JP2005246790A - レジストパターン形成法、電子部品の製造法、および電子部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】形成精度に優れたレジストパターンの形成方法、当該方法を用いた電子部品の製造方法、および電子部品を提供しようとすることを目的とする。
【解決手段】(I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴をインキ組成物層に押圧して、版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、(III)シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程の各工程を経るレジストパターンの形成方法において、各工程における塗布速度、除去速度、転写速度、各工程間の待機時間、および転写後の熱処理条件を規定することで、課題を解決した。
【選択図】図1
【解決手段】(I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴をインキ組成物層に押圧して、版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、(III)シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程の各工程を経るレジストパターンの形成方法において、各工程における塗布速度、除去速度、転写速度、各工程間の待機時間、および転写後の熱処理条件を規定することで、課題を解決した。
【選択図】図1
Description
本発明は、エッチングレジスト用印刷インキ組成物を用いたレジストパターン形成、これを用いた電子部品の製造法、及び電子部品に関する。
表示部材、光学部材、配線版などの電子部品で用いられる微細パターン形成法は一般的にはフォトレジストを用いたフォトリソグラフィー法(フォトリソ法ともいう)である。例えば、液晶ディスプレイLCDの製造プロセスの配線パターンや素子形成においては、フォトリソによるレジストの加工、エッチングにより製造されている。
近年、基板の大型化に伴い、大型の露光機、現像装置、ベーク炉やこれらを設置するクリーンルームが必要で、設備投資も巨額なものになっている。また、1m角以上の基板の場合は、フォトレジスト等をスピンコータで塗布することが困難になっている。そのため、スリットコータなどの塗布装置が用いられているが、塗膜の均一性の確保が難しい問題がある。
さらに、製造コストダウンが強く要求され、上記露光機等の高価な設備を使用するフォトリソ法以外の電子部品の製造法が望まれている。フォトリソ法以外の電子部品の製造法としては電着法、印刷法が従来から提案されている。これらの中で印刷法が安価な製造法として着目されているが、従来の印刷法では表面平滑性が良好で、かつ高精細なパタ−ン寸法及び形状を持つ配線パターンを製造することは困難であった。
また近年、エッチングレジスト用印刷インキ組成物をシリコン樹脂面に塗布して塗布面を形成し、該塗布面に対し所定の形状で形成された凸版を押圧して凸版の凸部分にインキ組成物を転写除去し、塗布面に残ったインキ組成物を基板に転写する凸版反転オフセット法等のレジストパターン形成方法が提案されている。
しかし、凸版反転オフセット法でエッチングレジスト用印刷インキ組成物を用いて微細なパターン形状を印刷する場合、版の種類、インキの粘度やNV、所望の膜厚やパターン幅によっては塗膜のかすれ、はじきやむら、除去不良、転写不良、印刷インキ組成物と基板の密着不足によるエッチング細り等が発生し、設計通りのレジストパターンを形成することは困難であった(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開平11−58921号公報
特開平11−91229号公報
上記を鑑みて、本発明は、形成精度に優れたレジストパターンの形成方法、当該方法を用いた電子部品の製造方法、および電子部品を提供しようとするものである。
本発明は、下記(1)〜(10)をその特徴とするものである。
(1)(I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴を前記インキ組成物層に押圧して、前記版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、前記シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、(III)前記シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程と、を含むレジストパターン形成方法であって、前記工程(I)の塗布速度、前記工程(II)の除去速度、および前記工程(III)の転写速度がそれぞれ0.1〜20.0m/minの範囲であることを特徴とするレジストパターン形成方法。
(2)(I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴を前記インキ組成物層に押圧して、前記版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、前記シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、(III)前記シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程と、を含むレジストパターン形成方法であって、前記工程(I)と前記工程(II)の間、前記工程(II)と前記工程(III)の間に、それぞれ5〜300秒の待機時間を設けることを特徴とする、レジストパターン形成方法。
