JP2005248911A - 流路遮断装置およびそれを用いた燃料貯留装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 流体が流れる流路を遮断する遮断弁による遮断の不具合の可能性有りとの判定がなされた場合に、前記遮断弁を強制的に開状態にさせ、その後、閉状態にさせる強制開閉処理を実行する。
【選択図】 図6
Description
A.装置の構成:
B.不具合診断処理:
C.変形例:
A1.密閉タンクシステムの構成:
図1は、本発明の一実施例としての密閉タンクシステム100の構成を示すブロック図である。この密閉タンクシステム100は、耐圧タンク110と、流路遮断装置600と、蒸発燃料処理装置400とを備えている。流路遮断装置600は封鎖弁500を備えており、蒸発燃料処理装置400は、キャニスタ150とパージ流路160とパージバルブ170とを備えている。この密閉タンクシステム100は、内燃機関200と共に用いられる。また、これらの各部の動作は、制御部300によって制御されている。
図3、図4は封鎖弁500の一例を示す説明図である。図3は、閉状態の封鎖弁500の断面図を示し、図4は、開状態の封鎖弁500の断面図を示している。封鎖弁500は、ハウジング510と、駆動弁体550とを備えている。
B1.不具合診断処理の実施例:
図6は、密閉タンクシステム100の不具合診断処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この不具合診断処理では、耐圧タンク110の密閉状態に関する不具合診断が行われる。
(条件1):耐圧タンク110内の圧力Ptkが、大気圧Patmを含む所定の範囲(大気圧Patm±α)内である(αはゼロでない正の値)。
(条件2):封鎖弁500の駆動回数Nがしきい値Nth未満である(しきい値Nthは1以上の整数)。
図7は、封鎖弁強制駆動処理の第1実施例の処理手順を示すフローチャートである。この封鎖弁強制駆動処理は、図6に示すステップS150で実行される処理である。封鎖弁制御部340(図2)は、封鎖弁500を所定時間だけ強制的に開状態にし、その後、閉状態にする(ステップS200)。ここで、所定時間は、封鎖弁500の駆動弁体550を、フルストロークの閉状態位置(図3)から開状態位置(図4)へ移動させるために必要な時間(以下、「バルブストローク時間」と呼ぶ)よりも長い時間に設定されている。
図8は、封鎖弁強制駆動処理の第2実施例の処理手順を示すフローチャートである。この封鎖弁強制駆動処理は、図6に示すステップS150で実行される処理であり、図7に示す処理の代わりに実行することができる。図7に示す第1実施例との差異は、封鎖弁500の駆動を行う前に、スロットルバルブ190(図1、2)の開度を低減させている点である。
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上述した封鎖弁強制駆動処理の各実施例(図7、図8)において、封鎖弁500の開閉処理(ステップS200、ステップS310)での封鎖弁500を強制開閉する回数は1回に限らず2回以上であってもよい。
上述した不具合診断処理の実施例(図6)において、仮不具合有判定が成立する条件としては、2つの条件(条件1:ステップS100、条件2:ステップS110)に限定されるものではなく、他の条件を採用してもよい。例えば、ステップS110を省略して、条件1のみを用いて判定を行ってもよい。また、条件1の代わりに、
(条件1a):耐圧タンク110内の圧力Ptkが、大気圧Patmを含む所定の範囲(大気圧Patm±α)内にある状態が所定時間以上続く。:
を用いてもよい。上述したように、通常は、タンク内圧力Ptkは周囲の温度等に応じて変動する。従って、タンク内圧力Ptkが大気圧を含む所定の範囲内にある状態が所定時間以上続くことを、耐圧タンク110の密閉状態の不具合の可能性を示す条件として用いることができる。ここで、所定時間としては、タンク内圧力Ptkの変動が圧力幅αよりも大きくなるのに十分な時間を設定すればよい。
上述した実施例において、耐圧タンク110内の圧力を測定する圧力センサ120は耐圧タンク110に設けられているが(図1、2)、耐圧タンク110内の圧力を測定することが可能な他の位置に設けられていてもよい。例えば、蒸発燃料流路140の耐圧タンク110と封鎖弁500との間に設けられていてもよい。
