JP6448465B2 - ガスメータ用保護カバー器具 - Google Patents

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Description

本発明は、ガス流入部からガス流出部へ通流するガスを計量する計量部を備えたガスメータの操作部位への特定操作を防止するガスメータ用保護カバー器具に関する。
通常、ガス供給業者が需要家へ都市ガス等のガスを供給するためのガス配管には、その需要家に供給されたガスを計量するためのガスメータが取り付けられている(例えば、特許文献1を参照)。
当該ガスメータは、一般的に、ガスメータ本体の上部に形成されたガス流入部及びガス流出部の夫々が、ユニオン式管継手によりガス配管の一次側及び二次側に夫々接続された状態で備えられると共に、ガスメータ本体の内部にガス流入部から流入しガス流出部から流出するガスを計量する計量部を備えている。当該構成により、計量部にて計量したガスの計量結果として、ガスの積算流量を、ガスメータ本体の前方部に設けられたメータ表示部に表示するように構成されており、ガス供給業者は、その表示部に表示される積算流量から算出したガス料金を需要家に課金する。
このようなガスメータのガスメータ本体の内部には、上述した計量部以外に、ガスの流通を遮断可能な遮断弁や、特定の作動位置への磁界の付加により作動する磁気スイッチとしてのリードスイッチ、そのリードスイッチの作動に伴って遮断弁を制御するマイクロコンピュータからなる制御部等が設けられている。当該制御部は、磁界が特定の作動位置に付加されてリードスイッチが作動したときに、遮断弁の状態を開栓状態と閉栓状態との間で切り換える形態で制御するように構成されている。当該構成により、上述のガスメータは、磁石を特定の作動位置へ近づけてリードスイッチを作動させるという操作が行われることを条件として、需要家へのガスの供給を休止させる休止操作や、需要家へのガスの供給を復帰させる復帰操作等を行うように構成されている。
以上のようなガスメータにあっては、例えば、ガス料金の支払いが滞っている需要者に対するガスの供給を一時的に休止するべく、上述した特定の作動位置へ磁石を近づけて、リードスイッチを作動させ、需要家へのガスの供給を休止する休止操作が行われる場合がある。
このように休止操作が行われた場合において、上述したガスメータにあっては、需要家によりユニオン式管継手が操作され、休止操作されたガスメータが取り外されると共に、ガス配管の一次側と二次側とを直結する形態で、ガスが不正に利用される場合があった。
また、通常、上述した特定の作動位置は外部から視認することはできない構成になっていると共に、上述の休止操作や復帰操作の方法についてはガス供給業者以外が知り得ることはない。しかしながら、何らかの方法にて、特定の作動位置、及び休止操作や復帰操作の方法を知った需要家により、市販の磁石を用いて、上述の休止操作されたガスメータの復帰操作を行って、ガスが盗用される場合があった。
このような不正利用を防止するべく、特許文献1に示すように、ガスメータ本体におけるガス流入部及びガス流出部とユニオン式管継手との継手部位、及びリードスイッチを作動させる特定の作動位置を外囲するガスメータ用保護カバー器具が知られている。
当該ガスメータ用保護カバー器具は、特許文献1の図4、5、6に示すように、ガスメータの表示部が設けられるガスメータ前部と、ガスメータの一対の側部の前方側と、ガスメータ頂部の前方側とを覆う前方側カバー部材を備えると共に、ガスメータ後部と、ガスメータの一対の側部の後方側と、ガスメータの頂部の後方側とを覆う後方側カバー部材とを備え、当該前方側カバー部材と後方側カバー部材とが一対の側面のうち一方側に対向する部位にて蝶番にて揺動可能に連結されると共に、前方側カバー部材と後方側カバー部材とが一対の側面の他方側に対向する部位に設けられる錠前取付部に取付けられる南京錠により施錠されるように構成されている。
特許第4838561号公報
ガスメータは、ガスメータ後部が家屋の壁面等に近接して設置される場合が多いが、上記特許文献1に開示のガスメータ用保護カバー器具では、後方側カバー部材が、ガスメータの前後方向において、一定の厚み(ガスメータ頂部の後方側に対向する部位の厚み、及びガスメータの一対の側部の後方側に対向する部位の厚み)を有するため、当該後方側カバー部材を、ガスメータと家屋の壁面等の間に配置し難い場合があった。
そこで、上記特許文献1に開示の技術の改良発明として、本願の図14、15に示すようなガスメータ用保護カバー器具が実施され公知となっている。
当該図14、15に示すガスメータ用保護カバー器具は、主には、ガスメータ側部に対向する一対の側面42、43と、ガスメータ頂部41に対向する天面41と、ガスメータ前部に対向する前面44とを有するカバー本体40と、ガスメータ後部に対向する状態でカバー本体40に着脱自在な裏蓋60とを備えている。尚、図14、15においては、説明の都合上、ガスメータを図示していない。
当該裏蓋60は、平板状の平板状部材60aと、当該平板状部材60aに対して揺動自在な一対の揺動板63、64とから構成されている。一対の揺動板63、64は、裏蓋60の装着姿勢(図14に示す姿勢)において、平板状部材60aの水平方向での一方端に設けられる揺動軸65回りで揺動自在な一方側揺動板64と、平板状部位材60aの水平方向での他方端に設けられる揺動軸66回りで揺動自在な他方側揺動板63とから構成されており、一方側揺動板64と他方側揺動板63とには、長穴部63a、64aが形成されている。
