JP2005246916A - 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インク等の液体を吐出する吐出口を被記録媒体の幅より広くライン上に多数形成したライン型の液滴吐出ヘッドにおいて、形成された吐出口ピッチを超える狭いピッチで液滴を被記録媒体上に吐出し、高密度記録を可能にする。
【解決手段】液滴吐出ヘッド1は、ベースプレート12にライン型ヘッド部11が固定され、長手方向端には圧電素子13が固定され、圧電素子13の変位は伝導部材15を介してベースプレート12に伝えられる。ライン型ヘッド部11の吐出口7は300dpi以上のピッチで形成され、吐出された液滴によりラインL1を記録した後、被記録媒体は距離D搬送されるが、それとあわせて圧電素子13に電圧が印加され、液滴吐出ヘッド1を距離P1だけ吐出口並び方向に変位させ、そのタイミングで液滴を吐出してラインL2を記録することで、液滴は300dpiを超える狭いピッチで吐出することが可能となる。
【選択図】図4

Description

本発明は、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置に関し、さらに詳しくは、インクジェット記録装置等に用いられ、インク等の液体を吐出する吐出口を被記録媒体の幅より広くライン上に多数形成したライン型の液滴吐出ヘッドにおいて、液滴吐出ヘッドに形成された吐出口ピッチより狭いピッチで液滴を被記録媒体上に吐出することを可能にする液滴吐出ヘッド及び該液滴吐出ヘッドを使用した画像形成装置に関する。
従来の一般的なインクジェット記録装置は、記録へッドと、記録ヘッドを被記録媒体の搬送方向に対して直交する方向にシリアルスキャンさせプラテン上に搬送された被記録媒体に対して走査を行う主走査手段と、被記録媒体を記録行幅に応じて間欠搬送させる副走査手段とを有し、主走査方向の記録と副走査方向の搬送とを交互に繰り返すことにより記録を行うシリアルスキャン型記録ヘッドを有するものである。
また、シリアルスキャン型記録ヘッドを有するインクジェット記録装置とは異なる構成として、引用文献1に示すように短尺の記録ヘッドを複数個つなぎあわせ、記録ヘッドのノズルの配列を被記録媒体の幅よりも広く配列し、被記録媒体の副走査方向の搬送だけで記録を行う、いわゆるライン型記録ヘッドを有するものがある。ライン型記録ヘッドを有する方式は、シリアルスキャン型記録ヘッドを有するものより記録速度が速く、高速機向きである。
特許文献2には、ライン型プリンタヘッドのノズルからのインクの噴射に曲がりが発生し吐出位置が多少ずれても、白スジや記録ムラ等が目立ちにくいように、プリンタヘッドをノズル配列方向に振動させて記録する方法が記載されている。
特許文献3には、特許文献2に記載されたインクジェットプリンタと同様に、インクの噴射曲がりによって白スジや記録ムラ等が目立たないように、個別に駆動制御可能な複数のヒータを設けて噴射方向を調整する方法が記載されている。
また、特許文献4,5は、ともに本出願人の出願に係るもので、特許文献4に記載されたフルラインマルチアレイ型のインクジェット記録装置は、記録ヘッドユニットを被記録媒体の搬送方向に対して傾斜して設け、吐出口のピッチを集約化するようにしたものであり、また特許文献5に記載されたライン型インクジェットヘッドは、隣接する吐出口間及びインクの加圧手段(アクチュエータ)間の相互干渉を緩和し、また各吐出口の位置ずれのバラツキを低減し、印字特性のバラツキを低減して印字品質を向上するようにしたものである。
特開2003−118149号公報 特開平10−235854号公報 特開2002−240287号公報 特開平06−344627号公報 特開2002−273878号公報
特許文献1に記載された従来技術は、記録ヘッドを被記録媒体の幅程度に構成し、被記録媒体の搬送のみで記録を行うため、搬送方向と垂直な方向への記録密度、つまりノズルの配列方向への記録密度は、ノズルの形成密度で決定する。このことは、より高密度な記録品質が要求される場合に対応できないという欠点がある。一方、シリアルスキャン型記録ヘッドを用いた記録方式は、主走査手段による走査と副走査手段による走査により記録を行うため、ノズルの形成密度以上の高密度記録が可能である。この点で比較すると、ライン型記録ヘッドを用いた記録は、シリアルスキャン型記録ヘッドを用いた記録方式に対して不利である。
