JP2005240839A - 重層形振動遮断接続機構 - Google Patents

重層形振動遮断接続機構 Download PDF

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Abstract

【課題】
工学的構造物への外部(他の構造物など)からの変位または力による振動的または衝撃的入力に対し、該構造物の最低次共振をも含め、総ての共振を効果的に抑制する振動遮断接続機構を提供する。
【解決手段】
2構造物間の接続機構を、弾性接続要素(スプリングなど)および慣性接続要素(直列質量)より構成された第1層(遮断層)に加え、弾性接続要素と粘性接続要素(ダンパーなど)より構成された第2層(減衰層)を重層的に設置することにより、振動・衝撃をより効果的に遮断もしくは抑制する重層形振動遮断接続機構を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、設備と保守が極めて容易な受動的制振技術の範疇に属し、機械、建設、土木などの広い分野での防制振への効果的な活用を目的としている。
上記分野での従来の技術は、ほぼ粘性的または固体摩擦的な振動減衰機構、いわゆるダンパー、および個別の振動系を形成する、いわゆるダイナミックダンパーを原振動系に付加することによる制振に限定されており、本発明者が先に出願した特開平9−177875号の発明および本発明のように振動源からの振動エネルギの流入を振動遮断接続機構によって積極的に遮断する技術は見当たらない。
特開平9−177875号公報
特開平9−177875号の振動遮断接続機構は伸縮的接続系、せん断的接続系、回転的接続系に対して等しく適用される機構であるが、図12に見るように、振動の発生を忌避したい構造物を、加振源を有する他の構造物に、構造的に要求される静的な剛性をもって接続しながらも、特定の振動数近傍において加振源からの振動力の伝達を極めて効果的に抑制するものである。
構造物の加振による危険な状態は特に共振により生じ、構造物が多自由系であれば、一次共振、二次共振、・・・等々それぞれの共振点で特有の振動形の大振幅の振動を生ずる。振動遮断接続機構はその諸定数(主としてk,m)を適当に調整することにより、極めて効果的に共振振幅を抑制することができる。
しかし、この共振振幅抑制の効果には一つの例外があり、最低次の一次共振はこの振動遮断接続機構では抑制できない特性をもつ。すなわち、最も基本的な、振動忌避構造物が図13右上に見るような単一質量mである1自由度系の(しかもm,cが共にゼロである時の固有振動数が1Hzである場合)の例について、上記の特性を以下に例示する。
図13のグラフは、この振動系の下方加振源変位xの定常強制における加振振動数(横座標Hz)に対し、振動忌避構造物の質量(支持質量)mへの変位xの伝達率(縦軸)を示したもので、先ずグラフ上の太線は振動遮断接続機構の弾性接続要素kのみが存在する場合、すなわち振動遮断特性も減衰特性も有しない場合の変位伝達特性を、後の比較のために示したものである。
同じ図13のグラフに付記された4本の細線は、振動遮断接続機構の粘性接続要素cはゼロのまま、慣性接続要素(直列質量、シリーズマス)mを順次増大し、それぞれ遮断振動数が4,3,2,1Hzとなるように設定した時の変位伝達率を与える曲線である。グラフに見るごとく、遮断点(○印)で変位伝達率は的確にゼロとなるが、遮断振動数の低下につれて、遮断点での曲線の屈折は鋭角的となる。
また、遮断振動数=1Hzと調整した時の曲線は、原系の固有振動数(=共振振動数)で変位伝達率をゼロ、すなわち原系での共振振幅をゼロに押さえ込んだことになるが、極めてピンポイント的となるのみならず、グラフに見るように、慣性接続要素mの増大、すなわち遮断振動数の順次の低下(4,3,2,1Hz)につれて、その時の振動系そのものの共振応答の山は幅狭く急峻化しつつ低振動数方向に移行する。すなわち、振動遮断接続機構により共振振幅の山をおさえようとしても、共振点はどこまでも低振動数の方向に逃げて行き、結局、完全に押さえ込むことはできない。