カバー本体40の一対の側面42、43の双方には、一方側揺動板64と他方側揺動板63とに形成された長穴部63a、64aを挿通可能な挿通部位95が設けられており、当該挿通部位95は、長穴部63a、64aに挿通している状態で、図示しない鍵により回転操作されることにより、カバー本体40の一方側側面43に一方側揺動板64をロックすると共に、カバー本体40の他方側側面42に他方側揺動板63をロックする。即ち、一方側揺動板64及び他方側揺動板63の長穴部63a、64aと、一対の挿通部位95とが、ロック機構として機能する。
上述したように、ガスメータは、ガスメータ後部が家屋の壁面等に近接して設置される場合が多いが、このような設置状態のガスメータに対し、上述した図14、15に示すガスメータ用保護カバー器具を装着する場合、その裏蓋60を、ガスメータ前部から取り付ける必要があり、このような取り付け方法によっては、裏蓋60がカバー本体40に対して正常装着姿勢にない非正常装着姿勢(例えば、裏蓋60がカバー本体40の裏側に対して隙間が生じた装着姿勢)でロック機構により施錠される場合があり、この場合には、カバー本体40と裏蓋60との隙間からガスメータのユニオン式管継手等の操作部位に対して特定操作される虞があった。
また、ロック機構の挿通部位95が、一方側揺動板64及び他方側揺動板63の長穴部63a、64aに、一対の挿通部位95が挿通されない状態で、回転操作される場合があり、この場合には、ガスメータ用保護カバー器具をガスメータに装着するガス供給事業者が、ロック機構が非施錠状態にあるにもかかわらず、ロック機構が施錠状態にあると誤認して、ロック機構を施錠状態にしないまま、放置してしまう虞があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ガスメータのカバー本体に対して裏蓋が正常な装着姿勢である正常装着姿勢にあるときに、裏蓋のカバー本体に対する非施錠状態から施錠状態への移行を許容すると共に、カバー本体に対して裏蓋が正常な装着姿勢でない非正常装着姿勢にあるときに、裏蓋のカバー本体に対する非施錠状態から施錠状態への移行を禁止するガスメータ用保護カバー器具を提供する。
上記目的を達成するためのガスメータ用保護カバー器具は、
流入部から流出部へ通流するガスを計測する計測部を備えたガスメータの操作部位への特定操作を防止するガスメータ用保護カバー器具であって、その特徴構成は、
前記ガスメータの側部に対向する一対の側面と、前記ガスメータの頂部に対向する天面と、前記ガスメータの表示部が設けられる前面に対向する前面とを有するカバー本体と、
前記ガスメータの後面に対向する状態で、前記カバー本体に着脱自在な裏蓋と、
前記カバー本体に対して前記裏蓋が正常な装着姿勢である正常装着姿勢に位置している場合に、前記裏蓋と前記カバー本体とが施錠されていない非施錠状態から施錠されている施錠状態への移行を許容し、前記カバー本体に対して前記裏蓋が前記正常装着姿勢でない非正常装着姿勢にある場合に、前記非施錠状態から前記施錠状態への移行を禁止するロック機構を備え、
前記ロック機構は、前記裏蓋の内面に沿う沿線方向に延びる受口を形成する受部を前記裏蓋に備えると共に、前記正常装着姿勢において前記施錠状態にあるときに、前記沿線方向に沿って延びる爪部を前記カバー本体に備え、前記正常装着姿勢において、爪部が受口に嵌入して係止する形態で前記施錠状態とする点にある。
上記特徴構成によれば、ロック機構は、裏蓋の内面に沿う沿線方向に延びる受口を形成する受部を裏蓋に備えると共に、正常装着姿勢において施錠状態にあるときに、沿線方向に延びる爪部をカバー本体に備え、正常装着姿勢において、爪部が受口に嵌入して係止する形態で施錠状態とする構成を採用している。
即ち、上記特徴構成によれば、受口と爪部とは、正常装着姿勢で施錠状態にあるときに、両者とも、裏蓋の内面に沿う沿線方向に延びる形状を有するから、例えば、裏蓋がカバー本体に対して正常装着姿勢でない非正常装着姿勢にある場合(例えば、裏蓋の内面の成す角度が、正常装着姿勢にある裏蓋の内面の成す角度と異なるズレ角度である場合)で、ロック機構が非施錠状態から施錠状態へ移行するときには、ズレ角度により、爪部が、裏蓋の内面に沿う沿線方向に沿う状態でなくなるため、爪部が受口の入口近傍等に当接することとなり、受口に爪部が嵌入することが防止できる。
特に、受口と爪部とを、正常装着姿勢で施錠状態にあるときに、例えば、両者とも、裏蓋の内面に沿う沿線方向に十分に長く延びる形状とすることで、ズレ角度が小さい場合、即ち、正常装着姿勢から少しでもズレている場合にも、受口と爪部とが当接する状態を実現でき、正常装着姿勢にないときに、非施錠状態から施錠状態への移行を良好に禁止できる。
ガスメータ用保護カバー器具の更なる特徴構成は、
前記裏蓋は、平面状の内面である平面状内面を有しており、
前記受部は、前記平面状内面に固定される脚部位と、前記脚部位に支持されると共に前記平面状内面に沿う前記沿線方向に延びる延設部位とを、前記裏蓋の前記平面状内面と前記延設部位との間に前記受口を形成する状態で備え、