特許文献2に記載されたインクジェットプリンタは、発生したインクの噴射曲がりによる記録品質の低下に対しての課題については述べられているが、ライン型記録ヘッドを用いた場合の高密度記録という点では全く検討されていない。また、特許文献2に述べられている振動を高密度記録に適用した場合の課題、つまり1ライン上にノズルが600dpiで形成されているようなライン型ヘッドを用いて主走査方向(被記録培媒体の搬送方向と垂直な方向)へ2400dpi相当の記録を行うような場合には、ある任意の記録された被記録媒体とノズルの位置を相対的に正確に10.5μm相当移動させなければならないが、この手段については全く述べられていない。この点で高密度記録を行うには不十分である。また、1ライン上にノズルピッチ300dpi以上でアクチュエータを配列することは、製造上非常に難しく、高コストとなるため、ライン型ヘッドで高密度記録を行うのは非常に難しかった。
特許文献3に記載された方法を高密度記録に適用した場合には次のような問題点を有する。各ヒータの特性に製造段階でばらつきが生じてしまい、曲がり量を一定の範囲に収めることが困難である。さらに、ヘッド内で調整が可能でもヘッド間のばらつきも大きく調整に多大な時間と労力を要する。さらには、各ノズルに2つのヒータを設けた場合は、それを制御するための回路も倍必要となり、チップ面積の増大や歩留まりの低下、結果としてコストアップとなる。
本発明は、前記したような従来技術が有する問題点を解決するためになされたもので、1ライン300dpi以上の吐出口(ノズル)密度で構成されたライン型液滴吐出ヘッドを用いて、吐出口の形成密度以上の高密度で記録を行うことを可能とするインクジェット記録ヘッド等の液滴吐出ヘッド及び該液滴吐出ヘッドを使用した画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記従来技術が有する問題点を解決するためになされたもので、請求項1の発明は、被記録媒体の幅より広くライン上に複数形成された吐出口から液滴を吐出する液滴吐出ヘッドにおいて、該液滴吐出ヘッドは吐出口のピッチが300dpi以上で形成されるとともに、前記被記録媒体上に吐出される液滴は300dpiを超える狭いピッチで記録を行う手段を有し、該記録を行う手段は液滴吐出ヘッドを前記被記録媒体に対して相対的に移動することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記液滴吐出ヘッドを前記被記録媒体に対して相対的に移動する手段は、圧電素子であることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記液滴吐出ヘッドは該液滴吐出ヘッドを保持する基板と一体の構造体に形成され、該構造体に前記圧電素子の変位を伝導する伝導部材のヤング率は、10GPa以上であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記液滴吐出ヘッドを保持する基板のヤング率は、10GPa以上であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項2〜4いずれか記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記圧電素子は、複数設けられることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1〜5いずれか記載の液滴吐出ヘッドを搭載した画像形成装置であることを特徴とする。
(請求項1の発明の効果)
吐出口(ノズル)ピッチが300dpi以上と、製造上容易且つ安価に製造可能な記録ヘッドであることと、ライン型記録ヘッドであることにより高速記録が可能となり、また液滴吐出ヘッドを被記録媒体に対して相対的に移動する手段を有するので、形成された吐出口のピッチを超える狭いピッチの高密度記録を行うことが可能となる。
