JP5044802B2 - 溝付き研磨パッドの製造方法 - Google Patents

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本発明はレンズ、反射ミラー等の光学材料やシリコンウエハ、ハードディスク用のガラス基板、アルミ基板、及び一般的な金属研磨加工等の高度の表面平坦性を要求される材料の平坦化加工を安定、かつ高い研磨効率で行うことが可能な溝付き(積層)研磨パッド及びその製造方法に関するものである。本発明の溝付き(積層)研磨パッドは、特にシリコンウエハ並びにその上に酸化物層、金属層等が形成されたデバイスを、さらにこれらの酸化物層や金属層を積層・形成する前に平坦化する工程に好適に使用される。
半導体装置を製造する際には、ウエハ表面に導電性膜を形成し、フォトリソグラフィー、エッチング等をすることにより配線層を形成する形成する工程や、配線層の上に層間絶縁膜を形成する工程等が行われ、これらの工程によってウエハ表面に金属等の導電体や絶縁体からなる凹凸が生じる。近年、半導体集積回路の高密度化を目的として配線の微細化や多層配線化が進んでいるが、これに伴い、ウエハ表面の凹凸を平坦化する技術が重要となってきた。
ウエハ表面の凹凸を平坦化する方法としては、一般的にケミカルメカニカルポリシング(以下、CMPという)が採用されている。CMPは、ウエハの被研磨面を研磨パッドの研磨面に押し付けた状態で、砥粒が分散されたスラリー状の研磨剤(以下、スラリーという)を用いて研磨する技術である。CMPで一般的に使用する研磨装置は、例えば、図1に示すように、研磨パッド1を支持する研磨定盤2と、被研磨材(半導体ウエハ)4を支持する支持台(ポリシングヘッド)5とウエハの均一加圧を行うためのバッキング材と、研磨剤の供給機構を備えている。研磨パッド1は、例えば、両面テープで貼り付けることにより、研磨定盤2に装着される。研磨定盤2と支持台5とは、それぞれに支持された研磨パッド1と被研磨材4が対向するように配置され、それぞれに回転軸6、7を備えている。また、支持台5側には、被研磨材4を研磨パッド1に押し付けるための加圧機構が設けてある。
従来、このような研磨パッドは、1)金型に樹脂材料を流し込んで樹脂ブロックを作製し、その樹脂ブロックをスライサーでスライスして製造する方法、2) 金型に樹脂材料を流し込んで押圧することにより、薄いシート状にして製造する方法、3)原料となる樹脂を溶解し、Tダイから押し出し成形して直接シート状にして製造する方法などのバッチ方式により製造されていた。例えば、特許文献1では反応射出成形法により研磨用パッドを製造している。
また、積層研磨パッドの場合、上記方法で得られた研磨層やクッション層等の複数の樹脂シートを接着剤や両面テープで貼り合わせることにより製造されていたため、製造工程が多く、生産性が悪いという問題を有していた。該問題を解決するために、特許文献2では押出機を用いて積層研磨用パッドを製造している。
また、バッチ方式の製造方法に起因する硬度や気泡サイズ等のバラツキを防止するために、ポリウレタン・ポリウレア研磨シート材を連続的に製造する方法が提案されている(特許文献3)。詳しくは、ポリウレタン原料と300μm以下の粒子径を有する微粉末や有機発泡剤を混合して、該混合物を一対の無限軌道面ベルト間に吐出し流延させる。その後、加熱手段によって該混合物の重合反応を行い、生成したシート状成形物を面ベルトから分離して研磨シート材を得る方法である。
一方、研磨パッドの被研磨材と接触する研磨表面には、通常スラリーを保持・更新するための溝が設けられている。発泡体からなる研磨パッドの場合、研磨表面に多くの開口を有し、スラリーを保持・更新する働きを持っているが、研磨表面に溝を設けることにより、更なるスラリーの保持性とスラリーの更新を効率よく行うことができ、また被研磨材との吸着による被研磨材の破壊を防ぐことができる。従来、前記溝は、研磨シートを作製した後にその研磨表面を機械研削やレーザー加工することにより形成されていた。しかしながら、従来の溝加工工程は時間がかかり、生産性が悪いという問題があった。
また、高精度の研磨に使用される研磨パッドとしては、一般的にポリウレタン発泡体シートが使用されている。しかし、ポリウレタン発泡体シートは、局部的な平坦化能力には優れているが、クッション性が不足しているためにウエハ全面に均一な圧力を与えることが難しい。このため、通常、ポリウレタン発泡体シートの背面に柔らかいクッション層が別途設けられ、積層研磨パッドとして研磨加工に使用されている。積層研磨パッドとしては、例えば以下のようなものが開発されている。
