪13は、ヨーク12の各軸受部12Cに軸14を介して回転可能に支持されている。従って、遊動輪13は、ヨーク12と一体となって遊動輪ブラケット10に沿って前,後方向に移動する構成となっている。
15はサイドフレーム7の長さ方向の他端側(後端側)に設けられた駆動輪ブラケット、16は駆動輪ブラケット15に回転可能に取付けられた駆動輪(スプロケット)で、該駆動輪16は、走行用の油圧モータ等(図示せず)によって回転駆動され、遊動輪13との間で後述の履帯17を周回駆動するものである。
17は遊動輪13と駆動輪16とに巻回して設けられた履帯で、該履帯17は図1に示すように、サイドフレーム7の上側では上ローラ18,18によってガイドされ、サイドフレーム7の下側では下ローラ19,19,…によってガイドされている。そして、履帯17は、駆動輪16を回転駆動することにより該駆動輪16と遊動輪13との間で周回動作し、泥濘地や不整地等においても油圧ショベル1を安定して走行させるものである。
20はサイドフレーム7と遊動輪13との間に設けられた履帯張り調整装置で、該履帯張り調整装置20は、遊動輪13と駆動輪16との間で履帯17の張り具合を調整するものである。そして、履帯張り調整装置20は、図3および図4に示すように、後述の張力調整シリンダ21と圧縮ばね24とにより大略構成されている。
21は張力調整シリンダで、該張力調整シリンダ21は、サイドフレーム7内に位置して隔壁板8とヨーク12との間に設けられている。ここで、張力調整シリンダ21は、図3に示すように、内部にグリース(図示せず)が充填されるチューブ21Aと、該チューブ21A内に挿嵌され一端側(前端側)がヨーク12の連結部12Bに当接した一側ロッド21Bと、一端側がチューブ21A内に挿嵌され他端側(後端側)が隔壁板8のロッド挿通孔8Aに挿通された他側ロッド21Cと、チューブ21Aの外周側に一体に設けられた鍔状のばね受部21Dと、他側ロッド21Cの外周側に挿通されたストッパ筒21Eとにより構成されている。
そして、張力調整シリンダ21は、他側ロッド21Cに形成されたグリース通路(図示せず)を通じてチューブ21A内にグリースを充填し、このグリースの充填量に応じて一側ロッド21Bを伸縮させる。そして、この一側ロッド21Bの伸縮に応じてヨーク12を前,後方向に移動させることにより、遊動輪13と駆動輪16との間に巻装された履帯17の初期張力を調整するものである。
22は張力調整シリンダ21を構成する他側ロッド21Cの後端側に挿通された段付円板状のばね受板で、該ばね受板22は、隔壁板8に当接した状態で他側ロッド21Cを前,後方向に移動可能に支持している。そして、ばね受板22は、他側ロッド21Cの後端部に螺着されたナット23によって該他側ロッド21Cに対して軸方向に抜止めされ、チューブ21Aに設けたばね受部21Dとの間で後述の圧縮ばね24を保持するものである。
24は張力調整シリンダ21のチューブ21Aに設けられたばね受部21Dとばね受板22との間に縮装された圧縮ばねで、該圧縮ばね24は、張力調整シリンダ21の一側ロッド21Bによってヨーク12を押圧し、該ヨーク12を介して遊動輪13を駆動輪16から離れる方向に付勢するものである。
即ち、履帯張り調整装置20は、圧縮ばね24のばね力によって遊動輪13を駆動輪16から離間する方向に常時押圧することにより、張力調整シリンダ21によって初期張力が設定された履帯17に対して適度な張りを与えている。そして、例えば油圧ショベル1の走行時に地面の凹凸形状に応じて履帯17が変形し、遊動輪13に対して駆動輪16側への荷重が作用したときには、圧縮ばね24が縮小側に撓み変形することにより、履帯17に対して過大な荷重(張力)が作用するのを抑える構成となっている。
この場合、圧縮ばね24が圧縮されることにより、張力調整シリンダ21の他側ロッド21Cが隔壁板8側(後側)に変位したときに、ストッパ筒21Eの他端側がばね受板22に当接することにより、圧縮ばね24が過剰に圧縮されるのを防止できる構成となっている。
25はサイドフレーム7内に位置して隔壁板8と遊動輪ブラケット10との間に設けられたばね支持部材としてのばね支持板で、該ばね支持板25は、図3ないし図5に示すように、圧縮ばね24と張力調整シリンダ21とを下側から支持するものである。ここで、ばね支持板25は、図5および図6に示すように、平板状の板材を圧縮ばね24の外周に沿って円弧状に折曲げることにより、圧縮ばね24の下側部位を外周側から取囲んで支持する円弧状の板体として形成されている。
