JP2005253271A - ステータコアを備えた回転電動機および製造治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 製造時または組立時における上下判別の基準およびベースへの取付け時における取付け角度の基準を有するステータコアを備えた回転電動機および当該基準に対応した組立治具を提供する。
【解決手段】 ステータコア33は複数のヨーク部材3で構成されている。ステータコア33には切欠き凹部9および11が配設されている。切欠き凹部9および11の中央Bとステータコア33の中心Cとを結ぶ線Dを基準線としたときに、切欠き凹部9および11は左右非対称の位置に配置されている。展開機13はステータコア33に設けられた切欠き凹部9および11に係合する係合ピン23および25を備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】 ステータコア33は複数のヨーク部材3で構成されている。ステータコア33には切欠き凹部9および11が配設されている。切欠き凹部9および11の中央Bとステータコア33の中心Cとを結ぶ線Dを基準線としたときに、切欠き凹部9および11は左右非対称の位置に配置されている。展開機13はステータコア33に設けられた切欠き凹部9および11に係合する係合ピン23および25を備えている。
【選択図】 図1
Description
この発明は、複数の分割子で構成された分割型のステータコアを備えた回転電動機および製造治具に関するものである。
分割型ステータコアを備えた回転電動機としては、種々のものが知られている。例えば、特許文献1は、互いに分離された複数のヨーク部材(分割子)で構成された、いわゆる関節円弧型の回転電動機用ステータコアを開示している。このステータコアには、そのコアの周方向に沿って等間隔に位置決め穴が形成されている。ステータコアの組立時においては、製造治具に設けられた周方向に沿って等間隔の位置決めピンをステータコアの位置決め穴に差し込むことでステータコア内の各分割子の位置決めを行っている。
特許文献2は、複数のヨーク部材(分割子)が連結されて円筒状に構成された、いわゆる提灯コアから直線状に展開された複数のヨーク部材(分割子)に対してコイル成形した後に一定の長さで切断・分離し、折り曲げて環状に組み立てられた回転電動機用ステータコアおよびこのステータコアを利用した回転電動機を開示している。このようなステータコアは、特許文献3および特許文献4にも開示されている。
特許文献1に開示された従来の分割型ステータコアを備えた回転電動機は以上のように構成されているので、使用されるステータコアに位置決め穴があっても、位置決め穴が均等に配置されているため、ステータコアを上下どちらからでも製造治具上にセットすることが可能である。このため、作業者の不注意でステータコアの上下を間違えて組み立ててしまうという単純な作業ミスを招き易いという問題がある。この場合、回転電動機のベース上にステータコアを配設する際に、上下逆さにしたステータコアをベース上に正規の取付け角で固定できず、位相ずれを起こすという更なる作業ミスを招き易い。このような作業ミスを製品が許容しない場合には、当該製品は当然不良品となるという問題がある。また、上記作業ミスを製造治具が許容しない場合には、治具または設備の停止または故障を招来し、復旧までの間、生産停止状態が続き、生産能力が著しく低下するという問題もある。
また、特許文献2に開示された提灯コアから得られたステータコアを備えた回転電動機は以上のように構成されているので、提灯コアを上下どちらからでも展開機上にセットすることが可能である。このため、作業者のミスで提灯コアを展開機上にセットする際に上下を間違えてしまうおそれがあるという問題がある。その場合には、提灯コアから正常に展開できないことから、展開機の停止を招き、展開機の復旧のために一定時間、生産不能に陥ることになる。さらに、提灯コアから正常に展開して得られたステータコアを回転電動機のベース上にセットする際に、取付け基準がないため、ステータコアをベース上に正規の位相で固定できず、位相ずれを起こすという作業ミスを誘発するおそれがあるという問題もある。
なお、上述の問題を解決するための手段は、特許文献3および特許文献4に開示されていない。
この発明は、従来の回転電動機における欠点を克服するためになされたもので、その目的とするところは、製造時または組立時における上下判別の基準およびベースへの取付け時における取付け角度の基準を有するステータコアを備えた回転電動機および当該基準に対応した製造治具を提供する点にある。
