JP2005241723A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 定着部材及び加圧部材への用紙巻き付きを防止して、確実な用紙分離を行なうことのできる定着装置を提供する。
【解決手段】 定着ニップを出た用紙を分岐部材20により定着ローラ6側又は加圧ローラ10側の吸引部材12に導く。吸気装置13を作動させ、連通管14を介して吸引部材12の吸引口からエアを吸引し、用紙を吸着する。これにより、用紙は定着ベルト8又は加圧ローラ10に巻き付くことなく、用紙が確実に分離される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置における定着装置に関するものである。
特開2003−107945号公報 特開2003−233266号公報
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に装着され、転写紙等の記録媒体上に転写された未定着画像(加熱溶融性の樹脂等よりなるトナーにより形成された画像)を加熱して記録媒体上に定着させる定着装置として、ヒータを内蔵させた定着ロ−ラ(加熱ローラ)と加圧ローラとを圧接させ、両ローラ間に用紙を通過させて熱と圧力とにより用紙上の未定着トナー像の定着を行なう、ヒートローラ方式の定着装置は周知である。
一般に、定着ローラの離型性を高めるため、ローラ表面にフッ素系樹脂のコーティングをしたり、PFAチューブを被覆したりすることが行なわれている。しかし、このような定着ローラを使用しても、溶融したトナーは粘性が高いため定着ローラ表面に付着しやすく、用紙が定着ローラに巻き付く可能性がある。
そこで、定着ローラ表面に剥離爪を接触させて用紙を強制剥離し、定着ローラへの用紙巻き付きを防止するようにしたものがある。このような定着装置では、剥離爪の接触跡が定着ローラ表面に残らないように、ローラ表面にはシリコーンオイル等の離型剤が塗布されている。
ところで近年、カラー画像形成装置においては、画像の色再現性や光沢性を確保するためにトナーを充分に溶融することが要求されており、したがって低い融点のトナーが使用されている。低融点トナーは高温オフセットを起こしやすく、そのために離型剤として低粘度のシリコーンオイルを多量に塗布することが行なわれている。しかし、シリコーンオイルを多量に使用すると、シリコーンオイルのこぼれによる装置内のオイル汚染や、用紙へのオイル付着等の問題が発生する。
また、シリコーンオイルを全く使用しないか、あるいは僅かな使用で、定着後の優れた色再現性と光沢性を得られるようにした定着装置も提案されている。しかし、シリコーンオイルを用いないと定着ローラ表面に剥離爪の接触跡が残ってしまう。そこで、定着ローラに接触する剥離爪を用いることなく、定着ローラへの用紙巻き付きを防止するようにした定着装置が提案されている。
例えば、上記特許文献1に記載のものは、定着ローラと加圧ローラとで形成されたニップ部の下流側近傍に、定着直後の用紙を吸着して搬送する吸引ローラ(吸着搬送手段)を設けている。
また、上記特許文献2に記載のものは、定着手段と加圧手段とで形成されたニップ部の下流側近傍に、定着直後の用紙を吸引して引き剥がす、吸引引き剥がし手段を設けている。
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載のものは、共に定着部材から用紙を分離するものであり、用紙が加圧部材に巻き付いた場合には有効に対処できないという問題がある。
また、上記特許文献1に記載のものは、吸着手段の内部に吸引ローラを設けるので吸着手段が大きくなり、ニップ出口近傍での吸着手段の配置が困難である。そのため、定着部材に対し吸着手段が離れてしまうため、吸引力が弱くなり、分離性が良好でないという問題もある。
本発明は、従来の定着装置における上述の問題を解決し、定着部材及び加圧部材への用紙巻き付きが発生することのない定着装置を提供することを課題とする。
前記の課題は、本発明により、未定着トナー像を担持する記録媒体を、定着部材と加圧部材によって挟持搬送し、前記トナー像を加熱及び加圧することにより記録媒体に定着させる定着装置において、定着直後に記録媒体が前記定着部材に沿って搬送された場合に定着部材から離れる方に記録媒体を吸着するとともに、記録媒体が前記加圧部材に沿って搬送された場合に加圧部材から離れる方に記録媒体を吸着する吸着手段を設けたことにより解決される。