以下、本発明を実施するための最良な形態について、図面を用いて説明する。
なお、この実施の形態は、本発明を客席フロアとして1F,2F,3Fの3フロアを有するとともに、厨房を揚げ物コーナ,焼き物コーナ,ドリンク・デザートコーナ及びサラダコーナの4つのコーナに区分してなる飲食店に適用した場合である。
図1は本発明の店舗管理機能を実現する飲食店システムの概要図であり、本システムは、店舗管理に関する各種情報処理の中枢を担うコンピュータとしてステーション1を備えている。また、接客担当の店員がそれぞれ携帯して客のオーダ内容等を入力するための端末として、無線回路内蔵のオーダエントリターミナル2を用いている。そして、店内フロアの要所に各オーダエントリターミナル2と無線による双方向通信が可能な無線機3を設け、この無線機3をステーション1に接続して、各オーダエントリターミナル2で入力され、無線送信されたデータをステーション1が取り込めるようになっている。
ステーション1には、LAN(Local Area Network)4が接続されており、このLAN4を介して、厨房のコーナ毎に設けられた厨房端末5A,5B,5C,5Dや、オーダ伝票を印字発行する伝票発行機6、会計を処理するPOS(Point Of Sales)端末7、飲食店への入店待ち客が待機する待ち客エリアに設置され、入店待ちをする客が人数や禁煙席希望または喫煙席希望等の客席条件を入力するのに使用する待ち客用端末8等の電子機器がステーション1に接続されている。
飲食店内の各客席フロアや厨房の各コーナや会計場等の各所には、それぞれ監視カメラ9A,9B,……が取付けられており、各カメラ9A,9B……によって撮影された画像データがステーション1に供給されて、モニタ10に選択的にカラー表示されるようになっている。また、前記待ち客エリアにも監視カメラ9Nが取付けられており、この監視カメラ9Nによって撮影された画像は、所定の条件が成立したとき前記モニタ10にカラー表示される。
モニタ10には、例えば図2に示すレイアウトの店内監視画面11が常時表示されている。この画面11は、フロア1F,2F,3F別のフロア状況表示部12,13,14(フロア状況表示部13,14は図示せず)と、実績表示部15と、カメラ画像表示部16とから構成されている。
フロア状況表示部12,13,14には、それぞれそのフロアに配置されている各客席の画像を、それぞれその客席が空席状態なのか在席状態なのか準備中なのか等を識別可能に示す客席レイアウト画像17がカラー表示される。また、厨房の各コーナにおける仕事量をインジケータとしてコーナ別に示す厨房レイアウト画像18と、待ち客用端末8によって計数管理されている待ち客数を示す待ち客画像19とが、各フロア状況表示部12,13,14に共通にカラー表示される。なお、店内監視画面11には、いずれか1つのフロア状況表示部12,13または14が表示されており、例えばモニタ10に接続されたマウス等の図示しない操作手段で画面を操作して各フロア状況表示部12,13,14のタグ12T,13T,14Tを選択することによって、フロア状況表示部12,13,14の画像を切り換えられるようになっている。
実績表示部15には、オーダエントリターミナル2によってオーダを受けた時点の時間帯別売上金額とPOS端末7によって会計を処理した時点の時間帯別売上金額とを対比して示すグラフや、各フロアでそれぞれ従事している接客担当者のオーダ回数,配膳回数,片付回数を示すグラフ等が表示される。
カメラ画像表示部16には、各カメラ9A,9B,……によって撮影された画像が選択的に表示される。例えば、各客席フロアの画像がカメラ画像領域A,B,Cにそれぞれ表示され、会計場の画像がカメラ画像領域Dに表示される。あるいは、各厨房コーナの画像がカメラ画像領域A,B,C,Dにそれぞれ表示される。
図3は客席レイアウト画像17に表示される客席画像20の一例であり、(a)は客が在席している客席画像(在席画像20a)を示し、(b)は客が在席していない客席画像(空席画像20b)を示している。在席画像20aには、その客席を特定する客席コード21とともに、在席時間を示すインジケータ22が表示されている。また、メニュー品目の注文を受けていない客席には注文待ちを示すマーク[注]が表示され、配膳されていないオーダが残っている客席には未配膳を示すマーク[未]23が表示されている。在席時間インジケータ22は、空席画像20bには表示されない。空席画像20bのうち、準備中の客席には片付中を示すマーク[片]24が表示されている。また、予約席にはマーク[予]が表示されている。マーク[片]24の背景色は、所定の条件によって変化する。