(請求項2の発明の効果)
請求項1の発明の効果に加え、さらにヘッド構造体を移動させる手段に圧電素子を用いているので、高精度で多段階に吐出口の移動量を変更することが可能となり、記録品質に合わせた高密度記録と正確な位置決めが可能となる。
(請求項3の発明の効果)
圧電素子の変位をヘッド構造体に伝導する伝導部材のヤング率は10GPa以上であるので、圧電素子の変位を効率的に吐出ヘッドへ伝えることが可能となり、高品質な液滴吐出ヘッドを提供することが可能となる。
(請求項4の発明の効果)
液滴吐出口ヘッドを保持する基板のヤング率は10GPa以上であるので、圧電素子あるいは伝導部材からの変位を効率的に液滴吐出ヘッドに伝えることが可能となり、高品質な液滴吐出口ヘッドを提供することが可能となる。
(請求項5の発明の効果)
圧電素子が1構造体に対して複数設けられているので、吐出口両端での変位のズレを最小限に抑えることができ、高品質な記録を行う液滴吐出ヘッドを提供することが可能となる。
(請求項6の発明の効果)
請求項1〜5記載の液滴吐出ヘッドを備えた画像形成であるので、ライン型記録ヘッドでありながら高密度記録が可能となり、安価で高品質な記録が可能となる。
本発明は、1ライン300dpi以上の吐出口(ノズル)密度で構成されたライン型液滴吐出ヘッドを用いて、吐出口の形成密度を超える高密度で記録を行うことを可能とするインクジェット記録ヘッド等の液滴吐出ヘッド及び該液滴吐出ヘッドを使用した画像形成装置を提供することを目的とし、そのため、被記録媒体の幅より広くライン上に複数形成された吐出口から液滴を吐出する液滴吐出ヘッドにおいて、該液滴吐出ヘッドは吐出口のピッチが300dpi以上で形成されるとともに、前記被記録媒体上に吐出される液滴は300dpiを超える狭いピッチで記録を行う手段を有し、該記録を行う手段は液滴吐出ヘッドを前記被記録媒体に対して相対的に移動するように構成されている。
以下、本発明の実施例1の液滴吐出ヘッドについて説明する。
図1は、実施例1の液滴吐出ヘッドの吐出口周辺部分を示す図で、図1(A)は吐出口側から見た平面図、図1(B)は図1(A)のX−X線断面図である。
図1に示す液滴吐出ヘッド1は、インク等の液体を液滴として吐出するためのエネルギー発生素子であるヒータ3が基板2上に設けられている。ヒータ3は液流路4に対応して配置されている。基板2は、本実施例では面方位<100>のシリコン単結晶で形成され、その上面にヒータ3、ヒータ3を駆動するための駆動トランジスタ等からなる駆動回路、配線板と接続するためのコンタクトパッド、駆動回路とコンタクトパッドとを接続する配線等が半導体プロセスを用いて形成されているが、図1では本発明に関する構成の主要部のみを示している。図1では、ヒータ3及び液流路4は3つ分しか示していないが、実際には、1枚の基板2上に多数の、つまり被記録媒体の幅より広くライン状に、ヒータ3が配列されており、各々のヒータ3毎に液流路4が配置されている。
液流路4は、インク等の液体を液滴として吐出するための吐出口(ノズル)7が多数開口した吐出口プレート6と、吐出口プレート6と基板2の間隔を規定する間隔規定部材5とにより囲まれて、ヒータ3に対応して形成されている。液流路4に対する液体の供給は、共通液室9からインク供給路8を介して行われる。
吐出口7は、600dpi(約42μmピッチ)で並んでおり、列の長さは21cmでA4サイズの幅に相当する。吐出口7の開口径は、10μm、ヒータ3は1辺が15μmの正方形とし、液流路4の高さは5μmとした。
図2は、実施例1の液滴吐出ヘッドを吐出口側から見た様子を示す図である。
図2に示す長尺の液滴吐出ヘッド1は、図1に示す液滴吐出ヘッドの構成を有し、多数の吐出口7に対応して図示しない基板上にそれぞれ多数のヒータがライン状に配列されており、それぞれの流路室には共通液室9からそれぞれのインク供給路8を介してインク等の液体が供給される。