そして、ばね支持板25は、圧縮ばね24と張力調整シリンダ21とを下側から支えることにより、図8に示すように、遊動輪ブラケット10からヨーク12を取外した状態(張力調整シリンダ21の一側ロッド21Bがヨーク12に当接していない状態)においても、この張力調整シリンダ21をサイドフレーム7内で略水平な姿勢に保持するものである。これにより、図4に示すように、遊動輪ブラケット10にヨーク12を取付けたときには、張力調整シリンダ21の一側ロッド21Bを、ヨーク12の連結部12Bに確実に当接させると共に、張力調整シリンダ21の他側ロッド21Cを、隔壁板8のロッド挿通孔8Aに挿通させることができる構成となっている。
ここで、ばね支持板25の上面側のうち左,右方向の中央部は、図7中に斜線を付して示すように、圧縮ばね24の下側部位が摺接するばね摺接面25Aとなり、該ばね摺接面25Aは、ばね支持板25上で圧縮ばね24が伸縮(撓み変形)するときに当該圧縮ばね24の下側部位が摺接するものである。また、ばね支持板25のうちばね摺接面25Aを挟む左,右両側には、後述する複数の土砂排出口26が形成されている。
そして、ばね支持板25の後端縁は、隔壁板8に溶接等の手段を用いて固定され、ばね支持板25の前端側(自由端側)は、隔壁板8よりも前側に配置されたブラケット9によって下側から支持されている。これにより、ばね支持板25の両端側を隔壁板8とブラケット9とによって両持ち支持することができ、ばね支持板25の支持剛性を高めることができる。また、ばね支持板25の前端側は、ブラケット9の円弧状切欠部9Aに係合することにより、サイドフレーム7内で上,下方向と左,右方向とに位置決めされるので、ばね支持板25の後端縁を隔壁板8に溶接するときの作業性を高めることができる。
26,26,…はばね支持板25に設けられた複数の土砂排出口で、該各土砂排出口26は、ばね支持板25のうちばね摺接面25Aとは異なる部位に穿設された複数個の角穴によって構成されている。そして、これら各土砂排出口26は、ばね摺接面25Aを挟んで左,右両側に離間した状態で前,後方向に一定の間隔をもって列設され、ばね支持板25や圧縮ばね24に付着した土砂等を下方に排出するものである。
従って、油圧ショベル1が泥濘地等を走行することにより、図5に示すように、履帯17や下ローラ19によってサイドフレーム7内に巻上げられた土砂Aが、ばね支持板25の上面や圧縮ばね24の表面に付着したとしても、この土砂Aを各土砂排出口26を通じて下方に排出することができる。これにより、ばね支持板25上に土砂Aが堆積するのを抑え、ばね支持板25によって支持された圧縮ばね24を常時適正に伸縮させることができる構成となっている。
また、各土砂排出口26は、ばね支持板25のうちばね摺接面25Aとは異なる部位に設けられているので、圧縮ばね24が撓み変形するときに各土砂排出口26に引掛かるのを防止でき、当該圧縮ばね24を円滑に撓み変形させることができる構成となっている。
発明の前提となる第1の参考例による油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、この油圧ショベル1を用いて掘削作業を行うときには、駆動輪16を回転させることにより、履帯17を駆動輪16と遊動輪13との間で周回駆動させ、油圧ショベル1を作業現場まで自走させる。そして、作業現場において作業装置4を俯仰動させることにより、土砂等の掘削作業を行うことができる。
ここで、油圧ショベル1の走行時に地面の凹凸形状に応じて履帯17が変形し、例えば履帯17の張力が増大した場合には、遊動輪13に対して駆動輪16に向かう大きな荷重が作用し、遊動輪13は、ヨーク12、張力調整シリンダ21と共に、圧縮ばね24を縮小側に撓み変形させつつ駆動輪16側へと移動する。
これにより、遊動輪13に作用する大きな荷重を圧縮ばね24の撓み変形によって吸収することができ、遊動輪13と駆動輪16との間に巻装された履帯17に過大な張力が発生するのを抑えることができる。このように、履帯張り調整装置20によって履帯17が適度な張りを保つことにより、油圧ショベル1は凹凸形状をもった地面上を安定して走行することができる。
