JP2017069098A - 組電池の保護素子取付用タブおよび組電池 - Google Patents

組電池の保護素子取付用タブおよび組電池 Download PDF

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Abstract

【課題】並列配置された複数の円筒形電池のそれぞれに保護素子が接続されている組電池において、寸法精度を確保しつつ工数や部品点数を削減して製造コストを低減させる。【解決手段】組電池1aを構成する並列配置された複数の円筒形の素電池(10L、10M、10R)のそれぞれの正極と負極の電極端子間(12−11)に保護素子40を接続するための保護素子取付用タブ50であって、一体的な金属平板からなり、素電池の電極端子に対応する平面領域51と当該平面領域から互いに交差する方向に突出する第1の突起52と当該第1の突起よりも短い第2の突起53を有し、前記第1の突起は、前記取付部を前記素電池の電極端子に取り付けた際に、その先端が当該素電池の端面よりも外方に突出する長さを有している。【選択図】 図4

Description

本発明は組電池を構成する並列配置された複数の円筒形の素電池の正極と負極の電極端子間に保護素子を接続するための保護素子取付用タブに関する。またそのタブを備えた組電池にも関する。
組電池は、複数の素電池が電気的に直列あるいは並列に接続された集合電池を熱収縮チューブなどの外装体によって被装して一体化したものである。図1は3本の円筒形の素電池(10L、10M、10R)を並列に配置した状態で接続してなる組電池1の外観を示す図であり、図2は図1に示した集合電池を構成する3本の素電池(10L、10M、10R)の配置と各素電池間(10L−10M、10M−10R)の電気的な接続状態を示している。図1に示したように組電池1は三本の素電池(10L、10M、10R)が並列配置された状態で一括して熱収縮チューブからなる外装体20によって被装されている。それによって素電池(10L、10M、10R)の配列状態が維持されている。図2(A)は図1に示した組電池1から外装体20を除いた組電池の本体(以下、組電池本体2とも言う)を示す斜視図であり、図2(B)は外装体20内における組電池本体2の状態を示す図であり、図1に示した組電池1を円筒形の素電池(10L、10M、10R)の端面側から透視したときの平面図に対応している。
以下に図2に基づいて従来の組電池1の構造について説明する。なおここでは円筒形の素電池(10L、10M、10R)の軸方向100を上下方向とし、この上下方向と直行する方向を左右前後方向とする。ここでは素電池(10L、10M、10R)の配列方向を左右方向とする。なお上下左右前後の各方向については図中に示したように規定することとする。すなわち図2(A)では組電池本体2を右前上方から見たときの斜視図が示されており、図2(B)では組電池1を上方から透視して見たときの平面図が示されている。
まず図2に示したように、三つの素電池(10L、10M、10R)が左右方向に並列に配置されている。またこの例では3本の素電池(10L、10M、10R)が直列接続されている。したがって隣接する素電池同士(10L−10M、10M−10R)は互いに天地が逆方向となっている。ここでは左右両端の素電池(10L、10R)では負極端子11が上方を向き、中央の素電池10Mでは正極端子12が上方を向いている。そして組電池本体2の上端側では、左端の素電池10Lの負極端子11と中央の素電池10Mの正極端子12が金属板からなるタブ(以下、接続用タブ30とも言う)を介して接続され、図示されていない組電池本体2の下端側では中央の素電池10Mの負極端子と右端の素電池10Rの正極端子が接続用タブを介して接続されている。接続用タブ30は例えば溶接(スポット溶接など)によって電極端子(11、12)に取り付けられている。また右端の素電池10Rの負極端子11と左端の素電池10Lの正極端子(図示せず)には外部機器に電力を供給するためのリード線(以下、電源リード線31とも言う)が接続用タブ30とは別のタブ(以下、電源リード用タブ32とも言う)を介して取り付けられている。また各素電池(10L、10M、10R)の正極と負極の端子間(12−11)には過放電を防止するためのアキシャル型の保護素子(ダイオードなど)40のリード線(以下、素子リード線42とも言う)の先端が接続用タブ30あるいは専用のタブ33を介して接続されている。ここでは素子リード線42や電源リード線31が半田34によってそれぞれに対応するタブ(30、32、33)に接続されている。
なお並列配置されている3本の素電池(10L、10M、10R)は、その配置を維持するために絶縁性の接着テープ3によって一括されている。それによって外装体が装着される前にタブ(30、32、33)や電源リード線31を取り付ける際の作業性が確保され、また保護素子40の素子リード線42が正負一方の電極を兼ねる電池缶に触れて外部短絡しないようにしている。また短絡をより確実に防止するために、素電池(10L、10M、10R)の側面において素子リード線42に沿う領域、あるいは円筒形の素電池(10L、10M、10R)の端面と側面との境界やその近傍の領域などにも必要に応じて接着テープなどの絶縁体(図示せず)を配置する場合がある。そして図2(A)に示した組電池本体2に熱収縮チューブを被装すると、その外形がより強固に維持され、図1や図2(B)に示した組電池1が完成する。なお組電池の構造については例えば以下の特許文献1などに記載されている。
特開2000−340200号公報
