JP2005235753A - 有機エレクトロルミネッセンス表示装置とその製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス表示装置とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 薄膜トランジスタが形成された基板側から有機EL層の発光を取り出すボトムエミッション構造、及び、基板と反対側から有機EL層の発光を取り出すトップエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置において、有機EL層から発光を効率よ取り出すことが可能な有機EL表示装置とその製造方法を提供する。
【解決手段】 ボトムエミッション構造及びトップエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置において、それぞれ適切な層(102,106,107)に、SiOを含有する絶縁膜で膜中に微小空孔を有する多孔質絶縁膜を形成し、膜密度、膜屈折率、膜中の空孔径、膜中の平均空孔径、膜中の極大空孔径を制御することで、有機EL層を挟む透明電極や表示装置の透明基板よりも屈折率が低く、かつ膜中に微小空孔が存在することで光散乱効果が得られ、有機EL層(110)からの発光を効率よく外部に取り出す。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置に係り、特に、有機エレクトロルミネッセンス層からの発光の取り出し効率を向上させた高性能なアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置とその製造方法に関する。
有機エレクトロルミネッセンス(以下「有機EL」という)表示装置は、バックライトが必要な液晶表示装置とは異なり、自発光であるため、液晶よりも薄型で、視野角も広く、応答速度が速いために動画表示にも優れているなどの特徴があり、近年研究開発が活発であり、製品化の発表も盛んに行われている。
有機EL表示装置の基本構造は、有機EL発光層が二つの電極の間に挟まれたサンドイッチ構造で、このとき、発光層の光を外に取り出す側の電極が透明であることが必要である。
アクティブ型有機EL表示装置には、画素回路が形成された透明基板側から光を取り出すボトムエミッション構造と、画素回路による遮光のため開口率が制限させることをさけるために画素回路が形成された透明基板とは反対方向に発光を取り出すトップエミッション構造とがある。
ボトムエミッション構造の場合は、画素回路が形成された基板側において有機EL発光層を挟む電極が透明電極となる。また、トップエミッション構造の場合は、画素回路が形成された基板と反対側において、有機EL発光層を挟む電極が透明電極となる。透明電極としては液晶表示装置などにも使われている酸化スズ・酸化インジウム(Indium Tin Oxide)材料、酸化インジウム・酸化亜鉛(Indium Zinc Oxide)材料が知られている。
ボトムエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置においては、画素回路が形成された透明基板側は、無アルカリガラスといったガラスが用いられていることが多い。このとき、古典的な光学論の解釈では、ガラスと空気の全反射角から、有機EL発光層で発生した光の80%程度が基板内に閉じ込められて、約20%程度しか大気中に取り出していないと言われており(例えば、下記非特許文献1を参照)、有機EL層の発光効率を向上させて輝度が高まったとしても、基板外部への光取り出し効率が問題となり、表示性能を向上できない課題がある。
このような課題を解決する手段として、特許文献1に記載のように、ガラス基板と比較して屈折率の低い、シリカエアロゲルからなる低屈折率体を有する透明電極基板を用いることで取り出し効率を向上できる技術が提案されている。また、ガラス基板と比較して屈折率が低く、膜中に空孔を有するスピンオングラス材料の膜を形成することで取り出し効率を向上できる技術が提案されている(非特許文献2参照)。また、特許文献2にも、低屈折率層を設けることが記載されている。この特許文献2では、特に低屈折率層の密度は0.4g/cm3以下であることが好ましいとされている。
特開2001−202827号公報 特開2003−195775号公報 M.−H.Lu,Appl.Phys.Lett.,v78,p1927(2001) T.Nakayama,et al.,International Display Workshops 2002 (IDW'02) proceedings,p1163(2002)
前記背景技術をアクティブ型有機EL表示装置に適用するには、以下の問題がある。
特許文献1に記載の技術では、透明基板に直接シリカエアロゲルからなる低屈折率体とこの屈折率体に接する透明電極を形成している。基本的に低屈折率体が透明電極と接していないと光取り出し効率を向上できないため、このような構造になる。
しかし、ボトムエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置では、EL層と透明基板との間に薄膜トランジスタ回路層があるので、EL層のアノード電極に接するように低屈折率体を形成しなければならない。この場合、低屈折率体層にはアノード電極と薄膜トランジスタ回路層とを接続するための開口を形成する必要がある。
特許文献1には、シリカエアロゲルからなる低屈折率体の形成温度の例として、500〜600℃の条件が記載されており、薄膜トランジスタ回路はこの温度に耐えられないといえる。また、高圧容器中で超臨界乾燥法により、低温の80℃で形成する例が実施例にあるが、これまた薄膜トランジスタ回路はこの高圧に耐え得るか不明である。
非特許文献2に記載の技術も、同様に、特殊な材料を使って、透明基板と透明電極間に低屈折率の膜を形成している例である。
特許文献2では、低屈折率層の例として、多孔性を有するシリコン酸化膜を挙げており、その密度は0.4g/cm3以下であることが好ましいとされている。屈折率を小さくするには、膜密度を小さくする必要があるが、膜の物性も低下する。密度が0.4g/cm3以下では、物性が低く、アクティブ型有機EL表示装置の層間絶縁膜に適用した場合、強度に難がある。
さらに、低屈折率層の例として、シリカエアロゲル、高分子接着剤、フッ化マグネシウム、ミクロボイドを有する無機微粒子、有機微粒子などを挙げているが、アクティブ型有機EL表示装置の製造工程は半導体を製造する工程を含んだものであり、適用可能な材料とは言い難い。
本発明の目的は、前記背景技術の諸問題を解決し、基板上に薄膜トランジスタが形成されたアクティブ型有機EL表示装置において、有機EL層から透明基板側に対して効率よく発光を取り出すことが可能なアクティブ型有機EL表示装置とその製造方法を提供することにある。
アクティブ型有機EL表示装置(ボトムエミッション構造及びトップエミッション構造)において、有機EL層からの発光を外部に放出する側の光の経路に、光を効率よく取り出す酸化シリコン(SiO)を含有する多孔質絶縁膜を形成する。
前記多孔質絶縁膜は、以下の特性を有する絶縁膜である。
(1)膜密度
膜密度は、0.6g/cm3以上1.8g/cm3未満の特性を有しており、より好ましくは0.6g/cm3以上1.5g/cm3以下の範囲である。膜密度が0.6g/cm3より小さくなる場合は、これに相関して膜物性、特に膜硬度や弾性率が低くなり、薄膜トランジスタ回路を形成するに適した絶縁膜とは言い難い。また、膜密度が1.8g/cm3以上ある場合は、これに相関して空孔が少ない絶縁膜構造となり、本発明の意図する多孔質絶縁膜が得られない。
(2)膜屈折率
膜屈折率は、1.1以上1.4以下の範囲の特性を有している。屈折率が1.1未満である場合は、これに相関して膜密度が小さくない、即ち膜硬度や弾性率などの膜物性が低くなってしまい、薄膜トランジスタ回路を形成するに適した絶縁膜とは言い難い。また、屈折率が1.4を越える場合は、有機EL表示装置に用いられる透明基板や透明電極の屈折率との差が小さくなり、有機EL層からの発光を外部に取り出す光を効率が乏しく、本発明の意図する効果が得られない。
(3)膜中の空孔径主要構成成分
