JP2005246916A - 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液滴吐出ヘッド1は、ベースプレート12にライン型ヘッド部11が固定され、長手方向端には圧電素子13が固定され、圧電素子13の変位は伝導部材15を介してベースプレート12に伝えられる。ライン型ヘッド部11の吐出口7は300dpi以上のピッチで形成され、吐出された液滴によりラインL1を記録した後、被記録媒体は距離D搬送されるが、それとあわせて圧電素子13に電圧が印加され、液滴吐出ヘッド1を距離P1だけ吐出口並び方向に変位させ、そのタイミングで液滴を吐出してラインL2を記録することで、液滴は300dpiを超える狭いピッチで吐出することが可能となる。
【選択図】図4
Description
吐出口(ノズル)ピッチが300dpi以上と、製造上容易且つ安価に製造可能な記録ヘッドであることと、ライン型記録ヘッドであることにより高速記録が可能となり、また液滴吐出ヘッドを被記録媒体に対して相対的に移動する手段を有するので、形成された吐出口のピッチを超える狭いピッチの高密度記録を行うことが可能となる。
請求項1の発明の効果に加え、さらにヘッド構造体を移動させる手段に圧電素子を用いているので、高精度で多段階に吐出口の移動量を変更することが可能となり、記録品質に合わせた高密度記録と正確な位置決めが可能となる。
圧電素子の変位をヘッド構造体に伝導する伝導部材のヤング率は10GPa以上であるので、圧電素子の変位を効率的に吐出ヘッドへ伝えることが可能となり、高品質な液滴吐出ヘッドを提供することが可能となる。
液滴吐出口ヘッドを保持する基板のヤング率は10GPa以上であるので、圧電素子あるいは伝導部材からの変位を効率的に液滴吐出ヘッドに伝えることが可能となり、高品質な液滴吐出口ヘッドを提供することが可能となる。
圧電素子が1構造体に対して複数設けられているので、吐出口両端での変位のズレを最小限に抑えることができ、高品質な記録を行う液滴吐出ヘッドを提供することが可能となる。
請求項1〜5記載の液滴吐出ヘッドを備えた画像形成であるので、ライン型記録ヘッドでありながら高密度記録が可能となり、安価で高品質な記録が可能となる。
図1は、実施例1の液滴吐出ヘッドの吐出口周辺部分を示す図で、図1(A)は吐出口側から見た平面図、図1(B)は図1(A)のX−X線断面図である。
図1に示す液滴吐出ヘッド1は、インク等の液体を液滴として吐出するためのエネルギー発生素子であるヒータ3が基板2上に設けられている。ヒータ3は液流路4に対応して配置されている。基板2は、本実施例では面方位<100>のシリコン単結晶で形成され、その上面にヒータ3、ヒータ3を駆動するための駆動トランジスタ等からなる駆動回路、配線板と接続するためのコンタクトパッド、駆動回路とコンタクトパッドとを接続する配線等が半導体プロセスを用いて形成されているが、図1では本発明に関する構成の主要部のみを示している。図1では、ヒータ3及び液流路4は3つ分しか示していないが、実際には、1枚の基板2上に多数の、つまり被記録媒体の幅より広くライン状に、ヒータ3が配列されており、各々のヒータ3毎に液流路4が配置されている。
図2に示す長尺の液滴吐出ヘッド1は、図1に示す液滴吐出ヘッドの構成を有し、多数の吐出口7に対応して図示しない基板上にそれぞれ多数のヒータがライン状に配列されており、それぞれの流路室には共通液室9からそれぞれのインク供給路8を介してインク等の液体が供給される。
図3(A)に示す通常のライン型液滴吐出ヘッドで記録を行った場合は、被記録媒体の搬送方向には900dpi(約28μmピッチ)相当の記録を行っており、一方搬送方向と垂直な方向には吐出口ピッチである600dpi(約42μmピッチ)で記録を行っている。これに対し、図3(B)に示す実施例1の液滴吐出ヘッドによって記録を行った場合は、液滴吐出ヘッドを吐出口の配列方向に移動する制御を行いながら記録を行ったことで、被記録媒体の搬送方向に垂直な方向には1200dpi(約21μmピッチ)で記録している。
実施例1の液滴吐出ヘッドは、ベースプレート12にライン型ヘッド部11が固定され、ベースプレート12の長手方向一端に圧電部材が固定されている。圧電部材は、圧電素子13の両端面に電極14,14を配し、圧電素子13の変位は伝導部材15を介してベースプレート12に伝えられる。
図2のように構成された液滴吐出ヘッド1の吐出口7から吐出された液滴は、まず図3(B)で示すL1のラインを記録する。その後、用紙等の被記録媒体は距離Dだけ搬送されるが、それとあわせて圧電素子13に電圧が印加され、圧電素子13と伝導部材15を介して接続された液滴吐出ヘッドの吐出口7は距離P1だけ変位する。そのタイミングで液滴を吐出し、図3(B)のL2のラインを記録する。このとき、距離P1は約24μmの変位をするように、圧電素子13と電圧が選択されているので正確な位置に液滴を噴射し、記録を行うことができる。L1とL2のラインを記録した結果、用紙の搬送方向と垂直な方向へは1200dpiの記録が行われた。
実施例2の液滴吐出ヘッドは、図1,2,4に示す実施例1の液滴吐出ヘッドの構成と同様であるが、圧電素子は印加する電圧で変位量を正確に調整することができる点を利用し、実施例1の液滴吐出ヘッドより高密度の記録を行うことが可能となる。先に示した図3(C)は、実施例2の液滴吐出ヘッドによって記録を行った様子を示すもので、被記録媒体がL1のラインからL2のラインへ移動する間に、液滴吐出ヘッドに形成された600dpiの吐出口ピッチの1/4(約10μm)移動するように、圧電部材13に電圧を印加して液滴吐出ヘッドを移動させて液滴を吐出する。この動作を同じ方向へ3度繰り返した後、液滴吐出ヘッドが元の位置に戻って液滴を吐出し記録を行えば、図3(C)に示すように、2400dpiでの記録が可能となる。