図4は厨房レイアウト画像18に厨房コーナ別に表示される仕事量インジケータ25の一例であり、円26の中に、仕事量インジケータ25がコーナ名27とともに表示されている。円26の外側には、そのコーナでメニュー品目の製造を担当している店員の氏名28と人物マーク29とが表示されている。
オーダエントリターミナル2は、図6のブロック図で示すように、半導体メモリ等の記憶部31、キーボード,ダッチパネル等の操作入力部32、液晶ディスプレイ等の表示部33、無線部34及び各部を制御する制御部35の各部で構成されている。記憶部31には、当該オーダエントリターミナル2を携帯して使用する接客担当(フロア担当)の店員に設定された店員コードや、当該飲食店で販売するメニュー品目のメニューコード,品目名等の情報が記憶されている。
オーダエントリターミナル2の外観構成の一例を図5に示す。このオーダエントリターミナル2は、携帯可能なブック型の本体36からなり、本体36を見開いたときの一方の面にキーボード37が設けられ、他方の面にタッチパネル付きのディスプレイ38が設けられている。キーボード37には、「新規」,「追加」,「取消」,「設定」,「席No」,「案内完了」,「配膳完了」,「片付完了」の各機能キーや、「ランチ」,「サラダ/スープ」,「パスタ」等の料理種別キー、「0」〜「9」の置数キー、確認/送信キー等が配列されている。
本実施の形態において、各フロアにそれぞれ配置された接客担当の各店員は、それぞれオーダエントリターミナル2を携帯し、予め設定キーや置数キー等を操作して、自身の店員コードを記憶部31に設定しておく。この状態で、各店員は、来店した客を空席まで案内する案内業務、客席に着いた客のオーダを受けるオーダ業務、厨房で製造されたメニュー品目を客席まで配膳する配膳業務及び客が帰った客席の皿等を片付ける片付業務等を行う。そして、案内業務を行った際には、席番号キーと置数キーとを操作して案内した客席を特定するための客席コードを入力した後、案内完了キーを操作する。オーダ業務を行った際には、オーダをした客が着いている客席の客席コードを入力した後、メニュー群キーの操作により表示されるメニューリストからオーダを受けたメニュー品目を選択し登録する。そして、登録を完了すると、確認/送信キーを操作する。配膳業務を行った際には、配膳した客席の客席コードを入力した後、配膳完了キーを操作する。片付業務を行った際には、片付け終わった客席の客席コードを入力した後、片付完了キーを操作する。
案内完了キーの操作によりオーダエントリターミナル2から無線送信される案内完了データ伝文のフォーマットを図7(a)に示し、確認/送信キーの操作により無線送信されるオーダメニューデータ伝文のフォーマットを図7(b)に示し、配膳完了キーの操作により無線送信される配膳完了データ伝文のフォーマットを図7(c)に示し、片付完了キーの操作により無線送信される片付完了データ伝文のフォーマットを図7(d)に示す。各伝文ファーマットにおいて、STNコードは、伝文の宛先であるステーション1の識別コードである。客席コードは、都度、操作入力される客席コードである。店員コードは、記憶部31に記憶されている店員コードである。案内完了データ,配膳完了データ及び片付完了データはそれぞれ異なる固定のデータである。オーダメニューデータは、オーダ入力されたメニュー品目のメニューコード及び注文数等である。これらの無線データ伝文は、無線機3で受信され、ステーション1に取れ込まれて処理される。
POS端末7は、図8のブロック図で示すように、半導体メモリ等の記憶部41、キーボード,スキャナ等の操作入力部42、オペレータ用及び客用の表示部43、レシート印字等を行う印字部44、LAN4に接続される通信部45及びこれらを制御する制御部46の各部で構成されている。記憶部41には、当該POS端末7を識別するためのPOSコードが予め記憶されている。
操作入力部42には、客席コード入力手段47が設けられており、会計担当の店員は、飲食を終えた客がその飲食代金の会計を申し出ると、その客が着いていた客席の客席コードを入力する。すると、制御部46は、図9に示すフォーマットの会計入力データ伝文を作成し、通信部45から送信する。