前記爪部は、前記正常装着姿勢にある場合で、前記非施錠状態と前記施錠状態との間で状態変更するときに、前記平面状内面と前記延設部位とに沿って移動する形態で、前記受部の前記受口に対して嵌入及び脱離すると共に、前記非正常装着姿勢にある場合で、前記非施錠状態と前記施錠状態との間で状態変更するときに、前記延設部位に当接するように、回転移動自在に構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、裏蓋を平面状の内面である平面状内面を有するものとし、受部を、平面状内面に固定される脚部位と、脚部位に支持されると共に平面状内面に沿う沿線方向に延びる延設部位とを、裏蓋の平面状内面と延設部位との間に受口を形成する状態で備えると共に、ロック機構の爪部を、正常装着姿勢にある場合で、非施錠状態と施錠状態との間で状態変更するときに、平面状内面と延設部位とに沿って移動する形態で、回転移動自在に構成されているから、例えば、平面状内面と延設部位との間の距離を十分に狭い幅にすることで、裏蓋が正常装着姿勢から少しでもズレた姿勢にあるときには、より的確に、非施錠状態から施錠状態への状態移行を禁止できる。
ガスメータ用保護カバー器具の更なる特徴構成は、
前記延設部位には、前記非施錠状態から前記施錠状態へ移行するときの前記爪部の嵌入側の端部に、前記爪部の前記受口への嵌入を案内する案内部位が設けられ、当該案内部位と前記平面状内面との間の距離は、前記平面状内面と前記延設部位との間の距離より大きく設定される点にある。
これまで説明してきたように、本発明のガスメータ用保護カバー器具は、裏蓋が正常装着姿勢からズレた姿勢にある場合に、爪部の受口への嵌入を禁止し、施錠状態から非施錠状態への状態移行を禁止するものである。しかしながら、カバー本体に対して裏蓋が正常装着姿勢から少しでもズレている場合にも、爪部の受口への嵌入を禁止してしまうと、操作性が悪くなる虞がある。
そこで、上記特徴構成によれば、延設部位で、非施錠状態から施錠状態へ移行するときの爪部の嵌入側の端部に、爪部の受口への嵌入を案内する案内部位を設け、当該案内部位と平面状内面との間の距離を、平面状内面と延設部位(案内部位が設けられた部位以外の延設部位)との間の距離より大きく設定することで、カバー本体に対して裏蓋が正常装着姿勢から少しだけズレている場合には、爪部が当該案内部位に当接して摺動する形態で、非正常姿勢にある裏蓋を正常装着姿勢へ姿勢矯正することができ、当該姿勢矯正により正常装着姿勢となった裏蓋を、カバー本体に対して適切に施錠できる。
ガスメータ用保護カバー器具の更なる特徴構成は、
前記ロック機構は、
鍵の挿入及び回転操作に伴って回転する回転部と、当該回転部の回転に伴って回転する前記爪部とを、前記カバー本体の前記側面に備え、
前記爪部は、前記側面の直交方向に沿う回転軸回りで回転自在に構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、通常裏蓋の平面状内面に対して直交する状態で備えられるカバー本体の側面に対し回転部と、回転部の回転に伴って回転する爪部とを備えるから、回転部の回転軸を側面に直交方向に沿う方向とすることで、正常装着姿勢にある爪部を、容易に、裏蓋の平面状内面に沿う沿線方向に延びる状態とできる。
ガスメータ用保護カバー器具の更なる特徴構成は、
前記ロック機構は、前記回転部と前記爪部との固定部位を備えると共に、前記施錠状態において前記固定部位の前記天面側及び前記天面と逆側を覆い保護する外囲保護部を備える点にある。
現在、ガスメータとしては、複数種のものが知られており、夫々はその外形が少しずつ異なっているが、ガスメータ保護カバー器具は、それら外形の異なるガスメータを外囲する形状とされるため、装着されるガスメータによっては、例えば、天面の流入部及び流出部とガス配管との接続部に対応する部位や、天面と逆側の部位には、若干の隙間が生じる場合がある。この場合、当該隙間から操作治具を侵入させられ、回転部と爪部との固定部位を操作され、ロック機構が破錠される虞がある。
そこで、上記特徴構成によれば、ロック機構として、施錠状態において固定部位の天面側及び天面と逆側を覆い保護する外囲保護部を備えることで、ガスメータとガスメータ用保護カバー器具との間の隙間から操作治具が侵入され、ロック機構が破錠されることを良好に防止している。
ガスメータ用保護カバー器具を透過状態として、ガスメータの略正面からの立体斜視図 ガスメータにガスメータ用保護カバー器具を備えた状態の略背面からの立体斜視図 ガスメータ用保護カバー器具の分解斜視図、及び一部拡大図 カバー本体に対する裏蓋の非正常装着姿勢を示す斜視図 非正常装着姿勢で非施錠状態にある磁気姿勢維持手段及びロック機構を示す斜視図 カバー本体に対する裏蓋の正常装着姿勢を示す斜視図 正常装着姿勢で施錠状態にある磁気姿勢維持手段及びロック機構を示す斜視図 図5に対応する姿勢及び状態での磁気姿勢維持手段及びロック機構を示す一部断面平面図 図7に対応する姿勢及び状態でのロック機構を示す一部断面平面図 図7に対応する姿勢及び状態でのロック機構を示す一部断面平面図 図7に対応する姿勢及び状態でのロック機構を示す一部断面平面図 カバー本体に対する裏蓋の非正常装着姿勢を示す斜視図 図12に示す非施錠装着姿勢で非施錠状態から施錠状態への状態変更の途中を示す一部断面平面図 装着姿勢で施錠状態にある従来技術のガスメータ用保護カバー器具の立体斜視図 非装着姿勢で非施錠状態にある従来技術のガスメータ用保護カバー器具の立体斜視図
