JP2005254948A - トレーリングアーム支持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トレーリングアームの前端支持部を上方側に位置することにより、アンチリフト性能を向上させて制動時における乗り心地を改善するとともに、同時に高い剛性の維持を図る。
【解決手段】フロアフレーム2の車両外方側の側面2aと、サイドシル5の側面5aとにより囲まれる空間内に、トレーリングアーム21の揺動軸32を支持する上部ブラケット23と、フロアフレーム2及びサイドシル5のそれぞれの下方側部分に固定される基部ブラケット24と、下部ブラケット25とから成るトレーリングアーム支持装置22を設置したため、揺動軸32の位置を高くすることができ、アンチリフト性を向上して、制動時における乗り心地を改善できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両の後輪を支持するサスペンションアームの内の特に、トレーリングアームを支持するトレーリングアーム支持装置に関するものである。
従来、後輪を支持するサスペンション装置のサスペンションアームとして、トレーリングアームがあるが、例えば、下記特許文献1記載のように、このトレーリングアームを、後輪よりも車両前方側に位置する車体構造で支持することは知られている。
具体的には、車幅方向断面において、車幅方向端部のサイドシル後端部とリアサイドフレーム(つまり、フレームの一種)との間にトルクボックスを設け、サイドシル後端部の剛性を確保している。また、このトルクボックスの下面に、サスペンションブラケット、つまりトレーリングアーム支持装置を設け、このトレーリングアーム支持装置により、トレーリングアームの前端を、トレーリングアームが上下方向に揺動自在となるよう固定している。
特開2000−335448号公報
ところで、上記サスペンション装置において、後輪を制動する際には、車幅方向の車両外方から見て、後輪と路面との接地面に作用する制動力に起因して、トレーリングアームの前端部が後輪の軸より上方に位置した場合には、後輪の軸を中心としてその前端部に対し下方に指向する作用力が発生する。これにより、車体の後部が全体的に上方に変位するのを防ぎ、乗り心地の悪化を防ぐことが知られており、これをアンチリフトという。
これは、トレーリングアーム前端部の車体への支持部分の高さが、上方側にある場合程、顕著となり、従って、トレーリングアーム前端部の支持位置は、可能な限り高い位置として、アンチリフト性を向上させることが望ましい。
しかしながら、上述の特許文献1においては、トレーリングアーム前端部を、トルクボックスの下面から、下方側に延設するよう形成されるトレーリングアーム支持装置に支持させているため、トレーリングアーム前端部の支持位置が低くなっていまい、制動時の乗り心地を改善することはできなかった。
本発明は、以上のような課題に勘案してなされたもので、その目的は、後輪を支持するサスペンションアームの内、トレーリングアームを支持する支持装置において、トレーリングアームの前端支持部を上方側で位置することにより、アンチリフト性能を向上させて制動時における乗り心地を改善するとともに、同時に高い剛性の維持を図ることにある。
このような目的を達成するために、本発明の請求項1記載の発明においては、車両前後方向に延設され、少なくとも一部が後輪より前方側に位置するフレームの車両外方側の側面と、車幅方向端部付近において車両前後方向に延設されるサイドシルの車両内方側の側面との間に形成される空間内に設置されるとともに、後輪を支持するトレーリングアームの前端に設けられた弾性体を、該トレーリングアームが略上下方向に揺動可能となるよう支持するトレーリングアーム支持装置において、上記トレーリングアームの弾性体において略車幅方向に形成される揺動軸の両端を支持する一対の縦壁を有する上部ブラケットと、上記フレーム及び上記サイドシルのそれぞれの下方側部分に固定されるとともに、該上部ブラケットの下方側に配設されており、上記トレーリングアームの前端における上記の略上下方向の揺動を許容するよう後端部から前方側に向かって延設して形成された開放部を有する基部ブラケットと、該基部ブラケットの開放部を跨ぐように、該基部ブラケットの下方側に配設される下部ブラケットとから構成されることを特徴とする。
