JP2005238654A - 生タイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インナーライナゴムと、それに重なる他のタイヤ部材との間に生じる空気溜まりを排気し両者の密着性を高めてタイヤユニフォミティーを向上する。
【解決手段】 2ステージ成形法によるタイヤ成形の第1ステージにおいて、インナーライナゴムA1と、それに重なる他のタイヤ部材A2との間に生じる空気溜まりjを、前記インナーライナゴムA1に形成したプリッキング孔8から、第1成形ドラム2に設けられその外周面Sから裏面に貫通する真空引き孔7をへて真空引きにより排出する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、2ステージ成形法によるタイヤ成形の第1ステージに用いられ、インナーライナゴムとその外側に重なるカーカスプライ等の他のタイヤ部材との間に生じる空気溜まりを排気し、密着性を高めることによりタイヤユニフォミティーを向上しうる生タイヤの製造方法に関する。
2ステージ成形法によるタイヤ成形の第1ステージでは、一般に、図7(A)に示すように、縮径可能な成形ドラムaの外周面にインナーライナゴムA1を巻回した後、その外側にカーカスプライA2b等の他のタイヤ部材A2を順次巻回し、円筒状の積層体Bを形成している。この積層体Bは、その両端が成形ドラムa両側にセットされるビードコアの廻りで折り返された後、第2ステージに送られ、トロイド状への膨張(シェーピング)及びトレッド部材の貼付け等が行われて最終的な加硫用の生タイヤが形成される。
そして前記積層体Bの形成に際しては、従来、巻き付け面が軸心方向に平坦であるため、インナーライナゴムA1とカーカスプライA2bとの間には、ほとんど空気溜まりを生じることがなく、密着性に優れた積層体Bを形成することが可能であった。
しかし、近年、図6に示すように、タイヤの空気抜けの際に荷重支持機能を受け持つ断面三日月状のサイド補強ゴムA2aを、サイドウォール部Ts内かつカーカスプライA2bとインナーライナゴムA1との間に設けたランフラットタイヤTが普及されつつある。そして、このようなランフラットタイヤTを形成する際には、前記第1ステージにおいて、図7(B)に示すように、成形ドラムaの外周面に巻回したインナーライナゴムA1の外側に、断面三日月状の前記サイド補強ゴムA2a、A2aを間隔を隔てて配置し、しかる後その外側にカーカスプライA2bを巻回することが必要となる。
しかしこのとき、前記サイド補強ゴムA2aが厚肉であるため、カーカスプライA2bのための巻き付け面が凹凸状に大きく変動する。そのため、前記サイド補強ゴムA2aの軸心方向両端部において、カーカスプライA2bとインナーライナゴムA1との間に大きな空気溜まりjが発生し、両者の密着性を損ねるという問題が発生する。この空気溜まりjは、タイヤの耐久性を損ねる他、例えば前記第2ステージにおけるトロイド状へのシェーピングの際、カーカスプライA2bにズレをもたらすなどユニフォミティーの悪化を招く。
なお特許文献1には、表面に真空引き用小孔を設けた成形ドラムを開示してはいるが、このものは真空引きによって積層体を成形ドラムに吸着させてその位置ズレ等を防止するもので、カーカスプライとインナーライナゴムとの間の空気溜まりを排出し両者の密着性を高めることは困難である。
特開平3−19831号公報
そこで本発明は、特にランフラットタイヤの製造に好適であり、インナーライナゴムと、それに重なる他のタイヤ部材との間に生じる空気溜まりを排気でき、両者の密着性を高めてタイヤユニフォミティーを向上しうる生タイヤの製造方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、2ステージ成形法によるタイヤ成形の第1ステージに用いられ、半径方向に進退可能な複数のセグメントからなる縮径可能な第1成形ドラムと、その軸心方向両側に配された折返し手段とを有する第1成形装置の前記第1成形ドラムの外周面に、インナーライナゴムを巻回し、かつ該インナーライナゴムの外面にカーカスプライを含む他のタイヤ成形用のタイヤ部材を配した部材積層体を形成するとともに、