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記吸着手段が、記録媒体が前記定着部材に沿って搬送された場合に定着部材から離れる方に記録媒体を吸着する定着部材側吸着手段と、記録媒体が前記加圧部材に沿って搬送された場合に加圧部材から離れる方に記録媒体を吸着する加圧部材側吸着手段とから構成されることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記定着部材と前記加圧部材とが圧接されるニップの出口側近傍に配置され、前記ニップを通過した直後の記録媒体を前記吸着手段に沿って定着部材側または加圧部材側に導く分岐部材を有することを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記分岐部材が前記吸着手段と一体的に形成されていることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記分岐部材が、記録媒体を定着部材側に導く定着側部材と記録媒体を加圧部材側に導く加圧側部材とから構成され、該定着側部材と加圧側部材とが当接及び離間可能に設けられ、所定の厚さ以上の記録媒体を定着する場合に、当該分岐部材の定着側部材と加圧側部材とを離間させ、ニップ通過後の記録媒体が前記定着側部材と加圧側部材の間を通過可能なことを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記定着部材と前記吸着手段の対向部で前記吸着手段の記録媒体搬送方向下流側近傍に配置され、記録媒体を前記定着部材から剥離させる定着側剥離部材を前記定着部材に非接触に設けたことを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記加圧部材と前記吸着手段の対向部で前記吸着手段の記録媒体搬送方向下流側近傍に配置され、記録媒体を前記加圧部材から剥離させる加圧側剥離部材を前記加圧部材に非接触に設けたことを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、片面定着時に前記定着部材側吸着手段のみが吸着動作を行なうことを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、両面定着時に前記定着部材側吸着手段及び前記加圧部材側吸着手段が吸着動作を行なうことを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、記録媒体の先端部が前記吸着手段部を通過する時のみ、前記吸着手段による吸着動作を実行することを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記吸着手段はエアを吸引することにより記録媒体を吸着するよう構成され、当該吸着手段先端の記録媒体との当接部が回転可能に設けられ、該回転部には回転方向に複数個のエア吸引口が形成されていることを提案する。
また、前記の課題は本発明により、請求項1〜11のいずれか1項に記載の定着装置を備える画像形成装置により解決される。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、複数色のトナーを用いたカラー画像の形成が可能なことを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、記録媒体の両面に画像を形成可能なことを提案する。
本発明の定着装置及び画像形成装置によれば、離型剤を全く使用しないか僅かに使用するだけのいわゆるオイルレス定着においても、定着部材あるいは加圧部材から確実に用紙を分離することができるので、用紙の巻き付きを防止できる。特にトナー付着量が多いカラー画像、あるいは、両面記録においても、確実な用紙分離により巻き付きを防ぐことができる。
請求項2の構成により、定着部材側吸着手段と加圧部材側吸着手段とにより、片面定着や両面定着など、必要に応じて適切な側の吸着手段で用紙を吸着することが可能となる。
請求項3の構成により、分岐部材を有することで用紙を定着部材側または加圧部材側に導いて確実な分離を促すことができる。
請求項4の構成により、分岐部材が吸着手段と一体的に形成されるので、部材の小型化及び低コスト化を図ることができる。
請求項5の構成により、通常用紙の確実な分離を可能とするとともに、厚紙を分岐部材で偏向させず直線的に通過させることができるので、厚紙のジャムを防止して、多様な用紙に対応することができる。
請求項6の構成により、定着側剥離部材を設けたことで吸着手段を大型化しなくとも確実な分離を行なうことができる。また、剥離部材が定着部材に非接触であるため、定着部材に損傷を与えることがない。
請求項7の構成により、加圧部材側剥離部材を設けたことで吸着手段を大型化しなくとも確実な分離を行なうことができる。また、剥離部材が加圧部材に非接触であるため、加圧部材に損傷を与えることがない。
請求項8の構成により、片面定着時に定着部材側吸着手段のみが吸着動作を行なうので、省エネルギーを図ることが可能となる。
請求項9の構成により、両面定着時に定着部材側吸着手段及び加圧部材側吸着手段が吸着動作を行なうので、用紙両面の画像状態に関わらず定着部材あるいは加圧部材への用紙巻き付きを防ぐことができ、確実な分離を行なうことができる。
請求項10の構成により、記録媒体の先端部が吸着手段部を通過する時のみ吸着動作を実行するので、省エネルギーを図ることが可能となる。また、用紙の搬送を安定させることができる。
請求項11の構成により、エアの吸引により確実な用紙の分離を行なうことができる。また、吸着手段先端の記録媒体との当接部が回転可能に設けられることで、用紙の搬送を安定させることができる。
請求項13の構成により、トナー量が多く巻き付きを起こしやすいカラー画像であっても確実な用紙の分離を行なうことができる。
