JP4838561B2 - ガスメータ用保護カバー器具 - Google Patents
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Description
かかるガスメータは、一般的に、ケーシングの上部に形成された流入部及び流出部の夫々が、ユニオン式管継手により、ガス配管の一次側及び二次側に夫々接続された状態で設置されている。そして、そのケーシング内に備えられた計量部により、流入部から流出部へ流通するガスを計量し、その計量結果、具体的にはガスの積算流量を、ケーシングの前面側に設けられた表示部に表示するように構成されており、ガス供給業者は、その表示される積算流量から算出したガス料金を需要家に課金する。
例えば、かかるガスメータの制御部は、磁界が特定の作動位置に付加されてリードスイッチが作動したときに、遮断弁の状態を開栓状態と閉栓状態との間で切り換える形態で制御するように構成されており、例えば、かかるガスメータは、このような構成を利用して、磁石を作動位置へ近づけてリードスイッチを作動させるという操作が行われることを条件として、需要家へのガスの供給を休止させる休止操作や、需要家へのガスの供給を復帰させる復帰操作等を行うように構成されている。
しかしながら、上記休止操作又は上記復帰操作の手順を知った第三者により、ガス供給業者側の意に反して不正に、例えば市販の磁石を用いて上記休止操作又は上記復帰操作が行われる可能性があり、例えば、ガス料金不払い者により復帰操作が行われてガスが盗用されたり、第三者により悪意で他の需要家のガスメータに対して休止操作が行われてガス供給業者の業務が妨害されるなどの問題が懸念される。
更に、上記のように、作動位置に複数回に渡って磁界が付加された場合のみ遮断弁を制御するように構成するためには、そのリードスイッチの作動回数を判定するための煩雑な処理を実行するように制御部を改変する必要があり、更には、そのよう処理を制御部に実行させるために電源用電池の寿命低下等の問題が発生する。また、このようにガスメータの内部構造を改変するような方法では、既設のガスメータに対しては、ガスメータ自身を交換するなどの高コスト且つ煩雑な作業が必要となる。
流入部から流出部に流通するガスを計量する計量部と、ガスの流通を遮断可能な遮断弁と、特定の作動位置への磁界の付加により作動する磁気スイッチと、前記磁気スイッチの作動に伴って前記遮断弁を制御する制御部とを備えたガスメータに取り付けられるガスメータ用保護カバー器具であって、その第1特徴構成は、
前記ガスメータに取り付けられた状態で、前記ガスメータの表面上における前記特定の作動位置への外部からの磁界の侵入を防止する磁界侵入防止構造を有する保護用カバー部材と、
前記保護用カバー部材を前記ガスメータに取り付けた状態で前記保護用カバー部材の取り外しを防止する取り外し防止手段とを備え、
前記磁界侵入防止構造は、前記保護用カバー部材の内壁面の一部に、前記ガスメータの表面上における前記特定の作動位置を覆う状態で設けられた磁気シールド板で構成される点にある。
また、上記管継手がユニオン式管継手である場合には、上記管継手保護用カバー部材をユニオンナットの少なくとも前面側を覆うものとすれば、ユニオンナットをスパナにより緩めることができなくなり、そのユニオン式管継手の不正な取り外しを良好に防止することができる。
前記ガスメータに取り付けられた状態の前記保護用カバー部材に連結された状態で前記ガスメータの背面側に渡って設けられ、前記保護用カバー部材を保持する保持用部材を備え、
前記取り外し防止手段が、前記保護用カバー部材と前記保持用部材との連結の解除を防止するように構成されている点にある。
また、このように保護用カバー部材をガスメータの前面側を覆うものとした場合には、ガスメータの背面側に渡って設けられる上記保持用部材により、その保護用カバー部材をガスメータに取り付けられた状態で保持し、上記取り外し防止手段により保護用カバー部材と保持用部材との連結の解除を防止すれば、ガスメータから保護用カバー部材が取り外されることを防止することができる。
図1のガスメータの外観斜視図及び図2のガスメータの機能ブロック図に示すように、ガス配管2,3を通じて需要家へ供給されたガスを計量するためのガスメータ1は、ケーシング10の頂部にガスが流入する流入部11とガスが流出する流出部13とが設けられており、そして、その流入部11及び流出部13の夫々が、ユニオン式管継手5,6により、一次側ガス配管2及び二次側ガス配管3の夫々に接続された状態で設置されている。
そして、このようなガスメータ1は、流入部11から流出部13に渡るガス流路12に、公知の方法でガスを計量するように構成された計量部14が設けられており、マイクロコンピュータからなる制御部20が、その計量部14による計量結果を積算流量として、前面に配置された表示部25に表示するように構成されており、ガス供給業者は、その積算流量から算出したガス料金を需要家に課金する。
また、上部ケーシング10aの前面側には、制御部20により点滅作動可能なLED27、制御部20により積算流量が表示される表示部25、詳細については後述する復帰ボタン22等が配置されている。
そして、復帰ボタン22が押圧されると、遮断弁16の弁体(図示せず)が開栓する方向に移動すると共に、制御部20は、ソレノイド16aを通じてその復帰ボタン22の押圧を検知し、詳細については後述する漏洩検知処理を実行して二次側ガス配管3におけるガスの漏洩がないと判定した場合に、ソレノイド16aを励磁させ、遮断弁16を開栓状態とするように構成されている。
