JP2013151052A - 研磨パッド用材料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス、半導体、誘電/金属複合体及び集積回路等に平坦面を形成するのに使用される研磨パッド用材料の製造方法において、スライスされたシートの厚み精度を向上させ、原料ブロックからスライスして得られる研磨パッド用材料シートの取り枚数を向上させる方法を提供する。
【解決手段】原料ブロック8をスライサーでスライスして研磨パッド用材料を製造する方法であって、前記スライス工程が、ショアーD硬度が40以上70以下、および厚みが15mm以上30mm以下の原料ブロック8を最初に厚み方向に2分割にスライスを行う工程、およびその後厚みが1mm以上3mm以下のシート状にスライスする工程を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体、誘電/金属複合体及び集積回路等において平坦面を形成するのに使用される研磨パッド用材料のスライス方法に関するものである。
半導体デバイスが高密度化するにつれ、多層配線と、これに伴う層間絶縁膜形成や、プラグ、ダマシンなどの電極形成等の技術が重要度を増している。これに伴い、これら層間絶縁膜や電極の金属膜の平坦化プロセスの重要度は増しており、この平坦化プロセスのための効率的な技術として、CMP(Chemical Mechanical Polishing)と呼ばれる研磨技術が普及している。
一般にCMP装置は、被処理物である半導体ウェハを保持する研磨ヘッド、被処理物の研磨処理を行うための研磨パッド、前記研磨パッドを保持する研磨定盤から構成されている。そして、半導体ウェハの研磨処理はスラリーを用いて、半導体ウェハと研磨パッドを相対運動させることにより、半導体ウェハ表面の層の突出した部分を除去し、ウェハ表面の層を平坦化するものである。
このようなCMPプロセスを行なう上で研磨パッドを用いるが、この研磨パッドにはこれまで様々のものが開発され、実用化されている。
このような研磨パッドに使用される研磨パッド用材料シートは、スライサーのバンドナイフより上流側にあるロールや送り機構によって、原料ブロックをバンドナイフに押し出しながらスライスすることによって製造される(特許文献1、2参照)。
特開2002−192454号公報 特開2005−88157号公報
しかしながら、該ブロックの厚みが厚い場合、スライス時の剛性が高く、バンドナイフが上下方向に変動してしまい、スライスされた研磨パッド用材料シートの厚み精度が悪くなってしまうという問題があった。さらには、厚み精度が悪い影響により、目的の厚みの研磨パッド用材料シートを得るためには、厚めにスライスを行う必要があり、該ブロックから得られる研磨パッド用材料シートの枚数も少なくなるという問題があった。
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、ガラス、半導体、誘電/金属複合体及び集積回路等に平坦面を形成するのに使用される研磨パッド用材料の製造方法において、スライスされた研磨パッド用材料シートの厚み精度を向上させ、原料ブロックからスライスして得られる研磨パッド用材料シートの取り枚数を向上させる方法を提供するものである。
本発明は、上記課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の研磨パッド用材料の製造方法は、原料ブロックをスライサーでスライスして研磨パッド用材料を製造する方法であって、前記スライス工程が、ショアーD硬度が40以上70以下、および厚みが15mm以上30mm以下の原料ブロックを最初に厚み方向に2分割にスライスを行う工程、およびその後厚みが1mm以上3mm以下のシート状にスライスする工程を含むことを特徴とするものである。
本発明により、ガラス、半導体、誘電/金属複合体及び集積回路等に平坦面を形成するのに使用される研磨用パッド用材料の製造方法において、スライスされた研磨パッド用材料シートの厚み精度を向上させ、原料ブロックからスライスして得られる研磨パッド用材料シートの取り枚数を向上させる方法を提供することができる。
本発明による原料ブロックのスライス工程の一例を示す側面図
本発明は、研磨用パッド用材料の製造方法において、スライスされた研磨パッド用材料シートの厚み精度を向上させ、原料ブロックからスライスして得られる研磨パッド用材料シートの取り枚数を向上させる方法について鋭意検討した結果、ショアーD硬度が40以上70以下、および厚みが15mm以上30mm以下の原料ブロックを最初に厚み方向に2分割にスライスを行い、その後厚みが1mm以上3mm以下のシート状にスライスすることで、課題を解決出来ることを究明したものである。