ここで、油圧ショベル1が泥濘地や不整地等を走行するときには、履帯17や下ローラ19によって土砂が巻上げられ、この土砂は、サイドフレーム7の左,右の下板7D間を通じて該サイドフレーム7内に侵入する。そして、サイドフレーム7内に侵入した土砂Aは、図5に示すように、ばね支持板25の上面や該ばね支持板25に支持された圧縮ばね24の表面に付着する。
しかし、第1の参考例による油圧ショベル1は、ばね支持板25に複数の土砂排出口26を設ける構成としたので、ばね支持板25の上面や圧縮ばね24の表面に土砂Aが付着したとしても、これらの土砂Aを、各土砂排出口26を通じて、ばね支持板25からサイドフレーム7の下方へと排出することができる。
これにより、ばね支持板25の上面や圧縮ばね24の表面に土砂Aが堆積するのを抑えることができ、圧縮ばね24は、遊動輪13に作用する荷重に応じて適正に撓み変形することができる。従って、油圧ショベル1の走行時に履帯17が地面の凹凸形状に応じて変形し、遊動輪13に大きな荷重が作用したとしても、この荷重を圧縮ばね24の撓み変形によって確実に吸収することができる。
この結果、遊動輪13と駆動輪16とに巻装された履帯17が、履帯張り調整装置20によって常時適度な張りを保つことができ、油圧ショベル1は泥濘地や不整地等を安定して走行することができる。
また、遊動輪13に作用した荷重を、圧縮ばね24の撓み変形によって吸収することにより、この荷重がトラックフレーム5等に直接的に作用するのを防止できる。これにより、トラックフレーム5等の構造物の寿命を延ばすことができ、かつ、走行時における上部旋回体3の振動を抑えて乗り心地を向上させることができる。
また、第1の参考例では、ばね支持板25を、圧縮ばね24の下側部位を外周側から取囲んで支持する円弧状の板体として形成している。これにより、例えば履帯張り調整装置20に対するメンテナンスを行うため、張力調整シリンダ21や圧縮ばね24をばね支持板25から取外す作業、メンテナンスの終了後に張力調整シリンダ21や圧縮ばね24をばね支持板25上に配置する作業を、ばね支持板25の上方から容易に行うことができ、このメンテナンス作業の作業性を高めることができる。
次に、図9および図10は本発明の前提となる第2の参考例を示し、第2の参考例の特徴は、ばね支持部材を筒状のばね支持筒により構成したことにある。なお、第2の参考例では、上述した第1の参考例と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、31はサイドフレーム7内に位置して隔壁板8と遊動輪ブラケット10との間に設けられたばね支持部材としてのばね支持筒で、該ばね支持筒31は、前記第1の参考例によるばね支持板25に代えて第2の参考例に用いたものである。
ここで、ばね支持筒31は、内部に圧縮ばね24と張力調整シリンダ21とを収容し前,後方向(長さ方向)の両端側が開口した円筒体として形成されている。そして、ばね支持筒31によって圧縮ばね24と張力調整シリンダ21とを下側から支持することにより、張力調整シリンダ21の一側ロッド21Bが、ヨーク12の連結部12Bに当接すると共に、張力調整シリンダ21の他側ロッド21Cが、隔壁板8のロッド挿通孔8Aに挿通される構成となっている。
ここで、ばね支持筒31の下側内周面のうち左,右方向の中央部は、圧縮ばね24の下側部位が摺接するばね摺接面31Aとなり、該ばね摺接面31Aは、ばね支持筒31内で圧縮ばね24が伸縮(撓み変形)するときに当該圧縮ばね24の下側部位が摺接するものである。また、ばね支持筒31の内周面のうちばね摺接面31Aを挟む左,右両側には、後述する複数の土砂排出口32が形成されている。
そして、ばね支持筒31の後端縁は、隔壁板8に溶接等の手段を用いて固着され、ばね支持筒31の前端側(自由端側)は、隔壁板8よりも前側に配置されたブラケット9によって下側から支持されている。
32,32,…はばね支持筒31に設けられた複数の土砂排出口で、該各土砂排出口32は、ばね支持筒31のうちばね摺接面31Aとは異なる部位に穿設された複数個の角穴によって構成されている。そして、これら各土砂排出口32は、ばね摺接面31Aを挟んで左,右両側に離間した状態で前,後方向に一定の間隔をもって列設され、ばね支持筒31内に侵入した土砂等を下方に排出するものである。