以下、本実施形態に係るガスメータ用保護カバー器具100の実施形態について図面に基づいて説明する。本発明に係るガスメータ用保護カバー器具100は、カバー本体40に対して裏蓋60が正常な装着姿勢である正常装着姿勢(図6に例示する姿勢)にあるときに、裏蓋60のカバー本体40に対する非施錠状態(図5に示す状態)から施錠状態(図7に実線で示す状態)への移行を許容すると共に、カバー本体40に対して裏蓋60が正常な装着姿勢でない非正常装着姿勢(図4に例示する姿勢)にあるときに、裏蓋60のカバー本体40に対する非施錠状態から施錠状態への移行を禁止し得るものである。
そこで、まず、ガスメータ20の基本的な構成に関し、説明した後、本実施形態に係るガスメータ用保護カバー器具100の構成について説明する。
〔ガスメータ〕
図1、2に示すように、ガス配管13、14を通じて需要家へ供給されるガスを計量するためのガスメータ20は、ガスメータ本体10の頂部にガスが流入するガス流入部11とガスが流出するガス流出部12とが設けられている。当該ガス流入部11及びガス流出部12の夫々が、ユニオン式管継手15、16により、一次側ガス配管13及び二次側ガス配管14の夫々に接続された状態で配置されている。
当該ガスメータ20は、ガス流入部11及びガス流出部12に亘るガス流路(図示せず)に、公知の方法でガスを計量するように構成された計量部(図示せず)が設けられており、マイクロコンピュータからなる制御部(図示せず)が、計量部による計量結果を積算流量として、ガスメータ前部に設けられる表示部21に表示するように構成されている。ガス供給業者は、その積算流量から算出したガス料金を需要家に課金する。
ガスメータ本体10は、上方側本体10aと下方側本体10bとの上下二分割で構成されており、下方側本体10bの内部に、上述の計量部が配置されており、上方側本体10aの内部には、ガス流路におけるガス流通を遮断可能な遮断弁(図示せず)、上方側本体10aの表面上の作動位置18a(操作部位の一例)への磁界の付加により作動するリードスイッチ18、リードスイッチ18の作動に伴って遮断弁を制御する制御部が配置されている。また、上方側本体10aの前部には、積算流量が表示される上述の表示部21、復帰ボタン19(操作部位の一例)等が配置されている。尚、上記遮断弁は、制御部により図示しないソレノイドが励磁されている間は開栓状態となり、逆に、制御部によりソレノイドが励磁されていない間は閉栓状態となるように構成されている。
リードスイッチ18は、上方側本体10aの表面上の特定の作動位置18aの内部に配置され、その作動位置18aに磁石30が近づけられ、作動位置18aに磁界が付加されると作動して、制御部に作動信号を送信し、作動信号を受けた制御部は、ソレノイドを励磁して遮断弁を閉栓状態とするように構成されている。
復帰ボタン19は、ガスメータ20の前部側から押圧可能に配置されており、当該復帰ボタン19が押圧されることにより、制御部がソレノイドの励磁を解除して、遮断弁を開栓状態とするように構成されている。
つまり、ガスメータ20では、リードスイッチ18への操作、及び復帰ボタン19の操作とにより、遮断弁の開閉制御を行うことで、需要家へのガスの供給を休止させる休止操作、及び需要家へのガスの供給を復帰させる復帰操作を実行可能に構成されている。
尚、休止操作及び復帰操作における制御部による具体的制御については、公知であるので詳細な説明を割愛する。
以上のように、ガスメータ20には、操作部位として、リードスイッチ18の上方側本体10aの表面側にある特定の作動位置18aや、復帰ボタン19等が設けられており、第三者によりこれらの操作部位への上述した操作(特定操作の一例)が実行されることを防止するべく、本発明のガスメータ用保護カバー器具100が、ガスメータ20の上方側本体10aを外囲する状態で、備えられる。
〔ガスメータ用保護カバー器具〕
ガスメータ用保護カバー器具100は、図1、2、3に示すように、ガスメータ側部に対向する一対の側面42、43と、ガスメータ頂部に対向する天面41と、ガスメータ20の表示部21が設けられるガスメータ前部に対向する前面44とを有するカバー本体40を備えると共に、ガスメータ後部に対向する状態でカバー本体40に着脱自在な裏蓋60とを備えている。
カバー本体40は、その天面41に一対の切欠部41a、41bを備え、その前面44に開口部44aを備えている。カバー本体40は、当該一対の切欠部41a、41bに、一次側ガス配管13及び二次側ガス配管14とガス流入部11及びガス流出部12との接続部位(ユニオン式管継手15、16)を位置させる状態で、且つ、前面44の開口部44aに表示部21を位置させる状態で、ガスメータ20に取付けられる。
当該構成により、ガス配管13、14と、ガス流入部11及びガス流出部12との接続部位は、カバー本体40の内側に位置することとなり、外部からの操作を抑止できる構成となっている。
