JP2002156261A5 - - Google Patents
Download PDFInfo
- Publication number
- JP2002156261A5 JP2002156261A5 JP2000350968A JP2000350968A JP2002156261A5 JP 2002156261 A5 JP2002156261 A5 JP 2002156261A5 JP 2000350968 A JP2000350968 A JP 2000350968A JP 2000350968 A JP2000350968 A JP 2000350968A JP 2002156261 A5 JP2002156261 A5 JP 2002156261A5
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- battery
- time
- shutoff
- signal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Description
【発明の名称】ガス遮断装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】電源を供給する電池電源手段と、ガス媒体の供給や遮断を行う遮断手段と、前記電池電源手段の供給開始よりの使用時間を計測する電池使用時間計測手段と、前記電池電源手段の使用期間を設定する電池使用期限設定手段と、前記電池使用時間計測手段と前記電池使用期限設定手段とを比較し電池使用時間が電池使用期限に到達していると判定すると警告信号を出力する警告判定手段と、前記警告判定手段で電池使用期間経過を検出すると更に所定時間を計測すると共に、この所定時間経過時に前記遮断手段へ遮断信号を出力する時間計測手段と、前記所定時間経過以前に遮断手段をガス供給可能状態に復帰させる信号を出力する復帰手段と、前記警告判定手段からの警告信号により作動する報知手段とを備えたガス遮断装置。
【請求項2】時間計測手段で計測した所定時間が経過した時に、復帰禁止手段を介して復帰手段からの復帰信号を入力禁止とした請求項1記載のガス遮断装置。
【請求項3】復帰禁止手段は、ガス流量を検出する流量検出手段とガス漏れ等を検出する外部機器手段の少なくとも一方が異常と判定した時にも、復帰手段からの復帰信号を入力禁止とする請求項2記載のガス遮断装置。
【請求項4】ガス流量を検出する流量検出手段からの信号が出力されている間は、時間計測手段より出力される遮断信号を遅延させるようにした請求項1記載のガス遮断装置。
【請求項5】電源を供給する電池電源手段と、ガス媒体の供給や遮断を行う遮断手段と、前記電池電源手段の供給開始よりの使用時間を計測する電池使用時間計測手段と、前記電池電源手段の使用期間を設定する電池使用期限設定手段と、前記電池使用時間計測手段と前記電池使用期限設定手段とを比較し電池使用時間が電池使用期限に到達していると判定すると警告信号を出力する警告判定手段と、前記警告判定手段で電池使用期間経過を検出すると更に所定時間を計測すると共に、この所定時間経過時に前記遮断手段へ遮断信号を出力する時間計測手段と、前記所定時間経過以前に遮断手段をガス供給可能状態に復帰させる信号を出力する復帰手段と、前記警告判定手段からの警告信号により作動する報知手段とを備え、通信手段を介して前記警告判定手段からの警告信号を離れた場所に設置した報知手段に伝えるようにしたガス保安システム。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ガスやLPガス等を利用するガス器具の使用状態を監視するガス遮断装置に関し、更に詳しくはこれに用いられる電池電源の電源容量消耗時の安全性を確保したガス遮断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のガス遮断装置は、例えば特開平10−103546号公報に示されるように図4の構成になっていた。図4は従来のガス遮断装置のブロック図を示す。
【0003】
図4のガス遮断装置1において、2は電池電源で、ガス遮断装置全体に電源を供給する。3は遮断弁などの遮断手段で、流路でのガスの供給を停止したり、供給したりする。4は電圧低下検出部で、所定の動作保証時間内でガス遮断装置1の動作が可能な電池電源2の容量が残されている消耗状態の電池電圧検知して電圧低下信号Aを出力する。
【0004】
5は開栓受付部で、電圧低下信号Aが入力された時から遮断手段3の開栓受付を行って、開栓要求(開栓要求スイッチ又は通信による開栓信号の入力)があった時に開栓要求信号Cを出力する。
【0005】
6はタイマー部で、電圧低下信号Aが入力された時から所定の動作保証時間をカウントして開栓終了信号Dを出力する。7は開栓機能停止部で、開栓終了信号Dが入力されたときに開栓要求信号Cによる開栓を停止する閉栓停止信号Eを出力する。
【0006】
8はガス遮断制御部で、電池電圧低下信号A又は閉栓停止信号Eが入力された時遮断手段3を閉栓動作させ、閉栓停止信号Eの入力信号以前に開栓要求信号Cが入力された時には遮断弁3を開栓させる。
【0007】
次に従来例の構成の動作を説明する。電池電源2の消耗度をチェックしている電圧低下検出部4が電池消耗電圧を検出したとき、電圧低下信号Aを開栓受付部5とタイマー部6とガス遮断制御部8に出力する。電圧低下信号Aが入力されたガス遮断制御部8は、第一の遮断命令信号B1を出力して遮断手段3を動作させ、ガス通路の閉栓を実行する。
【0008】
タイマー部6は電圧低下信号Aが入力されるとカウント開始し、このタイマー部6により所定時間のカウント終了する迄の間に、開栓受付部5に開栓要求があり、開栓要求信号Cが出力された時には、ガス遮断制御部8は遮断手段3を開栓する。
【0009】
タイマー部6でカウント終了したとき、開栓終了信号Dが出力されるので、開栓機能停止部5は閉栓停止信号Eを出力して開栓要求の受付を停止する。閉栓停止信号Eが入力されたガス遮断装置1は第2の遮断命令信号B2を出力して遮断手段3を閉栓する。
【0010】
都市ガス、LPガス等の媒体ガスの流れる流路に取り付けられたガス遮断装置1において、電圧低下検出部4は所定時間間隔毎電池電源2の電圧を測定し電池の消耗度を監視している。予めガス遮断装置1を動作させ得る下限値の電圧を動作保証電圧として設定しておき、ここから所要の日数分逆上った時の電圧値を電池消耗電圧として設定する。電圧低下検出部4は、電池電圧を監視してこの消耗時の電池電圧を検出する。即ち所要日数分だけ電池消耗電圧が検出されてから電池電源2の電圧が動作保証電圧迄低下する期間だけ遮断手段3の開栓が可能としてガス遮断装置1を交換するまでの猶予期間を設けたものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では下記のような問題点があった。ガス遮断装置はガス流量を計測する機能を有するが計量部は10年という使用制限があるが、10年経過時点で電圧低下検出部4が所定の消耗状態の電池電圧を検知するとは限らず、10年経過時点で充分使用可能な場合があり、そのまま交換せずに使用された場合ガス遮断装置の電子回路の保証期限を経過してしまい、その後電池低下状態が発生した時回路部品が電池より先に寿命に達していた場合遮断できないことが想定され、結果ガス器具の異常な使用状態が発生した場合遮断することができず、ガス漏れによる中毒事故や最悪ガス爆発や火災等が発生したり等の危険があり、或いはガス事業者等が電池低下状態の警告表示が出ていないため交換し忘れてしまったり、結果前述のトラブルにつながったりする等の問題があった。
【0012】
本発明は上記課題を解決するもので、例え電池電圧が低下状態に至ってなくとも電池使用期間を計測しその使用期限の経過を検出すると警告報知を行うと共に更に交換通知期間を経過すると遮断しガス需要家が安全にガス器具を使用しかつその状態を監視できる安全性や信頼性の高いガス遮断装置を提供することを目的としたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、電源を供給する電池電源手段と、ガス媒体の供給や遮断を行う遮断手段と、前記電池電源手段の供給開始よりの使用時間を計測する電池使用時間計測手段と、前記電池電源手段の使用期間を設定する電池使用期限設定手段と、前記電池使用時間計測手段と前記電池使用期限設定手段とを比較し電池使用時間が電池使用期限に到達していると判定すると警告信号を出力する警告判定手段と、前記警告判定手段で電池使用期間経過を検出すると更に所定時間を計測すると共に、この所定時間経過時に前記遮断手段へ遮断信号を出力する時間計測手段と、前記所定時間経過以前に遮断手段をガス供給可能状態に復帰させる信号を出力する復帰手段と、前記警告判定手段からの警告信号により作動する報知手段とを備えたものである。