図9において、STNコードは伝文の宛先であるステーション1の識別コードである。POSコードは、記憶部41に記憶されているPOSコードである。客席コードは、都度、客席コード入力手段47によって入力される客席コードである。この会計入力データ伝文は、LAN4を伝送され、ステーション1に取れ込まれて処理される。これにより、ステーション1からは、当該客席コードの客席に着いていた客のオーダデータがLAN4経由で与えられるので、制御部46は、このオーダデータに基づき売上情報を記憶部41にメモリ処理する。また、印字部44を動作させて、レシートを印字発行するものとなっている。
ステーション1は、図10のブロック図で示すように、ハードディスク等に形成されたデータベース部51、半導体メモリ等のメモリ部52、前記モニタ10に表示させる画像データを記憶する画像メモリ53、前記無線機3が接続される無線機インターフェイス54、現在の日時を計時する時計部55、LAN4に接続される通信部56、各監視カメラ9A,9B,…,9Nの撮影動作を制御するカメラ制御部57及びこれらを制御する主制御部58等で構成されている。
データベース部51には、店員データベース61,メニューデータベース62,フロアデータベース63,客席データベース64等の各種データベースが保存されている。
店員データベース61には、各店員毎に、図11に示すように、その店員の識別情報である店員コードと、氏名と、その店員の担当部署(接客担当,厨房担当など)を示す担当部署コード及びその部署での作業実績データとが1レコードとして記憶されている。接客担当の店員に対しては、その店員が配置されたフロアのフロアコードが担当部署コードとして設定されており、作業実績データとしてオーダ回数,配膳回数及び片付回数が累計記憶される。また、厨房担当等の店員に対しては、その店員が配置された厨房コーナの厨房コーナコードが担当部署コードとして設定されており、作業実績データとして製造品目数が累計記憶される。
メニューデータベース62には、各メニュー品目毎に,図12に示すように、そのメニュー品目の識別情報であるメニューコードと、品目名と、単価と、そのメニュー品目が製造される厨房のコーナ特定情報である厨房コーナコードと、オーダ回数,売上累計金額等のオーダ実績データとが1レコードとして記憶されている。
フロアデータベース63には、各フロア1F,2F,3F毎に、図13に示すように、そのフロアの識別情報であるフロアコードと、フロア名と、そのフロアに設置されている客席の総数と、店内監視画面11に客席レイアウト画像17として表示されるそのフロアのレイアウト画像データと、そのフロアの現時点における在席数,未オーダ数,未配膳数等のフロア管理データとが1レコードとして記憶されている。
客席データベース64には、全フロアの客席毎に、図14に示すように、その客席の識別情報である客席コードと、客席名と、その客席が設けられているフロアのフロアコードと、その客席の定員及び禁煙席か喫煙席かを識別するステータスデータと、その客席の稼動状況データと、その客席に着いている一単位の客の入店からの滞留時間をカウントする滞留時間データと、その客席に着いている一単位の客がオーダしたメニュー品目のメニューコード,合計金額等のオーダ管理データとが1レコードとして記憶されている。稼動状況データは、空席を“0”とし、注文待ちを“1”とし、配膳待ちを“2”とし、飲食中を“3”とし、準備中を“4”とし、予約席を“9”とする。滞留時間データは、時計部55にて計時される時刻に同期して1分毎に“1”ずつカウントアップするようになっている。なお、一単位の客とは、1つの伝票で管理される個人またはグループの客のことである。ここに、客席データベース64は、客席状態情報記憶手段を構成する。
前記客席データベース64に保存された各レコードの稼動状況データにより、客席レイアウト画像17に表示される各客席の画像が決定される。すなわち、稼動状況データが空席“0”または準備中“4”若しくは予約“9”の客席は、図3(b)に示す空席画像20bとなり、その画像内に該当する客席名が表示される。また、準備中“4”の場合にはマーク[片]24が表示され、予約“9”の場合にはマーク[予]が表示される。一方、稼動状況データが注文待ち“1”または配膳待ち“2”若しくは飲食中“3”の客席は、図3(a)に示す在席画像20bとなり、その画像内に該当する客席名が表示される。また、注文待ち“1”の場合にはマーク[注]が表示され、配膳待ち“2”の場合にはマーク[未]23が表示される。また、滞留時間データが例えば15分を経過する毎にインジケータ22が左端から順番に例えば赤色になるようになっている。