比較的硬い第一層と比較的軟らかい第二層とが積層されており、該第一層の研磨面に所定のピッチの溝又は所定の形状の突起が設けられた研磨パッドが開示されている(特許文献4)。
また、弾性を有し、表面に凹凸が形成された第1シート状部材と、この第1シート状部材の凹凸が形成された面上に設けられ被処理基板の被研磨面と対向する面を有する第2シート状部とを有する研磨布が開示されている(特許文献5)。
さらに、研磨層及び該研磨層の一面に積層され、かつ該研磨層よりも大きな圧縮率の発泡体である支持層を備える研磨パッドが開示されている(特許文献6)。
しかしながら、上記従来の積層研磨パッドは、研磨層とクッション層とを両面テープ(粘着剤層)で貼り合わせて製造されているため、研磨中に研磨層とクッション層との間にスラリーが侵入して両面テープの粘着力が弱まり、その結果研磨層とクッション層とが剥離するという問題があった。
特開2004−42189号公報 特開2003−220550号公報 特開2004−169038号公報 特開2003−53657号公報 特開平10−329005号公報 特開2004−25407号公報
本発明は、製造工程が少なく、生産性に優れる溝付き研磨パッドの製造方法、及び該製造方法によって得られる溝付き研磨パッドを提供することを目的とする。また本発明は、製造工程が少なく、生産性に優れ、研磨層とクッション層との間で剥離することがない溝付き積層研磨パッドの製造方法、及び該製造方法によって得られる溝付き積層研磨パッドを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す溝付き(積層)研磨パッドの製造方法により上記目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の溝付き研磨パッドの製造方法は、メカニカルフロス法により気泡分散ウレタン組成物を調製する工程、凹構造を有するコンベアベルト上に気泡分散ウレタン組成物を連続的に吐出する工程、吐出した気泡分散ウレタン組成物上に面材を積層する工程、厚さを均一に調整しつつ気泡分散ウレタン組成物を硬化させることによりポリウレタン発泡体からなる溝付き長尺研磨層を作製する工程、溝付き長尺研磨層をコンベアベルトから剥離する工程、及び溝付き長尺研磨層を裁断する工程を含む。
また、別の本発明の溝付き研磨パッドの製造方法は、メカニカルフロス法により気泡分散ウレタン組成物を調製する工程、凹構造を有する離型シートを送り出しつつその上に気泡分散ウレタン組成物を連続的に吐出する工程、吐出した気泡分散ウレタン組成物上に面材を積層する工程、厚さを均一に調整しつつ気泡分散ウレタン組成物を硬化させることによりポリウレタン発泡体からなる溝付き長尺研磨層を作製する工程、溝付き長尺研磨層から離型シートを剥離する工程、及び溝付き長尺研磨層を裁断する工程を含む。
上記製造方法によると、溝付き長尺研磨層を連続的に製造することができ、生産性よく溝付き研磨パッドを製造することができる。また、研磨層を形成する際に、コンベアベルト又は離型シートの表面に形成された凹構造を研磨層表面に転写することができるため、従来のような機械研削等による溝加工工程を省略することができる。得られた溝付き長尺研磨層は、それ単独で溝付き研磨パッドとしてもよく、その片面にクッション層を積層して溝付き積層研磨パッドとしてもよい。
一方、本発明の溝付き積層研磨パッドの製造方法は、メカニカルフロス法により気泡分散ウレタン組成物を調製する工程、凹構造を有するコンベアベルト上に気泡分散ウレタン組成物を連続的に吐出する工程、吐出した気泡分散ウレタン組成物上にクッション層を積層する工程、厚さを均一に調整しつつ気泡分散ウレタン組成物を硬化させることによりポリウレタン発泡体からなる溝付き長尺研磨層を形成して溝付き長尺積層シートを作製する工程、溝付き長尺積層シートをコンベアベルトから剥離する工程、及び溝付き長尺積層シートを裁断する工程を含む。
また、別の本発明の溝付き積層研磨パッドの製造方法は、メカニカルフロス法により気泡分散ウレタン組成物を調製する工程、凹構造を有する離型シートを送り出しつつその上に気泡分散ウレタン組成物を連続的に吐出する工程、吐出した気泡分散ウレタン組成物上にクッション層を積層する工程、厚さを均一に調整しつつ気泡分散ウレタン組成物を硬化させることによりポリウレタン発泡体からなる溝付き長尺研磨層を形成して溝付き長尺積層シートを作製する工程、溝付き長尺積層シートから離型シートを剥離する工程、及び溝付き長尺積層シートを裁断する工程を含む。