図3は、液滴吐出ヘッドが被記録媒体上に液滴を吐出して記録を行った様子を示す図で、図3(A)は通常のライン型液滴吐出ヘッドによって記録を行った様子を示し、図3(B)は実施例1の液滴吐出ヘッドによって記録を行った様子を示し、図3(C)は後述する実施例2の液滴吐出ヘッドによって記録を行った様子を示す。
図3(A)に示す通常のライン型液滴吐出ヘッドで記録を行った場合は、被記録媒体の搬送方向には900dpi(約28μmピッチ)相当の記録を行っており、一方搬送方向と垂直な方向には吐出口ピッチである600dpi(約42μmピッチ)で記録を行っている。これに対し、図3(B)に示す実施例1の液滴吐出ヘッドによって記録を行った場合は、液滴吐出ヘッドを吐出口の配列方向に移動する制御を行いながら記録を行ったことで、被記録媒体の搬送方向に垂直な方向には1200dpi(約21μmピッチ)で記録している。
図4は、実施例1の液滴吐出ヘッドの外観を示す斜視図である。
実施例1の液滴吐出ヘッドは、ベースプレート12にライン型ヘッド部11が固定され、ベースプレート12の長手方向一端に圧電部材が固定されている。圧電部材は、圧電素子13の両端面に電極14,14を配し、圧電素子13の変位は伝導部材15を介してベースプレート12に伝えられる。
ベースプレート12は、ヤング率110GPaのセラミックを使用し、また伝導部材15にはチタン合金を使用した。圧電部材には、薄い圧電素子13を積層し、その間に電極14,14を挟み大きな変位量を得ることができる積層型の圧電素子を使用した。その他、バイモルフ型、ムーニー型、シンバル型等大きな変位を得る圧電部材も利用することが可能であるが、高周波応答性という点で積層型が好適である。
ベースプレート12と伝導部材15との接合には、ボルト締めによる固定を採用したが、その他接着剤等の有機材料を用いて接合する場合や、伝導部材15にプラスチック等の有機材料を用いた比較的低いヤング率(10GPa未満)の場合には、圧電部材を高周波で駆動すると圧電素子13の変位がベースプレート12に伝わりにくいため、高ヤング率材同士の材料が接するようにした方がよい。実験では、ヤング率が10GPa未満になると、圧電素子13を10KHzで駆動させた場合、追従性が著しく低下することが分かった。
以上のように構成した液滴吐出ヘッドを用い、吐出口ピッチを600dpiとして、600dpiを超える高密度で液滴を吐出して記録する方法を図3により説明する。
図2のように構成された液滴吐出ヘッド1の吐出口7から吐出された液滴は、まず図3(B)で示すL1のラインを記録する。その後、用紙等の被記録媒体は距離Dだけ搬送されるが、それとあわせて圧電素子13に電圧が印加され、圧電素子13と伝導部材15を介して接続された液滴吐出ヘッドの吐出口7は距離P1だけ変位する。そのタイミングで液滴を吐出し、図3(B)のL2のラインを記録する。このとき、距離P1は約24μmの変位をするように、圧電素子13と電圧が選択されているので正確な位置に液滴を噴射し、記録を行うことができる。L1とL2のラインを記録した結果、用紙の搬送方向と垂直な方向へは1200dpiの記録が行われた。
以上の説明は、熱エネルギーによる膜沸騰により生じる気泡の圧力を利用して、吐出口よりインク等の液体を吐出するサーマルインクジェット方式を例としたが、吐出原理はこれに限られるものではなく、圧電素子の変位を用いて液体を吐出する圧電型、静電気力によって振動板を変位させ振動板の復元力によって液体を吐出する静電型等にも同様に適用することができる。しかし、サーマルインクジェット方式以外の原理では、1つの吐出口から複数のサイズの液滴を吐出することが比較的容易であるため、見た目の高密度化が行いやすく、本発明はサーマルインクジェット方式に用いるのがより効果的である。
本発明の実施例2の液滴吐出ヘッドについて説明する。