更に、カバー本体40は、図2に示すように、その天面41に対向する面として底面45を備えており、当該底面45により、ガスメータ20とカバー本体40との下方側の間隙を十分に小さく保つ構成となっている。
裏蓋60は、図1、2に示すように、カバー本体40への正常装着姿勢(図2、6に例示する姿勢)において、ガスメータの20の上方側本体10aの後部に対向する位置に取付けられる。当該裏蓋60は、図3に示すように、正常装着姿勢において内面側(ガスメータ20側)に、平板状の内面である平面状内面60aを有し、当該平面状内面60aには、平面状内面60aがガスメータ20と当接して損傷することを防止するための平板状の弾性部材62が設けられている。
また、裏蓋60は、平面状内面60aのガスメータ20の天面41に対向する部位に、正常装着姿勢において、天面41の内面側(ガスメータ20側)に当接し、裏蓋60のカバー本体40に対する上下方向(図1、2で矢印Zに沿う方向)での位置決めを行う位置決め部61を有する。
尚、ここで、『正常装着姿勢』とは、裏蓋60の平面状内面が60aが、カバー本体40の一対の側面42、43に直交する方向に沿う姿勢であると共に、裏蓋60のカバー本体40の一対の側面42、43に近接する一方側端部と他方側端部の夫々が、一対の側面42、43に沿う状態であり、裏蓋60のカバー本体40の平面状内面が鉛直方向(矢印Zに沿う方向)に沿う方向にある状態であるものとする。
<ロック機構>
当該カバー本体40及び裏蓋60には、図3、5、7、8、9に示すように、カバー本体40に対して裏蓋60が正常な装着姿勢である正常装着姿勢(図2、6に例示する姿勢)に位置している場合に、裏蓋60とカバー本体40とが施錠されていない非施錠状態(図5、8に示す状態)から施錠されている施錠状態(図7、9に実線で示す状態)への移行を許容し、カバー本体40に対して裏蓋60が正常装着姿勢でない非正常装着姿勢(図3、4に例示する姿勢)にある場合に、非施錠状態から施錠状態への移行を禁止するロック機構80を備える。
当該ロック機構80は、裏蓋60の平面状内面60aに沿う延設方向(例えば、図7で矢印Xに沿う方向であり、当該実施形態にあっては、天面41と平行な方向)に延びる受口を形成する受部を裏蓋60に備えると共に、正常装着姿勢において施錠状態にあるときに、裏蓋60の平面状内面60aに沿う延設方向に爪部84をカバー本体40に備えている。
爪部84に関し、説明を加えると、カバー本体40の側面43には、鍵88の挿入及び回転操作に伴って回転する回転部85が備えられ、爪部84は、当該回転部85の回転に伴って回転する回転軸ボルト86a(固定部位の一例)に対して螺合するナット86b(固定部位の一例)と回転部85との間で、挟持固定される形態で、回転部85の回転に伴って回転(図5に示す状態と図7に実線で示す状態との間での矢印P1に沿う回転)するように備えられている。
爪部84は、カバー本体40の側面43の直交方向(図3で矢印Xに沿う方向)に沿う回転軸(図5、7でP0)回りで回転自在に構成されており、図7に示す施錠状態にあっては、裏蓋60の平面状内面60aに沿う平板部を有する形状である。爪部84は、回転部85が回転することにより、当該平板部の平板面が水平状となる状態から、垂直状となる状態まで、略90°回転可能に構成されている。
尚、回転部85と爪部84との固定部位(回転軸ボルト86a及びナット86b)には、施錠状態(図6、7に示す状態)において、固定部位の天面41側(図6で矢印Zの先端側)及び天面41と逆側(図6で矢印Zの基端側)とを覆い保護する外囲保護部87が設けられている。これにより、天面41の切欠部41aや、天面41の逆側に設けられる底面45とガスメータ20の上方側本体10aとの間から、所定の操作治具によりロック機構80の固定部位が操作され、破錠されることを防止している。
ロック機構80の受部は、図3、5に示すように、裏蓋60の平面状内面60aに溶接やロウ付け等により固定される脚部位81と、当該脚部位81に支持されると共に平面状内面60aに沿って延びる延設部位82とを、当該延設部位82と平面状内面60aとの間に受口を備える形態で備えている。
当該構成により、爪部84は、正常装着姿勢にある場合で、非施錠状態と施錠状態との間で状態変更するときに、平面状内面60aと延設部位82とに沿って移動する形態で、受部の受口に対して嵌入及び脱離すると共に、非正常装着姿勢にある場合で、非施錠状態と施錠状態との間で状態変更するときに、延設部位82に当接するように、回転移動することとなる。
更に、延設部位82には、非施錠状態から施錠状態へ移行する爪部84の嵌入が開始される側の端部(図3、5、11で矢印Zの基端側の端部)に、爪部84の受口への嵌入を案内する案内部位83(延設部位82は、案内部位82以外の部位を意味するものとし、案内部位82を含まないものとする)が設けられ、当該案内部位83と平面状内面60aとの間の距離(図11で、L4)は、平面状内面60aと延設部位82との間の距離(図11で、L2)より大きく設定されている。ここで、案内部位83と平面状内面60aとの間の距離は、図11に示すように、爪部84の嵌入が開始される側(図3、5、11で矢印Zの基端側)ほど、幅広に設定されている。つまり、案内部位83は、図11に示すように、側面からの側方断面視において、延設部位82に対して所定の広がり角度(図11でαで示す角度)で、裏蓋60の平面状内面60aの側から離間する方向に向けて設けられている。