請求項14の構成により、トナー量が多く巻き付きを起こしやすい両面画像であっても確実な用紙の分離を行なうことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る画像形成装置の一例を示す断面構成図である。この図に示す画像形成装置は、いわゆるタンデム型のフルカラー装置であり、画像読み取り部を備えて複写装置として構成されたものである。本例のカラー複写装置は、給紙テーブル200の上に装置本体100を搭載し、その装置本体100の上にスキャナ300が配置されている。
装置本体100のほぼ中央には、無端状の転写ベルト25が配設されている。この転写ベルト25の上辺に沿って4つの作像ユニットが並べて配置されている。各作像ユニットは図に示すように、用紙搬送方向の順にイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各ユニットである。各色作像ユニットは、像担持体としての感光体ドラムA,現像器B,転写手段である転写ローラC,帯電手段としての帯電ローラD,書込装置E等の電子写真プロセスに必要な各機器を有している。各色作像ユニットの構成は同一であり、各色ユニットを示す1〜4の数字の後に上記の各機器を示すA〜Dの符号を付して図示してある。
上記の像担持体1A〜4Aは、光導電性を有する有機または無機の材料からなるドラム状感光体であり、矢印の如く図中時計回りに回転駆動される。また、書込装置Dはレーザー書込み装置であり、本例では、帯電手段Eと現像器Bの間の書込み位置で、レーザ光が感光体ドラムAに照射される。また、転写ローラCは、転写ベルト25のループ内で、各色感光体ドラムAに対向する位置に配置されている。
スキャナ300のコンタクトガラス24上に載置された原稿画像は、赤(R),緑(G),青(B)の3色に色分解した画像情報光として3つのCCD23で読み取られる。その各色光の強度レベルをもとにして所定の演算処理を行って得られたイエロー(Y),シアン(C),マゼンタ(M),黒(Bk)の各色で現像すべき書込み画像データに基づいて、各作像ユニットにおけるレーザー書込み装置1D〜4Dが駆動され、各色感光体ドラム1A〜4A上に光書き込みを行なう。
上記光書き込みに先立って、感光体ドラム1A〜4Aは帯電ローラ1E〜4Eにより帯電(本例では負帯電)される。そして、光書き込みにより感光体ドラム1A〜4A上に形成された静電潜像を、現像器1B〜4Bを用いてトナー(本例では負帯電トナー)により反転現像する。
一方、給紙テーブル200または装置本体の側面に設けられた給紙トレイから給送された用紙が、レジストローラ27によりタイミングを取られて送出され、転写ベルト25に静電的に吸着されて搬送される。その用紙上に、感光体ドラム1A〜4Aから各色トナー画像が重ね転写され、フルカラー画像が形成される。モノクロ画像の場合は、黒トナーを用いる作像ユニットのみ使用して画像形成すればよい。感光体ドラムから用紙へのトナー画像の転写は、転写ベルト25のループ内に配置された転写ローラ1C〜4Cの作用による。
トナー画像を転写された用紙は、分離手段28により転写ベルト25から分離され、オイル塗布手段を用いないオイルレスのベルト定着装置11に送られ、用紙上にトナー像が定着される。トナー像定着後の用紙は、図示しない排紙トレイに排出される。なお、装置本体100内に用紙反転部を設けるか、外部に両面装置を装着するなどにより、用紙を反転させて両面複写できるように構成しても良い。
本例における転写ベルト25は、ポリエステルフィルムなどの誘電体からなり、転写ローラ1C〜4Cから正の電荷が付与されるので、用紙分離後に除電装置26により除電する。除電装置26は、転写ベルト25の両面からチャージャで負のACコロナ放電を行い、転写ベルトの蓄積電荷を中和(除電)して、転写ベルト25を初期化する。さらに転写ベルト25に対して、クリーニングユニット22が設けられており、ベルト上に残留したトナーのクリーニングが行なわれる。転写ベルト用分離手段28はチャージャであり、用紙の上面から負のACコロナ放電を行なって用紙の蓄積電荷を中和(除電)し、用紙が転写ベルト25から分離する際の剥離放電によるトナーのチリを防止する。
本例のカラー画像形成装置は複写装置として説明したが、プリンタ、あるいはファクシミリの機能をもたせることも可能であり、必要に応じてネットワークや通信回線に接続すればよい。
次に、本発明の要点である定着装置について説明する。
図2は、本発明を適用した定着装置の第1実施例の要部構成を示すものである。この定着装置の基本構成について、図3を参照して先に説明する。なお、図1では、定着装置として第1実施例の定着装置11を搭載し、その基本構成だけを図示してあるが、後述する他の実施例の定着装置も搭載可能である。
図3に示すように、エンドレスの定着ベルト8は、定着ローラ6と加熱ローラ7とに掛け渡され張設されている。定着ローラ6は図中時計回りに回転駆動され、定着ベルト8を同方向に回動させる。定着ベルト8を間に挟んで定着ローラ6に圧接するように、加圧ローラ10が設けられている。