この発明に係る回転電動機は、複数の分割子で構成されたステータコアを備え、上記ステータコアに複数の位置決め部を配設し、該複数の位置決め部の中央と上記ステータコアの中心とを結ぶ線を基準線としたときに、上記複数の位置決め部を左右非対称としたことを特徴とするものである。
この発明に係る回転電動機の製造治具は、複数の分割子で構成されかつ位置決め部を有するステータコアを備えた回転電動機の上記位置決め部に係合する位置決め係合部を備えたことを特徴とするものである。
この発明によれば、ステータコアに複数の位置決め部を配設し、該複数の位置決め部の中央と上記ステータコアの中心とを結ぶ線を基準線としたときに、上記複数の位置決め部を左右非対称の位置に配置するように構成したので、ステータコアの組立工程において作業者が誤ってステータコアを上下逆さにセットしようとしてもできないことから、上下逆さにステータコアを組み立てるという作業ミスを確実に防止することができ、回転電動機のベースへの取付けに際して上記位置決め部を利用してベース上に正規の位相で固定することができるという効果がある。これにより、回転電動機の製造工程での不良品の発生を防止できるので、製品歩留まりの低減を図ることができ、回転電動機の製品としての信頼性を高めることができるという効果がある。
この発明によれば、複数の分割子で構成されかつ位置決め部を有するステータコアを備えた回転電動機の上記位置決め部に係合する位置決め係合部を備えるように構成したので、ステータコアの組立工程において作業者が誤ってステータコアを上下逆さにセットしようとしても上記位置決め係合部が位置決め部に係合できないことから、上下逆さにステータコアを組み立てるという作業ミスを確実に防止することができるという効果がある。
実施の形態1
図1はこの発明の実施の形態1による回転電動機におけるステータコア前駆体(いわゆる提灯コア)およびその展開機を示す概略斜視図であり、図2は図1に示した展開機を矢印A方向から見た正面図であり、図3は図1に示した提灯コアからステータコアへの製造方法を説明するための概略斜視図であり、図4は図3に示した提灯コアから得られたステータコアを備えた回転電動機の構成を示す概略平面図である。
図1はこの発明の実施の形態1による回転電動機におけるステータコア前駆体(いわゆる提灯コア)およびその展開機を示す概略斜視図であり、図2は図1に示した展開機を矢印A方向から見た正面図であり、図3は図1に示した提灯コアからステータコアへの製造方法を説明するための概略斜視図であり、図4は図3に示した提灯コアから得られたステータコアを備えた回転電動機の構成を示す概略平面図である。
提灯コア1は、図3に示すように複数のヨーク部材(分割子)3を互いに連結したヨーク部材列(分割子列)5で略円筒状に構成したものであり、その中央には中央孔7が形成されている。提灯コア1を構成する複数のヨーク部材3の中から選択された特定のヨーク部材3の外側には、図4に示すように切欠き凹部(位置決め部)9および11が形成されている。上記特定のヨーク部材3は提灯コア1において上下(軸線方向)に積層されており、これにより、切欠き凹部9および11は提灯コア1の外周面1aに軸線方向に沿って延在しかつ互いに平行関係にある溝をそれぞれ構成している。一方の切欠き凹部9は他方の切欠き凹部11よりも大きな断面積を有しており、これら切欠き凹部9および11は提灯コア1の外周面1a上にあって両者の中央に位置する点Bと提灯コア1の中央孔7の中心Cとを結ぶ仮想線Dを基準線とするときに、左右非対称になっている。したがって、提灯コア1の上面から見た場合と下面から見た場合とではそれぞれ切欠き凹部9および11で構成されるパターンが異なっている。
提灯コア1の展開機(製造治具)13は、図1に示すように、円盤状のコア受け台15と、このコア受け台15の中央に立設されかつ提灯コア1の中央孔7に挿通可能な円柱体17と、上記コア受け台15に形成された2つの貫通孔19および21内にそれぞれ配設されかつ貫通孔19および21から上方に突出可能に構成された係合ピン23および25と、これら係合ピン23および25を昇降可能に保持するシリンダ27と、上記コア受け台15上における切欠き凹部9および11に対する係合ピン23および25の係合の有無を観察するセンサ29とから概略構成されている。ここで、コア受け台15と円柱体17と係合ピン23および25とシリンダ27とは提灯コア1を展開用に仮固定するコアセットユニットを構成している。なお、センサ29は作業ミスを作業者に警告する警報装置(図示せず)に接続されており、このセンサ29としては、レーザセンサあるいは近接センサ等の周知の検出手段が使用可能である。