これにより、裏蓋60が正常装着姿勢(図6に示す姿勢)から少しズレた非正常装着姿勢(例えば、図4に示す様な姿勢)にある場合であっても、ロック機構80が非施錠状態から施錠状態へ状態移行するときに、爪部84が案内部位83に案内される形態で受口に嵌入することで、裏蓋60を非正常装着姿勢から適正な正常装着姿勢へ姿勢矯正することができ、その後、ロック機構80を適正な施錠状態へ状態移行できる。
尚、当該ロック機構80にあっては、図10に示すように、正常装着姿勢において、施錠状態にあるときに、爪部84が、裏蓋60の平面状内面60aに沿う延設方向で十分に長い延設長さ(図10でL3)を有すると共に、受口の延設部位82についても、裏蓋60の平面状内面60aに沿う延設方向で十分に長い延設長さ(図10でL1)を有している。
当該延設長さは、長ければ長いほど、裏蓋60の平面状内面60aの正常装着姿勢からズレた姿勢における非施錠状態から施錠状態への状態移行の許容度を小さくできる。
当該実施形態においては、図10に示す正常装着姿勢において、少なくとも裏蓋60の内面に設けられる弾性部材62に干渉しない状態で、夫々の長さが設定されている。
当該構成を採用することにより、図12に示すような非正常装着姿勢において、非施錠状態から施錠状態へ状態移行する場合、爪部84と延設部位82とが当接することとなり、適切に非施錠状態から施錠状態への状態移行を禁止できる。
<磁気姿勢維持手段>
上述の如く、ロック機構80は、カバー本体40に対する裏蓋60の施錠状態と非施錠状態とを切り換えるものであるが、ロック機構80が、非施錠状態から施錠状態へ状態変更した場合、即ち、爪部84の受口への嵌入及び係止が解除された場合、裏蓋60の平面状内面60aに設けられる弾性部材62の弾性力により、裏蓋60がガスメータ20の上方側本体10aと離間する側へ付勢されることとなり、場合によっては、カバー本体40から脱離し、下方へ落下する虞がある。
そこで、当該実施形態に係るガスメータ用保護カバー器具100にあっては、裏蓋60がカバー本体40への正常装着姿勢にあるときに、ロック機構80が施錠状態から非施錠状態へ状態変更した際に、カバー本体40と裏蓋60とを磁力により互いに引き合わせる形態で、裏蓋60のカバー本体40への正常装着姿勢を維持する磁気姿勢維持手段70を備えている。
説明を追加すると、当該磁気姿勢維持手段70は、磁場を発生する永久磁石71(強磁性体の一例)と、当該永久磁石71の磁場により発生する磁力により前記永久磁石71の側へ引き付けられる金属板72(磁性体の一例)とから構成されている。
当該実施形態に係るガスメータ用保護カバー器具100においては、永久磁石71を支持する磁石支持体71aを裏蓋60の平面状内面60aに溶接又はロウ付け等により固定し、永久磁石71は、当該磁石支持体71aへボルト等により固定する状態で備え、金属板72は、カバー本体40の側面43の内面に溶接又はロウ付け等により固定される金属支持体72aへ、溶接又はロウ付け等により固定する状態で備えている。
永久磁石71及び金属板72は、裏蓋60のカバー本体40への正常装着姿勢(図6に示す姿勢)において、図7に示すように、互いに近接して対向する配置状態となる。
以上の構成により、裏蓋60がカバー本体40に対して正常装着姿勢にあるときに、ロック機構80が、図7に実線で示す施錠状態から図5に示す非施錠状態へ状態変更する場合、磁気姿勢維持手段70による磁力が、弾性部材62の弾性力に抗って、正常装着姿勢を維持する形態で、裏蓋60のカバー本体40からの脱離及び落下を防止できる。
尚、装着姿勢で、施錠状態にあるときには、金属板72の永久磁石71に対向する平面と、永久磁石71の金属板72に対向する平面と、裏蓋60の平面状内面60aとは、互いに平行である。
<ロック機構の設置箇所、係止部位等の説明>
ロック機構80は、施錠状態において、カバー本体40の一対の側面42、43の一方側(図3で矢印Xの先端側)である一方側側面43の近傍に設けられている。当該構成では、図14、15に示す構成の如く、ロック機構80を一方側と他方側との双方に設けていないため、簡素な構成となる。しかしながら、当該構成においては、ロック機構80の施錠状態において、カバー本体40の一対の側面42、43の他方側から裏蓋60が脱離してしまう虞がある。
そこで、当該実施形態に係るガスメータ用保護カバー器具100にあっては、正常装着姿勢における裏蓋60の他方側端部を、カバー本体40の一対の側面の他方側である他方側側面42に係止する第1係止部位51及び第2係止部位52とを備えており、当該第1係止部位51と第2係止部位52とが係止部位として機能する。
説明を追加すると、当該第1係止部位51及び第2係止部位52は、図3に示すように、カバー本体40の他方側側面42の裏蓋60側において、他方側側面42に直交する方向へ延設する形態で設けられており、裏蓋60の他方側端部は、非正常装着姿勢(図4に例示する姿勢)から正常装着姿勢(図6に例示する姿勢)へ姿勢変更する際に、第1係止部位51と第2係止部位52により、弾性部材62の弾性力が働く方向で、挟持されることとなる。即ち、裏蓋60の他方側端部は、カバー本体40の前面43に直交する前後方向において、第1係止部位51の前面側に位置すると共に、第2係止部位52の前面側と逆側に位置することとなる。