第2の参考例による油圧ショベルは、上述の如きばね支持筒31を有するもので、油圧ショベルが泥濘地等を走行することにより、図10に示すように、履帯17や下ローラ19によってサイドフレーム7内に巻上げられた土砂Aが、ばね支持筒31内に侵入したとしても、この土砂Aを各土砂排出口32を通じて下方に排出することができる。
これにより、ばね支持筒31内に土砂Aが堆積するのを抑えることができ、圧縮ばね24は、遊動輪13に作用する荷重に応じて適正に撓み変形することができる。従って、油圧ショベルの走行時に履帯17が地面の凹凸形状に応じて変形し、遊動輪13に大きな荷重が作用したとしても、この荷重を圧縮ばね24の撓み変形によって確実に吸収することができる。
この結果、遊動輪13と駆動輪16とに巻装された履帯17が、履帯張り調整装置20によって常時適度な張りを保つことができ、油圧ショベルは泥濘地や不整地等を安定して走行することができる。また、遊動輪13に作用した荷重を、圧縮ばね24の撓み変形によって吸収することにより、トラックフレーム5等の構造物の寿命を延ばすことができ、かつ、走行時における上部旋回体3の振動を抑えて乗り心地を向上させることができる。
しかも、第2の参考例によれば、圧縮ばね24と張力調整シリンダ21とを円筒状のばね支持筒31内に収容することにより、履帯17等によって巻上げられた土砂が、ばね支持筒31内に侵入して圧縮ばね24等に付着するのを抑えることができ、遊動輪13と駆動輪16とに巻装された履帯17が長期に亘って適度な張りを保つことができる。
次に、図11ないし図15は本発明の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、ばね支持部材を2本の棒状体によって構成したことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の参考例と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、41は隔壁板8よりも前側に位置してサイドフレーム7内に設けられたブラケットで、該ブラケット41は、前記第1の参考例によるブラケット9に代えて本実施の形態に用いられ、後述する各棒状体42,43の前端側を下側から支持するものである。そして、ブラケット41は、図12等に示すように、左,右方向の中央部が下向きに窪んだ略M型の平板状に形成され、サイドフレーム7を構成する左,右の下板7D上に溶接等の手段を用いて固着されている。
ここで、ブラケット41の上縁部には、左,右方向の中央部に位置して円弧状に窪んだ凹窪部41Aと、該凹窪部41Aを挟んで左,右両側に配置され、後述の各棒状体42,43が係合する左,右の段付き切欠部41B,41Cとが形成されている。
この場合、左側の段付き切欠部41Bは、凹窪部41Aから斜め下向きに切欠かれた段部41B1と、該段部41B1からサイドフレーム7の左側板部7Bに向けて斜め上向きに延びた傾斜面41B2とにより構成されている。また、段部41B1の下端部とサイドフレーム7の下板7Dとの間の寸法は高さ寸法Hに設定され、傾斜面41B2の水平方向に対する傾斜角度は角度θに設定されている。
一方、右側の段付き切欠部41Cは、凹窪部41Aから斜め下向きに切欠かれた段部41C1と、該段部41C1からサイドフレーム7の右側板部7Cに向けて斜め上向きに延びた傾斜面41C2とにより構成されている。また、段部41C1の下端部とサイドフレーム7の下板7Dとの間の寸法は高さ寸法Hに設定され、傾斜面41C2の水平方向に対する傾斜角度は角度θに設定されている。
そして、ブラケット41に設けた左,右の段付き切欠部41B,41Cは、後述する左,右の棒状体42,43の前端側が係合することにより、これら各棒状体42,43を、サイドフレーム7内で左,右方向と上,下方向とに位置決めし、各棒状体42,43によって支持される張力調整シリンダ21の一側ロッド21Bを、ヨーク12の連結部12Bに確実に当接させるものである。
42,43は圧縮ばね24の下側部位を挟んで左,右方向に並設されたばね支持部材としての左,右の棒状体で、これら左側の棒状体42と右側の棒状体43とは、前記第1の参考例によるばね支持板25に代えて本実施の形態に用いたもので、圧縮ばね24と張力調整シリンダ21とを下側から支持するものである。