ステーション1のメモリ部52には、当該ステーション1を識別するためのSTNコードが記憶されている。また、図15に示すように、待ち客順位の順番に、待ち客に対して発番された待ち客番号と、その待ち客の人数及び禁煙/喫煙情報の客席条件情報とを記憶管理する待ち客管理テーブル65がメモリ部52に形成されている。禁煙/喫煙情報は、禁煙席を希望するか、喫煙席を希望するか、どちらでもよいかを識別する情報である。
待ち客用端末8は、図16のブロック図で示すように、半導体メモリ等の記憶部71、キーボード,タッチパネル等の操作入力部72、操作ガイダンスや待ち客情報等を表示するための表示部73、待ち客番号が印刷された予約券を発券する発券部74、LAN4に接続される通信部75及びこれらを制御する制御部76の各部で構成されている。記憶部71には、待ち客が発生する毎にその待ち客固有の待ち客番号を発番する待ち客番号カウンタ77が形成されている。
操作入力部72には、待ち客の予約を宣言する予約キー、待ち客の案内を宣言する案内キー、人数や待ち客番号等の数値を入力するためのテンキー及びエンターキー等が設けられている。
満席のため入店を待つ客は、予約キーを操作する。すると、表示部73に「人数は?」と表示されるので、テンキーで人数を置数し、エンターキーを操作する。すると、表示部に「希望のお席は、1:禁煙席、2:喫煙席、3:どちらでもよい」と表示されるので、テンキーで希望の客席条件を入力し、エンターキーを操作する。すると、待ち客番号カウンタ77が“1”だけカウントアップして新規の待ち客番号が発番され、この待ち客番号が印刷された予約券が発券部74から発券される。また、図17(a)で示すフォーマットの予約入力データ伝文が作成されて通信部75から送信される。この予約入力データ伝文において、STNコードは伝文の宛先であるステーション1の識別コードである。予約フラグは、当該伝文が予約入力データ伝文であることを識別するために付加された情報である。待ち客番号は、待ち客番号カウンタ77から自動発番された番号である。人数及び禁煙/喫煙情報は、操作入力部72からマニュアル入力された客席条件情報である。
一方、入店を待っている客を空席に案内する店員は、案内キーを操作した後、その客が持っている予約券の待ち客番号をテンキーで置数し、エンターキーを操作する。すると、図17(b)で示すフォーマットの案内入力データ伝文が作成されて通信部75から送信される。この案内入力データ伝文において、STNコードは伝文の宛先であるステーション1の識別コードである。案内フラグは、当該伝文が案内入力データ伝文であることを識別するために付加された情報である。待ち客番号は、操作入力部72からマニュアル入力された予約券の印刷情報である。
待ち客用端末8から送信される予約入力データ伝文及び案内入力データ伝文は、LAN4を伝送され、ステーション1に取れ込まれて処理される。すなわち、ステーション1の主制御部58は、待ち客用端末8から送信される予約入力データ伝文を通信部56を介して取り込むと、待ち客管理テーブル65からデータが設定されていない待ち客順位のうちの最小の順位を検出する。そして、この最小順位のテーブルエリアに、伝文中の待ち客番号と人数と禁煙/喫煙情報を格納する。
また、主制御部58は、待ち客用端末8から送信される案内入力データ伝文を通信部56を介して取り込むと、伝文中の待ち客番号で待ち客管理テーブル65を検索して、同一待ち客番号の存在有無を判断する。そして、同一待ち客番号の存在を確認すると、その待ち客番号とそれに対応する人数及び禁煙・喫煙情報を待ち客管理テーブル65から削除する。しかる後、主制御部58は、削除したデータの待ち客順位より下位のテーブルエリアに格納されている待ち客番号,人数及び禁煙/喫煙情報の各データを、それぞれ1位ずつ上位のテーブルエリアに繰上げる。
また、主制御部58は、オーダエントリターミナル2から無線送信される案内完了データ伝文(図7(a)を参照)を無線機インターフェイス54を介して取り込むと、その伝文中の客席コードによって特定される客席への着席を検知し(客席状態検知手段)、図18の流れ図に示す案内完了入力処理を開始する。
