JP2005239205A - 樹脂成形物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
品質の良い樹脂成形物を効率的に製造可能な、樹脂成形物の製造方法を提供すること。
【解決手段】
原材料を投入した容器の脱気工程を含むことを特徴とする樹脂成形物の製造方法であって、脱気の際に該容器の上部から曲げ弾性率が100MPa以下、C型硬度が50〜90度の範囲であるシート状物を容器上部から載せることによって脱気を行う。
【選択図】なし
品質の良い樹脂成形物を効率的に製造可能な、樹脂成形物の製造方法を提供すること。
【解決手段】
原材料を投入した容器の脱気工程を含むことを特徴とする樹脂成形物の製造方法であって、脱気の際に該容器の上部から曲げ弾性率が100MPa以下、C型硬度が50〜90度の範囲であるシート状物を容器上部から載せることによって脱気を行う。
【選択図】なし
Description
本発明は樹脂成形物の製造方法に関するものである。
脱気法として、例えば、物品を容器に入れて、容器内の空気を真空ポンプ等により排除することにより容器内の圧力を水蒸気圧あるいはそれに近い圧力に減圧し、その状態で密封する真空包装が挙げられる。真空包装では、酸素や水蒸気等のガスを含む空気を容器内からほぼ完全に除去した状態で物品が包装されるので、内容物(被包装物)が酸素や水蒸気等に晒されることを防止できる。これらの真空包装は食品用途等の分野において一般的に利用されている。(特許文献1参照)
しかしながら、容器内に揮発性の高い溶媒等が存在する場合、真空ポンプを利用しての脱気は容器内の溶媒が揮発するため適さないことから、脱気法の改善が必要である。真空ポンプ等を利用せずに脱気を行う場合、容器内部をその溶媒で充填し、空気を含まないようにする方法が挙げられる。特に容器が袋状の場合は、袋の上部から、シート状のものを載せることによって、容器内部の空気を容器外へと除去することが可能である。この際使用するシート状物は、脱気を効率良く確実に行うため、ある程度の柔軟性を有しているものが好ましい。
特開平11−314675号公報
しかしながら、容器内に揮発性の高い溶媒等が存在する場合、真空ポンプを利用しての脱気は容器内の溶媒が揮発するため適さないことから、脱気法の改善が必要である。真空ポンプ等を利用せずに脱気を行う場合、容器内部をその溶媒で充填し、空気を含まないようにする方法が挙げられる。特に容器が袋状の場合は、袋の上部から、シート状のものを載せることによって、容器内部の空気を容器外へと除去することが可能である。この際使用するシート状物は、脱気を効率良く確実に行うため、ある程度の柔軟性を有しているものが好ましい。
本発明の課題とするところは、容器内に揮発性の高い溶媒が存在する状況下において、容器内の溶媒を揮発させることなく脱気を行い、かつ品質の良い樹脂成形物を効率的に製造可能な、樹脂成形物の製造方法を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の構成を有するものである。すなわち、原材料を投入した容器の脱気工程を含むことを特徴とする樹脂成形物の製造方法であって、脱気の際に該容器の上部から曲げ弾性率が100MPa以下、C型硬度が50〜90度の範囲であるシート状物を容器上部から載せることを特徴とする樹脂成形物の製造方法である。
本発明により、品質の良い樹脂成形物を効率的に製造可能な、樹脂成形物の製造方法を提供することができ、この樹脂成形物は各種分野に用いることができる。
本発明の樹脂成型物の製造方法は、原材料を投入した容器内の脱気において、該容器の上部から曲げ弾性率が100MPa以下、C型硬度が50〜90度の範囲であるシート状物を容器上部から載せることを特徴とする脱気工程を含んでいる。
本発明に用いるシート状物の曲げ弾性率は100MPa以下、C型硬度が50〜90度の範囲であることが必須である。用いるシート状物の曲げ弾性率が100MPaを越える、あるいはC型硬度が90度を超えると、シート状物の柔軟性が低下するため、容器内の脱気を効率良く行うことが困難になる。また、シート状物の柔軟性が低下することによって、脱気が不十分であると重合開始剤のラジカルが容器内の酸素にトラップされるため、重合を行う上で好ましくない。