このような構成によれば、トレーリングアーム支持装置自体が、フレームとサイドシルとのそれぞれの側壁の間に形成される空間に配置され、更に、フレームとサイドシルの下方側部分に固定される基部ブラケットの上方側に上部ブラケットを設置させることで、上部ブラケットによるトレーリングアーム前端部の揺動軸を高い位置に設定することが可能となる。これにより、アンチリフト性能を向上させて制動時における乗り心地を改善できる。
また、こうしたアンチリフト性能の向上のために、フレームとサイドシルとのそれぞれの側壁の間に形成される空間にトレーリングアーム支持装置を設置した場合においては、フレームとサイドシルとに固定される基部ブラケットに対して、トレーリングアームの揺動を許容するように開放部を形成させる必要があるが、こうした開放部により、トレーリングアーム支持装置自体の剛性を悪化させてしまう。そこで、開放部を跨ぐように基部ブラケット下方側に下部ブラケットを配設したことにより、こうしたトレーリングアーム支持装置自体の剛性低下を抑制でき、よって、車体剛性と、トレーリングアーム支持剛性との双方の高い剛性の維持が可能となる。
請求項2記載の発明は、請求項1において、上記上部ブラケットは、車両前後方向断面において凹凸形状となる凹凸部を有するとともに、上記基部ブラケットは、車両前後方向断面において、該上部ブラケットの凹凸部に合致するよう形成された凹凸対応部が形成されることを特徴とする。
このような構成により、上部ブラケットと基部ブラケットとにおいて、トレーリングアームから作用する前後力に対する剛性を増大できる。よって、トレーリングアームの支持剛性の向上が可能となる。
請求項3記載の発明は、請求項2において、上記上部ブラケットにおいて、上記凹凸部は、上記トレーリングアームの揺動軸を支持する位置よりも車両後方側に形成されることを特徴とする。
このような構成によって、トレーリングアームから作用する前後力に対する剛性を更に増大して、トレーリングアームの支持剛性を向上できる。つまり、トレーリングアームによる後方側を指向する作用力により、凹凸部と凹凸対応部との連結が強化され、これによってもトレーリングアームの支持剛性を向上できる。
請求項4記載の発明は、請求項1において、上記下部ブラケットは、上記基部ブラケットにおける上記フレームとの固定部近傍及び上記サイドシルとの固定部近傍において、該基部ブラケットに固定されることを特徴とする。
このような構成により、下部ブラケットにより、基部ブラケットの車体への支持剛性を増大でき、更に車体剛性向上が可能となる。
請求項5記載の発明は、請求項1において、上記下部ブラケットは、下方から見て中心部に底面が形成されており、該底面には、縁部が隆起するよう略円状に切りかかれた下部ブラケット補強部が形成されることを特徴とする。
このような構成によって、下部ブラケットの捩じり剛性を向上でき、車体剛性の向上も可能となる。
請求項6記載の発明は、請求項1において、上記基部ブラケットと上記下部ブラケットとを車両前後方向に沿って連結するように、上下方向に延設される補強部を有することを特徴とする。
このような構成によって、トレーリングアームから揺動軸の支持部分に働く下方側を指向する力を、補強部により受けることができ、トレーリングアームの支持剛性を向上できる。
請求項7記載の発明は、請求項1において、上記基部ブラケットは、車幅方向の一方側端部において略下方側に屈曲した縦面を有し、該縦面と、上記フレーム若しくは上記サイドシルの内、一方側の略縦方向に延設される側面とが連結されるとともに、他方側端部の略水平な水平面と、上記フレーム若しくは上記サイドシルの内、他方側の略水平な水平面とが連結されることを特徴とする。
このような構成により、サイドシルおよびフレームの捩れに対する剛性を増大でき、トレーリングアーム支持装置自体の剛性を増大して車体剛性をより向上できる。
請求項8記載の発明は、請求項1において、上記基部ブラケットの周辺には、後輪を支持するとともに、上記フレームと接続するサスペンションクロスメンバが設置されており、該基部ブラケットは、連結部を介して該サスペンションクロスメンバと連結されることを特徴とする。
