JP2005249532A - 出荷モード解除方法および電子式ガスメータ - Google Patents

出荷モード解除方法および電子式ガスメータ Download PDF

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Abstract

【課題】従来に比して出荷モード解除時間を短縮することができる出荷モード解除方法および電子式ガスメータを提供すること。
【解決手段】圧力監視部2と、流量監視部1と、ガス圧力値Pnおよび瞬時流量値Qnを算出するデータ演算部3と、PnおよびQnを記憶するデータ記憶部4と、ガス圧力しきい値Rth1と流量しきい値Rth2とを記憶するしきい値記憶部5と、PnおよびQnとRth1およびRth2とをそれぞれ比較し、PnがRth1より低くかつQnがRth2より低い場合に出荷モード解除信号を出力するデータ比較部6と、電子式ガスメータが出荷モード状態にあるか否かを監視するモード監視部と、モード監視部の監視により出荷モード状態にあることが確認された場合、データ比較部からの出荷モード解除信号に応じて復帰安全確認終了とする制御部10を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、出荷モード解除方法および電子式ガスメータに関する。
電子式ガスメータは、製造会社の工場から出荷される際、消費電流を極力抑える目的で出荷モードに設定される。ガス事業者の元に届いたガスメータは、出荷モードを解除した後、使用者の現場に取り付けられる。
このような電子式ガスメータの出荷モード解除方法は、従来、S型ガスメータの場合、テスト遮断スイッチオンによる遮断信号入力により遮断弁が閉じた後、所定時間(たとえば、2分)以内に復帰ボタンを押して遮断弁開スイッチをオンすることにより遮断弁を開に復帰させ、復帰後所定時間の間(たとえば、1分間)ガス流量の有無を確認し、流量無しの場合に出荷モードを解除して、その後ガスメータの通常動作モードによる使用を許可している。
出荷モード解除の作業が行われるタイミングは、ガス事業者によってまちまちであり、事務所で実施して現場ではガスメータを取り付けるだけの場合もあれば、現場において配管に取り付ける前に実施する場合もあり、また、配管に取り付けた後に実施する場合もある。
配管に取り付けられた状態でガスメータにガスの圧力が加えられている場合については、ガスメータも配管の一部であり遮断弁復帰時に漏れによるガス流量があるか否かを確認する必要があるが、配管に取り付けられていない場合については、漏れによるガスの流れは確認できないことから、わざわざ1分間の流量有無確認を実施する必要はない。
一方、出荷モードの解除方法に関して、特開2000−155045号公報(特許文献1)として出願人が提案しているものがある。この解除方法では、圧力センサにより流路中のガス圧力を検出し、該検出結果に基づき、制御部では、出荷モードである時に所定期間ガス圧力がある状態が継続したと判断した場合、復帰安全確認処理後に出荷モード解除を行い、通常のガス流量の計量が行われるように構成されている。
特開2000−155045号公報
しかしながら、上述の解除方法では、出荷モード中であって使用状態でない場合(たとえば、配管に取り付けられていない場合)には、出荷モードを解除できず、出荷モード解除時間を短縮することができなかった。
そこで本発明は、上述した従来の問題点に鑑み、従来に比して出荷モード解除時間を短縮することができる出荷モード解除方法および電子式ガスメータを提供することを目的としている。
請求項1記載の発明の出荷モード解除方法は、出荷モード状態にある電子式ガスメータのガス流路中のガス圧力Pnおよび瞬時流量Qnを監視し、前記ガス圧力Pnが予め設定されたガス圧力しきい値Rth1より低くかつ前記瞬時流量Qnが予め設定された流量しきい値Rth2より低い場合に出荷モードを解除することを特徴とする。