(3)(I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴を前記インキ組成物層に押圧して、前記版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、前記シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、(III)前記シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程と、を含むレジストパターン形成方法であって、転写形成されたレジストパターンを、エッチングする前に、温度60〜200℃、時間5〜600秒の範囲で熱処理することを特徴とする、レジストパターン形成方法。
(4)(I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴を前記インキ組成物層に押圧して、前記版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、前記シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、(III)前記シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程と、を含むレジストパターン形成方法であって、前記工程(I)の塗布速度、前記工程(II)の除去速度、および前記工程(III)の転写速度がそれぞれ0.1〜20.0m/minの範囲であり、前記工程(I)と前記工程(II)の間、前記工程(II)と前記工程(III)の間に、それぞれ5〜300秒の待機時間を設けることを特徴とする、レジストパターン形成方法。
(5)(I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴を前記インキ組成物層に押圧して、前記版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、前記シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、(III)前記シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程と、を含むレジストパターン形成方法であって、前記工程(I)の塗布速度、前記工程(II)の除去速度、および前記工程(III)の転写速度がそれぞれ0.1〜20.0m/minの範囲であり、転写形成されたレジストパターンを、エッチングする前に、温度60〜200℃、時間5〜600秒の範囲で熱処理することを特徴とする、レジストパターン形成方法。
(6)(I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴を前記インキ組成物層に押圧して、前記版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、前記シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、(III)前記シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程と、を含むレジストパターン形成方法であって、前記工程(I)と前記工程(II)の間、前記工程(II)と前記工程(III)の間に、それぞれ5〜300秒の待機時間を設け、転写形成されたレジストパターンを、エッチングする前に、温度60〜200℃、時間5〜600秒の範囲で熱処理することを特徴とする、レジストパターン形成方法。
(7)(I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴を前記インキ組成物層に押圧して、前記版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、前記シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、(III)前記シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程と、を含むレジストパターン形成方法であって、前記工程(I)の塗布速度、前記工程(II)の除去速度、および前記工程(III)の転写速度がそれぞれ0.1〜20.0m/minの範囲であり、前記工程(I)と前記工程(II)の間、前記工程(II)と前記工程(III)の間に、それぞれ5〜300秒の待機時間を設け、なおかつ転写形成されたレジストパターンを、エッチングする前に、温度60〜200℃、時間5〜600秒の範囲で熱処理することを特徴とする、レジストパターン形成方法。
(8)前記エッチングレジスト用印刷インキ組成物は、20℃での蒸気圧が2.0hPa以下の高沸点アルコ−ル系有機溶剤を一種類以上、0.5〜50%含むことを特徴とする、上記(1)〜(7)のいずれかに記載のレジストパターン形成方法。
(9)上記(1)〜(8)のいずれかに記載のレジストパターン形成方法で形成されたレジストパターンにより、エッチングで下地を加工することを特徴とする電子部品の製造法。
(10)上記(9)記載の製造方法により製造されたことを特徴とする、電子部品。
本発明は、凸版反転オフセット法でエッチングレジスト用印刷インキ組成物を用いて微細なパターン形状を印刷する上で、使用するインキ組成物、凸版、基板等に応じて、または改善すべきレジストパターンの不具合に応じて、適宜、各工程における塗布速度、除去速度、転写速度、各工程間の待機時間、および転写後の熱処理条件の最適値を本発明で規定した範囲内とすることで、塗膜の均一性、除去性、転写性を向上させることができ、その結果、設計通りのパターンの幅、形状、またはぬけがない、パターン形成精度に優れたレジストパターンを提供することができる。
本発明は、図1に示すように、(I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴をインキ組成物層に押圧して、版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、(III)シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程と、を有するレジストパターン形成方法において、各工程における種々の数値条件を規定することにより、形成精度に優れたレジストパターンを得ようとするものである。
