JP3335872B2 - 時定数調整回路 - Google Patents

時定数調整回路

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JP3335872B2 JP12959897A JP12959897A JP3335872B2 JP 3335872 B2 JP3335872 B2 JP 3335872B2 JP 12959897 A JP12959897 A JP 12959897A JP 12959897 A JP12959897 A JP 12959897A JP 3335872 B2 JP3335872 B2 JP 3335872B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばフィルタな
どの時定数を持つ電子回路の時定数を調整するための時
定数調整回路に関する。
【0002】
【従来の技術】フィルタのような時定数を持つ電子回路
では、時定数を決めている抵抗素子や容量素子などのば
らつきにより、電子回路の特性、例えばフィルタのカッ
トオフ周波数がずれるなどの問題がある。特に、集積化
した電子回路では抵抗素子や容量素子の値が10%〜3
0%程度ばらつくため、その特性もこれに応じてばらつ
くこととなり、集積化による歩留まりが著しく劣化す
る。
【0003】この問題を解決するために、従来、ダミー
のフィルタなどの時定数回路を用いて時定数をモニタす
る手法が用いられてきた。これは、集積回路上に形成し
た抵抗素子や容量素子の絶対値は10%〜30%程度ば
らつくものの、相対値の精度は高いことを利用したもの
であり、ダミーの時定数回路に既知の参照交流信号を入
力し、その出力のレベルや位相が所望の値となるように
例えば抵抗や容量など時定数に関わる素子の値を調整し
て、このダミーの時定数回路についての調整情報を同じ
集積回路上に構成した本来のフィルタなどの電子回路の
時定数の調整に使用するものである。
【0004】しかし、この手法では時定数を調整すべき
電子回路の外部に参照交流信号の発生源を設ける必要が
あるために、構成が複雑化するという問題があり、また
参照交流信号が本来の電子回路へ洩れ込み、電子回路の
動作に悪影響を及ぼす可能性がある。さらに、参照交流
信号をダミーの時定数回路に与えてダミーの時定数回路
を常に動作させているため、消費電流が増大することも
欠点である。
【0005】また、Khorramabadi氏等がInternational
Solid-State Circuits Conference’96で発表したDiges
t of Technical Papaers,pp.172-173には、調整対象の
フィルタに対して、そのフィルタを使用していない時間
帯に参照交流信号を入力し、その時のフィルタ出力を直
接モニタすることにより周波数特性を測定して、カット
オフ周波数などの特性が所望の値となるようにフィルタ
の時定数を調整する手法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ダミ
ーの時定数回路に参照交流信号を入力して時定数に関わ
る素子の値を調整し、その調整情報を本来の電子回路の
時定数の調整に用いる手法では、時定数を調整すべき電
子回路の外部に参照交流信号の発生源を設ける必要であ
るため構成が複雑となると共に、参照交流信号が本来の
電子回路へ洩れ込んでしまうという問題があり、参照交
流信号をダミーの時定数回路に与えてダミーの時定数回
路を常に動作させていることから消費電流が増大すると
いう問題があった。
【0007】一方、調整対象のフィルタに参照交流信号
を入力し、その時のフィルタ出力から周波数特性を測定
して時定数を調整する手法では、周波数特性を測るため
に複数の周波数の参照交流信号発生源が必要となるほ
か、周波数特性を測定する信号処理部が新たに必要とな
るという問題があった。
【0008】本発明は、上述した従来の問題点を解消す
べくなされたもので、参照交流信号源を必要とせず、ま
た消費電流の増大もなく、さらに電子回路の周波数特性
の測定を不要とした時定数調整回路を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る第1の時定数調整回路は、集積回路の
外部に設けられた時定数回路の時定数を基準として、集
積回路上に形成された時定数回路の時定数のばらつきを
モニタし、これに基づいて集積回路上に構成された時定
数を持つ電子回路の時定数を調整するようにしたもので
あり、集積回路の外部に設けられた時定数回路を含んで
構成され、該時定数回路が持つ時定数で時間と共に値が
変化する時間基準信号を発生する時間基準発生手段と、
集積回路上に形成された時定数回路を含んで構成され、
該時定数回路が持つ時定数で時間と共に値が変化する時
定数信号を発生する時定数発生手段と、時間基準信号が
所定値に達した時点と時定数信号が該所定値に達した時
点との前後関係を判定する判定手段と、この判定手段の
判定結果を記憶する記憶手段とを具備し、この記憶手段
の出力に基づいて電子回路の時定数を調整することを特
徴とする。
【0010】この第1の時定数調整回路では、例えば時
間基準発生手段と時定数発生手段を共通の起動信号によ
り同時に起動し、時間基準発生手段からの時間基準信号
が所定値に達した時点で、時定数発生手段からの時定数
信号が所定値に達したか否かを判定することで、抵抗素
子や容量素子などの時定数に関わる素子ののばらつきに
より時定数が所定の値より大きくなっているか、または
小さくなっているかが分かる。従って、この判定結果を
記憶し、それに基づいて時定数が所定の値より大きい時
には電子回路の時定数を小さくするように、また時定数
が所定の値より小さい時には大きくするように切り替え
ることで、電子回路の時定数を所定の値に調整すること
が可能となる。
【0011】このため、集積回路の外部に複雑な参照交
流信号源を用意する必要がないばかりでなく、一旦得ら
れた判定結果を記憶して時定数の調整に用いることによ
り、時定数の調整は例えば電源投入時にのみ起動信号を
発生させて行えばよく、従来の手法のように常にダミー
の時定数回路を動作させる必要はないので消費電流が低
減され、また時定数発生手段によって時間基準信号を基
準として電子回路の時定数をモニタする構成であるた
め、従来の技術のようにフィルタの周波数特性を測定す
る信号処理部は不要となる。
【0012】また、時定数発生手段から異なる時定数を
持つ複数の時定数信号を同時に発生させるか、あるいは
異なる時定数を持つ時定数信号を順次選択的に発生さ
せ、判定手段により時間基準信号が所定値に達した時点
と複数の時定数信号がそれぞれ所定値に達した時点との
前後関係を並行して判定するか、あるいは時間基準信号
が所定値に達した時点と時定数信号がそれぞれ所定値に
達した時点との前後関係を順次判定することによって、
時定数のばらつきの度合いを検出することも可能であ
り、これにより時定数の調整精度をさらに上げることが
できる。
【0013】本発明に係る第2の時定数調整回路は、高
精度のクロック信号をカウントするカウンタに所定の時
定数に相当する初期値を設定し、これを基準として、集
積回路上に形成された時定数回路の時定数のばらつきを
モニタし、これに基づいて集積回路上に構成された時定
数を持つ電子回路の時定数を調整するようにしたもので
あり、クロック信号を所定個数カウントした時点で時間
基準信号を発生する時間基準発生手段と、集積回路上に
形成された複数の時定数回路を含んで構成され、該時定
数回路が持つ時定数で時間と共に値が変化する異なる時
定数を持つ複数の時定数信号を発生する時定数発生手段
と、時間基準信号が所定値に達した時点または時間基準