上記製造方法によると、溝付き研磨層とクッション層とからなる溝付き積層研磨パッドを連続的に製造することができる。また、溝付き研磨層とクッション層を貼り合わせる工程を省くことができるため製造工程を少なくでき、生産性よく溝付き積層研磨パッドを製造することができる。該製造方法により得られる溝付き積層研磨パッドは、両面テープ(粘着剤層)を使用せずに研磨層とクッション層とを直接積層しているため、研磨中に研磨層とクッション層とが剥離することがないという利点がある。また、研磨層を形成する際に、コンベアベルト又は離型シートの表面に形成された凹構造を研磨層表面に転写することができるため、従来のような機械研削等による溝加工工程を省略することができる。
また本発明は、前記方法によって製造される溝付き(積層)研磨パッド、及び該溝付き(積層)研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法、に関する。
本発明における研磨層は、微細気泡を有するポリウレタン発泡体からなる。ポリウレタンは耐摩耗性に優れ、原料組成を種々変えることにより所望の物性を有するポリマーを容易に得ることができるため、研磨層の形成材料として好ましい材料である。
前記ポリウレタンは、イソシアネート成分、ポリオール成分(高分子量ポリオール成分、低分子量ポリオール成分)、及び鎖延長剤からなるものである。
イソシアネート成分としては、ポリウレタンの分野において公知の化合物を特に限定なく使用できる。イソシアネート成分としては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートが挙げられる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。
イソシアネート成分としては、上記ジイソシアネート化合物の他に、3官能以上の多官能ポリイソシアネート化合物も使用可能である。多官能のイソシアネート化合物としては、デスモジュール−N(バイエル社製)や商品名デュラネート(旭化成工業社製)として一連のジイソシアネートアダクト体化合物が市販されている。
上記のイソシアネート成分のうち、芳香族ジイソシアネートと脂環式ジイソシアネートを併用することが好ましく、特にトルエンジイソシアネートとジシクロへキシルメタンジイソシアネートを併用することが好ましい。
高分子量ポリオール成分としては、ポリテトラメチレンエーテルグリコールに代表されるポリエーテルポリオール、ポリブチレンアジペートに代表されるポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカプロラクトンのようなポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応物などで例示されるポリエステルポリカーボネートポリオール、エチレンカーボネートを多価アルコールと反応させ、次いで得られた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させたポリエステルポリカーボネートポリオール、及びポリヒドキシル化合物とアリールカーボネートとのエステル交換反応により得られるポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
高分子量ポリオール成分の数平均分子量は特に限定されるものではないが、得られるポリウレタン樹脂の弾性特性等の観点から500〜2000であることが好ましい。数平均分子量が500未満であると、これを用いたポリウレタン樹脂は十分な弾性特性を有さず、脆いポリマーとなる。そのためこのポリウレタン樹脂から製造される研磨パッドは硬くなりすぎ、ウエハ表面のスクラッチの原因となる。また、摩耗しやすくなるため、パッド寿命の観点からも好ましくない。一方、数平均分子量が2000を超えると、これを用いたポリウレタン樹脂は軟らかくなりすぎるため、このポリウレタン樹脂から製造される研磨層は平坦化特性に劣る傾向にある。
ポリオール成分として上述した高分子量ポリオール成分の他に、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の低分子量ポリオール成分を併用することが好ましい。エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジエチレントリアミン等の低分子量ポリアミン成分を用いてもよい。低分子量ポリオール成分や低分子量ポリアミン成分の(数平均)分子量は500未満であり、好ましくは250以下である。
ポリオール成分中の高分子量ポリオールと低分子量ポリオールの比は、これらから製造される研磨層に要求される特性により決められる。
