JP2005249860A - 光ファイバケーブル及びその製造方法、並びに光ファイバケーブルにおける光ファイバテープ心線の撚り合わせ方法、光ファイバケーブルにおける光ファイバテープ心線の積層体 - Google Patents

光ファイバケーブル及びその製造方法、並びに光ファイバケーブルにおける光ファイバテープ心線の撚り合わせ方法、光ファイバケーブルにおける光ファイバテープ心線の積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】光ファイバケーブル内の占積率を下げることなく、ケーブル内径を大きくすることなく、且つケーブル曲げにより発生する積層位置による光伝送損失増加を抑える。
【解決手段】光ファイバケーブル1は、そのケーブルコア5の内部に収納される積層体7が、複数枚の光ファイバテープ心線3を第1方向に積層して構成されるものであって、第1方向の中央部分の幾つかの光ファイバテープ心線3を前記第1方向に直交する第2方向に並列して第1方向に積層した中央積層部17と、この中央積層部17の第1方向の両側に他の光ファイバテープ心線3を第1方向に積層した両側積層部19A,19Bと、からなる複数枚の光ファイバテープ心線3を撚り合わせて構成する。また、ケーブルコア5の外周部にはケーブルシース21が覆うように設けられている。
【選択図】図1

Description

この発明は、光ファイバケーブル及びその製造方法、並びに光ファイバケーブルにおける光ファイバテープ心線の撚り合わせ方法、光ファイバケーブルにおける光ファイバテープ心線の積層体に関し、主に架空に布設されたセンタチューブ型光ファイバケーブルで、ケーブル内の占積率を下げることなく(ケーブル内径を大きくすることなく)、且つ特定方向の曲げに対しては、ケーブル曲げにより発生する積層位置による光伝送損失増加を抑えることを可能とする光ファイバケーブル及びその製造方法、並びに光ファイバケーブルにおける光ファイバテープ心線の撚り合わせ方法、光ファイバケーブルにおける光ファイバテープ心線の積層体に関する。
従来、光ファイバケーブル(以下、単に「光ケーブル」という)としての例えばセンタチューブ型光ケーブルにおいては、光ファイバテープ心線(以下、単に「テープ心線」という)としての例えば4心テープ心線がケーブルコアの内部に配置される場合、図4(A)に示されている光ケーブル101は、複数枚、この図では6枚の4心テープ心線103が単純に一方向(この明細書では、「第1方向」という)に積層されている。なお、ケーブルコア105の外周部にはケーブルシース107の被覆樹脂が覆うように設けられている(例えば、特許文献1参照)。
ところが、4心テープ心線103の枚数が増えてくると、例えば10枚の4心テープ心線103が第1方向に積層されると、4心テープ心線103の横幅に対して積層方向(第1方向)の高さが高くなるために、光ケーブル101の内径(ケーブルコア105の径)を大きくせざるを得ない状況となっていた。
図4(B)の断面図に示されているような光ケーブル109は、4心テープ心線103の配置状態ではケーブルコア105及び光ケーブル109の外径が最も大きくなる構造である。このように、光ケーブル109の外径が太くなると製造コストが増加する。これはケーブル材料費が増加するのみならず、巻き取るボビンも大きくしなければならず、ひいては運搬・輸送費が増加するという問題点があった。また、現場で施工することを考慮しても、光ケーブルの重量が軽く、外径が細い光ケーブルの方が取り扱い易いのは当然のことである。
上記の問題点を改善するために、センタチューブ型光ケーブルの場合は、同じ心数の4心テープ心線103が使用される場合でも、テープ心線103の配置によって光ケーブルの外径は異なってくるので、図4(C)及び図5に示されている光ケーブル111のように一部の4心テープ心線103が第1方向に積層した4心テープ心線103の図4(C)において左右両側に沿うようにして積層している。図4(B)と比較すると明らかなように、複数枚の4心テープ心線103で構成される積層体113がケーブルコア105の外接円径を小径化する手法が取られている。