信号の発生時点と複数の時定数信号がそれぞれ所定値に
達した時点との前後関係を並行して判定する判定手段
と、この判定手段の判定結果を記憶する記憶手段とを具
備し、この記憶手段の出力に基づいて電子回路の時定数
を調整することを特徴とする。
【0014】
【0015】従って、この場合も集積回路の外部に複雑
な参照交流信号源は不要であり、また時定数の調整は例
えば電源投入時にのみ起動信号を発生させて行えばよ
く、フィルタの周波数特性を測定する信号処理部も不要
となる。
【0016】また、この第2の時定数調整回路では、
定数発生手段から異なる時定数を持つ複数の時定数信号
を同時に発生させ、判定手段により時間基準信号の発生
時点と複数の時定数信号がそれぞれ所定値に達した時点
との前後関係を並行して判定することによって、時定数
のばらつきの度合いを検出すること可能であり、これ
により時定数の調整精度がさらに向上する。
【0017】本発明に係る第3の時定数調整回路は、集
積回路の外部に設けられた抵抗素子を基準として、集積
回路上に形成された抵抗素子のばらつきをモニタし、こ
れに基づいて集積回路上に形成された抵抗素子と該集積
回路外に設けられた容量素子とを含む時定数を持つ電子
回路の時定数を調整するようにしたものであり、集積回
路の外部に設けられた抵抗素子を含んで構成され、該抵
抗素子の値に依存した出力信号を発生する第1の抵抗回
路と、集積回路上に形成された複数の抵抗素子を含んで
構成され、該複数の抵抗素子の異なる値に依存した複数
出力信号を同時にあるいは順次選択的に発生する第2
の抵抗回路と、第1の抵抗回路からの出力信号と第2の
抵抗回路からの複数の出力信号の大小関係を並行してあ
るいは順次に判定する判定手段とを具備し、この判定手
段の判定結果に基づいて電子回路の時定数を調整するこ
とを特徴とする。
【0018】なお、判定手段の判定結果を記憶する記憶
手段をさら備え、この記憶手段の出力に基づいて電子回
路の時定数を調整する構成としてもよい。時定数に関わ
る容量素子を集積回路上に形成せず外付けとした電子回
路においては、時定数のばらつきは基本的に集積回路上
に形成した抵抗素子の値のばらつきのみに依存するた
め、基準の第1の抵抗回路の出力とモニタ用である第2
の抵抗回路の出力信号の大小関係を判定することによ
り、集積回路上に形成された抵抗素子の値が所定の値よ
り大きくなっているか小さくなっているか判定できる。
従って、この判定結果に基づいて、例えば電子回路の時
定数に関わる集積回路上に形成された抵抗素子を切り替
えることで、電子回路の時定数を所定の値に調整するこ
とが可能となる。
【0019】このため、集積回路の外部に複雑な参照交
流信号源を用意する必要がないばかりでなく、一旦得ら
れた判定結果を記憶して時定数の調整に用いることによ
り、時定数の調整は例えば電源投入時にのみ起動信号を
発生させて行えばよく、従来の手法のように常にダミー
の時定数回路を動作させる必要はないので消費電流が低
減され、また第2の抵抗回路の出力信号の大きさを第1
の抵抗回路の出力信号の大きさを基準として判定するこ
とで電子回路の時定数をモニタする構成であるため、従
来の技術のようにフィルタの周波数特性を測定する信号
処理部は不要となる。
【0020】さらに、第2の抵抗回路から複数の抵抗素
子の異なる抵抗値に依存した複数の出力信号を同時に発
生させるか、あるいは異なる抵抗値に依存した出力信号
を順次選択的に発生させ、判定手段により第1の抵抗回
路の出力信号と第2の抵抗回路の異なる抵抗値に依存す
る出力信号との大小関係を並行して、あるいは順次判定
することによって、時定数のばらつきの度合いを検出す
ことにより時定数の調整精度をさらに上げることがで
きる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 [第1の実施形態]図1に、本発明の第1の実施形態に
係る時定数調整回路の概略構成を示す。この時定数調整
回路は、集積回路上に構成された時定数を持つ電子回路
5の時定数を調整する回路であり、時間基準発生部1
と、時定数発生部2と、判定部3および記憶部4からな
る。
【0022】時間基準発生部1は、集積回路の外部に設
けられた時定数回路を含んで構成され、外部から与えら
れる起動信号により起動されて、この時定数回路の持つ
時定数で時間と共にその値、例えば電圧値が変化する時
間基準信号を発生する。
【0023】なお、後述する第3の具体例に示すよう
に、時間基準発生部1をカウンタで構成し、このカウン
タがクロック信号を所定個数カウントした時点で時間基
準信号を発生するようにしてもよい。
【0024】一方、時定数発生部2は、集積回路上に形
成された時定数回路を含んで構成され、時間基準発生部
1与えられる起動信号と共通の起動信号により時間基準
発生部1と同時に起動されて、この時定数回路の持つ時
定数で時間と共にその値、例えば電圧値が変化する時定
数信号を発生する。
【0025】時間基準発生部1から発生される時間基準
信号と時定数発生部2から発生される時定数信号は判定
部3に入力され、時間基準信号の電圧値が所定値に達し
た時点と時定数信号の電圧値が所定値に達した時点の前
後関係が判定される。具体的には、判定部3では時間基
準信号の電圧値が所定値に達した時点で、時定数信号の
電圧値が所定値になっているか否かによって、あるいは
逆に時定数信号の電圧値が所定値に達した時点で、時間
基準信号の電圧値が所定値になっているか否かによっ
て、抵抗素子や容量素子などのばらつきにより電子回路
5の時定数が所定値より大きくなっているか、小さくな
っているかを判定する。
【0026】判定部3の判定結果は記憶部4に記憶さ
れ、この記憶部4の出力に基づいて電子回路5の時定数
が調整される。すなわち、記憶部4に記憶された判定結
果により、電子回路5の時定数が所定の値より大きい時
には時定数が小さくなり、時定数が所定の値より小さい
時には大きくなるように時定数が切り替えられる。
【0027】このような構成により、従来の手法のよう
に参照交流信号を用いることなく電子回路5の時定数調
整が可能となる。このため、集積回路の外部に複雑な参
照交流信号源を用意する必要がなく、時定数調整回路の
構成が簡単なものとなる。
【0028】また、判定部3の判定結果を記憶部4に記
憶し、この記憶部4の出力を電子回路5に供給して時定
数を調整することにより、調整結果は次の調整時まで保
持される。従って、時定数の調整は例えば電源投入時に
のみ起動信号を発生させて行えばよく、従来の手法のよ
うに常にダミーの時定数回路を動作させる必要はないの
で、消費電流を低減させることができる。
【0029】さらに、時定数発生部2によって時間基準
発生部1からの時間基準信号を基準として電子回路5の
時定数をモニタする構成であるため、従来の技術のよう
にフィルタの周波数特性を測定する信号処理部を持つ必
要もない。
【0030】次に、図1に示した時定数調整回路のより
具体的な例を説明する。 (第1の具体例)図2は、図1を具体化した第1の具体
例を示す回路図である。時間基準発生部1は外付けの素
子、つまり集積回路の外部に設けられた絶対精度の良い
抵抗素子Rext と容量素子Cext の直列回路からなる時
定数回路を電源Vccと接地GND間に接続し、さらに
起動用スイッチSW1を容量素子Cext の両端間に接続
して構成されている。なお、VccとGNDを総称して
電源端という。
【0031】時定数発生部2は、回路的には時間基準発
生部1と同様に抵抗素子Rint1と容量素子Cint1の直列
回路からなる時定数回路および起動用スイッチSW2に
より構成されるが、時間基準発生部1の抵抗素子Rext
と容量素子Cext と異なり、抵抗素子Rint1と容量素子
Cint1は集積回路上、つまり電子回路5と同一の集積回
