JP2005244413A - 時定数自動調整回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小規模且つ低消費電流の構成にて、IC内部に形成された時定数回路の時定数の誤差を自動的に調整する時定数自動調整回路を提供することを目的とする。
【解決手段】 双方が同一の半導体基板上にICプロセスにて形成された誤差基準抵抗R1及び誤差基準コンデンサC1を有し、前記誤差基準抵抗R1の抵抗値及び前記誤差基準コンデンサC1の静電容量に基づいてICプロセスのばらつきにより生じるRC誤差を検出するとともに、該RC誤差に応じた制御信号を出力する誤差検出回路2と、双方が前記半導体基板上にICプロセスにて形成された1以上の抵抗から成る抵抗部(R2、R3)及び1以上のコンデンサから成る容量部(C3)、並びに前記抵抗部と前記容量部の間に接続され、前記制御信号に基づいて前記抵抗部を構成する抵抗の何れかと前記容量部を構成するコンデンサの何れかを接続することにより、前記RC誤差に応じた当該時定数可変回路3の時定数を設定するスイッチSW4を有する時定数可変回路3を備え、前記抵抗の数と前記コンデンサの数の少なくとも一方は2以上である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フィルタ回路や遅延回路などの時定数を有する回路に適用可能な時定数自動調整回路に関する。特に集積回路(以下、「IC」という)内部に形成された抵抗とコンデンサの直列回路による時定数の誤差を、自動的に調整する時定数自動調整回路に関する。
ICにおいては、抵抗は不純物の拡散等により形成され、コンデンサ(キャパシタ)は半導体基板上に薄い酸化膜を形成しその上にメタル電極を付ける等の技術により作成(このような技術による作成を以下、「ICプロセス」という)される。この際、不純物の拡散量のばらつきや酸化膜厚のばらつき等により、上記抵抗の抵抗値や、コンデンサの静電容量には、大きなばらつきが生じる。
具体的には、抵抗及びコンデンサをIC内部に形成すると、「実際に形成された抵抗の抵抗値とコンデンサの静電容量の積」は、「その抵抗値の設計値とその静電容量の設計値との積」と比較して最大±20%程度異なってしまうことが通常である。つまり、抵抗値と静電容量の積に約±20%の製造誤差が生じるのである。ここで「抵抗値の設計値」とは、そのIC内部に形成された抵抗の理想的な抵抗値を意味し、換言すれば製造誤差が0%の場合における抵抗の抵抗値を意味する。「静電容量の設計値」とは、そのIC内部に形成されたコンデンサの理想的な静電容量を意味し、換言すれば製造誤差が0%の場合におけるコンデンサの静電容量を意味する。
IC内部に形成された抵抗(実際の抵抗値がRa)とコンデンサ(実際の静電容量がCa)の直列回路を用いて1次のローパスフィルターを形成した場合、その時定数はRa・Caで表されるが、この時定数に設計値より約±20%の誤差が生じてしまうため、そのローパスフィルターのカットオフ周波数1/(2πCa・Ra)も、設計値より約±20%の誤差を有するようになる。
また、他の従来構成例として、外部から与えられる設定電圧の応じて時定数が制御される時定数可変回路において、抵抗値と静電容量の積の誤差に基づく時定数誤差を自動的に調整し、RC誤差の有無および大小にかかわりなく時定数が設定電圧のみによって一義的に制御されるようにしたものが開示されている(例えば、下記特許文献1、特許文献2)。
特許第2808195号公報 特開平7−321602号公報
上述のように、時定数が設計値より約±20%も誤差を有すると、例えば、その時定数を有した1次のローパスフィルターのカットオフ周波数も約±20%の誤差を有することとなるため、そのフィルター特性は所望のフィルター特性と大きく乖離してしまう。
また、仮に所望のフィルター特性に近づけるべく(時定数を設計値に近づけるべく)、ICの外部に設けられた可変抵抗等を工場出荷時等において調整することも考えられるが、そのような調整が必要となると、手間がかかるとともに、そのフィルターを含むプリント基板や装置等の製造コストが増大する。
また、特許文献1及び特許文献2に記載の従来構成例においては、自動的に時定数が調整されるものの、時定数を設定するために外部から設定電圧を供給することが必要である。また、検出した抵抗値と静電容量の積の誤差をアナログ電圧にて時定数可変回路に与え、該アナログ電圧に基づき時定数可変回路の時定数が調整されるため、前記誤差を検出する回路及び時定数可変回路を含む回路全体が複雑となり、回路規模の増大、消費電力の増大を招くという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑み、小規模且つ低消費電流の構成にて、IC内部に形成された時定数回路の時定数の誤差を自動的に調整する時定数自動調整回路を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る時定数自動調整回路は、双方が同一の半導体基板上にICプロセスにて形成された誤差基準抵抗及び誤差基準コンデンサを有し、前記誤差基準抵抗の抵抗値及び前記誤差基準コンデンサの静電容量に基づいてICプロセスのばらつきにより生じるRC誤差を検出するとともに、該RC誤差に応じた制御信号を出力する誤差検出回路と、双方が前記半導体基板上にICプロセスにて形成された1以上の抵抗から成る抵抗部及び1以上のコンデンサから成る容量部、並びに前記抵抗部と前記容量部の間に接続され、前記制御信号に基づいて前記抵抗部を構成する抵抗の何れかと前記容量部を構成するコンデンサの何れかを接続することにより、前記RC誤差に応じた当該時定数可変回路の時定数を設定するスイッチ部を有する時定数可変回路とを備え、前記抵抗の数と前記コンデンサの数の少なくとも一方は2以上であるようにしている。
これにより、適当な抵抗値を設計値とした抵抗及び適当な静電容量を設計値としたコンデンサを、予めICプロセスにより半導体基板上に作成しておき、検出されたRC誤差に応じて適切な抵抗とコンデンサを接続することで自動的に(IC外部における調整作業等を必要とせずに)時定数が調整され、時定数の誤差が軽減される(精度が改善される)。また、時定数可変回路としては、時定数を形成する抵抗及びコンデンサと、それらを接続するスイッチさえ設けておけばいいので、回路規模が小さく、低消費電流を実現できる。
また、例えば、上記構成において、前記時定数の予め定められた目標値と前記設定された時定数との間に生じ得る最大誤差が、前記ICプロセスによって生じ得るRC誤差の所定の最大値より小さくなるように、前記抵抗部を構成する抵抗の抵抗値の設計値及び前記容量部を構成するコンデンサの静電容量の設計値が定められているとともに、前記スイッチ部は前記抵抗部を構成する抵抗と前記容量部を構成するコンデンサを接続するようにしてもよい。
これにより、前記時定数の予め定められた目標値と前記設定された時定数との間に生じ得る最大誤差が、前記ICプロセスによって生じ得るRC誤差の所定の最大値より小さくなるため、確実に時定数の誤差が軽減される(精度が改善される)。