本発明のスライサーとは、ショアーD硬度が40以上70以下の材料をスライスできるものであれば特に制限はないが、バンドナイフを回転させてスライスを行うスライサーであることが好ましい。スライサーとして、例えば(株)室田製作所製スライサーを好適に使用することができる。バンドナイフの材質は鉄系材料であればかまわないが、さらに不純物としての珪素と燐の含有量が4000ppm以下であることがより好ましい。4000ppmより多い場合では、刃が脆くなる場合がある。また、刃先を研磨するためのグラインダーを有していることが好ましい。さらに、グラインド屑を取り除く目的で排気ダクトを設置することも好ましい。
本発明のショアーD硬度とは、JIS K7215(1986)に準拠して測定される値である。より具体的には、試料を3cm×3cm(厚み:任意)の大きさに切り出したものを硬度測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で24時間以上静置し、測定時には厚み2mm以上となるように試料を場合によっては重ね合わせて測定して得られる値である。硬度計としては、高分子計器(株)製、アスカーゴム硬度計D型を用いることができる。
本発明において、原料ブロックのショアーD硬度は40以上70以下の材料である必要がある。ショアーD硬度が40より低い場合は、原料ブロックの剛性自体が低くなり、最初に厚み方向に2分割にスライスを行う効果が発現しない場合がある。また、ショアーD硬度が70より高い場合は、研磨パッド用材料としての特性を損なうので好ましくない。
本発明において、原料ブロックの厚みは15mm以上30mm以下の材料である必要がある。厚みが15mmより薄い場合は、原料ブロックの剛性自体が低くなり、最初に厚み方向に2分割にスライスを行う効果が発現しない場合がある。また、厚みが30mmより厚い場合は、原料ブロックの剛性が高くなりすぎ、最初に厚み方向に2分割にスライスを行うことが困難な場合がある。
本発明の最初に厚み方向に2分割にスライスを行うとは、スライスを行う前の原料ブロック厚みに対して、おおよそ半分の厚みとなるようにスライスを行うことである。図1は本発明による原料ブロックのスライス工程の一例を示す側面図である。エンドレス状のバンドナイフ1は、スライス中の上下方向への変動を抑制する目的で、刃を押さえる機構2によって押さえられている。厚みtの原料ブロック8をテーブル3上に載せて、一対のニップロール4と5によってバンドナイフ1側に押し出す。押し出された原料ブロック8は、バンドナイフ1により厚み0.5tずつに2分割される。前記原料ブロックから得られる研磨パッド用材料のシート枚数が、偶数の場合はスライスを行う前の原料ブロック厚みに対して半分の厚みにスライス可能であるが、奇数の場合は1mm以上3mm以下の研磨パッド用材料シート1枚分を上下どちらかにずらした厚みでの2分割のスライスが好ましい。
本発明におけるスライス工程としては、原料ブロックを70℃以上130℃以下に加熱することが、原料ブロックを軟化させやすくする点で好ましい。
本発明において、スライスして得られるシート厚みは1mm以上3mm以下である必要がある。厚みが1mmより薄い場合は、得られる研磨パッドの寿命が短くなり、頻繁に研磨パッドの交換が必要となるため好ましくない。また、厚みが3mmより厚い場合は、原料ブロックから得られるシートの枚数が少なくなり、生産効率が悪くなることから好ましくない。
本発明の研磨パッド用材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ネオプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムおよびこれらを主成分とした樹脂等が挙げられるが、高い研磨特性を達成するためにこれらの材料は発泡体であることが望ましい。特に独立気泡を有する発泡体であることがより望ましい。このような樹脂においても、独立気泡径が比較的容易にコントロールできる点でポリウレタンを主成分とする材料がより好ましく、ポリウレタン発泡体、およびポリウレタンとビニル化合物から重合される重合体が一体化して含有されている発泡構造体が特に好ましい。
本発明でいうポリウレタンとは、ポリイソシアネートの重付加反応または重合反応に基づき合成される高分子である。ポリイソシアネートの対称として用いられる化合物は、含活性水素化合物、すなわち、二つ以上のポリヒドロキシ基、あるいはアミノ基含有化合物である。