前記インナーライナゴムと、それに重なる他のタイヤ部材との間に生じる空気溜まりを、前記インナーライナゴムに形成したプリッキング孔から、第1成形ドラムに設けられその外周面から裏面に貫通する真空引き孔をへて真空引きにより排出することを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記真空引き孔は、直径が0.5〜5.0mm、かつ5.0〜50.0mmのピッチ間隔で、前記第1成形ドラムに形成したことを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記折返し手段は、高圧空気の流入による膨張によって、前記部材積層体を、前記第1成形ドラムの両側に配したビードコアの周りで折り返す折返しブラダからなり、
かつ該折返しブラダの前記折返しに伴う膨張により、前記第1成形ドラムの両端を閉じ内部を気密に保持したドラム気密室に形成するとともに、
このドラム気密室を真空引きすることにより、インナーライナゴムの前記プリッキング孔、第1成形ドラムの前記真空引き孔をへて前記空気溜まりを排気することを特徴としている。
又請求項4の発明では、前記インナーライナのプリッキング孔は、インナーライナゴムの第1成形ドラムへの巻回に先立ち予め穿設されることを特徴としている。
本発明は叙上の如く構成しているため、インナーライナゴムと、それに重なる他のタイヤ部材との間に生じる空気溜まりを排気でき、両者の密着性を高めタイヤユニフォミティーを向上することが可能となる。
以下、本発明の生タイヤの製造方法の一形態を、それを実施する第1成形装置とともに図面を用いて説明する。図1は、第1成形装置を示す側面図、図2はそれに用いる第1成形ドラムの断面図である。
図1において、第1成形装置1は、所謂2ステージ成形法の第1ステージに用いられるフォーマであって、タイヤ成形用の複数のタイヤ部材Aを巻回して円筒状の部材積層体Bを形成する縮径可能な第1成形ドラム2と、その軸心方向両側に配される折返し手段3とを具える。
なお本例では、第1成形装置1が、前記ランフラットタイヤT(図6に示す)の製造に用いられる場合を説明する。従って前記タイヤ部材Aは、前記第1成形ドラム2の外周面Sに巻装されるインナーライナゴムA1と、その外側にタイヤ赤道から間隔を隔てて巻装されるランフラット用の一対の三日月状サイド補強ゴムA2aと、そのさらに外側に巻装されるカーカスプライA2bとを少なくとも含んで構成される。
又前記第1成形ドラム2は、図2に示すように、ドラム軸5に回転自在に支持される円筒状体であって、周方向に等分割(本例では8等分割)された複数個の円弧状のセグメント6から形成されるとともに、各セグメント6は、リンク機構やシリンダ機構等を用いた周知構造の縮径手段(図示しない)によって、半径方向に進退可能に支持される。
本例では、前記第1成形ドラム2が所謂コラップスタイプのドラムである場合を例示している。具体的には、各セグメント6は、半径方向線に対して例えば30〜60度の角度θで傾斜する周方向端面6Sを有し、隣り合う各端面6Sが互いに突き合わされて真円状に接続される非縮径状態Y1と、隣り合う周方向端面6Sが半径方向内外に位置ズレして折り畳まれることにより外周面Sの直径が実質的に減じる縮径状態Y2との間を移動できる。
そして、真円状をなす前記非縮径状態Y1の第1成形ドラム2の外周面Sに、前記図1に略示する如く、インナーライナゴムA1と、サイド補強ゴムA2aと、カーカスプライA2bとが順次巻回され、これによって円筒状の部材積層体Bが、その両側を第1成形ドラム2の両端からはみ出して形成される。このとき、サイド補強ゴムA2aの軸心方向両端部には、従来と同様、インナーライナゴムA1とカーカスプライA2bとの間に、空気溜まりjが必然的に発生する。
そこで本発明では、この空気溜まりjを排気するため、図3に示す如く、前記第1成形ドラム2の外周面Sに、真空引き用の複数の真空引き孔7を形成するとともに、前記インナーライナゴムA1には、該インナーライナゴムA1を厚み方向に貫通する複数のプリッキング孔8を穿設している。