用いるシート状物の好ましい曲げ弾性率は50MPa以下であり、C型硬度が60〜90度の範囲であることがより好ましい。なお、曲げ弾性率は日本工業規格(JIS)K7171に記載の方法により、標準試験片を使用することにより測定した値をいう。C型硬度は”アスカーC型硬度計”(高分子計器(株)製)により測定した値をいう。
本発明に用いるシート状物の材質は曲げ弾性率が100MPa以下、C型硬度が50〜90度の範囲であるシート状物であれば特に限定されるものではない。例えば、ポリウレタン、ポリウレア、軟質塩化ビニル、天然ゴム、ネオプレンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の各種ゴム等を主成分とした樹脂シートが挙げられる。
また、脱気の方法としては、容器上部からシート状物を載せることによって行う。具体的には容器が袋状の場合、該容器の下側からシート状物を載せ、このシート状物をゆっくり上側へと押し上げていくことによって、容器内部に存在するモノマーを容器上側へと順に押し上げていき、容器内部をモノマーで満たすことによって脱気を行う方法が挙げられる。この方法であれば、容器内部に存在するモノマーが、揮発性の高い溶媒であっても、容器内の溶媒を揮発させることなく、脱気を行うことが可能である。
本発明に用いるモノマーとしては、付加重合、重縮合、重付加などの重合可能な化合物であれば特に制限はないが、特に付加重合用モノマーとして使用されるビニル化合物が反応の容易さから好ましく使用できる。ビニル化合物とは、ビニル基を有する化合物である。具体的にはメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、フマル酸ジメチル、フマル酸ジプロピル、マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、アクリロニトリル、アクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ジエチレングリコールメタクリレート等が挙げられる。
また、重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、イソプロピルパーオキシジカーボネート等のラジカル開始剤を使用することができる。また、酸化還元系の重合開始剤、例えばパーオキサイドとアミン類の組み合わせを使用することもできる。これらの重合開始剤は、単独のみならず、2種以上を混合しても使用できる。
モノマーには、製造される樹脂成型物の特性改良を目的として、帯電防止剤、潤滑剤、安定剤、染料等の各種添加剤が添加されていても良い。
ポリウレタンを主成分とする被含浸基材にモノマーを含浸する方法としては、容器内に被含浸基材および重合開始剤を含むモノマーを加える方法を採用することができる。この方法であれば、系内に必要量のモノマーを入れることにより、所望の量のモノマーを被含浸基材に含浸することができる。
なお、ポリウレタンとは、ポリイソシアネートの重付加反応または重合反応に基づき合成される高分子である。ポリイソシアネートの対称として用いられる化合物は、含活性水素化合物、すなわち二つ以上のヒドロキシ基、あるいはアミノ基含有化合物である。ポリイソシアネートとして、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等を挙げることができるがこれに限定されるものではない。ポリヒドロキシ基含有化合物としてはポリオールが代表的であり、ポリエーテルポリオール、ポリテトラメチレンエーテルエーテルグリコール、アルキレンオキサイド共重合ポリオール、エポキシ樹脂変性ポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、シリコーンポリオール等が挙げられる。また、これらの反応触媒としては、モノアミン、ジアミン、トリアミン、環状アミン、アルコールアミン、エーテルアミン等のアミン系触媒、スタナスオクタエート、ジブチルチンジラウレート等の有機金属触媒が挙げられ、鎖延長剤、架橋剤としてはエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、3,3,−ジクロロ4,4,−ジアミノジフェニルメタン、アルカノールアミン等の多価アミン類が挙げられ、これらを適宜使用することができる。また、特性改良を目的として、研磨剤、潤滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、安定剤、染料等の各種添加剤を添加することができる。ポリイソシアネートとポリオールから得られるポリウレタンを主成分とした被含浸基材は、気泡径を比較的自由に変えることができ、構造制御が容易であるため、被含浸基材として用いるのに好ましい。なお、主成分とは概ね60モル%以上、好ましくは70モル%以上を占めることをいう。