また、例えば、上記構成において、前記誤差検出回路は、前記誤差基準抵抗の抵抗値に反比例する電流を前記誤差基準コンデンサに所定期間、流すことによって前記誤差基準コンデンサに生じる電圧を、予め定めた基準電圧と比較することにより、前記RC誤差をn段階(nは2以上の自然数)に分類して検出するとともに、該分類された段階に応じた前記制御信号を出力し、前記時定数可変回路は、前記n段階に分類された前記RC誤差に応じて、n通りの前記時定数を設定可能であるようにしてもよい。
誤差検出回路は、前記誤差基準抵抗の抵抗値に反比例する電流を前記誤差基準コンデンサに所定期間、流すことによって前記誤差基準コンデンサに生じる電圧を、予め定めた基準電圧と比較するだけでRC誤差を検出可能であり、更にはRC誤差に応じた制御信号をアナログ電圧でなく、n段階に分類された電圧として、時定数可変回路に出力することとなるため、誤差検出回路の構成が極めて簡単となる。これは、時定数自動調整回路の小規模化、及び低消費電流化を更に促進する。また、n通りの時定数を設定可能であることから、時定数の必要精度に応じた時定数自動調整回路を構成できる。
また、例えば、上記構成において、前記nは3以上の自然数であるとともに、前記基準電圧は電圧値の異なる複数の基準電圧からなり、前記誤差検出回路は、前記誤差基準コンデンサに生じる前記電圧を前記複数の基準電圧のそれぞれと比較することにより前記制御信号を出力するようにしてもよい。
これにより、時定数の誤差が更に軽減される(時定数の精度が更に改善される)。
また、例えば、上記構成において、前記誤差検出回路は、前記誤差基準抵抗の抵抗値に反比例する電流を前記誤差基準コンデンサに第1の所定期間、・・・、及び第kの所定期間(kは2以上の自然数)、流すことによって前記誤差基準コンデンサに生じる電圧のそれぞれを、予め定めた基準電圧と比較することにより、前記RC誤差を(k+1)段階に分類して検出するとともに、該分類された段階に応じた前記制御信号を出力し、前記時定数可変回路は、前記(k+1)段階に分類された前記RC誤差に応じて、(k+1)通りの前記時定数を設定可能であるようにしてもよい。
これによっても、時定数の誤差が更に軽減される(時定数の精度が更に改善される)。
また、例えば、上記構成において、前記誤差検出回路は、前記誤差基準抵抗の抵抗値に反比例する電流を前記誤差基準コンデンサに所定期間、流すことによって前記誤差基準コンデンサに生じる電圧を、予め定めた基準電圧と比較することにより、前記誤差基準抵抗の抵抗値と前記誤差基準コンデンサの静電容量との積から、前記誤差基準抵抗の抵抗値の設計値と前記誤差基準コンデンサの静電容量の設計値との積を引いた値に対応する前記RC誤差をn段階(nは2以上の自然数)に分類して検出するとともに、該分類された段階に応じた前記制御信号を出力し、前記時定数可変回路は、前記n段階に分類された前記RC誤差に応じて、n通りの前記時定数を設定可能であり、前記スイッチ部は、前記RC誤差が正であることに対応する制御信号を受けたとき、前記時定数の設計値が前記時定数の予め定めた目標値より小さくなるような前記抵抗部を構成する抵抗と前記容量部を構成するコンデンサを接続する一方、前記RC誤差が負であることに対応する制御信号を受けたとき、前記時定数の設計値が前記目標値より大きくなるような前記抵抗部を構成する抵抗と前記容量部を構成するコンデンサを接続することにより前記時定数を設定するようにしてもよい。
つまり、RC誤差が正(負)であれば、半導体基板上にICプロセスにて形成された抵抗の抵抗値とコンデンサの静電容量の積は、その積の設計値よりも大きく(小さく)なっていることが分かるため、RC誤差が正(負)の場合は、設計値としての時定数が前記目標値より小さく(大きく)なるように設計された抵抗とコンデンサを接続して、時定数を調整するのである。これによっても、時定数の誤差が軽減される(時定数の精度が改善される)こととなる。
上述した通り、本発明に係る時定数自動調整回路によれば、小規模且つ低消費電流の構成にて、IC内部に形成された時定数回路の時定数の誤差を自動的に調整することができる。
<<第1実施形態>>
以下、本発明に係る時定数自動調整回路の第1実施形態を図1及び図2を参照して説明する。図1は、第1実施形態の時定数自動調整回路1の回路構成図である。時定数自動調整回路1は、ICプロセスのばらつきによって生じるRC誤差を検出するとともに、該RC誤差に応じた制御信号を出力する誤差検出回路2と、当該時定数可変回路の有する時定数が可変である時定数可変回路3と、誤差検出回路2にパルス電圧を供給するパルス発生回路6から構成される。
ここで、「RC誤差」とは、半導体基板上にICプロセスによって抵抗とコンデンサを形成した場合に、「実際に形成された抵抗の抵抗値とコンデンサの静電容量の積」から、「その抵抗値の設計値とその静電容量の設計値との積」を引いた値を意味し、該RC誤差を「その抵抗値の設計値とその静電容量の設計値との積」で割った値は、通常、最大±20%程度の値を持つ。つまり、従来技術の欄でも述べたように、抵抗の抵抗値とコンデンサの静電容量の積は、最大±20%程度の製造誤差を持つ。
(誤差検出回路2の説明)
まず、誤差検出回路2の構成について説明する。PNPトランジスタTr2のエミッタ及びPNPトランジスタTr3のエミッタに共通して電源電圧Vccが与えられているとともに、PNPトランジスタTr2のベースとコレクタとPNPトランジスタTr3のベースとが接続されており、PNPトランジスタTr2とTr3はカレントミラー回路を構成している。
PNPトランジスタTr2のコレクタは、更にNPNトランジスタTr1のコレクタに接続されており、NPNトランジスタTr1のベースはオペアンプOP1の出力端子に、NPNトランジスタTr1のエミッタはオペアンプOP1の反転入力端子(−)と誤差基準抵抗R1の一端に共通接続されている。また、誤差基準抵抗R1の他端は接地されている。また、端子9に印加される予め定められた電圧V1は、オペアンプOP1の非反転入力端子(+)に与えられている。
スイッチSW1の一端はPNPトランジスタTr3のコレクタ、誤差基準コンデンサC1の一端、及びコンパレータCMP1の非反転入力端子(+)に共通接続されるとともに、他端は接地されている。また誤差基準コンデンサC1の他端は接地されているとともに、コンパレータCMP1の反転入力端子(−)には、予め定められた基準電圧Vrefが印加されている。
Dフリップフロップ5のD端子にはコンパレータCMP1の出力電圧が与えられ、クロック端子にはパルス発生回路6からパルス電圧(1パルスの期間が時間Tの2倍でduty比が50%)が与えられ、Q端子から出力される電圧は、誤差検出回路2の出力する制御信号として時定数可変回路3に与えられている。Dフリップフロップ5は、ポジティブエッジトリガ形であり、そのクロック端子に与えられる電圧が低電位から高電位に切り替わる時にD端子に入力されている電圧をラッチして、そのままQ端子に出力する。
また、パルス発生回路6が出力するパルス電圧は、スイッチSW1のオン/オフを切り換える制御電圧としてスイッチSW1にも与えられており、スイッチSW1に与えられる該制御電圧が高電位のときスイッチSW1はオン、低電位のときスイッチSW1はオフとなる(図1はスイッチSW1がオフの状態を示している)。