上記工程(I)は、印刷インキ組成物を主胴上に形成されたシリコン樹脂面にキャップコータ等を使用して塗布し、インキ組成物層を形成する工程である。本工程(I)におけるインキ組成物の塗布速度は0.1〜20.0m/minの範囲であることが好ましい。塗布速度が0.1m/minより遅いとブランケットが印刷インキ組成物に含まれる溶剤で膨潤するため、塗膜に膜厚むらが発生する傾向があり、塗布速度が20.0m/minより速いとかすれやはじき、むらが発生しやすくなり、均一な塗膜を得ることが困難になる。最適な塗布速度は、印刷インキ組成ごとに適宜決定される。コータの種類は、印刷インキ組成物が均一に塗布できれば特に制限はなく、毛管現象を利用して印刷組成物を供給するキャップコータの他に、ダイコータ、コンマコータ等を用いることができる。インキ組成物層の厚みは、用途によって適宜定まるが、0.1〜10μmの範囲とされることが好ましい。また、0.2〜5μmの範囲とされることがより好ましい。
上記工程(II)は、表面に凹凸パターンが形成された版胴を、工程(I)のインキ組成物層に押圧し、その一部を転写除去する工程である。ここで、工程(I)と工程(II)の間に5〜300秒の待機時間を設け、塗布後の印刷インキ組成物を程よく乾燥させて除去しやすい状態にすることが好ましい。最適な待機時間は、印刷インキ組成ごとに、版もしくはブランケットとの密着性や剥離性によって決まる。しかし、待機時間が5秒より短い場合、乾燥が不十分なために印刷インキ組成物がブランケットに残ってしまい、適切な除去ができなくなる傾向があり、一方、待機時間が300秒より長い場合は、乾燥が進みすぎるために印刷インキ組成物が版胴に接着せず、除去が困難になる傾向がある。また、本工程(II)にけるインキ組成物の除去速度は0.1〜20.0m/minの範囲であることが好ましい。除去速度が0.1m/minより遅いと、塗膜が乾燥しすぎて除去すべきインキ組成物を除去できない可能性があり、その結果、生産性が低下するといった問題が生じうる。また、除去速度が20.0m/minより速いとインキ組成物を除去できない部分が発生する可能性がある。また、上記版胴の形状は、板状、シート状、ロール状等限定されないが、ロール状であると回転しながら加工が可能となるので好ましい。版胴の素材としては、例えば、ガラス、石英、金属、樹脂等が用いられ、それらの表面を機械研磨、機械切削、機械彫刻、エッチングする等して凹凸パターンが形成される。さらに、必要に応じて、凹凸パターン表面に酸化防止処理、保護メッキ、離型処理を行ってもよい。
上記工程(III)は、工程(II)でシリコン樹脂面に残ったインキ組成物層をシリコン樹脂面から基板面に転写させ所望のレジストパタ−ンを得る工程である。ここで、工程(II)と工程(III)の間に、それぞれ5〜300秒の待機時間を設け、除去後の印刷インキ組成物をさらに乾燥させて転写しやすい状態にすることが好ましい。待機時間は印刷インキ組成ごとに、基板との密着性によって決まる。しかし、待機時間が5秒より短い場合、乾燥が不十分なために印刷インキ組成物がブランケットに残ってしまい、適切な転写ができない傾向があり、一方、300秒より長い場合は、乾燥が進みすぎるために印刷インキ組成物が基板に接着せず、転写ができなくなってしまう可能性がある。また、本工程(III)におけるインキ組成物層の転写速度は、0.1〜20.0m/minの範囲であることが好ましい。転写速度が0.1m/minより遅いと、塗膜が乾燥しすぎて転写できなくなる可能があり、その結果、生産性が低下するといった問題が生じうる。また、転写速度が20.0m/minより速いと、転写できない部分が発生する傾向がある。また、上記基板としては、用途により選択されるが、例えば、白板ガラス、青板ガラス、シリカコート青板ガラス等の透明ガラス板、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製シート、フィルム又は板、アルミニウム板、銅板、ニッケル板、ステンレス板等の金属板、その他セラミック板、光電変換素子を有する半導体基板などが挙げられる。また、これら基板にエッチング下地としてAl、Ag、Fe、Au、Cu、Ni、Pd、Ti、Mo、Nd、In、Siなどの金属単体、またはそれらの合金、またはそれらの酸化膜や窒化膜、酸窒化膜が1種類以上積層されていてもよい。
なお、前述の塗布速度、除去速度、転写速度の最適値は、それぞれ独立に決定されるものであり、全てを同じ値にする必要はない。また、工程(I)と工程(II)の間の待機時間、および工程(II)と工程(III)の間の待機時間の最適値も同様に、同じ値とする必要はない。
また、上記工程(III)の後、エッチング前に、基板上に転写形成されたインキ組成物層(レジストパターン)を、温度60〜200℃、時間5〜600秒で熱処理することによって十分に乾燥させることが好ましい。このような熱処理を行わない、または60℃未満もしくは5秒未満で熱処理をした場合、使用したインキ組成物によっては乾燥が不十分となり、その結果、残溶媒がインキ組成物層中に過剰に存在することになり、基板との密着性が低下する傾向がある。このような状態でエッチングすると、レジストパターン端部と基板の界面にエッチング液が容易に浸入することから、配線幅が版の凹部幅よりも細くなってしまい、設計通りの配線を得られなくなる。エッチング液の浸入は、レジストパターン端部あるいはエッジ部分の膜厚が極端に薄くなっている場合にも起こる。また、200℃を超えて乾燥した場合、インキ組成物層の変形、昇華、改質等が起こりうるので好ましくない。また、600秒を超えて乾燥させることは生産性が低下するので好ましくない。熱処理の方法としては、基板に満遍なく均一に熱をかけられる装置、例えば、ホットプレート、温風加熱炉、または赤外線加熱炉等などにより行えばよく、特に限定されない。しかし、加熱炉を用いるとレジスト端部に微細なひび割れやめくれが生じることがあるので、レジストパターンを基板面から加熱して、短時間で十分に乾燥することができるホットプレートを使用することが好ましい。