容器は脱気時に該容器の上部からシート状物を載せるため、柔軟性のある袋状の形状を有しているものが好ましい。また、容器がガスバリア性を有する材料から構成されていると、容器を通じてモノマーが揮発して外に漏れ出したり、容器内に媒体が侵入するのを防ぐことができるので好ましい。ガスバリア性を有する材料としては、無機ガラス、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス鋼等の金属、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリエステル等のガスバリア性を有する樹脂、フィルム、多層押出成形やラミネート、コーティング等の方法により作成された、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリエステル等のガスバリア性を有する樹脂とポリオレフィン系樹脂の積層樹脂、フィルム、さらには上記樹脂、フィルムにアルミナやシリカ等の無機物を蒸着したフィルム、樹脂等が挙げられる。
ついで、袋状の容器を密封する方法については、内容物が飛散、あるいは漏洩しなければ限定されないが、例えば、容器の端部をクリップ等で挟み込む方法、容器が主に樹脂から構成される場合は、ヒートシーラーにより密封する方法が挙げられる。確実な密封が容易にできる点でヒートシーラーによる密封が好ましい。
容器内の内容物を硬化する方法は、系を加熱することにより硬化し、必要とする硬さのある樹脂成形物を得ることができる。加熱方法は特に限定されるものではない。具体的には熱風オーブン等の空気浴中での加熱、水浴、油浴中での加熱、ジャケット、ホットプレスによる加熱等が挙げられる。中でも、媒体中の熱容量が大きく、加熱、硬化時の重合発熱の速やかな放散が可能な点で、水浴、油浴中での加熱が好ましい。
硬化工程においては、原材料の入った容器をそのまま硬化させても良いが、良好な表面精度を有する樹脂成形物を得るために、容器をさらに型に入れた状態で硬化することが好ましい。型の材質としては、硬化工程での加熱により変形が起こらないものであれば特に限定されるものではない。具体的には、無機ガラス、アルミニウム、銅、鉄、SUS等の金属、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド等の各種樹脂等が挙げられる。これらの中でも耐熱性が高く、熱容量が大きく、製造される樹脂成形物の表面精度が良好な点で、無機ガラス、金属が好ましい。
本発明の樹脂成形物は種々様々な用途に用い得る。具体的には、光学材料、光学レンズ、電子材料、自動車用部品、航空機用部品、各種機械用部品、各種電気機器用部品、建材、窓用部材、装飾材料、スポーツ用品、玩具、光学材料,電子材料,機械用部品等の精密加工用部材、断熱材、吸音材、クッション材、シール材、梱包材等に好適に使用される。
特に本発明は、非常に厳密な精度が求められる半導体材料分野、とりわけ半導体材料の研磨加工などに用いられる材料に好適に用い得る。
かくして、品質の良い樹脂成形物を効率的に製造可能な、樹脂成形物の製造方法を提供することができる。
以下、実施例によって、さらに本発明の詳細を説明する。しかし、本実施例により本発明が限定して解釈される訳ではない。なお、シート状物,樹脂成形物の評価は以下のようにして行った。
〔シート状物の曲げ弾性率〕
テンシロン“RTM−100”(オリエンテック社製)を用いて、温度23℃、相対湿度65%においてJIS K 7171に記載の方法により曲げ弾性率を測定した。
試験片:長さ80mm、幅10mm、厚さ4mm
支点間距離:64mm
試験速度:2mm/min
〔シート状物のC型硬度〕
