JP2005248203A - 金属粒子およびその製造方法 - Google Patents

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あかね 宮崎
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Abstract

【課題】 本発明は、金属粒子の新規な製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 金属粒子の製造方法は、白金化合物の水溶液に、感温性ポリマーを添加する第1の工程と、アルカリ水溶液を添加して、所定のpH値に調整する第2の工程と、還元性ガスを吹き込んだ後に、外気と遮断する第3の工程と、所定温度で所定時間保持する第4の工程とを含んでいる。ここで、感温性ポリマーとしては、ポリN-エチルアクリルアミドを用いることができる。白金化合物としては、テトラクロロ白金(II)酸カリウムを用いることができる。また、所定温度は40〜80℃の範囲内にある。所定のpH値は6.0〜9.0の範囲内にある。所定時間は0.5〜24時間の範囲内にある。この製造方法によれば、{111}面を選択的に有する四面体粒子を11〜63 %含有する金属粒子が得られる。平均粒径は6.8〜15.6 nmの範囲内にある。
【選択図】 なし

Description

本発明は、金属粒子に関する。
また、本発明は、金属粒子の製造方法に関する。
触媒等に広く用いられている白金族元素の微粒子は、多くが面心立方構造を有している。こうした金属を微粒化した場合に得られるクラスターは、表面に{100}、{111}といった異なる結晶面を有する。これらの面は、それぞれ異なる反応性を持ち、触媒反応等に用いられた場合には活性や生成物の選択性などに大きな差異を生じることが期待できる。金属微粒子の形態は、こうした結晶面の割合を反映している。例えば、表面に{100}のみを有する場合、粒子は立方体となり、一方、表面に{111}面のみを有する場合には正四面体、もしくは正八面体になる。従って、金属微粒子の形態を制御することができれば、粒子表面の結晶構造を制御することが可能であり、これによって粒子の反応性を高めることができる。こうしたことから、形態制御は金属ナノ粒子調製において重要な課題となっている。
しかしながら、金属ナノ粒子の形態制御の成功例は非常に少ない。白金ナノ粒子の形態制御例としては、MiyazakiとNakanoやFuらの最近の研究があげられる(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照。)。これらの方法では白金の塩を含む水溶液を還元させ、金属の白金微粒子をコロイドとして析出させる際に、N-イソプロピルアクリルアミド線状ポリマーやシュウ酸等の有機物を共存させ、粒子の成長方向を規定するというものである。いずれも、立方体の白金ナノ粒子を得ることに成功している。これら立方体粒子はいずれも表面に{100}面を有することが明らかになっている。
一方、N,N-ジエチルアクリルアミド線状ポリマーを用いた研究では、約40%の割合で、六角形の白金ナノ粒子が得られることが明らかになっている。こうした粒子は、{100}面と{111}面を等価に有する十四面体構造を有しているものと考えられる(例えば、非特許文献3参照。)。
Akane Miyazaki, Yoshio Nakano, Langmuir, 16, 18, 7109 (2000) Fu, X. et al., "Shape-selective preparation and properties of oxalate-stabilized Pt colloid" Langmuir, 18, 4619, 2002. Akane Miyazaki, Yoshio Nakano, Conference Proceedings of Particlate Systems Analysis 2003, Harrogate, UK
白金のクラスターは表面に{100}のみでなく{111}面も有する。白金は最も広く触媒に利用されている金属種であるが、どちらの面がより望ましい面であるかは反応によって異なっている。そこで、もう一つの面である{111}面を選択的に有する金属微粒子の調製方法の確立が望まれてきた。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、新規な金属粒子を提供することを目的とする。