上述した各実施例では、封鎖弁500(図3、4)は、弁座522と、弁座522に向かう方向に沿って移動可能な駆動弁体550とを備えているが、流体の流路を遮断する遮断弁としては、他の種々の弁構造を有するものを利用可能であり、例えば、玉型弁や、バタフライ弁などの弁構造を有する弁を利用してもよい。いずれの場合も、遮断の不具合の可能性有との判定が成立した場合に、遮断弁を駆動して開状態にさせ、その後、閉状態にさせることが好ましい。こうすれば、遮断弁の動作不良が生じている場合には、遮断弁の密閉状態を正常な状態に回復させることができるので、遮断弁の動作不良と他の不具合とを区別して遮断の診断を行うことができる。
上述の各実施例では、本発明の流路遮断装置を、密閉タンクシステム(燃料貯留装置)に適用した場合について説明したが、燃料貯留装置に限らず、流体が流れる種々の流路を遮断するための弁に適用することができる。
110...耐圧タンク
112...給油流路
114...給油口
114c...キャップ
116...リッド
120...圧力センサ
140...蒸発燃料流路
142...リリーフ弁
144...フロート弁
150...キャニスタ
160...パージ流路
170...パージバルブ
180...吸気管
182...エアクリーナ
190...スロットルバルブ
200...内燃機関
210...開放流路
220...表示パネル
300...制御部
310...判定部
320...スロットルバルブ制御部
330...パージバルブ制御部
340...封鎖弁制御部
350...パネル制御部
360...不具合対応処理部
400...蒸発燃料処理装置
500...封鎖弁
510...ハウジング
520...第2端壁部
520a...開口
522...弁座
530...側壁部
530a...開口
540...第1端壁部
542...ガイド穴
544...ソレノイド
550...駆動弁体
552...弁体
554...支持棒
556...バネ
565...ガスケット
580...弁室
600...流路遮断装置
Claims (5)
- 流体が流れる流路を遮断する流路遮断装置であって、
前記流体の通る流路の途中に設けられ、閉状態において前記流体の流れを遮断することが可能な遮断弁と、
前記遮断の不具合の可能性の有無を判定する判定部と、
前記判定部によって不具合の可能性有りとの判定がなされた場合に、前記遮断弁を強制的に開状態にさせ、その後、閉状態にさせる強制開閉処理を実行する遮断弁制御部と、
を備える、流路遮断装置。 - 請求項1に記載の流路遮断装置であって、
前記遮断弁制御部は、前記判定部によって不具合の可能性有りとの判定がなされた場合に、前記強制開閉処理を1回以上の所定の回数だけ実行し、
前記流路遮断装置は、さらに、
前記強制開閉処理が前記所定の回数だけ実行された後の前記判定部の判定結果が、再び、不具合の可能性有りとの判定結果である場合に、所定の不具合対応処理を実行する不具合対応処理部を備える、
流路遮断装置。 - 燃料を貯留する燃料貯留装置であって、
前記燃料を貯留する燃料貯留部と、
前記燃料貯留部内の圧力を測定する圧力測定部と、
前記燃料貯留部に接続され、前記燃料貯留部内の蒸発燃料を外部へ導く蒸発燃料流路と、
前記蒸発燃料流路を遮断するための請求項1または請求項2に記載の流路遮断装置と、
を備え、
前記判定部は、前記遮断弁が閉状態にあるときの、前記圧力測定部により測定される圧力に基づいて前記判定を行う、
燃料貯留装置。 - 請求項3に記載の燃料貯留装置であって、
前記判定部は、前記圧力測定部により測定される圧力が、前記外部の圧力を含む所定の範囲内に有ることを含む所定の条件を満たす場合に、不具合の可能性有りとの判定を成立させる、燃料貯留装置。 - 請求項3または請求項4に記載の燃料貯留装置であって、さらに、
前記蒸発燃料流路の、前記遮断弁から見て前記燃料貯留部とは反対側に接続され、前記蒸発燃料を吸引可能であるとともに、吸引能力を調整可能な蒸発燃料処理部と、
前記遮断弁制御部が前記強制開閉処理を実行する際に、前記蒸発燃料処理部の吸引能力を、前記強制開閉処理の実行前よりも強く設定する蒸発燃料制御部と、
を備える、燃料貯留装置。
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