そして本例では、図5の如く、前記折返し手段3を用いて前記部材積層体Bのはみ出し部分B1をビードコアCの周りで折り返す際のブラダ10の膨張によって、第1成形ドラム2の両端を閉止せしめ、その内部を気密なドラム気密室11とすることにより、前記空気溜まりjを、プリッキング孔8、真空引き孔7、ドラム気密室11をへて外部に排気している。即ち本例では、空気溜まりjの排気は、前記はみ出し部分B1の折返しの途中、或いは折返しが完了した後に行われる。
詳しくは、前記真空引き孔7は、前記第1成形ドラム2の外周面Sから裏面である内周面までのびる直径が0.5〜5.0mmの貫通孔であって、5.0〜50.0mmのピッチ間隔P1で形成される。本例では、前記真空引き孔7が、周方向及び軸心方向にそれぞれ5.0〜50.0mmの範囲のピッチ間隔P1x、P1yで並設される好ましいものを例示しているが、並設方向x、yは、前記周方向及び軸心方向に限定されることなく種々の方向とすることができ、又ピッチ間隔P1x、P1yも、P1x≠P1yとするなど並設方向x、yで相違させることができる。
なお真空引き孔7の前記直径が0.5mm未満では孔が小さすぎて真空引きの効率が悪く、逆に5.0mmをこえると、大きすぎてインナーライナゴムA1が孔内に吸い込まれるなど、インナーライナゴムA1に変形や損傷を招く恐れが生じる。又前記ピッチ間隔P1が5.0mm未満では、孔数が多すぎて、外周面Sの平面性を損ねるとともにドラムの強度不足を招き、逆に50.0mmをこえると排気されない大きな空気溜まりが残存する恐れを招く。このような観点から、前記ピッチ間隔P1は、前記直径の7〜15倍の範囲がより好ましい。
又前記プリッキング孔8は、プリッキング針などでインナーライナゴムA1を刺し貫くことにより穿孔される直径3.0mm以下の小孔であり、周知のホーリング装置によって形成される。即ち本例では、インナーライナゴムA1の第1成形ドラム2への巻回に先立ち、予めプリッキング孔8が形成される。このプリッキング孔8は、そのピッチ間隔P2を、前記真空引き孔7のピッチ間隔P1よりも小、好ましくは前記ピッチ間隔P1の50〜125%の範囲に設定するのが、前記空気溜まりjを確実に排気するために好ましい。又プリッキング孔8は、特にインナーライナゴムA1の全面に形成する必要はなく、少なくとも前記サイド補強ゴムA2aの軸心方向両端部を中心とした軸心方向の巾が5〜30mmの周方向領域を含んでいれば良い。なお該プリッキング孔8は、プリッキング針による刺貫孔であるため、タイヤ加硫成形時の加硫によって確実に塞がれることとなり、従って、完成タイヤにおける気密性は確保される。
次に、前記折返し手段3は、図4、5に示すように、高圧空気の流入により膨張し、部材積層体Bの前記はみ出し部分B1をビードコアCの周りで折り返す折返しブラダ10を具え、このブラダ10は、ドラム軸5に取り付く支持金具12を介して支持される。
なお前記ビードコアCは、従来的な第1ステージと同様、前記部材積層体Bのはみ出し部分B1を、適宜の押さえ具(図示しない)を用いて前記外周面Sよりも半径方向内方に押さえ付けた後、軸心方向外側から内方に挿入されるとともに、前記はみ出し部分B1を介して第1成形ドラム2の両端面と接触した状態でセットされる。
前記支持金具12は、本例では、前記ドラム軸5に外挿される円筒状のスリーブ13と、その軸心方向内端から半径方向外方に立ち上がる略円板状の側板14と、該側板14の半径方向外端から軸心方向外方に向かって前記ドラム軸5とは同心にのびる円筒状のブラダ受け15とを具える。なお前記スリーブ13は、前記ドラム軸5に設ける止めリング16によってドラム軸5に固定される。又前記側板14の半径方向外端部には、前記折返しブラダ10の両縁部を嵌着して固定する嵌入凹部14A、14Bが軸心方向の内外に位置を違えて形成される。
又前記折返しブラダ10は、周知の如く、ゴムなどの弾性材料からなる袋状体であり、常時は前記ブラダ受け15の外周面に沿って略円筒状に折り畳まれて保持されるとともに、高圧空気の流入によってトロイド状に膨張する。
ここで、前記折返しブラダ10にとって重要なことは、前記膨張により、前記部材積層体Bのはみ出し部分B1を折り返す際、折返しブラダ10が前記第1成形ドラム2の両端を閉じ、内部をドラム気密室11とすることである。そのために、本例では、軸心方向内側の前記嵌入凹部14Aを、第1成形ドラム2の外端よりも軸心方向内側に配置させている。又折返しブラダ10に、その膨張時に前記第1成形ドラム2の両端部の内周面と圧接して封止するパッキング部10Aを形成している。