そこで今度は、図13に示した場合と同じ系に、図14右上に見るように限界減衰の40パーセントの減衰を与える粘性接続要素cを加えて、粘性減衰効果により共振の山の高さを押さえようとした時の定常変位振幅応答の結果を図14に細線で示す。図14における太線のカーブは無遮断(m=0)の元系に同じ減衰を与えた時のものである。この解析例よりも明らかなごとく、粘性接続要素cを振動遮断接続機構内に追加することにより共振振幅を顕著に抑制しようとすると、はじめに設定した振動遮断特性はほとんど喪失してしまう。
本発明は、振動遮断接続機構(特許文献1の特開平9−177875号)におけるこの欠点を補正・改善することを課題としている。
特開平9−177875号の振動遮断接続機構に粘性接続要素を付加した時の上記の欠点は「振動時の弾性接続力と慣性接続力を、その逆位相性により相殺させて振動の伝達を遮断する」という遮断原理よりして当然の結果であり、この機構自体に強い減衰能を期待することはできない。
そこで、本発明は図1に見るごとく加振源と振動遮断接続機構との接続端間にm’,c’,k’より成る減衰機構を挿入し重層形に構成することにより、振動力伝達を特定の加振振動数において極めて効果的に遮断するとともに、基本共振振幅を適当に抑制することを可能ならしめたものである。
すなわち、本発明は、2構造物A,Bあるいは1構造物内の2つの部分構造の特定の2節点の、それぞれ1つの節点変位成分qA,qBの間を、2種の接続要素すなわち弾性接続要素(それを代表するバネ定数をkとして、qA〜qB間に、位置エネルギU=1/2・k(qA−qB2を蓄積する特性を有する要素)および慣性接続要素(それを代表する慣性定数mとして、qA〜qB間に、運動エネルギT=1/2・m A Bを蓄積する特性を有する要素)とにより接続連結し、静荷重に対してはバネ定数kによる接続剛性を与えると同時に、何等かの加振源により誘起された定常または準定常振動状態において、前記静荷重により作用する接続力に重畳される振動成分に対しては、その加振円振動数ω(rad/s)に対応して、前記2定数k,mをω=(k/m1/2の関係を成立させるごとく調整することにより、前記2接続要素を通しての接続力の振動成分を相殺させる第1の層(遮断層)に、さらに、質量m’,弾性接続要素k’,および粘性接続要素c’よりなる第2の層を加えた2層により、前記2節点間の振動力または正弦波の半波形を主体とする衝撃力の伝達を完全に遮断もしくは効果的に抑制する重層形振動遮断接続機構を提供する。
以上の構成をもつ本発明の振動遮断接続機構によれば、はじめに設定した振動遮断特性をほとんど喪失させることなく、低次から高次までのものを含め共振振幅を顕著に抑制することができる。
本発明による重層形振動遮断接続機構は、その接続する2節点の変位成分qA,qBが互いに“伸縮的”であるような“伸縮的振動系”、互いに“せん断的”であるような“せん断的振動系”、或いは互いに“回転的”であるような“回転的振動系”に適用しうるように具体化することができる。
特開平9−177875号の振動遮断接続機構で単一剛体(質量m)を支持した場合(図12に見る振動系で、振動忌避構造物が単一剛体mである場合)について、その振動抑制特性の弱点を例示したものが図13、図14に見る伝達率の曲線群であった。
それ等と対比して図1に示す本発明の重層形振動遮断接続機構により単一剛体を支持した場合(図2右上参照)の加振源から接続端への変位伝達率(数式6による算出)の結果を図2に示す。
この解析結果より明らかなように、本発明の重層形振動遮断接続機構によれば、特定の加振振動数近辺での強力な振動遮断特性と、基本共振振幅の効果的な抑制を同時に達成することが可能となる。
図3は図2における一曲線(遮断振動数3Hzの時の曲線)と、その時のX’(すなわちm’の変位の振幅)とを対比して示したものである。図に見るように、質量m(振動忌避構造物)の振動変位の振幅Xを抑制することと代償的に減衰層の質量m’には大きな変位の振幅X’を生じているここが判る。
なお、以上では基本的な一例として、図2右上に図示した振動系において下部基板をx0=X0iωtと定常変位強制した場合の、振動忌避構造物(この例では単一質量m)への振動応答変位x=Xeiωtへの変位伝達率、すなわちT=|X/X|について本発明の効果を述べた。