ここで、左,右の棒状体42,43は、図13および図14等に示すように、前,後方向に直線状に延びる細長い平板として形成されている。そして、各棒状体42,43は、その前端側がブラケット41の各段付き切欠部41B,41Cに係合した状態で該ブラケット41に溶接によって固着されると共に、その後端部が隔壁板8に溶接によって固着されることにより、左,右方向に間隔をもって並設された状態でサイドフレーム7内を前,後方向に延びている。
このように、左,右の棒状体42,43は、長さ方向の両端側がブラケット41と隔壁板8とによって両持ち支持されることにより、サイドフレーム7に対する支持剛性が高められている。
そして、ブラケット41と隔壁板8とによって両持ち支持された各棒状体42,43は、図12に示すように、圧縮ばね24の下側部位を挟んで左,右方向に並設され、左側の棒状体42の上面42Aと右側の棒状体43の上面43Aとは、サイドフレーム7の左,右の側板部7B,7Cからサイドフレーム7の中央部に向けて斜め下向きに傾斜している。そして、左側の棒状体42の上面42Aと右側の棒状体43の上面43Aとは、圧縮ばね24が伸縮(撓み変形)するときに当該圧縮ばね24の下側部位(最下部付近)を除いた左,右の側面部が摺接するものである。
これにより、左,右の棒状体42,43は、圧縮ばね24、張力調整シリンダ21を下側から支持し、図11に示すように、張力調整シリンダ21の一側ロッド21Bを、ヨーク12の連結部12Bに確実に当接させることができる構成となっている。
44は左,右の棒状体42,43の間に設けられた土砂排出口で、該各土砂排出口44は、図12ないし図14に示すように、圧縮ばね24の真下に位置し、前,後方向に延びる長方形の角穴として構成されている。これにより、図12に示すように、下ローラ19等によってサイドフレーム7内に巻上げられ、各棒状体42,43の上面42A,43Aや圧縮ばね24の表面に落下した土砂Aを、土砂排出口44を通じて下方に排出することができる構成となっている。
本実施の形態による油圧ショベルは、上述の如き左,右の棒状体42,43によって圧縮ばね24、張力調整シリンダ21を支持するもので、油圧ショベルが泥濘地等を走行することにより、図12に示すように、下ローラ19等によってサイドフレーム7内に巻上げられた土砂Aが、棒状体42,43の上面42A,43Aや圧縮ばね24の表面に落下したとしても、この土砂Aを土砂排出口44を通じて下方に排出することができる。
これにより、土砂Aが各棒状体42,43の上面42A,43Aや圧縮ばね24の表面に堆積するのを抑え、圧縮ばね24を常時適正に伸縮させることができるので、油圧ショベルの走行時に履帯17が地面の凹凸形状に応じて変形し、遊動輪13に大きな荷重が作用したとしても、この荷重を圧縮ばね24の撓み変形によって確実に吸収することができる。
ここで、本実施の形態では、例えば圧縮ばね24とは外径寸法が異なる他の圧縮ばねを用いる場合でも、当該他の圧縮ばねを左,右の棒状体42,43によって支持することができるようになっている。
即ち、例えば図15に示すように、圧縮ばね24よりも外径寸法が大きな圧縮ばね45を支持する場合には、まず、隔壁板8の前側に上述のブラケット41に代えてブラケット46を設ける。
ここで、ブラケット46は、上述のブラケット41と同様に、サイドフレーム7を構成する左,右の下板7D上に溶接等の手段を用いて固着され、その上縁部には、左,右方向の中央部に位置して円弧状に窪んだ凹窪部46Aと、棒状体42,43の前端側が係合する左,右の段付き切欠部46B,46Cとが形成されている。
この場合、左側の段付き切欠部46Bは、段部46B1と傾斜面46B2とにより構成されている。そして、段部46B1の下端部とサイドフレーム7の下板7Dとの間の寸法は高さ寸法hに設定され、この高さ寸法hは、図12に示すブラケット41に形成された段部41B1の高さ寸法Hよりも小さく設定されている。また、傾斜面46B2の水平方向に対する傾斜角度は、図12に示すブラケット41に形成された傾斜面41B2の傾斜角度と等しい角度θに設定されている。