又前記支持金具12には、前記折返しブラダ10に高圧空気を流入する第1空気流路17を設けている。この第1空気流路17は、前記スリーブ13内に形成される環状の空気室18と、この空気室18から前記嵌入凹部14A、14B間の開口口までのびる導通孔19とを具え、前記空気室18に空気バルブなどを介して接続される高圧空気源からの高圧空気を前記折返しブラダ10内に流入できる。
又前記第1成形装置1には、前記ドラム気密室11を真空引きする第2空気流路21を設けている。この第2空気流路21として、本例では、前記ドラム軸5内をその軸心方向にのび、その一端が空気バルブなどを介して真空ポンプなどの負圧発生源に連通するとともに、他端がドラム軸5の周面で開口するものを例示している。しかし、前記ドラム気密室11に連通するものであれば、第2空気流路21を例えば前記支持金具12に第1空気流路17とは独立して形成しても良い。
然して、第1成形ドラム2の外周面Sに、予めプリッキング孔8を穿設したイインナーライナゴムA1と、サイド補強ゴムA2aと、カーカスプライA2bとを順次巻回し、円筒状の部材積層体Bを形成する。しかる後、第1成形ドラム2の両側かつ部材積層体Bの半径方向外側に、ビードコアCをセットするとともに、折返し手段3を作動する。この折返し手段3の前記折返しブラダ10は、第1空気流路17からの高圧空気により膨張し、前記はみ出し部分B1をビードコアCの周りで折り返す。又これと同時に、折返しブラダ10は、第1成形ドラム2の両端を封止し、その内部をドラム気密室11として気密化する。
そして、このドラム気密室11を第2空気流路21からの吸引により真空引きする。これにより、前記インナーライナゴムA1と、それに重なる他のタイヤ部材A2との間に生じる空気溜まりj、本例では、サイド補強ゴムA2aの軸心方向両端部において発生するインナーライナゴムA1とカーカスプライA2bとの間の空気溜まりjを、インナーライナゴムA1の前記プリッキング孔8、第1成形ドラム2の前記真空引き孔7をへて、ドラム気密室11からその外部に排出することができる。
その結果、インナーライナゴムA1とカーカスプライA2bとの密着性を高めることができ、例えば第2ステージのシェーピング工程の際などにおける、インナーライナゴムA1とカーカスプライA2bとの位置ズレを防止でき、仕上がりタイヤのユニフォミティーを高く確保することができる。又空気溜まりに基づく接着性不良などを抑制しうるなど、タイヤ耐久性の向上にも貢献できる。
又本例では、折返しブラダ10の膨張により第1成形ドラム2の両端を封止して気密化するものであるため、第1成形ドラム2自体に密閉手段を設ける必要がなく、従って、従来的な縮径手段を採用しうるなど、第1成形ドラム2を構造の複雑化を招くことなく形成できる。
なお本発明の製造方法では、前記真空引きによる排気と同時に、部材積層体Bの外面輪郭形状(空気溜まりのない状態での外面輪郭形状)に合ったプロファイル付きスポンジローラを用いて前記部材積層体Bの外面を押し付けることもできる。係る場合には、前記排気との相互作用によってカーカスプライとインナーライナゴムとの密着性を、よりいっそう高めることができる。
又インナーライナゴムA1のプリッキング孔8は、本例の如く巻回に先立ち予め穿設する以外に、例えば、第1成形ドラム2への巻回後に、前記真空引き孔7を用いて穿設することもできる。
例えば、
(1)真空引き孔7に出入りするプリッキング針を用いたプリッキング手段を用いて、第1成形ドラム2上のインナーライナゴムA1にプリッキング孔8を形成する:
(2)第1成形ドラム2に密閉手段を設け、真空引き孔7を覆うインナーライナゴムA1のゴムの一部を、真空引き孔7からの強い吸引によって吸い取って破通することにより、第1成形ドラム2上のインナーライナゴムA1にプリッキング孔8を形成する:
(3)