次に、誤差検出回路2の動作について説明する。「誤差基準抵抗R1の抵抗値の設計値」、「誤差基準コンデンサC1の静電容量の設計値」をそれぞれRref、Crefとし、半導体基板上にICプロセスにて形成された「実際の誤差基準抵抗R1の抵抗値」、「実際の誤差基準コンデンサC1の静電容量」をそれぞれRreal、Crealとして説明する。この場合における、RC誤差は「Rreal・Creal−Rref・Cref」ということになる。
オペアンプOP1の非反転入力端子(+)に与えられている電圧はV1であるから、オペアンプOP1とNPNトランジスタTr1の動作により、誤差基準抵抗R1に流れる電流は、V1/Rrealとなる。また、PNPトランジスタTr2とTr3はカレントミラー回路を構成しているため、PNPトランジスタTr3のエミッタからコレクタに流れる電流も、誤差基準抵抗R1に流れる電流と同じ電流、V1/Rrealとなる。
スイッチSW1がオンの状態からオフの状態に切り替わる状態(即ち、パルス発生回路6の出力するパルス電圧が高電位から低電位に切り替わる状態)を考える。スイッチSW1がオンの状態では、誤差基準コンデンサC1の両端子間に加わる電圧は0Vとなっているが、スイッチSW1がオンの状態からオフの状態に切り替わった瞬間から、誤差基準コンデンサC1には、V1/Rrealの電流が流れ込む。
従って、スイッチSW1がオンの状態からオフの状態に切り替わってから、時間T経過した時(この時間T経過した時は、パルス発生回路6の出力する電圧が低電位から高電位に切り替わる時である)で、スイッチSW1がオンする直前の誤差基準コンデンサC1の両端子間に加わる電圧をVcとすると、次式1が成立する。
Figure 2005244413
ここで、次式2が成立するように、基準電圧Vref、電圧V1、時間Tが定められている。
Figure 2005244413
そうすると、Rreal・Creal>Rref・Crefが成立する場合(即ち、RC誤差が正の場合)は、VcはVrefより小さくなることになるため、パルス発生回路6の出力するパルス電圧が低電位から高電位に切り替わる時のコンパレータCMP1の出力は低電位となる。逆に、Rreal・Creal<Rref・Crefが成立する場合(即ち、RC誤差が負の場合)は、VcはVrefより大きくなることになるため、パルス発生回路6の出力するパルス電圧が低電位から高電位に切り替わる時のコンパレータCMP1の出力は高電位となる。
そして、パルス発生回路6の出力する電圧が低電位から高電位に切り替わる時のコンパレータCMP1の出力電圧は、Dフリップフロップ5にラッチされて、誤差検出回路2の制御信号として時定数可変回路3に与えられる。
つまり、誤差基準抵抗R1の抵抗値Rrealに反比例する電流V1/Rrealを、誤差基準コンデンサC1に所定の期間T、流す(充電または放電する)ことによって誤差基準コンデンサの両端子間に生じる電圧Vcと、予め定められた基準電圧VrefとをコンパレータCMP1が比較することにより、誤差検出回路2は、ICプロセスのばらつきによって生じるRC誤差を正と負の2段階に分類して検出する。そして、RC誤差が正のときには低電位を、負のときには高電位を誤差検出回路2の制御信号として時定数可変回路3に出力するのである。
(時定数可変回路3の説明)
次に、時定数可変回路3の構成について説明する(図1参照)。端子7は抵抗R2及び抵抗R3の一端に共通接続されており、抵抗R2の他端はスイッチSW4a介して、抵抗R3の他端はスイッチSW4b介して、それぞれ端子8に接続されている。スイッチSW4aとSW4bはスイッチ回路SW4を構成している。スイッチ回路SW4は誤差検出回路2からの制御信号にて制御され、該制御信号に応じてスイッチSW4aとスイッチSW4bの何れか一方が択一的にオンする。
具体的には、該制御信号が高電位の場合はスイッチSW4aがオフとなる一方、スイッチSW4bがオンとなる。該制御信号が低電位の場合はスイッチSW4aがオンとなる一方、スイッチSW4bがオフとなる(図3は、制御信号が低電位の場合を図示している)。
また、端子8はコンデンサC3を介して接地されている。時定数可変回路3は、端子7を入力側、端子8を出力側とした1次のローパスフィルター(以下、「LPF」と記す)を構成しており、その時定数が誤差検出回路2からの制御信号に応じて(RC誤差に応じて)可変となっている(2通りの時定数を設定可能となっている)。
今、時定数可変回路3に構成される1次のLPFの「時定数の目標値」(該LPFが有する時定数の理想的な値)が「Rfil・Cfil」であるとする。仮に、抵抗R2の「抵抗値の設計値」をRfil、コンデンサC3の「静電容量の設計値」をCfilとして、抵抗R2及びコンデンサC3を同一の半導体基板上にICプロセスによって形成し、単に抵抗R2とコンデンサC3の接続により1次のLPFを構成した場合は、上述してきたように時定数に最大約20%の誤差が生じてしまうため、その1次のLPFのカットオフ周波数も最大約20%の誤差が生じることになる。これは、ICプロセスにおける抵抗の抵抗値、コンデンサの静電容量の絶対誤差が大きいことに起因している。
一方、同一の半導体基板上にICプロセスによって形成された抵抗の抵抗値、コンデンサの静電容量の相対誤差は、上記絶対誤差(最大約20%)に比べて非常に小さい(例えば、3%程度)。つまり、1つの半導体基板上に形成される複数の抵抗の抵抗値のばらつき方向(抵抗値が大きくなる、または小さくなる)とばらつき量は略同じであり、1つの半導体基板上に形成される複数のコンデンサの静電容量のばらつき方向(静電容量が大きくなる、または小さくなる)とばらつき量は略同じである。この点に着目して、時定数可変回路3は構成されている。
即ち、抵抗R2、抵抗R3の「抵抗値の設計値」をそれぞれ、0.9・Rfil、1.1・Rfilとし、コンデンサC3の「静電容量の設計値」をCfilとしている。「抵抗値の設計値」、「静電容量の設計値」をこのようにした場合、時定数可変回路3の時定数の最大誤差を以下、説明する。また、上記絶対誤差を20%(−20%〜+20%)とし、簡単のために、上記相対誤差がない(0%)ものとして検討する。
尚、抵抗R2とコンデンサ3を接続したとき、その時定数の設計値(0.9・Rfil・Cfil)は、時定数の目標値(Rfil・Cfil)より小さく、抵抗R3とコンデンサ3を接続したとき、その時定数の設計値(1.1・Rfil・Cfil)は、時定数の目標値(Rfil・Cfil)より大きくなっている。
誤差検出回路2で検出された「RC誤差」が正の場合は、Rreal・Creal>Rref・Crefが成立するため、実際の抵抗の抵抗値とコンデンサの静電容量の積が、その設計値より大きくなっていることが分かる。即ち、同一の半導体基板上でICプロセスにて形成された抵抗の抵抗値とコンデンサの静電容量の積は、0%〜+20%の製造誤差を有していることが分かる。
この場合は、抵抗R2とコンデンサC3が1次のLPFを構成し(なぜなら、スイッチSW4aがオン、スイッチSW4bがオフするため)、その時定数の設計値(製造誤差が0%のときの時定数)は0.9・Rfil・Cfilとなるため、0%〜+20%の製造誤差を加味し実際の時定数をτとすると、次式3が成立する(なぜなら、0.9を1.2倍すると、1.08となるから)。
Figure 2005244413