これにより、正常装着姿勢において、ロック機構80が施錠状態から非施錠状態へ状態変更した際に、裏蓋60の他方側端部が弾性部材62の弾性力により、カバー本体40から脱離することを防止できる。
ここで、磁気姿勢維持手段70は、ロック機構80の近傍に設けられるものとする。ここで、『ロック機構80の近傍』とは、カバー本体40の一対の側面42、43の直交方向に沿う方向において、一対の側面42、43から等距離にある中央部位よりも、ロック機構80側を意味するものとする。
尚、当該実施形態では、図3に示すように、装着姿勢では、カバー部材40の一対の側面42、43に直交する直交方向(図3で矢印Xに沿う方向)において、磁気姿勢維持手段70は、ロック機構80と略同一位置にあり、直交方向に直交する鉛直方向(図3で矢印Zに沿う方向)において、磁気姿勢維持手段70がロック機構80の上方側でカバー部材40の天面41の下方側に位置するものとする。
<案内支持部位等>
当該実施形態に係るガスメータ用保護カバー器具100は、図3、4に示すように、カバー本体40の他方側側面42の近傍に、非正常装着姿勢から正常装着姿勢への姿勢変更の際に、裏蓋60を第1係止部位51及び第2係止部位52への係止状態へ案内すると共に、鉛直方向に沿う方向(図3、4で矢印Zに沿う方向)の下方側から裏蓋60を支持する第1案内支持部位53を備える。
当該第1案内支持部位53と、第1係止部位51と、第2係止部位52とは、カバー本体40の他方側側面42に接触する状態で底面45に溶接又はロウ付けにより固定される一枚の板状部材を、切断及び屈曲して形成されている。即ち、当該第1案内支持部位53と、第1係止部位51と、第2係止部位52とは、一体成型されており、部品点数を減少を図っている。
更に、図3、6に示すように、カバー本体40の一方側側面43の近傍に、非正常装着姿勢から正常装着姿勢への姿勢変更の際に裏蓋60を磁気姿勢維持手段70の磁力が及ぶ位置へ案内するとともに、鉛直方向に沿う方向の下方側から裏蓋60を支持する第2案内支持部位54を備えている。
当該第2案内支持部位54は、カバー本体40の一方側側面43に接触する状態で、カバー本体40の底面45に溶接又はロウ付けにより固定される板状部材にて形成されている。尚、当該板状部材には、屈曲されることにより、正常装着姿勢にある裏蓋60の平面状内面60aに当接する当接部位92が設けられている。
当該第2案内支持部位54は、カバー本体40の一方側側面43に接触する状態で、カバー本体40の底面45に溶接又はロウ付けにより固定される板状部材が屈曲され形成される段部により形成される。尚、当該板状部材には、装着姿勢にある裏蓋60の平面状内面60aに当接する当接部位92が設けられている。当該当接部位92は、装着姿勢にある裏蓋60の平面状内面60aと平行な平面を有する。
また、カバー本体40の一方側側面43の近傍で、天面41の内面には、板状部材91が溶接又はロウ付けにより固定されており、当該板状部材91は、正常装着姿勢にある裏蓋60の平面状内面60aに当接して、裏蓋60の位置決めを良好に行っている。
以上の構成により、裏蓋60は、カバー本体40に対して適切に位置決めされ係止された状態で、非正常装着姿勢から正常装着姿勢へ姿勢変更することとなる。
以上の構成を採用することにより、ガスメータ20は、カバー本体40と裏蓋60とにより適切に外囲されることとなり、その操作部位としての、リードスイッチ18の表面側にある特定の作動位置18aや復帰ボタン19等が、外部から隔離できることとなる。
尚、図示は、省略するが、カバー本体40の内面の作動位置18aの対向部位には、カバー本体40の外部から内部への磁気の侵入を防止する磁気侵入防止部材が貼り付けられており、カバー本体40の外部からの磁石によるリードスイッチ18の操作を良好に防止している。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態にあっては、図7、9に示されるように、施錠状態にある爪部84及び受部としての延設部位82は、裏蓋60の平面状内面60aに沿う平板形状である構成例を示した。しかしながら、当該爪部84及び延設部位82との双方は、正常装着姿勢において、施錠状態にあるときに、裏蓋60の平面状内面60aに沿う延設方向で十分に長い延設長さを有するものであれば、上記実施形態に示した形状に限らず、種々の形状のものを採用できる。
(2)上記実施形態では、強磁性体としての永久磁石71が裏蓋60に固定され、磁性体としての金属板72がカバー本体40に固定される例を示した。しかしながら、永久磁石71がカバー本体40に固定されると共に、金属板72が裏蓋60に固定される構成を採用しても構わない。尚、当該構成を採用する場合において、裏蓋60を金属から構成するときには、裏蓋60に直接永久磁石71の磁力が及ぶように構成しても構わない。
また、磁性体として金属板72を適用する例を示したが、別に、当該磁性体は永久磁石等の強磁性体であっても構わない。この場合、裏蓋60のカバー本体40への正常装着姿勢において、S極とN極とが対向する状態で、双方の強磁性体を配設することとなる。