路チップ上に形成される。
【0032】また、この例では判定部3と記憶部4は一
部の要素を共用して一体に構成されており、時間基準発
生部1からの時間基準信号の電圧と所定の基準電圧Vb
1を比較するコンパレータCMP1と、時定数発生部2
からの時定数信号の電圧と基準電圧Vb1を比較するコ
ンパレータCMP2と、コンパレータCMP1の出力が
高レベル(“1”)になったタイミングでコンパレータ
CMP2の出力が低レベル(“0”)か高レベル
(“1”)かを判定してその判定結果を記憶するフリッ
プフロップFFよりなる。すなわち、この例ではフリッ
プフロップFFはD型フリップフロップであり、そのク
ロック入力にコンパレータCMP1の出力が接続され、
D入力にコンパレータCMP2の出力が接続されてい
る。
【0033】時定数調整可能な電子回路5は、演算増幅
回路A51、容量素子C510,C511、抵抗素子R510,R5
11,R520,R521,R530,R531 およびスイッチSW51
〜SW53からなり、スイッチSW51〜SW53のオ
ン/オフにより時定数の調整可能な多重帰還型低域通過
フィルタを構成している。すなわち、スイッチSW51
〜SW53をオンにすると、抵抗R511,R521,R531 が
各々抵抗R510,R520,R530 に並列接続されるため、時
定数が小さく、つまりカットオフ周波数が高くなる。
【0034】次に、図2の時定数調整回路の動作を説明
する。初期状態では、時間基準発生部1のスイッチSW
1と時定数発生部2のスイッチSW2は閉じている。電
源を投入すると、所定の時間経過後に起動信号が発生さ
れ、スイッチSW1,SW2が開く。これにより容量素
子Cext ,Cint1はそれぞれ抵抗素子Rext ,Rint1を
介して充電され始め、時間基準発生部1および時定数発
生部2の出力電圧、すなわち時間基準信号および時定数
信号の電圧が上がる。この電圧の上がり方は、時間基準
発生部1および時定数発生部2を構成する抵抗素子と容
量素子の時定数で決まる。
【0035】例えば、時定数発生部2を構成する抵抗素
子Rint1と容量素子Cint1の時定数の設計値を時間基準
発生部1を構成する抵抗素子Rext と容量素子Cext の
時定数より若干小さめにしておくと、集積回路上に形成
される抵抗素子Rint1と容量素子Cint1のばらつきが小
さい場合、時定数発生部2の出力電圧の方が時間基準発
生部1の出力電圧より早く基準電圧Vb1に達する。従
って、抵抗素子Rint1および容量素子Cint1のばらつき
が小さい場合、判定部3および記憶部4においてコンパ
レータCMP1の出力より早くコンパレータCMP2の
出力が“0”から“1”に転じる。
【0036】判定部3および記憶部4におけるフリップ
フロップFFは、コンパレータCMP1の出力が“0”
から“1”になった時にコンパレータCMP2の出力レ
ベルを取り込んで記憶するものであり、この場合は
“1”がフリップフロップFFに記憶される。電子回路
5ではフリップフロップの反転出力/Qである“0”を
受けて、スイッチSW51〜SW53を開いたままの状
態とする。従って、電子回路5の時定数は変更されな
い。
【0037】集積回路上に形成される抵抗素子Rint1お
よび容量素子Cint1がばらついて時定数が設計値より大
きくなった場合、電子回路5の抵抗素子および容量素子
もRint1およびCint1と同一の集積回路上に形成される
ため、電子回路5の時定数は設計値より大きくなるの
で、これを調整しないと電子回路5におけるフィルタの
時定数が大きくなり、カットオフ周波数が下がってしま
う。
【0038】ここで、抵抗素子Rint1と容量素子Cint1
がばらついて時定数が設計値より大きくなった場合、時
間基準発生部1の出力電圧の方が時定数発生部2の出力
電圧より早く基準電圧Vb1に達する。従って、判定部
3および記憶部4においてコンパレータCMP2の出力
より早く、コンパレータCMP1の出力が“0”から
“1”に転じ、“0”がフリップフロップFFに記憶さ
れる。このとき、電子回路5ではフリップフロップFF
の反転出力/Qである“1”を受けてスイッチSW51
〜SW53を閉じることにより、時定数が小さくなるよ
うに、つまりフィルタのカットオフ周波数が上がり、設
計値からのずれが小さくなるように調整されることにな
る。 (第2の具体例)図3は図1を具体化した第2の具体例
を示す回路図であり、判定部3および記憶部4におい
て、フリップフロップFFのD入力にコンパレータCM
P1の出力を、クロック入力にコンパレータCMP2の
出力をそれぞれ接続し、コンパレータCMP2の出力が
“0”になったタイミングでコンパレータCMP2の出
力が“1”か“0”かを判定して、その判定結果を記憶
するようにし、これに伴いフリップフロップの非反転出
力Qを用いて電子回路5の時定数を調整するようにした
点が図2と異なっている。このようにしても、第1の具
体例と全く同様の結果が得られることは明らかである。 (第3の具体例)図4に、図1を具体化した第3の具体
例を示す。通常、集積回路上の電源電位およびGND電
位は、集積回路上の配線抵抗により、集積回路に供給さ
れる電源電位およびGND電位からずれる。第1の実施
形態では、時間基準信号および時定数信号を電圧信号と
しているため、外部電源および外部GNDに接続されて
いる時間基準発生部1の時定数と、集積回路上の電源お
よびGNDに接続されている時定数発生部2の時定数の
比較を正確にきないこともある。
【0039】この問題は、図4に示すように時定数発生
部2の電源端(Vcc,GND)を集積回路上の他の電
源端(Vcc,GND)と独立させて、例えば時間基準
発生部1に接続されている外部電源端(Vcc,GN
D)と共通に接続し、時定数発生部2のVccおよびG
ND電位が外部より集積回路に印加するVccおよびG
ND電位からずれるのを低減させることで解消すること
ができ、これにより時定数の比較を正確に行うことがで
きる。 (第4の具体例)図5に、図1を具体化した第4の具体
例を示す。図2では、時間基準発生部1を抵抗素子Rex
t と容量素子Cext からなる時定数回路で構成したが、
図5に示すようにカウンタCNT1を用いて構成するこ
ともできる。このカウンタCNT1は、時間基準発生部
1の時定数に相当する所定の初期値が与えられ、起動信
号により起動されてクロック信号によりダウンカウント
を開始し、初期値分だけダウンカウントするとリップル
キャリーを発生するように構成される。
【0040】一方、判定部3および記憶部4において
は、図2におけるコンパレータCMP1が除去され、カ
ウンタCNT1からのリップルキャリー出力がフリップ
フロップFFのクロック入力に与えられる。
【0041】ここで、時定数発生部2における抵抗素子
Rint1と容量素子Cint1からなる時定数回路の時定数の
設計値を時間基準発生部1に与えた初期値に相当する時
定数より若干小さめにしておくと、集積回路上に形成さ
れた抵抗素子Rint1と容量素子Cint1のばらつきが小さ
い場合、時間基準発生部1のカウンタCNT1が初期値
分ダウンカウントしてリップルキャリーが発生する時点
より早く、時定数発生部2の出力電圧が基準電圧Vb1
に達する。従って、抵抗素子Rint1と容量素子Cint1の
ばらつきが小さい場合、カウンタCNT1がリップルキ
ャリーを発生するより早く、コンパレータCMP2の出
力が“0”から“1”に転じる。
【0042】フリップフロップFFは、カウンタCNT
1からリップルキャリーが発生した時にコンパレータC
MP2の出力レベルを取り込んで記憶し、この場合は
“1”を記憶する。電子回路5ではフリップフロップの
反転出力/Qである“0”を受けて、スイッチSW51