このような構成によって、基部ブラケットが、剛性の高いトルクボックスに固定されることで、トレーリングアーム支持装置自体の剛性を増大して、車体剛性をより向上できる。
請求項9記載の発明は、請求項1において、上記基部ブラケットは、上記トレーリングアーム支持装置の前方に位置する車幅方向断面が閉断面形状のトルクボックスに固定されることを特徴とする。
このような構成によって、基部ブラケットを、連結部を介して剛性の高いサスペンションクロスメンバに固定されることで、トレーリングアーム支持装置自体の剛性を増大して車体剛性をより向上できる。
請求項10記載の発明は、請求項1において、上記基部ブラケットは、略平坦となる平坦部が形成されるとともに、該平坦部は、上端部分がフロアパネルと略面一となるよう形成された上記フレームの下部に固定されており、上記上部ブラケットは、該フロアパネルと該平坦部とにより囲まれる空間に位置するよう設置されることを特徴とする。
このような構成によって、トレーリングアームの揺動軸を高い位置に維持させつつ、且つ高い車体剛性を確保しながら、トレーリングアーム支持装置を設置できるとともに、同時に車室の床面の高さを低くして、乗員による車室へ昇降性やあるいは車室内の居住性等を向上できる。
以上のように、本発明に係る発明においては、トレーリングアーム支持装置自体が、フレームとサイドシルとのそれぞれの側壁の間に形成される空間に配置され、更に、フレームとサイドシルの下方側部分に固定される基部ブラケットの上方側に上部ブラケットを設置させるため、上部ブラケットによるトレーリングアーム前端の揺動軸を高い位置に設定することが可能となる。これにより、アンチリフト性能を向上させて制動時における乗り心地を改善できる。
また、こうしたアンチリフト性能の向上のために、フレームとサイドシルとのそれぞれの側壁の間に形成される空間にトレーリングアーム支持装置を設置した場合において、フレームとサイドシルとに固定される基部ブラケットに開放部を形成した場合であっても、開放部を跨ぐように基部ブラケット下方側に下部ブラケットを配設したことにより、トレーリングアーム支持装置自体の剛性低下を抑制でき、よって、車体剛性と、トレーリングアーム支持剛性との双方の高い剛性の維持が可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の本実施形態にかかる車両の後方側における車体構造の内、特に、車両前方側から見て右側部分におけるトレーリングアーム支持装置周辺の構造を示した底面図である。
図1によると、車両後方側において、車体フレーム1は、車両前後方向に延設されるフロアフレーム2と、フロアフレーム2の後端側から、後方に向かうに連れて上方の指向するよう傾斜するキックアップ部3を介して後方に延設されるリアサイドフレーム4とが設けられている。
フロアフレーム2の車幅方向の車両外方側には、車両前後方向に延設されるサイドシル5が配置されており、これら左右のサイドシル5(図1では、一方のサイドシル5のみ図示する)に囲まれる空間には、フロアフレーム2の上部を覆うように、フロアパネル6が設けられている。また、車幅方向の車両の中心部には、フロアパネル6が上方に隆起しており、これにより排気管やFR型の車両においてドライブシャフト等を格納するトンネル部7が形成されている。また、フロアパネル6の下面には、車幅方向に延設されるクロスメンバ8も設置されている。
フロアパネル6において、キックアップ部3の周辺は車幅方向に亘って、後方側程上方を指向するよう傾斜するキックアップパネル9が形成されており、このキックアップパネル9にはトンネル部7の後端部が接続されている。
このキックアップパネル9の後方側には、リアサイドフレーム4及びリアサイドフレーム4に両端が支持されるクロスメンバ10,10を上方から覆うようにリアパネル11が設けられている。
こうした、フロアパネル6やキックアップパネル9、リアパネル11の上方側には車室12(図4参照)が形成されており、特に、フロアパネル6の上面か、あるいはその近傍には、車室12の内、乗員の足下を支持する最下面となる平坦な床面が形成されることになる。