図5を参照するに、このセンタチューブ型光ケーブル111についてより詳しく説明する。各4心テープ心線103は、ガラス光ファイバ115の外周をUV樹脂などの被覆樹脂117で被覆してなる光ファイバ素線119を4本平行に並べ、この4本の光ファイバ素線119を一括被覆樹脂121によりテープ化して形成されたものである。上記の積層体113としては、6枚の4心テープ心線103が第1方向に積層されて第1積層部123を構成し、2枚の4心テープ心線103がそれぞれ前記第1方向に直交する第2方向に積層されて第2積層部125を構成した状態で、上記の6枚の4心テープ心線103の図5において左右両側に沿うようにして配置されている。つまり、10枚の4心テープ心線103で構成される積層体113はケーブルコア105の外接円径を小径化することになる。
さらに、ケーブルコア105の外周部にはケーブルシース107の被覆樹脂が覆うように設けられており、このケーブルシース107には一対の複数の抗張力体127が前記ケーブルシース107の中心を挟む対向位置に埋め込むように縦添えして配置されている(例えば、特許文献2参照)。
特開11−264922号公報 特開2002−341201号公報
ところで、特許文献2の従来の光ケーブル111においては、光ケーブル111に曲げがかからない真直の状態では、ケーブルコア105の断面が図6(A)に示されているように何ら問題はないのであるが、この光ケーブル111は、ケーブルコア105に備えた4心テープ心線103で構成した積層体113が第1方向の第1積層部123と第2方向の第2積層部125を混在させて撚り合わせているので、光ケーブル111内の4心テープ心線103は、同一方向に積層されたテープ心線103が全体的に一体となって挙動するために、積層枚数の大きい第1積層部123は積層枚数の少ない第2積層部125と比べて曲げ剛性が大きくなる。
したがって、ケーブルコア105を曲げると、第1積層部123と第2積層部125の曲げ剛性の違いから、第1積層部123と第2積層部125の4心テープ心線103に均一な曲がりを得ることができない。そのため、光ケーブル111内で4心テープ心線103の曲がりが不均一な状態となり、4心テープ心線103に局所的に過度な曲がりが起こるために伝送損失が増大するという問題点があった。
より詳しく説明すると、例えば、図6(B)に示されているように、光ケーブル111に対して水平方向に曲げが加わった場合、矢印で示されているようにケーブルコア105は上下方向に引っ張り力がかかり、左右方向に圧縮力が発生するので、図6(B)において第1方向に長く楕円化することになる。この場合は、曲げの中心線が第1方向に伸びているので、第1方向の第1積層部123の全体が曲がりやすい方に倒れることができる。
一方、図6(C)に示されているように、光ケーブル111に対して垂直方向に曲げが加わった場合、矢印で示されているようにケーブルコア105は左右方向に引っ張り力がかかり、上下方向に圧縮力が発生するので、図6(C)において第2方向に長く楕円化することになる。この場合は、曲げの中心線が第2方向に伸びているので、第1積層部123の全体は倒れず、第2積層部125が第1積層部123に阻まれて倒れきれずロックされるために、第2積層部125の4心テープ心線103に縦曲げが加わることになる。
以上のことから、ケーブルコア105の曲げに対する全体的な剛性は、第1積層部123の曲げ剛性と第2積層部125の曲げ剛性のバランスで決定される。特に、第1積層部123と第2積層部125の剛性差が大きいと、小さい剛性部分が大きい剛性部分に曲げに対して自然な形になろうとするのを阻害されてしまうことになる。つまり、水平方向および垂直方向のどちらの曲げでも機械特性・光学特性とも不安定となるという問題点があった。
なお、上記の説明は、光ケーブル111の長手方向の一断面で説明したものであり、第1積層部123と第2積層部125が撚り合わされているので、光ケーブル111の長手方向では各断面での第1積層部123と第2積層部125の位置が変化している。したがって、たとえ、光ケーブル111がある程度の長さで一方向に曲げられたとしても、各断面では水平曲げと垂直曲げが複雑に繰り返されることになるので、上述したように機械特性・光学特性とも不安定となる。
この発明は上述の課題を解決するためになされたものである。
この発明の光ファイバケーブルは、複数枚の光ファイバテープ心線を第1方向に積層する積層体であって、前記第1方向の中央部分の幾つかの光ファイバテープ心線を前記第1方向に直交する第2方向に並列して第1方向に積層した中央積層部と、この中央積層部の第1方向の両側に他の光ファイバテープ心線を第1方向に積層した両側積層部と、からなる複数枚の光ファイバテープ心線を撚り合わせて構成する積層体を、備えたケーブルコアと、
このケーブルコアの外周部を覆うように設けたケーブルシースと、
からなることを特徴とするものである。
