JP2005251825A - コンデンサ - Google Patents

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Tsugunori Miyazaki
二紀 宮崎
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Abstract

【課題】平行ブスバ等に接続するに際して、簡素な構成で容易に直接的に接続することが可能であり、しかも接続構造に起因するインダクタンスを低減することが可能なコンデンサを提供する。
【解決手段】コンデンサ素子1の両端にメタリコン電極2、3を形成する。この一方のメタリコン電極2に軸状端子5を直接接続すると共に、この軸状端子5を、コンデンサ素子1の貫通孔4を通して他方のメタリコン電極3の側に突出させる。また、他方のメタリコン電極3に直接的に筒状端子7を接続する。突出した軸状端子5の外周りに同軸状に筒状端子7を配置する。
【選択図】図3

Description

この発明は、メタリコン電極に接続された端子を有するコンデンサに関するものである。
図9に示しているように、2枚のブスバ51、51の間に絶縁シート52を挟んで構成された平行ブスバ53に対してコンデンサ54を接続する場合、従来は、以下のような接続構造が採用されている。すなわち、コンデンサ素子55の一方の端面側に、一対のL字状の外部接続用端子56、56を折り曲げ形成すると共に、その各先端部に接続孔部57、57を形成する一方、ブスバ51、51には、側方へ突出する態様で一対のコンデンサ接続部58、58を設けると共に、その各先端部に接続孔部59、59を形成し、ボルト60、60等を介して、平行ブスバ53とコンデンサ54を接続していた。
しかしながら、上記従来の接続構造においては、コンデンサ55の外部接続用端子56、56を折り曲げ形成しているので、端子の曲げ部分でインダクタンスが増加してしまうという欠点がある。また、平行ブスバ53に、ボルト60、60を用いてコンデンサ55を接続する構造であるので、接続構造が複雑になり、またコンデンサ55の取付け、交換に多くの手数を要するという問題がある。
この発明は、上記従来の欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、平行ブスバ等に接続するに際して、簡素な構成で容易に直接的に接続することが可能であり、しかも接続構造に起因するインダクタンスを低減することが可能なコンデンサを提供することにある。
請求項1のコンデンサは、貫通孔4を有するコンデンサ素子1と、このコンデンサ素子1の両端に形成されたメタリコン電極2、3と、このメタリコン電極2、3の一方に直接接続され、かつ上記貫通孔4を通して上記メタリコン電極2、3の他方の側に突出した軸状端子5と、上記メタリコン電極2、3の他方に直接接続され、上記突出した軸状端子5の外周りに配置された筒状端子7とを具備することを特徴としている。
請求項2の電気部品は、絶縁物43を介して同軸に配置され、かつそれぞれ両端部にメタリコン電極44、45、46が形成されるとともに、一方端部のメタリコン電極44は共通接続され他方端部のメタリコン電極45、46は絶縁分離された複数のコンデンサ素子41、42と、上記他方端部の絶縁分離された一方のメタリコン電極45に直接接続された軸状端子47と、上記他方端部の絶縁分離された他方のメタリコン電極46に直接接続され上記軸状端子47の外周りに配置された筒状端子48とを具備することを特徴としている。
請求項1のコンデンサによれば、コンデンサの外部接続用端子を同軸構造としたことにより、平行ブスバ等に容易に、しかも直接接続できる。従って、接続構造に起因するインダクタンスを低減することができる。また、ボルトを用いず、コンデンサを取付け、交換できるので、コンデンサの取付け、交換作業を容易に行うことが可能になる。
請求項2のコンデンサによれば、複数のコンデンサの外部接続用端子を同軸構造としたことにより、平行ブスバ等に容易に、しかも直接接続できる。従って、接続構造に起因するインダクタンスを低減することができる。また、ボルトを用いず、コンデンサを取付け、交換できるので、コンデンサの取付け、交換作業を容易に行うことが可能になる。