請求項2記載の発明の電子式ガスメータは、前記ガス流路を開閉する遮断弁からなる遮断部と、前記遮断部を遮断弁閉となるように制御する遮断弁閉信号、または遮断弁開となるように制御する遮断弁復帰信号を出力する制御部とを有する電子式ガスメータであって、前記ガス流路のガス圧力を前記所定の時間間隔の圧力サンプリングで監視する圧力監視部と、ガス流路を流れるガスの流量を所定の時間間隔の流量サンプリングで監視する流量監視部と、前記圧力監視部からの検出出力が供給され、供給された検出出力に基づいて演算を行ってガス圧力値Pnを算出すると共に、前記流量監視部からの検出出力が供給され、供給された検出出力に基づいて演算を行って瞬時流量値Qnを算出するデータ演算部と、前記データ演算部で算出された前記ガス圧力値Pnおよび前記瞬時流量値Qnを記憶するデータ記憶部と、予め設定されたガス圧力しきい値Rth1と、予め設定された流量しきい値Rth2とを記憶するしきい値記憶部と、前記データ記憶部に記憶されている前記ガス圧力値Pnおよび瞬時流量値Qnと、前記しきい値記憶部に記憶されている前記ガス圧力しきい値Rth1および流量しきい値Rth2とをそれぞれ比較し、前記ガス圧力Pnが前記ガス圧力しきい値Rth1より低くかつ前記瞬時流量Qnが前記流量しきい値Rth2より低い場合に出荷モード解除信号を出力するデータ比較部と、電子式ガスメータが出荷モード状態にあるか否かを監視するモード監視部とを備え、前記制御部は、前記モード監視部の監視により出荷モード状態にあることが確認された場合、前記データ比較部からの前記出荷モード解除信号に応じて復帰安全確認終了とすることを特徴とする。
請求項1および2記載の発明によれば、出荷モード解除時間が従来より短縮され、ガス事業者の作業効率が向上する。
以下、本発明に係る電子式ガスメータの出荷モード解除方法および装置の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る出荷モード解除方法を実施する電子式ガスメータの実施の形態を示すブロック図である。
図1において、電子式ガスメータは、流量監視部1、圧力監視部2、データ演算部3、データ記憶部4、しきい値記憶部5、データ比較部6、テスト信号入力部7、復帰信号入力部8、モード監視部9、制御部10および遮断部11から構成される。
流量監視部1は、ガス流路を流れるガスの流量を監視するものであり、瞬時流量を検出することができる超音波センサやフローセンサ等の流量センサからなる。圧力監視部2は、ガス流路のガス圧力を監視するものであり、圧力センサからなる。
データ演算部3は、所定時間間隔の流量サンプリングによる流量監視部1からの流量検出出力が供給され、供給された流量検出出力に基づいて演算を行って、瞬時流量を算出すると共に、所定時間間隔のガス圧力サンプリングによる圧力監視部2からのガス圧力検出出力が供給され、供給されたガス圧力検出出力に基づいて演算を行って、ガス圧力を算出する。
データ記憶部4は、データ演算部3で算出された瞬時流量およびガス圧力を記憶する。しきい値記憶部5は、予め設定されたガス圧力しきい値Rth1および瞬時流量しきい値Rth2を予め記憶している。
ガス圧力しきい値Rth1は、ガス流路のガス圧力の有無を判断するためのしきい値であり、たとえば20mmH2 Oと設定される。瞬時流量しきい値Rth2は、ガスがガス流路を流れているか否かを判断するためのしきい値であり、たとえば300リットル/時(L/h)と設定される。
データ比較部6は、データ記憶部4に記憶されたガス圧力および瞬時流量と、しきい値記憶部5に記憶されているガス圧力しきい値Rth1および瞬時流量しきい値Rth2とをそれぞれ比較し、それらの比較結果を出力する。
テスト信号入力部7は、たとえば手動によるマグネットキー操作によってテスト遮断操作を行わせるテストスイッチからなる。復帰信号入力部8は、復帰ボタンの押下によりオン操作される遮断弁開スイッチからなる。モード監視部9は、電子式ガスメータの動作モードを監視し、監視信号を出力する。
制御部10は、流量監視部1に所定時間間隔で流量サンプリングを実施するように指示すると共にガス圧力監視部2に所定時間間隔でガス圧力サンプリングを実施するように指示する指示信号を出力する。また、制御部10は、データ比較部6からの比較結果の入力に応じて、遮断部11を遮断弁閉となるように制御する遮断弁閉信号、または遮断弁開となるように制御する遮断弁復帰信号を出力する。遮断部11は、制御部10からの遮断弁復帰信号または遮断弁閉信号で制御されてガス流路を開閉する遮断弁からなる。