先ず、主制御部58は、受信伝文中の客席コードを取得し、客席データベース64を検索して、当該客席コードに対応した稼動状況データを調べる。ここで、稼動状況データが“0”(空席)または“9”(予約席)の場合には、当該客席コードの客席に対して客を案内できるので、主制御部58は、客席データベース64の当該客席コードに対応した稼動状況データを“1”(注文待ち)に変更し(客席状態更新手段)、滞留時間データを“0”にリセットし、オーダ管理データをクリアする。また、当該客席コードに対応して設定されたフロアコードを取得し、フロアデータベース63を検索して、当該フロアコードに対応したフロア管理データの在席数,未オーダ数及び未配膳数をそれぞれ“1”ずつ加算する。その後、後述する客席画像更新処理を実行するものとなっている。
また、主制御部58は、オーダエントリターミナル2から無線送信されるオーダメニューデータ伝文(図7(b)を参照)を無線機インターフェイス54を介して取り込むと、図19の流れ図に示すオーダ入力処理を開始する。
先ず、主制御部58は、受信伝文中の客席コードを取得し、客席データベース64を検索して、当該客席コードに対応した稼動状況データを調べる。ここで、稼動状況データが“1”(注文待ち),“2”(配膳待ち)または“3”(飲食中)の場合には、当該客席コードの客席に着いている客からのオーダが可能なので、主制御部58は、客席データベース64の当該客席コードに対応したオーダ管理データに、受信伝文中のオーダメニューデータを追加する。
次に、主制御部58は、当該客席コードに対応した稼動状況データが“1”であった場合には、客席データベース64から当該客席コードに対応して設定されたフロアコードを取得し、フロアデータベース63を検索して、当該フロアコードに対応したフロア管理データの未オーダ数を“1”だけ減算する。また、当該客席コードに対応した稼動状況データが“1”または“3”であった場合には、この稼動状況データを“2”に変更する。
次に、主制御部58は、受信伝文中のオーダメニューデータから、オーダされたメニュー品目のメニューコードを全て取得する。そして、メニューデータベース62を検索して、各メニューコード毎にそれに対応した厨房コーナコードを取得し、オーダされたメニュー品目のデータ(メニューコード,客席コード)を厨房コーナコードで振り分ける。そして、厨房コーナコード毎にその厨房コーナコードに振り分けられたメニュー品目の製造指示データ伝文を作成する。そして、この厨房コーナコード別の製造指示データ伝文を、通信部56を介してLAN4に送信する。この製造指示データ伝文は、それぞれ宛先の厨房コーナコードが設定された各厨房端末5A〜5Dにて受信される。しかして、各厨房端末5A〜5Dからはオーダメニューの製造指示データが出力される。
上記製造指示データ伝文を送信後、主制御部58は、受信伝文中の店員コードを取得し、店員データベース61を検索して、当該店員コードに対応した作業実績データのオーダ回数を“1”だけ増加させる。しかる後、主制御部58は、後述する客席画像更新処理を実行するものとなっている。
また、主制御部58は、オーダエントリターミナル2から無線送信される配膳完了データ伝文(図7(c)を参照)を無線機インターフェイス54を介して取り込むと、図20の流れ図に示す配膳完了入力処理を開始する。
先ず、主制御部58は、受信伝文中の客席コードを取得し、客席データベース64を検索して、当該客席コードに対応した稼動状況データを調べる。ここで、稼動状況データが“2”(配膳待ち)の場合には、当該客席コードの客席に着いている客がオーダしたメニュー品目の配膳が完了したので、主制御部58は、この稼動状況データを“3”(飲食中)に変更する。また、主制御部58は、客席データベース64から当該客席コードに対応して設定されたフロアコードを取得し、フロアデータベース63を検索して、当該フロアコードに対応したフロア管理データの未配膳数を“1”だけ減算する。さらに、受信伝文中の店員コードを取得し、店員データベース61を検索して、当該店員コードに対応した作業実績データの配膳回数を“1”だけ増加させる。しかる後、主制御部58は、後述する客席画像更新処理を実行するものとなっている。
また、主制御部58は、POS端末7からLAN4経由で送信される会計入力データ伝文(図9を参照)を通信部56を介して取り込むと、その伝文中の客席コードによって特定される客席からの離席を検知し(客席状態検知手段)、図21の流れ図に示す会計入力処理を開始する。