上述したように円筒形の複数本の素電池を並列配置させて一体化した従来の組電池では、アキシャル型の保護素子を取り付ける場合、保護素子のリード線を屈曲させる工程が必要となる。保護素子は筒状の素子本体の両端にリード線が導出された構造であり、素電池において端子が配置されている端面に素子リード線の先端がタブを介して半田付けされている。すなわち素子リード線はその延長途上で素電池の端面側から側面に沿う方向に屈曲している。そのため素子リード線の屈曲形状や素子リード線の先端をタブに取付ける際の精度を厳密に管理しないと、保護素子の取付け位置や素子本体の配置にずれが生じる。保護素子の位置ずれは組電池の外形やその寸法のバラツキに繋がる。また限られた狭小な素電池の電極端子の領域に保護素子と電源リード線のそれぞれに対応するタブ、あるいは接続用タブとを取り付ける必要があり、円筒形の素電池のサイズによっては一つの電極端子に複数のタブを取り付けることが困難となる。もちろん素子リード線と電源リード線のそれぞれに対応するタブが必要となり部品点数が増加する。それぞれのタブを取り付けるための工程も個別に必要となる。そのため組電池の製造コストを低減させることが難しくなる。
そこで本発明は、複数の円筒形電池のそれぞれに保護素子が接続されているとともに、複数の素電池が並列配置された状態で一体化されてなる組電池において、寸法精度を確保しつつ工数や部品点数を削減して製造コストを低減させることができる組電池の保護素子取付用タブとその保護素子取付用タブを備えた組電池を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明は、組電池を構成する並列配置された複数の円筒形の素電池のそれぞれの正極と負極の電極端子間に保護素子を接続するための保護素子取付用タブであって、
一体的な金属平板からなり、
前記素電池の前記電極端子に対応する平面領域と当該平面領域から互いに交差する方向に突出する第1の突起と当該第1の突起よりも短い第2の突起を有し、
前記第1の突起は、前記取付部を前記素電池の電極端子に取り付けた際に、その先端が当該素電池の端面よりも外方に突出する長さを有している、
ことを特徴とする組電池の保護素子接続用タブとしている。
前記保護素子接続用タブを備えた組電池も本発明の範囲であって、当該組電池は
前記保護素子接続用タブが前記複数の素電池のそれぞれの前記電極端子に取り付けられ、
素電池の軸方向を上下方向として、前記第1の突起は、隣接する素電池間に形成されるV字溝状の領域に向かって延長しつつ前記素電池の側面に沿って上下方向に屈曲し、
前記素電池の上下両端の電極端子のそれぞれに取り付けられている前記保護素子接続用タブの前記第1の突起の先端同士が前記保護素子の本体の上下長よりも大きな間隙を有して対面し、
当該間隙に前記保護素子の本体が配置されているとともに、前記第1の突起の前記素電池の側面に沿う領域に、当該本体から上方および下方に直線状に導出されたリード線が取り付けられている、
ことを特徴としている。
また前記組電池において、前記複数の素電池を電気的に接続させてなる集合電池の正極と負極のそれぞれに対応する電極端子に取り付けられている前記保護素子接続用タブの第2の突起に外部回路に電源を供給するためのリード線が取り付けられていることとしてもよい。
本発明に係る組電池の保護素子接続用タブによれば、複数の円筒形電池が並列配置された状態で一体化されてなる組電池の製造過程において、寸法精度を確保しつつ、工数や部品点数を削減して製造コストを低減させることができる。そしてこの保護素子接続用タブを用いた本発明の組電池によれば、外形寸法にバラツキがなく、安価に提供することができる。なおその他の効果については以下の記載で明らかにする。
従来の組電池の外観を示す図である。 従来の組電池の構成を示す図である。 本発明の実施例に係る保護素子取付用タブの平面形状を示す図である。 上記保護素子取付用タブを用いた本発明の実施例に係る組電池の構造を示す図である。 上記実施例に係る組電池における上記保護素子取付用タブの屈曲位置を示す図である。 本発明のその他の実施例に係る組電池の構造を示す図である。
本発明の実施例について、以下に添付図面を参照しつつ説明する。なお以下の説明に用いた図面において、同一または類似の部分に同一の符号を付して重複する説明を省略することがある。ある図面において符号を付した部分について、不要であれば他の図面ではその部分に符号を付さない場合もある。
===保護素子取付用タブ===
図3に本発明の実施例に係る保護素子取付用タブ(以下、素子用タブ50とも言う)の平面形状を示した。素子用タブ50は一体的な金属平板からなり、素電池の電極端子に溶接などによって取り付けられる平面領域(以下、取付部51とも言う)に対して複数の突起(52、53)を有している。例示した素子用タブ50では取付部51が六角形の平面形状を有し、その取付部51から長い突起(以下、第1の突起52とも言う)と短い突起(以下、第2の突起53)が突出している。なお第2の突起53は取付部51に対して互いに反対方向に突出し、第1の突起52はこの第2の突起53に対して所定の角度θで交差する方向に突出している。
===組電池===