本例の定着ベルト8は、耐熱性樹脂や金属から形成されたエンドレスのベルト状基体を用いている。耐熱性樹脂の材質としては、ポリイミド、ポリアミドイド、ポリエーテルケトン(PEEK)等を挙げることができ、金属ベルトの材質としては、ニッケル、アルミニウム、鉄等を挙げることができる。厚さは100μm以下の薄肉のものが望ましい。定着ベルト8表面は、用紙及びトナー像と加圧接触するので離型性に優れる必要があり、また、耐熱性、耐久性にも優れたものが好ましい。そのため、定着ベルト8表層は耐熱離型層(フッ素系樹脂、高離型シリコーンゴム等)が被覆された構成になっている。例えばフッ素樹脂の場合、吹き付け等により基体表面に塗布され、加熱融着させることで表面離型層が形成される。高離型シリコーンゴムの場合、ゴム硬度25〜65度(JIS-A硬度計)、厚さが100〜300umの範囲が良好な定着姓及び熱応答性を得る条件として望ましい。また定着ベルト8の別の構成として、ポリイミド等の耐熱性樹脂の基体にシリコーンゴム等の弾性体層を設け、更にその弾性体層の上にフッ素樹脂、PFAチューブ等の離型層を設けると、OHP透明性、均一定着においてより良好な定着画像を得ることができる。
定着ローラ6はアルミニウムの芯金を有し、その上に弾性層としてゴム硬度JIS-A13度のシリコーンゴム5mmを設け、更にその上に表面層として厚さ20μmのフッ素コートを被覆した。定着ローラ6の径はφ50mmで、表面硬度はアスカーC44度である。
加熱ローラ7は径φ30mmのアルミニウムの中空円筒薄肉ローラとし、その内部には熱源としてハロゲンヒータ16を備えている。また、スプリング等の付勢手段を付設することで、定着ベルト8に所定のテンションを与えるようになっている。
ハロゲンヒータ15を熱源として内蔵する加圧ローラ10もアルミニウムの芯金を有し、その上に弾性層としてゴム硬度JIS-A35度のシリコーンゴム2mmを設け、更にその上に表面層として厚さ50μmのPFAチューブを被覆した。加圧ローラ10の径もφ50mmで、表面硬度はアスカーC72度である。
上記のような基本構成において、表面にトナー像を担持した用紙Pは、図の右から左方向に搬送され、定着ベルト8を介して定着ローラ6と加圧ローラ10とが圧接されるニップ部において加熱・加圧され、トナー像が用紙上に定着される。
さて、図2に示すように、本第1実施例の定着装置11では、定着ニップの出口直後に分岐部材20が設けられている。この分岐部材20は、ニップを通過した直後の用紙を定着ベルト8側または加圧ローラ10側に導くためのものである。本例では、分岐部材20は定着ローラ6及び加圧ローラ10の軸方向に延設された(図面に垂直な方向に長さを有する)部材である。その分岐部材20の用紙搬送方向直下流側で定着ベルト8の近傍と加圧ローラ10の近傍とに、それぞれ吸引部材12が配置されている。各吸引部材12,12は、それぞれ連通管14,14により吸気装置13,13に連結されている。吸引部材12,吸気装置13,連通管14で用紙吸着手段を構成し、本実施例では、定着部材側と加圧部材側に1組ずつ吸着手段を配置している。
定着ベルト8側の吸引部材12は、定着ベルト8との対向部に設けられた吸引口12a(図4参照)を有しており、定着ベルト8側の吸気装置13が作動することにより、吸引口からエアを吸引する。同様に、加圧ローラ10側の吸引部材12は、加圧ローラ10との対向部に設けられた吸引口12a(図4参照)を有しており、加圧ローラ10側の吸気装置13が作動することにより、吸引口からエアを吸引する。なお、各吸引部材12,12の吸引口は、図面に垂直な長手方向(定着ローラ6及び加圧ローラ10の軸方向)に複数個設けられているものである。
図中の符号17は制御手段、符号18は画像形成装置の操作部を示し、操作部18から入力された信号は制御手段17に送られ、その信号に基づいて制御手段17が両吸気装置13,13の動作を制御する。なお、各吸引部材12,12の近傍で、定着ローラ6及び加圧ローラ10のそれぞれ回動方向の下流側に僅かの距離をおいて、剥離シート19,19が設けられている。この剥離シート19,19は、それぞれ定着ベルト8または加圧ローラ10に非接触に配置されている。
ここで、用紙の搬送動作について説明する。
ニップ出口直後の用紙先端は、紙種,先端部の画像状態,片面あるいは両面画像等の定着条件により様々な挙動をする。ある場合は定着ベルト側に巻き付こうとし、ある場合は加圧ローラ10側に巻き付こうとする。さらに、巻き付く際の用紙の挙動は様々であり、また、どちら側にも巻き付かない場合もある。このような用紙の挙動により、ニップ出口直後において用紙ジャムが発生する可能性がある。
そこで、本実施例の定着装置では、ニップ出口の直後に分岐部材20を配置することで、吸引部材12と定着ベルト8との対向部、あるいは、吸引部材12と加圧ローラ10との対向部に確実に用紙を導くように構成している。そして、その吸引部材12と定着ベルト8又は加圧ローラ10の対向部に開口する吸引口12aを有する吸引部材12を設けて用紙を吸着することにより、用紙を定着ベルト8又は加圧ローラ10から確実に分離できるように構成している。
図4は、本実施例の定着装置において、用紙が定着ニップを出て分離された状態を示すものである。