〜SW53を開いたままの状態とするので、電子回路5
の時定数は変更されない。
【0043】ここで、抵抗素子Rint1と容量素子Cint1
がばらついて時定数が設計値より大きくなった場合、時
定数発生部2の出力電圧が基準電圧Vb1に達するより
早く、時間基準発生部1のカウンタCNT1が初期値分
ダウンカウントしリップルキャリーを発生する。従っ
て、判定部3および記憶部4においてコンパレータCM
P2の出力が“0”から“1”に転じるより早くカウン
タCNT1がリップルキャリーを発生し、“0”がフリ
ップフロップFFに記憶される。このとき、電子回路5
ではフリップフロップFFの反転出力/Qである“1”
を受けてスイッチSW51〜SW53を閉じることによ
り、時定数が小さくなるように、つまりフィルタのカッ
トオフ周波数が上がり、設計値からのずれが小さくなる
ように調整されることになる。 (第5の具体例)図6は、図1を具体化した第5の具体
例を示す回路図であり、時定数発生部2が増幅回路A2
1、抵抗素子Rint 、容量素子Cint および電圧源E2
1からなる一般的な積分器により構成されている点が図
5と異なっている。なお、この例では時間基準発生部1
を図5と同様にカウンタCNT1を用いて構成したが、
図2〜図4と同様に時定数回路を用いて構成してもよ
い。 (第6の具体例)図7は、図1を具体化した第6の具体
例を示す回路図であり、電子回路5はトランスコンダク
タンスが切り替え可能なトランスコンダクタと容量素子
からなるフィルタを構成している。また、これに伴い時
定数発生部2をトランスコンダクタT21と容量素子C
int からなる積分器で構成している。この場合、判定部
3の判定結果を記憶する記憶部4の出力に基づいて、電
子回路5内のトランスコンダクタのトランスコンダクタ
ンスを調整することで、時定数を調整すればよい。な
お、この例では時間基準発生部1を図5と同様にカウン
タCNT1を用いて構成したが、図2〜図4と同様に時
定数回路を用いて構成してもよい。
【0044】[第2の実施形態]図8に、本発明の第2
の実施形態に係る時定数調整回路の概略構成を示す。上
述した第1の実施形態では、基準時間発生部1と時定数
発生部2が共通の起動信号に同時に起動される。図2〜
図4中の時定数発生部2において、起動信号が入力され
るまで容量素子Cint1をショートして時定数信号をGN
D電位にするためのスイッチSW2は、例えばMOSト
ランジスタにより構成される。この場合、起動信号によ
りスイッチSW2がオフすると、スイッチSW2を構成
するMOSトランジスタから放出されるチャネル電荷q
が瞬間的に容量素子Cint1に蓄えられ、容量素子Cint
の容量をCint で表すと、容量素子Cint には瞬時にし
てq/Cint なる電圧が初期値として発生する。このた
め、時定数発生部2からの出力電圧が判定部3で基準電
圧Vb1に達してコンパレータCMP2の出力が“1”
に反転する時間に誤差が生じてしまう。
【0045】この問題は、図8に示すように時間基準発
生部1を起動する第2の起動信号を時定数発生部2が動
作を開始した後に時定数発生部2で発生させることによ
り解決できる。
【0046】図9は、図8を具体化した例を示す回路図
であり、図5の構成を基本として時定数発生部2内にコ
ンパレータCMP3が追加されている。コンパレータC
MP3は、時定数発生部2から判定部3への出力電圧が
所定の電圧Vb0となった時刻に出力が反転する。この
コンパレータCMP3の反転出力が第2の起動信号とし
て時間基準発生部1に供給され、時間基準発生部1のカ
ウンタCNT1が起動される。この場合、時間基準発生
部1のカウンタCNT1の初期値として与えた時定数よ
り、時定数発生部2の出力がVb0からVb1に変化す
る時間の設計値を若干短めにしてやればよい。
【0047】[第3の実施形態]図10に、本発明の第
3の実施形態に係る時定数調整回路の概略構成を示す。
本実施形態では、時定数発生部2が時定数の異なる複数
(n)の時定数発生回路2−2〜2−nにより構成され
ている。
【0048】第1、第2の実施形態では、抵抗素子や容
量素子などの大きなばらつきにより時定数発生部2の時
定数がばらついているかどうかの判定を大まかに行う例
について説明したが、本実施形態では異なる時定数の時
定数発生回路2−2〜2−nによってn個の時定数信号
が同時に出力され、時間基準信号の電圧値が所定値に達
した時点とn個の時定数信号の電圧値が所定値に達した
時点の前後関係がそれぞれ判定される。このようにする
ことで、時定数のばらつきの度合も検出することが可能
となり、時定数の調整精度を上げることができる。 (第1の具体例)図11は、図10を具体化した第1の
具体例を示す回路図である。時定数発生回路2−1〜2
−nは、抵抗素子Rint2-1〜Rint2-nと容量素子Cint2
-1〜Cint2-nおよび起動用スイッチSW2−1〜SW2
−nにより構成され、起動用スイッチSW2−1〜SW
2−nは時間基準発生部1の起動用スイッチSW1を起
動する起動信号と共通の起動信号により起動される。
【0049】また、時定数発生部2がn個の時定数発生
回路2−1〜2−nにより構成されることに伴い、時間
基準発生部1の出力電圧が基準電圧Vb1に達した時点
と時定数発生回路2−1〜2−nの出力電圧が基準電圧
Vb1に達した時点の前後関係を判定し、かつその判定
結果を記憶する判定部3および記憶部4においても、時
定数発生回路2−1〜2−nの出力電圧と基準電圧Vb
1を比較するためにn個のコンパレータCMP2−1〜
CMP2−nが設けられ、さらにn個のフリップフロッ
プFF−1〜FF−nが設けられている。フリップフロ
ップFF−1〜FF−nの反転出力/Qは、電子回路5
内の時定数切り替えのためのスイッチSW5−1〜SW
5−nのオン/オフに用いられる。
【0050】ここで、時定数発生回路2−1〜2−nの
それぞれの抵抗素子および容量素子の設計値の関係をR
int2-1>Rint2-2>……>Rint2-n、Cint2-1=Cint2
-2=……=Cint2-n=Cext として、時定数発生回路2
−1〜2−nから時定数の異なるn個の時定数信号を同
時に発生させる。例えば、n=6として、0.875×
Rint2-1=0.925×Rint2-2=0.975×Rint2
-3=1.025×Rint2-4=1.075×Rint2-5=
1.125×Rint2-6=Rext のように、集積回路外の
外付け抵抗である時間基準発生部1内の抵抗素子Rext
に対して1/0.875〜1/1.125の重み付けを
行い、Rint2-1〜Rint2-6を設計値として設定する。容
量素子Cint2-1〜Cint2-6および抵抗素子Rint2-1〜R
int2-6は、同一の集積回路チップ上に形成されるため、
相対的なばらつきは非常に小さく、ほとんど無視でき
る。
【0051】このような構成とすれば、例えば集積回路
チップ上に形成した抵抗素子と容量素子の値がばらつき
により共に5%大きくなったとすると、時定数は設計値
より10.25%大きくなる。従って、時定数発生回路
2−1〜2−5の抵抗素子と容量素子による時定数はR
ext ×Cext より大きいので、時定数発生回路2−1〜
2−5の出力が基準電圧Vb1に達するのは、時間基準
発生部1の出力が基準電圧Vb1に達するより遅い。こ
のため、判定部3および記憶部4においてフリップフロ
ップFF−1〜FF−5には“0”が取り込まれ、フリ
ップフロップFF−6には“1”が取り込まれる。
【0052】また、例えば集積回路チップ上に形成した
抵抗素子の値は設計値通りで、容量素子の値のみばらつ
いて5%小さくなったとすると、時定数発生回路2−1
〜2−2の抵抗素子と容量素子による時定数はRext ×