【0014】
このことにより、ガス遮断装置の交換の必要性を事前に報知でき、かつガス事業者等がうっかり交換を忘れても時間計測手段により所定時間経過すると遮断し、2度とガスを使用できないように遮断することにより事業者や需要家に強く交換を促せることができ、電池使用期限が過ぎているのに冬場の気温の急激な低下等の要因により電池電圧が低下し警告表示しても所定期間過ぎて遮断できないという不具合をなくすことができ、電池電源の消耗による安全監視機能が正常に動作しなくなるのを防ぎ安全性や信頼性を向上させている。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は上記目的を達成するため、電源を供給する電池電源手段と、ガス媒体の供給や遮断を行う遮断手段と、前記電池電源手段の供給開始よりの使用時間を計測する電池使用時間計測手段と、前記電池電源手段の使用期間を設定する電池使用期限設定手段と、前記電池使用時間計測手段と前記電池使用期限設定手段とを比較し電池使用時間が電池使用期限に到達していると判定すると警告信号を出力する警告判定手段と、前記警告判定手段で電池使用期間経過を検出すると更に所定時間を計測すると共に、この所定時間経過時に前記遮断手段へ遮断信号を出力する時間計測手段と、前記所定時間経過以前に遮断手段をガス供給可能状態に復帰させる信号を出力する復帰手段と、前記警告判定手段からの警告信号により作動する報知手段とを備えたものである。
【0016】
このことにより、ガス遮断装置の交換の必要性を事前に報知でき、かつガス事業者等がうっかり交換を忘れても時間計測手段により所定時間経過すると遮断し、2度とガスを使用できないように遮断することにより事業者や需要家に強く交換を促せることができ、電池使用期限が過ぎているのに冬場の気温の急激な低下等の要因により電池電圧が低下し警告表示しても所定期間過ぎて遮断できないという不具合をなくすことができ、電池電源の消耗による安全監視機能が正常に動作しなくなるのを防ぎ安全性や信頼性を向上させている。
【0017】
そして、まず警告判定手段で電池使用期限異常の出力を行い、報知手段を作動させることにより、ガス遮断装置の交換の必要性を通知でき、かつガス事業者等がうっかり交換を忘れても時間計測手段により所定時間経過すると遮断し、2度とガスを使用できないように遮断することにより事業者や需要家に強く交換を促している。電池使用期限が過ぎているのに冬場の気温の急激な低下等の要因により電池電圧が低下し報知手段を作動させても所定期間過ぎて遮断できないという不具合をなくすことができる。
【0018】
例えば電池使用期限経過後需要家宅でガス器具を使用している場合、冬場においてガスストーブ等の暖房装置を使用中、寒波等による急激な温度低下発生時電池使用期限をはるかに経過している場合、電池電圧の消耗度合いが電池容量が充分ある場合に比較して急激に低下したりするので、ガスストーブ等を異常な長時間使用した場合使用時間遮断する必要があるが、電池消耗により遮断できないという不具合がなくなり、ガス需要家は安心してガス器具の使用を行えると共に、時間計測手段により電池低下後の経過時間をカウントしており、その間にガス遮断装置が何らかの理由で交換されなかった場合電池電圧の更なる消耗により低下が予想され継続してガス器具の使用状態を安全監視するには危険であり所定時間経過後遮断手段を遮断すると共に、以降需要家がガス器具を誤って使用出来ない ようにガス供給のため遮断手段の復帰受付を禁止して遮断状態を維持することにより、電池電源の消耗による安全監視機能が正常に動作しなくなるのを防ぎ安全性や信頼性が向上する。
【0019】
また、復帰禁止手段は、ガス流量を検出する流量検出手段とガス漏れ等を検出する外部機器手段の少なくとも一方が異常と判定した時にも、復帰手段からの復帰信号を入力禁止とする。
【0020】
ガス需要家宅においてガス器具の異常な使用をされた場合、例えば誤ってガス器具を長時間使用し続けた場合にもガス供給停止するが、電池使用期限経過以降の状態で遮断手段を度々駆動すると、例え交換迄の電池容量を確保していると言っても電池電圧の更なる消耗により電圧低下が加速され継続してガス器具の使用状態を安全監視するには危険であり、以降需要家がガス器具を誤って使用出来ないようにガス供給のため遮断手段の復帰受付を禁止しているため、安全性や信頼性が向上する。
【0021】
さらに、ガス流量を検出する流量検出手段を有し、この流量検出手段からの信号が出力されている間は、時間計測手段より出力される遮断信号を遅延させるようにした。
【0022】
こうすることで、例えば、シャワー等のガス器具を使用している途中で突然ガス停止による冷水を浴びたりすることがなく、使い勝手、安全性、信頼性が向上する。
【0023】
加えて、通信手段を介して前記警告判定手段からの警告信号を離れた場所に設置した報知手段に伝えるようにしたガス保安システムとすれば、安全管理を確実に行うことが可能となる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。なお、図1〜図3において、同一機能を有する構成要素に関しては同一番号を付して説明する。
【0025】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1のガス遮断装置で、9はガス遮断装置の制御装置で、10は電池使用時間計測手段で、電池電源手段2の電源供給開始以降の使用時間を計測、監視する。11は電池使用期限設定手段で、ガス遮断装置の制御装置9に搭載する電池の使用期限を設定する。
【0026】
通常ガス遮断装置制御装置9は計測部が計量法等により10年と指定されており、少なくとも10年超の信頼耐久性を確保しており10年超の時間設定をできるようにしている。12は警告判定手段で、電池使用時間計測手段10と電池使用期限設定手段11とを比較し、電池の使用時間が設定された使用期限値に達したかどうかを判定し、電池電源手段2の使用期限に到達したと判定すると電池使用期限警告の報知信号を出力し電池使用期限切れ状態であることを通報する。
【0027】
13は時間計測手段で、警告判定手段12より電池使用期限経過信号が出力されたのを入力すると、電池使用期限切れ以降のガス遮断装置が使用可能な時間のカウントを開始する。
【0028】
即ち、ガス器具の使用状態の安全監視を正常に行える時間のカウントを行う。14は復帰手段で、操作されると遮断手段3にガス供給開始するため遮断手段3の復帰信号を出力する。15は復帰禁止手段で、復帰手段14からの復帰信号を遮断手段3に出力するか否か判定し、復帰禁止状態でなければ復帰信号を出力し遮断手段3を開放状態にしガス供給可能とする。
【0029】
時間計測手段13で使用可能時間を計測完了すると、即ち所定時間が経過すると復帰禁止手段15に復帰手段14からの復帰指示信号を入力を禁止し、遮断手段3が遮断状態のままであるのを維持する。
【0030】
16は報知手段で、電池使用期限警告状態などを表示する、例えばLCD素子やLED素子からなる表示手段であったり、又通信機能を有し(図示せず)公衆電話回線などを利用しガス事業者の保安センターに電池使用期限異常の通報を行う。
【0031】
次に上記構成の動作を説明する。ガス遮断装置が設置されガス需要家のガス器具使用状態を監視するが、通常10年使用可能な電池容量設計になっている。又制御装置9は10年動作可能な信頼性の高い電子回路部品で構成されている。
【0032】
従って最低10年信頼性の能力を有しており、誤って信頼性のない異常な長期にわたる使用をされることがないように、電池電源手段2よりの電源供給が開始されると電池使用時間計測手段10で供給開始以来の使用時間(経過時間)を計測する。一方電池使用期限設定手段11ではガス遮断装置の制御装置9の電池電源としての使用期限を通信などの手段(図示せず)で設定する。
【0033】
警告判定手段12は電池使用時間計測手段10の計測時間と電池使用期限設定手段11の設定期間値とを比較し、使用開始以来の経過時間が設定値に到達したかどうかを監視している。警告判定手段12により使用制限時間に達したのを検出すると時間計測手段13や復帰禁止手段15に電池使用期限経過信号を出力する。
【0034】
又、警告判定手段12は電池使用期限経過状態を検出すると報知手段16に警告信号を出力する。報知手段16により電池期限経過状態の表示をLCD素子やLED素子等で行う。更にガス供給事業者に電話回線などを通じて電池期限経過異常状態を通報する。
【0035】