リアサイドフレーム4の下方には、サスペンションクロスメンバ13が配置されており、サスペンションクロスメンバ13は、車幅方向に延設される前後のクロスメンバ14,14 と、このクロスメンバ14,14の両端に固定されて車両前後方向に延設するサイドメンバ15とから構成されている。サイドメンバ15は、マウント部16,16によってリアサイドフレーム4に固定支持されている。
サイドメンバ15から車両外方側に指向してサスペンション装置17のロアアーム18,18が揺動可能に連結されており、それらの車両外方側端部は、車輪19を回転可能に支持するホイールサポート20に対して揺動可能に連結支持されている。また、ホイールサポート20には、トレーリングアーム21の後端部が揺動可能に支持されている。
フロアフレーム2の上面が平坦なフロアパネル6と略面一となるフロアフレーム2の後端部と、サイドシル5の後端部との間及びその周辺にはトレーリングアーム支持装置22が設置されている。このトレーリングアーム支持装置22には、トレーリングアーム21の前端部が、この前端部を中心としてトレーリングアーム21が上下方向に揺動可能となるように接続されている。
図2は、トレーリングアーム支持装置22の組付け説明図である。
この図によれば、トレーリングアーム支持装置22は、主に上部ブラケット23、基部ブラケット24、下部ブラケット25、補強部26の4つの部品から構成される。尚、これらの部品は、それぞれ鋼板からプレス成形により形成される。
上部ブラケット23は、基部ブラケット24に対して溶接により接合されるフランジから成り、上方から見て略コの字状の固定部27と、固定部から車両前後方向に沿うように上方に延設するとともに、車幅方向に並んだ一対の縦面28,28とが形成されている。この縦面28,28の上端部は前方側に向かうに連れて上方を指向するよう傾斜しており、また、縦面28,28の前端は、それぞれ車幅方向に沿って上方に延設された縦面29両端に接続している。これにより、縦面28,28,29も上方から見て、その外形が略コの字状に形成されることになる。
この縦面28,28には、車幅方向から見てその中心部分近傍に、軸支孔30,30がそれぞれ形成されており、この軸支孔30には、後述するようにトレーリングアーム21前端部に形成された内外筒式の弾性ブッシュ31の揺動軸32が、トレーリングアーム21が揺動可能となるよう支持されている。(図4参照)尚、この場合、一対の縦面28,28の間に弾性ブッシュ31が、位置することになる。
基部ブラケット24は、略水平な面を持つ平坦部32において上部ブラケット23の固定部27と接合可能となるよう形成されており、この固定部27と接合される部分に囲まれるように、後端側から前方側に指向して延設される開放部33が形成され、こうした開放部33によって、基部ブラケット24は、上方から見て外形が略コの字状となる。このような開放部33によって、軸支孔30,30により軸支されたトレーリングアーム21が、車両の走行によって上下方向に揺動しても、基部ブラケット24と干渉することが防止される。
平坦部32の車両外方側には、平坦部32の剛性を向上させるため、平坦部32の端部から車両前後方向に亘って下方に延設する縦面34が形成されており、後述するように、この縦面34には、サイドシル5の車両内方側側面に接して固定するためのボルト孔35が形成されている。
また、平坦部32の車両内方側は、車両前後方向に亘って車幅方向に指向して略水平に延設しており、後述するように、この延設部分には平坦部32がフロアフレーム2の下面に接して固定するためのボルト孔36,36が形成されている。
また、上部ブラケット23において、車両内方側(フロアフレーム2が位置する側)の縦面28の下端を形成している固定部27は、車両前後方向に沿って、その一部が若干上方に凸となる凹凸部37が形成されている。これに対して、基部ブラケット24の平坦部32には、この凹凸部37に対応して、この凹凸部37と合致して接合されるように、車両前後方向に沿って上方に凸となるよう形成された隆起部38(特許請求の範囲の「凹凸対応部」に相当)が設けられている。