Cext より小さいので、時定数発生回路2−1〜2−2
の出力が基準電圧Vb1に達するのは、時間基準発生部
1の出力が基準電圧Vb1に達するより遅い。このた
め、判定部3および記憶部4においてフリップフロップ
FF−1〜FF−2には“0”が取り込まれ、フリップ
フロップFF−3〜FF−6には“1”が取り込まれ
る。
【0053】このように、判定部3および記憶部4にお
いてフリッププロップFF−1〜FF−nが取り込む
“1”の数により、集積回路チップ上に形成した抵抗素
子と容量素子による時定数のばらつきの度合を知ること
ができる。因みに、上記の例では抵抗素子と容量素子の
値が全くばらつかない時は、時定数発生回路2-1〜2-3
の抵抗素子と容量素子による時定数はRext ×Cext よ
り大きいので、時定数発生回路2-1〜2-3の出力が基準
電圧Vb1に達するのは、時間基準発生部1の出力が基
準電圧Vb1に達するより遅く、判定部3および記憶部
4においてフリップフロップFF−1〜FF−3には
“0”が取り込まれ、フリップフロップFF−4〜FF
−6には“1”が取り込まれる。
【0054】一方、電子回路5は例えば図11中に示さ
れるように一つの容量素子C510 を有し、スイッチSW
5−1〜SW5−nを切り替えて、抵抗素子R5-1 〜R
5-nを抵抗素子R5-0 に適宜並列に接続するのみで時定
数が調整できる構成をとる。上の説明に合わせてn=6
とすると、スイッチSW5−1〜SW5−6が全て開放
した時、R5-0 =1.1765×R5nominal、つまり抵
抗素子R5-0 の値を所望の抵抗値R5nominalに対して
1.1765倍にとり、スイッチSW5−1〜SW5−
6が閉じた時に互いに並列に接続される抵抗素子R5-1
〜R5-6 の値をR5-1 =R5-2 =……=R5-6 =17×
R5-0 に設定する。
【0055】ここで、集積回路上で抵抗素子と容量素子
がともに5%大きくなると、判定部3および記憶部4に
おいてフリップフロップFF−1〜FF−5には“0”
が取り込まれ、フリップフロップFF−6には“1”が
取り込まれるので、記憶部4の出力であるフリップフロ
ップの反転出力/Qは、フリップフロップFF−1〜F
F−5の反転出力が“1”で、フリップフロップFF−
6の反転出力が“0”となる。よって、電子回路5にお
いてはスイッチSW5−1〜SW5−5が閉じ、抵抗素
子R5-1 〜R5-5 が抵抗素子R5-0 に並列に接続され
る。
【0056】このとき、抵抗素子R5-0 ,R5-1 〜R5-
5 の並列合成抵抗の値は0.7727×R5-0 となり、
それぞれの抵抗素子の値が5%大きくなったことまで勘
定に入れると、0.7727×R5-0 =0.7727×
1.1765×1.05×R5nominal=0.9545×
R5nominalとなる。一方、容量素子C510 の値も5%大
きくなっているので、最終的に得られる時定数は所望の
時定数に対して0.9545×1.05=1.002倍
となり、時定数の自動調整をより高精度に行うことがで
きる。
【0057】さらに、この例では時定数発生部2から時
定数の異なる複数の出力信号を同時に出力し、時間基準
発生部1の出力信号が基準電圧Vb1に達した時点と、
時定数発生部2からの複数の出力信号が基準電圧Vb1
に達した時点との前後関係の判定を判定部3において並
行して行うため、構成素子数はやや多くなるが、時定数
発生部2からの出力信号が一つの場合と同等の速度で判
定ができ、時定数の調整に要する時間が短時間で済むと
いう利点がある。 (第2の具体例)図12は、図10を具体化した第2の
具体例を示す回路図である。図11の例では、電子回路
5においてスイッチSW5−1〜SW5−nを閉じるこ
とで並列接続される抵抗素子R5-1 〜R5-n の値を同じ
にしたが、例えばR5-1 =R、R5-2 =2R、R5-3 =
4R、R5-4 =8R…のように重みを付けることによ
り、並列に接続する抵抗素子の数を減らすこともでき
る。
【0058】この場合、図12に示すように判定部3お
よび記憶部4におけるフリップフロップFF−1〜FF
−nの反転出力に得られる“1”の数をエンコーダEN
Cによりmビットの2進コードに変換し、これを電子回
路5におけるm個(m<n)の抵抗素子R5-1 〜R5-m
を切り替えて抵抗素子R5-0 に並列に接続するためのス
イッチSW5−1〜SW5−mをオン/オフする構成と
する。
【0059】[第4の実施形態]図13に、本発明の第
4の実施形態に係る時定数調整回路を示す。第3の実施
形態では時定数発生部2がn個の時定数信号を同時に発
生するのに対して、本実施形態では、一つの時定数発生
部2が異なる時定数の複数の時定数信号を時分割で順次
選択的に発生するように構成されている。
【0060】すなわち、時定数発生部2は抵抗素子Rin
t2-0と容量素子Cint2および起動用スイッチSW2Rの
基本構成要素に加えて、n個の抵抗素子Rint2-1〜Rin
t2-nと、これらを抵抗素子Rint2-0に並列に接続するた
めのスイッチSW2−1〜SW2−nを有する。なお、
時間基準発生部1の抵抗素子Rext と容量素子Cextが
集積回路外部に設けられているのに対し、抵抗素子Rin
t2-0と容量素子Cint2および抵抗素子Rint2-1〜Rint2
-nは集積回路上、つまり電子回路5と同一チップ上に形
成される。
【0061】この時定数発生部2では、時間基準発生部
1内の起動用スイッチSW1および時定数発生部2内の
起動用スイッチSW2Rをオン/オフさせる起動信号を
入力とするカウンタ6の出力により、スイッチSW2−
1〜SW2−nが順次オンとなる。起動信号は、時間基
準発生部1および時定数発生部2の持つ時定数に比較し
て十分に長い時間間隔(例えば、時定数の10倍程度の
間隔)で有限回発生される。そして、この起動信号をカ
ウンタ6が所定個数カウントする毎にスイッチSW2−
1〜SW2−nが順次オンとなることによって、時定数
発生部2において抵抗素子Rint2-0に並列接続される抵
抗素子Rint2-1〜Rint2-nの数が変わり、その並列合成
抵抗値、つまり時定数に寄与する抵抗値が変化して、異
なる時定数の時定数信号を選択的に順次発生する。
【0062】また、本実施形態では判定部3および記憶
部4において、フリップフロップに代えてカウンタCN
T2を用い、各々の起動信号に対して時間基準発生部1
の出力が基準電圧Vb1になってコンパレータCMP1
の出力が“1”となった時、この“1”をカウントする
か否かを時定数発生部2の出力が基準電圧Vb1に達し
ているかどうかで決定させるようにしている。これは具
体的には、コンパレータCMP1の出力をカウンタCN
T2のクロック入力に与え、時定数発生部2の出力が基
準電圧Vb1に達しているかどうか判定するコンパレー
タCMP2の出力をカウンタCNT2のイネーブル入力
Eに与えることで実現できる。また、このように判定部
3および記憶部4にカウンタCNT2を用いることで、
図12で必要であったエンコーダENCを省くことも可
能となる。
【0063】さらに、この例では時定数発生部2から時
定数の異なる出力信号を順次選択的に出力し、時間基準
発生部1の出力信号が基準電圧Vb1に達した時点と、
時定数発生部2の時定数の異なる出力信号が基準電圧V
b1に達した時点との前後関係の判定を判定部3におい
て時分割で順次行うため、判定に要する時間が若干増え
るが、時定数発生部2の構成素子数が減り、また判定部
3および記憶部4で用いるコンパレータが少なくて済む
ので、時定数調整回路の構成が簡単となるという利点が
ある。
【0064】[第5の実施形態]図14は、本発明の第
5の実施形態に係る時定数調整回路の概略構成を示すブ
ロック図である。この時定数調整回路は、集積回路上に