また、誤差検出回路2で検出された「RC誤差」が負の場合は、Rreal・Creal<Rref・Crefが成立するため、実際の抵抗の抵抗値とコンデンサの静電容量の積が、その設計値より小さくなっていることが分かる。即ち、同一の半導体基板上でICプロセスにて形成された抵抗の抵抗値とコンデンサの静電容量の積は、−20%〜0%の製造誤差を有していることが分かる。
この場合は、抵抗R3とコンデンサC3が1次のLPFを構成し(なぜなら、スイッチSW4aがオフ、スイッチSW4bがオンするため)、その時定数の設計値(製造誤差が0%のときの時定数)は1.1・Rfil・Cfilとなるため、−20%〜0%の製造誤差を加味すると、次式4が成立する(なぜなら、1.1を0.8倍すると、0.88となるから)。
Figure 2005244413
式3及び式4から分かるように、実際の時定数τは、「時定数の目標値」である「Rfil・Cfil」に対して、0.88〜1.1倍の範囲内に収まるようになり、時定数の誤差である最大20%が約10%に軽減される(時定数τの精度が改善される)こととなる。
尚、図1においては、誤差基準抵抗R1、抵抗R2、抵抗R3、誤差基準コンデンサC1、及びコンデンサC3が同一の半導体基板上にICプロセスによって形成されているが、時定数自動調整回路1を構成する他の素子(オペアンプOP1、コンパレータCMP1等)の夫々は、誤差基準コンデンサC1等の形成された半導体基板上にICプロセスにて形成されていても、形成されていないくても良い。
(誤差検出回路2の変形)
図1における誤差検出回路2を変形した誤差検出回路12を、図2を用いて説明する。図1と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
誤差基準抵抗R11の一端には電源電圧Vccが与えられ、他端はPNPトランジスタTr11のエミッタとオペアンプOP11の反転入力端子(−)に接続されている。オペアンプOP11の非反転入力端子(+)には、端子19が接続されて、電圧(Vcc−V1)が印加されおり、オペアンプOP11の出力はPNPトランジスタTr11のベースに与えられている。PNPトランジスタTr11のコレクタは、NPNトランジスタTr12のコレクタとベース、及びNPNトランジスタTr13のベースに共通接続されており、NPNトランジスタTr12とTr13のエミッタは双方、接地されている。NPNトランジスタTr12とTr13は、カレントミラー回路を構成している。
NPNトランジスタTr13のコレクタは、スイッチSW11の一端、誤差基準コンデンサC11の一端、及びコンパレータCMP11の反転入力端子(−)に接続されており、スイッチSW11の他端、誤差基準コンデンサC11の他端には電源電圧Vccが印加されている。コンパレータCMP11の非反転入力端子(+)には、電源電圧Vccから基準電圧Vrefを差し引いた電圧が印加されており、コンパレータCMP11の出力端子はDフリップフロップ5のD端子に接続されている。
また、パルス発生回路6が出力する電圧は、Dフリップフロップ5のクロック端子に与えられているとともに、スイッチSW11のオン/オフを切り換える制御電圧としてスイッチSW11にも与えられており、スイッチSW11に与えられる該制御電圧が高電位のときスイッチSW11はオン、低電位のときスイッチSW11はオフとなる(図1はスイッチSW11がオフの状態を示している)。
上述のように誤差検出回路12を構成して、誤差基準コンデンサC11の両端子間に加わる電圧をVcとし、「誤差基準抵抗R11の抵抗値の設計値」、「誤差基準コンデンサC11の静電容量の設計値」、「実際の誤差基準抵抗R11の抵抗値」、「実際の誤差基準コンデンサC11の静電容量」を、それぞれRref、Cref、Real、Crealとすると、図1における誤差検出回路2の制御信号と同様の制御信号を誤差検出回路12は出力する。
このように、図1及び図2における誤差検出回路(誤差検出回路2や誤差検出回路12)の誤差基準抵抗R1やR11に流れる電流は、電圧V1と誤差基準抵抗R1やR11の抵抗値とで定まるようにすれば良いので、誤差基準抵抗R1やR11の一端は必ずしも接地されている必要はなく、電源電圧に接続されている必要もない。
また、PNPトランジスタTr2とTr3とで構成されるカレントミラー回路は、図1で示す回路構成に限定されるものではなく、スイッチSW1がオフのときに誤差基準コンデンサC1に流れる電流と誤差基準抵抗R1に流れる電流を同一にするものであれば、どのような構成としてもよい。同様に、NPNトランジスタTr12とTr13とで構成されるカレントミラー回路は、図2で示す回路構成に限定されるものではなく、スイッチSW11がオフのときに誤差基準コンデンサC11に流れる電流と誤差基準抵抗R11に流れる電流を同一にするものであれば、どのような構成としてもよい。また、NPNトランジスタTr1、PNPトランジスタTr11を、電界効果トランジスタに代えても良い。
尚、誤差基準抵抗R11、誤差基準コンデンサC11は、図1における時定数可変回路3の抵抗R2、R3、コンデンサC3とともに、同一の半導体基板上にICプロセスによって形成されているが、誤差検出回路12及び時定数可変回路3を構成する他の素子(オペアンプOP11、コンパレータCMP11等)の夫々は、誤差基準コンデンサC11等の形成された半導体基板上にICプロセスにて形成されていても、形成されていないくても良い。
<<第2実施形態>>
次に、本発明に係る時定数自動調整回路の第2実施形態を、図3を参照して説明する。図3は、第2実施形態の時定数自動調整回路の回路構成のうち、時定数可変回路23の部分のみを示したものである。第2実施形態における誤差検出回路(誤差検出回路2又は誤差検出回路12)及びパルス発生回路6は、第1実施形態におけるものと同様のものを用いるため、図3における図示及び説明を省略する。以下の第2実施形態の説明は、誤差検出回路2(図1参照)と時定数可変回路23を組み合わせて使用することを前提として行うが、勿論、誤差検出回路12(図2参照)と時定数可変回路23を組み合わせて使用してもよい。
端子27はコンデンサC22及びコンデンサC23の一端に共通接続されており、コンデンサC22の他端はスイッチSW24a介して、コンデンサC23の他端はスイッチSW24b介して、それぞれ端子28に接続されている。スイッチSW24aとSW24bはスイッチ回路24を構成している。スイッチ回路SW24は誤差検出回路2からの制御信号にて制御され、該制御信号に応じてスイッチSW24aとスイッチSW24bの何れか一方が択一的にオンする。
具体的には、該制御信号が高電位の場合はスイッチSW24aがオフとなる一方、スイッチSW24bがオンとなる。該制御信号が低電位の場合はスイッチSW24aがオンとなる一方、スイッチSW24bがオフとなる(図3は、制御信号が低電位の場合を図示している)。
また、端子28は抵抗R23を介して接地されている。時定数可変回路23は、端子27を入力側、端子28を出力側とした1次のハイパスフィルター(以下、「HPF」と記す)を構成しており、その時定数が誤差検出回路2からの制御信号に応じて(RC誤差に応じて)可変となっている。
今、時定数可変回路23に構成される1次のHPFの「時定数の目標値」が「Rfil・Cfil」であるとする。そして、コンデンサC22、コンデンサC23の「静電容量の設計値」をそれぞれ、0.9・Cfil、1.1・Cfilとし、抵抗R23の「抵抗値の設計値」をRfilとする。「静電容量の設計値」、「抵抗値の設計値」をこのようにした場合、時定数可変回路23の時定数の最大誤差を以下、説明する。また、簡単のために上記絶対誤差を20%(−20%〜+20%)とし、上記相対誤差がない(0%)ものとして検討する。