本発明の多孔質絶縁膜中の空孔径主要構成成分は、0.2nm以上5.0nm以下の範囲の特性を有しており、より好ましくは0.2nm以上3.0nm以下の範囲である。空孔径の主要構成成分が0.2nmより小さくなる場合は、空孔径が小さくなりすぎて空孔による光散乱効果が小さくなり、有機EL層からの発光を外部に取り出す光を効率が乏しく、本発明の意図する効果が得られない。空孔径の主要構成成分が5.0nmを大きく越える場合は、これに相関して膜密度が小さくない、即ち膜硬度や弾性率などの膜物性が低くなってしまい、薄膜トランジスタ回路を形成するに適した絶縁膜とは言い難い。
(4)膜中の平均空孔径
本発明の多孔質絶縁膜中の平均空孔径は、0.6nm以上3.0nm以下の範囲の特性を有している。平均空孔径が0.6nmより小さくなる場合は、空孔径が小さくなりすぎて空孔による光散乱効果が小さくなり、有機EL層からの発光を外部に取り出す光を効率が乏しく、本発明の意図する効果が得られない。平均空孔径が3.0nmを大きく越える場合は、これに相関して膜密度が小さくない、即ち膜硬度や弾性率などの膜物性が低くなってしまい、薄膜トランジスタ回路を形成するに適した絶縁膜とは言い難い。
(5)膜中の極大空孔径
本発明の多孔質絶縁膜中の極大空孔径は、0.3nm以上2.0nm未満の特性を有している。極大空孔径が0.3未満である場合は、空孔径が小さくなりすぎて空孔による光散乱効果が小さくなり、有機EL層からの発光を外部に取り出す光を効率が乏しく、本発明の意図する効果が得られない。平均空孔径が2.0nmを越える場合は、これに相関して膜密度が小さくない、即ち膜硬度や弾性率などの膜物性が低くなってしまい、薄膜トランジスタ回路を形成するに適した絶縁膜とは言い難い。
(6)膜透過率
本発明の多孔質絶縁膜中は、可視光波長領域の透過率は80%以上の特性を有しており、より好ましくは90%以上の特性を有する。透過率が80%未満では、光取り出し効果よりも遮光効果の方が勝ってしまい、本発明の意図する効果が得られない。
前記特性(1)乃至(6)を有する多孔質絶縁膜によって、有機EL表示装置に用いられる透明基板や透明電極よりも屈折率が小さく、かつ膜中に存在する微小空孔よる光散乱効果が付加されることで、有機EL層からの発光が、透明基板内や透明電極層内に閉じ込められることを低減し、有機EL層からの発光を、効率よく外部に取り出して輝度を向上できることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図1ないし図4を用いて説明する。
有機EL層の発光を効率よく取り出す多孔質絶縁膜に関して、基板上に低温ポリシリコントランジスタを有するアクティブ型有機EL表示装置の一例であるボトムエミッション構造の場合について、図1に示す基板断面図を用いて説明する。
透明基板101上に、不純物や水分の拡散を防止する下地絶縁膜102が形成され、その上に、ポリシリコントランジスタ膜103、ゲート絶縁膜(図示せず)、ゲート電極配線104、トランジスタ膜103に接続するソース/ドレイン電極配線105、配線層間絶縁膜106が形成された薄膜トランジスタ層がある。
さらに、パッシベーション(Passivation)絶縁膜107を介して、アノード透明電極108が電極配線105の一方と導通接続されている。表示部画素分離絶縁層109により、有機EL層110が画素単位で分離されており、その上には陰極層111があって、トランジスタ回路から電気信号がアノード透明電極108と陰極111との間に印加されることで、有機EL層110に電流、電圧が負荷され、有機EL層110が発光する。
陰極層111は、不透明な電極で、表示部画素の発光時に発光を反射して、表示部画素から透明基板101側に発光が取り出されることで、ボトムエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置が得られる。
ここで、有機EL層110が形成されたアノード透明電極108に接するパッシベーション絶縁膜107に、光取り出しの機能を付加する。この機能は、パッシベーション絶縁膜107として、その膜中に微小空孔を有する多孔質で酸化シリコン(SiO)を含有する多孔質絶縁膜であって、この多孔質絶縁膜107の膜密度が、0.6g/cm3以上、1.8g/cm3未満の特性を有し、膜屈折率がアノード透明電極108よりも低い特性を有することで達成できる。
また、パッシベーション絶縁膜107と下地絶縁膜102との間に形成された配線層間絶縁膜106を、その膜中に微小空孔を有する多孔質で酸化シリコン(SiO)を含有する多孔質絶縁膜とし、この多孔質絶縁膜106の膜密度が、0.6g/cm3以上、1.8g/cm3未満の特性を有し、膜屈折率が、アノード透明電極108よりも低い特性を有する多孔質絶縁膜としてもよい。
さらに、下地絶縁膜102を、その膜中に微小空孔を有する多孔質で酸化シリコン(SiO)を含有する多孔質絶縁膜とし、この多孔質絶縁膜102の膜密度が、0.6g/cm3以上、1.8g/cm3未満の特性を有し、膜屈折率が、アノード透明電極108よりも低い特性を有する多孔質絶縁膜としてもよい。
なお、前記多孔質絶縁膜は、前記特性(2)乃至(6)を有する。これらの特性を有する多孔質絶縁膜は、膜物性が良好である。
この多孔質絶縁膜の製造方法を以下説明する。
膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを含有し、膜密度が0.6g/cm3以上、1.8g/cm3未満の特性を有する多孔質絶縁膜は、水素化シルセスキオキサン(Hydrogen Silsesquioxane)化合物又はメチルシルセスキオキサン(Methyl Silsesquioxane)化合物を主成分とする塗布膜を加熱して得られる。
これらは、水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布溶液を基板に塗布し、100℃以上300℃未満で中間加熱したのち、窒素雰囲気中などの不活性雰囲気内にて300℃以上、450℃以下の条件にて加熱することで、Si−O−Siの結合がラダー構造的に形成され、最終的にSiOを主成分とする絶縁膜となる。
この絶縁膜の形成最高温度は300℃以上、450℃以下の範囲であり、アクティブ型有機EL表示装置において、多結晶シリコンを主体とする薄膜トランジスタを形成する際に、加熱工程温度を450℃以下に低温化でき、薄膜トランジスタに対して加熱による影響で特性不良を与えることがないという点で優位となる。
前記水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布膜を加熱して得られるSiOを主成分とする絶縁膜において、シルセスキオキサン化合物溶液にメチルイソブチルケトンなどの溶媒以外に、最終加熱条件温度未満で、即ち300℃未満で分解しやすい成分を含有させ、膜中で本成分が分解した跡が空孔として形成し、成膜温度により分解挙動を変化させることで、空孔形成を制御し、空孔径範囲を前記特性(3)乃至(5)に記載する選択的な範囲に収めることができる。
微小空孔の径が大きくなると絶縁膜自身の構造体としての機械的強度が低下する、あるいは絶縁膜を流れるリーク電流が大きくなって絶縁膜としての特徴である絶縁耐圧が低下する等の問題も新たに生じることとなり、絶縁膜中に含有させる空孔の大きさには、細心の注意が必要である。そこで、本発明では、空孔径の範囲を前記特性(3)乃至(5)に記載するように制御することで、絶縁膜の機械的強度や絶縁耐圧の低下を抑制するようにした。
溶液を塗布する方法としては、回転塗布やスリット塗布、あるいは印刷方式が挙げられる。塗布膜が加熱して形成されるため、高密度に微細な配線を形成した場合、CVD膜と比較して、段差の被覆性が良好で表面段差を解消できるという点で優位である。
最近では、アクティブ型有機EL表示装置の薄膜トランジスタ製造ラインにおいて、大型のガラス基板、例えば730mm×930mmや1000mm×1200mmの基板、あるいはそれ以上の大きさの基板を用いることが主流になりつつある。これらの大型基板に対して、塗布・加熱方式で膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを含有し、膜密度が0.6g/cm3以上、1.8g/cm3未満の特性を有する多孔質絶縁膜を形成する方法では、設備コストの大幅な低減が可能であって、製造ラインの投資コスト、更には素子コストを抑えるという大きな効果がある。
また、多孔質絶縁膜の他の製造方法として、膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを含有し、膜密度が0.6g/cm3以上、1.8g/cm3未満の特性を有する多孔質絶縁膜は、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分とするソースガスを用いる化学気相成長反応法(CVD(Chemical Vapor Deposition)法)により形成される。