ポリイソシアネートとして、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなど挙げることができるがこれに限定されるものではない。
ポリヒドロキシ基含有化合物としてはポリオールが代表的であり、ポリエーテルポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、エポキシ樹脂変性ポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、シリコーンポリオール等が挙げられる。
かかるポリウレタン中への独立気泡の形成方法としては、ポリウレタン製造時における樹脂中への各種発泡剤の配合による化学発泡法が一般的であるが、機械的な撹拌により樹脂を発泡させたのち硬化させる方法も好ましく使用することができる。
本発明のポリウレタンとビニル化合物から重合される重合体が一体化して含有されているとは、ポリウレタンにビニル化合物を含浸、重合させることにより、ビニル化合物から重合される重合体がポリウレタンに含有され、かつポリウレタンに複合されていることである。すなわち、まず発泡ポリウレタンを作って、この発泡ポリウレタンを、ビニル化合物、つまりモノマ液中に浸漬して、該モノマを発泡ポリウレタン基質に浸透させた後、該モノマを重合させることにより、ポリウレタン基質内にビニル化合物から重合される重合体を含有・複合させるものである。
本発明におけるビニル化合物は、ポリウレタンへの含浸,重合が容易な点で以下の化合物が好ましい。具体的にはメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、などのアクリル系化合物、フマル酸、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、などの芳香族化合物、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド、などのイミド系化合物、アクリロニトリル、アクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。これらのモノマーは単独であっても2種以上を混合しても使用できる。
ビニル化合物としては、CH=CRCOOR(R:メチル基、エチル基、R:メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)が好ましい。
上述したビニル化合物の中で、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレートが、ポリウレタンへの独立気泡の形成が容易な点、モノマーの含浸性が良好な点、重合硬化が容易な点、重合硬化されたポリウレタンとビニル化合物から重合される重合体を含有している発泡構造体の硬度が高く平坦化特性が良好な点で好ましい。
ビニル化合物のポリウレタン中への含浸方法としては、モノマーが入った容器中にポリウレタンを浸漬し、含浸させる方法が挙げられる。なお、その際、含浸速度を速める目的で、加熱、加圧、減圧、攪拌、振盪、超音波振動等の処理を施すことも好ましい。
ビニル化合物のポリウレタン中への含浸量は、使用するモノマーおよびポリウレタンの種類や、製造される研磨パッドの特性により定められるべきものであり、一概にはいえないが、例えばビニル化合物を使用した場合においては、重合硬化した発泡構造体中のビニル化合物から得られる重合体とポリウレタンの含有比率が重量比で30/70〜80/20であることが好ましい。ビニル化合物から得られる重合体の含有比率が重量比で30/70に満たない場合は、研磨パッドの硬度が低くなるため好ましくない場合がある。また、含有比率が80/20を越える場合は、研磨パッド用材料の有している弾力性が損なわれるため好ましくない場合がある。
なお、重合硬化したポリウレタン中のビニル化合物から得られる重合体およびポリウレタンの含有率は熱分解ガスクロマトグラフィ/質量分析手法により測定することができる。本手法で使用できる装置としては、熱分解装置としてダブルショットパイロライザー"PY−2010D"(フロンティア・ラボ社製)を、ガスクロマトグラフ・質量分析装置として、"TRIO−1"(VG社製)を挙げることができる。
本発明でポリウレタンとビニル重合体は、ポリウレタンの相とビニル化合物から重合される重合体の相とが分離せず、一体化された状態で含有されていることが好ましい。ポリウレタンとビニル重合体の一体化についてはDSC分析で確認することができる。ビニル化合物の重合体単独では観察されるガラス転移温度ピークが、一体化している場合には消失する。
