JP2005234382A - クリーニングブレードとそれを用いたクリーニング装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電圧を印加する導電層を設けた二層構成のクリーニングブレードにおいて、印加電圧の低電圧化、エッジ強度、クリーニング性を何れも満足するクリーニングブレードとそれを用いたクリーニング装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光体と当接する側の面を電子伝導剤とイオン伝導剤の両者を添加した導電性の第一層、感光体と当接しない側の面を電子伝導剤を添加した導電性の第二層とした二層構成のクリーニングブレードとする。さらに、第一層の厚さをt1(mm)、第二層の厚さをt2(mm)、第二層の23℃、50%RHにおける体積固有抵抗値をr2(Ω・cm)、第一層の電子伝導剤含有量をA1(wt%)、第二層の電子伝導剤含有量をA2(wt%)としたとき、(1)r2<10、(2)t1<t2、(3)t1≦0.5、(4)A1<A2の条件を満たすようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法を用いた画像形成装置において、感光体、中間転写体等の像担持体、または、転写ロール等の像担持体への接触部材をクリーニングするクリーニングブレードとそれを用いたクリーニング装置及び画像形成装置に関する。
一般的な電子写真法を用いた画像形成装置では、感光体上に現像されたトナー像を記録媒体に転写し、その際に残留した転写残トナーをウレタンゴム等のクリーニングブレードで除去している。感光体から一旦中間転写体へ転写する場合の中間転写体のクリーニングや、転写ロールへ付着したトナー等をクリーニングする場合も同様にクリーニングブレードで除去している。
クリーニングブレードとしては導電性を付与していないものが最も一般的であるが、導電性を付与したクリーニングブレードに電圧を印加するクリーニング装置は公知である(特許文献1〜4参照)。
導電性のクリーニングブレードは、電子伝導剤やイオン伝導剤を混入したゴムを用いることにより製造可能である。また、後に詳細は記述するが、電圧を印加してその効果を発揮させるためには印加電圧は低電圧であることが好ましく、そのためには導電性のクリーニングブレードが低抵抗であることが好ましい。
これに対して、特許文献5には、ウレタンゴムに電子伝導剤であるカーボンブラックを分散した1×10〜1×10Ωの単層の導電性ブレードに、帯電と逆極性の電圧を印加する方法が開示されている。しかしながら、電子伝導剤を混入する場合は、電子伝導剤がブレードエッジにも顔出ししてしまい、エッジ欠けが発生し易くなる。その結果、早期にクリーニング不良が発生し易くなってしまうため、低抵抗化とエッジ強度との両立が難しい。
また、特許文献6には、ウレタンゴムにイオン伝導剤を分散したものが開示されている。しかしながら、イオン伝導剤の量を増やしていくと本来のクリーニングブレードに求められる物性との両立が難しくなったり、イオン伝導剤の染み出しによる感光体汚染が発生し易くなったりするため、イオン伝導剤の量、つまり電気抵抗の下限値は決まってしまう。従って、低抵抗化とクリーニング性との両立が難しい。
さらに、特許文献7には、クリーニングブレードを二層構成とし、下流側の層である導電層にバイアスを印加し、擦り抜けたトナーをクリーニングブレードに付着させないようにしたものが開示されている。これは、微量の擦り抜けトナーは次回プリントにはほとんど影響を及ぼさないが、クリーニングブレードのトナーが擦り抜けた面に堆積したトナーが感光体へ再付着したとき(塊状で付着)には影響を及ぼすため、給電してクリーニングブレードに付着させないようにしたものである。しかしながら、経時でクリーニングブレードのエッジ摩耗が進行した時など、擦り抜けトナーが多量となった時には次回プリントに影響を及ぼしてしまうため全く効果は無い。
またさらに、特許文献8には、感光体当接側が絶縁層で、その背面に電圧を印加する導電層を設けたものが開示されている。しかしながら、単に導電層を設ければ良いものではなく、例えば感光体と当接する側の面を第一層、感光体と当接しない側の面を第二層としたときに、絶縁層である第一層が厚いと導電層である第二層に給電しても、トナークリーニング性に関して十分な効果が得られなかったり(トナーに作用しない)、効果を発揮させるためには高電圧を印加しなければならなくなる。つまりは放電域で使うこととなり、放電生成物の生成などが問題となる。放電生成物を発生させずに効果を発揮させるためには、非放電域で使うことが求められ、そのためには低電圧化つまりは低抵抗化の方向性が良い。