実施例1,2の液滴吐出ヘッドにおいて、伝導部材15の中心が中空であったり、図5に示すように、伝導部材15の一部にヤング率が極端に小さい材料16が存在するような場合には、圧電素子13の変位をベースプレート12に伝える支配的な部材は伝導部材15であることを考えれば、中空部を有する伝導部材15やヤング率が極端に小さい材料16は伝導部材とは言えないことは明らかである。
図6は、実施例3の液滴吐出ヘッドの外観を示す斜視図である。
実施例3の液滴吐出ヘッドは、先に説明した実施例1の液滴吐出ヘッド1において、ベースプレート12の反対側にも圧電素子17を設けた構成のものである。圧電素子17の特性は、圧電素子13の特性と異なるものでもよいが、品質の均一化及び部品種類の削減といった点で同一仕様のものを用いるのが望ましい。
ライン型液滴吐出ヘッド1を図6において左方向へ移動させたい場合、圧電素子13には左に伸張する方向の電圧を印加する。一方、圧電素子17にはタイミングを同期させて電圧を印加しないか、もしくは右に収縮する方向に電圧を印加する。すると、液滴吐出ヘッド1は圧電素子13からは左向きに押され、圧電素子17からは左向きに引っ張られるため左に移動するが、どちらか一つの圧電素子で駆動するよりも効率よく変位し、吐出口の左右端での変位のずれが抑制される。
図7は、実施例4の液滴吐出ヘッドを吐出口側から見た様子を示す図である。
実施例4の液滴吐出ヘッドは、短尺の液滴吐出ヘッド1を複数斜めに配置し、全体で被記録媒体の幅Lに対応するライン型液滴吐出ヘッドをなす構成となっている。単列では吐出口(ノズル)ピッチP1=600dpi相当が製造上の限界であるような場合でも、吐出口ピッチP1がより高密度である1200dpi相当になるように配置されていて、液滴吐出ヘッドの吐出口ピッチP1よりも高密度の記録を行えるような構成になっている。
このような場合でも、被記録媒体の搬送方向と垂直な方向へ吐出口ピッチP1未満の変位をさせることで、P1よりも高密度の記録を行うことができる。圧電素子による変位量を約10.5μm制御すれば、2400dpiの記録が可能となる。
実施例1〜4の液滴吐出ヘッドは、液滴吐出ヘッド側に液滴吐出ヘッドを変位させる手段を設け、被記録媒体と液滴吐出ヘッドとを相対移動させていたが、被記録媒体の搬送系側に移動手段を設けて相対移動させることによっても、高密度記録を行うことはもちろん可能である。
図8は、本発明の画像形成装置に用いられる実施例5の被記録媒体搬送装置を示す斜視図である。
図9は、インクジェット記録装置の機構部の概略構成を示す側断面図である。
実施例6のインクジェット記録装置は、記録装置本体31の内部に画像形成部32等を有し、記録装置本体31の下方部には前方側から多数枚の用紙33を積載可能な給紙カセット34を抜き差し自在に装着することができ、給紙カセット34から給送される用紙33を取り込み、画像形成部32によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ36に排紙する。
なお、ヘッドホルダ42は、一端が軸43によって回動可能に固定され、他端に形成された突出部42aとレール44とが係合し、記録ヘッド41のノズル形成面と用紙33との距離(紙間)が規定されるようになっている。
さらに、搬送ベルト63の搬送従動ローラ62の下流側には排紙ローラ71と、これに対向する拍車72とを配置し、記録が終了した用紙33を排紙トレイ36に送り出すようにしている。
Claims (6)
- 被記録媒体の幅より広くライン上に複数形成された吐出口から液滴を吐出する液滴吐出ヘッドにおいて、該液滴吐出ヘッドは吐出口のピッチが300dpi以上で形成されるとともに、前記被記録媒体上に吐出される液滴は300dpiを超える狭いピッチで記録を行う手段を有し、該記録を行う手段は液滴吐出ヘッドを前記被記録媒体に対して相対的に移動することを特徴とする液滴吐出ヘッド。
- 前記液滴吐出ヘッドを前記被記録媒体に対して相対的に移動する手段は、圧電素子であることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出ヘッド。
- 前記液滴吐出ヘッドは該液滴吐出ヘッドを保持する基板と一体の構造体に形成され、該構造体に前記圧電素子の変位を伝導する伝導部材のヤング率は、10GPa以上であることを特徴とする請求項2記載の液滴吐出ヘッド。
- 前記液滴吐出ヘッドを保持する基板のヤング率は、10GPa以上であることを特徴とする請求項3記載の液滴吐出ヘッド。
- 前記圧電素子は、複数設けられることを特徴とする請求項2〜4いずれか記載の液滴吐出ヘッド。
- 請求項1〜5いずれか記載の液滴吐出ヘッドを搭載したことを特徴とする画像形成装置。
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JP2004064188A JP2005246916A (ja) | 2004-03-08 | 2004-03-08 | 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 |
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