70℃で12時間真空乾燥した厚さ2.0mmの測定試料を、デシケーター内で室温に戻るまで保存した後、温度23℃、相対湿度50%において“アスカーC型硬度計”(高分子計器(株)製)を用いて測定した。
テンシロン“RTM−100”(オリエンテック社製)を用いて、温度23℃、相対湿度65%においてJIS K 7171に記載の方法により曲げ弾性率を測定した。
試験片:長さ80mm、幅10mm、厚さ4mm
支点間距離:64mm
試験速度:2mm/min
〔シート状物のC型硬度〕
70℃で12時間真空乾燥した厚さ2.0mmの測定試料を、デシケーター内で室温に戻るまで保存した後、温度23℃、相対湿度50%において“アスカーC型硬度計”(高分子計器(株)製)を用いて測定した。
〔樹脂成形物のD型硬度〕
70℃で12時間真空乾燥した厚さ1.25mmの測定試料を、デシケーター内で室温に戻るまで保存した後、温度23℃、相対湿度50%において“アスカーD型硬度計”(高分子計器(株)製)を用いて測定した。
70℃で12時間真空乾燥した厚さ1.25mmの測定試料を、デシケーター内で室温に戻るまで保存した後、温度23℃、相対湿度50%において“アスカーD型硬度計”(高分子計器(株)製)を用いて測定した。
〔樹脂成形物の密度〕
JIS K 7222記載の方法により測定した。
〔樹脂成形物の動的弾性率〕
樹脂成形物を厚さ1.25mm、幅3mm、長さ26mmに加工した測定試料を純水中に24時間浸漬した後、“DVE−V4 FTレオスペクトラー”((株)レオロジー製)を用いて60℃のときの動的弾性率を測定した。
測定試料長さ:20mm
振動周波数:10Hz
変位:3μm
測定温度範囲:40〜80℃
昇温速度:2℃/min
〔樹脂成形物の含浸倍率〕
以下の式によって樹脂成形物の含浸倍率を算出した。
含浸倍率(倍)=重合後に得られた樹脂成形物の重量/発泡ポリウレタンブロックの重量
実施例1
液温を40℃に保った、ポリエーテルポリオール:“サンニックス FA−909”(三洋化成工業(株)製)100重量部、鎖伸長剤:モノエチレングリコール8重量部、アミン触媒:“Dabco 33LV”(エアープロダクツジャパン(株)製)1.95重量部、アミン触媒:“Toyocat ET”(東ソー(株)製)0.14重量部、シリコーン整泡剤:“TEGOSTAB B8462”(Th.Goldschmidt AG社製)1重量部、発泡剤:水0.55重量部を混合してなるA液と、液温を40℃に保ったイソシアネート:“サンフォーム NC−703”96.2重量部からなるB液を、RIM成型機により、吐出圧16MPaで衝突混合した後、40℃に保った金型内に吐出量480g/secで吐出し、10分間放置することで、厚み15mmの発泡ポリウレタンブロック(マイクロゴムA硬度:47度、密度:0.76g/cm3、平均気泡径:35μm)を作成した。次いで、該発泡ポリウレタンブロックの表面をスライサーでスライスし厚み9.5mmのブロックとした。
JIS K 7222記載の方法により測定した。
〔樹脂成形物の動的弾性率〕
樹脂成形物を厚さ1.25mm、幅3mm、長さ26mmに加工した測定試料を純水中に24時間浸漬した後、“DVE−V4 FTレオスペクトラー”((株)レオロジー製)を用いて60℃のときの動的弾性率を測定した。
測定試料長さ:20mm
振動周波数:10Hz
変位:3μm
測定温度範囲:40〜80℃
昇温速度:2℃/min
〔樹脂成形物の含浸倍率〕
以下の式によって樹脂成形物の含浸倍率を算出した。
含浸倍率(倍)=重合後に得られた樹脂成形物の重量/発泡ポリウレタンブロックの重量
実施例1
液温を40℃に保った、ポリエーテルポリオール:“サンニックス FA−909”(三洋化成工業(株)製)100重量部、鎖伸長剤:モノエチレングリコール8重量部、アミン触媒:“Dabco 33LV”(エアープロダクツジャパン(株)製)1.95重量部、アミン触媒:“Toyocat ET”(東ソー(株)製)0.14重量部、シリコーン整泡剤:“TEGOSTAB B8462”(Th.Goldschmidt AG社製)1重量部、発泡剤:水0.55重量部を混合してなるA液と、液温を40℃に保ったイソシアネート:“サンフォーム NC−703”96.2重量部からなるB液を、RIM成型機により、吐出圧16MPaで衝突混合した後、40℃に保った金型内に吐出量480g/secで吐出し、10分間放置することで、厚み15mmの発泡ポリウレタンブロック(マイクロゴムA硬度:47度、密度:0.76g/cm3、平均気泡径:35μm)を作成した。次いで、該発泡ポリウレタンブロックの表面をスライサーでスライスし厚み9.5mmのブロックとした。
