JP2005248354A - セルロース脂肪酸エステル繊維の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 得られる繊維の力学特性が低いという従来のセルロース脂肪酸エステル繊維製造方法の問題を解決し、力学特性、特に強度および初期弾性率に優れ、かつ生産性にも優れたセルロース脂肪酸エステル繊維の製造方法を提供すること。
【解決手段】 アシル基の少なくとも一部が炭素数3〜18であるセルロース脂肪酸エステル75〜95重量%および多価アルコール系可塑剤5〜25重量%を少なくとも含んでなる組成物を溶融紡糸するに際し、紡出後の雰囲気を口金面温度以上に加熱し、口金下15cmの雰囲気温度T15を260℃<T15≦340℃とし、紡糸速度を1000〜5000m/minとすることを特徴とするセルロース脂肪酸エステル繊維の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は力学特性、特に強度および弾性率に優れ、かつ生産性に優れるセルロース脂肪酸エステル繊維の製造方法に関する。
セルロースエステル、セルロースエーテルなどのセルロース系材料は、地球上で最も大量に生産されるバイオマス材料として、また、環境中にて生分解可能な材料として昨今の大きな注目を集めつつある。
セルロース系フィラメントとしてはビスコース、キュプラなどのレーヨン繊維、セルロースジアセテート、セルローストリアセテートなどのセルロース単一エステル繊維が知られている。これらの繊維はいずれも組成物が熱可塑性を有していないあるいは熱可塑化が発現する温度が分解温度以上であるため、溶融紡糸によって繊維化することはできず、溶媒を使用する湿式あるいは乾式の製糸方法によって製造されている。これらの繊維はセルロース由来であることによって良好な光沢や吸放湿性など衣料用繊維として非常に良好な特性を有している一方、湿式あるいは乾式といった有機溶媒の使用による環境負荷が懸念され、また紡糸速度の制限により生産性が低いという欠点を有している。
このため溶融紡糸による環境負荷の低減および生産性向上を目的にセルロースアセテートに代表されるセルロースエステル樹脂を用い、可塑剤を添加することにより樹脂の分解温度以下での熱可塑性を向上させ溶融紡糸を行う技術が開示されており、例えば血液透析用あるいは限外濾過膜用のセルロース脂肪酸エステル繊維を得ることを目的として種々の提案がなされている(特許文献1、2参照)。
しかしながら上述の方法で得られるセルロース脂肪酸エステル繊維には、組成物中に多量の可塑剤を含有しているため、得られる繊維の力学特性は非常に劣るものであった。例示すると、特許文献3におけるセルロースアセテートの溶融紡糸法による繊維強度は、0.44cN/dtex、伸度は15%である(特許文献3参照)。
このように強度に劣る繊維では工程通過性が非常に劣るばかりか一般の衣料・産業用途に用いることは難しく、溶融紡糸により実用に耐え得るセルロース脂肪酸エステル繊維を得ることは困難であることが実状である。
特開昭56−91006号公報(第1〜2頁) 特開昭54−42420号公報(第1頁) 特開平10−130957号公報(第5頁)
本発明が解決しようとする課題は、得られる繊維の力学特性が低いという従来のセルロース脂肪酸エステル繊維製造方法の問題を解決し、力学特性、特に強度および初期弾性率に優れ、かつ生産性にも優れたセルロース脂肪酸エステル繊維の製造方法を提供することである。
上記した課題はアシル基の少なくとも一部が炭素数3〜18であるセルロース脂肪酸エステル75〜95重量%および多価アルコール系可塑剤5〜25重量%を少なくとも含んでなる組成物を溶融紡糸するに際し、紡出後の雰囲気を口金面温度以上に加熱し口金下15cmの雰囲気温度T15を260℃<T15≦340℃とし、紡糸速度を1000〜5000m/minとすることで解決可能である。
その際、セルロース脂肪酸エステルとしてはセルロースアセテートプロピオネートを好適に用いることが出来る。また組成物の260℃、120s-1での溶融粘度が100〜1000Pa・sであれば優れた流動性および製糸性が得られる。さらに、口金面温度は240〜270℃が好適に採用できる。