先ず、主制御部58は、受信伝文中の客席コードを取得し、客席データベース64を検索して、当該客席コードに対応した稼動状況データを調べる。ここで、稼動状況データが“3”(飲食中)の場合には、当該客席コードの客席に着いている客が飲食を終えて会計を申し出たので、主制御部58は、この稼動状況データを“4”(準備中)に変更する(客席状態更新手段)。また、当該客席コードに対応した滞留時間データのカウントアップを停止させる。次に、主制御部58は、客席データベース64から当該客席コードに対応して設定されたフロアコードを取得し、フロアデータベース63を検索して、当該フロアコードに対応したフロア管理データの在席数を“1”だけ減算する。また、客席データベース64から当該客席コードに対応して管理されているオーダ管理データを取得し、通信部56からLAN4経由でPOS端末7へ送信する。しかる後、主制御部58は、後述する客席画像更新処理を実行するものとなっている。
また、主制御部58は、オーダエントリターミナル2から無線送信される片付完了データ伝文(図7(d)を参照)を無線機インターフェイス54を介して取り込むと、その伝文中の客席コードによって特定される客席の片付完了を検知し(客席状態検知手段)、図22の流れ図に示す片付完了入力処理を開始する。
先ず、主制御部58は、受信伝文中の客席コードを取得し、客席データベース64を検索して、当該客席コードに対応した稼動状況データを調べる。ここで、稼動状況データが“4”(準備中)の場合には、当該客席コードが設定された客席の後片付けが完了したので、主制御部58は、この稼動状況データを“0”(空席)に変更する(客席状態更新手段)。また、受信伝文中の店員コードを取得し、店員データベース61を検索して、当該店員コードに対応した作業実績データの片付回数を“1”だけ増加させる。しかる後、主制御部58は、後述する客席画像更新処理を実行するものとなっている。
図23は前記客席画像更新処理の要部を示す流れ図である。すなわち主制御部58は、前述した案内完了入力処理,オーダ入力処理,配膳完了入力処理,会計入力処理及び片付完了入力処理の中のいずれかの処理を実行して、該当する客席の稼働状況データを変更する毎に、当該客席画像更新処理を実行する。
先ず、主制御部58は、該当客席の変更後の稼働状況データを調べる。そして、変更後の稼働状況データが“0”(空席),“4”(準備中)または“9”(予約)であった場合には、店内監視画面11のフロア状況表示部12,13,14における客席レイアウト画像17に当該客席の客席コード21とともに表示される客席画像を空席画像20bとする。また、変更後の稼働状況データが“4”(準備中)であった場合には、その空席画像20bに片付マーク[片]24を表示し、変更後の稼働状況データが“9”(予約)であった場合には、その空席画像20bに予約マーク[予]を表示して、今回の客席画像更新処理を終了する。
一方、変更後の稼働状況データが“1”(注文待ち),“2”(配膳待ち)または“3”(飲食中)であった場合には、主制御部58は、同客席レイアウト画像17に当該客席の客席コード21とともに表示される客席画像を在席画像20aとする。また、変更後の稼働状況データが“1”(注文待ち)であった場合には、その在席画像20aに注文待ちマーク[注]を表示し、変更後の稼働状況データが“2”(配膳待ち)であった場合には、その在席画像20aに未配膳マーク[未]23を表示して、今回の客席画像更新処理を終了する。
図24は前記待ち客監視判定処理の要部を示す流れ図である。すなわち主制御部58は、前述した案内完了入力処理及び会計入力処理のいずれかの処理を実行して、フロアデータベース63によりフロアコード別に記憶管理されている在席数が変更される毎に、当該待ち客監視判定処理を実行する。
先ず、主制御部58は、フロアデータベース63からフロア別の客席数A1,A2,A3(A1はフロアF1の客席数,A2はフロアF2の客席数,A3はフロアF3の客席数)と在席数B1,B2,B3(B1はフロアF1の在席数,B2はフロアF2の在席数,B3はフロアF3の在席数)を読み出す。そして、フロア毎に客席数から在席数を減算して、各フロアの空席数C1(=A1−B1),C2(=A1−B1),C3(=A1−B1)を算出する。次いで、各フロアの客席数と空席数をそれぞれ合計して、総客席数D(=A1+A2+A3+A4)と総空席数E(=C1+C2+C3+C4)を求める。そして、この総客席数Dと総空席数Eとから空席率P(=(E/D)×100)%を算出する。