次に、上述の構成の電子式ガスメータの処理動作を図2に示すフローチャートを参照して説明する。
電子式ガスメータは、使用者の現場においてガス配管に取り付けられる前は、製造会社の工場から出荷された状態であることを示す出荷モード状態にあり、モード監視部9において、出荷モード状態であることを示す出荷モードフラグ「0」がセットされている。このように出荷モード状態にある電子式ガスメータは、遮断部11にて遮断弁閉の状態になっている。
そこで、このような電子式ガスメータをガス配管に取り付けるに先立って、まず復帰ボタンの押下により遮断弁開スイッチがオン操作されることによって、復帰信号入力部8からの復帰信号が制御部10に入力される(ステップS1)。
次に、制御部10は、復帰信号の入力に基づいて遮断弁復帰信号を出力する(ステップS2)。それにより、遮断部11は、制御部10からの遮断弁復帰信号で制御され、遮断弁が開にされる。
次に、制御部10は、出荷モードからの復帰か否かを判定する(ステップS3)。この判定は、モード監視部9における出荷モードフラグの状態を確認することにより行われる。ここでは、出荷モードフラグは「0」にセットされているので、制御部10は、モード監視部9からの出荷モードフラグ「0」を示す監視信号を確認することにより、出荷モードからの復帰であると判定する。
もし、監視部9において、出荷モードフラグが「1」にセットされているならば、電子式ガスメータは既に出荷モードが解除されていることを意味する。そこで、制御部10は、監視部9からの出荷モードフラグ「1」を示す監視信号を確認することにより、出荷モードからの復帰ではないと判定する。(出荷モードからの復帰でない場合の一例は、テスト遮断である。)出荷モードからの復帰でなければ(ステップS3のNo)、次いで通常の復帰安全確認処理を行う(ステップS7)。
ステップS7では、所定時間の間(たとえば、1分間)ガス流量の有無を確認し、流量無しの場合に電子式ガスメータの通常動作モードによる使用を許可し、処理を終了する。
一方、出荷モードからの復帰の場合(ステップS3のYes)は、次いで制御部10は、ガス圧力監視部2へガス圧力のチェックを指示する(ステップS4)。それにより、ガス圧力監視部2からガス圧力検出信号が出力され、データ演算部3で演算され、演算されたガス圧力値Pnがデータ記憶部4に記憶される。
次に、制御部10は、流量監視部1へ瞬時流量のチェックを指示する(ステップS5)。それにより、流量監視部1から流量検出信号が出力され、データ演算部3で演算され、演算された瞬時流量値Qnがデータ記憶部4に記憶される。
次に、データ比較部6は、データ記憶部4に記憶されたガス圧力値Pnがガス圧力しきい値Rth1より低い(Pn<Rth1)か否かを判定する(ステップS6)。その答がNoならばステップ7に進み、通常の復帰安全確認処理が行われる。
一方、ステップS6の答がYesならば、次いでデータ比較部6は、データ記憶部4に記憶された瞬時流量Qnが流量しきい値Rth2より低い(Qn<Rth2)か否かを判定する(ステップS8)。その答がNoならばステップ10に進み、制御部10は、遮断弁閉信号を出力して、遮断部11における遮断弁を閉になるように制御し、ガス流路を閉じる。
また、ステップS8の答がYesならば、次いで、制御部10は、復帰安全確認終了とみなして出荷モードフラグを「1」にセットし(ステップS9)、次いで処理を終了する。
このように、本発明によれば、出荷モードからの復帰の場合に限り、ガスメータ内のガス圧力Pnおよび瞬時流量Qnをチェックし、Pn<Rth1であり(たとえば、Pnが大気圧力状態であり)かつQn<Rth2であれば、復帰安全確認終了として問題ないと判断して、通常の復帰安全確認処理における所定時間の間の流量有無判定を省略するように作業を簡潔化させ、より早く出荷モードを解除させている。