ポリウレタン発泡体をプレポリマー法により製造する場合において、プレポリマーの硬化には鎖延長剤を使用する。鎖延長剤は、少なくとも2個以上の活性水素基を有する有機化合物であり、活性水素基としては、水酸基、第1級もしくは第2級アミノ基、チオール基(SH)等が例示できる。具体的には、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(MOCA)、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、m−キシリレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、及びp−キシリレンジアミン等に例示されるポリアミン類、あるいは、上述した低分子量ポリオール成分や低分子量ポリアミン成分を挙げることができる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。
本発明におけるイソシアネート成分、ポリオール成分、及び鎖延長剤の比は、各々の分子量や研磨層の所望物性などにより種々変え得る。所望する研磨特性を有する研磨層を得るためには、ポリオール成分と鎖延長剤の合計活性水素基(水酸基+アミノ基)数に対するイソシアネート成分のイソシアネート基数は、0.80〜1.20であることが好ましく、さらに好ましくは0.99〜1.15である。イソシアネート基数が前記範囲外の場合には、硬化不良が生じて要求される比重及び硬度が得られず、研磨特性が低下する傾向にある。
ポリウレタン発泡体の製造は、プレポリマー法、ワンショット法のどちらでも可能であるが、事前にイソシアネート成分とポリオール成分からイソシアネート末端プレポリマーを合成しておき、これに鎖延長剤を反応させるプレポリマー法が、得られるポリウレタンの物理的特性が優れており好適である。
なお、イソシアネート末端プレポリマーは、分子量が800〜5000程度のものが加工性、物理的特性等が優れており好適である。
本発明で使用する面材は特に制限されず、例えば、紙、布、不織布、及び樹脂フィルムなどが挙げられるが、特に耐熱性を有すると共に可とう性を有する樹脂フィルムであることが好ましい。
面材を形成する樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリフルオロエチレンなどの含フッ素樹脂、ナイロン、セルロースなどを挙げることができる。
面材の厚さは特に制限されないが、強度や巻き取り等の観点から20〜200μm程度であることが好ましい。また、面材の幅も特に制限されないが、要求される研磨層の大きさを考慮すると60〜250cm程度であることが好ましい。
なお、面材の表面には離型処理が施されていることが好ましい。これにより、長尺研磨層を作製した後に面材の剥離操作を容易に行うことができる。
本発明におけるクッション層は、研磨層の特性を補うものである。クッション層は、CMPにおいて、トレードオフの関係にあるプラナリティとユニフォーミティの両者を両立させるために必要である。プラナリティとは、パターン形成時に生じた微小凹凸を有する被研磨材を研磨した時のパターン部の平坦性をいい、ユニフォーミティとは、被研磨材全体の均一性をいう。研磨層の特性によって、プラナリティを改善し、クッション層の特性によってユニフォーミティを改善する。本発明の溝付き積層研磨パッドにおいては、クッション層は研磨層より柔らかいものを用いる。
クッション層の形成材料は、研磨層より柔らかいものであれば特に限定されることはない。例えば、ポリエステル不織布、ナイロン不織布、アクリル不織布などの繊維不織布やポリウレタンを含浸したポリエステル不織布のような樹脂含浸不織布、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォームなどの高分子樹脂発泡体、ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどのゴム性樹脂、感光性樹脂などが挙げられる。
クッション層の厚みは特に限定されるものではないが、通常0.5〜1.5mm程度であり、0.5〜1.0mmであることが好ましい。また、クッション層の幅も特に制限されないが、要求される溝付き積層研磨パッドの大きさを考慮すると60〜250cm程度であることが好ましい。
クッション層の硬度は、アスカーA硬度で10〜75度であることが好ましく、より好ましくは20〜65度である。上記範囲外になると、被研磨材のユニフォミティ(面内均一性)が低下する傾向にある。
本発明で使用するコンベアベルト及び離型シートは、溝付き長尺研磨層を連続的に形成するために用いられる。また、コンベアベルト及び離型シートはその表面に凹構造を有しており、研磨層表面に該凹構造を転写して、研磨層表面に溝を形成する機能を有する。