上記塗布速度、除去速度、および転写速度を前記の範囲にし、かつ、各工程間の待機時間を前記の範囲にした場合、パターン幅のゆがみがなく、面内均一性が良好なレジストパターンまたは配線パターンを形成できる。つまり、部分的あるいは全体的なパターン幅の細りや太りが発生することがない。
また、上記塗布速度、除去速度、および転写速度を前記の範囲にし、かつ、熱処理を前記の条件範囲で施した場合、パターン形状のばらつきがなく、面内均一性が良好なレジストパターンまたは配線パターンを形成できる。つまり、パターン形状の端部あるいはエッジ部分の膜厚が極端に薄くなったり、パターン幅の中央部が極端に厚くなったりすることがない。
また、各工程間の待機時間を前記の範囲にし、かつ、熱処理を前記の条件範囲で施した場合、パターンのぬけがなく、面内均一性が良好なレジストパターンまたは配線パターンを形成できる。つまり、部分的なぬけ、ピンホール、パターン端部の欠け等が発生することがない。
また、上記塗布速度、除去速度、および転写速度を前記の範囲にし、かつ、各工程間の待機時間を前記の範囲にし、かつ、熱処理を前記の条件範囲で施した場合、特に優れたパターン精度を安定して形成することができる。つまり、パターン形状のばらつきがなく、パターン幅のゆがみがなく、パターンのぬけがなく、面内均一性が良好なレジストパターンまたは配線パターンを形成できる。
本発明の電子部品は、上記のようにして基板上にレジストパターンを形成し、ついで、公知のエッチング方法により下地を加工することで得ることができる。
本発明において使用するエッチングレジスト用印刷インキ組成物としては、特に限定されないが、例えば、有機溶剤可溶性樹脂、熱重合開始剤、光開始剤、カップリング剤、添加剤等を溶剤に溶解したものを用いることができる。
上記溶剤としては、エステル系溶剤、高沸点アルコ−ル系有機溶剤、アルコ−ル系溶剤等を用いることができ、好ましくは、20℃での表面張力が30mN/m以下の溶剤、および/または20℃での蒸気圧が2.0hPa以下の溶剤を一種類以上使用する。
20℃での表面張力が30mN/m以下の溶剤は、シリコン樹脂面またはシリコンブランケットに均一な塗膜を形成する上で好ましく、具体的には、例えば、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸i−プロピル、酢酸n−プロピル、酢酸i−ブチル、酢酸n−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤などを挙げることができる。
また、基板への転写を向上させるために20℃での蒸気圧が2.0hPa以下の溶剤を好ましく使用することができる。このような溶剤としては、例えば、アルキレングリコール、アルキレングリコールエーテル化合物などが挙げられる。アルキレングリコールとしてはジエチレングリコールなどが挙げられる。アルキレングリコールエーテル化合物としては、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールイソプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール−t−ブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールイソプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコール−t−ブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコ−ルジメチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルモノブチルエ−テル等を挙げることができる。ただし、これらの高沸点アルコ−ル系有機溶剤の添加量はインキ組成物中、0.5〜50%であることが好ましい。添加量が0.5%より少ない場合、工程(I)の塗布工程直後にインキ組成物が乾燥し易く、工程(II)の除去が困難になる傾向がある。また、添加量が50%より多い場合、工程(I)と工程(II)の間もしくは工程(II)と工程(III)の間の待機時間内に、適切な乾燥状態にならないため、除去不良もしくは転写不良が発生する傾向がある。
さらに、これらの溶剤のほかに、塗膜の均一性、除去性、転写性を調整するためにペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、イソペンタン、イソヘキサン、イソオクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロペンタンなどの炭化水素系溶剤、メタノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、セカンダリブタノ−ル、タ−シャリブタノ−ル等のアルコ−ル系溶剤を組み合わせて使用することができる。
また、上記有機溶剤可溶性樹脂としては、印刷インキ組成物としたときの成膜性、転写性を有するものであることが好ましい。このような樹脂としてはノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン樹脂、アクリル樹脂、アミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等を挙げることができ、これらは1種または2腫以上併用することもできる。なかでもフォトリソ法のレジストに使用されるノボラック樹脂、アクリル樹脂およびポリヒドロキシスチレン樹脂はエッチング耐性の面から好ましい。