次に、この発明のコンデンサの具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、図1〜図4に基づいて第1実施形態について説明する。図1、及び図2において、1は、金属化フィルムを巻回して構成したコンデンサ素子であって、このコンデンサ素子1の上下両端面には、メタリコン電極2、3が形成されている。上記コンデンサ素子1の軸心部には、貫通孔4が形成されており、この貫通孔4内に軸状端子5が挿入されている。軸状端子5の下端部は、一方(下側)のメタリコン電極2と電気的に接続されており、その上端部は、他方(上側)のメタリコン電極3を越えて、さらに上方へと導出されている。上記軸状端子5と貫通孔4の内周部との間、及び軸状端子5と上側メタリコン電極3との間は、軸状端子5の外周部に被嵌した絶縁筒体6によって絶縁されている。また、上側メタリコン電極3には、筒状端子7が、複数の半田付け部8によって、接続されている。上記筒状端子7は、軸状端子5の外周部に同軸状に配置され、両端子5、7間には絶縁樹脂9が充填されている。さらに、筒状端子7の外周部には、雄ねじ部10が形成されている。なお、上記軸状端子5は、上記筒状端子7の上端部よりもさらに上方へ突出するような長さに形成されている。そして、上記のようなコンデンサ素子1を、図2に示すように、上方の開口したケース11内に収納して、素子1の周囲に充填材12を充填することによってコンデンサCを形成する。
上記のようなコンデンサCを平行ブスバ20に接続する接続構造について説明する。コンデンサC及び平行ブスバ20の斜視図を図3に、断面図を図4に示している。平行ブスバ20は、図4に示すように、対向する正負一対のブスバ21、22が絶縁シート23を介して対向配置された二層構造となっている。図において上側に位置する一方のブスバ21には、コンデンサCの雄ねじ部10の螺合可能な雌ねじ部24が形成されている。また、下側に位置する他方のブスバ22には、軸状端子7の嵌入可能な孔部25が、上記雌ねじ部24と同軸状に、形成されている。このとき、軸状端子1の直径Φaは、ブスバ1に設けられた孔部25の内径Φbよりも、0.1〜0.5mm程度大きくなるように構成されている。
次に、上記コンデンサCを平行ブスバ20に接続する接続方法について説明する。まず、図3に示すように、上記コンデンサCの各端子5、7を下方に向け、コンデンサCの軸状端子5と筒状端子7とを、平行ブスバ20に設けた雌ねじ部24と孔部25とに相対向させ、コンデンサCの筒状端子7は上側ブスバ21に形成された雌ねじ部24と嵌合させると共に、コンデンサCの軸状端子5は下側ブスバ22に形成された接続用の孔部25と嵌合させる。そして、コンデンサCを右回りに回転させることにより、筒状端子7の雄ねじ部10を上側ブスバ21の雌ねじ部24に螺合させ、その螺進動作の進行と共に、上記軸状端子5を下側ブスバ22の孔部25内に圧入させ、コンデンサCと平行ブスバ20との接続作業を行う。この結果、コンデンサCと平行ブスバ20の直接接続が可能となる。従って、コンデンサCと平行ブスバ20とを接続するためのボルト等は不要となり、接続構造を簡素化できると共に、コンデンサCの取付け、交換が容易にできる。また、軸状端子5と筒状端子7は同軸配置のまま平行ブスバ20に直接的に接続できるため、配線によるインダクタンスを低減することができる。
図5、図6、及び図7には、コンデンサの第2実施形態を示している。図5は、各端子5、7の拡大斜視図を示している。この実施形態は、軸状端子5と筒状端子7との端子部構造が、上記第1実施形態と相違するものである。すなわち、この実施形態においては、軸状端子5の突出部に雄ねじ部13が設けられており、また、筒状端子7に軸方向に延びるスリット14が設けられている。すなわち、上記第1実施形態において、筒状端子7に設けた雄ねじ部10の機能を軸状端子5に設けている。上記筒状端子7のスリット14は、後述する接続作業に際して、筒状端子7の拡径を容易化するものである。この場合、軸状端子5と筒状端子7との間には、絶縁樹脂9を配置することなく、充分な絶縁距離を確保した空隙状態としている。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態と同一機能部分は、同一の符号を付し、その説明は省略する。
上記コンデンサCと平行ブスバ20の接続方法について説明する。コンデンサC及び平行ブスバ20の斜視図を図6に、断面図を図7に示している。図7に示すように、平行ブスバ20は、対向する正負一対のブスバ21、22が絶縁シート23を介して対向配置された二層構造となっており、その中途部に、コンデンサCを接続するための接続部31が突設されている。この接続部31は、下側ブスバ22から立ち上げた筒状の雌ねじ部32と、上側ブスバ21から上記雌ねじ部32を囲むように立ち上げた筒状接続部33とを有している。上記雌ねじ部32と筒状接続部33とは同軸構造とし、両者32、33の隙間には絶縁物34を充填している。この場合、上側ブスバ21に設けられた筒状接続部33の外径Φbは、上記コンデンサCの筒状端子7の内径Φaよりも0.1〜0.5mm程度大きくなるように構成されている。