次に該発泡ポリウレタンブロックを大きさ540mm×481mmに切り取り、アルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレート(厚み:12μm)/ポリアミド(厚み:15μm)/ポリプロピレン(厚み:60μm)の3層で構成された袋(カウパック(株)製、商品名:“EACF”、内寸:745mm×665mm)に入れた後、その中にメチルメタクリレート(三菱ガス化学(株)製)にアゾビスイソブチロニトリル(ナカライテスク(株)製)0.2重量部を溶解した含浸剤を該発泡ポリウレタン重量の1.3倍の重量分加えた。該袋の上部から曲げ弾性率3.4MPa、C型硬度75度の発泡ポリウレタン(大きさ:690mm×690mm×10mm)を載せることによって該袋内の脱気を行った後、ヒートシーラーで該袋の口を融着した。ついで、この発泡ポリウレタンブロックと含浸剤の入った該袋を32℃の水浴中で4日間浸した。該袋内の含浸剤は該発泡ポリウレタンブロック中に完全に含浸されていた。
次に含浸剤が含浸された該発泡ポリウレタンブロックを、フィルタープレス(日本濾過装置(株))を用いて0.55MPaの圧力でプレスした状態で、60℃で10時間、120℃で2時間加熱して重合硬化を行った。室温まで冷却した後、フィルタープレスから硬化した発泡ポリウレタン/ポリメチルメタクリレート成形物の入った袋を離型し、袋の中からポリウレタン/ポリメチルメタクリレート成形物を取り出した。得られた樹脂成形物の含浸倍率は2.30倍であった。このようにして得られたポリウレタン/ポリメチルメタクリレート成形物ブロックの表層部を研削により取り除いた後、該ブロックを厚み1.25mmにスライスして5枚のシート状樹脂成形物を作成した。該ブロックの厚さ方向に見て最下部、中央部、最上部から得られた3枚のシート状樹脂成形物のD型硬度、密度、動的弾性率を測定し、結果を表1に示す。該ブロックの最下部、中央部、最上部から得られたシートのD型硬度、密度、動的弾性率はほぼ同じ値を示したことから、均質性のある樹脂成形物を得ることができた。
実施例2
実施例1で作成した発泡ポリウレタンブロックを大きさ540mm×481mmに切り取り、アルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレート(厚み:12μm)/ポリアミド(厚み:15μm)/ポリプロピレン(厚み:60μm)の3層で構成された袋(カウパック(株)製、商品名:“EACF”、内寸:745mm×665mm)に入れた後、その中にメチルメタクリレート(三菱ガス化学(株)製)にアゾビスイソブチロニトリル(ナカライテスク(株)製)0.2重量部を溶解した含浸剤を該発泡ポリウレタン重量の1.3倍の重量分加えた。該袋の上部から曲げ弾性率2.8MPa、C型硬度80度のアクリロニトリルブタジエンゴム(大きさ:690mm×690mm×10mm)を載せることによって該袋内の脱気を行った後、ヒートシーラーで該袋の口を融着した。ついで、この発泡ポリウレタンブロックと含浸剤の入った該袋を32℃の水浴中で4日間浸した。該袋内の含浸剤は該発泡ポリウレタンブロック中に完全に含浸されていた。
実施例1で作成した発泡ポリウレタンブロックを大きさ540mm×481mmに切り取り、アルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレート(厚み:12μm)/ポリアミド(厚み:15μm)/ポリプロピレン(厚み:60μm)の3層で構成された袋(カウパック(株)製、商品名:“EACF”、内寸:745mm×665mm)に入れた後、その中にメチルメタクリレート(三菱ガス化学(株)製)にアゾビスイソブチロニトリル(ナカライテスク(株)製)0.2重量部を溶解した含浸剤を該発泡ポリウレタン重量の1.3倍の重量分加えた。該袋の上部から曲げ弾性率2.8MPa、C型硬度80度のアクリロニトリルブタジエンゴム(大きさ:690mm×690mm×10mm)を載せることによって該袋内の脱気を行った後、ヒートシーラーで該袋の口を融着した。ついで、この発泡ポリウレタンブロックと含浸剤の入った該袋を32℃の水浴中で4日間浸した。該袋内の含浸剤は該発泡ポリウレタンブロック中に完全に含浸されていた。