本発明の研磨パッド用材料としては、ポリオレフィン系樹脂発泡体も特に好ましく用いることができる。本発明のポリオレフィン系樹脂とは、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂を基本としたものである。ポリエチレン樹脂は低密度から高密度およびC2、C4のαオレフィンが共重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂が使用でき、更にエチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エステルが共重合されたポリエチレン樹脂が挙げられる。ポリプロピレン樹脂は、α−オレフィン(C2、C4)が、ランダム、ブロック状に共重合されたポリプロピレン樹脂が挙げられる。また、前記樹脂の特性を著しく害しない程度にスチレンや塩化ビニルを含有させてもよい。さらに前記樹脂を架橋してもよい。
本発明の樹脂を架橋させる方法としては、例えば放射線架橋法や有機パーオキサイドを用いた化学架橋法が適用できる。この架橋を促進するために、多官能性モノマー、例えば、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートなどを添加することもできる。
本発明のポリオレフィン系樹脂を発泡させる手段としては、特に限定されるものではないが、好適には発泡剤を用いる例が挙げられる。発泡剤としては、常温で固体の化合物であり、ポリオレフィン系樹脂の溶融点以上に加熱された時に分解する化合物でありシート成形や架橋結合を付与する工程で実質的に妨害しないものであることが好ましい。例えば、アゾジカルボンアミド、アロファン酸セミカルパジドニトロソペンタメチレンテトラミンなどが例示される。上記の方法については、特開平8−267626号公報等に記載されており、これを参考にすることができる。
本発明の原料ブロックは、前記研磨パッド用材料から構成されるスライス前のブロックであり、ポリウレタン発泡体、およびポリウレタンとビニル化合物から重合される重合体が一体化して含有されている発泡構造体、またはポリオレフィン系樹脂発泡体が好ましい。
以上の方法により製造されたシート状の研磨パッド用材料(研磨シート)は、スライス工程で生じた厚みムラの解消と表面の粗さを調整する目的で、シートの表面と裏面を研削することが好ましい。研削方法としては、サンドペーパーを好適に使用することができる。必要とする研磨パッドの性能に応じて、研削に用いるサンドペーパーの番手を適宜選ぶことにより、表面の粗さを任意の粗さに調整した研磨シートを製造することができる。
本発明の研磨パッドは、前記研磨シートとクッションシートを貼り合わせていることが好ましい。前記クッションシートは、研磨シートの特性を補うものである。クッションシートは、CMPにおいて、トレードオフの関係にあるプラナリティとユニフォーミティの両者を両立させるために必要なものである。プラナリティとは、パターン形成時に発生する微小凹凸のある被研磨材を研磨した時のパターン部の平坦性をいい、ユニフォーミティとは、被研磨材全体の均一性をいう。研磨シートの特性によって、プラナリティを改善し、クッションシートの特性によってユニフォーミティを改善する。本発明の研磨パッドにおいては、クッションシートは研磨シートより柔らかいものを用いる。
前記クッションシートに使用されるものとしては、研磨シートより柔らかいものであれば特に限定されるものではない。例えば、ポリエステル不織布、ナイロン不織布、アクリル不織布などの繊維不織布やポリウレタンを含浸したポリエステル不織布のような樹脂含浸不織布、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォームなどの高分子樹脂発泡体、ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどのゴム性樹脂、ウレタンゴム、感光性樹脂などの無発泡体が挙げられる。
研磨シートとクッションシートとを貼り合わせる手段としては、例えば、両面テープ等の粘着剤または接着剤で一体化する方法が挙げられる。両面テープとしては、アクリル粘着剤系両面テープ、ゴム系粘着剤両面テープが代表的に挙げられるが、これに限られるわけではない。接着剤としては、アクリル樹脂系接着剤、α−オレフィン系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、ホットメルト接着剤が挙げられるが、ホットメルト接着剤が短時間で接着できるという点で好ましい。