ここで用いるアルキルシラン化合物の好ましい例としては、トリメチルシラン、トリエチルシラン、テトラメチルシラン、テトラエチルシランなどが挙げられる。また、ここで用いるアルコキシシラン化合物の好ましい例としては、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどが挙げられる。
これらは、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分とするガスを用いる化学気相成長反応により膜を形成した後に、300℃以上、450℃未満の条件にて加熱処理して得られる絶縁膜である。
CVD法で絶縁膜を形成する場合は、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分としてソースガスに利用して、ECR(Electron Cyclotron Resonance)、プラズマCVD法などで、最終的にSiOを主成分とする絶縁膜を形成する。
この場合も、絶縁膜中に存在する空孔の径を制御する手法として、例えば、ソースガスとして熱分解性の高い成分を含有させ、成膜時に350℃〜450℃の加熱により、膜中で本成分が分解した跡を空孔として形成する。このような手法では、熱分解温度の高い成分を種々選択することで、成膜温度により分解挙動が変化させることが可能で、これにより空孔形成を制御することで、空孔径範囲を選択的な範囲に収めることを可能とする。
また、この場合も、微小空孔の径が大きくなると絶縁膜自身の構造体としての機械的強度が低下する、あるいは絶縁膜を流れるリーク電流が大きくなって絶縁膜としての特徴である絶縁耐圧が低下する等の問題も新たに生じることとなり、絶縁膜中に含有させる空孔の大きさには、細心の注意が必要である。そこで、本発明では、空孔径の範囲を前記特性(3)乃至(5)に記載するように制御することで、絶縁膜の機械的強度や絶縁耐圧の低下を抑制するようにした。
さらに、この場合にも、絶縁膜の形成最高温度は300℃以上、450℃以下の範囲であり、アクティブ型有機EL表示装置において、多結晶シリコンを主体とする薄膜トランジスタ回路を形成する際に、加熱工程温度を450℃以下に低温化でき、薄膜トランジスタに対して加熱による影響で特性不良を与えることがないという点で優位となる。
なお、膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを含有し、膜密度が0.6g/cm3以上、1.8g/cm3未満の特性を有する多孔質絶縁膜では、SiOを主成分とする膜であるため、薄膜トランジスタを形成する際に、この絶縁膜に開口を形成する場合、シリコン酸化膜に開口を形成すると同じエッチングガスを用いることができる。
次に、薄膜トランジスタが形成された基板と反対側から有機EL層の発光を取り出すトップエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置において、効率よく発光を取り出す機能を付加する。基板上に低温ポリシリコントランジスタを有するトップエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置を一例として、図2に示す基板断面図を用いて説明する。
図1と同様に、基板201上には、不純物や水分の拡散を防止する下地絶縁膜202があり、その上に、ポリシリコントランジスタ膜(ポリシリコン層)203、ゲート絶縁膜(図示せず)、ゲート電極配線204、ポリシリコントランジスタ膜に接続するソース/ドレイン電極配線205、配線層間絶縁膜206が形成された薄膜トランジスタ層があり、さらに、配線層間絶縁膜206上には、パッシベーション膜207が形成され、有機EL層210からの発光の反射層を兼ねた有機EL電極208がソース又はドレイン電極配線205と導通接続されている。
表示部画素分離絶縁層209により、有機EL層210が画素単位で分離されており、その上には有機EL対向電極211があって、周辺のトランジスタ回路から電気信号が有機EL電極210と有機EL対向電極211との間に印加され、有機EL層210に、電流、電圧が負荷される。有機EL対向電極211は、トップエミッション構造では透明電極であり、有機EL層210の発光時に有機EL電極208で反射した発光も透過させ、有機EL層210からの発光が取り出される。
有機EL対向電極211上に、膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを有し、膜密度が0.6g/cm3以上、1.8g/cm3未満の特性を有し、屈折率が有機EL対向電極211よりも低い特性を有する多孔質絶縁膜212を形成することで、有機EL層210から効率よく発光を取り出す機能を付加する。
次に、多孔質絶縁膜212上に、水分と酸素の透過を防ぎ、光透過性の良好な保護膜213を形成して、トップエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置が得られる。
この時、前記SiOを含有する多孔質絶縁膜212は、前記特性(2)乃至(6)を有する絶縁膜である。これらの特性を有する絶縁膜では、膜物性が良好である。
この多孔質絶縁膜の製造方法を以下説明する。
前記図1での製造方法と同様に、膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを含有し、膜密度が、0.6g/cm3以上1.8g/cm3未満の特性を有する多孔質絶縁膜は、水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布膜を加熱して得られる。
これらは、水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布溶液を基板に塗布し、窒素雰囲気中などの不活性雰囲気内にて、100℃以上250℃以下の条件にて加熱することで、Si−O−Siの結合がラダー構造的に形成され、最終的にSiOを主成分とする絶縁膜となる。
水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布膜を加熱して得られるSiOを主成分とする絶縁膜において、シルセスキオキサン化合物溶液にメチルイソブチルケトンなどの溶媒以外に、最終加熱条件温度未満で、即ち250℃未満で分解しやすい成分を含有させ、膜中で本成分が分解した跡が空孔として形成し、成膜温度により分解挙動を変化させることで、空孔形成を制御し、空孔径範囲を選択的な範囲に収めることができる。
前記した図1での製造方法と同様に、微小空孔の径が大きくなると絶縁膜自身の構造体としての機械的強度が低下する、あるいは絶縁膜を流れるリーク電流が大きくなって絶縁膜としての特徴である絶縁耐圧が低下する等の問題も新たに生じることとなり、絶縁膜中に含有させる空孔の大きさには、細心の注意が必要である。そこで、本発明では、空孔径の範囲を制御することで、絶縁膜の機械的強度や絶縁耐圧の低下を抑制するようにした。
絶縁膜の形成最高温度は250℃以下の範囲であり、有機EL層が形成された基板に対して加熱による影響を抑え、特性不良を与えることがない。
また、膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを含有し、膜密度が0.6g/cm3以上、1.8g/cm3未満の特性を有する多孔質絶縁膜は、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分とするガスを用いるCVD法などにより形成される。
これらは、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分とするソースガスに利用して、ECR法、プラズマCVD法などの化学気相成長反応により膜を形成した後に、250℃以下の条件にて加熱処理して、最終的にSiOを主成分とする絶縁膜を形成する。
この場合も、絶縁膜中に存在する空孔の径を制御する手法として、例えば、ソースガスとして熱分解性の高い成分を含有させ、成膜時に250℃の加熱により、膜中で本成分が分解した跡を空孔として形成する。このような手法では、熱分解温度の高い成分を種々選択することで、成膜温度により分解挙動が変化させることが可能で、これにより空孔形成を制御することで、空孔径範囲を選択的な範囲に収めることを可能とする。