この図に示すように、定着ベルト8を挟んで定着ローラ6と加圧ローラ10とが圧接されて形成される定着ニップ部を出た用紙Pは、分岐部材20により、定着ベルト8側の吸引部材12または加圧ローラ10側の吸引部材12の方へ導かれる。図では、定着ベルト8側に送られた用紙を実線で示し、加圧ローラ10側に送られた用紙を仮想線(一点鎖線)で示してある。分岐部材20により吸引部材12の方へ導かれた用紙は、吸引部材12の吸引口12aから吸引されるエアによって吸引され、定着ベルト8又は加圧ローラ10から確実に分離される。そして用紙は、剥離シート19と吸引部材12の間を通って下流側に搬送される。
ところで、定着装置の入口部には先端検知部材21が配置されており、この先端検知部材21で用紙先端を検知する。先端検知部材21が用紙先端を検知すると、その検知信号に基づいて制御手段17は、用紙が吸引部材12と定着ベルト8との対向部または吸引部材12と加圧ローラ10との対向部を通過する時に吸気装置13,13を作動させ、用紙を吸引する。用紙先端が吸引部(吸引部材12と定着ベルト8又は加圧ローラ10との対向部)を通過した後は、吸気装置13,13の作動を停止させる。用紙の先端部を吸引して定着ベルト8又は加圧ローラ10から確実に分離して剥離シート19と吸引部材12の間に用紙先端部を導いた後は、剥離シート19によって用紙の分離が行なわれる。上記したように剥離シート19,19は定着ベルト8又は加圧ローラ10に非接触であるので、オイルレス定着においても、定着ベルト8及び加圧ローラ10に損傷を与えることなく、それらへの用紙巻き付きを防止することができる。
図1に示す画像形成装置が両面機能(用紙の両面へ画像形成する機能)を有する構成の場合、操作部18又は外部のコンピュータ等からの入力で両面定着が必要とされる画像形成が指定された場合は、両側の吸気装置13,13の作動を許可する(実際の作動タイミングは、上述したように先端検知部材21の検知信号に基づいて作動させれば良い)。両面定着の場合は、各面の先端部の画像状態によって用紙がどちら側に巻き付こうとするか分らないので、定着ベルト8側の吸気装置13だけでなく加圧ローラ10側の吸気装置13も作動させる。
一方、片面定着時は、本例の場合定着ベルト8側にトナー像があるため、加圧ローラ10側に巻き付くような大きな力が働かないので、定着ベルト8側の吸気装置13だけが作動するように制御する。万一用紙が加圧ローラ10側に分岐されたとしても、加圧ローラ10側に巻き付く大きな力が働かないので、用紙先端と加圧ローラ10間の隙間は大きく、剥離シート19で充分に分離可能である。
このように、本実施例の定着装置11においては、分岐部材20を配置すると共に定着ベルト8側及び加圧ローラ10側の双方に吸引部材12を設けたことにより、特にトナー付着量が多く用紙巻き付き力の強いオイルレスのカラー定着の両面定着時においても、確実に用紙を分離して巻き付きを防止することができるとともに、定着ベルト及び加圧ローラに接触する部材を有さないことにより、定着ベルト及び加圧ローラに損傷を与えることもない。また、用紙先端部に余白がなく非常に巻き付きを起こしやすい全面画像(の用紙)においても、用紙の巻き付きを防止することができる。もちろん、通常の片面画像やモノクロ画像においては、確実に用紙を分離して巻き付きを防止することができる。
また、本実施例の定着装置では剥離シート19を備えているので、吸気装置13は、用紙先端が剥離シート19部に掛かる程度に吸引すればよいので、(吸引部材12だけで用紙を分離する場合に比べて)吸引力を小さくすることができ、吸気装置13を大型化(強力化)する必要がない。
なお、本実施例の場合、吸気装置13を2つ備えているので、上記のように片面定着時には加圧ローラ10側の吸気装置13を停止させることができるが、常に両側の吸引部材12,12から吸引を行なうのであれば、吸気装置13を1つとする構成も可能である。また、本実施例では、吸引部材12の吸引口12aは、用紙搬送方向には1つの構成(複数個の吸引口12aを定着ローラ6及び加圧ローラ10の軸方向に1列に並べた構成)としたが、用紙搬送方向に複数個の吸引口12aを設ける構成(複数個の吸引口12aを定着ローラ6及び加圧ローラ10の軸方向に複数列、例えば2列に並べた構成)も可能である。
次に、定着装置の第2実施例を図5〜8を参照して説明する。
用紙が厚紙の場合は剛性が大きいので、図2の第1実施例のような屈曲の大きい搬送経路を採ることは困難である。また厚紙は、定着ベルト8又は加圧ローラ10に巻き付くことなくニップを出た後ほぼ直線的に搬送される。そこで、本実施例では、定着ニップの出口直後に配置した分岐部材を、分割可能な分岐部材30とした。
図5に示すように、本第2実施例の定着装置31では、定着ニップの出口直後に配置した分岐部材30は、定着ベルト側部材(以下、上側部材と呼ぶ)30aと加圧ローラ側部材(以下、下側部材と呼ぶ)30bとに分割可能に構成されている。分岐部材30が異なる以外の基本構成は前記第1実施例と同様であるため、重複する説明を省略して異なる部分のみ説明する。
図5では、分岐部材30が上側部材30aと下側部材30bとに分割離間した状態で、その間を用紙Pが通過している様子を示す。
図6,7は、分岐部材30の構成と動作を説明するものである。