一方、時間計測手段13は電池期限経過状態を検出するとガス遮断装置の交換される迄の猶予期間の時間カウントを行う。即ち電池使用期間切れ以降のガス遮断装置の使用可能時間を計測する。所定時間カウントすると復帰禁止手段15に復帰手段14からの信号受付を禁止状態にすると共に、以降ガス器具の異常使用により遮断手段3によりガス供給停止状態になった場合、復帰手段14により遮断手段3の駆動禁止となる。即ちこのことにより以後ガス供給停止を図ることによりガス遮断装置の安全使用可能時間を経過したことを通知し交換措置を促す。
【0036】
このようにしてガス遮断装置の電池電源が電池使用時間計測手段10により所定時間経過したのを警告判定手段12で検出すると電池使用期間異常と判定し、即座にガス需要家、ガス供給事業者に電池使用期間切れ異常として通知する。
【0037】
異常発生時需要家が例えガス器具を使用していた場合でも、例えばガスストーブ等の暖房器具を使用していた場合突然遮断すると、再度ガスを使用するため一度ガスストーブのガスバルブを閉栓して復帰手段14を操作しガス供給されねばならないが、誤ってガスバルブを開栓したまま復帰されると生ガスが排出され、ガス中毒を起こしたり、COガス漏れ等のトラブル、或いは最悪ガスによる火災などを引き起こしかねない危険性がある。
【0038】
そこで、まず即座に通報することによりガス器具使用中の遮断によるトラブルを防止すると共に、ガス遮断装置の交換を警報通知でき、その後ガス遮断装置が交換されず継続して使用されても時間計測手段13により所定時間経過したのを検出すると強制的に遮断しガス供給を停止する。
【0039】
特に冬場の寒波等による低温状態が発生し、利用者が異常なガス器具使用を行った結果遮断せねばならない状況が発生した時、例えば長時間使用による使用時間遮断等に至った場合、低温状態と電池の異常な長期の使用による電池寿命末期の突然の電圧低下状態に直面し、遮断することが出来なくなって最悪ガス漏れによる火災などが起こらないように充分電池寿命末期の挙動を把握できる使用期間かどうかを監視するので安全性や信頼性、及び使い勝手が向上する。
【0040】
(実施例2)
図2は本発明の実施例2のガス遮断装置である。図2において、図1と同一機能を有する構成要素には同一番号を付し説明は省略する。
【0041】
図2は本発明の実施例2のガス遮断装置で、17は流量検出手段で、使用ガス量の検出を行う。流量検出手段は例えば超音波素子を用いて伝搬時間計測を行うことによる流量計測の方式であったり、コアンダ効果を利用した流量発振を計測することによる流量計測の方式であったり、又膜式計量部によるガス量計測を行う方式もある。
【0042】
18は外部機器手段で、例えばガス漏れ検出を行うガス漏れ警報器であったり、地震を検出する感震手段であったり、又ガス圧力を検出する圧力検出手段であり、ガス漏れや地震を検出したりガス圧力を検出すると信号を出力する。
【0043】
19は異常判定手段で、流量検出手段17で検出したガスの使用状態より、例えば一つのガス器具を異常な程長時間したのを検出したり、或いは外部機器手段18でガス漏れを検出したり、地震を検出すると所定強度以上か判定し所定強度以上の地震と判定すると遮断手段3にガス供給停止するための遮断信号を出力する。
【0044】
次に上記構成の動作を説明する。ガス遮断装置が設置され電池電源手段2より電源供給開始され電池使用時間計測手段10で使用時間を計測すると共に、流量検出手段17や外部機器手段18でガス需要家のガス器具使用状態を監視する。その使用途中で異常な使用を異常判定手段19で検出すると、例えばガスストーブを異常な長時間使用しているのを検出すると遮断手段3に遮断信号を出力しガス供給を停止する。
【0045】
このようにガス器具の使用状態等を監視しつつ電池使用時間計測手段10で計測している経過時間が、電池使用時間設定手段11に設定された到達すると、警告判定手段12は電池電源手段2の電池容量が余裕をもって遮断手段3を駆動できる限界に近づいたとして電池使用期限経過信号を出力する。
【0046】
電池使用期限経過信号は時間計測手段13や復帰禁止手段15に入力される。更に警告判定手段12は電池使用期限経過状態を検出すると報知手段16に警告信号を出力する。報知手段16により電池使用期限経過状態の警告表示をLCD素子やLED素子等で行う。更にガス供給事業者に電話回線などを通じて電池使用期限経過異常状態を通報し、ガス遮断装置交換要求を行う。
【0047】
更に、時間計測手段13は電池使用時間経過信号状態を検出すると時間カウントを行い電池使用期限以降のガス遮断装置の使用可能時間、即ち交換する迄の猶予期間の時間を計測する。所定時間カウントすると復帰禁止手段15に復帰手段14からの信号受付を禁止状態にすると共に遮断手段3に遮断出力を行う。
【0048】
このことにより以降ガス供給停止を図ることによりガス遮断装置の安全使用可能時間を経過したことを通知する。ここで、電池使用期限経過信号を受けた後、時間計測手段13で時間カウント中に、流量検出手段17や外部機器手段18により需要家のガス器具の使用状態を検出し、その使用状態を異常判定手段19で監視しているが、異常状態を検出するとその時点で時間計測手段13の時間カウントを停止し、かつガス使用禁止状態にする。
【0049】
即ち電池使用期間経過信号を受けた後時間計測手段13で時間カウント中に、例えばガスストーブ等を異常な長時間使用したり、或いはガスホースが何らかの原因ではずれた場合異常な高流量が流れるが、この様な状態を異常判定手段19で検出すると遮断出力を遮断手段3に出力すると共に、復帰禁止手段15に遮断通知を行う。
【0050】
以降復帰手段14より遮断手段3の復帰出力を入力しても遮断状態を保持する共に復帰信号入力を禁止する。報知手段16を介して以降ガス遮断装置自体を交換しない限りガス供給できない旨を需要家並びにガス供給事業者に通知する。
【0051】
このようにしてガス遮断装置の制御装置9の電池電源が供給開始以来電池使用時間計測手段10で使用時間を計測し、電池使用期限設定手段11に設定された使用期限に達したかどうかを警告判定手段12で監視し経過したのを検出すると、電池使用時間経過異常と判定し即座にガス需要家、ガス供給事業者に電池使用期間経過異常を通知するので、電池使用期間経過異常発生時需要家が例えガス器具を使用していた場合でも、例えばガスストーブ等の暖房器具を使用していた場合突然遮断すると、再度ガスを使用するため一度ガスストーブのガスバルブを閉栓して復帰手段14を操作しガス供給されねばならないが、誤ってガスバルブを開栓したまま復帰されると生ガスが排出され、ガス中毒を起こしたり、COガス漏れ等のトラブル、或いは最悪ガスによる火災などを引き起こしかねない危険性があり、まず即座に通報することによりガス器具使用中の遮断によるトラブルを防止できる。
【0052】
その後電池使用期限が来ているのに、ガス遮断装置が交換されず継続して使用されても、時間計測手段13により所定時間カウントしている最中に、流量検出手段17によりガス器具の異常な使用状態を検出した時、或いは外部機器手段18によりガス漏れやCO漏れを検出した時、或いは感震センサーにより強い地震を検出した時、遮断手段3を駆動しガス供給を停止し、時間計測手段時間13のカウントを停止し、且つ遮断信号を復帰禁止手段15に通知し2度とガス使用できないように復帰禁止とする。
【0053】
このような場合遮断手段3を駆動すると電池電源の容量を多量に消費するため、ガス器具の使用状態監視を正確に行いにくくなるので、復帰禁止手段15に遮断通知し、以後ガス使用するために復帰手段14を介して遮断手段3の開操作を禁止し遮断状態を保持する。
【0054】
従って、電池使用期限切れ状態で正常に安全監視を出来なくなるのを防止でき、特にガス遮断装置が交換されず、電池容量のほとんどが消費される程消費が進行すると、特に冬場に急激な低温状態が発生した時、ガス器具のガスホースはずれ等の異常使用状態を検知した場合合計流量遮断するが、このとき電池容量が寿命末期だった場合急激な電圧低下となり最悪遮断不可状態になる可能性が高い。
【0055】
しかし、使用時間計測手段10で電池の使用時間を計測し電池容量が充分に確保された時点で、かつ急激な温度変化が発生しても電池低下に至る挙動を把握できる状態で電池使用期限を設定しているので遮断不可状態になることがなく、かつせっかく電池使用期限を警告通知してもその後何度も異常なガス器具の使われ方をされ、電池容量の異常な消耗をできないように、異常検知による遮断事象発生時即座に遮断し、2度と復帰できないようにしガス遮断装置の交換促進を促すので極めて安全性や使い勝手が向上する。
【0056】
(実施例3)