次に提灯コア1からのステータコアの製造方法について説明する。
まず、図3に示すように、金型(図示せず)で製造したヨーク部材列5を積層し、絶縁塗装を施して円筒状の提灯コア1を得る。次に、この提灯コア1を、図1に示した展開機13のコアセットユニット上に装着する。具体的には、シリンダ27により係合ピン23および25をコア受け台15の貫通孔19および21から上方に突出させてから、提灯コア1の中央孔7内に円柱体17を挿通しつつコア受け台15上に降下させる。次に、提灯コア1を若干回動させながら切欠き凹部9に係合ピン23を係合させかつ切欠き凹部11に係合ピン25を係合させる。このとき、提灯コア1の上下が展開機13に対して正規であれば、係合により提灯コア1の下面がコア受け台15の上面に接触することから提灯コア1の展開機13への装着は完了する。
まず、図3に示すように、金型(図示せず)で製造したヨーク部材列5を積層し、絶縁塗装を施して円筒状の提灯コア1を得る。次に、この提灯コア1を、図1に示した展開機13のコアセットユニット上に装着する。具体的には、シリンダ27により係合ピン23および25をコア受け台15の貫通孔19および21から上方に突出させてから、提灯コア1の中央孔7内に円柱体17を挿通しつつコア受け台15上に降下させる。次に、提灯コア1を若干回動させながら切欠き凹部9に係合ピン23を係合させかつ切欠き凹部11に係合ピン25を係合させる。このとき、提灯コア1の上下が展開機13に対して正規であれば、係合により提灯コア1の下面がコア受け台15の上面に接触することから提灯コア1の展開機13への装着は完了する。
しかし、提灯コア1の上下が展開機13に対して逆さであれば、係合しないため、提灯コア1の下面はコア受け台15の上面に対して浮く。この浮きの有無を、図2に示すように、センサ29で検出することにより提灯コア1のセットに作業ミスが発生したことを知ることになる。この取付けミスは警報装置(図示せず)により作業者に対して警告され、取付け作業のやり直しが促される。
次に、提灯コア1を展開機13上に装着したのを確認した後に、シリンダ27により係合ピン23および25を降下させて各係合を解く。これは、係合を維持したまま提灯コア1からヨーク部材列5の展開を行うと支障を来すからである。次に、図3に示すように提灯コア1の下側からヨーク部材列5を直線状に展開しながら、ヨーク部材列5を構成する複数のヨーク部材3に巻線機31で巻線してコイルを成形する。次に、ヨーク部材列5を所定の長さで切断して分離し、環状に折り曲げてステータコア33を得る。
このステータコア33の各ヨーク部材3の内側には、図4に示すように、それぞれ巻線されたコイル35を有する3つの磁極歯部3aが設けられ、その外側には磁極歯部3aを支持するヨーク部3bが設けられている。特定のヨーク部3bの外側には上述した切欠き凹部9および11が形成されている。ヨーク部材列5を構成する6つのヨーク部材3の間には、等間隔で穴部37が設けられている。一方、回転電動機39のベース41上には、ステータコア33の穴部37に挿通可能なピン部材43が突設されている。ステータコア33をベース41上に実装する際には、上記切欠き凹部9および11をステータコア33の取付け基準として利用することが可能である。なお、ステータコア33内のベース41上にはロータ45が回転可能に配設されている。
以上のように、この実施の形態1によれば、ステータコア33に切欠き凹部9および11を配設し、これら切欠き凹部9および11の中央に位置する点Bと上記ステータコア33の中心Cとを結ぶ線Dを基準線としたときに、上記切欠き凹部9および11を左右非対称の位置に配置するように構成したので、ステータコア33の組立工程において作業者が誤ってステータコア33を上下逆さにセットしようとしてもできないことから、上下逆さにステータコア33を組み立てるという作業ミスを確実に防止することができるという効果がある。また、回転電動機39のベース41への取付けに際して上記切欠き凹部9および11を利用してベース41上に正規の位相で固定することができるという効果がある。これにより、回転電動機39の製造工程での不良品の発生を防止できるので、製品歩留まりの低減を図ることができ、回転電動機の製品としての信頼性を高めることができるという効果がある。