これらの図に示すように、分岐部材30は上側部材30aと下側部材30bから構成されている。下側部材30bは定着装置の筐体に固定されている。上側部材30aは、軸33により揺動可能に支持されているレバー32に連結され、図の上下方向に移動可能に設けられている。レバー32の一端部付近と定着装置筐体の間にスプリング等の弾性部材34が装着され、レバー32に対して図中時計回りの付勢力が与えられている。この付勢力により、分岐部材30の上側部材30aと下側部材30bは通常状態では当接して一体化されている。レバー32の他端部付近には、ソレノイド35のアーム35aが装着されている。ソレノイド35は制御手段17により制御される。
ソレノイド35がオンされると、図7に示すように、アーム35aが引き込まれ、弾性部材34の付勢力に抗してレバー32を図中半時計回りに回動させる。これにより、レバー32の一端側(上側部材30aが連結された側)が持ち上がり、分岐部材30の上側部材30aと下側部材30bが離間する。ソレノイド35がオフすると、弾性部材34の付勢力により図6の状態に戻り、分岐部材30の上側部材30aと下側部材30bは当接して一体化する。
図8は、分岐部材30とソレノイド35を図6,7の右方向から見た側面図である。分岐部材30は定着ローラ6及び加圧ローラ10の軸方向に長い部材であり、その上側部材30aの両端部付近に一対のソレノイド35,35が連結され、上側部材30aを移動させるように構成してある。
さて、図1の画像形成装置の操作部18又は外部のコンピュータ等からの入力により厚紙定着モードが指定されると、制御手段17はソレノイド35をオンして、上側部材30aが移動され、下側部材30bから離間される。すなわち、図7に示すように分岐部材30が分割された状態となる。その状態で厚紙の定着が行われ、定着ニップを通過した用紙は、図5に示すように分割状態の上側部材30aと下側部材30bの間を通って搬送される。このとき、吸引装置13,13は停止しており、吸引部材12による吸引は行なわれない。
通常用紙の場合は、図6に示すように分岐部材30は一体化した状態であり、前記第1実施例と同様に吸引装置13,13が制御され、吸引部材12からの吸引により、用紙は確実な分離が行なわれる。
本第2実施例の定着装置31においては、前記第1実施例と同様に通常用紙の確実な分離を可能とするとともに、厚紙を直線的に通過させることができるので、厚紙のジャムを防止して、多様な用紙に対応することができる。
なお、ユーザが厚紙モードを指定するのではなく、定着ニップの上流側に紙厚検知手段を設けて用紙の厚さを自動的に検知し、所定の厚さ以上の用紙を検知した場合に分岐部材30を分割させるように構成しても良い。
また、本例では、弾性部材34とソレノイド35により分岐部材30の一体化及び分割を行なうように構成したが、分岐部材30を一体化及び分割させる構成は任意の構成を採用することができる。例えば、ステッピングモータを用いてレバー32を回動させる構成などが考えられる。
次に、定着装置の第3実施例を図9〜11を参照して説明する。
図9に示す本第3実施例の定着装置41は、吸気装置13,13の連通管14,14に接続された吸引部材42,42の構成が異なること以外は、図5〜8で説明した前記第2実施例と同様である。したがって、重複する説明は省略し、異なる部分を中心に説明する。
本第3実施例の定着装置41における吸引部材42,42は、回転可能な吸引ローラとして構成されている。吸引ローラ42,42は、その周方向に複数の吸引口42aを有している。また、その各吸引口42aは、図10の側面図に示すように、長手方向(定着ローラ6及び加圧ローラ10の軸方向)にも複数個が列設されているものである。吸気装置13,13が作動することにより、吸引部材42,42の各吸引口42aからエアが吸引される。
図11に示すように、吸引ローラ42は軸受43,43により回転自在に支持されている。その吸引ローラ42の一端部にはギヤ44が装着され、図示しない駆動機構を回して吸引ローラ42が回転駆動される。なお、本例では、吸引ローラ42に駆動力を与えていたが、駆動せずに用紙の搬送による連れ回りとしても良い。
一方、連通管14の端部には大径部45が形成され、その大径部45で、吸引ローラ42の他端部が軸受46を介して連通管に接続されている。このような構成により、吸引ローラ42が回動しても、吸気装置13の作動により連通管14を介して吸引ローラ42の吸引口42aからエアが吸引される。
本第3実施例の定着装置41においては、定着時に吸引ローラ42はエアーを吸引しながら回転することにより用紙を吸着搬送し、定着ベルト8又は加圧ローラ10から用紙を分離する。吸引部材が回転することにより、用紙の搬送をより安定させることができる。
次に、定着装置の第4実施例を図12を参照して説明する。
図12に示す本第4実施例の定着装置51は、ベルト定着方式ではなく、ローラ定着方式の定着装置である。図に示すように、加圧ローラ10に圧接して定着ローラ50が設けてある。この定着ローラ50は、加圧ローラ10と同一のローラとし、フラットニップ形状とした。また、定着ローラ内部には熱源としてのハロゲンヒータを備えている。そして、定着ローラ50と加圧ローラ10に接触又は近接して、温度検知手段52,53が配置されている。この温度検知手段52,53で検知したローラ温度に基づいて、各ローラ内に配設したハロゲンランプの点灯を制御する。