特開昭57−60363号公報 特開昭57−64279号公報 特開昭58−76875号公報 特開昭58−78181号公報 特開平10−69196号公報 特開2000−327910号公報 特開平7−181852号公報 特開平7−248710号公報
本発明は、前記従来技術における課題を解決するものであり、電圧を印加する導電層を設けた二層構成のクリーニングブレードにおいて、印加電圧の低電圧化、エッジ強度、クリーニング性を何れも満足するクリーニングブレードとそれを用いたクリーニング装置及び画像形成装置を提供するものである。
上記目的を達成するために、請求項1記載のクリーニングブレードは、画像形成装置において像担持体または像担持体への接触部材表面の残留トナーを除去するクリーニングブレードであって、前記クリーニングブレードは二層構成であり、像担持体または像担持体への接触部材と当接する側の面を電子伝導剤とイオン伝導剤の両者を添加した導電性の第一層、像担持体または像担持体への接触部材と当接しない側の面を電子伝導剤を添加した導電性の第二層とし、第一層の厚さをt1(mm)、第二層の厚さをt2(mm)、第二層の23℃、50%RHにおける体積固有抵抗値をr2(Ω・cm)、第一層の電子伝導剤含有量をA1(wt%)、第二層の電子伝導剤含有量をA2(wt%)としたとき、下記の式(1)、(2)、(3)及び(4)を満たすことを特徴とするものである。
式(1) r2<10
式(2) t1<t2
式(3) t1≦0.5
式(4) A1<A2
請求項2記載のクリーニング装置は、請求項1記載のクリーニングブレードを用いたクリーニング装置であって、クリーニングブレードの第一層及び第二層に電圧を印加する電圧印加手段を設け、電圧印加手段に+DC電圧または−DC電圧を印加することを特徴とするものである。
請求項3記載のクリーニング装置は、請求項2記載のクリーニング装置において、画像形成装置内の温湿度を検知する検知手段と、検知手段が検知した温湿度に応じて電圧印加手段の印加電圧を制御する制御手段を設け、制御手段は、検知した温湿度に応じて印加電圧の絶対値を変えることを特徴とするものである。
請求項4記載のクリーニング装置は、請求項2記載のクリーニング装置において、像担持体または像担持体への接触部材の走行サイクルを検知する検知手段と、検知手段が検知した像担持体または像担持体への接触部材の走行サイクルに応じて電圧印加手段の印加電圧を制御する制御手段を設け、制御手段は、像担持体または像担持体への接触部材の走行サイクルの増加に応じて印加電圧の絶対値を大きくすることを特徴とするものである。
請求項5記載の画像形成装置は、請求項1記載のクリーニングブレードを用いた画像形成装置であって、下記の式(5)で表す形状係数が135以下の重合トナーを用いることを特徴とするものである。
式(5)
形状係数={(トナー径の絶対最大長)/トナーの投影面積}×(π/4)×100
請求項6記載の画像形成装置は、請求項5記載の画像形成装置において、トナーの外添剤の内、少なくとも一種類が導電粉であることを特徴とするものである。
請求項7記載の画像形成装置は、請求項5記載の画像形成装置において、像担持体または像担持体への接触部材周囲に導電粉供給部材を設け、定期的にクリーニングブレードと像担持体または像担持体への接触部材の当接部に導電粉を供給することを特徴とするものである。
本発明の手段によれば、電圧印加によりトナークリーニング性が向上するので従来よりもクリーニングブレードの当接圧を低減することができ、クリーニングブレードや感光体等の摩耗低減、つまり長寿命化を達成しつつクリーニング性も満足し、クリーニングブレードの摩耗が進行してもクリーニング性を確保することができる。
また、クリーニングしにくい球形トナーにも対応できる。
さらに、クリーニングブレードを二層構成とし、各層の成分、厚さ及び電気抵抗を規定することにより印加電圧の低電圧化とエッジ強度を両立することが可能である。
以下、添付図面に基づいて本発明の画像形成装置のクリーニング装置を詳細に説明する。
図1は本発明を適用した中間転写体を用いたタンデムカラー電子写真複写機の概略構成を示している。
符号1は感光体ドラム(像担持体)であり、矢線A方向への回転に伴いその表面には周知の電子写真プロセスによって画像情報に応じた静電潜像が形成される。すなわち、プリント開始となると、感光体ドラム1は接触帯電ロール2によって所定の暗電位まで帯電された後、図示外のレーザビームスキャナから発せられた光ビーム3によって画像信号に応じた露光がなされる。また、この感光体ドラム1に対向してイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応した現像器4があり、感光体ドラム1に形成された静電潜像を現像器4で現像してトナー像Tを形成するようになっている。