実施例2の液滴吐出ヘッドは、図1,2,4に示す実施例1の液滴吐出ヘッドの構成と同様であるが、圧電素子は印加する電圧で変位量を正確に調整することができる点を利用し、実施例1の液滴吐出ヘッドより高密度の記録を行うことが可能となる。先に示した図3(C)は、実施例2の液滴吐出ヘッドによって記録を行った様子を示すもので、被記録媒体がL1のラインからL2のラインへ移動する間に、液滴吐出ヘッドに形成された600dpiの吐出口ピッチの1/4(約10μm)移動するように、圧電部材13に電圧を印加して液滴吐出ヘッドを移動させて液滴を吐出する。この動作を同じ方向へ3度繰り返した後、液滴吐出ヘッドが元の位置に戻って液滴を吐出し記録を行えば、図3(C)に示すように、2400dpiでの記録が可能となる。
また、実施例2の液滴吐出ヘッドでは、変位させる手段として圧電素子13を利用した例で説明したが、電歪素子を利用しても精度よく変位を得ることができるが、変位の量の大きさ、材料の入手のしやすさといった点で圧電素子がより好ましい。また、伝導部材15は1種類である必要はなく、圧電素子13の変位を増幅させるようなホーン構造体を圧電部材とベースプレート12の間にさらに配置してもよい。
図5は、実施例1,2の液滴吐出ヘッドの変形例の外観を示す斜視図である。
実施例1,2の液滴吐出ヘッドにおいて、伝導部材15の中心が中空であったり、図5に示すように、伝導部材15の一部にヤング率が極端に小さい材料16が存在するような場合には、圧電素子13の変位をベースプレート12に伝える支配的な部材は伝導部材15であることを考えれば、中空部を有する伝導部材15やヤング率が極端に小さい材料16は伝導部材とは言えないことは明らかである。
本発明の実施例3の液滴吐出ヘッドについて説明する。
図6は、実施例3の液滴吐出ヘッドの外観を示す斜視図である。
実施例3の液滴吐出ヘッドは、先に説明した実施例1の液滴吐出ヘッド1において、ベースプレート12の反対側にも圧電素子17を設けた構成のものである。圧電素子17の特性は、圧電素子13の特性と異なるものでもよいが、品質の均一化及び部品種類の削減といった点で同一仕様のものを用いるのが望ましい。
このように構成した実施例3の液滴吐出ヘッドの動作を説明する。
ライン型液滴吐出ヘッド1を図6において左方向へ移動させたい場合、圧電素子13には左に伸張する方向の電圧を印加する。一方、圧電素子17にはタイミングを同期させて電圧を印加しないか、もしくは右に収縮する方向に電圧を印加する。すると、液滴吐出ヘッド1は圧電素子13からは左向きに押され、圧電素子17からは左向きに引っ張られるため左に移動するが、どちらか一つの圧電素子で駆動するよりも効率よく変位し、吐出口の左右端での変位のずれが抑制される。
実施例1〜3の液滴吐出ヘッドは、吐出口(ノズル)の配列が単列である構成で説明したが、複数の列が構成されたものでも同様の効果を得ることができる。また、実施例1〜3の液滴吐出ヘッドを複数個利用して液滴吐出ヘッドから違った性質、色の液滴を吐出することも可能である。
本発明の実施例4の液滴吐出ヘッドについて説明する。
図7は、実施例4の液滴吐出ヘッドを吐出口側から見た様子を示す図である。
実施例4の液滴吐出ヘッドは、短尺の液滴吐出ヘッド1を複数斜めに配置し、全体で被記録媒体の幅Lに対応するライン型液滴吐出ヘッドをなす構成となっている。単列では吐出口(ノズル)ピッチP1=600dpi相当が製造上の限界であるような場合でも、吐出口ピッチP1がより高密度である1200dpi相当になるように配置されていて、液滴吐出ヘッドの吐出口ピッチP1よりも高密度の記録を行えるような構成になっている。
このような場合でも、被記録媒体の搬送方向と垂直な方向へ吐出口ピッチP1未満の変位をさせることで、P1よりも高密度の記録を行うことができる。圧電素子による変位量を約10.5μm制御すれば、2400dpiの記録が可能となる。
見かけ上、吐出口がライン上に並んでいないような構成をしている実施例4のような液滴吐出ヘッドの場合にも、液滴吐出ヘッドを変位させることで、高密度の吐出口ピッチを有する液滴吐出ヘッドと同じ効果を得ることができ、さらに高密度の記録を行うことができる。
実施例5の画像形成装置に用いられる被記録媒体の搬送装置について説明する。
実施例1〜4の液滴吐出ヘッドは、液滴吐出ヘッド側に液滴吐出ヘッドを変位させる手段を設け、被記録媒体と液滴吐出ヘッドとを相対移動させていたが、被記録媒体の搬送系側に移動手段を設けて相対移動させることによっても、高密度記録を行うことはもちろん可能である。