また、この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記ケーブルシースに、複数の抗張力体を埋め込むように縦添えして配置してなることが好ましい。
この発明の光ファイバケーブルの製造方法は、複数枚の光ファイバテープ心線を第1方向に積層する積層体を成形する工程であって、前記第1方向の中央部分の幾つかの光ファイバテープ心線を前記第1方向に直交する第2方向に並列して第1方向に積層した中央積層部と、この中央積層部の第1方向の両側に他の光ファイバテープ心線を第1方向に積層した両側積層部と、からなる複数枚の光ファイバテープ心線を撚り合わせて積層体を成形する工程と、
前記積層体を走行させて押出ヘッドに供給する工程と、
前記押出ヘッドにケーブルシース用樹脂を押出す工程と、
前記積層体の外周をケーブルシースで覆うようにして押出成形する工程と、
からなることを特徴とするものである。
また、この発明の光ファイバケーブルの製造方法は、前記光ファイバケーブルの製造方法において、前記積層体を押出ヘッドに供給する工程において、前記積層体の外側に配置した複数の抗張力体を走行させて押出ヘッドに供給し、
前記押出成形する工程において、前記複数の抗張力体を前記ケーブルシースに埋め込むように縦添えして配置するように押出成形することが好ましい。
この発明の光ファイバケーブルにおける光ファイバテープ心線の撚り合わせ方法は、複数枚の光ファイバテープ心線を第1方向に積層して撚り合わせて構成する積層体を備えたケーブルコアと、このケーブルコアの外周部を覆うように設けたケーブルシースと、を有する光ファイバケーブルにおける前記複数枚の光ファイバテープ心線を撚り合わせる方法において、
前記積層体の第1方向の中央部の幾つかの光ファイバテープ心線を前記第1方向に直交する第2方向に並列して第1方向に積層して中央積層部を形成すると共に、この中央積層部の第1方向の両側に他の光ファイバテープ心線を第1方向に積層して両側積層部を形成し、前記中央積層部と両側積層部の複数枚の光ファイバテープ心線を撚り合わせることを特徴とするものである。
この発明の光ファイバケーブルにおける光ファイバテープ心線の積層体は、複数枚の光ファイバテープ心線を第1方向に積層して撚り合わせて構成する積層体を備えたケーブルコアと、このケーブルコアの外周部を覆うように設けたケーブルシースと、を有する光ファイバケーブルにおける前記積層体であって、
前記複数枚の光ファイバテープ心線のうちの前記第1方向の中央部分の幾つかの光ファイバテープ心線を前記第1方向に直交する第2方向に並列して第1方向に積層した中央積層部と、この中央積層部の第1方向の両側に他の光ファイバテープ心線を第1方向に積層した両側積層部と、からなる複数枚の光ファイバテープ心線を撚り合わせて構成してなることを特徴とするものである。
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この発明によれば、光ファイバケーブルは、複数の光ファイバテープ心線の積層体が第2方向の曲げに対しては積層体の光ファイバテープ心線の全体的に第1方向の曲がりやすい方に倒れるので非常に大きな伝送ロス増を生じるが、一方、第1方向の曲げに対しては倒れることがないので極めて安定する。しかも、光ファイバケーブルの内径を大きくすることなく、また占積率を下げることなく、この第1方向の曲げに対しては機械特性・化学特性とも安定し、ロス増を抑えることができる。
また、積層体は、第2方向に並列した複数の光ファイバテープ心線を第1方向に積層した中央積層部とその第1方向の両側の両側積層部で構成されているので、収納される光ファイバケーブルの内径を大きくすることなく、また占積率を下げることなく、且つすべての光ファイバテープ心線が第1方向に積層された状態で撚り合わされているので、第1方向の曲げに対しては非常に安定し、ロス増を抑えることができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1を参照するに、この実施の形態に係る光ファイバケーブル1は、例えばセンタチューブ型光ケーブル1であり、光ファイバテープ心線としての例えば4心テープ心線3がケーブルコア5の内部に配置される場合、複数枚、この実施の形態では10枚の4心テープ心線3が図1において上下方向の第1方向に積層されて積層体7が構成されている。
なお、上記の各4心テープ心線3は、ガラス光ファイバ9の外周をUV樹脂などの被覆樹脂11で被覆してなる光ファイバ素線13を4本平行に並べ、この4本の光ファイバ素線13を一括被覆樹脂15によりテープ化して形成されたものである。