また、本発明は、金属粒子の新規な製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の金属粒子は、{111}面を選択的に有する四面体粒子を10 〜70 %含有する。平均粒径は、3 〜20 nmの範囲内にあることが好ましい。
本発明の金属粒子の製造方法は、白金化合物の水溶液に、感温性ポリマーを添加する第1の工程と、アルカリ水溶液を添加して、所定のpH値に調整する第2の工程と、還元性ガスを吹き込んだ後に、外気と遮断する第3の工程と、所定温度で所定時間保持する第4の工程とを含む。
本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
本発明は、{111}面を選択的に有する四面体粒子を10 〜70 %含有するので、新規な金属粒子を提供することができる。
本発明は、白金化合物の水溶液に、感温性ポリマーを添加する第1の工程と、アルカリ水溶液を添加して、所定のpH値に調整する第2の工程と、還元性ガスを吹き込んだ後に、外気と遮断する第3の工程と、所定温度で所定時間保持する第4の工程とを含むので、金属粒子の新規な製造方法を提供することができる。
以下、金属粒子およびその製造方法にかかる発明を実施するための最良の形態について説明する。
最初に、金属粒子の製造方法について説明する。
金属粒子の製造方法において、最初の工程では、白金化合物の水溶液に、感温性ポリマーを添加する。
白金化合物としては、テトラクロロ白金(II)酸カリウム、ヘキサクロロ白金(IV)酸から選ばれる1種か、または2種の混合物を用いることができる。
白金化合物の濃度は、10-6〜10-2 mol/Lの範囲内にあることが好ましい。濃度が10-6 mol/L以上であると、形態観察に十分な量の金属微粒子を得ることができるという利点がある。濃度が10-2 mol/L以下であると、得られる粒子の分散が期待できるという利点がある。
感温性ポリマーとしては、ポリN-エチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-シクロポリアクリルアミド、N-n-プロピルアクリルアミドから選ばれる1種か、または2種以上の混合物を用いることができる。
なお、ポリN-エチルアクリルアミドは化1に示す構造をもつ感温性ポリマーである。
感温性ポリマーの濃度は、10-6 〜1 mol/Lの範囲内にあることが好ましい。濃度が10-6 mol/L以上であると、金属粒子を有効に保護できるという利点がある。濃度が1 mol/L以下であると、ポリマー同士の凝集を避けることができるという利点がある。
つぎの工程では、得られた混合溶液に不活性ガスを吹き込み脱気する。
不活性ガスとしては、アルゴン、ヘリウム、窒素から選ばれる1種か、または2種以上の混合物を用いることができる。
なお、この不活性ガスを吹き込み脱気する工程は、つぎに説明するpH値を調整する工程の後であっても良い。
つぎの工程では、アルカリ水溶液を添加して、所定のpH値に調整する。
所定のpH値は、3.0〜10.0 の範囲内にあることが好ましい。pH値が3.0以上であると、十分な金属の還元速度を期待できるという利点がある。pHが10.0以下であると、有意な水酸化物の生成を避けられるという利点がある。
所定のpH値は、6.0〜9.0の範囲内にあることがさらに好ましい。pH値がこの範囲内にあると、上述の効果がより顕著になる。
つぎの工程では、還元性ガスを吹き込んだ後に、容器内を外気と遮断する。
還元性ガスとしては、水素ガスを用いることができる。
つぎの工程では、容器を所定温度で所定時間保持する。
所定温度は、0 〜90 ℃の範囲内にあることが好ましい。温度が0 ℃以上であると、液体が凍結せず、緩やかな還元過程が期待できるという利点がある。温度が90 ℃以下であると、液体が沸騰せず、速やかな還元過程が期待できるという利点がある。
所定温度は、40〜80℃の範囲内にあることがさらに好ましい。温度がこの範囲内にあると、上述の効果がより顕著になる。
所定時間は、2秒〜72 時間の範囲内にあることが好ましい。時間が2秒以上であると、還元過程が速やかな場合にはすでに粒子の生成が確認されるという利点がある。時間が72 時間以下であると、還元過程が緩やかな場合でも、粒子は十分に成長しているという利点がある。
所定時間は、0.5〜24時間の範囲内にあることがさらに好ましい。時間がこの範囲内にあると、上述の効果がより顕著になる。
つぎに、上述の方法により製造される金属粒子について説明する。
上述の方法により製造される金属粒子は、{111}面を選択的に有する四面体粒子である。