コンベアベルトの形成材料は特に制限されず、例えば、ウレタン、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂、ゴム、及び金属などが挙げられる。耐摩耗性、柔軟性の観点からウレタンを用いることが好ましい。また、柔軟性、離型性の観点からフッ素樹脂を用いることも好ましい。
離型シートの形成材料は特に制限されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂、ナイロン、及びセルロースなどが挙げられる。強度、柔軟性、離型性の観点からポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンを用いることが好ましい。
コンベアベルト及び離型シートの表面には離型処理が施されていることが好ましい。特に、ポリエチレンテレフタレートを用いる場合には離型処理が必要である。これにより、作製した溝付き長尺研磨層の剥離操作を容易に行うことができる。
コンベアベルト及び離型シート表面の凹構造は、スラリーを保持・更新できる形状を研磨層表面に形成できれば特に限定されず、例えば、矩形、多角形、三角形、円形、同心円状、螺旋状、偏心円状、放射状、及びこれらの形状を組み合わせたものが挙げられる。また、これらの凹構造は規則性のあるものが一般的であるが、スラリーの保持・更新性を望ましいものにするため、ある範囲ごとにピッチ、幅、深さ等を変化させることも可能である。
以下、本発明の溝付き(積層)研磨パッドを製造する方法について説明する。図2は、コンベアベルトを用いた溝付き(積層)研磨パッドの製造工程を示す概略図である。図3は、離型シートを用いた溝付き(積層)研磨パッドの製造工程を示す概略図である。
気泡分散ウレタン組成物8は、メカニカルフロス法により調製される。メカニカルフロス法とは、原料成分をミキシングヘッド9の混合室内に入れるとともに非反応性気体を混入させ、オークスミキサー等のミキサーで混合撹拌することにより、非反応性気体を微細気泡状態にして原料混合物中に分散させる方法である。メカニカルフロス法は、非反応性気体の混入量を調節することにより、容易にポリウレタン発泡体の密度を調整することができるため好ましい方法である。
微細気泡を形成するために使用される非反応性気体は可燃性でないものが好ましく、具体的には窒素、酸素、炭酸ガス、ヘリウムやアルゴン等の希ガスやこれらの混合気体が挙げられ、乾燥して水分を除去した空気の使用がコスト的に最も好ましい。
気泡分散ウレタン組成物を調製する際には、ポリアルキルシロキサンとポリエーテルの共重合体であって活性水素基を有しないシリコン系界面活性剤を原料成分中に添加しておくことが好ましい。かかるシリコン系界面活性剤としては、SH−190、SH−192、L−5340(東レダウコーニングシリコン社製)等が好適な化合物として例示される。シリコン系界面活性剤の添加量は、ポリウレタン発泡体中に0.05重量%以上5重量%未満であることが好ましい。シリコン系界面活性剤の量が0.05重量%未満の場合には、微細気泡の発泡体が得られない傾向にある。一方、5重量%以上の場合には発泡体中の気泡数が多くなりすぎ、高硬度のポリウレタン発泡体を得にくい傾向にある。なお、必要に応じて、酸化防止剤等の安定剤、滑剤、顔料、充填剤、帯電防止剤、その他の添加剤を加えてもよい。
また、第3級アミン系等の公知のポリウレタン反応を促進する触媒を使用してもかまわない。触媒の種類や添加量は、気泡分散ウレタン組成物をコンベアベルト10又は離型シート11上に吐出した後の流動時間を考慮して適宜選択する。
図2において、コンベアベルト10はコンベア12上を回転移動している。まず、気泡分散ウレタン組成物8は、ミキシングヘッド9の吐出ノズルからコンベアベルト10上に連続的に吐出される。コンベアベルト10の移動速度や気泡分散ウレタン組成物8の吐出量は、研磨層の厚さを考慮して適宜調整する。
気泡分散ウレタン組成物8をコンベアベルト10上に吐出する前に、コンベアベルト10の両端部にスペーサー13を配設することが好ましい。それにより、気泡分散ウレタン組成物8の液垂れを防止することができ、かつ研磨層の厚み精度を向上させることができる。スペーサーの原料としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ハロゲン系樹脂、ポリスチレン、及びオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)などの熱可塑性樹脂;天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、再生ゴム、及びポリイソブチレンゴムなどのゴム;ジメチルポリシロキサン及びジフェニルポリシロキサンなどのシリコン樹脂などが挙げられる。