上記ノボラック樹脂としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノールなどとホルムアルデヒドとの重縮合体を使用することができる。上記アクリル樹脂としては、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ビス・グリシジルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ベンジルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルメタクリレート、オクチルアクリレート、含リンメタクリレート等のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、スチレン、スチレン誘導体、その他の重合性モノマの単独重合体又は共重合体、(メタ)アクリル酸(アクリル酸及びメタクリル酸を意味する。以下同様)、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、シトラコン酸、無水シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル等のカルボキシル基含有重合性モノマと(メタ)アクリル酸エステル、スチレンのスチレン誘導体、その他の重合性モノマとの共重合体等を使用することができる。上記ポリヒドロキシスチレン樹脂としては、ヒドロキシスチレン、α−メチルスチレンなどの単独重合体のほか、前述の重合性モノマとの共重合体組成としても良い。
ノボラック樹脂を用いる場合、その重量平均分子量は1,000以上であることが好ましく、2,000以上であることがより好ましい。重量平均分子量が1000未満ではエッチング耐性が低下する。
また、アクリル樹脂を用いる場合、その重量平均分子量は1,500〜200,000の範囲内であることが好ましく、5,000〜100,000の範囲内であることがより好ましく、10,000〜50,000の範囲内であることが特に好ましい。アクリル樹脂の重量平均分子量が1500未満ではエッチング耐性が低下し、重量平均分子量が200,000を超えると有機溶剤に対する溶解性が低下する。
ポリヒドロキシスチレン樹脂を用いる場合、その重量平均分子量は1,000〜100,000の範囲であることが好ましく、2,000〜50,000の範囲内であることがより好ましく、5,000〜30,000の範囲内であることが特に好ましい。重量平均分子量が1000未満ではエッチング耐性が低下し、重量平均分子量が100,000を超えると有機溶剤に対する溶解性が低下する。
なお、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算した値である。
また、有機溶剤可溶性樹脂として、光または熱重合性不飽和結合を有するものを使用してもよい。このような樹脂の好ましい例としては、高酸価のカルボキシ基含有アクリル系樹脂にグリシジルメタクリレート、グルシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテル、α−エチルグリシジルアクリレート、クロトニルグリシジルエーテル、イタコン酸モノアルキルグリシジルエーテル等のオキシラン環と、エチレン性不飽和結合をそれぞれ1個有する化合物やアリルアルコール、2−ブテン−4−オール、フルフリルアルコール、オレイルアルコール、シンナミルアルコール、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド等の水酸基とエチレン性不飽和結合をそれぞれ1個有する化合物(不飽和アルコール)を反応させた樹脂、水酸基を有するカルボキシル基含有樹脂に遊離イソシアネート基含有不飽和化合物を反応させた樹脂、エポキシ樹脂と不飽和カルボン酸との付加反応物に多塩基酸無水物を反応させた樹脂、共役ジエン重合体や共役ジエン共重合体と不飽和ジカルボン酸無水物との付加反応物に水酸基含有重合性モノマを反応させた樹脂などが挙げられる。
上記の光重合性不飽和結合を分子内に2個以上有するモノマとしては、例えば、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、ECH変性ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変性リン酸ジアクリレート、ECH変性フタル酸ジアクリレート、ポリエチレングリコール400ジアクリレート、ポリプロピレングリコール400ジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート(POはプロピレンオキシドを意味する。以下同様)、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等のアクリレート、これらに対応するメタクリレートなどが挙げられる。これらのモノマは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる
また、上記熱重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリルなどを用いることができる。これらの熱重合開始剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、上記光開始剤としては、印刷インキ組成物を紫外線で硬化させる場合には光開始剤を使用することも可能である。例えば光開始剤として、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体などが挙げられる。これらの光開始剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