構成された時定数を持つ電子回路15の時定数を調整す
る回路であり、基準抵抗回路11と、モニタ用抵抗回路
12および判定部13からなる。但し、電子回路15は
時定数の関わる抵抗素子および容量素子のうち容量素子
は集積回路上に形成されておらず、集積回路の外付け素
子として設けられている。
【0065】基準抵抗回路11は、集積回路の外部に設
けられた抵抗素子を含んで構成され、この抵抗素子の値
に依存した出力信号を発生する。モニタ用抵抗回路12
は、集積回路上に形成された抵抗素子の値のばらつき、
つまり電子回路15の時定数の変化をモニタするための
もので、集積回路上に形成された抵抗素子を含んで構成
され、この抵抗素子の値に依存した出力信号を発生す
る。
【0066】基準抵抗回路11およびモニタ用抵抗回路
12の出力信号は判定部13に入力され、両者の大小関
係が判定される。そして、この判定部13の判定結果に
基づいて電子回路15の時定数が抵抗値の切り替えによ
り調整される。なお、図14の例ではモニタ用抵抗回路
12は複数(n)個の抵抗回路12−1〜12−nによ
り構成される。
【0067】時定数に関わる容量素子を集積回路外に設
けた電子回路15における時定数のばらつきは、集積回
路上に形成した抵抗素子の抵抗値のばらつきに基本的に
依存する。このため、基準抵抗回路11で発生した電気
信号とモニタ用抵抗回路12で発生した電気信号の大小
関係を判定部13で判定することにより、集積回路上に
形成した抵抗素子が所定の値より大きくなっているか小
さくなっているか判定することができる。
【0068】従って、この判定部13の判定結果によ
り、電子回路15の時定数に関わる抵抗素子を切り替え
ることで、参照交流信号を用いることなく電子回路の時
定数調整が可能となる。この調整は、例えば電源投入時
にのみ起動信号を発生させて行えばよいので、従来の手
法のように常にダミーの時定数回路を動作させる必要は
なく、またフィルタの周波数特性を測定する信号処理部
を持つ必要もない。
【0069】次に、図14に示した時定数調整回路の具
体例を説明する。 (第1の具体例)図15は、図14を具体化した第1の
具体例を示す回路図である。基準抵抗回路11は、トラ
ンジスタQN3−0とそのエミッタに接続された外付け
の抵抗素子Rext により構成される。モニタ用抵抗回路
12は、トランジスタQN3−1〜QN3−nとそのエ
ミッタに接続された抵抗素子Rint2-1〜Rint2-nにより
構成される。トランジスタQN3−0〜QN3−nのベ
ースは共通に接続され、所定のバイアス電圧Vbb1が
印加されている。
【0070】このような構成により、抵抗素子Rint2-1
〜Rint2-nおよびRext にはそれらの抵抗値に応じた電
流が流れ、その電流がトランジスタQN3−0〜QN3
−nのコレクタより出力される。基準抵抗回路11の出
力であるトランジスタQN3−0のコレクタ電流は判定
部13に入力され、トランジスタQP3−0〜QP3−
nにより構成されるカレントミラーCM31によって複
製される。カレントミラーCM31で複製された電流
は、モニタ用抵抗回路12の出力であるトランジスタQ
N3−1〜QN3−nのコレクタ電流と比較され、この
比較結果がバッファB3−1 〜B3−nを介して判定部
13の出力として電子回路15に供給される。
【0071】電子回路15では、判定部13の出力に従
ってスイッチSW5−1〜SW5−nのオン/オフが制
御され、これにより時定数が調整される。電子回路15
は、例えば図11中に示した電子回路5と回路的には同
一であるが、時定数を決める容量素子C510 は外付けで
あり、精度が高いものとする。
【0072】次に、図15の時定数調整回路の動作を説
明する。モニタ用抵抗回路12の抵抗素子Rint2-1〜R
int2-nの抵抗値の関係はRint2-1>Rint2-2>……>R
int2-nであり、モニタ用抵抗回路12はこれらの抵抗値
に応じた電流を発生する。例えばn=6とし、0.87
5×Rint2-1=0.925×Rint2-2=0.975×R
int2-3=1.025×Rint2-4=1.075×Rint2-5
=1.125×Rint2-6=Rext として、外付け抵抗素
子Rext の値に1/0.875〜1/1.125の重み
を付けた値を抵抗素子Rint2-1〜Rint2-6の設計値とし
て設定する。抵抗素子Rint2-1〜Rint2-6は同一の集積
回路チップ上に形成されるため、その値の相対的なばら
つきは非常に小さく、無視できるものとする。
【0073】このように集積回路チップ上に形成した抵
抗素子Rint2-1〜Rint2-6の値がばらつかず、設計値の
通りであるとすると、前述したようにRint2-1>Rint2
-2>Rint2-3>Rext >Rint2-4>Rint2-5>Rint2-6
であることから、トランジスタQN3−1〜QN3−3
のコレクタ電流は、トランジスタQN3−0のコレクタ
電流より小さく、トランジスタQN3−4〜QN3−6
のコレクタ電流は、トランジスタQN3−0のコレクタ
電流より大きくなる。このため、トランジスタQN3−
0のコレクタ電流とトランジスタQN3−1〜QN3−
6のコレクタ電流をカレントミラーCM31を介して電
流比較すると、トランジスタQP3−1〜QP3−3の
コレクタ電位が高く、トランジスタQP3−4〜QP3
−6のコレクタ電位は低くなる。すなわち、バッファB
3−1〜B3−3は“1”を出力し、バッファB3−4
〜B3−6は“0”を出力する。
【0074】ここで、例えば集積回路チップ上に形成し
た抵抗素子がばらついて、5%大きくなったとすると、
モニタ用抵抗回路12の出力電流は、いずれも設計値の
1/1.05倍、つまり、およそ4.8%小さくなる。
従って、抵抗素子の大小関係はRint2-1>Rint2-2>R
int2-3>Rint2-4>Rext >Rint2-5>Rint2-6とな
り、トランジスタQN3−0のコレクタ電流とトランジ
スタQN3−1〜QN3−6のコレクタ電流を比較する
と、トランジスタQP3−1〜QP3−4のコレクタ電
位が高く、トランジスタQP3−5〜QP3−6のコレ
クタ電位は低くなる。すなわち、バッファB3−1〜B
3−4は“1”を出力し、バッファB3−5〜B3−6
は“0”を出力する。このようにして、判定部13で抵
抗素子のばらつきの度合を知ることができる。
【0075】電子回路15は、図11と同様に一つの外
付け容量素子C510 を有し、スイッチSW5−1〜SW
5−nを切り替えて抵抗素子R5-1 〜R5-n を抵抗素子
R5-0 に適宜並列に接続するのみで時定数が調整できる
構成をとる。上の説明に合わせてn=6とすると、スイ
ッチSW5−1〜SW5−6が全て開放した時、R5-0
=1.1765×R5nominal、つまり抵抗素子R5-0 の
値を所望の抵抗値R5nominalに対して1.1765倍に
とり、スイッチSW5−1〜SW5−6が閉じた時に互
いに並列に接続される抵抗素子R5-1 〜R5-6 の値をR
5-1 =R5-2 =……=R5-6 =17×R5-0 に設定す
る。
【0076】ここで、集積回路上で抵抗素子の値が5%
大きくなると、上述したように判定部13においてバッ
ファB3−1〜B3−4は“1”を出力し、バッファB
3−5〜B3−6は“0”を出力するので、電子回路1
5においてスイッチSW5−1〜SW5−4が閉じ、抵
抗素子R5-1 〜R5-4 が抵抗素子R5-0 に並列接続され
る。このとき、抵抗素子R5-0 ,R5-1 〜R5-4 の並列
合成抵抗の値は0.8095×R5-0 となり、抵抗素子
の値が5%大きくなったことまで勘定に入れると、0.
8095×R5-0 =0.8095×1.1765×1.