図3は本発明の実施例3のガス遮断装置である。図3において、図1、図2と同一機能を有する構成要素には同一番号を付し説明は省略する。
【0057】
図3で、20は遮断信号遅延手段で、警告判定手段12より電池使用期限経過信号が出力され、時間計測手段13で更にガス遮断装置交換迄の猶予期間の時間をカウントし所定時間経過すると遮断信号が出力されるが、流量検出手段17でガス器具使用の流量信号が出力されているか否かを判定し、流量信号があれば遮断出力を遅延し、流量信号がなくなれば遮断出力を行う。
【0058】
次に上記構成の動作を説明する。ガス遮断装置が設置され電池電源手段2の電源供給開始以来の使用時間を計測すると共に、流量検出手段17や外部機器手段18でガス需要家のガス器具使用状態を監視する。
【0059】
ガス器具の使用途中で異常な使用を異常判定手段19で検出すると、例えばガスストーブを異常な長時間使用しているのを検出すると遮断手段3に遮断信号を出力しガス供給を停止する。このようなガス器具の使用実態監視状況下で電池電源手段2の使用時間が電池使用期限設定手段11の設定値に到達したのを警告判定手段12で検出すると、電池使用期限経過信号が出力される。
【0060】
警告判定手段12より出力された電池期限経過信号は、時間計測手段13、復帰禁止手段15、及び報知手段16に入力される。時間計測手段13は電池使用期限経過状態を入力するとガス遮断装置交換迄の猶予期間の時間カウントを行う。ガス事業者等がうっかり交換を忘れ、時間計測手段13で所定時間が経過すると、遮断信号が出力される。遮断信号は遮断信号遅延手段20を介して遮断手段3に遮断信号を出力する。
【0061】
遮断信号遅延手段20では、流量検出手段17の出力信号を判定し、流量信号が入力されれば需要家がガス器具を使用中と判定し遮断信号の出力を遅延させる。その後ガス需要家がガス器具を停止し、流量検出手段17より流量信号が無くなったのを検知するとガス器具の使用停止と判定し、遮断手段3に遮断信号を出力しガス流路を遮断しガスの供給を停止する。
【0062】
このことにより以降ガス供給停止を図ることによりガス遮断装置の交換可能な猶予期間の時間を経過したことを通知する。異常と判定すると遮断信号を遮断手段3に出力すると共に、復帰禁止手段16に遮断通知を行う。以降復帰手段15より遮断手段3の復帰出力を入力しても遮断状態を保持する共に復帰信号入力を禁止する。報知手段17を介して以降ガス遮断装置自体を交換しない限りガス供給できない旨を需要家並びにガス供給事業者に通知する。
【0063】
又、時間計測手段13でガス遮断装置の交換迄の猶予期間の時間カウントを行い、所定時間カウントすると復帰禁止手段15に復帰手段14からの信号受付を禁止状態にすると共に遮断手段3に遮断出力を行うが、突然遮断信号を出力することによりガス需要家がシャワー等のガス器具を使用していた場合、冷水を浴びたり等の不快感が生ずるが、ガス器具を使用停止するまで待ち、器具使用停止を検出後遮断するので、電池使用期限満了時の使い勝手がよくなる。
【0064】
又、警告判定手段12が電池使用期限経過信号を出力すると、報知手段16により電池使用期限経過異常の表示をLCD素子やLED素子等で行う。更にガス供給事業者に電話回線などを通じて電池使用期限経過異常状態を通報する。このことにより報知手段16により警告表示されたり又通信手段(図示せず)により公衆電話回線を利用しガス事業者の保安センターに異常通報するので、ガス需要家或いはガス事業者が電池使用期限経過異常に気付き即座にガス遮断装置交換などの対応を行える。
【0065】
このようにして電池使用時間計測手段により電池電源の使用開始からの経過時間を計測し、警告判定手段で電池使用時間が電池使用期限設定手段の使用期限に達したかを監視し到達したのを検出すると時間計測手段での時間計測をスタートさせると共に、直ちに警告判定手段により電池使用期限状態であることを需要家あるいはガス事業者に早く通知するため報知手段により電池使用期限警告表示を行ったり通信手段により電話回線等を利用しガス事業者の保安センターへ通報を行い、ガス供給遮断による電池使用期限切れ状態の認識をさせることにより、いち早くガス事業者にガス遮断装置の交換などの対応を行わせると共に、更に復帰禁止手段に電池使用期限状態信号を出力し、時間計測手段が所定時間経過すると遮断信号が出力される。
【0066】
この時需要家宅でガス器具を使用しているかどうかを流量検出手段で流量信号を検出し、その結果遮断信号遅延手段で流量信号が所定値以上あると判定した場合、需要家がガス器具を使用中として遮断信号の出力を遅延させ、即ちシャワー等のガス器具を使用している途中突然ガス停止による冷水を浴びたりすることのないように使用停止したときを検出するまで遅延させることにより、電池使用期限経過時の使い勝手や安全性や信頼性が向上する。
【0067】
以上説明したように各実施例によれば、ガス遮断装置の電池電源が電池使用時間計測手段により所定時間経過したのを警告判定手段で検出すると電池使用期間異常と判定し、即座にガス需要家、ガス供給事業者に電池使用期間切れ異常として通知すると共に、十分電池寿命末期の挙動を把握できる使用期間かどうかを監視するので安全性や信頼性、及び使い勝手が向上する。
【0068】
又、ガス流量等が異常であることを検知すれば、即座に遮断し、2度と復帰できないようにしてガス遮断装置の交換促進を促すので安全性や使い勝手が向上する。
【0069】
更に、例えばシャワー等のガス器具を使用している途中突然ガス停止による冷水を浴びたりすることのないように使用停止したときを検出するまで遅延させることにより、電池使用期限経過時の使い勝手や安全性や信頼性が向上する。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、時間の管理によりガス保安を確実とし、信頼性を著しく高めたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のガス遮断装置の制御ブロック図
【図2】本発明の実施例2のガス遮断装置の制御ブロック図
【図3】本発明の実施例3のガス遮断装置の制御ブロック図
【図4】従来のガス遮断装置の制御ブロック図
【符号の説明】
2 電池電源手段
3 遮断手段
10 電池使用時間計測手段
11 電池使用期限設定手段
12 警告判定手段
13 時間計測手段
14 復帰手段
15 復帰禁止手段
16 報知手段
17 流量検出手段
18 外部機器手段
19 異常判定手段
20 遮断信号遅延手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】電源を供給する電池電源手段と、ガス媒体の供給や遮断を行う遮断手段と、前記電池電源手段の供給開始よりの使用時間を計測する電池使用時間計測手段と、前記電池電源手段の使用期間を設定する電池使用期限設定手段と、前記電池使用時間計測手段と前記電池使用期限設定手段とを比較し電池使用時間が電池使用期限に到達していると判定すると警告信号を出力する警告判定手段と、前記警告判定手段で電池使用期間経過を検出すると更に所定時間を計測すると共に、この所定時間経過時に前記遮断手段へ遮断信号を出力する時間計測手段と、前記所定時間経過以前に遮断手段をガス供給可能状態に復帰させる信号を出力する復帰手段と、前記警告判定手段からの警告信号により作動する報知手段とを備えたガス遮断装置。
【請求項2】時間計測手段で計測した所定時間が経過した時に、復帰禁止手段を介して復帰手段からの復帰信号を入力禁止とした請求項1記載のガス遮断装置。
【請求項3】復帰禁止手段は、ガス流量を検出する流量検出手段とガス漏れ等を検出する外部機器手段の少なくとも一方が異常と判定した時にも、復帰手段からの復帰信号を入力禁止とする請求項2記載のガス遮断装置。
【請求項4】ガス流量を検出する流量検出手段からの信号が出力されている間は、時間計測手段より出力される遮断信号を遅延させるようにした請求項1記載のガス遮断装置。
【請求項5】電源を供給する電池電源手段と、ガス媒体の供給や遮断を行う遮断手段と、前記電池電源手段の供給開始よりの使用時間を計測する電池使用時間計測手段と、前記電池電源手段の使用期間を設定する電池使用期限設定手段と、前記電池使用時間計測手段と前記電池使用期限設定手段とを比較し電池使用時間が電池使用期限に到達していると判定すると警告信号を出力する警告判定手段と、前記警告判定手段で電池使用期間経過を検出すると更に所定時間を計測すると共に、この所定時間経過時に前記遮断手段へ遮断信号を出力する時間計測手段と、前記所定時間経過以前に遮断手段をガス供給可能状態に復帰させる信号を出力する復帰手段と、前記警告判定手段からの警告信号により作動する報知手段とを備え、通信手段を介して前記警告判定手段からの警告信号を離れた場所に設置した報知手段に伝えるようにしたガス保安システム。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ガスやLPガス等を利用するガス器具の使用状態を監視するガス遮断装置に関し、更に詳しくはこれに用いられる電池電源の電源容量消耗時の安全性を確保したガス遮断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のガス遮断装置は、例えば特開平10−103546号公報に示されるように図4の構成になっていた。図4は従来のガス遮断装置のブロック図を示す。