本実施例の定着装置51は、定着ベルト方式に代えて定着ローラ50を設けたこと以外は図5〜8で説明した第2実施例の定着装置と同様であり、用紙分離機能も同様であるため、これ以上の説明を省略する。
次に、定着装置の第5実施例を図13,14を参照して説明する。
図13に示すように、本第5実施例の定着装置61は、1つの吸気装置13に連通管14を介して接続された1つの吸引部材62を備えている。また、本例では、定着ニップの出口直後に分岐部材が設けられていない。これ以外の構成は図2の前記第1実施例と同様であるので、重複する説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
図14に吸引部材62の側面図を示すように、本例の吸引部材62は略コの字状をしている。その吸引部材62の内部には、連通管14に接続されるパイプ63が内蔵されている。パイプ63は2股に分かれ、一方は略コの字状吸引部材62の上側部に、他方は略コの字状吸引部材62の下側部に延設されている。その上側部と下側部には、それぞれ複数個の吸引口62aと62bとが設けられている。吸引口62aと62bは、定着ローラ6及び加圧ローラ10の軸方向に並び、最大用紙幅に対応する範囲に配置されている。各吸引口62a及び62bは、図13から明らかなように、上側の各吸引口62aが定着ベルト8との対向部に、下側の各吸引口62bが加圧ローラ10との対向部に向けて開口されている。
さて、定着ニップを通過した用紙は、厚紙などほぼ直線的にニップ部から出てくる用紙の場合は定着ベルト8または加圧ローラ10に巻き付く恐れはなく、吸引部材62の中央空間部64(図14)を通過して搬送される。
また、定着ベルト8側に巻き付くようにしてニップ部から出てくる用紙の場合は、上側の各吸引口62aで吸引することにより定着ベルト8から分離され、剥離シート19と吸引部材62の間に導かれることにより、確実な分離が行なわれる。
さらに、加圧ローラ10側に巻き付くようにしてニップ部から出てくる用紙の場合は、下側の各吸引口62bで吸引することにより加圧ローラ10から分離され、剥離シート19と吸引部材62の間に導かれることにより、確実な分離が行なわれる。
本実施例では、吸引部材62,連通管14及び吸気装置13が一組だけであるので、装置コストを抑制することができる。また、可動部を有さない簡単な構成で普通紙から厚紙までの多様な用紙に対応することが可能である。
次に、定着装置の第6実施例を図15を参照して説明する。
図15に示す本第6実施例の定着装置71は、分岐部材と吸引部材を一体化させた部材を備えること以外は図13の前記第5実施例と同様であるので、重複する説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
本実施例における分岐吸引部材72は、定着ニップの出口直後に配置される分岐部材とエア吸引口を有する吸引部材とを一体化させたものであって、部材のニップ側先端部が鋭角に形成されている。本例の分岐吸引部材72は第5実施例の吸引部材62とは異なって『コ』の字状になっておらず、定着ローラ6及び加圧ローラ10の軸方向に長さを有する部材であり、その先端鋭角部はニップの出口直後に位置している。
本例の分岐吸引部材72は2股に分岐したパイプを内蔵しており、その下流側端部は連通管14に接続されている。2股に分岐した上流側は、先端鋭角部の2つの斜面部に開口して吸引口72a,72bとなっている。定着ベルト側斜面に開口する吸引口72aは、定着ベルト8に対向して設けられている。加圧ローラ側斜面に開口する吸引口72bは、加圧ベルト10に対向して設けられている。吸気装置13が作動することにより、両吸引口からエアが吸引される。
本実施例の定着装置71において、ニップを通過して出てきた用紙は、分岐吸引部材72の先端鋭角部により定着ベルト8側または加圧ベルト10側に導かれる。用紙先端が定着ベルト8側に進行した場合は、図で上側の吸引口72aから吸引されるエアにより定着ベルト8からの確実な分離が図られる。用紙先端が加圧ローラ10側に進行した場合は、図で下側の吸引口72bから吸引されるエアにより加圧ローラ10からの確実な分離が図られる。どちらの場合も、用紙は分岐吸引部材72に沿って搬送され、剥離シート19と分岐吸引部材72の間に進入して搬送されることにより、定着ベルト8又は加圧ローラ10からの確実な分離が行なわれる。
本実施例では、分岐吸引部材72,連通管14及び吸気装置13が一組だけであるので、装置コストを抑制することができる。また、分岐部材と吸引手段が一体的に構成されているので、ニップを出た直後の用紙先端を確実に吸引口72a又は72bに導くことで、確実な分離を促すことができる。
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。画像形成装置としては複写装置に限らず、ファクシミリやプリンタとして構成することもできる。また、複数の機能を備える複合機でも良いことは言うまでもない。
定着装置の構成も適宜変更可能であり、例えば熱源をローラ外部に配置する構成でも良い。また、誘導加熱方式を採用することも可能である。ベルト定着装置におけるベルトの張設方法や、ベルトあるいは定着ローラ・加熱ローラ・加圧ローラ等の構成や材料なども適宜設定することができる。