また、符号11は感光体ドラム1の表面に当接されたベルト状の中間転写体(像担持体)であり、複数のロールに張架されて矢線B方向へ回動する。上記感光体ドラム1に形成されたトナー像Tは、感光体ドラム1と上記中間転写体11とが接する一次転写位置で感光体ドラム1から中間転写体11の表面に転写される。この一次転写位置において、中間転写体11の裏面側には抵抗値が10〜10Ωに調整された発泡ウレタンゴム製の一次転写ロール12が配設されており、この一次転写ロール12にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することで、感光体ドラム1上のトナー像Tは中間転写体11に静電転写される。一次転写によって転写されなかった感光体ドラム1上の残留トナーはクリーニングブレード5によって除去される。
例えば4色のトナー像を重ね合わせたフルカラー画像を形成する場合、感光体ドラム1上にはイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナー像Tがそれぞれ形成され、これらトナー像Tは中間転写体11に一次転写される。一方、中間転写体11は最初に一次転写されたイエローのトナー像Tを保持したまま順次マゼンタ、シアン及びブラックのトナー像Tがイエローのトナー像Tに重ねて転写される。
ここで、中間転写体11の端部かつ非画像部には反射型の基準マーク13が一枚貼られており、対向して設けられている発光・受光検知センサ14が基準マーク13を検知することによってすべてのプロセスのタイミングが規定されている。
このようにして中間転写体11に一次転写されたトナー像Tは、中間転写体11の回動に伴って記録媒体31の搬送経路に面した二次転写位置へと搬送される。
上記二次転写位置では導電性の二次転写ロール15(像担持体への接触部材)が中間転写体11に接しており、フィードローラ32によって所定のタイミングでトレイ33から搬出された記録媒体31は、この二次転写ロール15と中間転写体11との間に挟み込まれる。また、二次転写位置における中間転写体11の裏面側には上記二次転写ロール15の対向電極をなすバックアップロール16が配設されており、二次転写ロール15とバックアップロール16間に、トナーを記録媒体31に引き寄せる電圧を印加すると、中間転写体11に担持されたトナー像Tは上記二次転写位置において記録媒体31に静電転写される。
そして、トナー像Tを保持した記録媒体31は定着器21に送り込まれてトナー像の定着処理がなされる。一方、トナー像Tの二次転写が終了した中間転写体11においては、クリーニング装置17のクリーニングブレード17aによって残留トナーが除去される。
上記バックアップロール16は、絶縁性ロールを半導電性の薄層フィルムで被覆して形成されている。この薄層フィルムは厚さ10μmから200μmに形成され、その表面抵抗率が10〜1011Ω/□(□:単位面積)に調整されている。さらに、バックアップロール16には中間転写体11との当接位置から円周方向へ20〜40mmの距離をおいて電極ロール19が当接しており、電極ロール19にはトナーと同極性の電圧が適宜印加されるようになっている。
一方、上記二次転写ロール15は接地された導電性ロールであり、その表面電位を常に接地位置と等電位に保つため、その体積抵抗率は10Ω・cm以下の低抵抗であることが望ましい。この二次転写ロール15の周面にはポリウレタンゴム製のクリーニングブレード18aが常時当接しており、二次転写ロール15に付着したトナーを除去している。
また、中間転写体11は、ポリイミド、ポリカーボネイト等の単層ベルトであり、例えば厚さ0.1mmに形成されている。中間転写体はベルト状以外に、ドラム状を使用しても良いのは勿論である。
本発明で用いたトナーは乳化重合法により作成し、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各トナー粒子は体積平均粒径、粒度分布がほぼ同じであり、コールターカウンター(コールター社製)で測定した体積平均粒径が3〜7μmであることが好ましく、粒度分布指標(GSD)は1.23であった。
トナーの形状は形状係数で表わし、光学顕微鏡(ミクロフォトFXA;ニコン社製)で得た該トナーの拡大写真を、イメージアナライザーLuzex3(NIRECO社製)により画像解析を行って次式により算出した値である。
形状係数={(トナー径の絶対最大長)/トナーの投影面積}×(π/4)×100