その後、吐出した前記気泡分散ウレタン組成物8上に面材又はクッション層14を積層し、厚さを均一に調整しつつ気泡分散ウレタン組成物8を硬化させることによりポリウレタン発泡体からなる溝付き長尺研磨層又は該溝付き長尺研磨層を有する溝付き長尺積層シートを作製する。厚さを均一に調整する手段としては、例えば、ニップロール、コーターロールなどのロール15、ドクターブレードなどが挙げられる。また、気泡分散ウレタン組成物の硬化は、例えば、厚さを均一に調整した後に、コンベア上に設けられた加熱オーブン(図示せず)内を通過させることにより行われる。加熱温度は40〜100℃程度であり、加熱時間は5〜10分程度である。流動しなくなるまで反応した気泡分散ウレタン組成物を加熱、ポストキュアすることは、ポリウレタン発泡体の物理的特性を向上させる効果がある。
一方、図3において、離型シート11はコンベア12上を移動している。離型シート11は、予め凹構造が形成されたものを用いてもよく、型ロール16を用いてコンベア上に供給しながら凹構造を形成してもよい。その他は上記と同様の方法で溝付き長尺研磨層又は溝付き長尺積層シートを作製することができる。
前記ポリウレタン発泡体の平均気泡径は、30〜80μmであることが好ましく、より好ましくは30〜60μmである。この範囲から逸脱する場合は、研磨速度が低下したり、研磨後の被研磨材(ウエハ)のプラナリティ(平坦性)が低下する傾向にある。
その後、得られた溝付き長尺研磨層又は溝付き長尺積層シートはコンベアベルトから剥離され、例えば、裁断機により所望の形状(例えば、円形、正方形、矩形など)よりやや大きい形状で1次裁断される。その後、ポストキュア及び面材を剥離する工程などを経て溝付き研磨層又は溝付き積層研磨シートが作製される。なお、面材を剥離する前にポストキュアしてもよく、面材を剥離した後にポストキュアしてもよいが、通常面材と研磨層とは熱収縮率が異なるため、研磨層の変形を防止する観点から面材を剥離した後にポストキュアすることが好ましい。ポストキュア後、溝付き研磨層又は溝付き積層研磨シートは、所望の形状に合わせて2次裁断される。円形に裁断する場合、直径は50〜200cm程度であり、好ましくは50〜100cmである。正方形に裁断する場合、1辺は50〜200cm程度であり、好ましくは50〜100cmである。矩形に裁断する場合、幅は50〜200cm程度、好ましくは50〜100cmであり、長さは幅の1.1倍〜2倍程度である。その後、溝付き研磨層又は溝付き積層研磨シートは、いくつかの工程を経て溝付き研磨パッド又は溝付き積層研磨パッドとなる。
一方、離型シートを使用した場合は、得られた溝付き長尺研磨層又は溝付き長尺積層シートから離型シートを剥離する。その後、前記と同様の方法で裁断及びポストキュア等することにより溝付き(積層)研磨パッドを作製することができる。
研磨層の厚みは特に限定されるものではないが、通常0.8〜4mm程度であり、1.2〜2.5mmであることが好ましい。
また、研磨層の比重は、0.5〜1.0であることが好ましい。比重が0.5未満の場合、研磨層の表面の強度が低下し、被研磨材のプラナリティ(平坦性)が悪化する傾向にある。一方、1.0より大きい場合は、研磨層表面での微細気泡の数が少なくなり、平坦化特性は良好であるが、研磨速度が悪化する傾向にある。
また、研磨層の硬度は、アスカーD硬度計にて、45〜65度であることが好ましい。D硬度が45度未満の場合、被研磨材のプラナリティ(平坦性)が悪化する傾向にある。一方、65度より大きい場合は、プラナリティは良好であるが、被研磨材のユニフォーミティ(均一性)が悪化する傾向にある。
また、研磨層の厚みバラツキは100μm以下であることが好ましい。厚みバラツキが100μmを越えるものは、研磨層に大きなうねりを持ったものとなり、被研磨材に対する接触状態が異なる部分ができ、研磨特性に悪影響を与える。また、研磨層の厚みバラツキを解消するため、一般的には、研磨初期に研磨層表面をダイヤモンド砥粒を電着、融着させたドレッサーを用いてドレッシングするが、上記範囲を超えたものは、ドレッシング時間が長くなり、生産効率を低下させるものとなる。
研磨層の厚みバラツキを抑える方法としては、長尺研磨層又は溝付き長尺積層シートの表面をバフ機でバフィングする方法が挙げられる。また、長尺研磨層又は溝付き長尺積層シートを裁断した後に、溝付き研磨層又は溝付き積層研磨シートの表面をバフィングして研磨層の厚みバラツキを抑えてもよい。なお、バフィングする際には、粒度などが異なる研磨材で段階的に行うことが好ましい。