本発明により力学特性、特に強度および初期弾性率に優れたセルロース脂肪酸エステル繊維を優れた生産性にて得ることができる。得られた繊維は衣料材料や種々の産業用資材として用いることができるため、セルロース脂肪酸エステル繊維の優れた繊維特性を有効に機能させることができる。
本発明で用いるセルロース脂肪酸エステルは、アシル基の少なくとも一部が炭素数3〜18である。炭素数が3〜18の場合、多価アルコール系可塑剤との相溶性が良く、また多価アルコール系可塑剤の少量添加により、溶融紡糸が可能な熱流動性を有するものとなるため好ましい。アシル基の少なくとも一部が炭素数3〜18であるセルロース脂肪酸エステルの具体的としては、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースブチレート、セルロースプロピオネートブチレート、セルロースアセテートバリレート、セルロースバリレート、セルロースアセテートラウレート、セルロースラウレート、セルロースアセテートオレート、セルロースオレートなどが例示できる。
なかでもセルロースにアシル基の炭素数が2であるアセチル基と炭素数が3であるプロピオニル基が結合したセルロースアセテートプロピオネートおよびセルロースにアシル基の炭素数が2であるアセチル基と炭素数が4であるブチリル基が結合したセルロースアセテートブチレートは、適度な吸湿性を有しており、また製造も容易である。そのためアシル基の少なくとも一部が炭素数3〜18であるセルロース脂肪酸エステルとしては、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートが好ましく、セルロースアセテートプロピオネートが特に好ましい。
この場合、アセチル基およびアシル基(プロピオニル基あるいはブチリル基)の置換度は、多価アルコール系可塑剤との相溶性および良好な熱流動性の観点から下式を満たすことが好ましい。
2.0≦(アセチル基の置換度+アシル基の置換度)≦3.0
0.1≦(アセチル基の置換度)≦2.5
0.5≦(アシル基の置換度)≦2.9
セルロース脂肪酸エステルの重量平均分子量(Mw)は50000〜250000であることが好ましい。Mwを50000〜250000とすることで、良好な機械的特性を有した繊維を得ることができ、また溶融紡糸により安定して繊維を得ることが可能となる。Mwは70000〜200000であることがより好ましく、80000〜180000であることが最も好ましい。なお重量平均分子量(Mw)とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定により算出した値をいい、実施例で詳細に説明する。
多価アルコール系可塑剤の含有量は、5〜25重量%であることが好ましい。多価アルコール系可塑剤の含有量を5〜25重量%とすることで、セルロース脂肪酸エステルと多価アルコール系可塑剤を少なくとも含んでなる組成物の熱流動性が向上するため、生産効率の高い溶融紡糸法での生産が可能となり、それにより繊維断面を任意に制御することが可能となったり、複合紡糸が可能となったりする。更には良好な熱可塑性を生かして延伸や仮撚加工、布帛の熱加工などを容易に行うことができる。多価アルコール系可塑剤の含有量は、より好ましくは7〜20重量%、最も好ましくは10〜18重量%である。
本発明で具体的に用いることができる多価アルコール系可塑剤は、セルロース脂肪酸エステルとの相溶性が良く、また熱可塑化効果が顕著に現れるグリセリン骨格を有したエステル化合物やポリアルキレングリコールなどである。
具体的なグリセリン骨格を有したエステル化合物としては、グリセリンアセテートステアレート、グリセリンアセテートパルミテート、グリセリンアセテートラウレート、グリセリンアセテートカプレート、グリセリンアセテートオレート、ジグリセリンテトラアセテート、ジグリセリンテトラプロピオネート、ジグリセリンテトラブチレート、ジグリセリンテトラカプリレート、ジグリセリンテトララウレートなどが挙げられるがこれらに限定されず、これらを単独もしくは併用して使用することができる。