誤差検出回路2で検出された「RC誤差」が正の場合は、Rreal・Creal>Rref・Crefが成立するため、実際の抵抗の抵抗値とコンデンサの静電容量の積が、設計値より大きくなっていることが分かる。即ち、同一半導体基板上でICプロセスにて形成された抵抗の抵抗値とコンデンサの静電容量の積は、0%〜+20%の製造誤差を有していることが分かる。
この場合は、コンデンサC22と抵抗R23が1次のHPFを構成し(なぜなら、スイッチSW24aがオン、スイッチSW24bがオフするため)、その時定数の設計値(製造誤差が0%のときの時定数)は0.9・Rfil・Cfilとなるため、0%〜+20%の製造誤差を加味し実際の時定数をτとすると、上記式3が成立する(なぜなら、0.9を1.2倍すると、1.08となるから)。
また、誤差検出回路2で検出された「RC誤差」が負の場合は、Rreal・Creal<Rref・Crefが成立するため、実際の抵抗の抵抗値とコンデンサの静電容量の積が、設計値より小さくなっていることが分かる。即ち、同一半導体基板上でICプロセスにて形成された抵抗の抵抗値とコンデンサの静電容量の積は、−20%〜0%の製造誤差を有していることが分かる。
この場合は、コンデンサC23と抵抗R23が1次のHPFを構成し(なぜなら、スイッチSW24aがオフ、スイッチSW24bがオンするため)、その時定数の設計値(製造誤差が0%のときの時定数)は1.1・Rfil・Cfilとなるため、−20%〜0%の製造誤差を加味すると、上記式4が成立する(なぜなら、1.1を0.8倍すると、0.88となるから)。
式3及び式4から分かるように、実際の時定数τは、「時定数の目標値」である「Rfil・Cfil」に対して、0.88〜1.1倍の範囲内に収まるようになり、、時定数の誤差である最大20%が約10%に軽減される(時定数τの精度が改善される)こととなる。
尚、第2実施形態においても、第1実施形態と同様、誤差基準抵抗R1、誤差基準コンデンサC1、抵抗R23、コンデンサC22、及びC23が同一の半導体基板上にICプロセスによって形成されているが、第2実施形態における時定数自動調整回路を構成する他の素子(オペアンプOP1、コンパレータCMP1等)の夫々は、誤差基準コンデンサC1等の形成された半導体基板上にICプロセスにて形成されていても、形成されていないくても良い。
<<第3実施形態>>
次に、本発明に係る時定数自動調整回路の第3実施形態を、図4を参照して説明する。図4は、第3実施形態の時定数自動調整回路31の回路構成図を示したものである。図4において、図1と同様のものは同一の符号を付して説明を省略する。
(誤差検出回路32の説明)
図4の誤差検出回路32が、図1の誤差検出回路2と異なる部分は、自身の反転入力端子(−)に基準電圧Vref2が与えられたコンパレータCMP2の非反転入力端子(+)が、コンパレータCMP1の非反転入力端子(+)に接続されていること、コンパレータCMP1の反転入力端子(−)に与えられる電圧が基準電圧Vref1であること、図1におけるDフリップフロップ5の代わりにラッチ回路35が設けられておりラッチ回路35にコンパレータCMP1及びCMP2の出力電圧、並びにパルス発生回路6の出力するパルス電圧が与えられていること、図1における誤差検出回路2の出力する制御信号に相当する誤差検出回路32の制御信号が、ラッチ回路35から出力されていること、であり他の部分は図1における誤差検出回路2と同様である。
ラッチ回路35は、パルス発生回路6の出力するパルス電圧が低電位から高電位に切り替わる時(でスイッチSW1がオンする直前)のコンパレータCMP1、CMP2の出力をそのままラッチし、コンパレータCMP1の出力電圧を制御信号Aとして、コンパレータCMP2の出力電圧を制御信号Bとして後述するスイッチ回路34に与える。この制御信号Aと制御信号Bは誤差検出回路32の「制御信号」を構成することとなる。
まず、誤差基準コンデンサC1にV1/Rrealの電流が流れ込む経路は、図1におけるものと同様であるから、上記式1が成立する。ここで、次式5及び式6が成立するように、基準電圧Vref1、Vref2、電圧V1、時間Tを定める。
Figure 2005244413
Figure 2005244413
そうすると、
(1)Vref2>Vc、即ち、Rreal・Creal>Rref・Cref・1.07が成立する場合は、パルス発生回路6の出力するパルス電圧が低電位から高電位に切り替わる時のコンパレータCMP1、CMP2の出力は、双方、低電位となるため、ラッチ回路35の動作により制御信号A、制御信号Bは、双方、低電位となる。
(2)Vref2<Vc<Vref1、即ち、Rref・Cref・0.93<Rreal・Creal<Rref・Cref・1.07が成立する場合は、パルス発生回路6の出力するパルス電圧が低電位から高電位に切り替わる時のコンパレータCMP1、CMP2の出力はそれぞれ、低電位、高電位となるため、ラッチ回路35の動作により制御信号A、制御信号Bは、それぞれ低電位、高電位となる。
(3)Vc>Vref1、即ち、Rreal・Creal<Rref・Cref・0.93が成立する場合は、パルス発生回路6の出力するパルス電圧が低電位から高電位に切り替わる時のコンパレータCMP1、CMP2の出力は、双方、高電位となるため、ラッチ回路35の動作により制御信号A、制御信号Bは、双方、高電位となる。
このように、誤差検出回路32は、RC誤差を3段階に分類して検出し、該分類された段階に応じた制御信号を時定数可変回路33に出力するのである。
(時定数可変回路33の説明)
次に、図4における時定数可変回路33の構成について説明する。端子37は抵抗R32、抵抗R33及び抵抗R34の一端に共通接続されており、抵抗R32の他端はスイッチSW34a介して、抵抗R33の他端はスイッチSW34b介して、抵抗R34の他端はスイッチSW34c介して、それぞれ端子38に接続されている。スイッチSW34aとSW34bとSW34cはスイッチ回路SW34を構成している。スイッチ回路SW34は誤差検出回路32からの制御信号にて制御され、該制御信号に応じてスイッチSW34a、SW34b、SW34cの何れか一つを択一的にオンする。
具体的には、
(1)上記制御信号A及び制御信号Bの双方が低電位の場合は、スイッチSW34a、SW34b、SW34cは、それぞれオン、オフ、オフとなる。
(2)上記制御信号A、制御信号Bがそれぞれ低電位、高電位の場合は、スイッチSW34a、SW34b、SW34cは、それぞれオフ、オン、オフとなる。
(3)上記制御信号A及び制御信号Bの双方が高電位の場合は、スイッチSW34a、SW34b、SW34cは、それぞれオフ、オフ、オンとなる。
尚、図4は、上記制御信号A及び制御信号Bの双方が低電位の場合を表している。
また、端子38はコンデンサC33を介して接地されている。時定数可変回路33は、端子37を入力側、端子38を出力側とした1次のローパスフィルター(LPF)を構成しており、その時定数が誤差検出回路32からの制御信号に応じて(RC誤差に応じて)可変となっている(3通りの時定数を設定可能となっている)。