また、上記熱重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリルなどを用いることができる。これらの熱重合開始剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、上記光開始剤としては、印刷インキ組成物を紫外線で硬化させる場合には光開始剤を使用することも可能である。例えば光開始剤として、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体などが挙げられる。これらの光開始剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
また、上記カップリング剤は、基板との密着性を向上させるために用いることができ、例えば、イソプロピルトリメタクリロイルチタネート、ジイソプロピルイソステアロイル−4−アミノベンゾイルチタネート等のチタネートカップリング剤やビニル基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基等を有したシランカップリング剤等を用いることができる。さらに、上記添加剤としては、膜の平滑性を向上させるための界面活性剤(フッ素系、シリコン系、炭化水素系等)及びその他、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを挙げることができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
ゲート膜配線用の50μm幅ライン状レジストパターンを作製するために、凸版反転オフセット法を次のように行った。
ゲート膜配線用の50μm幅ライン状レジストパターンを作製するために、凸版反転オフセット法を次のように行った。
1Lスケールの四つ口フラスコにクレゾールノボラック樹脂(明和化成社製 重量平均分子量5,000、p−クレゾール:m−クレゾール=60:40)62.5gを秤りとった。酢酸エチル262.5g、2−アセトキシ−1−メトキシプロパン250g、ジエチレングリコール50gを添加し、窒素雰囲気下、6時間攪拌して樹脂を溶解させた。2ミクロンテフロン(登録商標)フィルターで加圧ろ過し、実施例1の印刷インキ組成物を得た。
この印刷インキ組成物を、図1に示すようにシリコン樹脂面(ブランケット)上にキャップコ−タを用いて塗布速度0.5m/minで塗布し、30秒待機乾燥した後、50ミクロンピッチのストライプパターン版胴を用いて不要部分の塗膜を除去速度0.5m/minで除去し、30秒待機乾燥した後、転写速度0.5m/minでガラス基板面に転写した。転写されたパタ−ンの精度、形状を顕微鏡で観察したところ、パターン幅は50μmであった。さらに、パターン形状のばらつきがなく、パターン幅にもゆがみがなく、パターンのぬけもなかった。また、シリコン樹脂面上の塗膜の均一性(むら、はじき等)は、上記除去工程を省略してガラス基板面にインキ組成物層を転写し、これを目視及び顕微鏡で観察して行ったが、はじき、むらはなかった。さらに、このレジストパターンを用いて、ホットプレートによって120℃、180秒熱処理した後に、TFT電極用下地ゲート膜基板(Mo/Al Nd)をリン酸/硝酸/酢酸水溶液でエッチングした(40℃、2分)ところ、50ミクロン幅の配線を形成できた。
(実施例2)
表1の工程条件に変えたほかは、実施例1と同様の手法でレジストパターンを作製した。塗膜の均一性に優れるが、除去工程と転写工程でパターンの一部で除去、転写できない部分が発生した。転写されたパタ−ンを顕微鏡で観察したところ、パターン形状にばらつきはないが、パターン幅にゆがみがあり、パターンにピンホールが見られた。さらに、実施例1と同様にエッチングしたところ、50ミクロン幅の配線を形成することができた。
表1の工程条件に変えたほかは、実施例1と同様の手法でレジストパターンを作製した。塗膜の均一性に優れるが、除去工程と転写工程でパターンの一部で除去、転写できない部分が発生した。転写されたパタ−ンを顕微鏡で観察したところ、パターン形状にばらつきはないが、パターン幅にゆがみがあり、パターンにピンホールが見られた。さらに、実施例1と同様にエッチングしたところ、50ミクロン幅の配線を形成することができた。
(実施例3)
表1の工程条件に変えたほかは、実施例1と同様の手法でレジストパターンを作製した。塗膜の均一性に優れ、除去性及び転写性にも優れていた。転写されたパタ−ンを顕微鏡で観察したところ、パターン幅のゆがみはなかったが、パターン形状にばらつきがあり、パターンにピンホールが見られた。さらに、実施例1と同様にエッチングしたところ、配線幅は48ミクロンであった。
表1の工程条件に変えたほかは、実施例1と同様の手法でレジストパターンを作製した。塗膜の均一性に優れ、除去性及び転写性にも優れていた。転写されたパタ−ンを顕微鏡で観察したところ、パターン幅のゆがみはなかったが、パターン形状にばらつきがあり、パターンにピンホールが見られた。さらに、実施例1と同様にエッチングしたところ、配線幅は48ミクロンであった。
(実施例4)
表1の工程条件に変えたほかは、実施例1と同様の手法でレジストパターンを作製した。塗膜の一部にむらが生じていたが、除去性及び転写性は優れていた。転写されたパタ−ンを顕微鏡で観察したところ、パターンのぬけはなかったが、パターン形状にばらつきがあり、パターン幅にもゆがみがあった。さらに、実施例1と同様にエッチングしたところ、配線幅は50ミクロンであった。
表1の工程条件に変えたほかは、実施例1と同様の手法でレジストパターンを作製した。塗膜の一部にむらが生じていたが、除去性及び転写性は優れていた。転写されたパタ−ンを顕微鏡で観察したところ、パターンのぬけはなかったが、パターン形状にばらつきがあり、パターン幅にもゆがみがあった。さらに、実施例1と同様にエッチングしたところ、配線幅は50ミクロンであった。
(実施例5)
表1の工程条件に変えたほかは、実施例1と同様の手法でレジストパターンを作製した。塗膜の均一性に優れるが、除去工程と転写工程でパターンの一部で除去、転写できない部分が発生した。転写されたパタ−ンを顕微鏡で観察したところ、パターン形状のばらつき、パターン幅のゆがみ、パターンのぬけがあった。さらに、実施例1と同様にエッチングしたところ、配線幅は40ミクロンであった。