次に、上記コンデンサCを平行ブスバ20に接続する接続方法について説明する。まず、図6に示すように、上記コンデンサCの各端子5、7を下方に向け、コンデンサCの軸状端子5を、平行ブスバ20に設けた雌ねじ部32に相対向させ、またコンデンサCの筒状端子7を、平行ブスバ20に設けた筒状接続部33に相対向させる。そして、コンデンサCの軸状端子5は下側ブスバ22の雌ねじ部32と嵌合させると共に、コンデンサCの筒状端子7は上側ブスバ21に形成された筒状接続部33と嵌合させる。この状態から、コンデンサCを右回りに回転させることにより、軸状端子5の雄ねじ部13を下側ブスバ22の雌ねじ部32に螺合させ、その螺進動作の進行と共に、上記筒状端子7の内側に上側ブスバ21の筒状接続部33の外周部を圧入させ、コンデンサCと平行ブスバ20との接続作業を行う。この際、コンデンサCの筒状端子7に、スリット14を設けてあるので、接続作業に際して、筒状端子7の拡径を容易化できる。この結果、コンデンサCと平行ブスバ20の直接接続が可能となる。従って、コンデンサCと平行ブスバ20とを接続するためのボルト等は不要となり、接続構造を簡素化できると共に、コンデンサCの取付け、交換が容易にできる。また、軸状端子5と筒状端子7は同軸配置のまま平行ブスバ20に直接的に接続できるため、配線によるインダクタンスを低減することができる。
図8に、第3実施形態を示している。この実施形態は、複数(2個)のコンデンサ素子を直列接続したコンデンサにおいて、上記同様の接続構造を利用しようとするものである。図8において、41は第1コンデンサ素子であって、この第1コンデンサ素子41の外周部に、絶縁フィルム43を介して、第2コンデンサ素子42が巻回、配置されている。上記各コンデンサ素子41、42において、一方端部(図において下側)は、メタリコン電極44によって共通接続され、他方端部(図において上側)のメタリコン電極45、46は、第1コンデンサ素子41側のメタリコン電極45と、第2コンデンサ素子42側のメタリコン電極46とに、上記絶縁フィルム43によって、絶縁分離されている。そして、上記第1コンデンサ素子41側のメタリコン電極45には、筒状に構成された軸状端子47が、また第2コンデンサ素子42側のメタリコン電極46には、筒状端子48が取付られている。この場合、軸状端子47と、その外周部に配置された筒状端子48とは、上記同様に同軸状に配置されている。
この実施形態においては、上記第1実施形態、あるいは第2実施形態の接続構造を採用することにより、上記同様に平行ブスバに接続することが可能であり、上記同様の作用、効果が得られる。しかも複数のコンデンサ素子41、42の直列接続構造が簡単に構成可能であるので、使用上の自由度が向上する。
以上にこの発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記実施の形態においては、コンデンサ端子とブスバをネジ止め構造としたが、ネジを切らずに単に差し込む方式でもよい。この場合、端子の断面形状は円形に限られることなく、楕円形、又は多角形でもよい。また、コンデンサは、ケース入りではなく、単に樹脂モールドしたものであってもよい。
この発明のコンデンサの第1実施形態におけるコンデンサ素子を示す斜視図である。 上記第1実施形態の中央縦断面図である。 上記第1実施形態の平行ブスバへの接続状態を示す斜視図である。 上記第1実施形態の平行ブスバへの接続状態を示す中央縦断面図である。 この発明のコンデンサの第2実施形態における端子部分を示す斜視図である。 上記第2実施形態の平行ブスバへの接続状態を示す斜視図である。 上記第2実施形態の平行ブスバへの接続状態を示す中央縦断面図である。 この発明のコンデンサの第3実施形態を示す中央縦断面図である。 コンデンサの従来例を示す斜視図である。
符号の説明
1・・コンデンサ素子、2・・メタリコン電極、3・・メタリコン電極、4・・貫通孔、5・・軸状端子、7・・筒状端子、41・・第1コンデンサ素子、42・・第2コンデンサ素子、44・・メタリコン電極、45・・メタリコン電極、46・・メタリコン電極、47・・軸状端子、48・・筒状端子

Claims (2)

  1. 貫通孔(4)を有するコンデンサ素子(1)と、このコンデンサ素子(1)の両端に形成されたメタリコン電極(2)(3)と、このメタリコン電極(2)(3)の一方に直接接続され、かつ上記貫通孔(4)を通して上記メタリコン電極(2)(3)の他方の側に突出した軸状端子(5)と、上記メタリコン電極(2)(3)の他方に直接接続され、上記突出した軸状端子(5)の外周りに配置された筒状端子(7)とを具備することを特徴とするコンデンサ。
  2. 絶縁物(43)を介して同軸に配置され、かつそれぞれ両端部にメタリコン電極(44)(45)(46)が形成されるとともに、一方端部のメタリコン電極(44)は共通接続され他方端部のメタリコン電極(45)(46)は絶縁分離された複数のコンデンサ素子(41)(42)と、上記他方端部の絶縁分離された一方のメタリコン電極(45)に直接接続された軸状端子(47)と、上記他方端部の絶縁分離された他方のメタリコン電極(46)に直接接続され上記軸状端子(47)の外周りに配置された筒状端子(48)とを具備することを特徴とするコンデンサ。
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