また、この場合も、微小空孔の径が大きくなると絶縁膜自身の構造体としての機械的強度が低下する、あるいは絶縁膜を流れるリーク電流が大きくなって絶縁膜としての特徴である絶縁耐圧が低下する等の問題も新たに生じることとなり、絶縁膜中に含有させる空孔の大きさには、細心の注意が必要である。そこで、本発明では、空孔径の範囲を制御することで、絶縁膜の機械的強度や絶縁耐圧の低下を抑制するようにした。
さらに、この場合にも、絶縁膜の形成最高温度は250℃以下の範囲であり、有機EL層が形成された基板に対して加熱による影響を抑え、特性不良を与えることがない。
次に、基板上に低温ポリシリコントランジスタを有するボトムエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置の製造方法を図3の工程図を用いて説明する。なお、以下に示す製造方法は一例であり、本発明を限定するものではない。
まず、図3(a)において、透明基板301上に、基板からの不純物、水分拡散を防ぐバリア膜として機能するSiN膜を100nm厚、次いでSiO膜を50nm厚としCVD法を用いて計150nmの厚みの下地絶縁膜302を形成する。次いで、その上にアモルファスシリコン膜303を50nm厚にCVD法で成膜する。
その後、図3(b)において、エキシマレーザ照射法を用いる結晶化手段によって画素回路を形成すべき部分のアモルファスシリコン膜をポリシリコン膜304に改質する。
図3(c)において、前記ポリシリコン膜304を所定の薄膜トランジスタになるように、周知のフォトリソ技術を用いて、アイランド形状305にエッチングし、ゲート絶縁膜(図示せず)、ゲート電極配線306、層間絶縁膜308、ソース/ドレイン電極配線307のパターンを形成し、薄膜トランジスタを画素部に配置する。このとき、層間絶縁膜308は、SiO膜を400nm厚でCVD法を用いて形成する。次に、膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを含有し、膜密度が0.6g/cm3以上、1.8g/cm3未満の特性を有する多孔質絶縁膜309を形成する。この時、前記SiOを含有する多孔質絶縁膜は、前記特性(2)乃至(6)を有する絶縁膜である。これらの特性を有する絶縁膜では、膜物性が良好である。
前記多孔質絶縁膜309は、図1で説明した多孔質絶縁膜の製造方法と同様にして、製造される。
次いで、図3(d)において、レジストをマスクにして、SF6ガスを用いてドライエッチング法で多孔質絶縁膜309に電極配線307まで貫通する貫通口310を形成し、レジストを除去する。
この場合、膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを含有し、膜密度が0.6g/cm3以上、1.8g/cm3未満の特性を有する多孔質絶縁膜309は、SiOを主成分とする膜であるため、薄膜トランジスタを形成する際に、この絶縁膜に開口を形成する場合、シリコン酸化膜に開口を形成すると同じエッチングガスを用いることができる。
次に、図3(e)において、ITO膜をスパッタ法で成膜し、周知のフォトリソ技術を用いて、パターン化して、アノード透明電極311を形成する。
次いで、図3(f)において、透明電極311の周辺部に表示部の画素を分離する画素分離絶縁層312を形成する。本画素分離絶縁層312は、SiN膜を150nm厚でCVD法を用いて形成し、レジストをマスクにして、SF6ガスを用いてドライエッチング法でSiN膜をパターン化し、アノード透明電極311を露出させる。次に、アノード透明電極311の表面を、例えば真空槽内で2分間の酸素プラズマ処理を施す。次に、有機EL層313として、正孔輸送層、発光層兼電子輸送層、電子注入層を順次、連続で形成し、その上に陰極層314を連続で成膜、形成する。
正孔輸送層を形成する正孔輸送材料もしくは電子輸送層兼発光層を形成する電子輸送材料は限定されることなく、以下に示すような多様な材料から選択できる。また、電子輸送層と発光層を分離し、異なる材料で構成することや、発光強度や色調の調整のために発光層にドーパントを共存させる手法を取ることができる。
正孔輸送材料としては、ジフェニルナフチルジアミに代表される芳香族モノ、ジ、トリ、テトラ、ポリアミン化合物もしくはその誘導体、重合体をはじめ、ヒドラゾン、シラナミン、エナミン、キナクドリン、ホスファミン、フェナントリジン、ベンジルフェニル、スチリル化合物等を使用することができるし、ポリビニルカルバゾール、ポリカーボネート、ポリシラン、ポリアミド、ポリアニリン、ポリフォスファゼン、芳香族アミンを含有するポリメタクリレートなどの高分子材料を用いることも可能である。
電子輸送材料としては、トリス(8−キノリノール)アルミニウム錯体誘導体に代表される8−ヒドロキシキノリンアルミニウム錯体もしくはその誘導体、シクロペンタジエン、ペリノン、オキサジアゾール、ビススチルベンゼン、ジスチルピラジン、ピリジン、ナフチリジン、トリアジン等の誘導体、ニトリルもしくはp−フェニレン化合物、稀土類元素の錯体などを使用することができる。
また、有機EL層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層と機能を分けた材料で形成することもできる。
以上の工程により、図1に示す薄膜トランジスタを画素部に配置したアクティブ型有機EL表示装置が形成できる。有機EL素子を駆動するために必要となる回路は、トランジスタを組み合わせた最適な回路構成を用いればよい。かかる回路にはCMOS回路で形成した低電流駆動回路が一例として推奨される。また、トランジスタ回路の製造工程の途中にイオン打ち込み、活性化アニール等の工程の追加が必要であるが、これらは周知の技術である。
有機EL層の発光を効率よく取り出す多孔質絶縁膜に関して、ボトムエミッション構造の場合は別の例を図4に示す基板断面図を用いて説明する。
本構造は、図1に示す構造におけるパッシベーション絶縁膜107が2層の構成を有するパッシベーション絶縁膜407としたものである。
図1に示すボトムエミッション構造の有機EL表示装置と同様に、透明基板401上に下地絶縁膜402が形成され、その上にポリシリコントランジスタ膜(ポリシリコン膜)403、ゲート絶縁膜(図示せず)、ゲート電極配線404、トランジスタ膜403に接続するソース/ドレイン電極配線405、配線層間絶縁膜406が形成された薄膜トランジスタ層がある。さらに、パッシベーション絶縁膜407の上層に多孔質絶縁膜412がある。
パッシベーション絶縁膜407と多孔質絶縁膜412を介して、アノード透明電極408が電極配線の一方と導通接続されている。表示部画素分離絶縁層409により、有機EL層408が画素単位で分離されており、その上には陰極層411があって、トランジスタ回路から電気信号がアノード透明電極408と陰極層411の間に印加されることで、有機EL層408に電流、電圧が負荷され、有機EL層408が発光する。
陰極層411は、不透明な電極であり、表示部画素の発光時に発光を反射して、表示部画素から透明基板401側に発光が取り出されることで、ボトムエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置が得られる。
このとき、光取り出し機能を有する多孔質絶縁膜412は、アノード透明電極408に接する構造となっている。
最終的に、有機EL表示装置は、薄膜トランジスタを駆動させるドライバLSIや、制御用、電源等のLSIを搭載した周辺回路と接続して、完成される。
前記製造方法では、有機EL層を真空蒸着で形成する低分子型の有機EL表示装置について説明しているが、高分子型と称される有機EL表示装置にも有効であり、有機EL層の材料の違いに対しては、本発明の有効性を損ねることなく適用できる。
図1に示す断面図の有機EL表示装置を以下の条件で作製した。図1において、下地絶縁膜102を、SiN膜100nm厚、次いでSiO膜50nm厚とし、CVD法を用いて計150nmの厚みで形成し、層間絶縁膜106を、SiO膜400nm厚としてCVD法を用いて形成し、画素分離絶縁層109を、SiN膜150nm厚としてCVD法を用いて形成した。
アノード透明電極108に接する絶縁膜107として、水素化シルセスキオキサン化合物を主成分とするチルイソブチルケトン塗布溶液を基板に塗布した後、ホットプレート加熱方式を用いて、窒素雰囲気中などの不活性雰囲気内にて100℃で10分、150℃で10分、230℃で10分、350℃で10分間加熱することで、Si−O−Siの結合がラダー構造的に形成され、最終的にSiOを主成分とする多孔質絶縁膜を形成した。