【0003】
図4のガス遮断装置1において、2は電池電源で、ガス遮断装置全体に電源を供給する。3は遮断弁などの遮断手段で、流路でのガスの供給を停止したり、供給したりする。4は電圧低下検出部で、所定の動作保証時間内でガス遮断装置1の動作が可能な電池電源2の容量が残されている消耗状態の電池電圧検知して電圧低下信号Aを出力する。
【0004】
5は開栓受付部で、電圧低下信号Aが入力された時から遮断手段3の開栓受付を行って、開栓要求(開栓要求スイッチ又は通信による開栓信号の入力)があった時に開栓要求信号Cを出力する。
【0005】
6はタイマー部で、電圧低下信号Aが入力された時から所定の動作保証時間をカウントして開栓終了信号Dを出力する。7は開栓機能停止部で、開栓終了信号Dが入力されたときに開栓要求信号Cによる開栓を停止する閉栓停止信号Eを出力する。
【0006】
8はガス遮断制御部で、電池電圧低下信号A又は閉栓停止信号Eが入力された時遮断手段3を閉栓動作させ、閉栓停止信号Eの入力信号以前に開栓要求信号Cが入力された時には遮断弁3を開栓させる。
【0007】
次に従来例の構成の動作を説明する。電池電源2の消耗度をチェックしている電圧低下検出部4が電池消耗電圧を検出したとき、電圧低下信号Aを開栓受付部5とタイマー部6とガス遮断制御部8に出力する。電圧低下信号Aが入力されたガス遮断制御部8は、第一の遮断命令信号B1を出力して遮断手段3を動作させ、ガス通路の閉栓を実行する。
【0008】
タイマー部6は電圧低下信号Aが入力されるとカウント開始し、このタイマー部6により所定時間のカウント終了する迄の間に、開栓受付部5に開栓要求があり、開栓要求信号Cが出力された時には、ガス遮断制御部8は遮断手段3を開栓する。
【0009】
タイマー部6でカウント終了したとき、開栓終了信号Dが出力されるので、開栓機能停止部5は閉栓停止信号Eを出力して開栓要求の受付を停止する。閉栓停止信号Eが入力されたガス遮断装置1は第2の遮断命令信号B2を出力して遮断手段3を閉栓する。
【0010】
都市ガス、LPガス等の媒体ガスの流れる流路に取り付けられたガス遮断装置1において、電圧低下検出部4は所定時間間隔毎電池電源2の電圧を測定し電池の消耗度を監視している。予めガス遮断装置1を動作させ得る下限値の電圧を動作保証電圧として設定しておき、ここから所要の日数分逆上った時の電圧値を電池消耗電圧として設定する。電圧低下検出部4は、電池電圧を監視してこの消耗時の電池電圧を検出する。即ち所要日数分だけ電池消耗電圧が検出されてから電池電源2の電圧が動作保証電圧迄低下する期間だけ遮断手段3の開栓が可能としてガス遮断装置1を交換するまでの猶予期間を設けたものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では下記のような問題点があった。ガス遮断装置はガス流量を計測する機能を有するが計量部は10年という使用制限があるが、10年経過時点で電圧低下検出部4が所定の消耗状態の電池電圧を検知するとは限らず、10年経過時点で充分使用可能な場合があり、そのまま交換せずに使用された場合ガス遮断装置の電子回路の保証期限を経過してしまい、その後電池低下状態が発生した時回路部品が電池より先に寿命に達していた場合遮断できないことが想定され、結果ガス器具の異常な使用状態が発生した場合遮断することができず、ガス漏れによる中毒事故や最悪ガス爆発や火災等が発生したり等の危険があり、或いはガス事業者等が電池低下状態の警告表示が出ていないため交換し忘れてしまったり、結果前述のトラブルにつながったりする等の問題があった。
【0012】
本発明は上記課題を解決するもので、例え電池電圧が低下状態に至ってなくとも電池使用期間を計測しその使用期限の経過を検出すると警告報知を行うと共に更に交換通知期間を経過すると遮断しガス需要家が安全にガス器具を使用しかつその状態を監視できる安全性や信頼性の高いガス遮断装置を提供することを目的としたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、電源を供給する電池電源手段と、ガス媒体の供給や遮断を行う遮断手段と、前記電池電源手段の供給開始よりの使用時間を計測する電池使用時間計測手段と、前記電池電源手段の使用期間を設定する電池使用期限設定手段と、前記電池使用時間計測手段と前記電池使用期限設定手段とを比較し電池使用時間が電池使用期限に到達していると判定すると警告信号を出力する警告判定手段と、前記警告判定手段で電池使用期間経過を検出すると更に所定時間を計測すると共に、この所定時間経過時に前記遮断手段へ遮断信号を出力する時間計測手段と、前記所定時間経過以前に遮断手段をガス供給可能状態に復帰させる信号を出力する復帰手段と、前記警告判定手段からの警告信号により作動する報知手段とを備えたものである。
【0014】
このことにより、ガス遮断装置の交換の必要性を事前に報知でき、かつガス事業者等がうっかり交換を忘れても時間計測手段により所定時間経過すると遮断し、2度とガスを使用できないように遮断することにより事業者や需要家に強く交換を促せることができ、電池使用期限が過ぎているのに冬場の気温の急激な低下等の要因により電池電圧が低下し警告表示しても所定期間過ぎて遮断できないという不具合をなくすことができ、電池電源の消耗による安全監視機能が正常に動作しなくなるのを防ぎ安全性や信頼性を向上させている。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は上記目的を達成するため、電源を供給する電池電源手段と、ガス媒体の供給や遮断を行う遮断手段と、前記電池電源手段の供給開始よりの使用時間を計測する電池使用時間計測手段と、前記電池電源手段の使用期間を設定する電池使用期限設定手段と、前記電池使用時間計測手段と前記電池使用期限設定手段とを比較し電池使用時間が電池使用期限に到達していると判定すると警告信号を出力する警告判定手段と、前記警告判定手段で電池使用期間経過を検出すると更に所定時間を計測すると共に、この所定時間経過時に前記遮断手段へ遮断信号を出力する時間計測手段と、前記所定時間経過以前に遮断手段をガス供給可能状態に復帰させる信号を出力する復帰手段と、前記警告判定手段からの警告信号により作動する報知手段とを備えたものである。
【0016】
このことにより、ガス遮断装置の交換の必要性を事前に報知でき、かつガス事業者等がうっかり交換を忘れても時間計測手段により所定時間経過すると遮断し、2度とガスを使用できないように遮断することにより事業者や需要家に強く交換を促せることができ、電池使用期限が過ぎているのに冬場の気温の急激な低下等の要因により電池電圧が低下し警告表示しても所定期間過ぎて遮断できないという不具合をなくすことができ、電池電源の消耗による安全監視機能が正常に動作しなくなるのを防ぎ安全性や信頼性を向上させている。
【0017】
そして、まず警告判定手段で電池使用期限異常の出力を行い、報知手段を作動させることにより、ガス遮断装置の交換の必要性を通知でき、かつガス事業者等がうっかり交換を忘れても時間計測手段により所定時間経過すると遮断し、2度とガスを使用できないように遮断することにより事業者や需要家に強く交換を促している。電池使用期限が過ぎているのに冬場の気温の急激な低下等の要因により電池電圧が低下し報知手段を作動させても所定期間過ぎて遮断できないという不具合をなくすことができる。
【0018】
例えば電池使用期限経過後需要家宅でガス器具を使用している場合、冬場においてガスストーブ等の暖房装置を使用中、寒波等による急激な温度低下発生時電池使用期限をはるかに経過している場合、電池電圧の消耗度合いが電池容量が充分ある場合に比較して急激に低下したりするので、ガスストーブ等を異常な長時間使用した場合使用時間遮断する必要があるが、電池消耗により遮断できないという不具合がなくなり、ガス需要家は安心してガス器具の使用を行えると共に、時間計測手段により電池低下後の経過時間をカウントしており、その間にガス遮断装置が何らかの理由で交換されなかった場合電池電圧の更なる消耗により低下が予想され継続してガス器具の使用状態を安全監視するには危険であり所定時間経過後遮断手段を遮断すると共に、以降需要家がガス器具を誤って使用出来ない ようにガス供給のため遮断手段の復帰受付を禁止して遮断状態を維持することにより、電池電源の消耗による安全監視機能が正常に動作しなくなるのを防ぎ安全性や信頼性が向上する。