一方、右側の段付き切欠部46Cは、段部46C1と傾斜面46C2とにより構成されている。そして、段部46C1の下端部とサイドフレーム7の下板7Dとの間の寸法は高さ寸法hに設定され、この高さ寸法hは、図12に示すブラケット41に形成された段部41C1の高さ寸法Hよりも小さく設定されている。また、傾斜面46C2の水平方向に対する傾斜角度は、図12に示すブラケット41に形成された傾斜面41C2の傾斜角度と等しい角度θに設定されている。
そして、左,右の棒状体42,43は、その前端側がブラケット46の各段付き切欠部46B,46Cに係合した状態で該ブラケット46に溶接によって固着されると共に、その後端部が隔壁板8に溶接によって固着される。そして、隔壁板8とブラケット46とによって両持ち支持された左,右の棒状体42,43は、大径な圧縮ばね45、張力調整シリンダ21を下側から支持することにより、張力調整シリンダ21の一側ロッド21Bをヨーク12の連結部12Bに確実に当接させることができる。
このように、本実施の形態によれば、図12に示す如くブラケット41の段付き切欠部41B,41Cに棒状体42,43を係合させたときには、該各棒状体42,43によって圧縮ばね24を支持することができ、図15に示す如くブラケット46の段付き切欠部46B,46Cに棒状体42,43を係合させたときには、該各棒状体42,43によって外径寸法が大きな圧縮ばね45を支持することができる。
かくして、本実施の形態によれば、ブラケットの形状を適宜に変更するだけで、共通な棒状体42,43を用いて外径寸法が異なる複数種類の圧縮ばねを支持することができるので、機種変更に係わらず棒状体42,43を共通化することができ、部品点数の削減を図ることができる。
また、本実施の形態によれば、圧縮ばね24の下側部位を挟んで左,右方向に並設した2本の棒状体42,43によって圧縮ばね24を支持することができるので、この圧縮ばね24を支持するための構成を簡素化することができる。
しかも、2本の棒状体42,43を左,右方向に並設するだけで、各棒状体42,43間に、圧縮ばね24の真下に位置して前,後方向に延びる大きな土砂排出口44を形成することができるので、各棒状体42,43や圧縮ばね24の表面に土砂が落下したとしても、この土砂を大きな土砂排出口44を通じて確実に排出することができる。
さらに、ブラケット41に各棒状体42,43が係合する段付き切欠部41B,41Cを設けることにより、各棒状体42,42を、段付き切欠部41B,41Cによって位置決めした状態で隔壁板8とブラケット41とに溶接することができる。これにより、各棒状体42,43を隔壁板8とブラケット41とに溶接するときの作業性を高めることができる。
なお、上述した実施の形態では、圧縮ばね24を支持するために左,右の棒状体42,43を用いた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図16に示す変形例のように、左,右の棒状体としての左,右の傾斜板51A,51Aを有する略断面V字型のばね支持板51を用いてもよい。この場合には、ばね支持板51の左,右の傾斜板51A,51Aに、それぞれ圧縮ばね24の下側部位が摺接するばね摺接面51Bを設け、左,右の傾斜板51Aが交わる下端部に土砂排出口52を設けることができる。
また、上述した実施の形態では、細長い平板によって構成された左,右の棒状体42,43を用いて圧縮ばね24を支持する場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図17に示す他の変形例のように、丸棒によって構成された左,右の棒状体61,62によって圧縮ばね24を支持する構成としてもよい。
さらに、上述した実施の形態では、装軌式車両として油圧ショベルを例に挙げて説明している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば油圧クレーン、ブルドーザ等の他の装軌式車両にも広く適用することができる。