しかし、本例のような線形力学系に対しては、一般にクラーク・マクスウェル(1831〜1879)の相反定理(reciprocal theorem:例えば奥村敦史著、材料力学、47ページ、コロナ社参照)の成立が保証されており、上記の変位の伝達率は逆方向での力の伝達率でもある。
すなわち、図2に見る力学系において基礎変位をx0=0と固定し、上部質量mに上下方向の定常加振力f=Feiωtを加えた場合、下部基礎に伝達される振動力をf=Fiωtとすると、この逆方向の力の伝達率T=|F/F|も上記の変位伝達率T=|X/X|と等価となる。すなわち、T=Tとなることが保証されている。
従って、本発明による重層形振動遮断接続機構は、例えば図2に見る振動系を工場建築と見て、工場の床m上に稼動する諸々の回転機等により発生する衝撃力、振動力の基礎地盤への伝達の遮断に対しても、あるいは自動車や船舶などにおける動力機関よりの車体・船体への有害な振動力の伝達の遮断機構(所謂エンジン・マウント)としても、等しく効果的に適用されるものである。
本発明の重層形振動遮断接続機構の実施形態は、表象的には正に図1に示したものにつきる。ただし、接続する変位成分x,x’,x等が相互に伸縮的であったり(図1に見る力学系は正にこの場合)、せん断的であったり、回転的であったりすることにより、記号k,c,m,
等で表象されている現実のメカニズムは特開平9−177875号の明細書に例示したごとく様々のものとなる。
振動忌避構造物自体は全く一般であるが、ここではそれが単一の質量mであるとして、図1の系の運動方程式を示せば:
Figure 2005240839
図1に見るごとく振動力伝達の遮断を目的とする層を遮断層、減衰を目的とする層を減衰層と名付ける。遮断層中の粘性接続要素cの存在は、積極的に望ましいものではないが、現実の機構における不可避的な摩擦などを必要に応じて等価粘性として考慮するため付加した。
加振源変位をx0=X0iωt; i:虚数単位、ω:円振動数(rad/s),t:時間(s)と強制変位加振した時の、この系の定常応答x’=X’eiωt・・・〔数3〕,x=Xeiωt・・・〔数4〕を仮定して数式1より
加振端変位から中層変位への変位伝達率:
T’=|X’/X|・・・〔数5〕
加振端変位から接続端変位への変位伝達率:
T=|X/X|・・・〔数6〕
を導くことができる。
既に示した図13,図14,図2の伝達率の曲線は全て数式6により算出されたものである。
以上では対象とする接続系が「伸縮的接続」の場合、すなわち図1のような場合を代表例として説明した。しかし先にも述べた如く、本発明は全く相似的に動力伝達軸系のような「回転的接続」の系の捩れ振動伝達の遮断に対しても、また、水平方向の地震入力に対するあまり細高くない多層建築物のような「せん断的接続」の系の免制震に対しても、極めて効果的に活用される。以下に二つの例を示す。
1.動力伝達軸系における応用例
図4にその概念図を示す。図4において、1は加振源側の回転軸、2は捩り振動忌避構造物側の回転軸で、この両回転軸1,2の間には遊星歯車3が介在されている。4はトーションラバースプリングで、その捩り粘弾性がk’,c’であり、また、5はトーションラバースプリングで、その捩り粘弾性がk,cである。この図4は本発明の本質的構造を伸縮的接続系の形で示した図1に正に対応するものに外ならず、変位および各接続要素を代表する諸記号の対応は〔表1〕に示すとおりである。
Figure 2005240839
上記の対応表におけるI’,Iについて以下に説明する。図4に見るIは図に実斜線のハッチングを施した加振源側のディスクの回転慣性モーメントのみならず、それに剛接された主軸の一部と、その右端の遊星歯車3の自転軸支持部材、およびそれに結びついた集中質量としての遊星歯車3をも含めた主軸心まわりの回転慣性モーメントである。
は太陽歯車(外歯車)の回転慣性モーメントであり、Iは太陽歯車(内歯車)と捩り振動忌避構造物側の回転軸を含めた主軸まわりの回転慣性モーメントである。