【0019】
また、復帰禁止手段は、ガス流量を検出する流量検出手段とガス漏れ等を検出する外部機器手段の少なくとも一方が異常と判定した時にも、復帰手段からの復帰信号を入力禁止とする。
【0020】
ガス需要家宅においてガス器具の異常な使用をされた場合、例えば誤ってガス器具を長時間使用し続けた場合にもガス供給停止するが、電池使用期限経過以降の状態で遮断手段を度々駆動すると、例え交換迄の電池容量を確保していると言っても電池電圧の更なる消耗により電圧低下が加速され継続してガス器具の使用状態を安全監視するには危険であり、以降需要家がガス器具を誤って使用出来ないようにガス供給のため遮断手段の復帰受付を禁止しているため、安全性や信頼性が向上する。
【0021】
さらに、ガス流量を検出する流量検出手段を有し、この流量検出手段からの信号が出力されている間は、時間計測手段より出力される遮断信号を遅延させるようにした。
【0022】
こうすることで、例えば、シャワー等のガス器具を使用している途中で突然ガス停止による冷水を浴びたりすることがなく、使い勝手、安全性、信頼性が向上する。
【0023】
加えて、通信手段を介して前記警告判定手段からの警告信号を離れた場所に設置した報知手段に伝えるようにしたガス保安システムとすれば、安全管理を確実に行うことが可能となる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。なお、図1〜図3において、同一機能を有する構成要素に関しては同一番号を付して説明する。
【0025】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1のガス遮断装置で、9はガス遮断装置の制御装置で、10は電池使用時間計測手段で、電池電源手段2の電源供給開始以降の使用時間を計測、監視する。11は電池使用期限設定手段で、ガス遮断装置の制御装置9に搭載する電池の使用期限を設定する。
【0026】
通常ガス遮断装置制御装置9は計測部が計量法等により10年と指定されており、少なくとも10年超の信頼耐久性を確保しており10年超の時間設定をできるようにしている。12は警告判定手段で、電池使用時間計測手段10と電池使用期限設定手段11とを比較し、電池の使用時間が設定された使用期限値に達したかどうかを判定し、電池電源手段2の使用期限に到達したと判定すると電池使用期限警告の報知信号を出力し電池使用期限切れ状態であることを通報する。
【0027】
13は時間計測手段で、警告判定手段12より電池使用期限経過信号が出力されたのを入力すると、電池使用期限切れ以降のガス遮断装置が使用可能な時間のカウントを開始する。
【0028】
即ち、ガス器具の使用状態の安全監視を正常に行える時間のカウントを行う。14は復帰手段で、操作されると遮断手段3にガス供給開始するため遮断手段3の復帰信号を出力する。15は復帰禁止手段で、復帰手段14からの復帰信号を遮断手段3に出力するか否か判定し、復帰禁止状態でなければ復帰信号を出力し遮断手段3を開放状態にしガス供給可能とする。
【0029】
時間計測手段13で使用可能時間を計測完了すると、即ち所定時間が経過すると復帰禁止手段15に復帰手段14からの復帰指示信号を入力を禁止し、遮断手段3が遮断状態のままであるのを維持する。
【0030】
16は報知手段で、電池使用期限警告状態などを表示する、例えばLCD素子やLED素子からなる表示手段であったり、又通信機能を有し(図示せず)公衆電話回線などを利用しガス事業者の保安センターに電池使用期限異常の通報を行う。
【0031】
次に上記構成の動作を説明する。ガス遮断装置が設置されガス需要家のガス器具使用状態を監視するが、通常10年使用可能な電池容量設計になっている。又制御装置9は10年動作可能な信頼性の高い電子回路部品で構成されている。
【0032】
従って最低10年信頼性の能力を有しており、誤って信頼性のない異常な長期にわたる使用をされることがないように、電池電源手段2よりの電源供給が開始されると電池使用時間計測手段10で供給開始以来の使用時間(経過時間)を計測する。一方電池使用期限設定手段11ではガス遮断装置の制御装置9の電池電源としての使用期限を通信などの手段(図示せず)で設定する。
【0033】
警告判定手段12は電池使用時間計測手段10の計測時間と電池使用期限設定手段11の設定期間値とを比較し、使用開始以来の経過時間が設定値に到達したかどうかを監視している。警告判定手段12により使用制限時間に達したのを検出すると時間計測手段13や復帰禁止手段15に電池使用期限経過信号を出力する。
【0034】
又、警告判定手段12は電池使用期限経過状態を検出すると報知手段16に警告信号を出力する。報知手段16により電池期限経過状態の表示をLCD素子やLED素子等で行う。更にガス供給事業者に電話回線などを通じて電池期限経過異常状態を通報する。
【0035】
一方、時間計測手段13は電池期限経過状態を検出するとガス遮断装置の交換される迄の猶予期間の時間カウントを行う。即ち電池使用期間切れ以降のガス遮断装置の使用可能時間を計測する。所定時間カウントすると復帰禁止手段15に復帰手段14からの信号受付を禁止状態にすると共に、以降ガス器具の異常使用により遮断手段3によりガス供給停止状態になった場合、復帰手段14により遮断手段3の駆動禁止となる。即ちこのことにより以後ガス供給停止を図ることによりガス遮断装置の安全使用可能時間を経過したことを通知し交換措置を促す。
【0036】
このようにしてガス遮断装置の電池電源が電池使用時間計測手段10により所定時間経過したのを警告判定手段12で検出すると電池使用期間異常と判定し、即座にガス需要家、ガス供給事業者に電池使用期間切れ異常として通知する。
【0037】
異常発生時需要家が例えガス器具を使用していた場合でも、例えばガスストーブ等の暖房器具を使用していた場合突然遮断すると、再度ガスを使用するため一度ガスストーブのガスバルブを閉栓して復帰手段14を操作しガス供給されねばならないが、誤ってガスバルブを開栓したまま復帰されると生ガスが排出され、ガス中毒を起こしたり、COガス漏れ等のトラブル、或いは最悪ガスによる火災などを引き起こしかねない危険性がある。
【0038】
そこで、まず即座に通報することによりガス器具使用中の遮断によるトラブルを防止すると共に、ガス遮断装置の交換を警報通知でき、その後ガス遮断装置が交換されず継続して使用されても時間計測手段13により所定時間経過したのを検出すると強制的に遮断しガス供給を停止する。
【0039】
特に冬場の寒波等による低温状態が発生し、利用者が異常なガス器具使用を行った結果遮断せねばならない状況が発生した時、例えば長時間使用による使用時間遮断等に至った場合、低温状態と電池の異常な長期の使用による電池寿命末期の突然の電圧低下状態に直面し、遮断することが出来なくなって最悪ガス漏れによる火災などが起こらないように充分電池寿命末期の挙動を把握できる使用期間かどうかを監視するので安全性や信頼性、及び使い勝手が向上する。
【0040】
(実施例2)
図2は本発明の実施例2のガス遮断装置である。図2において、図1と同一機能を有する構成要素には同一番号を付し説明は省略する。
【0041】
図2は本発明の実施例2のガス遮断装置で、17は流量検出手段で、使用ガス量の検出を行う。流量検出手段は例えば超音波素子を用いて伝搬時間計測を行うことによる流量計測の方式であったり、コアンダ効果を利用した流量発振を計測することによる流量計測の方式であったり、又膜式計量部によるガス量計測を行う方式もある。
【0042】
18は外部機器手段で、例えばガス漏れ検出を行うガス漏れ警報器であったり、地震を検出する感震手段であったり、又ガス圧力を検出する圧力検出手段であり、ガス漏れや地震を検出したりガス圧力を検出すると信号を出力する。
【0043】
19は異常判定手段で、流量検出手段17で検出したガスの使用状態より、例えば一つのガス器具を異常な程長時間したのを検出したり、或いは外部機器手段18でガス漏れを検出したり、地震を検出すると所定強度以上か判定し所定強度以上の地震と判定すると遮断手段3にガス供給停止するための遮断信号を出力する。
【0044】