この隆起部38の隆起は、車両内方側に広がって、フロアフレーム2側では、車両前後方向に長くなっており、この隆起部38に、上述のボルト孔36,36が形成されている。
尚、凹凸部37及び隆起部38は、上方に凸状としたが、これに限らず、例えば、凹凸部37及び隆起部38は、下方に凸状としてもよい。
また、基部ブラケット24の、開放部33の縁部及び、平坦部32の前端部及び後端部、及びフロアフレーム2側の端部には、下方に向かって延設するフランジ部39が、これら縁部や端部を接続するよう連続して形成されており、これにより、基部ブラケット24の剛性増大が図られている。
尚、平坦部32の前方部分には、後述するボルト孔32aが形成されている。
下部ブラケット25は、底面40と、底面40の車両前後方向前端部及び後端部から、それぞれ車幅方向に亘って上方に延設される縦面41,42とを有している。この縦面41,42の車幅方向両端部41a、41b、42a、42bは、車幅方向中心部分よりもより上方まで延設されており、この両端部の上面が、基部ブラケット24の開放部33を跨いで、基部ブラケット24の下面に溶接にて接合されている。尚、縦面41,42の車幅方向両端部の内、基部ブラケット24の車両外方側(サイドシル5が位置する側)と接合される端部41a,42aは、基部ブラケット24の縦面34に対しても上下方向に亘って接合されており、接合強度が高められている。
このような構成により、下部ブラケット25を車両前後方向から見ると、略U字状に形成されることになり、縦面41,42により基部ブラケット24の開放部を跨ぐように固定されるため、開放部33を有することで低下した基部ブラケット24の剛性を向上させている。
底面40には、その中心部分において、下方に隆起した、上方から見て円形の隆起部43(特許請求の範囲における「下部ブラケット補強部」に相当)が形成されており、この隆起部43の内周部分には、円形に切りかかれた穴部44が形成されている。(図3及び図4参照)このような構成により底面40における捩じり剛性や、前後、左右の剛性を増大させており、これにより下部ブラケット25、延いては開放部33を有すことで低下した基部ブラケット24の剛性の向上に寄与している。また、底面40に溜まった雨水は、穴部44から排出されることにもなる。
補強部26は、車両前後方向に亘って上下方向に延設されており、略平坦で、車幅方向から見て略逆U字状に形成されている。その前端部は、基部ブラケット24の開放部33の車両内方側部分に、溶接により固定されており、その下端部は、下部ブラケット25の底面に、溶接により固定されている。
図3にて示すように、こうしたトレーリングアーム支持装置22は、フロアフレーム2とサイドシル5の後端部との間に設置されているが、その際、基部ブラケット24の平坦部32は、フロアフレーム2の下面に対する、ボルト孔36,36を介したボルト等45の締結により固定されている。
また、フロアフレーム2とサイドシル5とにより囲まれる空間で、トレーリングアーム支持装置22より前方には、車体剛性を増大させるため、車幅方向断面及び車両前後方向断面の双方から見て、略四角形の閉断面形状を有するトルクボックス46が位置している。そして、基部ブラケット24の平坦部32の前端部は、このボルト孔32aを介したボルト等45の締結により、トルクボックス46の下面に固定されており、これにより、トレーリングアーム支持装置22の車体への支持剛性の向上を可能としている。
図4は、図3のA−A断面を示す図であり、これによると、トレーリングアーム支持装置22は、略水平で平坦なフロアパネル6の下方側で、且つフロアフレーム2の車両外方側の側面2aと、サイドシル5の側面5aとにより囲まれる空間内に設置されることになる。
尚、サイドシル5の側面5aの下端は、フロアフレーム2の下端よりも下方に延設されており、基部ブラケット32の縦面34は、この側面5aの下方に延設された部分に対して、縦面34のボルト孔35を介するボルト45を締結させることで、サイドシル5の車両内方側側壁5aへの固定を行なっている。
(本実施形態における作用及び効果について)