今、時定数可変回路33に構成される1次のLPFの「時定数の目標値」が「Rfil・Cfil」であるとする。そして、抵抗R32、R33、R34の「抵抗値の設計値」をそれぞれ、0.87・Rfil、Rfil、1.15・Rfilとし、コンデンサC33の「静電容量の設計値」をCfilとする。「静電容量の設計値」、「抵抗値の設計値」をこのようにした場合、時定数可変回路33の時定数の最大誤差を以下、説明する。また、簡単のために上記絶対誤差を20%(−20%〜+20%)とし、上記相対誤差がない(0%)ものとして検討する。
(1)上記制御信号A及び制御信号Bの双方が低電位の場合は、半導体基板上でICプロセスにて形成された抵抗の抵抗値とコンデンサの静電容量の積は、上記式6より、+7%〜+20%の製造誤差を有していることが分かる。この場合は、抵抗R32とコンデンサC33が1次のLPFを構成し、その時定数の設計値(製造誤差が0%のときの時定数)は0.87・Rfil・Cfilとなるため、+7%〜+20%の製造誤差を加味し実際の時定数をτとすると、次式7が成立する(なぜなら、0.87を1.07倍すると0.9309となり、0.87を1.2倍すると、1.044となるから)。
Figure 2005244413
(2)また、上記制御信号A、制御信号Bがそれぞれ低電位、高電位の場合は、半導体基板上でICプロセスにて形成された抵抗の抵抗値とコンデンサの静電容量の積は、上記式5及び式6より、−7%〜+7%(なぜなら、0.93−1=−0.07であるから)の製造誤差を有していることが分かる。この場合は、抵抗R33とコンデンサC33が1次のLPFを構成し、その時定数の設計値(製造誤差が0%のときの時定数)は、RfilC・filとなるため、−7%〜+7%の製造誤差を加味すると、次式8が成立する。
Figure 2005244413
(3)また、上記制御信号A及び制御信号Bの双方が高電位の場合は、半導体基板上でICプロセスにて形成された抵抗の抵抗値とコンデンサの静電容量の積は、上記式5より、−20%〜−7%(なぜなら、0.93−1=−0.07であるから)の製造誤差を有していることが分かる。この場合は、抵抗R34とコンデンサC33が1次のLPFを構成し、その時定数の設計値(製造誤差が0%のときの時定数)は1.15・Rfil・Cfilとなるため、−20%〜−7%の製造誤差を加味すると、次式9が成立する。(なぜなら、0.8を1.15倍すると0.92となり、0.93を1.15倍すると、1.0695となるから)。
Figure 2005244413
式7、式8及び式9から分かるように、実際の時定数τは、「時定数の目標値」である「Rfil・Cfil」に対して、0.92〜1.07倍の範囲内に収まるようになり、時定数の誤差である最大20%が8%と、第1実施形態によるものより更に軽減される(時定数τの精度が更に改善される)こととなる。
尚、図4においては、誤差基準抵抗R1、抵抗R32、R33、R34、誤差基準コンデンサC1、及びコンデンサC33が同一の半導体基板上にICプロセスによって形成されているが、時定数自動調整回路31を構成する他の素子(オペアンプOP1、コンパレータCMP1等)の夫々は、誤差基準コンデンサC1等の形成された半導体基板上にICプロセスにて形成されていても、形成されていないくても良い。
また、図4では、誤差基準抵抗R1の抵抗値Rrealに反比例する電流V1/Rrealを、誤差基準コンデンサC1に所定の期間T、流す(充電または放電する)ことによって誤差基準コンデンサの両端子間に生じる電圧Vcを、電圧値の異なる2つの基準電圧Vref1、Vref2のそれぞれと比較することにより、定数の最大誤差を第1実施形態におけるものより軽減する例を示したが、更に該誤差を軽減する場合は、必要な数だけ基準電圧とコンパレータを増加させればよい。
<<第4実施形態>>
次に、本発明に係る時定数自動調整回路の第4実施形態を、図5及び図6を参照して説明する。図5は、第4実施形態の時定数自動調整回路41の回路構成図を示したものである。時定数自動調整回路41は、誤差検出回路42と、図4におけるものと同様の時定数可変回路33と、パルス発生回路46とから構成される。図5のうち、図1及び図4におけるものと同様のものは同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態における、誤差検出回路42が図1における誤差検出回路2と相違する部分は、Dフリップフロップ5の代わりにラッチ回路45が設けられていること、ラッチ回路45がコンパレータ1の出力を受けるとともに、誤差検出回路42からの制御信号としての制御信号A及び制御信号Bを時定数可変回路33に与えていること、スイッチSW1とラッチ回路45が、パルス発生回路46の出力するパルス電圧を受けて制御されていること、であり、他の部分では一致している。
図6は、パルス発生回路46の出力するパルス電圧(図6中の折線80)と、誤差基準コンデンサC1の両端子間に生じる電圧(図6中の折線81)の一例を、縦軸を電圧、横軸を時間として表したものである。タイミングtA、tCにおいて前記パルス電圧が高電位から低電位に切り替わり、タイミングtB、tDにおいて前記パルス電圧が低電位から高電位に切り替わる。タイミングtAとtB間の時間はT1、タイミングtCとtD間の時間はT2である。上述したように、パルス電圧が高電位にある場合は、スイッチSW1がオンするため、誤差基準コンデンサC1の両端子間に生じる電圧は0Vであり、パルス電圧が低電位にある場合は、誤差基準コンデンサC1の両端子間に生じる電圧は増加する。
タイミングtBにおける誤差基準コンデンサC1の両端子間に生じる電圧をVc1、タイミングtDにおける誤差基準コンデンサC1の両端子間に生じる電圧をVc2とすると、以下の式10、式11が成立する。
Figure 2005244413
Figure 2005244413
ここで、以下の式12及び式13が成立するように、基準電圧Vref、電圧V1、時間T1、T2を定める。
Figure 2005244413
Figure 2005244413
そして、ラッチ回路45は、タイミングtB、tDにおけるコンパレータCMP1の出力をラッチして、そのまま夫々制御信号A、制御信号Bとして時定数可変回路33に出力するようになっている。制御信号A及び制御信号Bは、スイッチSW34のスイッチ動作を制御する「制御信号」を構成する。
そうすると、
(1)Vref>Vc2、即ち、Rreal・Creal>Rref・Cref・1.07が成立(式11、式13より)する場合は、タイミングtB、tDにおけるコンパレータCMP1の出力は、双方、低電位となるため、ラッチ回路45の出力する制御信号A、制御信号Bは、双方、低電位となる。
(2)Vc1<Vref<Vc2、即ち、Rref・Cref・0.93<Rreal・Creal<Rref・Cref・1.07が成立(式10〜式13より)する場合は、タイミングtB、tDにおけるコンパレータCMP1の出力は、それぞれ、低電位、高電位となるため、ラッチ回路45の出力する制御信号A、制御信号Bは、それぞれ低電位、高電位となる。