本発明の研磨パッドの研磨シート表面には、スラリーを保持・更新する目的とハイドロプレーン現象を抑える為に、凹凸構造を有することが好ましい。凹凸構造は、スラリーを保持・更新する形状であれば特に限定されるものではなく、例えば、XY格子溝、同心円状溝、貫通孔、貫通していない穴、螺旋状溝、放射状溝、及びこれらの溝を組み合わせたものが挙げられる。前記凹凸構造の作製方法は特に限定されるものではないが、例えば、所定サイズのバイトのような治具を用い機械切削する方法、炭酸ガスレーザーなどを用いたレーザー光による作製方法などが挙げられる。
本発明の研磨パッドを用いて、スラリーとしてシリカ系スラリー、酸化アルミニウム系スラリー、酸化セリウム系スラリー等を用いて半導体ウェハ上での絶縁膜の凹凸や金属配線の凹凸を局所的に平坦化することができたり、グローバル段差を小さくしたり、ディッシングを抑えたりすることができる。
本発明の研磨パッドは、ガラス、半導体、誘電/金属複合体および集積回路等に平坦面を形成するのに好適に用いられる。
以下、実施例によって、さらに本発明の詳細を説明する。しかし、本実施例により本発明が限定して解釈される訳ではない。
〔スライサー〕(株)室田製作所製スライサー(型番:5BMHYD−5182)を使用した。
〔研磨パッド用材料の加熱〕富士科学器械(株)製熱風循環式乾燥装置(型番:G−412−AS7W)を使用した。
〔厚み測定〕ミツトヨ製マイクロゲージ(型番:ID−C125B、測定子:超硬Carbide(M2.5×0.45)底面球状)圧空圧力:0.1MPaを用いて測定した。また測定点は、加工物の中央部:780mm×780mmの領域について、130mm間隔の格子状に49箇所とした。実施例中の厚み精度とは、49箇所測定した厚みの最大値と最小値の差を示している。
〔加熱したショアーD硬度の測定〕試料を3cm×3cm(厚み:任意)の大きさに切り出したものを硬度測定用試料とし、研磨パッド用材料の加熱と同じ熱風循環式乾燥装置を用いて100℃に加熱を行った。高分子計器(株)製、アスカーゴム硬度計D型を用いて100℃に加熱したショアーD硬度の測定を行った。
〔原料ブロックの製造方法〕ポリエーテルポリオール:”サンニックス(登録商標) FA−909”(三洋化成工業(株)製)100重量部,鎖伸長剤:エチレングリコール8重量部,アミン触媒:”Dabco(登録商標) 33LV”(エアープロダクツジャパン(株)製)1重量部,アミン触媒:”Toyocat(登録商標) ET”(東ソー(株)製)0.1重量部,シリコーン整泡剤:”TEGOSTAB(登録商標) B8462”(Th.Goldschmidt AG社製)0.5重量部,発泡剤:水0.2重量部を混合してなるA液と、イソシアネート:”サンフォーム(登録商標) NC−703”95重量部からなるB液を、RIM成型機により、衝突混合した後、金型内に吐出し、加圧成型を行い、独立気泡の発泡ポリウレタンブロックを作製した。前記発泡ポリウレタンブロックを、アゾビスイソブチロニトリル0.2重量部を添加したメチルメタクリレートに4日間浸漬した。次に前記発泡ポリウレタンブロックを、50℃で48時間加熱することにより重合硬化させて原料ブロックを製造した。
実施例1
ポリウレタンに対するメチルメタクリレートの含有率50%、23℃でのショアーD硬度が54、100℃に加熱したショアーD硬度が28、大きさが850mm×850mm、厚みが22mmの原料ブロックを、100℃に設定した熱風循環式乾燥装置で2時間かけて100℃に加熱し、スライサーに投入した。原料ブロックを0.8m/分で搬送し、バンドナイフを60m/分の速度で回転させ、最初に厚みが11mmずつになるように厚み方向に2分割にスライスを行った。得られた11mmのブロックから、それぞれさらに2.2mm厚み5枚にスライスを行い、前記原料ブロックから10枚の研磨パッド用材料シートを作製した。
10枚の研磨パッド用材料シートの厚み測定を行ったところ、シート内での厚み精度は平均0.127mmであった。
このようにして得られた研磨パッド用材料シートの表面仕上げと厚み均一化のため、前記シートの表面を研削し、厚み2.00mmの研磨シートを10枚作製することができた。
実施例2
ポリウレタンに対するメチルメタクリレートの含有率67%、23℃でのショアーD硬度が65、100℃に加熱したショアーD硬度が35、大きさが850mm×850mm、厚みが28mmの原料ブロックを、100℃に設定した熱風循環式乾燥装置で2時間かけて100℃に加熱し、スライサーに投入した。原料ブロックを1.0m/分で搬送し、バンドナイフを80m/分の速度で回転させ、最初に厚みが14mmずつになるように厚み方向に2分割にスライスを行った。得られた14mmのブロックから、それぞれさらに2.8mm厚み5枚にスライスを行い、前記原料ブロックから10枚のポリウレタンスライスシートを作製した。