ポリアルキレングリコールの具体的な例としては、平均分子量が200〜4000であるポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられるがこれらに限定されず、これらを単独もしくは併用して使用することができる。
本発明の組成物にはホスファイト系着色防止剤を添加することができる。セルロース脂肪酸エステルおよび多価アルコール系可塑剤を含む本発明の組成物にホスファイト系着色防止剤を添加した場合には、成形温度が高い範囲においても着色防止効果が非常に顕著であり、得られるポリマーの色調が良好になる。また本発明のセルロース脂肪酸エステル繊維の製造方法は紡糸温度が比較的高く、さらに吐出後に高温の雰囲気を通過するが、ホスファイト系着色防止剤の添加により樹脂組成物の劣化を抑制することができ、組成物の粘度の均一性を保つことができるため高速での紡糸においてもより優れた製糸安定性を得ることができる。
具体的なホスファイト系着色防止剤は、特に限定されないが、下記一般式(1)(2)(3)で示されるホスファイト系着色防止剤が本発明で用いる組成物に対して着色防止効果が高く好ましい。
Figure 2005248354
Figure 2005248354
Figure 2005248354
(ここで、R1、R2,R3、R4、R5、R6、R’1、R’2、R’3・・・R’p、R’p+1は水素又は炭素数4〜23のアルキル、アリール、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシアリール、アリールアルキル、アルキルアリール、ポリアリールオキシアルキル、ポリアルコキシアルキル及びポリアルコキシアリール基から成る群から選択された基を示す。但し、一般式(1)(2)(3)の各同一式中で全てが水素になることはない。一般式(2)中で示されるホスファイト系着色防止剤中のXは脂肪族鎖、芳香核を側鎖に有する脂肪族鎖、芳香核を鎖中に有する脂肪族鎖及び上記鎖中に2個以上連続しない酸素原子を包含する鎖から成る群から選択された基を示す。また、k、qは1以上の整数、pは3以上の整数を示す。)
これらのホスファイト系着色防止剤のk、qの数は好ましくは1〜10である。k、qの数が1以上にすることで加熱時の揮発性が小さくなり、10以下にすることでセルロースアセテートプロピオネートとの相溶性が向上するため好ましい。また、pの値は3〜10が好ましい。3以上のすることで加熱時の揮発性が小さくなり、10以下にすることでセルロースアセテートプロピオネートとの相溶性が向上するため好ましい。
一般式(1)で表されるホスファイト系着色防止剤の具体例としては、下記式(4)〜(7)で表されるものが好ましい。
Figure 2005248354
Figure 2005248354
Figure 2005248354
Figure 2005248354
また、一般式(2)で表されるホスファイト系着色防止剤の具体例としては、下記式(8)〜(10)で表されるものが好ましい。
Figure 2005248354
Figure 2005248354
Figure 2005248354
(R=炭素数12〜15のアルキル基)
ホスファイト系着色防止剤の配合量は、0.005〜0.5重量%であるのが好ましい。配合量を0.005重量%以上とすることで加熱時の組成物の着色が抑制できるため好ましい。より好ましくは0.01重量%以上、さらに好ましくは0.05重量%以上である。一方、配合量を0.5重量%以下にすることにより、セルロースアセテートプロピオネートの分子鎖を切断し重合度を低下することによる劣化を抑制することができ好ましい。より好ましくは0.2重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以下である。
本発明で用いる樹脂組成物は上述したセルロース脂肪酸エステル75〜95重量%および多価アルコール系可塑剤5〜25重量%を含む以外に、アシル基が異なるの脂肪酸エステルを含む他の樹脂や各種の添加剤、例えば艶消し剤、消臭剤、消泡剤、整色剤、難燃剤、糸摩擦低減剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、結晶核剤、酸化防止剤、着色顔料、静電剤、抗菌剤等酸化防止剤、難燃剤、滑剤を含んでも構わない。