このとき、多孔質絶縁膜は以下の特性を有している。
膜厚:230nm、密度:1.12g/cm3、屈折率:1.29、
膜硬度:0.61GPa、膜弾性率:9.17GPa、
膜中の平均空孔径:1.4nm、膜中の極大空孔径:0.6nm
アノード透明電極108上に形成される有機EL層110と陰極111は、次に示す手段を用いて成膜した。
アノード透明電極108の表面を、真空槽内でに2分間の酸素プラズマ処理を施し、次に、有機EL層110として、正孔輸送層、発光層兼電子輸送層、電子注入層を順次、連続で形成し、その上に陰極層111を連続で成膜、形成した。
正孔輸送層は、ジフェニルナフチルジアミンを真空蒸着した。このとき、画素部にのみ蒸着するための蒸着マスクを使用し、基板温度は室温、真空度は10-4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるように蒸着ボートの加熱を制御し、膜厚は50nmとした。
電子輸送層兼発光層は、蒸着マスクを用いて、トリス(8−キノリノール)アルミニウム錯体誘導体、および3原色のRBGに対応するドーパント材料を各々の画素毎に、真空蒸着した。基板温度は室温、真空度は10-4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるように蒸着ボートの加熱を制御し、膜厚は70nmとした。
本実施例では、G(緑)画素にはドーパントとしてクマリン化合物を用いている。電子注入層は、LiFを蒸着した。板温度は室温、真空度は10-4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるようにボートの加熱を制御し、膜厚は0.5nmとした。陰極層は、周辺部を除いた画素エリア全面に蒸着するための蒸着マスクを使用し、Al膜を蒸着した。基板温度は室温、真空度は10-4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるようにボートの加熱を制御し、膜厚は150nmとした。
〔比較例1〕
実施例1において、アノード透明電極108に接する多孔質絶縁膜107の代わりに、膜中に空孔を有しない周知のシリコン酸化膜である、テトラエトキシシランを原料とするCVD成膜のシリコン酸化膜を形成した(一般的にTEOS膜と称する)。
このとき、TEOS膜は以下の特性を有している。
膜厚:230nm、密度:2.23g/cm3、屈折率:1.46
この膜以外は、実施例1と同じ条件で有機EL表示装置を作製した。実施例1と比較例1の有機EL表示装置について、同一条件にて通電を行い、透明基板側に取り出されるG画素のELスペクトル強度を可視光波長域に対して比較した。このとき、G画素にはドーパントとしてクマリン化合物を用いている。
ELスペクトル強度は、浜松ホトニクス株式会社製マルチチャネルアナライザ(型式C5967)と積分器(C型式5094)を組み合わせた機器を用いて測定した。
図5に、可視光波長域に対するELスペクトル強度を示す。これから、実施例1の有機EL表示装置で測定されたELスペクトルが、比較例1と比べて強度が大きいことは明確である。この2つのスペクトルについて、可視光波長域で強度積分して比較すると、実施例1の方が、1.3程度倍強度が高い結果を得た。
以上説明したように、ボトムエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置において、有機EL層が形成されたアノード透明電極に接する絶縁膜に本発明の特性を有する多孔質絶縁膜を用いることで、有機EL層を挟む透明電極や表示装置の透明基板よりも屈折率が低く、かつ膜中に微小空孔が存在することで光散乱効果が得られ、有機EL層から透明基板側に対して発光を取り出す効率を向上できる結果を得た。
〔比較例2〕
実施例1において、アノード透明電極108に接する多孔質絶縁膜107の代わりに、水素化シルセスキオキサン化合物を成分とするスピンオングラス材料を塗布し、ホットプレート加熱方式を用いて、窒素雰囲気中などの不活性雰囲気内にて100℃で10分、150℃で10分、230℃で10分、350℃で10分間加熱することで、Si−O−Siの結合がラダー構造的に形成され、最終的に膜中に空孔を有しないシリコン酸化膜を形成した。
このとき、シリコン酸化膜は以下の特性を有している。
膜厚:230nm、密度:1.52g/cm3、屈折率:1.46
この膜以外は、実施例1と同じ条件で有機EL表示装置を作製した。実施例1と比較例2の有機EL表示装置について、同一条件にて通電を行い、透明基板側に取り出されるG画素のELスペクトル強度を可視光波長域に対して比較した。このとき、G画素にはドーパントとしてクマリン化合物を用いている。
ELスペクトル強度は、浜松ホトニクス株式会社製マルチチャネルアナライザ(型式C5967)と積分器(C型式5094)を組み合わせた機器を用いて測定した。
実施例1と比較例3の装置から得られるスペクトルについて、可視光波長域で強度積分して比較すると、実施例1の方が、1.3程度倍強度が高い結果を得た。
以上説明したように、ボトムエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置において、有機EL層が形成されたアノード透明電極に接する絶縁膜について、本発明の特性を有する多孔質絶縁膜を用いることで、有機EL層を挟む透明電極や表示装置の透明基板よりも屈折率が低く、かつ膜中に微小空孔が存在することで光散乱効果が得られ、有機EL層から透明基板側に対して発光を取り出す効率を向上できる結果を得た。
図1に示したアノード透明電極108に接する絶縁膜107として、メチルシルセスキオキサン化合物を主成分とするチルイソブチルケトン塗布溶液を基板に塗布した後、ホットプレート加熱方式を用いて、窒素雰囲気中などの不活性雰囲気内にて100℃で10分、150℃で10分、230℃で10分、350℃で10分間加熱することで、Si−O−Siの結合がラダー構造的に形成され、最終的にSiOを主成分とする多孔質絶縁膜を形成した。
このとき、多孔質絶縁膜は以下の特性を有している。
膜厚:230nm、密度:1.25g/cm3、屈折率:1.30、
膜硬度:4.6GPa、膜弾性率:3.2GPa、
膜中の平均空孔径:2.3nm
この膜以外は、実施例1と同じ条件で有機EL表示装置を作製した。同一条件にて通電を行い、透明基板側に取り出されるG画素のELスペクトル強度を可視光波長域に対して、比較例1の有機EL表示装置と比較した。このとき、G画素にはドーパントとしてクマリン化合物を用いている。
これから、実施例2の有機EL表示装置で測定されたELスペクトルについて、可視光波長域で強度積分して比較例1と比べると、実施例2の方が、1.1倍程度強度が高い結果を得た。
以上説明したように、ボトムエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置において、有機EL層が形成されたアノード透明電極に接する絶縁膜について、本発明の特性を有する多孔質絶縁膜を用いることで、有機EL層から透明基板側に対して発光を取り出す効率を向上できる結果を得た。
図1に示したアノード透明電極108に接する絶縁膜107として、実施例1とは異なる水素化シルセスキオキサン化合物を主成分とするチルイソブチルケトン塗布溶液を基板に塗布した後、ホットプレート加熱方式を用いて、窒素雰囲気中などの不活性雰囲気内にて100℃で10分、150℃で10分、230℃で10分、350℃で10分間加熱することで、Si−O−Siの結合がラダー構造的に形成され、最終的にSiOを主成分とする多孔質絶縁膜を形成した。
このとき、多孔質絶縁膜は以下の特性を有している。
膜厚:230nm、密度:1.42g/cm3、屈折率:1.33、
膜硬度:0.53GPa、膜弾性率:6.7GPa、
膜中の平均空孔径:1.1nm、膜中の極大空孔径:0.64nm
この膜以外は、実施例1と同じ条件で有機EL表示装置を作製した。同一条件にて通電を行い、透明基板側に取り出されるG画素のELスペクトル強度を可視光波長域に対して、比較例1の有機EL表示装置と比較すると、1.2倍程度強度が高い結果を得た。