図8は、本発明の画像形成装置に用いられる実施例5の被記録媒体搬送装置を示す斜視図である。
実施例5の被記録媒体搬送装置は、被記録媒体20を液滴吐出ヘッドの下方に搬送するため、被記録媒体20の搬送路の上下に対向して設けられる搬送ローラ21,22を有する。搬送ローラ21,22が固定されている軸23,24に変位手段を固定し、この場合の変位手段としては積層型圧電素子25,26を固定し、被記録媒体20が搬送方向と垂直な方向へ移動することが可能となっている。この場合も、液滴吐出ヘッドを変位手段によって駆動する実施例1〜4の場合と同様な効果を得ることができ、さらに付加的な効果として液滴吐出ヘッド側と搬送系側の両方に移動手段を形成することで、互いの変位周波数を半分にすることができ、より高速変位が可能となり、かつ変位量も増やすことが可能となる。
次に、実施例6のインクジェット記録装置について説明する。
図9は、インクジェット記録装置の機構部の概略構成を示す側断面図である。
実施例6のインクジェット記録装置は、記録装置本体31の内部に画像形成部32等を有し、記録装置本体31の下方部には前方側から多数枚の用紙33を積載可能な給紙カセット34を抜き差し自在に装着することができ、給紙カセット34から給送される用紙33を取り込み、画像形成部32によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ36に排紙する。
画像形成部32は、用紙33の搬送方向と直交する方向で記録領域の全幅にわたって複数のインク吐出口であるノズル孔を配列したノズル列を複数列有する、実施例1〜4のフルライン型液滴吐出ヘッドで構成した記録ヘッド41をヘッドホルダ42に取り付けている。この記録ヘッド41は、用紙33の搬送方向上流側からブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順に各色のインクを吐出させるノズル列が所定間隔で配置されている。
なお、ヘッドホルダ42は、一端が軸43によって回動可能に固定され、他端に形成された突出部42aとレール44とが係合し、記録ヘッド41のノズル形成面と用紙33との距離(紙間)が規定されるようになっている。
また、記録ヘッド41の端には圧電素子81が固定されており、ノズルの配列方向(図面奥行き方向)へ変位させることが可能となっている。そして、記録ヘッド41の下方には、インク収容体51を配置している。一方、記録ヘッド41の下方側には、記録ヘッド41による印写位置に対して用紙33を搬送するために、搬送ローラ61と搬送従動ローラ62と挟持用ローラ66との間に用紙33を狭持して搬送する搬送ベルト63を張装して配設し、この搬送ベルト63には中間ローラ64によってテンションを付与している。記録ヘッド41のノズル列が形成された面に対抗して、搬送ベルト63を間に置くように、インク収容体51が配置されている。
また、給紙カセット34から用紙33を搬送ベルト63上に給紙するため、用紙33を1枚ずつ分離して給送する半月コロ67及びフリクションパッド68と、給送される用紙33を搬送ローラ61に案内するガイド部材69を設けている。
さらに、搬送ベルト63の搬送従動ローラ62の下流側には排紙ローラ71と、これに対向する拍車72とを配置し、記録が終了した用紙33を排紙トレイ36に送り出すようにしている。
狭持用ローラ66と搬送ベルト63で狭持された用紙33は、記録ヘッド41による記録領域に搬送され、まず記録ヘッド41から印写画像に応じてインク滴を吐出させる。次に、圧電素子81によって用紙33の搬送方向と垂直な方向へ記録ヘッド41をノズルピッチ間よりも狭い距離だけ変位させてインク滴を吐出させる。この動作を繰り返すことによって用紙33上に画像を記録し、記録後の用紙33を排紙トレイ36に排出する。なお、このインクジェット記録装置では図示の都合上ヘッドユニットを1つとしたが、これに限るものではない。また、インクジェットプリンタを例としたが、本発明のインクジェット記録装置は、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機等にも適用可能である。また、インク以外の液体、例えばレジスト、医療分野におけるDNA試料を吐出記録する装置にも応用可能である。