次に上記構成の動作を説明する。ガス遮断装置が設置され電池電源手段2より電源供給開始され電池使用時間計測手段10で使用時間を計測すると共に、流量検出手段17や外部機器手段18でガス需要家のガス器具使用状態を監視する。その使用途中で異常な使用を異常判定手段19で検出すると、例えばガスストーブを異常な長時間使用しているのを検出すると遮断手段3に遮断信号を出力しガス供給を停止する。
【0045】
このようにガス器具の使用状態等を監視しつつ電池使用時間計測手段10で計測している経過時間が、電池使用時間設定手段11に設定された到達すると、警告判定手段12は電池電源手段2の電池容量が余裕をもって遮断手段3を駆動できる限界に近づいたとして電池使用期限経過信号を出力する。
【0046】
電池使用期限経過信号は時間計測手段13や復帰禁止手段15に入力される。更に警告判定手段12は電池使用期限経過状態を検出すると報知手段16に警告信号を出力する。報知手段16により電池使用期限経過状態の警告表示をLCD素子やLED素子等で行う。更にガス供給事業者に電話回線などを通じて電池使用期限経過異常状態を通報し、ガス遮断装置交換要求を行う。
【0047】
更に、時間計測手段13は電池使用時間経過信号状態を検出すると時間カウントを行い電池使用期限以降のガス遮断装置の使用可能時間、即ち交換する迄の猶予期間の時間を計測する。所定時間カウントすると復帰禁止手段15に復帰手段14からの信号受付を禁止状態にすると共に遮断手段3に遮断出力を行う。
【0048】
このことにより以降ガス供給停止を図ることによりガス遮断装置の安全使用可能時間を経過したことを通知する。ここで、電池使用期限経過信号を受けた後、時間計測手段13で時間カウント中に、流量検出手段17や外部機器手段18により需要家のガス器具の使用状態を検出し、その使用状態を異常判定手段19で監視しているが、異常状態を検出するとその時点で時間計測手段13の時間カウントを停止し、かつガス使用禁止状態にする。
【0049】
即ち電池使用期間経過信号を受けた後時間計測手段13で時間カウント中に、例えばガスストーブ等を異常な長時間使用したり、或いはガスホースが何らかの原因ではずれた場合異常な高流量が流れるが、この様な状態を異常判定手段19で検出すると遮断出力を遮断手段3に出力すると共に、復帰禁止手段15に遮断通知を行う。
【0050】
以降復帰手段14より遮断手段3の復帰出力を入力しても遮断状態を保持する共に復帰信号入力を禁止する。報知手段16を介して以降ガス遮断装置自体を交換しない限りガス供給できない旨を需要家並びにガス供給事業者に通知する。
【0051】
このようにしてガス遮断装置の制御装置9の電池電源が供給開始以来電池使用時間計測手段10で使用時間を計測し、電池使用期限設定手段11に設定された使用期限に達したかどうかを警告判定手段12で監視し経過したのを検出すると、電池使用時間経過異常と判定し即座にガス需要家、ガス供給事業者に電池使用期間経過異常を通知するので、電池使用期間経過異常発生時需要家が例えガス器具を使用していた場合でも、例えばガスストーブ等の暖房器具を使用していた場合突然遮断すると、再度ガスを使用するため一度ガスストーブのガスバルブを閉栓して復帰手段14を操作しガス供給されねばならないが、誤ってガスバルブを開栓したまま復帰されると生ガスが排出され、ガス中毒を起こしたり、COガス漏れ等のトラブル、或いは最悪ガスによる火災などを引き起こしかねない危険性があり、まず即座に通報することによりガス器具使用中の遮断によるトラブルを防止できる。
【0052】
その後電池使用期限が来ているのに、ガス遮断装置が交換されず継続して使用されても、時間計測手段13により所定時間カウントしている最中に、流量検出手段17によりガス器具の異常な使用状態を検出した時、或いは外部機器手段18によりガス漏れやCO漏れを検出した時、或いは感震センサーにより強い地震を検出した時、遮断手段3を駆動しガス供給を停止し、時間計測手段時間13のカウントを停止し、且つ遮断信号を復帰禁止手段15に通知し2度とガス使用できないように復帰禁止とする。
【0053】
このような場合遮断手段3を駆動すると電池電源の容量を多量に消費するため、ガス器具の使用状態監視を正確に行いにくくなるので、復帰禁止手段15に遮断通知し、以後ガス使用するために復帰手段14を介して遮断手段3の開操作を禁止し遮断状態を保持する。
【0054】
従って、電池使用期限切れ状態で正常に安全監視を出来なくなるのを防止でき、特にガス遮断装置が交換されず、電池容量のほとんどが消費される程消費が進行すると、特に冬場に急激な低温状態が発生した時、ガス器具のガスホースはずれ等の異常使用状態を検知した場合合計流量遮断するが、このとき電池容量が寿命末期だった場合急激な電圧低下となり最悪遮断不可状態になる可能性が高い。
【0055】
しかし、使用時間計測手段10で電池の使用時間を計測し電池容量が充分に確保された時点で、かつ急激な温度変化が発生しても電池低下に至る挙動を把握できる状態で電池使用期限を設定しているので遮断不可状態になることがなく、かつせっかく電池使用期限を警告通知してもその後何度も異常なガス器具の使われ方をされ、電池容量の異常な消耗をできないように、異常検知による遮断事象発生時即座に遮断し、2度と復帰できないようにしガス遮断装置の交換促進を促すので極めて安全性や使い勝手が向上する。
【0056】
(実施例3)
図3は本発明の実施例3のガス遮断装置である。図3において、図1、図2と同一機能を有する構成要素には同一番号を付し説明は省略する。
【0057】
図3で、20は遮断信号遅延手段で、警告判定手段12より電池使用期限経過信号が出力され、時間計測手段13で更にガス遮断装置交換迄の猶予期間の時間をカウントし所定時間経過すると遮断信号が出力されるが、流量検出手段17でガス器具使用の流量信号が出力されているか否かを判定し、流量信号があれば遮断出力を遅延し、流量信号がなくなれば遮断出力を行う。
【0058】
次に上記構成の動作を説明する。ガス遮断装置が設置され電池電源手段2の電源供給開始以来の使用時間を計測すると共に、流量検出手段17や外部機器手段18でガス需要家のガス器具使用状態を監視する。
【0059】
ガス器具の使用途中で異常な使用を異常判定手段19で検出すると、例えばガスストーブを異常な長時間使用しているのを検出すると遮断手段3に遮断信号を出力しガス供給を停止する。このようなガス器具の使用実態監視状況下で電池電源手段2の使用時間が電池使用期限設定手段11の設定値に到達したのを警告判定手段12で検出すると、電池使用期限経過信号が出力される。
【0060】
警告判定手段12より出力された電池期限経過信号は、時間計測手段13、復帰禁止手段15、及び報知手段16に入力される。時間計測手段13は電池使用期限経過状態を入力するとガス遮断装置交換迄の猶予期間の時間カウントを行う。ガス事業者等がうっかり交換を忘れ、時間計測手段13で所定時間が経過すると、遮断信号が出力される。遮断信号は遮断信号遅延手段20を介して遮断手段3に遮断信号を出力する。
【0061】
遮断信号遅延手段20では、流量検出手段17の出力信号を判定し、流量信号が入力されれば需要家がガス器具を使用中と判定し遮断信号の出力を遅延させる。その後ガス需要家がガス器具を停止し、流量検出手段17より流量信号が無くなったのを検知するとガス器具の使用停止と判定し、遮断手段3に遮断信号を出力しガス流路を遮断しガスの供給を停止する。
【0062】
このことにより以降ガス供給停止を図ることによりガス遮断装置の交換可能な猶予期間の時間を経過したことを通知する。異常と判定すると遮断信号を遮断手段3に出力すると共に、復帰禁止手段16に遮断通知を行う。以降復帰手段15より遮断手段3の復帰出力を入力しても遮断状態を保持する共に復帰信号入力を禁止する。報知手段17を介して以降ガス遮断装置自体を交換しない限りガス供給できない旨を需要家並びにガス供給事業者に通知する。
【0063】
又、時間計測手段13でガス遮断装置の交換迄の猶予期間の時間カウントを行い、所定時間カウントすると復帰禁止手段15に復帰手段14からの信号受付を禁止状態にすると共に遮断手段3に遮断出力を行うが、突然遮断信号を出力することによりガス需要家がシャワー等のガス器具を使用していた場合、冷水を浴びたり等の不快感が生ずるが、ガス器具を使用停止するまで待ち、器具使用停止を検出後遮断するので、電池使用期限満了時の使い勝手がよくなる。
【0064】
又、警告判定手段12が電池使用期限経過信号を出力すると、報知手段16により電池使用期限経過異常の表示をLCD素子やLED素子等で行う。更にガス供給事業者に電話回線などを通じて電池使用期限経過異常状態を通報する。このことにより報知手段16により警告表示されたり又通信手段(図示せず)により公衆電話回線を利用しガス事業者の保安センターに異常通報するので、ガス需要家或いはガス事業者が電池使用期限経過異常に気付き即座にガス遮断装置交換などの対応を行える。