粒子が{111}面を選択的に有するためには、クラスターの{100}面のみが成長し、{111}面の成長が妨げられる必要がある。従って、ポリマーが何らかの相互作用で{111}面の成長を阻害しているか、もしくは{100}面の成長を促進しているものと考えられる。
上述の製造方法によれば、{111}面を選択的に有する四面体粒子は、10 〜70 %の範囲にある。また、反応条件を規定することにより、{111}面を選択的に有する四面体粒子は、11〜63 %の範囲にある。
上述の製造方法によれば、平均粒径は、3 〜20 nmの範囲内にある。また、反応条件を規定することにより、平均粒径は、6.8〜15.6 nmの範囲内にある。
以上のことから、本発明を実施するための最良の形態によれば、{111}面を選択的に有する四面体粒子を10 〜70 %含有するので、新規な金属粒子を提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態によれば、白金化合物の水溶液に、感温性ポリマーを添加する第1の工程と、アルカリ水溶液を添加して、所定のpH値に調整する第2の工程と、還元性ガスを吹き込んだ後に、外気と遮断する第3の工程と、所定温度で所定時間保持する第4の工程とを含むので、金属粒子の新規な製造方法を提供することができる。
なお、本発明は上述の発明を実施するための最良の形態に限らず本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることはもちろんである。
つぎに、本発明にかかる実施例について具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではないことはもちろんである。
参考例
N-ethylacrylamide(NEA)モノマーの合成]
NEAモノマーの合成を既往の方法(伊藤 昭二, 藤重 昇永,工業技術院 繊維高分子材料研究所 研究報告, 167, 5 (1991))を参考に行った。50mL滴下ロートをあらかじめ装着した500mL三口フラスコに、Ethylamine Hydrochloride(和光純薬工業社製)25 g (307 mmol)、Dietylether 90 mLを加え、室温で10分間撹拌してEthylamine Hydrochlorideを溶解させたあと、外部から冷却気で-10℃に冷却しながらインペラで撹拌した。フラスコ内の溶液温度が十分に下がったら、滴下ロート中にNaOHaq (7.6 mol/L) 80 mLを40 mL×2に分けていれて、滴下をすることによりEthylamine Hydrochlorideの塩酸部分の中和を行った。滴下終了後、中和に使用した滴下ロートをはずし、別の滴下ロートを装着させ、その滴下ロートの中に Acryloylchloride 24.9 mL(307 mmol)を入れて、Diethylether26.1 mLで希釈し、この希釈液を2時間以上かけてゆっくり滴下した。滴下後、さらに冷却状態で2時間撹拌し、温度を5℃まで上げて終夜で撹拌を行った。撹拌終了後、エーテル層と水層を分離し、エーテル層をエバポレーターで溶媒除去することにより、淡桃色の物質25.5 g を得た。
[モノマーのキャラクタリゼーション]
得られた無色留分は1HNMR・13C NMR(JNM-La-500;500 MHz)を用いて同定を行った。測定には、モノマーに対しても溶解性を示した重溶媒Methyl-d3alcohol-d(Aldrich)を使用した。NEAの1HNMR・13C NMR(500 MHz)チャート及び、同定結果を図1に示す。この結果より、モノマーは期待された構造式を持っていることが確認された。
実施例
N-ethylacrylamide (NEA)の重合]
NEAの重合はラジカル重合によって行った。100mLナスフラスコに、NEA 3.87g (39 mmol)、2,2’-Azobisisobutyronitrile (AIBN) 64 mg (0.4 mmol)、tert-Butanol 20 mLを加え、Arガスで20分間脱気を行った後、撹拌しながら60℃で還流を行い、20時間重合を行った。重合後、サンプルの粘性が極めて高かったため、この重合体にEthanol 20 mLを加えて希釈した。この希釈液を、Hexane 200 mL中に投入し再沈殿を行った。得られた沈殿を吸引ろ過後、乾燥を行い白色の重合体 0.4g を得た。
[得られたポリマーのキャラクタリゼーション:相転移温度の測定]