また、上記の積層体7としては、前記第1方向に積層された10枚の4心テープ心線3のうちの中央部分の4枚の4心テープ心線3が前記第1方向に直交する第2方向に2枚ずつ並列して前記第1方向に積層する中央積層部17と、この中央積層部17の第1方向の両側に他の4心テープ心線3をそれぞれ3枚ずつ前記第1方向に積層した両側積層部19A,19Bと、から構成されると共に、前記中央積層部17と両側積層部19A,19Bの合計10枚の4心テープ心線3を撚り合わせて構成される。
なお、上記の積層体7、中央積層部17及び両側積層部19A,19Bは、それぞれ4心テープ心線3の枚数は限定されない。両側積層部19A,19Bの各枚数も互いに異なっても構わない。
また、上記の積層体7の周囲には、10枚の4心テープ心線3の周囲を保護するようにPPヤーン(ポリプロピレン・ヤーン)などからなる介在部材が縦添えされても構わない。なお、前記介在部材を添えた場合は、前記積層体7と介在部材が全体としてケーブルコア5を構成することになる。
以上のように、この実施の形態のように4心テープ心線3で構成される積層体7はケーブルコア5に収納される外接円径が小さくなる。
また、前記ケーブルコア5の外周部にはケーブルシース21(外被)の被覆樹脂が覆うように設けられており、ケーブルシース21にはケーブルコア5の外側に2本の抗張力体23が前記ケーブルシース21の中心を挟む対向位置にケーブルコア5の延伸方向に並行して縦添えして内蔵されている。なお、前記ケーブルシース21はPE(ポリエチレン)又はPVC(ポリ塩化ビニル)などからなるものである。
なお、上記の抗張力体23としては、例えば鋼線、ガラス繊維強化樹脂(FRP;Fiber Reinforced Plastics)、アラミド繊維、強化樹脂等の適宜の抗張力材料を用いて構成することができ、この実施の形態では単鋼線が用いられる。
この実施の形態の光ケーブル1においては、当該光ケーブル1に曲げがかからない真直の状態では、ケーブルコア5の断面が図2(A)に示されているが、例えば、図2(B)に示されているように、光ケーブル1に対して水平方向に曲げが加わった場合、矢印で示されているようにケーブルコア5は上下方向に引っ張り力がかかり、左右方向に圧縮力が発生するので、図2(B)において第1方向に長く楕円化することになる。この場合は、曲げの中心線が第1方向に伸びており、10枚の4心テープ心線3の積層方向は第1方向に統一されているので、光ケーブル1を曲げたときに全ての層配列は大幅に崩れ、その結果として非常に大きなロス増を生じる。
一方、図2(C)に示されているように、光ケーブル1に対して垂直方向に曲げが加わった場合、矢印で示されているようにケーブルコア5は左右方向に引っ張り力がかかり、上下方向に圧縮力が発生するので、図2(C)において第2方向に長く楕円化することになる。この場合は、曲げの中心線が第2方向に伸びているので、積層体7の全体は倒れず、機械特性・化学特性とも極めて安定し、ロス増を抑えることができる。
したがって、ロス増を生じないように、図2(C)の方向に、光ケーブル製造時にはリールに巻き取り、あるいは現場施工の時、留意する必要がある。
次に、この発明の実施の形態の光ケーブル1を製造する方法について説明する。
図3を参照するに、上記構造の光ケーブル1を製造する際には、複数枚の光ファイバテープ心線3を撚り合わせて構成される積層体7を製造し、この積層体7の外側にケーブルシース21が覆うようにして押出成形される。
この実施の形態で用いられる光ケーブル製造装置25としては、複数枚の光ファイバテープ心線3を撚り合わせるための撚り合せ装置27が備えられており、この撚り合せ装置27には、4心テープ心線3が巻き取られている10個のテープ心線用送出ボビン29と、10個の4心テープ心線3を一方向に撚り合わせるための撚り合せ制御板31が備えられている。
また、上記の撚り合せ制御板31には、図示していないが回転中心の周囲に4心テープ心線3を通過可能な10個の図示していない心線用挿通孔が設けられている。前記10個の心線用挿通孔は、最終的に10個の4心テープ心線3が図1に示されている状態に撚り合わされるように、間隔を介して配列されている。この撚り合せ制御板31は4心テープ心線3を撚り合わせるために、一方向に回転するように構成されている。なお、撚り合せ制御板31は反対方向にも回転制御可能である。