(3)Vc1>Vref、即ち、Rreal・Creal<Rref・Cref・0.93が成立(式10、式12より)する場合は、タイミングtB、tDにおけるコンパレータCMP1の出力は、双方、高電位となるため、ラッチ回路45の出力する制御信号A、制御信号Bは、双方、高電位となる。
つまり、誤差基準抵抗R1の抵抗値Rrealに反比例する電流V1/Rrealを、誤差基準コンデンサC1に所定の期間(T1とT2)、流す(充電または放電する)ことによって誤差基準コンデンサC1の両端子間に生じる電圧のそれぞれ(Vc1とVc2)と、予め定められた基準電圧VrefとをコンパレータCMP1が比較することにより、誤差検出回路42は、ICプロセスのばらつきによって生じるRC誤差を3段階に分類して検出する。そして、分類された段階に応じた制御信号を出力するのである。
本実施形態における、この制御信号A及び制御信号Bは、第3実施形態におけるものと同様のものとなっており、また本実施形態における時定数可変回路33は第3実施形態におけるものと同じものであるから、第3実施形態と同様、実際の時定数τは、「時定数の目標値」である「Rfil・Cfil」に対して、0.92〜1.07倍の範囲内に収まるようになり、時定数の誤差、最大20%が8%と、第1実施形態によるものより更に軽減される(時定数τの精度が更に改善される)。
尚、図5においては、図4と同様、誤差基準抵抗R1、抵抗R32、R33、R34、誤差基準コンデンサC1、及びコンデンサC33が同一の半導体基板上にICプロセスによって形成されているが、時定数自動調整回路41を構成する他の素子(オペアンプOP1、コンパレータCMP1等)の夫々は、誤差基準コンデンサC1等の形成された半導体基板上にICプロセスにて形成されていても、形成されていないくても良い。
また、図4では、誤差基準抵抗R1の抵抗値Rrealに反比例する電流V1/Rrealを、誤差基準コンデンサC1に所定の期間T1及びT2、流す(充電または放電する)ことによって誤差基準コンデンサの両端子間に生じる電圧のそれぞれであるVc1、Vc2を、それぞれ基準電圧Vrefと比較することにより、時定数の最大誤差を第1実施形態におけるものより軽減する例を示したが、更に該誤差を軽減する場合は、必要な数だけ前記「所定の期間」の数を増やせばよい。
つまり、電流V1/Rrealを、誤差基準コンデンサC1に第1の所定期間、・・・、及び第kの所定期間、流す(充電または放電する)ことによって誤差基準コンデンサの両端子間に生じる電圧のそれぞれであるVc1、・・・Vckを、それぞれ基準電圧Vrefと比較するようにし、前記kを3以上の自然数とすればよい。
<<その他、変形等>>
時定数可変回路3、23、33(以下、総称して「時定数可変回路」と記すことがある)に含まれる抵抗の抵抗値の設計値やコンデンサの静電容量の設計値についての具体的な数値(抵抗R2の抵抗値の設計値が0.9・Rfilである等)や、「式5、式6、式12、式13」における具体的な数値(式5における0.93等)は、「時定数可変回路の時定数の予め定められた目標値(Rfil・Cfil)と実際に設定された時定数τとの間に生じ得る最大誤差(例えば、第1実施形態の場合は、1−0.88=0.12だから、12%)が、ICプロセスによって生じ得るRC誤差の最大値(最大誤差、約20%)より小さくなるように」(換言すれば、「時定数τの精度が改善するように」)設定したものである。従って、これらの具体的な数値に、本発明の範囲は限定されるものではない。
ここにおける「ICプロセスによって生じ得るRC誤差の最大値(最大誤差)」は、抵抗等を形成する半導体基板及びICプロセスの性質等によって定まるものである。そして、RC誤差の最大値を、「約±20%」等ではなく、ある特定の値(例えば、−20%〜+20%)と仮定した上で、実際の時定数τが目標値(Rfil・Cfil)に近づくよう、時定数可変回路に含まれる抵抗(抵抗R2等)の抵抗値の設計値、及びコンデンサ(コンデンサC3等)の設計値を定められている。従って、RC誤差の最大値は、個々の半導体基板やICプロセスの性質等に対応して予め定められた特定の値(例えば、−20%〜+20%)であると考えることもできる。
しかしながら、「約±20%」という具合に、RC誤差の最大値にある程度の幅を持たせた上で、実際の時定数τが目標値(Rfil・Cfil)に近づくよう、時定数可変回路に含まれる抵抗(抵抗R2等)の抵抗値の設計値、及びコンデンサ(コンデンサC3等)の設計値を定めても良い。
また、上述した全ての実施形態は、矛盾の生じない限り相互に組み合わせてもよい。上述の実施形態においては、1次のLPFと1次のHPFを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、n次(nは自然数)のあらゆるフィルター(LPF、HPF、バンドエリミネイトフィルター、バンドパスフィルター、オールパスフィルター等)回路、遅延回路等、抵抗とコンデンサの直列回路を含む全ての回路に適用可能である。
また、上述した全ての実施形態は、説明の簡略化のために時定数可変回路の中に単一の1次のLPFまたは1次のHPFが含まれている例を挙げたが、誤差基準抵抗と誤差基準コンデンサが形成されている半導体基板と同一の基板上に形成された抵抗とコンデンサの直列回路であれば、全て上述のようにすることで精度を改善することができる。
[RC誤差について]
上述した全ての実施形態においては、「RC誤差」を「Rreal・Creal−Rref・Cref」として説明したが、「RC誤差」は「Rreal・Creal−Rref・Cref」に基づいて算出される値であれば何でもいい。例えば、「Rreal・Creal−Rref・Cref」に何らかの値を加えた値や、何らかの値と乗算した値を「RC誤差」として考えてもよい。
[パルス発生回路のワンショット]
パルス発生回路6は「1パルスの期間が時間Tの2倍でduty比が50%」のパルスを出力するとして説明したが、複数のパルスを連続して出力するものであっても、特定の数のパルスのみを出力するものであってもよい。
[本発明の別の表現]
また、本発明に係る時定数自動調整回路は、以下のように記載することもできる。
双方が同一の半導体基板上にICプロセスにて形成された誤差基準抵抗及び誤差基準コンデンサを有し、前記誤差基準抵抗の抵抗値及び前記誤差基準コンデンサの静電容量に基づいてICプロセスのばらつきにより生じるRC誤差を検出するとともに、該RC誤差に応じた制御信号を出力する誤差検出回路と、双方が前記半導体基板上にICプロセスにて形成された1以上の抵抗から成る抵抗部及び1以上のコンデンサから成る容量部、並びに前記抵抗部と前記容量部の間に接続され、前記制御信号に基づいて前記抵抗部を構成する抵抗の何れかと前記容量部を構成するコンデンサの何れかを接続することにより、前記RC誤差に応じた当該時定数可変回路の時定数を設定するスイッチ部を有する時定数可変回路を備え、前記抵抗の数と前記コンデンサの数の少なくとも一方は2以上である。