このトナーの形状係数は、トナーの投影面積と、それに外接する円の面積の比で表したものであり、真球の場合100となり、形状が崩れるにつれ増加する。形状係数は、トナー粒子複数個に対して計算され、その計算値を代表値とする。本実施例では、形状係数120以下の球形トナーを用いた。
また、該トナーに平均粒径10〜300nmの、シリカ及びチタニア等の無機微粒子、0.2〜3μmの研磨剤、3〜15μmの潤滑剤を適宜量外添し、平均粒径35μmのフェライトビーズからなるキャリアと混合し現像剤とした。
尚、トナーとしては、本製造法により作成したトナー以外にも懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化重合法、混練粉砕法等により形成されたものを使用しても良いのは勿論である。
以上のような構成及びトナーにおいて、本発明の具体的実施例を示す。
まず、比較例として、カーボンブラックを分散させて体積固有抵抗値を10Ω・cmに調整した導電性のクリーニングブレード(タイプA)を用いて、従来のクリーニングブレードの実圧力設定よりも小さな設定、つまりクリーニング不良が発生する状態にしたときに、導電層に電圧を印加しトナーのクリーニング性(正規極性の未転写ベタ)を確認したところ、+DC、−DCの何れでもクリーニング性向上効果があった。何れの極性でも絶対値が大きくなるに従いクリーニング性はより向上した。プラス側は+500Vで、マイナス側は−1.5kVでクリーニング不良は無くなった。尚、トナークリーニング性には低温低湿環境下がストレスであるため、10℃,15%RHで確認した。
クリーニング性が向上したメカニズムとして、+DCの場合はブレード自体がトナーを静電吸着させており、ブレードエッジ先端に突入するトナー量を低減しており、−DCの場合はトナーを静電気的に反発させており、ブレードエッジ先端にトナーを突入しにくくしていると推定している。尚、ブレードエッジ先端のトナーの挙動観察や、シミュレーションからも推定メカニズムを裏付ける結果を得た。
しかしながら、タイプAは感光体の走行サイクル数が増すに従いクリーニング不良が増した。ここでクリーニングブレード先端を観察したところ、電子伝導剤であるカーボンブラックが顔出ししている部分が多く見られ、その部分は欠けやすくなり経時でクリーニング不良となったと推定している。
DC電圧を印加することにより、クリーニング性が向上する結果は得られたが、電源のコストや非放電域での使いこなしという観点で、できるだけ低電圧で効果を発揮させることが好ましい。そのためには、クリーニングブレードを低抵抗化すべきであるが、タイプAのようなカーボンブラックを分散させた電子伝導タイプは、カーボンブラック添加量が増すに従い低抵抗となるが、カーボンブラックの顔出しが多くなり、エッジ強度が低下する。従って、タイプAは低抵抗化とエッジ強度との両立が難しい。
ここで、表1に示すような各種タイプの導電性のクリーニングブレードを用い、トナークリーニング性、カーボンブラックを分散させた場合のカーボンブラック顔出しに起因して発生するエッジ欠け等のエッジ強度、イオン伝導剤を分散させた場合の感光体汚染を確認した。
Figure 2005234382
タイプA,C,Eはそれぞれ電子伝導、イオン伝導、ハイブリッドの単層であり、タイプB,D,Fは感光体と当接する側の面である第一層がそれぞれ非導電、イオン伝導、ハイブリッドであり、感光体と当接しない側の面である第二層は電子伝導共通である。イオン伝導剤としては、アルカリ金属塩を用いた。ここで ハイブリッドとは、電子伝導剤とイオン伝導剤の両者を混合して添加したものである。
このクリーニングブレードの構成概略を図2に示す。クリーニングブレードのトータル厚さは2mmであり、二層ケースでは第一層を0.5mm、第二層を1.5mmとした。また、23℃,50%RHにおける非導電、電子伝導、イオン伝導、ハイブリッド各層の体積固有抵抗値はそれぞれ、1013,10,10,10Ω・cmに調整されている。
ここで イオン伝導剤を分散した場合は、クリーニングブレードとしての特性を損なわないための固有体積抵抗下限は10Ω・cmであり、これ以下は不可であった。
タイプB〜Fのクリーニングブレードを用いて、まずトナークリーニング性を確認した。タイプA同様、従来のクリーニングブレードの実圧力設定よりも小さな設定、つまりクリーニング不良が発生する状態にしたときに、導電層に電圧を印加しトナーのクリーニング性(正規極性の未転写ベタ)を確認した。尚、トナークリーニング性には低温低湿環境下がストレスであるため、10℃,15%RHで確認した。低電圧で効果を発揮するという観点で、500V以下で効果があれば○、500〜1kVで効果があれば△、1kV以上で効果があれば×とした。非放電域での使いこなしと言う観点から、500V以下が好ましい。