上記方法で作製された本発明の溝付き(積層)研磨パッドは、被研磨材と接触する研磨表面に、スラリーを保持・更新するための溝を有する。発泡体からなる研磨層は、研磨表面に多くの開口を有し、スラリーを保持・更新する働きを持っているが、研磨表面に溝を形成することにより、スラリーの保持と更新をさらに効率よく行うことができ、また被研磨材との吸着による被研磨材の破壊を防ぐことができる。形成される溝は、具体的には、XY格子溝、同心円状溝、多角柱、円柱、螺旋状溝、偏心円状溝、放射状溝、及びこれらを組み合わせた形状などである。
本発明の溝付き(積層)研磨パッドは、研磨層又はクッション層のプラテンと接着する面側に両面テープが設けられていてもよい。該両面テープとしては、基材の両面に接着層を設けた一般的な構成を有するものを用いることができる。基材としては、例えば不織布やフィルム等が挙げられる。研磨パッドの使用後のプラテンからの剥離を考慮すれば、基材にフィルムを用いることが好ましい。また、接着層の組成としては、例えば、ゴム系接着剤やアクリル系接着剤等が挙げられる。金属イオンの含有量を考慮すると、アクリル系接着剤は、金属イオン含有量が少ないため好ましい。
半導体デバイスは、前記(積層)研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を経て製造される。半導体ウエハとは、一般にシリコンウエハ上に配線金属及び酸化膜を積層したものである。半導体ウエハの研磨方法、研磨装置は特に制限されず、例えば、図1に示すように、(積層)研磨パッド1を支持する研磨定盤2と、半導体ウエハ4を支持する支持台(ポリシングヘッド)5とウエハへの均一加圧を行うためのバッキング材と、研磨剤3の供給機構を備えた研磨装置などを用いて行われる。(積層)研磨パッド1は、例えば、両面テープで貼り付けることにより、研磨定盤2に装着される。研磨定盤2と支持台5とは、それぞれに支持された(積層)研磨パッド1と半導体ウエハ4が対向するように配置され、それぞれに回転軸6、7を備えている。また、支持台5側には、半導体ウエハ4を(積層)研磨パッド1に押し付けるための加圧機構が設けてある。研磨に際しては、研磨定盤2と支持台5とを回転させつつ半導体ウエハ4を(積層)研磨パッド1に押し付け、スラリーを供給しながら研磨を行う。スラリーの流量、研磨荷重、研磨定盤回転数、及びウエハ回転数は特に制限されず、適宜調整して行う。
これにより半導体ウエハ4の表面の突出した部分が除去されて平坦状に研磨される。その後、ダイシング、ボンディング、パッケージング等することにより半導体デバイスが製造される。半導体デバイスは、演算処理装置やメモリー等に用いられる。
以下、本発明を実施例を上げて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
トルエンジイソシアネート(2,4−体/2,6−体=80/20の混合物)32重量部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート8重量部、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量:1006)54重量部、及びジエチレングリコール6重量部を混合し、80℃で120分間加熱撹拌してイソシアネート末端プレポリマー(イソシアネート当量:2.1meq/g)を作製した。該イソシアネート末端プレポリマー100重量部、シリコン系界面活性剤(東レ・ダウシリコーン社製、SH−192)3重量部を混合して80℃に温度調節した混合物Aを調製した。該混合物A80重量部、及び120℃で溶融した4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(イハラケミカル社製、イハラキュアミンMT)20重量部を混合チャンバー内で混合し、同時に空気を混合物中に機械的に撹拌することにより分散させて気泡分散ウレタン組成物を調製した。
表面に規則的な矩形凹構造(幅:13mm、長さ:13mm、深さ:0.8mm)を有し、離型処理を施したコンベアベルト(材料:ウレタン、幅:110cm)を回転移動させつつ、その上に前記気泡分散ウレタン組成物を連続的に吐出した。そして、PETフィルムからなり、剥離処理を施した面材(厚さ188μm、幅100cm)で気泡分散ウレタン組成物を覆い、ニップロールを用いて厚さを均一に調整した。その後、80℃に加熱することにより該組成物を硬化させてポリウレタン発泡体からなる溝付き長尺研磨層(厚さ:2mm)を作製した。その後、該溝付き長尺研磨層をコンベアベルトから剥離した。そして、該溝付き長尺研磨層を80cm角で1次裁断した後、面材を剥離し、80℃で6時間ポストキュアし、さらに直径70cmの大きさに2次裁断して溝付き研磨層を得た。次に、バフ機(アミテック社製)を使用して該研磨層の表面バフ処理をし、厚み精度を整えた。そして、該溝付き研磨層の裏面にクッション層を積層して溝付き積層研磨パッドを作製した。