図1に示す断面図の有機EL表示装置において、層間絶縁膜106について、実施例1で用いた水素化シルセスキオキサン化合物を主成分とするチルイソブチルケトン塗布溶液を基板に塗布した後、ホットプレート加熱方式を用いて、窒素雰囲気中などの不活性雰囲気内にて100℃で10分、150℃で10分、230℃で10分、350℃で10分間加熱することで、Si−O−Siの結合がラダー構造的に形成され、SiOを主成分とする多孔質絶縁膜を形成した。
このとき、多孔質絶縁膜は以下の特性を有している。
膜厚:400nm、密度:1.12g/cm3、屈折率:1.29、
膜硬度:0.61GPa、膜弾性率:9.17GPa、
膜中の平均空孔径:1.4nm、膜中の極大空孔径:0.6nm
層間絶縁膜106以外は、比較例1と同じ条件で有機EL表示装置を作製した。同一条件にて通電を行い、透明基板側に取り出されるG画素のELスペクトル強度を可視光波長域に対して、比較例1の有機EL表示装置と比較すると、1.3倍程度強度が高い結果を得た。
図1に示す断面図の有機EL表示装置において、アノード透明電極108に接する絶縁膜107と層間絶縁膜106について、実施例1で用いた水素化シルセスキオキサン化合物を主成分とするチルイソブチルケトン塗布溶液を基板に塗布した後、ホットプレート加熱方式を用いて、窒素雰囲気中などの不活性雰囲気内にて100℃で10分、150℃で10分、230℃で10分、350℃で10分間加熱することで、Si−O−Siの結合がラダー構造的に形成され、SiOを主成分とする多孔質絶縁膜を形成した。
このとき、アノード透明電極下の多孔質絶縁膜の膜厚は、絶縁膜107と層間絶縁膜106の膜厚を合わせて630nm程度となり、以下の特性を有している。
密度:1.12g/cm3、屈折率:1.29、
膜硬度:0.61GPa、膜弾性率:9.17GPa、
膜中の平均空孔径:1.4nm、膜中の極大空孔径:0.6nm
絶縁膜107と層間絶縁膜106以外は、実施例1と同じ条件で有機EL表示装置を作製した。同一条件にて通電を行い、透明基板側に取り出されるG画素のELスペクトル強度を可視光波長域に対して、比較例1の有機EL表示装置と比較すると、1.3倍程度強度が高い結果を得た。
図1に示す断面図の有機EL表示装置において、下地絶縁膜102について、SiN膜を10nm厚で形成した後、水素化シルセスキオキサン化合物を主成分とするチルイソブチルケトン塗布溶液を基板に塗布した後、ホットプレート加熱方式を用いて、窒素雰囲気中などの不活性雰囲気内にて100℃で10分、150℃で10分、230℃で10分分間加熱した後、炉体加熱方式を用いて、窒素雰囲気中などの不活性雰囲気内にて350℃で30分間加熱することで、Si−O−Siの結合がラダー構造的に形成され、SiOを主成分とする多孔質絶縁膜を形成した。
このとき、多孔質絶縁膜は、以下の特性を有している。
膜厚:140nm、密度:1.00g/cm3、屈折率:1.29、
膜硬度:0.27GPa、膜弾性率:3.33GPa、
膜中の平均空孔径:1.3nm、膜中の極大空孔径:0.55nm
下地絶縁膜102以外は、比較例1と同じ条件で有機EL表示装置を作製した。同一条件にて通電を行い、透明基板側に取り出されるG画素のELスペクトル強度を可視光波長域に対して、比較例1の有機EL表示装置と比較すると、1.2倍程度強度が高い結果を得た。
実施例6で下地絶縁層102を形成した基板に対して、その後実施例5と同様にして、層間絶縁膜106及び絶縁膜107を形成して有機EL表示装置を作製した。このとき、SiOを主成分とする多孔質絶縁膜は、絶縁膜107、層間絶縁膜106及び下地絶縁層102に形成されており、その膜厚を合わせて630nm程度となり、以下の特性を有している。
密度:1.12g/cm3、屈折率:1.29、
膜硬度:0.61GPa、膜弾性率:9.17GPa、
膜中の平均空孔径:1.4nm、膜中の極大空孔径:0.6nm
同一条件にて通電を行い、透明基板側に取り出されるG画素のELスペクトル強度を可視光波長域に対して、比較例1の有機EL表示装置と比較すると、1.3倍程度強度が高い結果を得た。
図2に示す構造の有機EL表示装置を作製した。作製方法は以下の通りである。図1と同様に、基板201上に、下地絶縁膜202としてSiN膜100nm厚、次いでSiO膜50nm厚として、CVD法を用いて計150nmの厚みで形成し、層間絶縁膜206としてSiO膜を400nm厚でCVD法を用いて形成し、画素分離絶縁層209としてSiN膜を150nm厚でCVD法を用いて形成した。
次に、有機EL発光の反射層を兼ねた有機EL電極208としてAl電極を形成した。基板温度を室温、真空度は10-4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるようにボートの加熱を制御し、膜厚は150nmとした。
次いで、電子注入層、発光層兼電子輸送層、正孔輸送層を順次、連続で形成し、有機EL層210を形成した。電子注入層はLiFを蒸着した。基板温度を室温、真空度を10-4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるようにボートの加熱を制御し、膜厚は0.5nmとした。
電子輸送層兼発光層は、蒸着マスクを用いて、トリス(8−キノリノール)アルミニウム錯体誘導体、および3原色のRBGに対応するドーパント材料を各々の画素毎に、真空蒸着した。基板温度を室温、真空度を10-4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるように蒸着ボートの加熱を制御し、膜厚は70nmとした。本実施例では、G画素にはドーパントとしてクマリン化合物を用いている。
正孔輸送層は、ジフェニルナフチルジアミンを真空蒸着した。このとき、画素部にのみ蒸着するための蒸着マスクを使用し、基板温度は室温、真空度は10−4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるように蒸着ボートの加熱を制御し、膜厚は50nmとした。
次に、透明電極211として、酸化インジウム・酸化亜鉛を対向ターゲット式スパッタ法を用いて、100nm厚に成膜した。
次に、多孔質絶縁膜212として、実施例1で用いた水素化シルセスキオキサン化合物を主成分とするチルイソブチルケトン塗布溶液を基板に塗布した後、ホットプレート加熱方式を用いて、窒素雰囲気中などの不活性雰囲気内にて100℃で1分、150℃で1分、200℃で1分、250℃で10分間加熱することで、Si−O−Siの結合がラダー構造的に形成され、最終的にSiOを主成分とする多孔質絶縁膜を形成した。
このとき、多孔質絶縁膜212は以下の特性を有している。
膜厚:200nm、密度:1.12g/cm3、屈折率:1.29、
膜硬度:0.61GPa、膜弾性率:9.17GPa、
膜中の平均空孔径:1.4nm、膜中の極大空孔径:0.6nm
次に、SiN膜をスパッタ法で50nm厚形成し、防湿保護膜213を作製した。
〔比較例3〕
実施例8と同様に、透明電極211まで形成した。次に、SiN膜をスパッタ法で50nm厚形成し、防湿保護膜213を作製した。実施例8と異なる点は、多孔質絶縁膜212が形成されていない点である。
実施例8と同一条件にて通電を行い、透明基板側に取り出されるG画素のELスペクトル強度を可視光波長域に対して、実施例8と比較例2の有機EL表示装置と比較すると、実施例8では1.3倍程度強度が高い結果を得た。
図4に示す構造の有機EL表示装置を作製した。図4に示す構造の有機EL表示装置の作製方法は以下の通りである。すなわち、図4における下地絶縁膜402として、SiN膜を100nm厚に成膜し、次いでSiO膜を50nm厚に積層したものである。この成膜にはCVD法を用い、合計の膜厚を150nmの下地絶縁膜とした。また、層間絶縁膜406としてSiN膜を400nm厚にCVD法を用いて形成した。
そして、層間絶縁膜406上に、CVD法を用いて、SiN膜を200nm厚に成膜し、パッシベーション膜407とした。
次に、多孔質絶縁膜412として、実施例1で用いた水素化シルセスキオキサン化合物を主成分とするチルイソブチルケトン塗布溶液を基板に塗布した後、ホットプレート加熱方式を用いて、窒素雰囲気中などの不活性雰囲気内にて100℃で1分、150℃で1分、200℃で1分、250℃で10分間加熱することで、Si−O−Siの結合がラダー構造的に形成され、最終的にSiOを主成分とする多孔質絶縁膜412を形成した。
このとき、多孔質絶縁膜412は以下の特性を有している。
膜厚:200nm、密度:1.12g/cm3、屈折率:1.29、
膜硬度:0.61GPa、膜弾性率:9.17GPa、
膜中の平均空孔径:1.4nm、膜中の極大空孔径:0.6nm