したがって、10個のテープ心線用送出ボビン29が回転されて4心テープ心線3が撚り合せ制御板31に送り出される。撚り合せ制御板31では10枚の4心テープ心線3が撚り合わされるように一方向に回転され、10個の4心テープ心線3が図1に示されている状態に撚り合わされて4心テープ心線3の積層体7が製作される。
上記の4心テープ心線3の積層体7は押出成形用の押出機33における押出ヘッド35のダイス37内に挿入される。
押出ヘッド35のダイス37はケーブルシース21をほぼ円筒形状に成形する形状となっており、ケーブルシース21に該当する部分には2個の抗張力体用ボビン39から送出される2本の抗張力体23としての単鋼線がケーブル中心を挟む対向位置に配置されるようにしてダイス37内に挿入される。
また、押出ヘッド35は、ケーブルシース用樹脂としての例えばポリエチレン樹脂がケーブルシース21として、2本の抗張力体23の周囲を一体的に回り込むように押し出されるように構成されている。
以上の状態で、加熱されて錬成されたケーブルシース21の樹脂材料としての例えばポリエチレン樹脂が押出機33へ注入され押出ヘッド35から押し出されることにより、ケーブルシース21のポリエチレン樹脂が4心テープ心線3の積層体7からなるケーブルコア5の外側周囲を覆うようにしてほぼ円筒形状に押出成形される。つまり、ケーブルシース21の押出し時には、2本の抗張力体23がケーブルシース21と一体となるようにパイプ押し出しが行われる。このとき、上記の積層体7と2本の抗張力体23は、ケーブルシース用樹脂としてのポリエチレン樹脂が押し出される速度に合わせて送り込まれるので、ダイス37から図1に示されている断面形状の光ケーブル1が製造される。
すなわち、光ケーブル1の製造方法は、以下の工程を有する。
(1)10枚の4心テープ心線3を撚り合せ装置27の撚り合せ制御板31で所定の位置に積層すべく撚り合わせて積層体7を成形する工程
(2)4心テープ心線3の積層体7と、その外側に配置した2本の抗張力体23と、をそれぞれ走行させて押出ヘッド35のダイス37に供給する工程
(3)前記押出ヘッド35のダイス37にケーブルシース用樹脂としてのポリエチレン樹脂を押出す工程
(4)前記積層体7からなるケーブルコア5の外周を覆うようにしてケーブルシース21を設けると共に前記2本の抗張力体23をケーブルシース21に埋め込むように縦添えして配置するように押出成形する工程
ここに、4心テープ心線3の積層体7と2本の抗張力体23の供給工程と、押出ヘッド35のダイス37からのケーブルシース用樹脂の押出し工程とは、同時に連続工程で行われて迅速に光ケーブル1が製造される。
以上のように、この実施の形態の光ケーブル1は、水平方向の曲げには若干の不安定な要素があるとしても前述したように積層体7の4心テープ心線3の全体が曲がりやすい方に倒れるのでロス増を抑えることができると共に、垂直方向の曲げには極めて安定である。しかも、光ケーブル1内の占積率を下げることなく、光ケーブル1の内径を大きくすることなく、且つケーブル曲げにより発生する積層位置による光伝送損失増加を抑えることができる。
また、前述した光ケーブル1の製造方法では、4心テープ心線3の積層体7を製造した後に押出機33へ送り出しているが、製造した積層体7を一旦、積層体7用のボビンに巻き取っておき、別途行われる光ケーブル1の製造時に、上記の積層体7用ボビンから送り出した積層体7を用いても構わない。したがって、この実施の形態の光ケーブル1は、製造中の積層体7及び光ケーブル1の各ボビンへの巻取り及び施工時に、光ファイバテープ心線3の特性が安定する工法を取ることが可能となる。
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。前述した実施の形態では、4心テープ心線3を用いたセンタチューブ型光ケーブル1で説明したが、4心テープ心線3の他に、4心を越える8心、12心、16心などの多心テープ心線を用いたセンタチューブ型光ケーブルであっても構わない。
この発明の実施の形態の光ファイバケーブルの断面図である。 (A)は真直状態にある図1の光ファイバケーブルの断面図で、(B)は水平方向に曲げが加わったときの図1の光ファイバケーブルの断面図で、(C)は垂直方向に曲げが加わったときの図1の光ファイバケーブルの断面図である。 この発明の実施の形態の光ファイバケーブルの製造方法を示す概略説明図である。 (A)は従来の光ファイバケーブルの断面図で、(B)は従来の他の光ファイバケーブルの断面図で、(C)は従来の別の光ファイバケーブルの断面図である。 図4(C)の光ファイバケーブルの詳細な断面図である。 (A)は真直状態にある図5の光ファイバケーブルの断面図で、(B)は水平方向に曲げが加わったときの図5の光ファイバケーブルの断面図で、(C)は垂直方向に曲げが加わったときの図5の光ファイバケーブルの断面図である。