次に、主制御部58は、空席率Pが予め設定された許容値X以下か否かを判断する(空席量判定手段)。そして、空席率Pが許容値X以下の場合には、店内が混雑しているので、主制御部58は、メモリ部52の待ち客監視フラグFを調べ、“0”にリセットされていた場合には“1”にセットする。また、図25に示すように、待ち客エリアに取付けられている監視カメラ9Nによって撮影されている画像データが店内監視画面11におけるカメラ画像表示部16の全域に表示されるように制御する(待ち客画像表示制御手段)。
次に、主制御部58は、客席データベース64に記憶されている全レコードを検索し、稼働状況データが“4”(準備中)のレコード有無を判断する。ここで、該当するレコード無しを判断した場合には、今回の待ち客監視判定処理を終了する。
これに対し、稼働状況データが“4”(準備中)のレコードが客席データベース64に記憶されていた場合には、フロア内に準備中の客席があるので、主制御部58は、その稼働条件データが“4”(準備中)の全ての客席に対する客席画像(空席画像20b)に表示される片付マーク24の背景色を黄色として、今回の待ち客監視判定処理を終了する。
一方、空席率Pが許容値Xを上回る場合には、主制御部58は、メモリ部52の待ち客監視フラグFを調べ、“1”にセットされていた場合には“0”にリセットする。また、カメラ画像表示部16に表示されていた監視カメラ9Nの撮影画像を消去し、図2に示すように、待ち客エリア以外の4箇所に取付けられている監視カメラ9A,9B,……によって撮影されている画像データが店内監視画面11のカメラ画像表示部16に分割されて表示されるように制御する。さらに、主制御部58は、客席データベース64に記憶されている全レコードを検索し、稼働状況データが“4”(準備中)のレコード有無を判断する。そして、稼働状況データが“4”(準備中)のレコードを検出した場合には、その稼働条件データが“4”(準備中)の全ての客席に対する客席画像(空席画像20b)に表示される片付マーク24の背景色が黄色となっているので、主制御部58は、この片付マーク24の背景色をクリアして、今回の待ち客監視判定処理を終了する。
このように本実施の形態においては、入店待ちをする客が待機する待ち客エリアに監視カメラ9Nを設け、待ち客エリア内を撮影できるようにしている。
また、ステーション1に客席データベース64を設け、この客席データベース64により各客席の稼動状況データ等を記憶管理するようにしている。そして、ステーション1は、オーダエントリターミナル2から案内完了データ伝文を受信すると、その伝文中の客席コードによって特定される客席の在席を検知し、POS端末7から会計入力データ伝文を受信すると、その伝文中の客席コードによって特定される客席の離席を検知し、オーダエントリターミナル2から片付完了データ伝文を受信すると、その伝文中の客席コードによって特定される客席の片付完了を検知する。そして、在席を検知した場合にはその客席の稼働状況データ“0”(空席)を“1”(注文待ち)と変更し、離席を検知した場合にはその客席の稼働状況データ“3”(飲食中)を“4”(準備中)と変更し、片付完了を検知した場合にはその客席の稼働状況データ“4”(準備中)を“0”(空席)と変更して、各客席の現在の状況をリアルタイムに管理し、状況が変わる都度、モニタ10の店内監視画面11に表示されている各客席のレイアウト画像17を更新するようにしている。
ここで、各客席のレイアウト画像17には、フロアに展開されている各客席の画像20が、それぞれ現在の状態(空席,注文待ち,配膳待ち,飲食中,準備中,予約席)を識別可能に表示されている。例えば、空席,準備中及び予約席の客席はいずれも空席画像20bとして表示されている。そして、準備中の客席にはマーク[片]24が表示され、予約席にはマーク[予]が表示されている。また、注文待ち,配膳待ち及び飲食中の客席はいずれも在席画像20aとして表示されている。そして、注文待ちの客席にはマーク[注]が表示され、配膳待ちの客席にはマーク[未]が表示されている。
また、本実施の形態においては、ステーション1にフロアデータベース63を設け、このフロアデータベース63により各フロアF1,F2,F3の客席数及び在席数等を記憶管理するようにしている。そして、ステーション1は、案内完了データ伝文の受信により客席の在席を検知すると、その客席が設けられているフロアの在席数を“1”だけ増加し、会計入力データ伝文の受信により客席の離席を検知すると、その客席が設けられているフロアの在席数を“1”だけ減少して、各フロアF1,F2,F3の現在の在席数B1,B2,B3をリアルタイムに管理している。