次に含浸剤が含浸された該発泡ポリウレタンブロックを、フィルタープレス(日本濾過装置(株)製)を用いて0.55MPaの圧力でプレスした状態で、60℃で10時間、120℃で2時間加熱して重合硬化を行った。室温まで冷却した後、フィルタープレスから硬化した発泡ポリウレタン/ポリメチルメタクリレート成形物の入った袋を離型し、袋の中からポリウレタン/ポリメチルメタクリレート成形物を取り出した。得られた樹脂成形物の含浸倍率は2.30倍であった。このようにして得られたポリウレタン/ポリメチルメタクリレート成形物ブロックの表層部を研削により取り除いた後、該ブロックを厚み1.25mmにスライスして5枚のシート状樹脂成形物を作成した。該ブロックの厚さ方向に見て最下部、中央部、最上部から得られた3枚のシート状樹脂成形物のD型硬度、密度、動的弾性率を測定し、結果を表1に示す。該ブロックの最下部、中央部、最上部から得られたシートのD型硬度、密度、動的弾性率はほぼ同じ値を示したことから、均質性のある樹脂成形物を得ることができた。
比較例1
実施例1で作成した発泡ポリウレタンブロックを大きさ540mm×481mmに切り取り、アルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレート(厚み:12μm)/ポリアミド(厚み:15μm)/ポリプロピレン(厚み:60μm)の3層で構成された袋(カウパック(株)製、商品名:“EACF”、内寸:745mm×665mm)に入れた後、その中にメチルメタクリレート(三菱ガス化学(株)製)にアゾビスイソブチロニトリル(ナカライテスク(株)製)0.2重量部を溶解した含浸剤を該発泡ポリウレタン重量の1.3倍の重量分加えた。該袋の上部から曲げ弾性率390MPa、D型硬度65度のポリエチレン(大きさ:650mm×650mm×5mm)を載せることによって該袋内の脱気を行ったが、袋内の空気を完全に除くことは不可能であった。その後、ヒートシーラーで該袋の口を融着した。ついで、この発泡ポリウレタンブロックと含浸剤の入った該袋を32℃の水浴中で4日間浸した。該袋内の含浸剤は該発泡ポリウレタンブロック中に完全に含浸されていた。
実施例1で作成した発泡ポリウレタンブロックを大きさ540mm×481mmに切り取り、アルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレート(厚み:12μm)/ポリアミド(厚み:15μm)/ポリプロピレン(厚み:60μm)の3層で構成された袋(カウパック(株)製、商品名:“EACF”、内寸:745mm×665mm)に入れた後、その中にメチルメタクリレート(三菱ガス化学(株)製)にアゾビスイソブチロニトリル(ナカライテスク(株)製)0.2重量部を溶解した含浸剤を該発泡ポリウレタン重量の1.3倍の重量分加えた。該袋の上部から曲げ弾性率390MPa、D型硬度65度のポリエチレン(大きさ:650mm×650mm×5mm)を載せることによって該袋内の脱気を行ったが、袋内の空気を完全に除くことは不可能であった。その後、ヒートシーラーで該袋の口を融着した。ついで、この発泡ポリウレタンブロックと含浸剤の入った該袋を32℃の水浴中で4日間浸した。該袋内の含浸剤は該発泡ポリウレタンブロック中に完全に含浸されていた。
次に含浸剤が含浸された該発泡ポリウレタンブロックを、フィルタープレス(日本濾過装置(株)製)を用いて0.55MPaの圧力でプレスした状態で、60℃で10時間、120℃で2時間加熱して重合硬化を行った。室温まで冷却した後、フィルタープレスから硬化した発泡ポリウレタン/ポリメチルメタクリレート成形物の入った袋を離型し、袋の中からポリウレタン/ポリメチルメタクリレート成形物を取り出した。得られた樹脂成形物の含浸倍率は2.30倍であった。このようにして得られたポリウレタン/ポリメチルメタクリレート成形物ブロックの表層部を研削により取り除いた後、該ブロックを厚み1.25mmにスライスして5枚のシート状樹脂成形物を作成した。該ブロックの厚さ方向に見て最下部、中央部、最上部から得られた3枚のシート状樹脂成形物のD型硬度、密度、動的弾性率を測定し、結果を表1に示す。該ブロックの最下部、中央部、最上部から得られたシートのD型硬度、密度、動的弾性率の値にはばらつきが見られ、均質性のある樹脂成形物を得ることはできなかった。