本発明に係る画像形成装置の一例を示す断面構成図である。 定着装置の第1実施例の要部構成図である。 その定着装置の基本構成図である。 その定着装置において、用紙が定着ニップを出て分離された状態を示す模式図である。 定着装置の第2実施例の要部構成図である。 分岐部材の構成を説明する模式図である。 分岐部材の動作を説明する模式図である。 分岐部材付近の側面図である。 定着装置の第3実施例の要部構成図である。 吸引ローラの側面図である。 吸引ローラ等の断面図である。 定着装置の第4実施例の要部構成図である。 定着装置の第5実施例の要部構成図である。 その定着装置の吸引部材の側面図である。 定着装置の第6実施例の要部構成図である。
符号の説明
1A〜4A 像担持体
6 定着ローラ
7 加熱ローラ
8 定着ベルト
10 加圧ローラ
11,31,41,51,61,71 定着装置
12,62 吸引部材
13 吸気装置
14 連通管
15,16 ハロゲンヒータ
17 制御手段
18 操作部
19 剥離シート
20,30 分岐部材
21 先端検知部材
35 ソレノイド
42 吸引ローラ
42a 吸引口
50 定着ローラ
62a,62b 吸引口
72 分岐吸引部材
72a,72b 吸引口

Claims (14)

  1. 未定着トナー像を担持する記録媒体を、定着部材と加圧部材によって挟持搬送し、前記トナー像を加熱及び加圧することにより記録媒体に定着させる定着装置において、
    定着直後に記録媒体が前記定着部材に沿って搬送された場合に定着部材から離れる方に記録媒体を吸着するとともに、記録媒体が前記加圧部材に沿って搬送された場合に加圧部材から離れる方に記録媒体を吸着する吸着手段を設けたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記吸着手段が、記録媒体が前記定着部材に沿って搬送された場合に定着部材から離れる方に記録媒体を吸着する定着部材側吸着手段と、記録媒体が前記加圧部材に沿って搬送された場合に加圧部材から離れる方に記録媒体を吸着する加圧部材側吸着手段とから構成されることを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記定着部材と前記加圧部材とが圧接されるニップの出口側近傍に配置され、前記ニップを通過した直後の記録媒体を前記吸着手段に沿って定着部材側または加圧部材側に導く分岐部材を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記分岐部材が前記吸着手段と一体的に形成されていることを特徴とする、請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記分岐部材が、記録媒体を定着部材側に導く定着側部材と記録媒体を加圧部材側に導く加圧側部材とから構成され、該定着側部材と加圧側部材とが当接及び離間可能に設けられ、
    所定の厚さ以上の記録媒体を定着する場合に、当該分岐部材の定着側部材と加圧側部材とを離間させ、ニップ通過後の記録媒体が前記定着側部材と加圧側部材の間を通過可能なことを特徴とする、請求項3に記載の定着装置。
  6. 前記定着部材と前記吸着手段の対向部で前記吸着手段の記録媒体搬送方向下流側近傍に配置され、記録媒体を前記定着部材から剥離させる定着側剥離部材を前記定着部材に非接触に設けたことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 前記加圧部材と前記吸着手段の対向部で前記吸着手段の記録媒体搬送方向下流側近傍に配置され、記録媒体を前記加圧部材から剥離させる加圧側剥離部材を前記加圧部材に非接触に設けたことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 片面定着時に前記定着部材側吸着手段のみが吸着動作を行なうことを特徴とする、請求項2に記載の定着装置。
  9. 両面定着時に前記定着部材側吸着手段及び前記加圧部材側吸着手段が吸着動作を行なうことを特徴とする、請求項2又は8に記載の定着装置。
  10. 記録媒体の先端部が前記吸着手段部を通過する時のみ、前記吸着手段による吸着動作を実行することを特徴とする、請求項1,8,9のいずれか1項に記載の定着装置。
  11. 前記吸着手段はエアを吸引することにより記録媒体を吸着するよう構成され、
    当該吸着手段先端の記録媒体との当接部が回転可能に設けられ、該回転部には回転方向に複数個のエア吸引口が形成されていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の定着装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  13. 複数色のトナーを用いたカラー画像の形成が可能なことを特徴とする、請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 記録媒体の両面に画像を形成可能なことを特徴とする、請求項12又は13に記載の画像形成装置。
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