以上のような本実施形態によれば、フロアフレーム2の車両外方側の側面2aと、サイドシル5の側面5aとにより囲まれる空間内に、トレーリングアーム21の揺動軸32を支持する上部ブラケット23と、フロアフレーム2及びサイドシル5のそれぞれの下方側部分に固定される基部ブラケット24と、下部ブラケット25とから成るトレーリングアーム支持装置22を設置したため、揺動軸32の高さを高くすることができ、アンチリフト性を向上して、制動時における乗り心地を改善できる。
また、この場合、下部ブラケット25は、基部ブラケット24の開放部33を跨ぐように、開放部33の車幅方向両端側の部分に固定されるため、トレーリングアーム支持装置22の支持剛性と、トレーリングアーム支持装置22近傍の車体剛性とを向上できる。
また、基部ブラケット24の平坦部32を、フロアフレーム2の下面と略面一となるよう形成することで、車幅方向におけるフロアフレーム2からサイドシル5に掛けての剛性を向上できるととともに、このような構成により、基部ブラケット24の上に設置される上部ブラケット23の軸支孔30は、確実に上方に位置することになるため、的確に、アンチリフト性を向上できる。
また、本実施形態では、トレーリングアーム支持装置22は、フロアパネル6の高さとフロアフレーム2の上面の高さとが略同じとなるフロアフレーム2に隣接して設置されている。このような場合でも、上述のように基部ブラケット24の平坦部32を、フロアフレーム2の下面と略面一となるよう形成することで、上部ブラケット25を、上下方向の厚さが大きいフロアフレーム2に隣接して、フロアパネル6より上方に位置しないように確実に配置させることができ、これにより平坦なフロアパネル6の低床化が可能となる。
更に、本発明のトレーリングアーム支持装置22において、各ブラケットは、鋳造で形成することによっても本発明の適用は可能であるが、本実施形態のように、各ブラケットとも鋼板によるプレス成形で形成することにより、高い剛性を確保しつつ、コンパクト化が可能となる。また、これにより、上述のようなフロアパネル6の低床化にも積極的に適応できる。
また、本実施形態においては、フロアフレーム2の下面よりもサイドシル5の下端部の方が下方側に位置しており、下部ブラケット25の下端部を、サイドシル5の下端部より上方に位置させたことにより、走行中に路面が下部ブラケット25に当接する頻度を極力低下でき、下部ブラケット25の損傷を確実に防止できる。
また、上部ブラケット23と基部ブラケット24とは、それぞれ凹凸部37と隆起部38とにより車両前後方向に凹凸嵌合するよう接合され、また、上部ブラケット23においては、凹凸部37より車両前方側に、トレーリングアーム21の揺動軸32を支持する軸支孔30,30が形成されている。これによって、上部ブラケット23と基部ブラケット24とにおいて、走行時や制動時にトレーリングアーム21から作用する前後力に対する剛性を増大できる。
(他の実施形態)
本実施形態では、トレーリングアーム支持装置22は、フロアフレーム2の上面とフロアパネル6の上面とが略面一となる部分のフロアフレーム2に隣接して設置させたが、トレーリングアーム支持装置22は、リアサイドフレーム4のキックアップ部3に隣接して設置してもよい。尚、この場合において、キックアップ部3の内、比較的前方側で、実質的に高さが低い部位等に隣接設置させてもよく、また、フロアフレーム2にキックアップ部3を形成している場合にも適応可能である。更に、リアサイドフレーム4の前端の上面とフロアパネル6の上面とが略面一となっている場合には、このリアサイドフレーム4の前端に隣接して、トレーリングアーム支持装置22を設置してもよい。
また、本実施形態において、図3にて一点破線で示すように、基部ブラケット24から車両後方側に指向して、サイドメンバ15の前端マウント16まで延設する連結部47を形成させ、この連結部46を、前端マウント16を介してサイドメンバ15とともにリアサイドフレーム4に固定させてもよい。これにより、トレーリングアーム支持装置22の支持剛性を更に向上できる。
本発明の実施形態に係る車両後部を示す概略底面図。 本発明の実施形態に係るトレーリングアーム支持装置22に関する組付け説明図。 トレーリングアーム支持装置22及びその周辺を拡大した概略低面図。 図3のA−A断面図。
符号の説明
1:車体フレーム