そして、前記誤差検出回路は、前記誤差基準抵抗の抵抗値に反比例する電流を前記誤差基準コンデンサに所定期間、流すことによって前記誤差基準コンデンサに生じる電圧を、予め定めた基準電圧と比較することにより、前記誤差基準抵抗の抵抗値と前記誤差基準コンデンサの静電容量との積から、前記誤差基準抵抗の抵抗値の設計値と前記誤差基準コンデンサの静電容量の設計値との積を引いた値に対応する(相当する)前記RC誤差をn段階(nは2以上の自然数)に分類して検出するとともに、該分類された段階に応じた前記制御信号を出力し、前記時定数可変回路は、前記n段階に分類された前記RC誤差に応じて、n通りの前記時定数を設定可能であって、前記時定数の設計値が前記時定数の予め定めた目標値より小さくなるような前記抵抗部を構成する抵抗と前記容量部を構成するコンデンサの接続と、前記時定数の設計値が前記目標値より大きくなるような前記抵抗部を構成する抵抗と前記容量部を構成するコンデンサの接続とが、前記スイッチ部の接続動作により可能となるように構成されており(前記スイッチ部の接続動作により可能となるように、前記抵抗部を構成する抵抗の抵抗値の設計値及び前記容量部を構成する静電容量の設計値が定められているとともに、前記スイッチ部は構成されており)、前記スイッチ部は、前記RC誤差が正であることに対応する制御信号を受けたとき、前記時定数の設計値が前記時定数の予め定めた目標値より小さくなるような前記抵抗部を構成する抵抗と前記容量部を構成するコンデンサを接続する一方、前記RC誤差が負であることに対応する制御信号を受けたとき、前記時定数の設計値が前記目標値より大きくなるような前記抵抗部を構成する抵抗と前記容量部を構成するコンデンサを接続することにより前記時定数を設定する。
本発明に係る時定数自動調整回路によれば、小規模且つ低消費電流の構成にて、IC内部に形成された時定数回路の時定数の誤差を自動的に調整することができる。
本発明の第1実施形態に係る時定数自動調整回路の回路図である。 本発明の第1実施形態に係る時定数自動調整回路を変形した回路図である。 本発明の第2実施形態に係る時定数自動調整回路の回路図の一部である。 本発明の第3実施形態に係る時定数自動調整回路の回路図である。 本発明の第4実施形態に係る時定数自動調整回路の回路図である。 図5における時定数自動調整回路の特定点における電圧波形である。
符号の説明
1、31、41 時定数自動調整回路
2、12、32、42 誤差検出回路
3、23、33 時定数可変回路
R1、R11 誤差基準抵抗
C1、C11 誤差基準コンデンサ
CMP1、CMP2、CMP11 コンパレータ
OP1、OP11 オペアンプ
Vref、Vref1、Vref2 基準電圧
SW1、SW11、SW4a、SW4b スイッチ
SW24a、SW24b、SW34a、SW34b、SW34c スイッチ
SW4、SW24、SW34 スイッチ回路
6、46 パルス発生回路
5 Dフリップフロップ
35、45 ラッチ回路
R2、R3、R23、R32、R33、R34 抵抗
C3、C22、C23、C33 コンデンサ
Tr1、Tr12、Tr13 NPNトランジスタ
Tr2、Tr3、Tr11 PNPトランジスタ
7、8、9、19、27、28、37、38 端子

Claims (6)

  1. 双方が同一の半導体基板上にICプロセスにて形成された誤差基準抵抗及び誤差基準コンデンサを有し、前記誤差基準抵抗の抵抗値及び前記誤差基準コンデンサの静電容量に基づいてICプロセスのばらつきにより生じるRC誤差を検出するとともに、該RC誤差に応じた制御信号を出力する誤差検出回路と、
    双方が前記半導体基板上にICプロセスにて形成された1以上の抵抗から成る抵抗部及び1以上のコンデンサから成る容量部、並びに前記抵抗部と前記容量部の間に接続され、前記制御信号に基づいて前記抵抗部を構成する抵抗の何れかと前記容量部を構成するコンデンサの何れかを接続することにより、前記RC誤差に応じた当該時定数可変回路の時定数を設定するスイッチ部を有する時定数可変回路とを備え、
    前記抵抗の数と前記コンデンサの数の少なくとも一方は2以上であることを特徴とする時定数自動調整回路。
  2. 前記時定数の予め定められた目標値と前記設定された時定数との間に生じ得る最大誤差が、前記ICプロセスによって生じ得るRC誤差の所定の最大値より小さくなるように、前記抵抗部を構成する抵抗の抵抗値の設計値及び前記容量部を構成するコンデンサの静電容量の設計値が定められているとともに、前記スイッチ部は前記抵抗部を構成する抵抗と前記容量部を構成するコンデンサを接続することを特徴とする請求項1に記載の時定数自動調整回路。
  3. 前記誤差検出回路は、前記誤差基準抵抗の抵抗値に反比例する電流を前記誤差基準コンデンサに所定期間、流すことによって前記誤差基準コンデンサに生じる電圧を、予め定めた基準電圧と比較することにより、前記RC誤差をn段階(nは2以上の自然数)に分類して検出するとともに、該分類された段階に応じた前記制御信号を出力し、
    前記時定数可変回路は、前記n段階に分類された前記RC誤差に応じて、n通りの前記時定数を設定可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の時定数自動調整回路。
  4. 前記nは3以上の自然数であるとともに、前記基準電圧は電圧値の異なる複数の基準電圧からなり、
    前記誤差検出回路は、前記誤差基準コンデンサに生じる前記電圧を前記複数の基準電圧のそれぞれと比較することにより前記制御信号を出力することを特徴とする請求項3に記載の時定数自動調整回路。
  5. 前記誤差検出回路は、前記誤差基準抵抗の抵抗値に反比例する電流を前記誤差基準コンデンサに第1の所定期間、・・・、及び第kの所定期間(kは2以上の自然数)、流すことによって前記誤差基準コンデンサに生じる電圧のそれぞれを、予め定めた基準電圧と比較することにより、前記RC誤差を(k+1)段階に分類して検出するとともに、該分類された段階に応じた前記制御信号を出力し、
    前記時定数可変回路は、前記(k+1)段階に分類された前記RC誤差に応じて、(k+1)通りの前記時定数を設定可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の時定数自動調整回路。
  6. 前記誤差検出回路は、前記誤差基準抵抗の抵抗値に反比例する電流を前記誤差基準コンデンサに所定期間、流すことによって前記誤差基準コンデンサに生じる電圧を、予め定めた基準電圧と比較することにより、前記誤差基準抵抗の抵抗値と前記誤差基準コンデンサの静電容量との積から、前記誤差基準抵抗の抵抗値の設計値と前記誤差基準コンデンサの静電容量の設計値との積を引いた値に対応する前記RC誤差をn段階(nは2以上の自然数)に分類して検出するとともに、該分類された段階に応じた前記制御信号を出力し、
    前記時定数可変回路は、前記n段階に分類された前記RC誤差に応じて、n通りの前記時定数を設定可能であり、
    前記スイッチ部は、前記RC誤差が正であることに対応する制御信号を受けたとき、前記時定数の設計値が前記時定数の予め定めた目標値より小さくなるような前記抵抗部を構成する抵抗と前記容量部を構成するコンデンサを接続する一方、前記RC誤差が負であることに対応する制御信号を受けたとき、前記時定数の設計値が前記目標値より大きくなるような前記抵抗部を構成する抵抗と前記容量部を構成するコンデンサを接続することにより前記時定数を設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の時定数自動調整回路。
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