単純化のために遊星歯車の自転軸まわりの回転慣性モーメントをI,I,I等に比し無視すると、上掲の[表1]において伸縮系の慣性接続要素mに対応するIは、r/r=sとして、I=s(1+s)Iで与えられる。
このように回転的接続系に対しても本発明の重層形振動遮断接続機構は全く等しく適用し得るもので、その一端よりの加振に対し回転軸系の捩れ振動に対する基本共振のピークを適当に抑制しつつ、同時に任意の振動数近傍での応答振幅を的確に減少させることが可能である。
2.多層建築物の免制震における応用例
細長い、いわゆる高層建築ではなく、図5に見る如き比較的にずんぐりした多層建築物の主として水平動の地震入力に対する振動応答はせん断的接続系として解析的には近似し得るもので、本発明の手法により免制震の特性を効果的に高めることができる。すなわち、図5に見るように最低床m1 下に遮断層、その下に減衰層を設け、それらの特性を支配する諸定数を適当に設定することにより、免制震特性がいかに改善され得るかを以下に例示する。
図5には、本発明の重層形振動遮断接続機構を地下に設置した概念図を示したが、本建築物の原形は図6に模式的に示すように免制震用の積層ゴムによる低いせん断剛性kのみで支持されたもので、後の比較のために、その基礎地盤から最上層(屋上)への変位伝達率特性を図7に太い線で示す(他の諸階への伝達率は曲線が錯綜するので省略したが、ほぼ近似なものである)。
この建築物は5自由度の集中定数系として近似されているので、図7に見るごとく5つのシャープな共振のピークが見られ、一次共振(基本共振)の山が最大・最高となり、高次共振の山は順次小さくなる。この系の力学的諸定数は図7の右上に表記した。図7に付記した細線はc=3ton(force)・s/cmの減衰を最下層に与えた時のもので、これにより一次共振のピークを抑制しようとすると、他の高次の共振の山は幅広く成長してしまい、広い振動数域での共振の抑制効果はむしろ低下する。他の層間に減衰c,c,・・・等を与えても各共振間の谷を浅くするだけで、すなわち、粘性減衰の付加のみにより建築物に充分な免制震性を与えることは困難であることが判る。
そこで、次に図7と同じ系の最下層に図8に模式的に示すように、k,cと並列的に層間質量(慣性接続要素)mS1を調整、また第2層以上の層間に若干の粘性減衰を与えた時の基礎から最上階への定常変位伝達特性を図9に太線で示す。図に見るごとく1Hz以上の振動数域で、伝達率は極めて的確に低く(T<0.05)抑制されているが、最低次の共振ピークは天を突く急峻のままに残されている。この最低次共振伝達率のピーク値は原理的にT<1とは成り得ないものであるが、これをT=1.5程度に押さえ込むために最下層での減衰:C=2ton(force)・s/cmを与えた時の結果を図9に細線で示してある。
しかし、これにより振動遮断の機能は破壊され、図に見るごとく先に折角押さえ込んだ2次共振のピークが大きく蘇ってしまう。すなわち単層の振動遮断接続機構では、最低次をも含めて共振を全般的に抑制することはできない。
以上の結果と対比して、図10に模式的に示すように、同じ諸元の5層の建築物の下部に本発明の重層形振動遮断接続機構を構成した場合の、やはり最上階への定常変位伝達特性を図11に太線で示してある。この結果より明らかなごとく、本発明の重層形振動遮断接続機構の適用により初めて、最低次の共振をも含め、全ての共振のピークを充分に抑制することが可能となる。
なお、図11に破線で付記した曲線は、この重層形振動遮断接続機構を構成する二層間に介在する質量m’の変位x’に対する伝達率であって、建築物の振動を抑制する一種のカウンターバランスとして、この質量m’は建築物の地下でかなりの大振幅で振動することが判る。