【0065】
このようにして電池使用時間計測手段により電池電源の使用開始からの経過時間を計測し、警告判定手段で電池使用時間が電池使用期限設定手段の使用期限に達したかを監視し到達したのを検出すると時間計測手段での時間計測をスタートさせると共に、直ちに警告判定手段により電池使用期限状態であることを需要家あるいはガス事業者に早く通知するため報知手段により電池使用期限警告表示を行ったり通信手段により電話回線等を利用しガス事業者の保安センターへ通報を行い、ガス供給遮断による電池使用期限切れ状態の認識をさせることにより、いち早くガス事業者にガス遮断装置の交換などの対応を行わせると共に、更に復帰禁止手段に電池使用期限状態信号を出力し、時間計測手段が所定時間経過すると遮断信号が出力される。
【0066】
この時需要家宅でガス器具を使用しているかどうかを流量検出手段で流量信号を検出し、その結果遮断信号遅延手段で流量信号が所定値以上あると判定した場合、需要家がガス器具を使用中として遮断信号の出力を遅延させ、即ちシャワー等のガス器具を使用している途中突然ガス停止による冷水を浴びたりすることのないように使用停止したときを検出するまで遅延させることにより、電池使用期限経過時の使い勝手や安全性や信頼性が向上する。
【0067】
以上説明したように各実施例によれば、ガス遮断装置の電池電源が電池使用時間計測手段により所定時間経過したのを警告判定手段で検出すると電池使用期間異常と判定し、即座にガス需要家、ガス供給事業者に電池使用期間切れ異常として通知すると共に、十分電池寿命末期の挙動を把握できる使用期間かどうかを監視するので安全性や信頼性、及び使い勝手が向上する。
【0068】
又、ガス流量等が異常であることを検知すれば、即座に遮断し、2度と復帰できないようにしてガス遮断装置の交換促進を促すので安全性や使い勝手が向上する。
【0069】
更に、例えばシャワー等のガス器具を使用している途中突然ガス停止による冷水を浴びたりすることのないように使用停止したときを検出するまで遅延させることにより、電池使用期限経過時の使い勝手や安全性や信頼性が向上する。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、時間の管理によりガス保安を確実とし、信頼性を著しく高めたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のガス遮断装置の制御ブロック図
【図2】本発明の実施例2のガス遮断装置の制御ブロック図
【図3】本発明の実施例3のガス遮断装置の制御ブロック図
【図4】従来のガス遮断装置の制御ブロック図
【符号の説明】
2 電池電源手段
3 遮断手段
10 電池使用時間計測手段
11 電池使用期限設定手段
12 警告判定手段
13 時間計測手段
14 復帰手段
15 復帰禁止手段
16 報知手段
17 流量検出手段
18 外部機器手段
19 異常判定手段
20 遮断信号遅延手段
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000350968A JP3620438B2 (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | ガス遮断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000350968A JP3620438B2 (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | ガス遮断装置 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002156261A JP2002156261A (ja) | 2002-05-31 |
JP3620438B2 JP3620438B2 (ja) | 2005-02-16 |
JP2002156261A5 true JP2002156261A5 (ja) | 2005-02-17 |
Family
ID=18824109
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000350968A Expired - Lifetime JP3620438B2 (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | ガス遮断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3620438B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004093403A (ja) * | 2002-08-30 | 2004-03-25 | Tokyo Gas Co Ltd | 資源使用量計測装置およびその制御回路 |
JP4114452B2 (ja) * | 2002-09-25 | 2008-07-09 | 株式会社ノーリツ | 閉止機能付き流量制御弁及びこの流量制御弁を備えた給湯装置 |
JP2008096436A (ja) * | 2007-10-09 | 2008-04-24 | Tokyo Gas Co Ltd | 資源使用量計測装置およびその制御回路 |
JP4748168B2 (ja) * | 2008-01-16 | 2011-08-17 | パナソニック株式会社 | ガス遮断装置 |
JP5180611B2 (ja) * | 2008-02-06 | 2013-04-10 | セイコーインスツル株式会社 | 機器制御装置、電気機器、及び、機器制御方法 |
JP5150408B2 (ja) * | 2008-08-19 | 2013-02-20 | 矢崎エナジーシステム株式会社 | 遮断システム |
JP5277134B2 (ja) * | 2009-10-09 | 2013-08-28 | 矢崎エナジーシステム株式会社 | 電池式のガス警報器 |
JP2016154408A (ja) * | 2015-02-20 | 2016-08-25 | アズビル株式会社 | 電池寿命判定装置、電池寿命判定方法、およびプログラム |
CN113653949B (zh) * | 2021-09-23 | 2023-01-31 | 西南石油大学 | 一种防止输油管道停输时阀室误关断的参数识别方法 |
-
2000
- 2000-11-17 JP JP2000350968A patent/JP3620438B2/ja not_active Expired - Lifetime
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2009107367A1 (ja) | ガス遮断装置及び警報器対応システムメータ | |
JP2002156261A5 (ja) | ||
JP3620438B2 (ja) | ガス遮断装置 | |
JP4140215B2 (ja) | 遮断装置 | |
JP4674008B2 (ja) | ガス遮断装置 | |
JP3926538B2 (ja) | ガス遮断装置 | |
JP3881497B2 (ja) | ガス遮断装置 | |
JP3862476B2 (ja) | ガス遮断装置 | |
JP4760869B2 (ja) | ガス遮断装置 | |
JP3862477B2 (ja) | ガス遮断装置 | |
JP4056547B2 (ja) | ガス遮断装置 | |
JP4224956B2 (ja) | ガス遮断装置 | |
JP2004279096A (ja) | ガスメータ | |
JP2010032535A (ja) | 復帰安全確認方法および電子式ガスメータ | |
JP2004271223A (ja) | ガスメータ | |
JP4304890B2 (ja) | 遮断装置 | |
JP2009115589A (ja) | ガスメータ | |
JP2004126935A (ja) | ガス遮断装置 | |
JP2003042321A (ja) | ガス遮断装置 | |
JP4958815B2 (ja) | ガス遮断装置 | |
JP4195995B2 (ja) | ガス遮断装置 | |
JP2009047363A (ja) | ガス遮断装置 | |
JP2002062177A (ja) | ガス遮断装置 | |
JP2006118763A (ja) | ガス遮断装置 | |
JP3928240B2 (ja) | ガス遮断装置 |