符号の説明
1 光ケーブル(光ファイバケーブル)
3 4心テープ心線(光ファイバテープ心線)
5 ケーブルコア
7 積層体
13 光ファイバ素線
15 一括被覆樹脂
17 中央積層部
19A,19B 両側積層部
21 ケーブルシース
23 抗張力体
25 光ケーブル製造装置
27 撚り合せ装置
31 撚り合せ制御板
33 押出機
35 押出ヘッド
37 ダイス

Claims (6)

  1. 複数枚の光ファイバテープ心線を第1方向に積層する積層体であって、前記第1方向の中央部分の幾つかの光ファイバテープ心線を前記第1方向に直交する第2方向に並列して第1方向に積層した中央積層部と、この中央積層部の第1方向の両側に他の光ファイバテープ心線を第1方向に積層した両側積層部と、からなる複数枚の光ファイバテープ心線を撚り合わせて構成する積層体を、備えたケーブルコアと、
    このケーブルコアの外周部を覆うように設けたケーブルシースと、
    からなることを特徴とする光ファイバケーブル。
  2. 前記ケーブルシースに、複数の抗張力体を埋め込むように縦添えして配置してなることを特徴とする請求項1記載の光ファイバケーブル。
  3. 複数枚の光ファイバテープ心線を第1方向に積層する積層体を成形する工程であって、前記第1方向の中央部分の幾つかの光ファイバテープ心線を前記第1方向に直交する第2方向に並列して第1方向に積層した中央積層部と、この中央積層部の第1方向の両側に他の光ファイバテープ心線を第1方向に積層した両側積層部と、からなる複数枚の光ファイバテープ心線を撚り合わせて積層体を成形する工程と、
    前記積層体を走行させて押出ヘッドに供給する工程と、
    前記押出ヘッドにケーブルシース用樹脂を押出す工程と、
    前記積層体の外周をケーブルシースで覆うようにして押出成形する工程と、
    からなることを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法。
  4. 前記積層体を押出ヘッドに供給する工程において、前記積層体の外側に配置した複数の抗張力体を走行させて押出ヘッドに供給し、
    前記押出成形する工程において、前記複数の抗張力体を前記ケーブルシースに埋め込むように縦添えして配置するように押出成形することを特徴とする請求項3記載の光ファイバケーブルの製造方法。
  5. 複数枚の光ファイバテープ心線を第1方向に積層して撚り合わせて構成する積層体を備えたケーブルコアと、このケーブルコアの外周部を覆うように設けたケーブルシースと、を有する光ファイバケーブルにおける前記複数枚の光ファイバテープ心線を撚り合わせる方法において、
    前記積層体の第1方向の中央部の幾つかの光ファイバテープ心線を前記第1方向に直交する第2方向に並列して第1方向に積層して中央積層部を形成すると共に、この中央積層部の第1方向の両側に他の光ファイバテープ心線を第1方向に積層して両側積層部を形成し、前記中央積層部と両側積層部の複数枚の光ファイバテープ心線を撚り合わせることを特徴とする光ファイバケーブルにおける光ファイバテープ心線の撚り合わせ方法。
  6. 複数枚の光ファイバテープ心線を第1方向に積層して撚り合わせて構成する積層体を備えたケーブルコアと、このケーブルコアの外周部を覆うように設けたケーブルシースと、を有する光ファイバケーブルにおける前記積層体であって、
    前記複数枚の光ファイバテープ心線のうちの前記第1方向の中央部分の幾つかの光ファイバテープ心線を前記第1方向に直交する第2方向に並列して第1方向に積層した中央積層部と、この中央積層部の第1方向の両側に他の光ファイバテープ心線を第1方向に積層した両側積層部と、からなる複数枚の光ファイバテープ心線を撚り合わせて構成してなることを特徴とする光ファイバケーブルにおける光ファイバテープ心線の積層体。

JP2004056431A 2004-03-01 2004-03-01 光ファイバケーブル及びその製造方法、並びに光ファイバケーブルにおける光ファイバテープ心線の撚り合わせ方法、光ファイバケーブルにおける光ファイバテープ心線の積層体 Pending JP2005249860A (ja)

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