2:フロアフレーム
2a:側面
5:サイドシル
5a:側面
6:フロアパネル
19:車輪(後輪)
21:トレーリングアーム
22:トレーリングアーム支持装置
23:上部ブラケット
24:基部ブラケット
25:下部ブラケット
26:補強部
28:縦面
32:揺動軸
33:開放部
34:縦面
37:凹凸部
38:隆起部(凹凸対応部)
43:隆起部(下部ブラケット補強部)

Claims (10)

  1. 車両前後方向に延設され、少なくとも一部が後輪より前方側に位置するフレームの車両外方側の側面と、車幅方向端部付近において車両前後方向に延設されるサイドシルの車両内方側の側面との間に形成される空間内に設置されるとともに、後輪を支持するトレーリングアームの前端に設けられた弾性体を、該トレーリングアームが略上下方向に揺動可能となるよう支持するトレーリングアーム支持装置において、
    上記トレーリングアームの弾性体において略車幅方向に形成される揺動軸の両端を支持する一対の縦壁を有する上部ブラケットと、
    上記フレーム及び上記サイドシルのそれぞれの下方側部分に固定されるとともに、該上部ブラケットの下方側に配設されており、上記トレーリングアームの前端における上記の略上下方向の揺動を許容するよう後端部から前方側に向かって延設して形成された開放部を有する基部ブラケットと、
    該基部ブラケットの開放部を跨ぐように、該基部ブラケットの下方側に配設される下部ブラケットとから構成されることを特徴とするトレーリングアーム支持装置。
  2. 上記上部ブラケットは、車両前後方向断面において凹凸形状となる凹凸部を有するとともに、上記基部ブラケットは、車両前後方向断面において、該上部ブラケットの凹凸部に合致するよう形成された凹凸対応部が形成されることを特徴とする請求項1記載のトレーリングアーム支持装置。
  3. 上記上部ブラケットにおいて、上記凹凸部は、上記トレーリングアームの揺動軸を支持する位置よりも車両後方側に形成されることを特徴とする請求項2記載のトレーリングアーム支持装置。
  4. 上記下部ブラケットは、上記基部ブラケットにおける上記フレームとの固定部近傍及び上記サイドシルとの固定部近傍において、該基部ブラケットに固定されることを特徴とする請求項1記載のトレーリングアーム支持装置。
  5. 上記下部ブラケットは、下方から見て中心部に底面が形成されており、該底面には、縁部が隆起するよう略円状に切りかかれた下部ブラケット補強部が形成されることを特徴とする請求項1記載のトレーリングアーム支持装置。
  6. 上記基部ブラケットと上記下部ブラケットとを車両前後方向に沿って連結するように、上下方向に延設される補強部を有することを特徴とする請求項1記載のトレーリングアーム支持装置。
  7. 上記基部ブラケットは、車幅方向の一方側端部において略下方側に屈曲した縦面を有し、該縦面と、上記フレーム若しくは上記サイドシルの内、一方側の略縦方向に延設される側面とが連結されるとともに、他方側端部の略水平な水平面と、上記フレーム若しくは上記サイドシルの内、他方側の略水平な水平面とが連結されることを特徴とする請求項1記載のトレーリングアーム支持装置。
  8. 上記基部ブラケットの周辺には、後輪を支持するとともに、上記フレームと接続するサスペンションクロスメンバが設置されており、該基部ブラケットは、連結部を介して該サスペンションクロスメンバと連結されることを特徴とする請求項1記載のトレーリングアーム支持装置。
  9. 上記基部ブラケットは、上記トレーリングアーム支持装置の前方に位置する車幅方向断面が閉断面形状のトルクボックスに固定されることを特徴とする請求項1記載のトレーリングアーム支持装置。
  10. 上記基部ブラケットは、略平坦となる平坦部が形成されるとともに、該平坦部は、上端部分がフロアパネルと略面一となるよう形成された上記フレームの下部に固定されており、上記上部ブラケットは、該フロアパネルと該平坦部とにより囲まれる空間に位置するよう設置されることを特徴とする請求項1記載のトレーリングアーム支持装置。

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