この実施の形態1によれば、回転電動機39の上記切欠き凹部9および11に係合する係合ピン23および25を備えるように構成したので、ステータコア33の組立工程において作業者が誤ってステータコア33を上下逆さにセットしようとしても上記係合ピン23および25が切欠き凹部9および11に係合できないことから、上下逆さにステータコア33を組み立てるという作業ミスを確実に防止することができるという効果がある。
なお、この実施の形態1では、ステータコア33に2つの位置決め部を設けるように構成したが、この発明はこれに限定されるものではなく、基準線に対して左右非対称であれば、3つ以上の位置決め部を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態1では、2つの位置決め部の大きさや形状が互いに異なるように構成したが、基準線に対して左右非対称であれば、同一の大きさや形状であってもよい。
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2による回転電動機のステータコア(分割型コア)およびその製造治具を示す分解斜視図である。なお、この実施の形態2における構成要素のうち、実施の形態1における構成要素と共通するものについては同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
図5はこの発明の実施の形態2による回転電動機のステータコア(分割型コア)およびその製造治具を示す分解斜視図である。なお、この実施の形態2における構成要素のうち、実施の形態1における構成要素と共通するものについては同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態2の特徴は、実施の形態1の場合と異なり、互いに分離された3つのヨーク部材(分割子)47で円筒状のステータコア49を構成した点にある。各ヨーク部材47には、ステータコアの軸線方向に貫通する断面円形状の円形孔(位置決め部)51および断面矩形状の矩形孔(位置決め部)53が形成されている。これら円形孔51および矩形孔53は左右非対称になっている。また、3つのヨーク部材47で構成されたステータコア49の中央には、その軸線方向に貫通する中央孔55が形成されている。
この実施の形態2におけるコア組立治具(製造治具)57は、円盤状のコア受け台59と、このコア受け台59の中央に突設されかつ上記ステータコア49の中央孔55に挿通可能な円柱体61と、この円柱体61の周囲のコア受け台59上に配設された係合ピン(位置決め係合部)63および65とから概略構成されている。係合ピン63は上記各ヨーク部材47の円形孔51内に挿通可能な断面円形状をなしており、係合ピン65は上記各ヨーク部材47の矩形孔53内に挿通可能な断面矩形状をなしている。
次にステータコアの組立方法について説明する。
まず、3つのヨーク部材47に対して巻線を施してコイル成形を行う。次に、3つのヨーク部材47の円形孔51および矩形孔53内にコア受け台59上の係合ピン63および65を係合するように全体が円筒状になるように揃えてヨーク部材47をコア組立治具57のコア受け台59上に搭載する。次に、各ヨーク部材47同士を溶接やカシメ等の手段により互いに固定してステータコア49を得る。次に、このステータコア49をコア受け台59から取り外した後に、回転電動機(図示せず)のベース(図示せず)上に取り付ける。
まず、3つのヨーク部材47に対して巻線を施してコイル成形を行う。次に、3つのヨーク部材47の円形孔51および矩形孔53内にコア受け台59上の係合ピン63および65を係合するように全体が円筒状になるように揃えてヨーク部材47をコア組立治具57のコア受け台59上に搭載する。次に、各ヨーク部材47同士を溶接やカシメ等の手段により互いに固定してステータコア49を得る。次に、このステータコア49をコア受け台59から取り外した後に、回転電動機(図示せず)のベース(図示せず)上に取り付ける。
なお、作業ミスによりヨーク部材47のうち、少なくとも1つのヨーク部材47の上下が逆さになった状態でコア受け台59上に搭載しようとしても、ヨーク部材47の円形孔51と矩形孔53との位置が逆になるため、コア受け台59上の係合ピン63および65とは係合されない。このため、その時点で逆さになったヨーク部材47の存在が作業者に伝わることから、作業のやり直しが可能になる。