本発明による重層形振動遮断接続機構の構成を示す概念図。 本発明による重層形振動遮断接続機構を単一剛体支持に適用した場合の加振源から接続端への変位伝達率を示すグラフ。 図2における遮断振動数が3Hzの時の質量mとm’の変位xとx’に対する加振振動数と変位伝達率との関係を示すグラフ。 本発明の実施例に係わる重層形振動遮断接続機構が適用された動力伝達装置を概念的に示した断面図。 本発明の実施例に係わる重層形振動遮断接続機構が適用された建築物を概念的に示した断面図。 従来の免制震支持機構を備えた建築物を模式的に示した説明図。 図6の免制震支持機構を備えた建築物における加振振動数と変位伝達率との関係を示すグラフ。 特許文献1の振動遮断接続機構により支持された建築物を模式的に示した説明図。 図8の振動遮断接続機構により支持された建築物における加振振動数と変位伝達率との関係を示すグラフ。 本発明による重層形振動遮断接続機構が適用された建築物を模式的に示した説明図。 本発明による重層形振動遮断接続機構が適用された建築物における加振振動数と変位伝達率との関係を示すグラフ。 従来の振動遮断接続機構の例を示す概念図。 図12の系における加振振動数と変位伝達率との関係を示すグラフ。 図12の系に粘性接続要素を加えた時の加振振動数と変位伝達率との関係を表すグラフ。
符号の説明
c 遮断層の粘性接続要素
c’ 減衰層の粘性接続要素
k 遮断層の弾性接続要素
k’ 減衰層の弾性接続要素
m 振動忌避構造物が単一質量である場合の質量
遮断層の慣性接続要素(直列質量,シリーズマス)
m’ 減衰層の質量(層間質量)
,X 加振源の変位と、その定常振動時の振幅
x’,X’ 減衰層の質量(層間質量)の変位と、その定常振動時の振幅
x,X 振動忌避構造物接続端の変位と、その定常振動時の振幅
θ 加振源の回転変位
θ’ 減衰層の慣性モーメント(層間慣性モーメント)の回転変位
θ 振動忌避構造物接続端の回転変位
ω 円振動数
T 振動強制源から振動忌避構造物接続端への変位伝達率
T’ 振動強制源から減衰層質量(層間質量)への変位伝達率
図2右上の振動系において、x=0、すなわち基板を固定し、
上部質量に上下方向の定常加振力を加えた場合の、固定した
基板への力伝達率
図4において
1 加振源側の回転軸
2 捩り振動忌避構造物側の回転軸
3 遊星歯車
4 トーションラバースプリング
5 トーションラバースプリング

Claims (4)

  1. 2構造物A,B(あるいは1構造物内の2つの部分構造A,B)の特定の2節点の、それぞれ1つの節点変位成分(一般座標)qA,qBの間を、2種の接続要素すなわち弾性接続要素(それを代表するバネ定数をkとして、qA〜qB間に、位置エネルギーU=1/2・k(qA−qB2を蓄積する特性を有する要素)および慣性接続要素(それを代表する慣性定数mとして、qA〜qB間に、運動エネルギーT=1/2・m A B2を蓄積する特性を有する要素)とにより接続連結し、静荷重に対してはバネ定数kによる接続剛性を与えると同時に、何等かの加振源により誘起された定常または準定常振動状態において、前記静荷重により作用する接続力に重畳される振動成分に対しては、その加振円振動数ω(rad/s)に対応して、前記2定数k,mをω=(k/m1/2の関係を成立させるごとく調整することにより、前記2接続要素を通しての接続力の振動成分を相殺させる第1の層に、さらに、質量、弾性接続要素、および粘性接続要素よりなる第2の層を加えた2層により、前記2節点間の振動力または正弦波の半波形を主体とする衝撃力の伝達を完全に遮断もしくは効果的に抑制することを特徴とする重層形振動遮断接続機構。
  2. 前記請求項1の機構を、その接続する2節点の変位成分qA,qBが互いに“伸縮的”であるような“伸縮的振動系”(例えば、床の上下方向免震装置、自動車のサスペンション、エンジン・マウント他あらゆる緩衝器など)に適用しうるように具体化したことを特徴とする重層形伸縮振動遮断接続機構。
  3. 前記請求項1の機構を、その接続する2節点の変位成分qA,qBが互いに“せん断的”であるような“せん断的振動系”(例えば、水平動地震下の、あまり高くない多層建築物など)に適用しうるように具体化したことを特徴とする重層形せん断振動遮断接続機構。
  4. 前記請求項1の機構を、その接続する2節点の変位成分qA,qBが互いに“回転的”であるような“回転的振動系”(例えば、動力伝達軸系など)に適用しうるように具体化したことを特徴とする重層形回転振動遮断接続機構。
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