本発明の前提となる第1の参考例が適用された油圧ショベルを示す正面図である。 図1中のサイドフレーム、遊動輪、履帯等を示す一部破断の拡大正面図である。 サイドフレーム、遊動輪、張力調整シリンダ、圧縮ばね、ばね支持板等を図2中の矢示III−III方向からみた断面図である。 サイドフレーム、遊動輪ブラケット、遊動輪、張力調整シリンダ、圧縮ばね、ばね支持板等を図3中の矢示IV−IV方向からみた断面図である。 サイドフレーム、圧縮ばね、ばね支持板等を図4中の矢示V−V方向からみた拡大断面図である。 サイドフレーム、隔壁板、ばね支持板等を示す斜視図である。 図6中のばね支持板、ばね摺接面、土砂排出口等を上方からみた平面図である。 図4中の遊動輪ブラケットから遊動輪とヨークを取外した状態を示す断面図である。 第2の参考例によるサイドフレーム、遊動輪、張力調整シリンダ、圧縮ばね、ばね支持筒等を示す図4と同様な断面図である。 サイドフレーム、圧縮ばね、ばね支持筒等を図9中の矢示X−X方向からみた拡大断面図である。 本発明の実施の形態によるサイドフレーム、遊動輪、張力調整シリンダ、圧縮ばね、棒状体等を示す図4と同様な断面図である。 サイドフレーム、圧縮ばね、棒状体等を図11中の矢示XII−XII方向からみた拡大断面図である。 サイドフレーム、隔壁板、ブラケット、棒状体等を示す斜視図である。 図13中の棒状体、土砂排出口等を上方からみた平面図である。 外径寸法が異なる圧縮ばねを共通な棒状体によって支持した状態を示す図12と同様な拡大断面図である。 ばね支持板の変形例を示す図5と同様な拡大断面図である。 棒状体の変形例を示す図12と同様な拡大断面図である。
符号の説明
5 トラックフレーム
6 センタフレーム
7 サイドフレーム
8 隔壁板(隔壁)
9 ブラケット
9A 円弧状切欠部(切欠部)
12 ヨーク
13 遊動輪
16 駆動輪
17 履帯
20 履帯張り調整装置
21 張力調整シリンダ
24,45 圧縮ばね(ばね)
25,51 ばね支持板(ばね支持部材)
25A,31A,51B ばね摺接面
26,32,44,52 土砂排出口
31 ばね支持筒(ばね支持部材)
41,46 ブラケット
41B,41C,46B,46C 段付き切欠部(切欠部)
42,43,61,62 棒状体(ばね支持部材)

Claims (4)

  1. トラックフレームを構成するサイドフレームと、該サイドフレームの長さ方向の一側に前,後方向に移動可能に設けられた遊動輪と、前記サイドフレームの他端側に設けられた駆動輪と、前記遊動輪と前記駆動輪とに巻回して設けられた履帯と、前記遊動輪と前記サイドフレームとの間に設けられ前記遊動輪を前記駆動輪から離れる方向に付勢するばねを含んで構成された履帯張り調整装置とを備えてなる装軌式車両において、
    前記サイドフレームには前記ばねを下側から支持するばね支持部材を設け
    ばね支持部材は、前記ばねの下側部位を挟んで左,右方向に並設され、前,後方向に延びて前記ばねが摺接する2本の棒状体により構成し、
    前記サイドフレームには、前記ばねの他端側が当接すると共に前記2本の棒状体の他端側を固定する隔壁と、該隔壁よりも前記遊動輪に近づいた位置に配置され前記2本の棒状体の一端側を下側から支持するブラケットとを設け、
    前記2本の棒状体の間には、土砂を下方に排出する土砂排出口を設ける構成としたことを特徴とする装軌式車両。
  2. 前記履帯張り調整装置は、前記遊動輪を支持するヨークに一端側が当接し他端側が前記サイドフレームに対して前,後方向に移動可能に配置された張力調整シリンダと、該張力調整シリンダの外周側に位置して前記サイドフレームと前記張力調整シリンダとの間に設けられた前記ばねとにより構成し、前記2本の棒状体、前記ばねを下側から支持する構成としてなる請求項1に記載の装軌式車両。
  3. 前記サイドフレームは、上板部および左,右の側板部により、下側が開口した略断面コ字状の枠体として形成され、前記左,右の側板部の下端側には、左,右方向に一定の間隔をもってそれぞれ前,後方向に延びる左,右の下板が設けられ、
    前記ブラケットは、前記左,右の下板上に設けられ、
    前記2本の棒状体は、前記隔壁と前記ブラケットとの間に左,右方向に間隔をもって併設される左,右の棒状体からなり、
    前記土砂排出口は、前記左,右の下板間に位置して設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の装軌式車両。
  4. 前記ブラケットには、前記2本の棒状体の一端側を位置決めする切欠部を設ける構成としてなる請求項1,2または3に記載の装軌式車両。
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