以上のように、この実施の形態2によれば、ステータコア49を構成する3つのヨーク部材47にそれぞれ形状の異なって左右非対称となる2つの位置決め部として円形孔51と矩形孔53を設けるように構成したので、ステータコア49の組立工程において作業者が誤ってステータコア49を構成するヨーク部材47を上下逆さにセットしようとしてもできないことから、上下逆さにステータコア49を組み立てるという作業ミスを確実に防止することができるという効果がある。
この実施の形態2によれば、ステータコア49を構成するヨーク部材47の円形孔51および矩形孔53に係合する係合ピン63および65をコア受け台59上に備えるように構成したので、ステータコア49の組立工程において作業者が誤ってステータコア49を構成するヨーク部材47を上下逆さにセットしようとしてもできないことから、上下逆さにステータコア49を組み立てるという作業ミスを確実に防止することができるという効果がある。また、この実施の形態2によれば、係合部位を基準にして、ステータコア49を回転電動機(図示せず)のベース(図示せず)上に正規の取付け位相角で固定することができるという効果がある。
なお、この実施の形態2では、ステータコア49を3つのヨーク部材47で構成するようにしたが、この発明はこれに限定されるものではなく、2つあるいは4つ以上のヨーク部材でステータコア49を構成するようにしてもよい。また、この実施の形態2では、各ヨーク部材47に2つの位置決め部を設けるようにしたが、左右非対称であれば、3つ以上の位置決め部を設けるようにしてもよい。
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3による回転電動機のステータコア(分割型コア)およびその製造治具を示す分解斜視図である。なお、この実施の形態3における構成要素のうち、実施の形態1等における構成要素と共通するものについては同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
図6はこの発明の実施の形態3による回転電動機のステータコア(分割型コア)およびその製造治具を示す分解斜視図である。なお、この実施の形態3における構成要素のうち、実施の形態1等における構成要素と共通するものについては同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態3の特徴は、実施の形態2の場合と異なり、互いに分離された3つのヨーク部材(分割子)67と環状のフレーム69とを組み合わせて環状のステータコア71を構成した点にある。各ヨーク部材67の外周部には、ステータコア71の軸線方向に沿って延在する2つの断面矩形状の突起部(位置決め部)73および75が形成されている。一方の突起部73は他方の突起部75よりも断面積が大きく設定されており、両突起部73および75は左右非対称に設定されている。全てのヨーク部材67を円筒状に構成した際には、その中央に中央孔77が形成される。また、フレーム69の内周部には、上記ヨーク部材67に設けられた突起部73に係合する3つの切欠き凹部(位置決め係合部)79と、突起部75に係合する3つの切欠き凹部(位置決め係合部)81とが形成されている。
この実施の形態3におけるコア組立治具(製造治具)83は、円盤状のコア受け台85と、このコア受け台85の中央に突設されかつ上記中央孔77に挿通可能な円柱体87とから概略構成されている。
次にステータコアの組立方法について説明する。
まず、3つのヨーク部材67に対して巻線を施してコイル成形を行った後に、これら3つのヨーク部材67を円筒状に揃え、その中央孔77内にコア受け台85の円柱体87を挿入するようにして円柱体87の周囲にヨーク部材67を配置する。次に、これら3つのヨーク部材67の突起部73および75をフレーム69の切欠き凹部79および81に係合するようにして上記3つのヨーク部材67をフレーム69内に挿入して複合体を得る。このとき、上記3つのヨーク部材67のうち、少なくとも1つの上下が逆さである場合には、その逆さのヨーク部材67とフレーム69との組み合わせが正規ではないから、当該ヨーク部材67をフレーム69内に挿入することができない。これにより、その組立作業にミスがあることが作業者に知れる。この作業をやり直すことで、正規の組立作業を行うことが可能となる。次に、正規の複合体が得られた場合には、この複合体からコア受け台85を取り外した後に、その複合体に対して焼き嵌めを施して環状のステータコア71を得る。