本実施の形態では、各フロアF1,F2,F3の在席数B1,B2,B3が変更される毎に、その在席数B1,B2,B3等から客席全体の空席率Pが算出される。そして、空席率Pが予め設定された許容値X以下になると、店内監視画面11のカメラ画像表示部16に、監視カメラ9Nによって撮影されている待ち客エリアの画像が表示される。この待ち客エリアの画像は、空席率Pが上昇して許容値Xを超えるまで継続して表示される。
したがって、カメラ画像表示部16の画像が待ち客エリアの画像に切り換えられたことによって、店内監視画面11を監視している店長等の店舗管理者に、客席が混雑してきていることを知らせることができる。そしてこのとき、店舗管理者は、カメラ画像表示部16に表示された待ち客エリアの画像から、入店待ちをしている客が居るのか居ないのかを容易に確認することができる。しかも、店内監視画面11には、カメラ画像表示部16の画像と同時に、フロア毎の客席レイアウト画像17も表示されているので、店舗管理者は、店内監視画面11を監視するだけで、入店を待っている客が居ないので空席となっていのか、入店を待っている客が居るにも拘らず空席となっているのかを容易に把握することができる。その結果、入店を待っている客が居るにも拘らず空席が有るような場合には、店員への指導や担当換え等の人員管理を行うことで、ピークタイム時の効率的な運営をなし得ることができるようになる。
また、本実施の形態では、空席率Pが許容値X以下になると、準備中の客席を示す空席画像20bに表示されるマーク[片]24の背景色を無色から黄色に変更するようにしている。したがって、マーク[片]24の背景色が無色から黄色に変更されると、空席率Pが少なくなってきているので、このマーク[片]24が表示されている客席の片付け作業を優先して行うことにより、入店待ち客をできるだけ速やかに空席となった客席まで案内できるようになる。
なお、本発明は前記一実施の形態に限定されるものではない。
例えば前記実施の形態では、フロアデータベース63にて記憶管理されている客席数と在席数とから空席率Pを算出したが、空席率Pを算出する方法はこれに限定されるものではない。例えば、客席データベース64にて客席毎に記憶管理されているレコードから稼働状況データが“0”(空席)のレコード数を総空席数として計数し、この総空席数と総客席数とから空席率Pを算出することも可能である。
また、前記実施の形態では、空席率Pが許容値X以下か否かによって状態情報が準備中の客席を示す空席画像20bに表示されるマーク[片]24の背景色を変えることにより区別したが、区別する方法はこれに限定されるものではない。例えば、空席率Pが許容値X以下か否かによってマーク[片]24の形状を変えることによって区別してもよい。同様に、マーク[片]24を点滅させるか否かによって区別してもよい。
また、前記実施の形態では、オーダエントリターミナル2からの案内完了データ伝文を受信したことに応じて、その伝文中の客席コードで特定される客席への着席を検知したが、客席毎の着席検知手段はこれに限定されるものではなく、例えばオーダエントリターミナル2からのオーダメニューデータ伝文を受信したことに応じて、その伝文中の客席コードで特定される客席への着席を検知してもよい。こうすることにより、接客担当者による案内完了入力業務を省略することができる。また、各客席にそれぞれ客の着席及び離席を自動的に検知するセンサ機構を設け、このセンサ機構から出力される着席または離席信号を受けて客席毎に着席,離席を検知してもよい。
この他、本発明が適用可能な飲食店の形式や、店内監視画面11のレイアウト等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
1…ステーション、2…オーダエントリターミナル、3…無線機、4…LAN、5A〜5D…厨房端末、6…伝票発行機、7…POS端末、8…待ち客用端末、9A〜9D…監視カメラ、10…モニタ、11…店内監視画面、12…フロア状況表示部、17…客席レイアウト画像、18…厨房レイアウト画像、20(20a,20b)…客席画像、58…主制御部、61…店員データベース、62…メニューデータベース、63…フロアデータベース、64…客席データベース、65…待ち客管理テーブル。