05×R5nominal=1.000025×R5nominalとな
る。このように集積回路上の抵抗素子のばらつきを自動
調整することにより、電子回路15における時定数のば
らつきを自動調整できる。
【0077】さらに、この例ではモニタ用抵抗回路12
から複数の抵抗値に依存した出力信号を同時に出力し、
基準抵抗回路11からの出力信号とモニタ用抵抗回路1
2からの複数の抵抗値に依存した出力信号の大小関係を
判定部13で並行して行っているため、構成素子数はや
や多くなるが、モニタ用抵抗回路12からの出力信号が
一つの場合と同等の速度で判定ができ、時定数の調整に
要する時間が短時間で済むという利点がある。 (第2の具体例)図16に、図14を具体化した第2の
具体例を示す。通常、集積回路上の電源電位およびGN
D電位は、集積回路上の配線抵抗により、集積回路に供
給される電源電位およびGND電位からずれる。このた
め、モニタ用抵抗回路12の集積回路上のGND電位と
基準抵抗回路11の外部GND電位の差により、抵抗素
子のばらつきを正確に判定できない場合もある。
【0078】この問題は、図16に示すようにモニタ用
抵抗回路12のGND電位を集積回路上の他のGND電
位と独立して、すなわち例えば基準抵抗回路11に接続
されている外部GNDから与え、モニタ用抵抗回路12
のGND電位が外部より集積回路に印加するGND電位
からずれるのを低減させることで解消でき、これにより
抵抗素子のばらつきを正確に判定することが可能とな
る。
【0079】また、図15では外乱などにより判定部1
3における電流比較結果が不安定になることがあるが、
この点は図16中に示すようにバッファB3−1〜B3
−nにヒステリシスを持たせることで緩和できる。すな
わち、バッファB3−1〜B3−nはその入力であるト
ランジスタQP3−1〜QP3−3のコレクタ電位が外
乱により多少の範囲内で変化しても出力は変化しない特
性、いわゆるヒステリシス特性を有している。
【0080】[第6の実施形態]図17に、本発明の第
6の実施形態に係る時定数調整回路を示す。第5の実施
形態では、モニタ用抵抗回路12が重み付けられたn個
の抵抗素子Rint2-1〜Rint2-nを介してn個の出力信号
を同時に発生するのに対して、本実施形態では、モニタ
用抵抗回路12がn個の出力信号を時分割で順次選択的
に発生するように構成されている。
【0081】すなわち、モニタ用抵抗回路12はトラン
ジスタQN3−1と抵抗素子Rint2-0に加えて、n個の
抵抗素子Rint2-1〜Rint2-nと、これらを抵抗素子Rin
t2-0に並列に接続するためのスイッチSW2−1〜SW
2−nを有する。なお、基準抵抗回路11の抵抗素子R
ext が集積回路外部に設けられているのに対し、抵抗素
子Rint2-0,Rint2-1〜Rint2-nは集積回路上、つまり
電子回路15と同一チップ上に形成される。
【0082】このモニタ用抵抗回路12では、起動信号
を入力とするカウンタ16の出力により、スイッチSW
2−1〜SW2−nが順次オンとなる。起動信号は、抵
抗値のばらつきのモニタを十分に行うことができるよう
な長い時間間隔で有限回発生される。そして、この起動
信号をカウンタ16が所定個数カウントする毎に、スイ
ッチSW2−1〜SW2−nが順次オンとなることによ
って、モニタ用抵抗回路12において抵抗素子Rint2-0
に並列接続される抵抗素子Rint2-1〜Rint2-nの数が変
わり、その並列合成抵抗値、つまりモニタ用抵抗回路1
2の出力信号の電圧に寄与する抵抗値が変化して、異な
る電圧の出力信号を選択的に順次発生する。
【0083】一方、基準抵抗回路11の出力であるトラ
ンジスタQN3−0のコレクタ電流は判定部13に入力
され、この場合は二つのトランジスタQP3−0,QP
3−1により構成されるカレントミラーによって複製さ
れる。このカレントミラーで複製された電流は、モニタ
用抵抗回路12の出力であるトランジスタQN3−1の
コレクタ電流と比較され、この比較結果がバッファB3
−1を介して判定部13の出力となる。
【0084】判定部13の出力は、この例では記憶部を
構成するカウンタ14のイネーブル入力に与えられる。
カウンタ14のクロック入力には、カウンタ16のクロ
ック入力に与えられた起動信号が遅延部17を介して与
えられる。遅延部17の遅延時間は、カウンタ16に起
動信号が入力されてから判定部13に出力が現れるまで
の時間と等しく選ばれる。従って、カウンタ14にはス
イッチSW2−1〜SW2−nのオンに同期して判定部
13の出力が記憶され、これが電子回路15に供給され
る。電子回路15では、カウンタ14の出力に従ってス
イッチSW5−1〜SW5−nのオン/オフが制御さ
れ、時定数が調整される。
【0085】さらに、この実施形態ではモニタ用抵抗回
路12から複数の抵抗値に依存した出力信号を順次選択
的に出力し、基準抵抗回路11からの出力信号とモニタ
用抵抗回路12からの複数の抵抗値に依存した出力信号
の大小関係を判定部13で時分割で順次行うため、判定
に要する時間が若干増えるが、判定部13が少なくて済
み、構成が簡単となるという利点がある。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では(1) 集
積回路の外部に設けられた時定数回路の時定数を基準と
して、集積回路上に形成された時定数回路の時定数のば
らつきをモニタし、これに基づいて集積回路上に構成さ
れた時定数を持つ電子回路の時定数を調整するか、ある
いは(2) 集積回路の外部に設けられた抵抗素子を基準と
して、集積回路上に形成された抵抗素子のばらつきをモ
ニタし、これに基づいて集積回路上に形成された抵抗素
子と該集積回路外に設けられた容量素子とを含む時定数
を持つ電子回路の時定数を調整するようにしている。
【0087】従って、集積回路の外部に複雑な参照交流
信号源を用意する必要がなく、またフィルタの周波数特
性を測定する信号処理部を必要とすることもないので、
非常に簡単な構成により時定数の調整を行うことができ
る。また、一旦得られた判定結果を記憶して時定数の調
整に用いることにより、時定数の調整は例えば電源投入
時にのみ起動信号を発生させて行えばよく、従来の手法
のように常にダミーの時定数回路を動作させる必要はな
いので、消費電流の低減が可能となる。
【0088】さらに、上記(2) の場合は、時定数モニタ
用の複数の抵抗素子を有する第2の抵抗回路から異なる
抵抗値に依存した出力信号を同時にまたは順次選択的に
発生させ、基準の第1の抵抗回路の出力信号と第2の抵
抗回路の異なる抵抗値に依存する出力信号との大小関係
を判定することによって、時定数のばらつきの度合いを
検出することにより、時定数の調整精度をさらに上げる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る時定数調整回路
の概略構成を示すブロック図
【図2】同実施形態に係る具体例を示す回路図
【図3】同実施形態に係る他の具体例を示す回路図
【図4】同実施形態に係る他の具体例を示す回路図
【図5】同実施形態に係る他の具体例を示す回路図
【図6】同実施形態に係る他の具体例を示す回路図
【図7】同実施形態に係る他の具体例を示す回路図
【図8】本発明の第2の実施形態に係る時定数調整回路
の概略構成を示すブロック図
【図9】同実施形態に係る具体例を示す回路図
【図10】本発明の第3の実施形態に係る時定数調整回
路の概略構成を示すブロック図
【図11】同実施形態に係る具体例を示す回路図
【図12】同実施形態に係る他の具体例を示す回路図
【図13】本発明の第4の実施形態に係る時定数調整回
路の回路図
【図14】本発明の第5の実施形態に係る時定数調整回
路の概略構成を示すブロック図
【図15】同実施形態に係る具体例を示す回路図
【図16】同実施形態に係る他の具体例を示す回路図
【図17】本発明の第6の実施形態に係る時定数調整回
路の回路図
【符号の説明】
1…時間基準発生部 2…時定数発生部 2−1〜2−n…時定数回路 3…判定部 4…記憶部 5…電子回路 6…カウンタ 11…基準抵抗回路 12,12−1〜12−n…モニタ用抵抗回路 13…判定部 14…カウンタ 15…電子回路 16…カウンタ 17…遅延部 Rext …時間基準発生部の抵抗素子 Rint ,Rint1,Rint2-1〜Rint2-n…時定数発生部の
抵抗素子 Cint ,Cint1,Cint2-1〜Cint2-n…時定数発生部の
容量素子 SW1,SW2,SW21,SW22,SW2−1〜S
W2−n…起動用スイッチ SW51〜SW53,SW5−1〜SW5−n…時定数
切り替え用スイッチ CMP1,CMP2,CMP2-1〜CMP2-n,CMP
3…コンパレータ FF,FF−1〜FF−n…フリップフロップ A21,A51,A52…増幅回路 CNT1,CNT2…カウンタ E21…電圧源 T21…トランスコンダクタ ENC…エンコーダ B3−1〜B3−n…バッファ CM31…カレントミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−209910(JP,A) 特開 平4−340244(JP,A) 特開 平8−274581(JP,A) 特開 平5−347537(JP,A) 特開 平4−347918(JP,A) 特開 平7−274582(JP,A) 特開 平5−209929(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 11/04