得られたポリマーの相転移温度(LCST)は、UV-VIS Spectrophotometer(JASCO V-550;λ= 500 nm)を用いて吸光度の温度依存性を観測することにより求めた。ポリマーの0.1 mol / L水溶液を調製し、この水溶液をUV-VIS用のセルに入れた。恒温槽の水を外部からUVセルの周りを循環させることにより、セルに室温から1℃/minの昇温速度で温度をかけ、そのときのセル内の温度と、その温度における吸光度を0.2℃刻みで記録した。それぞれの温度における吸光度の温度変化を計算し、吸光度の温度変化率が最大の温度を相転移温度(LCST)とした。
合成したPoly-NEAの吸光度の温度変化を示した(図2)。この結果から、Poly-NEA:69.2℃(72.0℃)の相転移温度を有することがわかった(かっこ内の値は相転移温度の文献値(伊藤昭二、藤重昇永、工業技術院繊維高分子材料研究所、研究報告、167、5 (1991)))。これより、ポリマーは文献値に近い相転移温度を示していた。この相転移温度よりも低温では親水性を、より高温では疎水性を示す。
[感温性ポリマーを用いた白金ナノ粒子の調製]
白金ナノ粒子コロイドの調製は、既往の手法(Akane Miyazaki, Yoshio Nakano, Langmuir, 16, 18, 7109 (2000))に従った。テトラクロロ白金酸(II)カリウム(和光純薬工業社製; K2PtCl4)の1.0 ×10-4 mol/L水溶液を調製して50 mlのバイアルビンに50 mlずつ入れた。一方で合成した感温性ポリマーを水に溶かし、モノマー濃度として0.1 mol / Lとなるように水溶液を作製した。このポリマー水溶液0.5 mlを先の50mlのテトラクロロ白金酸(II)カリウム水溶液加え、ポリマーと白金の濃度比が10:1になるようにした。
得られた混合溶液に直ちにArガスを20分間吹き込んで脱気を行った。その後、この溶液に、0.01 mol / L NaOH(和光純薬工業社製)水溶液を添加してpHを6.0、7.5および9.0に調整した。その後、この溶液に水素ガスを5分間吹き込み、ふたをしてすぐに密閉した。このバイアル瓶を所定の温度に保たれた恒温槽の中に入れて、所定時間加熱し白金ナノ粒子のコロイド溶液を得た。加熱温度は、ポリマーの相転移温度を基準に、それよりも高い温度と低い温度に設定した。さらに反応時間は0.5〜24時間に設定し、それぞれの設定された反応時間に対して2つずつサンプルを調製した。
[白金ナノ粒子の観察方法とキャラクタリゼーション]
粒子の観察はTEM(日立製作所社製,Hitachi H-8100, 299 kV)を用いて行った。観察・撮影は5〜30万倍で行い、写真をもとに1サンプルにつき2箇所以上を選び、そこから100個以上の粒子の粒径・形態を記録した。
白金粒子は面心立方格子(fcc)構造を持ち、{100}面と{111}面を有することが知られている。これらの面の成長割合によって、4つの{111}面からなる正四面体、8つの{111}面と6つの{100}面からなる14面体、6つの{100}面からなる立方体の3種の構造をとり得る。こうした形態は、TEM で2次元的な透過図として観察した場合、それぞれ三角形、四角形、六角形となる。観察では、こうした形態と、これ以外の形態として円形、小さすぎて形態を判断できないもの、不定形、会合体の7項目に粒子の形態を分類した。粒子径については、四角形、三角形の粒子ではその一辺の長さを、その他の形の粒子では最も長い対角線を採用した。
さらに、Poly-NEAを用いて調製した白金ナノ粒子については、粒子表面の結晶構造を直接観察するために、高分解能TEM(日本電子社製,JEM-2010F ;HR-TEM)を用いて観察した。
[Poly-NEAを用いて調製した白金ナノ粒子の形態]
Poly-NEAを保護ポリマーとして用いて、白金ナノ粒子の調製を行った。初期pHは7.5、反応時間を12時間に設定し、相転移温度よりも低い温度と高い温度で調製した際の、白金ナノ粒子のTEM写真を図3に示す。30℃以上で調製したとき、粒子の成長を確認できた。
Poly-NEAを用いた白金ナノ粒子調製・実験条件・結果をまとめたものが表1である。ここで、形態分布の「%」は、100個以上の粒子の形態を、四角形、六角形、三角形、丸、不定形、小さすぎて形態が識別できないもの、の6項目に分類し、全粒子個数に対して各形態の粒子の個数の占める割合を百分率で示したものである。