(3)上記実施形態では、磁気姿勢維持手段70は、カバー本体40と裏蓋60とを磁力により引き合わせる形態で、設ける例を示した。しかしながら、磁気姿勢維持手段70は、ガスメータ20と裏蓋60とを磁力により引き合わせる形態で、設ける構成を採用しても構わない。
(4)上記実施形態にあっては、ロック機構80は、カバー本体40の一対の側面42、43の一方側である一方側側面43の近傍のみに設ける構成を示した。しかしながら、当該構成に替えて、カバー本体40の一対の側面42、43の双方の近傍にロック機構80を設ける構成を採用しても構わない。当該構成を採用する場合、磁気姿勢維持手段70は、双方のロック機構80の近傍に1つづつ設ける構成を採用することが好ましい。
(5)上記実施形態では、磁気姿勢維持手段70は、カバー本体40と裏蓋60とを磁力により引き合わせる構成を励磁したが、別に、ガスメータ20と裏蓋60とを磁力により引き合わせる構成を採用しても構わない。この場合、永久磁石71及び金属板72の何れか一方を、ガスメータ20の上方側本体10aに備えると共に、永久磁石71及び金属板72の何れか他方を、裏蓋60に備えることとなる。
(6)上記実施形態において、第2案内部位54は設けなくても構わない。
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明のガスメータ用保護カバー器具は、ガスメータのカバー本体に対して裏蓋が正常な装着姿勢である正常装着姿勢にあるときに、裏蓋のカバー本体に対する非施錠状態から施錠状態への移行を許容すると共に、カバー本体に対して裏蓋が正常な装着姿勢でない非正常装着姿勢にあるときに、裏蓋のカバー本体に対する非施錠状態から施錠状態への移行を禁止するガスメータ用保護カバー器具として、有効に利用可能である。
11 :ガス流入部
12 :ガス流出部
20 :ガスメータ
21 :表示部
40 :カバー本体
41 :天面
44 :前面
60 :裏蓋
60a :平面状内面
62 :弾性部材
80 :ロック機構
81 :脚部位
82 :延設部位
83 :案内部位
84 :爪部
85 :回転部
87 :外囲保護部
88 :鍵
100 :ガスメータ用保護カバー器具

Claims (5)

  1. 流入部から流出部へ通流するガスを計測する計測部を備えたガスメータの操作部位への特定操作を防止するガスメータ用保護カバー器具であって、
    前記ガスメータの側部に対向する一対の側面と、前記ガスメータの頂部に対向する天面と、前記ガスメータの表示部が設けられる前面に対向する前面とを有するカバー本体と、
    前記ガスメータの後面に対向する状態で、前記カバー本体に着脱自在な裏蓋と、
    前記カバー本体に対して前記裏蓋が正常な装着姿勢である正常装着姿勢に位置している場合に、前記裏蓋と前記カバー本体とが施錠されていない非施錠状態から施錠されている施錠状態への移行を許容し、前記カバー本体に対して前記裏蓋が前記正常装着姿勢でない非正常装着姿勢にある場合に、前記非施錠状態から前記施錠状態への移行を禁止するロック機構を備え、
    前記ロック機構は、前記裏蓋の内面に沿う沿線方向に延びる受口を形成する受部を前記裏蓋に備えると共に、前記正常装着姿勢において前記施錠状態にあるときに、前記沿線方向に沿って延びる爪部を前記カバー本体に備え、前記正常装着姿勢において、爪部が受口に嵌入して係止する形態で前記施錠状態とするガスメータ用保護カバー器具。
  2. 前記裏蓋は、平面状の内面である平面状内面を有しており、
    前記受部は、前記平面状内面に固定される脚部位と、前記脚部位に支持されると共に前記平面状内面に沿う前記沿線方向に延びる延設部位とを、前記裏蓋の前記平面状内面と前記延設部位との間に前記受口を形成する状態で備え、
    前記爪部は、前記正常装着姿勢にある場合で、前記非施錠状態と前記施錠状態との間で状態変更するときに、前記平面状内面と前記延設部位とに沿って移動する形態で、前記受部の前記受口に対して嵌入及び脱離すると共に、前記非正常装着姿勢にある場合で、前記非施錠状態と前記施錠状態との間で状態変更するときに、前記延設部位に当接するように、回転移動自在に構成されている請求項1に記載のガスメータ用保護カバー器具。
  3. 前記延設部位には、前記非施錠状態から前記施錠状態へ移行するときの前記爪部の嵌入側の端部に、前記爪部の前記受口への嵌入を案内する案内部位が設けられ、当該案内部位と前記平面状内面との間の距離は、前記平面状内面と前記延設部位との間の距離より大きく設定される請求項2に記載のガスメータ用保護カバー器具。
  4. 前記ロック機構は、
    鍵の挿入及び回転操作に伴って回転する回転部と、当該回転部の回転に伴って回転する前記爪部とを、前記カバー本体の前記側面に備え、
    前記爪部は、前記側面の直交方向に沿う回転軸回りで回転自在に構成されている請求項1〜3の何れか一項に記載のガスメータ用保護カバー器具。
  5. 前記ロック機構は、前記回転部と前記爪部との固定部位を備えると共に、前記施錠状態において前記固定部位の前記天面側及び前記天面と逆側を覆い保護する外囲保護部を備える請求項4に記載のガスメータ保護カバー器具。
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