また本発明で用いる樹脂組成物は、安定した溶融紡糸を可能とするため、適度な流動性を有している必要があり、好ましくは260℃、120s-1での溶融粘度が100〜1000Pa・sであれば優れた製糸性が得られ、強度および弾性率の向上と製糸安定性との両立の点からは200〜900Pa・sがより好ましく、300〜800Pa・sが特に好ましい。なお260℃、120s-1での溶融粘度は毛管形レオメーターで求める値であり、実施例で詳細に説明する。
本発明におけるセルロース脂肪酸エステル繊維の製造方法は、繊維構造を制御しやすいこと、生産性良く得られること、繊維断面を精密にかつ任意に制御できること、芯鞘複合、偏芯芯鞘複合、サイドバイサイド型複合などのように様々な品種の複合繊維が得られること、製造時に環境への負荷がかかる有機溶剤を使用しないこと、エネルギーコストが低いこと、良好な熱可塑性を生かして紡出糸の延伸、仮撚などの糸加工等が容易に可能になることから溶融紡糸法とする。
最適な繊維製造工程は、エクストルーダーなどにより溶融した樹脂組成物を紡糸機内で計量し、これを多数のノズル孔を有する加熱した紡糸口金より吐出し、これを特定の温度範囲に制御した雰囲気を通過させた後に冷却、油剤等仕上げ剤の付与を行い、その後ゴデットローラーを用い一定速度で引き取り、これをワインダーで巻き上げるものである。
口金面温度は特に規定されるものではないが、安定した製糸性を得るうえで240〜270℃が好ましく、245〜265℃がより好ましい。なお口金面温度を過度に高めると樹脂の劣化による製糸性の低下、繊維色調の悪化が発生し、低すぎるとメルトフラクチャーなど吐出不良を招き製糸性が悪化するおそれがある。なお本発明で言う口金面温度とは紡糸口金を含む紡糸パック下面の温度であり、具体的にはノズル孔最外周付近の口金面の温度である。
また、本発明においては紡出後の雰囲気を口金面温度以上に加熱することが必要である。紡出後の雰囲気のみを加熱することで口金面温度すなわち紡糸機温度を低くできるため、紡糸機内での熱劣化による繊維品質、製糸性悪化を抑えることができ、また雰囲気温度を幅広く制御できるため樹脂特性に応じた紡糸条件を作り出すことができ力学特性、特に得られた繊維の強度および初期弾性率が向上する。
さらに本発明においては口金下15cmの雰囲気温度T15を260℃<T15≦340℃とすることが必要である。本発明で用いる樹脂組成物の溶融紡糸においては繊維の細化が口金下10〜20cmの位置で急速に進むため、この位置で繊維構造が形成され繊維の力学特性は決定される。本発明においては、後述するように紡糸速度の高速化が要件となるが単純に紡糸速度を高めただけでは細化がさらに急激になり、繊維構造の不均一化が起こるため強度、伸度が低下する。そこで口金下10〜20cmの雰囲気を高温にすることにより紡糸線での変形を緩やかにさせ、変形ひずみ速度を小さくすることにより応力集中を抑制することが可能となる。この作用に加え紡糸速度の高速化による高い紡糸張力を維持することにより、力学特性、特に強度および初期弾性率を増加させることが可能となる。
なお本発明で言う雰囲気温度とは走行する糸条の中心部から半径50mm程度離れた位置の温度を指す。雰囲気加熱する位置および長さは上述した条件を満たせば特に限定されるものではないが、口金下15cmの雰囲気温度を高めることが重要であるため口金下5〜50cmを加熱することが好ましく、8〜30cmを加熱することがより好ましい。なお雰囲気加熱を始める位置が口金面に近い場合、口金面も加熱されてしまうため製糸性が悪化し、また過度に長い領域を加熱することは温度を均一に保つことが難しくなり繊維の均一性が悪化する。
雰囲気を加熱する手段も特に限定されるものではなく、加熱気体供給、加熱物からの熱伝達、放射加熱など種々の方法が採用できる。中でも加熱筒は温度の均一性に優れるため、特に好ましい形態である。
加熱雰囲気通過後の糸条はマルチフィラメント内での各単糸間での均一性を高めるため冷却することが好ましく、温度10〜30℃、風速0〜0.6m/sの空気流を用いて冷却することがより好ましい。