溶液温度を80℃に設定し、pHを6.0、7.5、9.0にそれぞれ調整し、最も多く制御されていた粒子形態の存在割合及び、粒径の経時変化とpHの関係について調べた(図4)。初期pH=9.0で調製された三角形をした白金ナノ粒子は増加し、反応開始8時間で最大63%の白金ナノ粒子が三角形に形態制御された。反応時間の経過とともに三角形の生成割合は低下したが、50%前後の高い生成割合を示した。pH=7.5では、反応開始4時間後、三角形が37%に増加し、24時間後には45%になった。pH=6.0では、時間とともに三角形の割合は増加したが、生成割合は40%以下にとどまった。
還元温度と、それぞれの温度で生成した白金ナノ粒子の形態統計を図5に示す。設定した全ての温度において三角形が多く確認され、80℃で加熱を行った場合、生成した白金ナノ粒子の43%が三角形に形態制御されていた。
三角形に形態制御された白金ナノ粒子について、HR-TEM(200 kV)を用いて面指数解析を行った。Poly-NEAを用いて得られた三角形の白金ナノ粒子の<-1-10>方向からのHR-TEM像を図6に示す。観察したサンプルは、初期pH=7.5、反応時間12時間、反応温度80℃のものを用いた。2方向に{-1 1 1}面および、{1 -1 1} 面 ( ともに{1 1 1}面 )が確認され、格子面間角度は71°であった。これは正四面体構造に対応している。
また、{100}面もわずかに観察されたことから、粒子は完全な{111}面のみを有する完全な正四面体ではなく、わずかに端が切れて{100}面が出ているもの(図7)と考えられる。
NEAの(a) 1H NMR、(b)13C NMRチャートと同定結果を示す図である。 Poly-NEA水溶液(0.1 mol / L; モノマーユニット濃度)のUV-VIS(λ=500 nm)吸光度の温度変化を示す図である。 Poly-NEAによって保護された白金ナノ粒子のTEM像(反応時間:12時間、初期pH:7.5)を示す写真である。 a) Poly-NEAによって三角形に制御された白金ナノ粒子の生成割合及び、b) 粒子の全体粒径の経時変化を示す図である。 Poly-NEAを用いて生成した白金ナノ粒子の形態と還元温度の関係を示す図である。 Poly-NEAによって三角形に形態制御された白金ナノ粒子の<-1-10>方向からのHR-TEM像を示す写真である。 図6において<-1-10>方向から観察された、白金ナノ粒子の推定格子構造を示す図である。

Claims (15)

  1. {111}面を選択的に有する四面体粒子を10 〜70 %含有する金属粒子。
  2. {111}面を選択的に有する四面体粒子を11〜63 %含有する金属粒子。
  3. 平均粒径は、3 〜20 nmの範囲内にある請求項1記載の金属粒子。
  4. 平均粒径は、6.8〜15.6 nmの範囲内にある請求項1記載の金属粒子。
  5. 白金化合物の水溶液に、感温性ポリマーを添加する第1の工程と、
    アルカリ水溶液を添加して、所定のpH値に調整する第2の工程と、
    還元性ガスを吹き込んだ後に、外気と遮断する第3の工程と、
    所定温度で所定時間保持する第4の工程とを含む金属粒子の製造方法。
  6. 感温性ポリマーは、ポリN-エチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-シクロポリアクリルアミド、N-n-プロピルアクリルアミドから選ばれる1種か、または2種以上の混合物である請求項5記載の金属粒子の製造方法。
  7. 感温性ポリマーは、ポリN-エチルアクリルアミドである請求項5記載の金属粒子の製造方法。
  8. 白金化合物は、テトラクロロ白金(II)酸カリウム、ヘキサクロロ白金(IV)酸から選ばれる1種か、または2種の混合物である請求項5記載の金属粒子の製造方法。
  9. 白金化合物は、テトラクロロ白金(II)酸カリウムである請求項5記載の金属粒子の製造方法。
  10. 所定温度は、0 〜90 ℃の範囲内にある請求項5記載の金属粒子の製造方法。
  11. 所定温度は、40〜80℃の範囲内にある請求項5記載の金属粒子の製造方法。
  12. 所定のpH値は、3.0〜10.0の範囲内にある請求項5記載の金属粒子の製造方法。
  13. 所定のpH値は、6.0〜9.0の範囲内にある請求項5記載の金属粒子の製造方法。
  14. 所定時間は、2秒〜72時間の範囲内にある請求項5記載の金属粒子の製造方法。
  15. 所定時間は、0.5〜24時間の範囲内にある請求項5記載の金属粒子の製造方法。
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