表1の工程条件に変えたほかは、実施例1と同様の手法でレジストパターンを作製した。塗膜の均一性に優れるが、除去工程と転写工程でパターンの一部で除去、転写できない部分が発生した。転写されたパタ−ンを顕微鏡で観察したところ、パターン形状のばらつき、パターン幅のゆがみ、パターンのぬけがあった。さらに、実施例1と同様にエッチングしたところ、配線幅は40ミクロンであった。
(実施例6)
表1の工程条件に変えたほかは、実施例1と同様の手法でレジストパターンを作製した。塗膜にむらが生じていたが、除去性及び転写性は優れていた。転写されたパタ−ンを顕微鏡で観察したところ、パターン形状のばらつき、パターン幅のゆがみ、パターンのぬけがあった。さらに、実施例1と同様にエッチングしたところ、配線幅は40ミクロンであった。
表1の工程条件に変えたほかは、実施例1と同様の手法でレジストパターンを作製した。塗膜にむらが生じていたが、除去性及び転写性は優れていた。転写されたパタ−ンを顕微鏡で観察したところ、パターン形状のばらつき、パターン幅のゆがみ、パターンのぬけがあった。さらに、実施例1と同様にエッチングしたところ、配線幅は40ミクロンであった。
(実施例7)
表1の工程条件に変えたほかは、実施例1と同様の手法でレジストパターンを作製した。塗膜にむらが生じ、除去工程と転写工程でパターンの一部で除去、転写できない部分が発生した。転写された部分のパタ−ンを顕微鏡で観察したところ、パターン形状のばらつき、パターン幅のゆがみ、パターンのぬけがあった。さらに、実施例と同様にエッチングしたところ、転写された部分の配線幅は50ミクロンであった。
表1の工程条件に変えたほかは、実施例1と同様の手法でレジストパターンを作製した。塗膜にむらが生じ、除去工程と転写工程でパターンの一部で除去、転写できない部分が発生した。転写された部分のパタ−ンを顕微鏡で観察したところ、パターン形状のばらつき、パターン幅のゆがみ、パターンのぬけがあった。さらに、実施例と同様にエッチングしたところ、転写された部分の配線幅は50ミクロンであった。
(比較例1)
表1の工程条件に変えたほかは、実施例1と同様の手法でレジストパターンを作製した。塗膜にむらが生じ、除去工程と転写工程でパターンの一部で除去、転写できない部分が発生した。転写された部分のパタ−ンを顕微鏡で観察したところ、パターン形状のばらつき、パターン幅のゆがみ、パターンのぬけがあった。さらに、実施例と同様にエッチングしたところ、転写された部分の配線幅は40ミクロンであった。
表1の工程条件に変えたほかは、実施例1と同様の手法でレジストパターンを作製した。塗膜にむらが生じ、除去工程と転写工程でパターンの一部で除去、転写できない部分が発生した。転写された部分のパタ−ンを顕微鏡で観察したところ、パターン形状のばらつき、パターン幅のゆがみ、パターンのぬけがあった。さらに、実施例と同様にエッチングしたところ、転写された部分の配線幅は40ミクロンであった。
表1から、比較例1はどの評価項目においても好ましくない結果であったが、実施例1〜7においては、少なくとも1つの評価項目で優れた結果を示していることがわかる。したがって、凸版反転オフセット法でエッチングレジスト用印刷インキ組成物を用いて微細なパターン形状を形成する際に、改善すべき不具合が発生し、その不具合内容が上記評価項目のいずれかである場合には、当該不具合を解消すべく各工程における塗布速度、除去速度、転写速度、各工程間の待機時間、または転写後の熱処理条件を本発明で規定した範囲内にて調整することで、形成精度に優れたレジストパターンを得ることができる。
1 インキ組成物
2 主胴
3 インキ組成物層
4 ブランケット(シリコン樹脂)
5 版胴
6 凸部
7 基板
8 CAPコータ
2 主胴
3 インキ組成物層
4 ブランケット(シリコン樹脂)
5 版胴
6 凸部
7 基板
8 CAPコータ
Claims (10)
- (I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、
(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴を前記インキ組成物層に押圧して、前記版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、前記シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、
(III)前記シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程と、
を含むレジストパターン形成方法であって、
前記工程(I)の塗布速度、前記工程(II)の除去速度、および前記工程(III)の転写速度がそれぞれ0.1〜20.0m/minの範囲であることを特徴とするレジストパターン形成方法。 - (I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、
(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴を前記インキ組成物層に押圧して、前記版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、前記シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、
(III)前記シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程と、
を含むレジストパターン形成方法であって、
前記工程(I)と前記工程(II)の間、前記工程(II)と前記工程(III)の間に、それぞれ5〜300秒の待機時間を設けることを特徴とする、レジストパターン形成方法。 - (I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、