10枚の研磨パッド用材料シートの厚み測定を行ったところ、シート内での厚み精度は平均0.152mmであった。
このようにして得られた研磨パッド用材料シートの表面仕上げと厚み均一化のため、前記シートの表面を研削し、厚み2.60mmの研磨シートを10枚作製することができた。
実施例3
ポリウレタンに対するメチルメタクリレートの含有率40%、23℃でのショアーD硬度が45、100℃に加熱したショアーD硬度が23、大きさが850mm×850mm、厚みが16mmの原料ブロックを、100℃に設定した熱風循環式乾燥装置で2時間かけて100℃に加熱し、スライサーに投入した。原料ブロックを1.0m/分で搬送し、バンドナイフを80m/分の速度で回転させ、最初に厚みが8mmずつになるように厚み方向に2分割にスライスを行った。得られた8mmのブロックから、それぞれさらに1.6mm厚み5枚にスライスを行い、前記原料ブロックから10枚の研磨パッド用材料シートを作製した。
10枚の研磨パッド用材料シートの厚み測定を行ったところ、シート内での厚み精度は平均0.113mmであった。
このようにして得られた研磨パッド用材料シートの表面仕上げと厚み均一化のため、前記シートの表面を研削し、厚み1.40mmの研磨シートを10枚作製することができた。
比較例1
実施例1と同様の原料ブロックを100℃に加熱し、スライサーに投入した。原料ブロックを0.8m/分で搬送し、バンドナイフを60m/分の速度で回転させ、最初に厚み方向に2分割することなく、上から順番にシートのスライスを行った。得られた研磨パッド用材料シートの厚み精度が0.489mmと悪く、厚み2.00mmの研磨シートを得るために、2.4mm厚みにスライスする必要があり、前記原料ブロックから9枚の研磨パッド用材料シートしか得られなかった。
比較例2
実施例2と同様の原料ブロックを100℃に加熱し、スライサーに投入した。原料ブロックを1.0m/分で搬送し、バンドナイフを80m/分の速度で回転させ、最初に厚み方向に2分割することなく、上から順番にシートのスライスを行おうとしたが、前記ブロックの剛性が高く、スライスを行うこと自体が出来なかった。
比較例3
ポリウレタンに対するメチルメタクリレートの含有率80%、23℃でのショアーD硬度が75、100℃に加熱したショアーD硬度が42、大きさが850mm×850mm、厚みが44mmの原料ブロックを、100℃に設定した熱風循環式乾燥装置で2時間かけて100℃に加熱し、スライサーに投入した。原料ブロックを1.0m/分で搬送し、バンドナイフを80m/分の速度で回転させ、最初に厚みが22mmずつになるように厚み方向に2分割にスライスを行おうとしたが、前記ブロックの剛性が高く、スライスを行うこと自体が出来なかった。
1 バンドナイフ
2 刃を押さえる機構
3 テーブル
4 ニップロール
5 ニップロール
6 ガイド
7 ガイド
8 原料ブロック

Claims (3)

  1. 原料ブロックをスライサーでスライスして研磨パッド用材料を製造する方法であって、前記スライス工程が、ショアーD硬度が40以上70以下、および厚みが15mm以上30mm以下の原料ブロックを最初に厚み方向に2分割にスライスを行う工程、およびその後厚みが1mm以上3mm以下のシート状にスライスする工程を含む研磨パッド用材料の製造方法。
  2. 前記研磨パッド用材料が、ポリウレタン発泡体、ポリウレタンとビニル化合物から重合される重合体が一体化して含有されている発泡構造体、またはポリオレフィン系樹脂発泡体のいずれかである請求項1に記載の研磨パッド用材料の製造方法。
  3. 請求項1〜2のいずれかに記載の研磨パッド用材料の製造方法で製造された研磨パッド用材料を用いた研磨パッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015051489A (ja) * 2013-09-09 2015-03-19 富士紡ホールディングス株式会社 研磨パッドの製造装置及び製造方法
CN108823944A (zh) * 2018-07-02 2018-11-16 江苏湛德医疗用品有限公司 一种无纺布生产过程剪裁机系统
WO2023042280A1 (ja) * 2021-09-14 2023-03-23 住友電気工業株式会社 電極、電池セル、セルスタック、電池システム、及び電極の製造方法

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