実施例2
表面に規則的な矩形凹構造(幅:43mm、長さ:43mm、深さ:0.3mm)を有し、離型処理を施した離型シート(材料:PET、幅:100cm)を送り出しつつ、該離型シートの両端にスペーサーを配設した。その後、離型シート上に前記気泡分散ウレタン組成物を連続的に吐出した。そして、ポリエチレンフォーム(東レ社製、トーレペフ)からなるクッション層(厚さ:0.8mm、幅100cm)で気泡分散ウレタン組成物を覆い、ニップロールを用いて厚さを均一に調整した。その後、80℃に加熱することにより該組成物を硬化させてポリウレタン発泡体からなる溝付き長尺研磨層を形成して溝付き長尺積層シート(研磨層の厚さ:1.5mm)を作製した。そして、溝付き長尺積層シートを80cm角で1次裁断した後、離型シートを剥離し、80℃で6時間ポストキュアし、さらに直径70cmの大きさに2次裁断した。次に、バフ機(アミテック社製)を使用して該積層シートの表面バフ処理をし、厚み精度を整えて溝付き積層研磨パッドを作製した。
CMP研磨で使用する研磨装置の一例を示す概略構成図 本発明の溝付き(積層)研磨パッドの製造工程の一例を示す概略図 本発明の溝付き(積層)研磨パッドの製造工程の他の例を示す概略図
符号の説明
1:研磨パッド(積層研磨パッド)
2:研磨定盤
3:研磨剤(スラリー)
4:被研磨材(半導体ウエハ)
5:支持台(ポリシングヘッド)
6、7:回転軸
8:気泡分散ウレタン組成物
9:ミキシングヘッド
10:コンベアベルト
11:離型シート
12:コンベア
13:スペーサー
14:面材又はクッション層
15:ロール
16:型ロール

Claims (7)

  1. メカニカルフロス法により気泡分散ウレタン組成物を調製する工程、凹構造を有するコンベアベルト上に気泡分散ウレタン組成物を連続的に吐出する工程、吐出した気泡分散ウレタン組成物上に面材を積層する工程、厚さを均一に調整しつつ気泡分散ウレタン組成物を硬化させることによりポリウレタン発泡体からなる溝付き長尺研磨層を作製する工程、溝付き長尺研磨層をコンベアベルトから剥離する工程、及び溝付き長尺研磨層を裁断する工程を含む溝付き研磨パッドの製造方法。
  2. メカニカルフロス法により気泡分散ウレタン組成物を調製する工程、凹構造を有する離型シートを送り出しつつその上に気泡分散ウレタン組成物を連続的に吐出する工程、吐出した気泡分散ウレタン組成物上に面材を積層する工程、厚さを均一に調整しつつ気泡分散ウレタン組成物を硬化させることによりポリウレタン発泡体からなる溝付き長尺研磨層を作製する工程、溝付き長尺研磨層から離型シートを剥離する工程、及び溝付き長尺研磨層を裁断する工程を含む溝付き研磨パッドの製造方法。
  3. メカニカルフロス法により気泡分散ウレタン組成物を調製する工程、凹構造を有するコンベアベルト上に気泡分散ウレタン組成物を連続的に吐出する工程、吐出した気泡分散ウレタン組成物上にクッション層を積層する工程、厚さを均一に調整しつつ気泡分散ウレタン組成物を硬化させることによりポリウレタン発泡体からなる溝付き長尺研磨層を形成して溝付き長尺積層シートを作製する工程、溝付き長尺積層シートをコンベアベルトから剥離する工程、及び溝付き長尺積層シートを裁断する工程を含む溝付き積層研磨パッドの製造方法。
  4. メカニカルフロス法により気泡分散ウレタン組成物を調製する工程、凹構造を有する離型シートを送り出しつつその上に気泡分散ウレタン組成物を連続的に吐出する工程、吐出した気泡分散ウレタン組成物上にクッション層を積層する工程、厚さを均一に調整しつつ気泡分散ウレタン組成物を硬化させることによりポリウレタン発泡体からなる溝付き長尺研磨層を形成して溝付き長尺積層シートを作製する工程、溝付き長尺積層シートから離型シートを剥離する工程、及び溝付き長尺積層シートを裁断する工程を含む溝付き積層研磨パッドの製造方法。
  5. 請求項1又は2記載の方法によって製造される溝付き研磨パッド。
  6. 請求項3又は4記載の方法によって製造される溝付き積層研磨パッド。
  7. 請求項5記載の溝付き研磨パッド又は請求項6記載の溝付き積層研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。
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