以上のように、変位手段を有するラインヘッドユニットを搭載したインクジェット記録装置では、用紙の搬送方向と垂直な方向への記録密度を自由に変化させ、高密度に記録することができるため高画質な記録が可能となる。また、一度に記録できる情報が多いため高速な記録が可能となる。
実施例1の液体吐出ヘッドの吐出口周辺部分を示す図で、図1(A)は吐出口側から見た平面図、図1(B)は図1(A)のX−X線断面図である。 実施例1の液滴吐出ヘッドを吐出口側から見た様子を示す図である。 図3は、液滴吐出ヘッドが被記録媒体上に液滴を吐出して記録を行った様子を示す図で、図3(A)は通常のライン型液滴吐出ヘッドによって記録を行った様子を示し、図3(B)は実施例1の液滴吐出ヘッドによって記録を行った様子を示し、図3(C)は後述する実施例2の液滴吐出ヘッドによって記録を行った様子を示す。 実施例1の液滴吐出ヘッドの外観を示す斜視図である。 実施例1,2の液滴吐出ヘッドの変形例の外観を示す斜視図である。 実施例3の液滴吐出ヘッドの外観を示す斜視図である。 実施例4の液滴吐出ヘッドを吐出口側から見た様子を示す図である。 実施例5の画像形成装置に用いられる被記録媒体搬送装置を示す斜視図である。 実施例6のインクジェット記録装置の概略構成を示す側断面図である。
符号の説明
1…液滴吐出ヘッド、2…基板、3…ヒータ、4…液流路、5…間隔規定部材、6…吐出口プレート、7…吐出口(ノズル)、8…インク供給路、9…共通液室、11…ライン型ヘッド部、12…ベースプレート、13…圧電素子、14…電極、15…伝導部材、16…ヤング率が極端に小さい材料、17…圧電素子、20…被記録媒体、21,22…搬送ローラ、23,24…軸、25,26…積層型圧電素子、31…記録装置本体、32…画像形成部、33…用紙、34…給紙カセット、36…排紙トレイ、41…記録ヘッド、42…ヘッドホルダ、43…軸、44…レール、51…インク収容体、61…搬送ローラ、62…搬送従動ローラ、63…搬送ベルト、64…中間ローラ、66…挟持用ローラ、67…半月コロ、68…フリクションパッド、69…ガイド部材、71…排紙ローラ、72…拍車、81…圧電素子。

Claims (6)

  1. 被記録媒体の幅より広くライン上に複数形成された吐出口から液滴を吐出する液滴吐出ヘッドにおいて、該液滴吐出ヘッドは吐出口のピッチが300dpi以上で形成されるとともに、前記被記録媒体上に吐出される液滴は300dpiを超える狭いピッチで記録を行う手段を有し、該記録を行う手段は液滴吐出ヘッドを前記被記録媒体に対して相対的に移動することを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記液滴吐出ヘッドを前記被記録媒体に対して相対的に移動する手段は、圧電素子であることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記液滴吐出ヘッドは該液滴吐出ヘッドを保持する基板と一体の構造体に形成され、該構造体に前記圧電素子の変位を伝導する伝導部材のヤング率は、10GPa以上であることを特徴とする請求項2記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記液滴吐出ヘッドを保持する基板のヤング率は、10GPa以上であることを特徴とする請求項3記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記圧電素子は、複数設けられることを特徴とする請求項2〜4いずれか記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 請求項1〜5いずれか記載の液滴吐出ヘッドを搭載したことを特徴とする画像形成装置。
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