本発明の実施例に係る組電池は、複数の素電池のそれぞれの電極端子に上述した素子用タブを介して保護素子が取り付けられ、その保護素子が素電池ともに外装体によって被装された構造を有している。図4に本発明の実施例に係る組電池を示した。ここで図1や図2に示した上下左右前後の各方向を採用すると、図4(A)は組電池から外装体を除いた組電池本体2aを右前上方から見たときの斜視図であり、図4(B)は組電池1aを上方から透視したときの平面図である。図4(A)に示したように、素子用タブ50は第2の突起53が前後方向に延長するように取り付けられている。ここでは取付部51の中心と素電池(10L、10M、10R)の端面の中心とを一致させるように取り付けられている。また各素電池(10L、10M、10R)の上下両端の電極端子(11、12)に取り付けられている二つ一組の素子用タブ(50u−50d)は平面形状が互いに上下対称となるように対面している。そして図4(B)にも示したように、第1の突起52が隣接する素電池間(10L−10M、10M−10R)のV字溝状の領域60に向かって延長し、その延長途上で素電池(10L、10M、10R)の側面に沿う方向に屈曲している。そして一つの素電池(10L、10M、10R)において上下方向で対面する二つ一組の素子用タブ(50u、50d)は、それぞれの素電池(10L、10M、10R)に沿って延長する第1の突起(52−52)が延長し、その先端同士が間隙を介して対面している。この間隙の上下長Dは保護素子40の本体41の上下長dよりも大きくなっており、保護素子40の本体41がこの間隙間に配置されている。そして第1の突起52における屈曲位置から先端までの領域に素子リード線が半田付けや溶接などによって取り付けられている。この例では図4(A)において網点で示した領域70にて素子リード線42が第1の突起52に半田付けされている。このように本実施例に係る組電池1aでは保護素子40の素子リード線42を屈曲させずに素電池(10L、10M、10R)の正極と負極の電極端子間(11−12)に接続させることができる。
なおここに示した組電池1aでは3本の素電池(10L、10M、10R)が電気的に直列接続されており、上面側では左端の素電池10Lと中央の素電池10Mの電極端子(11、12)が矩形平板状の接続用タブ30によって接続されている。また図示されていない下面側では、中央の素電池10Mと右端の素電池10Rの電極端子が同様の接続用タブ30によって接続されている。そして接続用タブ30は、隣接する素電池(10L−10M、10M−10R)の素子用タブ50上に積層され、隣り合う素子用タブ50の取付部間(51−51)に架け渡された状態で取り付けられている。もちろん接続用タブ30上に素子用タブ50を積層させてもよい。また3本の素電池(10L、10M、10R)を電気的に接続させてなる集合電池の正極と負極のそれぞれに対応する電極端子(12、11)では電源リード線31が素子用タブ50の第2の突起53に取り付けられている。
そして図4(A)に示した組電池本体2aを熱収縮チューブからなる外装体20によって被装すると、図4(B)に示したように各保護素子40が所定の位置に配置される。このように素子用タブ50を用いた組電池1aは、その製造工程において、アキシャル型の保護素子40における直線状の素子リード線42に対し、位置ずれの原因となる屈曲工程が不要となる。また第1の突起52が素電池(10L、10M、10R)の側面形状に沿う所定の位置に正確に配置されるので組電池1aの外形やその寸法が均一となる。第2の突起53には電源リード線31を取り付けることができ、電源リード線31を取り付けるためのタブを個別に設ける必要がない。すなわち部品点数を削減することができ組電池の製造コストを低減させることが可能となる。もちろん素電池(10L、10M、10R)の外径が小さくても確実に電源リード線31を取り付けることができる。
なお図5に示したように、上下方向で対面する素子用タブ(50u、50d)のそれぞれの第1の突起52を図中点線で示した所定の位置54で屈曲させておけば、素子用タブ(50u、50d)を素電池の正極と負極の電極端子に取り付ける際、第1の突起52の屈曲位置54から先端側の領域を素電池の側面に沿わせるように位置決めするだけでよい。保護素子の素子リード線も事前に取り付けておくこともできる。例示した素子用タブ50では第2の突起53が取付部51に対して反対方向に突出しており、第2の突起53は第1の突起52の突出方向に対して所定の角度θで交差している。そして第2の突起53の突出方向を素電池の配列方向と直交する前後方向に一致させれば第1の突起52が自動的に所定の方向に延長するようになっている。
===その他の実施例===
素子用タブの平面形状は、実施例に示した形状に限らず、例えば第1および第2の突起が1本ずつ形成されていたり、第2の突起が3本以上形成されていたり、適宜な平面形状を採用することができる。いずれにしても延長途上で素電池の側面に沿う方向に屈曲する1本の第1の突起とそれ以外の第2の突起が互いに交差する方向に突出していればよい。もちろん第2の突起には電源リード線に限らず、例えば外部の電圧モニタなどに接続される信号線や組電池に付帯する各種センサ部品などを取り付けることができる。保護素子もダイオードに限らず、例えばPTCやヒューズなど、過放電を防止する機能があればどのような素子を採用してもよい。いずれにしてもアキシャル型の保護素子であればよい。
上記実施例に係る組電池では3本の素電池を左右方向に1列に配置していたが、2列にすることも可能である。図6に3行2列に並列配置された素電池10によって構成される組電池1bの例を示した。ここでは組電池1bを上方から透視したとき平面図を示した。図中左前方の素電池110と右後方の素電池210に取り付けられている素子用タブ150の平面形状が他の素子用タブ50に対して表裏の関係となる平面形状になっている。
1、1a,1b 組電池、2、2a 組電池本体、3 接着テープ、
10,10L,10M,10R,110,210 素電池、20 外装体、
30 接続用タブ、31 電源リード線、40 保護素子、41 保護素子の本体、
42 素子リード線、50、150 保護素子取付用タブ(素子用タブ)、
51 取付部、
52 第1の突起、53 第2の突起