油剤等仕上げ剤の付与も常法が採用でき、オイリングローラー、ガイド給油装置などが採用できる。水分を除いた仕上げ剤付着率は用途に応じ任意に調整できるが0.05〜5重量%が好ましい範囲である。
糸条の引き取り方法は一定速度で回転するゴデットローラーによる引き取りが安定した長繊維を得る上で好ましい。また巻き取り方法もキャンへの捕集なども可能であるがワインダーにてパッケージに巻き上げることが次工程での解舒性の観点から好ましい。
本発明においては最初に引き取るゴデットローラーの速度である紡糸速度は1000m/min以上とする。紡糸速度を高めることにより紡糸張力が高まるため配向が進み、高い強度および初期弾性率の繊維が得られ、かつ単位時間あたりの生産性も大きく向上する。なお、紡糸速度は製糸安定性および得られる繊維の伸度を好適な範囲とするため1000〜4000m/minが好ましく、1500〜3500m/minが特に好ましい。
得られる繊維の物性は特に規定されるものではないが、本発明の目的である優れた力学特性を有していることが重要であり、伸度15〜50%、強度1.0〜3.0cN/dtex、初期弾性率20〜60cN/dtexであることが好ましく、伸度20〜40%、強度1.2〜2.5cN/dtex、初期弾性率25〜50cN/dtexであることが特に好ましい。
なお本発明の製造方法では樹脂組成物単一成分の紡糸の他、溶融紡糸の特長を生かした熱可塑性樹脂との芯鞘複合、偏芯芯鞘複合、サイドバイサイド型複合、異繊度混繊などの複合紡糸も可能であり、ポリアミド、ポリエステルなどを用いることができ、紡糸温度の観点からポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンアジパミド、ポリカプラミド、ポリブチレンサクシネート、ポリ乳酸およびその共重合体が好適に使用可能である。また繊維断面形状も溶融紡糸であるが故に任意に調整可能であり丸、多角形、中空、多葉形、扁平形、楕円形、W字形、L字形、S字形、X字形、H字形、C字形、田字形、井桁形などが採用できる。
以下、図面に基づいて本発明を具体的に説明する。図1は、本発明のセルロース脂肪酸エステル繊維の製造方法に用いる溶融紡糸装置の一実施態様を示す図である。
図1において、1はスピンブロック、2は溶融紡糸パック、3は紡糸口金、4は雰囲気加熱装置(加熱筒)、5は冷却装置、6は引取ローラー、7は紡出糸条である。
溶融されたポリマーは、スピンブロック1に装着された紡糸パック2の下部に取り付けられた紡糸口金3のノズル孔より押し出される。吐出された紡出糸条7は、雰囲気加熱装置4の内部を通過し、その後冷却装置5により冷却され、引取ローラー6を介して巻き取られる。なお雰囲気加熱装置4の内部は特定の温度範囲に制御された状態にある。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。なお実施例中の各特性値は次の方法で求めたが、本発明はこれらに限定されるものではない。
A.セルロース脂肪酸エステルの置換度
セルロース脂肪酸エステルの置換度の算出方法については下記の通りである。
80℃で8時間の真空乾燥により絶乾状態としたセルロース脂肪酸エステル0.9gを秤量し、アセトン35mlとジメチルスルホキシド15mlを加え溶解した後、さらにアセトン50mlを加えた。撹拌しながら0.5N−水酸化ナトリウム水溶液30mlを加え、2時間ケン化した。熱水50mlを加え、フラスコ側面を洗浄した後、フェノールフタレインを指示薬として0.5N−硫酸で滴定した。別に試料と同じ方法で空試験を行った。滴定が終了した溶液の上澄み液を100倍に希釈し、イオンクロマトグラフを用いて、有機酸の組成を測定した。測定結果とイオンクロマトグラフによる酸組成分析結果から、下記式により置換度を計算した。
TA=(B−A)×F/(1000×W)
DSace=(162.14×TA)/[[1−(Mwace−(16.00+1.01))×TA]+[1−(Mwacy−(16.00+1.01))×TA]×(Acy/Ace)]
DSacy=DSace×(Acy/Ace)
TA:全有機酸量(ml)
A:試料滴定量(ml)
B:空試験滴定量(ml)
F:硫酸の力価
W:試料重量(g)
DSace:アセチル基の置換度
DSacy:アシル基の置換度