比較例2
実施例1で作成した発泡ポリウレタンブロックを大きさ540mm×481mmに切り取り、アルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレート(厚み:12μm)/ポリアミド(厚み:15μm)/ポリプロピレン(厚み:60μm)の3層で構成された袋(カウパック(株)製、商品名:“EACF”、内寸:745mm×665mm)に入れた後、その中にメチルメタクリレート(三菱ガス化学(株)製)にアゾビスイソブチロニトリル(ナカライテスク(株)製)0.2重量部を溶解した含浸剤を該発泡ポリウレタン重量の1.3倍の重量分加えた。該袋内の空気を真空ポンプを用いて脱気を行った後、ヒートシーラーで該袋の口を融着した。ついで、この発泡ポリウレタンブロックと含浸剤の入った該袋を32℃の水浴中で4日間浸した。該袋内の含浸剤は該発泡ポリウレタンブロック中に完全に含浸されていた。
実施例1で作成した発泡ポリウレタンブロックを大きさ540mm×481mmに切り取り、アルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレート(厚み:12μm)/ポリアミド(厚み:15μm)/ポリプロピレン(厚み:60μm)の3層で構成された袋(カウパック(株)製、商品名:“EACF”、内寸:745mm×665mm)に入れた後、その中にメチルメタクリレート(三菱ガス化学(株)製)にアゾビスイソブチロニトリル(ナカライテスク(株)製)0.2重量部を溶解した含浸剤を該発泡ポリウレタン重量の1.3倍の重量分加えた。該袋内の空気を真空ポンプを用いて脱気を行った後、ヒートシーラーで該袋の口を融着した。ついで、この発泡ポリウレタンブロックと含浸剤の入った該袋を32℃の水浴中で4日間浸した。該袋内の含浸剤は該発泡ポリウレタンブロック中に完全に含浸されていた。
次に含浸剤が含浸された該発泡ポリウレタンブロックを、フィルタープレス(日本濾過装置(株)製)を用いて0.55MPaの圧力でプレスした状態で、60℃で10時間、120℃で2時間加熱して重合硬化を行った。室温まで冷却した後、フィルタープレスから硬化した発泡ポリウレタン/ポリメチルメタクリレート成形物の入った袋を離型し、袋の中からポリウレタン/ポリメチルメタクリレート成形物を取り出した。得られた樹脂成形物の含浸倍率は2.27倍であり、所望の含浸倍率を満たしていなかった。脱気時に該袋内のメチルメタクリレートの一部が揮発したため、含浸倍率をコントロールできず、製品としては使えない物になっていた。
表1に示すとおり、本発明に記載の製造方法によれば、均質性のある樹脂成形物を得ることができるが、そうでない場合は、均質性のある樹脂成形物を得ることはできないことがわかる。
Claims (6)
- 原材料を投入した容器の脱気工程を含むことを特徴とする樹脂成形物の製造方法であって、該脱気工程に曲げ弾性率が100MPa以下、C型硬度が50〜90度の範囲であるシート状物を容器上部から載せることを特徴とする樹脂成形物の製造方法。
- 前記シート状物の曲げ弾性率が50MPa以下である請求項1記載の樹脂成形物の製造方法。
- 前記シート状物のC型硬度が60〜90度の範囲である請求項1記載の樹脂成形物の製造方法。
- 原材料は重合開始剤を含むモノマーおよびポリウレタンを主成分とする被含浸基材からなることを特徴とする請求項1記載の樹脂成形物の製造方法。
- 容器の形態が袋状であることを特徴とする請求項1記載の樹脂成形物の製造方法。
- 容器がガスバリア性を有する材料からなることを特徴とする請求項1または5に記載の樹脂成形物の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2004051196A JP2005239205A (ja) | 2004-02-26 | 2004-02-26 | 樹脂成形物の製造方法 |
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