Claims (3)

  1. 組電池を構成する並列配置された複数の円筒形の素電池のそれぞれの正極と負極の電極端子間に保護素子を接続するための保護素子取付用タブであって、
    一体的な金属平板からなり、
    前記素電池の前記電極端子に対応する平面領域と当該平面領域から互いに交差する方向に突出する第1の突起と当該第1の突起よりも短い第2の突起を有し、
    前記第1の突起は、前記取付部を前記素電池の電極端子に取り付けた際に、その先端が当該素電池の端面よりも外方に突出する長さを有している、
    ことを特徴とする組電池の保護素子接続用タブ。
  2. 請求項1に記載の前記保護素子接続用タブを備えた組電池であって、
    当該保護素子接続用タブが前記複数の素電池のそれぞれの前記電極端子に取り付けられ、
    素電池の軸方向を上下方向として、前記第1の突起は、隣接する素電池間に形成されるV字溝状の領域に向かって延長しつつ前記素電池の側面に沿って上下方向に屈曲し、
    前記素電池の上下両端の電極端子のそれぞれに取り付けられている前記保護素子接続用タブの前記第1の突起の先端同士が前記保護素子の本体の上下長よりも大きな間隙を有して対面し、
    当該間隙に前記保護素子の本体が配置されているとともに、前記第1の突起の前記素電池の側面に沿う領域に、当該本体から上方および下方に直線状に導出されたリード線が取り付けられている、
    ことを特徴とする組電池。
  3. 請求項2において、前記複数の素電池を電気的に接続させてなる集合電池の正極と負極のそれぞれに対応する電極端子に取り付けられている前記保護素子接続用タブの第2の突起に外部回路に電源を供給するためのリード線が取り付けられていることを特徴とする組電池。
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