次いで、図示しないレジストをマスクにして、ドライエッチング法で多孔質絶縁膜412とパッシベーション膜407にソース/ドレイン電極配線405の一方まで貫通する貫通口を形成し、レジストを除去する。
次に、前記図3(e)と同様に、ITO膜をスパッタ法で成膜し、周知のフォトリソ技術を用いて、パターン化して、アノード透明電極408を形成する。
次いで、アノード透明電極408の周辺部に表示部の画素を分離する画素分離絶縁層409を形成する。画素分離絶縁層409は、SiN膜を150nm厚にCVD法を用いて形成し、レジストをマスクにして、SF6ガスを用いてドライエッチング法を用いてSiN膜をパターン化し、アノード透明電極408を露出させる。アノード透明電極408上に形成される有機EL層410と陰極411は、次に示す手段を用いて成膜した。
アノード透明電極408の表面に、真空槽内でに2分間の酸素プラズマ処理を施す。次に、有機EL層410として、正孔輸送層、発光層兼電子輸送層、電子注入層を順次、連続で形成し、その上に陰極411を連続で成膜した。
正孔輸送層は、ジフェニルナフチルジアミンを真空蒸着して形成した。このとき、正孔輸送層を画素部にのみ蒸着するための蒸着マスクを使用する。基板温度を室温、真空度を10-4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるように蒸着ボートの加熱を制御し、膜厚を50nmとした。
電子輸送層兼発光層は、蒸着マスクを用いて、トリス(8−キノリノール)アルミニウム錯体誘導体、および3原色のRBGに対応するドーパント材料を各々の画素毎に真空蒸着して形成した。基板温度を室温、真空度を10-4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるように蒸着ボートの加熱を制御し、膜厚を70nmとした。
実施例9では、G(緑)画素にはドーパントとしてクマリン化合物を用いている。電子注入層にはLiFを蒸着した。板温度を室温、真空度を10-4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるようにボートの加熱を制御し、膜厚を0.5nmとした。陰極の層は、周辺部を除いた画素エリア全面に当該陰極の層を蒸着するための蒸着マスクを使用し、Al膜を蒸着して形成した。基板温度を室温、真空度を10-4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるようにボートの加熱を制御し、膜厚を150nmとした。
以上の工程で作製した実施例9の有機EL表示装置に対して、実施例1の場合と同一条件にて通電を行い、透明基板側に取り出されるG画素のELスペクトル強度を可視光波長域に対して測定し、これを比較例1の有機EL表示装置のものと比較したところ、1.3倍程度強度が高い結果を得た。
本発明に係るボトムエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置を説明するための断面図である。 本発明に係るトップエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置を説明するための断面図である。 本発明に係るボトムエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置を製造する工程を説明するための断面図である。 本発明に係る他のボトムエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置を説明するための断面図である。 実施例1と比較例1の有機EL表示装置で測定された可視光波長域に対するELスペクトル強度比較図である。
符号の説明
101…透明基板、102…下地絶縁膜、103…ポリシリコン薄膜トランジスタ膜、104…ゲート電極配線、105…ソース/ドレイン電極配線、106…層間絶縁膜、107…パッシベーション膜、108…アノード透明電極、109…画素分離絶縁層、110…有機EL層、111…陰極層、201…電極(光反射膜)、202…有機EL層、203…透明電極、204…多孔質絶縁膜、205…防湿保護膜、301…透明基板、302…下地絶縁膜、303…アモルファスシリコン膜、304…ポリシリコント膜、305…ポリシリコン薄膜トランジスタ膜、306…ゲート電極配線、307…ソース/ドレイン電極配線、308…層間絶縁膜、309…パッシベーション膜、310…貫通口、311…アノード透明電極、312…画素分離絶縁層、313…有機EL層、314…陰極層、407…パッシベーション膜、408…アノード透明電極、409…画素分離絶縁層、410…有機EL層、411…陰極、412…多孔質膜。

Claims (28)

  1. 薄膜トランジスタが形成された基板を有するアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置であって、
    前記有機エレクトロルミネッセンス層に接する透明電極と該有機エレクトロルミネッセンス層からの発光を外部に取り出す面との間に、膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを含有する多孔質絶縁膜を有し、
    前記多孔質絶縁膜の膜密度が0.6g/cm3以上1.8g/cm3未満の特性を有し、
    前記多孔質絶縁膜の膜屈折率が前記透明電極よりも低い特性を有することを特徴とするアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  2. 薄膜トランジスタが形成された透明基板を備え、該透明基板側に光を取り出すボトムエミッション構造のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置であって、
    前記有機エレクトロルミネッセンス層に接する透明電極と前記透明基板との間に形成された絶縁膜層の少なくとも1層が、膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを含有する多孔質絶縁膜が形成され、
    前記多孔質絶縁膜の膜密度が0.6g/cm3以上1.8g/cm3未満の特性を有し、
    前記多孔質絶縁膜の膜屈折率が前記透明電極よりも低い特性を有することを特徴とするアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  3. 前記多孔質絶縁膜が前記透明電極に接していることを特徴とする請求項1又は2に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  4. 前記多孔質絶縁膜の膜屈折率が、前記透明基板よりも低い特性を有することを特徴とする請求項2又は3に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  5. 前記多孔質絶縁膜中の空孔径の主要構成成分が0.2nm以上5.0nm以下の特性を有することを特徴とする請求項1ないし3に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  6. 前記多孔質絶縁膜中の平均空孔径が0.6nm以上3.0nm以下の特性を有することを特徴とする請求項1ないし3に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置