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集積回路上に構成された時定数を持つ電子
    回路の時定数を調整する時定数調整回路において、 前記集積回路の外部に設けられた時定数回路を含んで構
    成され、該時定数回路が持つ時定数で時間と共に値が変
    化する時間基準信号を発生する時間基準発生手段と、 前記集積回路上に形成された時定数回路を含んで構成さ
    れ、該時定数回路が持つ時定数で時間と共に値が変化す
    る時定数信号を発生する時定数発生手段と、 前記時間基準信号が所定値に達した時点と前記時定数信
    号が該所定値に達した時点との前後関係を判定する判定
    手段と、 前記判定手段の判定結果を記憶する記憶手段とを具備
    し、 前記記憶手段の出力に基づいて前記電子回路の時定数を
    調整することを特徴とする時定数調整回路。
  2. 【請求項2】集積回路上に構成された時定数を持つ電子
    回路の時定数を調整する時定数調整回路において、 第2の起動信号により起動され、クロック信号を所定個
    数カウントした時点で時間基準信号を発生する時間基準
    発生手段と、 前記集積回路上に形成された複数の時定数回路を含んで
    構成され、該時定数回路が持つ時定数で時間と共に値が
    変化する異なる時定数を持つ複数の時定数信号を発生す
    る時定数発生手段と、 前記時間基準信号が所定値に達した時点または前記時間
    基準信号の発生時点と、前記複数の時定数信号がそれぞ
    れ所定値に達した時点との前後関係を並行して判定する
    判定手段と、 前記判定手段の判定結果を記憶する記憶手段とを具備
    し、 前記記憶手段の出力に基づいて前記電子回路の時定数を
    調整することを特徴とする時定数調整回路。
  3. 【請求項3】前記時間基準発生手段および前記時定数発
    生手段は共通の起動信号により同時に起動されることを
    特徴とする請求項1または2に記載の時定数調整回路。
  4. 【請求項4】前記時間基準発生手段は第2の起動信号に
    より起動され、 前記時定数発生手段は第1の起動信号によって起動さ
    れ、その後に前記第2の起動信号を発生することを特徴
    とする請求項2に記載の時定数調整回路。
  5. 【請求項5】前記時定数発生手段は、異なる時定数を持
    つ複数の時定数信号を同時に発生可能に構成され、 前記判定手段は、前記時間基準信号が前記所定値に達し
    た時点または前記時間基準信号の前記発生時点と、前記
    複数の時定数信号がそれぞれ前記所定値に達した時点と
    の前後関係を並行して判定することを特徴とする請求項
    1に記載の時定数調整回路。
  6. 【請求項6】前記時定数発生手段は、異なる時定数を持
    つ時定数信号を順次選択的に発生可能に構成され、 前記判定手段は、前記時間基準信号が前記所定値に達し
    た時点または前記時間基準信号の前記発生時点と、前記
    時定数信号がそれぞれ前記所定値に達した時点との前後
    関係を順次判定することを特徴とする請求項1に記載の
    時定数調整回路。
  7. 【請求項7】前記時定数発生手段は、前記集積回路上に
    形成された時定数回路に接続された電源端を有し、該電
    源端は前記集積回路上の他の電源端と独立していること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の時定
    数調整回路。
  8. 【請求項8】前記時間基準発生手段は、前記集積回路の
    外部に設けられた時定数回路に接続された第1の電源端
    を有し、 前記時定数発生手段は、前記集積回路上に形成された時
    定数回路に接続された第2の電源端を有し、該第2の電
    源端は前記第1の電源端と共通に接続されていることを
    特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の時定数
    調整回路。
  9. 【請求項9】集積回路上に形成された抵抗素子と該集積
    回路外に設けられた容量素子とを含む時定数を持つ電子
    回路の時定数を調整する時定数調整回路において、 前記集積回路の外部に設けられた抵抗素子を含んで構成
    され、該抵抗素子の値に依存した出力信号を発生する第
    1の抵抗回路と、 前記集積回路上に形成された複数の抵抗素子を含んで構
    成され、該複数の抵抗素子の異なる値に依存した複数の
    出力信号を同時に発生する第2の抵抗回路と、 前記第1の抵抗回路からの出力信号と前記第2の抵抗回
    路からの複数の出力信号の大小関係を並行して判定する
    判定手段とを具備し、 前記判定手段の判定結果に基づいて前記電子回路の時定
    数を調整することを特徴とする時定数調整回路。
  10. 【請求項10】集積回路上に形成された抵抗素子と該集
    積回路外に設けられた容量素子とを含む時定数を持つ電
    子回路の時定数を調整する時定数調整回路において、 前記集積回路の外部に設けられた抵抗素子を含んで構成
    され、該抵抗素子の値に依存した出力信号を発生する第
    1の抵抗回路と、 前記集積回路上に形成された複数の抵抗素子を含んで構
    成され、該複数の抵抗素子の異なる値に依存した複数の
    出力信号を同時に発生する第2の抵抗回路と、 前記第1の抵抗回路からの出力信号と前記第2の抵抗回
    路からの複数の出力信号の大小関係を並行して判定する
    判定手段と、 前記判定手段の判定結果を記憶する記憶手段とを具備
    し、 前記記憶手段の出力に基づいて前記電子回路の時定数を
    調整することを特徴とする時定数調整回路。
  11. 【請求項11】集積回路上に形成された抵抗素子と該集
    積回路外に設けられた容量素子とを含む時定数を持つ電
    子回路の時定数を調整する時定数調整回路において、 前記集積回路の外部に設けられた抵抗素子を含んで構成
    され、該抵抗素子の値に依存した出力信号を発生する第
    1の抵抗回路と、 前記集積回路上に形成された複数の抵抗素子を含んで構
    成され、該複数の抵抗素子の異なる値に依存した複数の
    出力信号を順次選択的に発生する第2の抵抗回路と、 前記第1の抵抗回路からの出力信号と前記第2の抵抗回
    路からの複数の出力信号の大小関係を順次判定する判定
    手段とを具備し、 前記判定手段の判定結果に基づいて前記電子回路の時定
    数を調整することを特徴とする時定数調整回路。
  12. 【請求項12】集積回路上に形成された抵抗素子と該集
    積回路外に設けられた容量素子とを含む時定数を持つ電
    子回路の時定数を調整する時定数調整回路において、 前記集積回路の外部に設けられた抵抗素子を含んで構成
    され、該抵抗素子の値に依存した出力信号を発生する第
    1の抵抗回路と、 前記集積回路上に形成された複数の抵抗素子を含んで構
    成され、該複数の抵抗素子の異なる値に依存した複数の
    出力信号を順次選択的に発生する第2の抵抗回路と、 前記第1の抵抗回路からの出力信号と前記第2の抵抗回
    路からの複数の出力信号の大小関係を順次判定する判定
    手段と、 前記判定手段の判定結果を記憶する記憶手段とを具備
    し、 前記記憶手段の出力に基づいて前記電子回路の時定数を
    調整することを特徴とする時定数調整回路。
  13. 【請求項13】前記判定手段は、少なくとも出力部にヒ
    ステリシスを有することを特徴とする請求項9〜12の
    いずれか1項に記載の時定数調整回路。
  14. 【請求項14】前記第2の抵抗回路は、前記集積回路上
    に形成された抵抗素子に接続された電源端を有し、該電
    源端は前記集積回路上の他の電源端と独立していること
    を特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の時
    定数調整回路。
  15. 【請求項15】前記第1の抵抗回路は、前記集積回路の
    外部に設けられた抵抗素子に接続された第1の電源端を
    有し、 前記第2の抵抗回路は、前記集積回路上に形成された抵
    抗素子に接続された第2の電源端を有し、該第2の電源
    端は前記第1の電源端と共通に接続されていることを特
    徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の時定数
    調整回路。
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