真空引き孔7を、インナーライナゴムA1の厚さと等しい高さで第1成形ドラム2の外周面Sから突出する中空針の心孔として形成し、該外周面S上にインナーライナゴムA1を巻回する際、前記中空針がインナーライナゴムA1を貫通することによりプリッキング孔8を形成する:ことができる。係る場合には、何れもプリッキング孔8と真空引き孔7とは同位置に形成できる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明はランフラットタイヤの製造に限定されることなく、サイド補強ゴムを有しない非ランフラットタイヤの製造にも採用しうるなど、図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
本発明の製造方法を用い、かつ表1の仕様でタイヤサイズ(245/40R18)のサイド補強ゴム付きのランフラットタイヤを製造するとともに、試供タイヤのユニフォミティーを測定し、比較例1及び比較例2のタイヤと比較した。なお比較例と実施例とは、第1ステージの工程のみ相違し、比較例2では、空気溜まりを真空引きすることなく、部材積層体の外面をプロファイル形状のスポンジローラで押し付けし、カーカスプライをインナーライナゴムに密着させている。又比較例1では、真空引き、及びプロファイル形状のスポンジローラでの押し付けの何れもしていない。
(1)ユニフォミティー;
ユニフォミティー試験機を用い、仕上がりタイヤ(比較例1は32本、比較例2は7本、実施例は7本)に対し、RFV・OA、RFV一次、LFV・OAをそれぞれ測定し、その平均値、及び標準偏差σを比較した。
Figure 2005238654
表の如く、本発明の方法で形成した実施例のタイヤは、ユニフォミティーに優れているのが確認できる。
本発明の生タイヤの製造方法で使用する第1成形装置の一実施例を示す正面図である。 第1成形ドラムの非縮径状態と縮径状態とを略示するドラム軸と直角方向の断面図である。 真空引き孔とプリッキング孔とを説明する線図である。 折返し手段の待機状態を示すドラム軸と平行な断面図である。 折返し手段の作動状態を示すドラム軸と平行な断面図である。 ランフラットタイヤを例示する子午断面図である。 (A)、(B)は、従来技術の問題点を説明する線図である。
符号の説明
1 第1成形装置
2 第1成形ドラム
3 折返し手段
6 セグメント
7 真空引き孔
8 プリッキング孔
10 折返しブラダ
11 ドラム気密室
A1 インナーライナゴム
A2b カーカスプライ
A2 他のタイヤ部材
B 部材積層体
C ビードコア
j 空気溜まり
S 外周面

Claims (4)

  1. 2ステージ成形法によるタイヤ成形の第1ステージに用いられ、半径方向に進退可能な複数のセグメントからなる縮径可能な第1成形ドラムと、その軸心方向両側に配された折返し手段とを有する第1成形装置の前記第1成形ドラムの外周面に、インナーライナゴムを巻回し、かつ該インナーライナゴムの外面にカーカスプライを含む他のタイヤ成形用のタイヤ部材を配した部材積層体を形成するとともに、
    前記インナーライナゴムと、それに重なる他のタイヤ部材との間に生じる空気溜まりを、前記インナーライナゴムに形成したプリッキング孔から、第1成形ドラムに設けられその外周面から裏面に貫通する真空引き孔をへて真空引きにより排出することを特徴とする生タイヤの製造方法
  2. 前記真空引き孔は、直径が0.5〜5.0mm、かつ5.0〜50.0mmのピッチ間隔で、前記第1成形ドラムに形成したことを特徴とする請求項1記載の生タイヤの製造方法。
  3. 前記折返し手段は、高圧空気の流入による膨張によって、前記部材積層体を、前記第1成形ドラムの両側に配したビードコアの周りで折り返す折返しブラダからなり、
    かつ該折返しブラダの前記折返しに伴う膨張により、前記第1成形ドラムの両端を閉じ内部を気密に保持したドラム気密室に形成するとともに、
    このドラム気密室を真空引きすることにより、インナーライナゴムの前記プリッキング孔、第1成形ドラムの前記真空引き孔をへて前記空気溜まりを排気することを特徴とする請求項1又は2記載の生タイヤの製造方法。
  4. 前記インナーライナのプリッキング孔は、インナーライナゴムの第1成形ドラムへの巻回に先立ち予め穿設されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の生タイヤの製造方法。
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