Mwace:酢酸の分子量
Mwacy:他の有機酸の分子量
Acy/Ace:酢酸(Ace)と他の有機酸(Acy)とのモル比
162.14:セルロースの繰り返し単位の分子量
16.00:酸素の原子量
1.01:水素の原子量
B.重量平均分子量(Mw)
セルロース脂肪酸エステルを濃度0.01重量%となるようにクロロホルムに完全に溶解させGPC測定用試料とした。この試料を用い、以下の条件のもと、Waters2690でGPC測定を行い、ポリスチレン換算により重量平均分子量(Mw)を求めた。
カラム:昭和電工製Shodex K−805L 2本連結
検出器:Waters2410 示差屈折計RI
移動層溶媒:クロロホルム
流速:1.0ml/分
注入量:200μl
C.260℃、120s-1での溶融粘度
東洋精機社製キャピログラフ1Bを用い、L=40mm、D=1mmのダイにて260℃、120s-1(ヘッドスピード10mm/min)で測定した値(Pa・s)をそのまま用いた。なお、樹脂は測定前に80℃にて8hrの減圧乾燥を行い、測定時には熱劣化の影響を避けるため樹脂の充填開始後10min以内に測定を行った。
D.紡糸口金面温度
口金のノズル孔最外周から5mm離れた位置にて熱電対を用いて測定した。
E.口金下15cmの雰囲気温度T15
口金下15cmの位置にて走行糸条の中心位置(糸道の中心)から半径方向に約50mm離れた位置の雰囲気温度を、熱電対を用いて測定した。
F.強度、伸度、初期弾性率
オリエンテック社製テンシロンUCT−100型を用い、試料長20cm、引張速度20cm/minの条件で引張試験を行って、最大荷重の示す点の応力(cN)を繊度(dtex)で除した値を強度(cN/dtex)とした。またそのときの伸度を伸度(%)とした。初期弾性率は伸度0.1〜2.5%の間での応力−伸度曲線を伸度0.05%刻みで直線化し、それぞれの勾配を算出し、その最大値を除いた上位3点の平均値を求め、これを初期弾性率(cN/dtex)とした。なお測定回数はそれぞれ5回とし、その平均値を強度、伸度、初期弾性率とした。
G.沸水収縮率
繊維(マルチフィラメント糸)をかせ取りし、0.09cN/dtexの荷重下で試料長L0を測定した後、無荷重の状態で15分間、沸騰水中で処理を行う。処理後、風乾し0.09cN/dtexの荷重下で試料長L1を測定し、下式で算出した。
沸騰水収縮率(%)={(L0−L1)/L0}×100
なお測定回数は5回であり、その平均値を沸騰水収縮率とした。
合成例1
セルロース(日本製紙(株)溶解パルプ、α−セルロース92wt%)100重量部に、酢酸240重量部とプロピオン酸67重量部を加え、50℃で30分間混合した。混合物を室温まで冷却した後、氷浴中で冷却した無水酢酸172重量部と無水プロピオン酸168重量部をエステル化剤として、硫酸4重量部をエステル化触媒として加えて、150分間撹拌を行い、エステル化反応を行った。エステル化反応において、40℃を越える時は、水浴で冷却した。反応後、反応停止剤として酢酸100重量部と水33重量部の混合溶液を20分間かけて添加して、過剰の無水物を加水分解した。その後、酢酸333重量部と水100重量部を加えて、80℃で1時間加熱撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム6重量部を含む水溶液を加えて、析出したセルロースエステルを濾別し、続いて水で洗浄した後、60℃で4時間乾燥した。得られたセルロース脂肪酸エステルの物性値を表1に示す。アセチル置換度は1.9、アシル(プロピオニル)置換度は0.5であり、重量平均分子量(Mw)は12.8万であった。
Figure 2005248354
実施例1
合成例1で製造したセルロース脂肪酸エステル88重量%と平均分子量600のポリエチレングリコール11.9重量%およびホスファイト系着色防止剤としてビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(下記式(5))0.1重量%を二軸エクストルーダーを用いて230℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロース脂肪酸エステル組成物ペレットを得た。この樹脂組成物の260℃、120s-1での溶融粘度は440Pa・sであった。