すなわち、出荷モードからの復帰であり、かつ、圧力状態が大気圧であった場合、ガスメータは、配管に接続されていないと判断できることから、通常の流量漏洩を検知する目的での復帰安全確認処理を実施する必要はない。可能性としてはほとんどないが、メータの出口直後で大量の漏洩が発生した場合にも圧力監視部2が大気圧力状態になったことを検出してしまうことを想定し、念のため流量監視部1で流量有無を確認する。ここでの流量有無の基準となる流量しきい値Rth2は、微少漏洩を検知するような小さな値ではなく、たとえば300L/h程度というような流量で充分と考えられる。流量しきい値Rth2より低い流量であった場合は、復帰に対し問題ないと判断し、復帰安全確認を終了させる。複数回の圧力および瞬時流量のサンプリングを実施しても通常の復帰安全確認処理の実行時間より、かなりの短い時間で判定することが可能となる。たとえば、ステップS7での通常の復帰安全確認処理では1分間を要するが、出荷モード解除のためにステップS4〜S9の処理に要する時間は、1秒にも満たない時間とすることができる。
したがって、本発明によれば、出荷モード解除時間が従来より短縮され、ガス事業者の作業効率が向上する。
以上の通り、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
たとえば、上述のガス圧力しきい値Rth1および流量しきい値Rth2の各値は、適宜変更可能である。
また、データ演算部3、データ記憶部4、しきい値記憶部5、データ比較部6、モード監視部9および制御部10は、CPU、ROMおよびRAMを有するマイクロコンピュータで構成することができ、この場合は、CPUは、データ演算部3、データ比較部6および制御部10として働き、ROMはしきい値記憶部5として働き、RAMはデータ記憶部4,モード監視部9として働く。
本発明に係る出荷モード解除方法を実施する電子式ガスメータの実施の形態を示すブロック図である。 図1の電子式ガスメータの処理動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 流量監視部
2 ガス圧力監視部
3 データ演算部
4 データ記憶部
5 しきい値記憶部
6 データ比較部
7 テスト信号入力部
8 復帰信号入力部
9 モード監視部
10 制御部
11 遮断部

Claims (2)

  1. 出荷モード状態にある電子式ガスメータのガス流路中のガス圧力Pnおよび瞬時流量Qnを監視し、前記ガス圧力Pnが予め設定されたガス圧力しきい値Rth1より低くかつ前記瞬時流量Qnが予め設定された流量しきい値Rth2より低い場合に出荷モードを解除する
    ことを特徴とする出荷モード解除方法。
  2. 前記ガス流路を開閉する遮断弁からなる遮断部と、前記遮断部を遮断弁閉となるように制御する遮断弁閉信号、または遮断弁開となるように制御する遮断弁復帰信号を出力する制御部とを有する電子式ガスメータであって、
    前記ガス流路のガス圧力を前記所定の時間間隔の圧力サンプリングで監視する圧力監視部と、
    ガス流路を流れるガスの流量を所定の時間間隔の流量サンプリングで監視する流量監視部と、
    前記圧力監視部からの検出出力が供給され、供給された検出出力に基づいて演算を行ってガス圧力値Pnを算出すると共に、前記流量監視部からの検出出力が供給され、供給された検出出力に基づいて演算を行って瞬時流量値Qnを算出するデータ演算部と、
    前記データ演算部で算出された前記ガス圧力値Pnおよび前記瞬時流量値Qnを記憶するデータ記憶部と、
    予め設定されたガス圧力しきい値Rth1と、予め設定された流量しきい値Rth2とを記憶するしきい値記憶部と、
    前記データ記憶部に記憶されている前記ガス圧力値Pnおよび瞬時流量値Qnと、前記しきい値記憶部に記憶されている前記ガス圧力しきい値Rth1および流量しきい値Rth2とをそれぞれ比較し、前記ガス圧力Pnが前記ガス圧力しきい値Rth1より低くかつ前記瞬時流量Qnが前記流量しきい値Rth2より低い場合に出荷モード解除信号を出力するデータ比較部と、
    電子式ガスメータが出荷モード状態にあるか否かを監視するモード監視部とを備え、
    前記制御部は、前記モード監視部の監視により出荷モード状態にあることが確認された場合、前記データ比較部からの前記出荷モード解除信号に応じて復帰安全確認終了とする
    ことを特徴とする電子式ガスメータ。
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