また、この復帰ボタン22には、不意の押圧を防止するためのキャップ23が設けられており、このキャップ23は、上部ケーシング10aに対して手で取り外し可能な状態で螺子により固定されている。
この漏洩検知処理については、公知の手順で実行されるものであるので詳細な説明については割愛するが、圧力センサ29により二次側ガス圧力の異常な低下を検知した場合には二次側ガス配管3においてガスが漏洩していると判定し、逆に、二次側ガス圧力が殆ど低下しない場合には二次側ガス配管3においてガスが漏洩していないと判定するという手順で実行される。
以下、保護カバー器具40の構成について、図4〜図7に基づいて説明する。
そして、この保護カバー器具40は、ガスメータ1に取り付けられた状態で、外部からの作動位置18aへの磁界の侵入を防止する磁界侵入防止構造Aを有する樹脂製の保護用カバー部材41と、保護用カバー部材41をガスメータ1に取り付けられた状態でその保護用カバー部材41の取り外しを防止する取り外し防止手段Xとを備える。
そして、保護カバー器具40には、ガスメータ1の背面側に渡って設けられ、ガスメータ1に取り付けられた状態の保護用カバー部材41に連結されその保護用カバー部材41をその状態で保持する保持用部材として、ガスメータ1の背面側更には上面の後方を覆うように形成された樹脂製の保持用カバー部材42が設けられている。
尚、この蝶番部43は、保護用カバー部材41や保持用カバー部材42等と一体成形された樹脂製の部分として形成することができるが、別に、蝶番構造を有する部品を保護用カバー部材41や保持用カバー部材42とを連結するように取り付けることでも構成することができる。
即ち、この錠前取付部44及び錠前45が、保護用カバー部材41をガスメータ1に取り付けられた状態でその保護用カバー部材41の取り外しを防止する取り外し防止手段Xとなる。
尚、この取り外し防止手段Xとしては、上記錠前45を利用するもの以外に、特殊工具を利用する特殊ボルト等を用いて保護用カバー部材41をガスメータ1に固定するもの等のように別の構成としても構わない。
即ち、上記空間49の幅を、保護用カバー部材41の壁面に比較的強力な磁石30が当接された場合でもリードスイッチ18が作動しない程度の幅(例えば、10mm程度)に設定することで、この保護カバー器具40が取り付けられた状態のガスメータ1に対しては、第三者が、磁石30を用いてリードスイッチ18を作動させることができなくなるので、不正な休止操作又は復帰操作を抑止することができる。
即ち、保護用カバー部材41をガスメータ1に取り付けた状態では、上記キャップ23を取り外すことができないので、復帰ボタン22を押圧することができなくなる。
よって、保護用カバー部材41をガスメータ1に取り付けた状態では、スパナ等の工具をユニオン管継手5,6のユニオンナットに装着できなくなり、そのユニオン式管継手5,6の取り外しが防止されている。
尚、この管継手カバー部46は、上記保護用カバー部材41側ではなく、保持用カバー部材42側に設けても構わず、更に、両方のカバー部材41,42に設けても構わない。
(1)上記実施の形態では、保護カバー器具40に、磁界侵入防止構造Xを有する保護用カバー部材41や取り外し防止手段X以外の、例えば、ボタン操作防止構造B、管継手カバー部46、保持用カバー部材42等を設けたが、これらは適宜省略しても構わない。
5,6:ユニオン式管継手(管継手)
11:流入部
13:流出部
14:計量部
16:遮断弁
18:リードスイッチ(磁気スイッチ)
18a:作動位置
20:制御部
22:復帰ボタン
40:ガスメータ用保護カバー器具
41:保護用カバー部材
42:保持用カバー部材
46:管継手カバー部
A:磁界侵入防止構造
X:取り外し防止手段
X:磁界侵入防止構造
Y:ボタン操作防止構造
Claims (4)
- 流入部から流出部に流通するガスを計量する計量部と、ガスの流通を遮断可能な遮断弁と、特定の作動位置への磁界の付加により作動する磁気スイッチと、前記磁気スイッチの作動に伴って前記遮断弁を制御する制御部とを備えたガスメータに取り付けられるガスメータ用保護カバー器具であって、
前記ガスメータに取り付けられた状態で、前記ガスメータの表面上における前記特定の作動位置への外部からの磁界の侵入を防止する磁界侵入防止構造を有する保護用カバー部材と、
前記保護用カバー部材を前記ガスメータに取り付けた状態で前記保護用カバー部材の取り外しを防止する取り外し防止手段とを備え、
前記磁界侵入防止構造は、前記保護用カバー部材の内壁面の一部に、前記ガスメータの表面上における前記特定の作動位置を覆う状態で設けられた磁気シールド板で構成されるガスメータ用保護カバー器具。 - 前記保護用カバー部材が、前記ガスメータに取り付けられた状態で、前記ガスメータに設けられた前記遮断弁の手動開栓用の復帰ボタンの外部からの押圧操作を阻止するボタン操作防止構造を有する請求項1に記載のガスメータ用保護カバー器具。
- 前記保護用カバー部材が、前記ガスメータに取り付けられた状態で、前記流入部と前記流出部とに設けられた夫々の管継手の少なくとも一部を覆う管継手カバー部を有する請求項1又2に記載のガスメータ用保護カバー器具。
- 前記保護用カバー部材が、前記ガスメータの前面側を覆うように形成されていると共に、
前記ガスメータに取り付けられた状態の前記保護用カバー部材に連結された状態で前記ガスメータの背面側に渡って設けられ、前記保護用カバー部材を保持する保持用部材を備え、
前記取り外し防止手段が、前記保護用カバー部材と前記保持用部材との連結の解除を防止するように構成されている請求項1〜3の何れか1項に記載のガスメータ用保護カバー器具。
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