このペレットを80℃、8時間の真空乾燥を行い、単軸エクストルーダーを用いて溶融させ、紡糸温度260℃とした溶融紡糸パックへ導入して、吐出量28.0g/minにて0.23mmφ−0.30mmLの口金孔を36ホール有した紡糸口金より紡出した。この際の紡糸口金面温度は255℃であった。また加熱領域長さ20cmの加熱筒を加熱領域上端が口金下10cmの位置となるよう設置し、紡出糸条を加熱筒内部へ通過させた。なお加熱筒は口金下15cmの雰囲気温度が300℃となるよう調整した。加熱筒通過後の紡出糸条を20℃、風速0.5m/sの冷却風によって冷却し、油剤を付与して収束させた後、1800m/minで回転する第1ゴデットローラーにて引き取り、第1ゴデットローラーと同じ速度で回転する第2ゴデットローラーを介してワインダーにて巻き取った。得られた繊維は、強度1.6cN/dtex、伸度25%、初期弾性率36cN/dtexと優れた力学特性を有しており、沸水収縮率も2.8%と熱特性も適切であった。
このように口金下15cmの雰囲気温度を紡糸温度以上に高温とし、かつ紡糸速度を1800m/minとすることで高い強度、初期弾性率を有するセルロース脂肪酸エステル繊維が得られることが分かる(表2)。
Figure 2005248354
Figure 2005248354
比較例1
実施例1で用いたセルロース脂肪酸エステル組成物を用い、口金下に加熱筒を設置しないこと以外は実施例1と同様の方法で溶融紡糸を行った。この場合の口金下15cmの雰囲気温度は25℃であった。しかし紡糸時に糸切れが多発し安定した紡糸は不可能であった(表2)。
実施例2
合成例1で製造したセルロース脂肪酸エステル90.8重量%と平均分子量600のポリエチレングリコール9重量%およびホスファイト系着色防止剤としてビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(下記式(6))0.2重量%を二軸エクストルーダーを用いて235℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロース脂肪酸エステル組成物ペレットを得た。この樹脂組成物の260℃、120s-1での溶融粘度は560Pa・sであった。
このペレットを用い紡糸温度を265℃とすること、加熱領域上端が口金下8cmの位置となるよう設置すること、口金下15cmの雰囲気温度が320℃となるよう加熱筒温度を調整すること、紡糸速度を1000m/minとすること以外は実施例1と同様の方法で溶融紡糸を行った。なお、このときの口金面温度は260℃であった。得られた繊維は、強度1.4cN/dtex、伸度38%、初期弾性率32cN/dtexと優れた力学特性を有しており、沸水収縮率も2.0%と熱特性も適切であった(表2)。
Figure 2005248354
実施例3
合成例1で製造したセルロース脂肪酸エステル80重量%と平均分子量1000のポリエチレングリコール19.9重量%およびホスファイト系着色防止剤としてビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.1重量%を二軸エクストルーダーを用いて220℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロース脂肪酸エステル組成物ペレットを得た。この樹脂組成物の260℃、120s-1での溶融粘度は210Pa・sであった。
このペレットを用い紡糸温度を255℃とすること、口金下15cmの雰囲気温度が280℃となるよう加熱筒温度を調整すること、紡糸速度を3500m/minとすること以外は実施例1と同様の方法で溶融紡糸を行った。なお、このときの口金面温度は250℃であった。得られた繊維は、強度1.3cN/dtex、伸度20%、初期弾性率33cN/dtexと優れた力学特性を有しており、沸水収縮率も3.1%と熱特性も適切であった(表2)。
比較例2
紡糸速度を600m/minとすること以外は実施例3と同様の方法で溶融紡糸を行った。得られた繊維は、強度0.8cN/dtex、伸度48%、初期弾性率19cN/dtexであり、伸度は高いものの強度および初期弾性率が低いものであった(表2)。