まず、3つのヨーク部材67に対して巻線を施してコイル成形を行った後に、これら3つのヨーク部材67を円筒状に揃え、その中央孔77内にコア受け台85の円柱体87を挿入するようにして円柱体87の周囲にヨーク部材67を配置する。次に、これら3つのヨーク部材67の突起部73および75をフレーム69の切欠き凹部79および81に係合するようにして上記3つのヨーク部材67をフレーム69内に挿入して複合体を得る。このとき、上記3つのヨーク部材67のうち、少なくとも1つの上下が逆さである場合には、その逆さのヨーク部材67とフレーム69との組み合わせが正規ではないから、当該ヨーク部材67をフレーム69内に挿入することができない。これにより、その組立作業にミスがあることが作業者に知れる。この作業をやり直すことで、正規の組立作業を行うことが可能となる。次に、正規の複合体が得られた場合には、この複合体からコア受け台85を取り外した後に、その複合体に対して焼き嵌めを施して環状のステータコア71を得る。
以上のように、この実施の形態3によれば、互いに分離された3つのヨーク部材67と環状のフレーム69とで環状のステータコア71を組み立て、各ヨーク部材67の外周部に左右非対称の突起部73および75を形成しかつフレーム69に突起部73および75と係合する切欠き凹部79および81を形成するように構成したので、フレーム69内にヨーク部材67を逆さに挿入することができないことから、組立作業ミスを確実に防止することができるという効果がある。
この実施の形態3によれば、ステータコア71をヨーク部材67とフレーム69とで構成するようにしたので、ヨーク部材67およびフレーム69の係合部位を基準にして、ステータコア71を回転電動機(図示せず)のベース(図示せず)上に正規の取付け位相角で固定することができるという効果がある。
なお、この実施の形態3では、ステータコア71を3つのヨーク部材67で構成するようにしたが、この発明はこれに限定されるものではなく、2つあるいは4つ以上のヨーク部材でステータコア71を構成するようにしてもよい。また、この実施の形態3では、各ヨーク部材67に2つの位置決め部を設けるようにしたが、左右非対称であれば、3つ以上の位置決め部を設けるようにしてもよい。
1 提灯コア(ステータコア前駆体)、3 ヨーク部材(分割子)、3a 磁極歯部、3b ヨーク部、5 ヨーク部材列(分割子列)、7 中央孔、9 切欠き凹部(位置決め部)、11 切欠き凹部(位置決め部)、13 展開機(製造治具)、15 コア受け台、17 円柱体、19 貫通孔、21 貫通孔、23 係合ピン(位置決め係合部)、25 係合ピン(位置決め係合部)、27 シリンダ、29 センサ、31 巻線機、33 ステータコア、35 コイル、37 穴部、39 回転電動機、41 ベース、43 ピン部材、45 ロータ、47 ヨーク部材(分割子)、49 ステータコア、51 円形孔(位置決め部)、53 矩形孔(位置決め部)、55 中央孔、57 コア組立治具(製造治具)、59 コア受け台、61 円柱体、63 係合ピン(位置決め係合部)、65 係合ピン(位置決め係合部)、67 ヨーク部材(分割子)、69 フレーム、71 ステータコア、73 突起部(位置決め部)、75 突起部(位置決め部)、77 中央孔、79 切欠き凹部(位置決め係合部)、81 切欠き凹部(位置決め係合部)、83 コア組立治具(製造治具)、85 コア受け台、87 円柱体。
Claims (2)
- 複数の分割子で構成されたステータコアを備えた回転電動機であって、前記ステータコアに複数の位置決め部が配設され、該複数の位置決め部の中央と前記ステータコアの中心とを結ぶ線を基準線としたときに、前記複数の位置決め部は左右非対称であることを特徴とする回転電動機。
- 複数の分割子で構成されかつ位置決め部を有するステータコアを備えた回転電動機の製造治具であって、前記位置決め部に係合する位置決め係合部を備えたことを特徴とする回転電動機の製造治具。
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2004
- 2004-03-08 JP JP2004064410A patent/JP2005253271A/ja active Pending
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