(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴を前記インキ組成物層に押圧して、前記版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、前記シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、
(III)前記シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程と、
を含むレジストパターン形成方法であって、
転写形成されたレジストパターンを、エッチングする前に、温度60〜200℃、時間5〜600秒の範囲で熱処理することを特徴とする、レジストパターン形成方法。 - (I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、
(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴を前記インキ組成物層に押圧して、前記版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、前記シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、
(III)前記シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程と、
を含むレジストパターン形成方法であって、
前記工程(I)の塗布速度、前記工程(II)の除去速度、および前記工程(III)の転写速度がそれぞれ0.1〜20.0m/minの範囲であり、前記工程(I)と前記工程(II)の間、前記工程(II)と前記工程(III)の間に、それぞれ5〜300秒の待機時間を設けることを特徴とする、レジストパターン形成方法。 - (I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、
(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴を前記インキ組成物層に押圧して、前記版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、前記シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、
(III)前記シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程と、
を含むレジストパターン形成方法であって、
前記工程(I)の塗布速度、前記工程(II)の除去速度、および前記工程(III)の転写速度がそれぞれ0.1〜20.0m/minの範囲であり、転写形成されたレジストパターンを、エッチングする前に、温度60〜200℃、時間5〜600秒の範囲で熱処理することを特徴とする、レジストパターン形成方法。 - (I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、
(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴を前記インキ組成物層に押圧して、前記版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、前記シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、
(III)前記シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程と、
を含むレジストパターン形成方法であって、
前記工程(I)と前記工程(II)の間、前記工程(II)と前記工程(III)の間に、それぞれ5〜300秒の待機時間を設け、転写形成されたレジストパターンを、エッチングする前に、温度60〜200℃、時間5〜600秒の範囲で熱処理することを特徴とする、レジストパターン形成方法。 - (I)エッチングレジスト用印刷インキ組成物を主胴上のシリコン樹脂面に塗布してインキ組成物層を形成する塗布工程と、
(II)表面に凹凸パターンが形成された版胴を前記インキ組成物層に押圧して、前記版胴の凸部パターンにインキ組成物を転写することで、前記シリコン樹脂面からインキ組成物層の一部を除去する除去工程と、
(III)前記シリコン樹脂面に残ったインキ組成物層を基板に転写する転写工程と、
を含むレジストパターン形成方法であって、
前記工程(I)の塗布速度、前記工程(II)の除去速度、および前記工程(III)の転写速度がそれぞれ0.1〜20.0m/minの範囲であり、前記工程(I)と前記工程(II)の間、前記工程(II)と前記工程(III)の間に、それぞれ5〜300秒の待機時間を設け、なおかつ転写形成されたレジストパターンを、エッチングする前に、温度60〜200℃、時間5〜600秒の範囲で熱処理することを特徴とする、レジストパターン形成方法。 - 前記エッチングレジスト用印刷インキ組成物は、20℃での蒸気圧が2.0hPa以下の高沸点アルコ−ル系有機溶剤を一種類以上、0.5〜50%含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項記載のレジストパターン形成方法。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載のレジストパターン形成方法で形成されたレジストパターンにより、エッチングで下地を加工することを特徴とする電子部品の製造法。
- 請求項9記載の製造方法により製造されたことを特徴とする、電子部品。
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-
2004
- 2004-03-04 JP JP2004060747A patent/JP2005246790A/ja active Pending
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