比較例3
口金下15cmの雰囲気温度が160℃となるよう加熱筒温度を調整すること以外は実施例3と同様の方法で溶融紡糸を行った。しかし紡糸での糸切れが度々発生し、製糸安定性は不十分であり、さらに得られた繊維は、強度0.9cN/dtex、伸度14%、初期弾性率30cN/dtexであり、初期弾性率は高いものの強度および伸度が低いものであった(表2)。
合成例2
セルロース(日本製紙(株)溶解パルプ、α−セルロース92wt%)100重量部に、酢酸67重量部とプロピオン酸300重量部を加え、50℃で30分間混合した。混合物を室温まで冷却した後、氷浴中で冷却した無水酢酸17重量部と無水プロピオン酸500重量部をエステル化剤として、硫酸4重量部をエステル化触媒として加えて、150分間撹拌を行い、エステル化反応を行った。エステル化反応において、40℃を越える時は、水浴で冷却した。反応後、反応停止剤として酢酸100重量部と水33重量部の混合溶液を20分間かけて添加して、過剰の無水物を加水分解した。その後、酢酸333重量部と水100重量部を加えて、60℃で1.5時間加熱撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム6重量部を含む水溶液を加えて、析出したセルロースエステルを濾別し、続いて水で洗浄した後、60℃で4時間乾燥した。得られたセルロース脂肪酸エステルの置換度は2.6(アセチル基0.1、プロピオニル基2.5)、重量平均分子量(Mw)は15.0万であった(表1)。
実施例4
合成例2で製造したセルロース脂肪酸エステル93重量%とグリセリンジアセテートモノオレート6.9重量%およびホスファイト系着色防止剤としてビス(2.6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.1重量%を二軸エクストルーダーを用いて195℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロース脂肪酸エステル組成物ペレットを得た。この樹脂組成物の260℃、120s-1での溶融粘度は280Pa・sであった。
このペレットを用い紡糸温度を245℃とすること、加熱領域長さが10cmの加熱筒を用い、加熱領域上端が口金下10cmの位置となるよう設置すること、口金下15cmの雰囲気温度が265℃となるよう加熱筒温度を調整すること、紡糸速度を1500m/minとすること以外は実施例1と同様の方法で溶融紡糸を行った。なお、このときの口金面温度は240℃であった。得られた繊維は、強度1.2cN/dtex、伸度28%、初期弾性率28cN/dtexと優れた力学特性を有しており、沸水収縮率も4.3%と熱特性も適切であった(表2)。
得られた繊維は力学特性、特に強度および初期弾性率に優れているため衣料材料や種々の産業用資材として用いることができる。
本発明のセルロース脂肪酸エステル未延伸糸の製造方法に用いる溶融紡糸装置の一実施態様である。
符号の説明
1.スピンブロック
2.溶融紡糸パック
3.紡糸口金
4.雰囲気加熱装置
5.冷却装置
6.引取ローラー
7.紡出糸条

Claims (3)

  1. アシル基の少なくとも一部が炭素数3〜18であるセルロース脂肪酸エステル75〜95重量%および多価アルコール系可塑剤5〜25重量%を少なくとも含んでなる組成物を溶融紡糸するに際し、紡出後の雰囲気を口金面温度以上に加熱し、口金下15cmの雰囲気温度T15を260℃<T15≦340℃とし、紡糸速度を1000〜5000m/minとすることを特徴とするセルロース脂肪酸エステル繊維の製造方法。
  2. 組成物の260℃、120s-1での溶融粘度が100〜1000Pa・sであることを特徴とする請求項1記載のセルロース脂肪酸エステル繊維の製造方法。
  3. セルロース脂肪酸エステルがセルロースアセテートプロピオネートであることを特徴とする請求項1または2記載のセルロース脂肪酸エステル繊維の製造方法。
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