  7. 前記多孔質絶縁膜中の極大空孔径が0.3nm以上2.0nm未満の特性を有することを特徴とする請求項1ないし3に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  8. 前記多孔質絶縁膜の可視光波長領域の透過率が80%以上の特性を有することを特徴とする請求項1ないし3に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  9. 前記多孔質絶縁膜が、水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布膜を加熱して得られるSiOを含有する絶縁膜であることを特徴とする請求項1ないし8に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  10. 前記多孔質絶縁膜が、水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布膜を300℃以上450℃以下の条件にて加熱して得られるSiOを含有する絶縁膜であることを特徴とする請求項9に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  11. 前記多孔質絶縁膜が、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分とするソースガスを用いる化学気相成長反応により形成したSiOを含有する絶縁膜であることを特徴とする請求項1ないし8に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  12. 前記多孔質絶縁膜が、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分とするソースガスを用いる化学気相成長反応により膜を形成した後に、300℃以上450℃以下の条件にて加熱して得られるSiOを含有する絶縁膜であることを特徴とする請求項11記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  13. 薄膜トランジスタが形成された透明基板側に光を取り出すボトムエミッション構造のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法であって、
    有機エレクトロルミネッセンス層に接する透明電極と透明基板との間に形成された絶縁膜層の少なくとも1層に、膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを含有する多孔質絶縁膜を形成し、
    前記多孔質絶縁膜を、その膜密度が0.6g/cm3以上1.8g/cm3未満の特性を有し、膜屈折率が前記透明電極よりも低い特性を有するように制御して形成することを特徴とするアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  14. 前記多孔質絶縁膜が、水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布膜を加熱してSiOを含有する絶縁膜であることを特徴とする請求項13記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  15. 前記多孔質絶縁膜が、水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布膜を加熱して形成した後に、最終温度300℃以上450℃以下の条件にて加熱して形成されることを特徴とする請求項14記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  16. 前記多孔質絶縁膜が、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分とするソースガスを用いる化学気相成長反応により形成したSiOを含有する絶縁膜であることを特徴とする請求項13記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  17. 前記多孔質絶縁膜が、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分とするソースガスを用いる化学気相成長反応により膜を形成した後に、最終温度300℃以上450℃未満の条件にて加熱して形成されることを特徴とする請求項16記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  18. 薄膜トランジスタが形成された基板とは反対方向に光を取り出すトップエミッション構造のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置であって、
    前記有機エレクトロルミネッセンス層に接する透明電極と該有機エレクトロルミネッセンス層からの発光を取り出す面との間に、膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを含有する多孔質絶縁膜が形成され、前記多孔質絶縁膜の膜密度が0.6g/cm3以上1.8g/cm3未満で、膜屈折率が前記透明電極よりも低い特性を有することを特徴とするアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  19. 薄膜トランジスタが形成された基板とは反対方向に光を取り出すトップエミッション構造のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置であって、
    前記有機エレクトロルミネッセンス層に接する透明電極と該有機エレクトロルミネッセンス層からの発光を取り出す面との間に、膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを含有する多孔質絶縁膜が形成され、前記多孔質絶縁膜の膜密度が0.6g/cm3以上1.8g/cm3未満で、膜屈折率が前記透明電極よりも低い特性を有し、
    前記多孔質絶縁膜上に、酸素を透過せず、可視光波長領域の透過率が80%以上であり、防湿の特性を有する保護膜を形成してなることを特徴とするアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  20. 前記多孔質絶縁膜の屈折率が前記保護膜よりも低い特性を有することを特徴とする請求19に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  21. 前記多孔質絶縁膜中の空孔径の主要構成成分が0.2nm以上5.0nm以下の特性を有することを特徴とする請求項18又は19に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  22. 前記多孔質絶縁膜中の平均空孔径が0.6nm以上3.0nm以下の特性を有することを特徴とする請求項18又は19に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置
  23. 前記多孔質絶縁膜中の極大空孔径が0.3nm以上2.0nm未満の特性を有することを特徴とする請求項18又は19に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  24. 前記多孔質絶縁膜の可視光波長領域の透過率が80%以上の特性を有することを特徴とする請求項18又は19に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  25. 前記多孔質絶縁膜が、水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布膜を加熱して得られるSiOを含有する絶縁膜であることを特徴とする請求項18又は19に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  26. 前記多孔質絶縁膜が、水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布膜を形成した後に、250℃以下の条件にて加熱して得られるSiOを含有する絶縁膜であることを特徴とする請求項18又は19に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  27. 前記多孔質絶縁膜が、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分とするソースガスを用いる化学気相成長反応による形成したSiOを含有する絶縁膜であることを特徴とする請求項18又は19に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  28. 前記多孔質絶縁膜が、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分とするソースガスを用いる化学気相成長反応により膜を形成した後に、250℃以下の条件にて加熱して得られるSiOを含有する絶縁膜であることを特徴とする請求項18又は19に記載のアクティブ型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。


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