結果は表1に示す通りであり、これによるとエッジ強度が問題であるタイプAを除けば、第一層の材質で単層の場合よりも、二層構成で第二層に低抵抗層を設けた方が印加電圧の低電圧化には効果があることがわかる。これは、第二層に低抵抗層を設けた方がトータルでみた体積低抵抗が小さくなり、その結果、低電圧となるためであると推定している。
ここで、イオン伝導剤を分散した場合(イオン伝導剤のみ、またはハイブリッド)は環境変動が大きく、低温低湿環境下では、表1の値よりも必要な印加電圧が1桁程大きくなる。具体的には、23℃,50%RHで測定した体積抵抗率が10Ω・cmであるハイブリッド単層のタイプEを低温低湿環境下で測定すると1桁程大きくなり10Ω・cm程度となる。抵抗の環境変動がほとんど無い電子伝導の低抵抗層を設けたタイプFは低温低湿環境下での抵抗上昇はほとんど見られなかった。これは、ハイブリッド単層の場合は全体の体積抵抗率が上昇してしまうが、二層ハイブリッドの場合の第一層(ハイブリッドの層)は薄いため、トータルでみた抵抗上昇にはほとんど寄与していないためと考えられる。
以上のことから 印加電圧が低電圧でのクリーニング性の観点からは、第一層はハイブリッド、第二層は電子伝導のみである二層構成が好ましいと言える。
ここで、ハイブリッド単層が低温低湿環境で10Ω・cmとなった場合の低電圧化が△であることから、第二層の体積固有抵抗値をr2(Ω・cm)とすると、印加電圧の低電圧化の観点から、r2<10であることが必要と言える。
次にエッジ強度の評価としてエッジを顕微鏡にて観察した。その結果、非導電層、イオン導電層、ハイブリッド層については問題無かった。
次に感光体汚染を確認した。高温高湿状態で放置した時に、イオン伝導剤が染み出し、感光体表面を汚染してしまうか否かを確認するために、45℃,95%RHで3日間放置し、絵出しを行ったが、今回のイオン伝導剤については問題無かった。
ここで、ハイブリッドの伝導剤添加としては、イオン伝導剤の染み出しが起こらず、クリーニングブレードとしての特性を保った状態でのイオン伝導剤量に対し、カーボンボラックを少量添加し、カーボン単層にほぼ近い体積抵抗率を得るように調整している。従って、カーボンブラック単層とハイブリッドで体積抵抗率がほぼ同程度であるとしても、エッジ強度が課題となるカーボンブラック量はハイブリッドの方が少なくて済む。従って、エッジ強度も所望の強度レベルを保つことができる。
つまり、エッジ強度からは第一層の電子伝導剤含有量をA1(wt%)、第二層の電子伝導剤含有量をA2(wt%)としたときに、A1<A2であることが必要と言える。
以上のように、低電圧化とエッジ強度を両立させる為には、クリーニングブレードを二層構成とし、感光体と当接する側の面である第一層はハイブリッドとし 感光体と当接しない側の面である第二層は低抵抗が可能な電子伝導とすることが好ましい。
次にハイブリッドの二層タイプで、第一層、第二層の各層厚を変えてトナークリーニング性を確認した。表2に示す通り、タイプFについて、トータルの厚さ2mm固定で、第一層の方が厚い1.5mmのもの(タイプF−2)、同じ厚さの1mmのもの(タイプF−3)、第一層の方が薄く0.5mmよりも厚い0.7mmのもの(タイプF−4)、第一層が0.5mmよりも薄い0.3mmのもの(タイプF−5)と0.1mmのもの(タイプF−6)について クリーニング不良が無くなる下限の印加電圧(下限電圧)を確認した。
その結果を表2及び図3に示す。
Figure 2005234382
低電圧、つまり非放電域で使いこなすためには500V以下が好ましく、第一層が0.5mm以下であれば良いことが分かる。0.5mm以下であれば低抵抗である第二層の効果が十分に現れ、それほど下限電圧に大きな差は見られない。0.7mmになると第二層の効果がやや薄れ、1〜1.5mmになると、第二層がトナーに及ぼす静電的作用はほとんどなく、第一層で決まってしまっている。
このことから、第一層が第二層と同じかそれよりも厚い場合は低電圧化の目的には好ましくなく、より低電圧で効果を発揮するためには、第一層が薄い方が好ましいと言える。これは、ハイブリッドの層が薄く、低抵抗層が厚い方がトータルの体積抵抗率が小さくなるためである。
以上から、第一層の厚さをt1(mm)、第二層の厚さをt2(mm)としたときに、t1<t2、t1≦0.5であることが必要と言える。
電子伝導剤としては、カーボンブラックの他に、金属(Cu,Al,Nl,Ag等)、金属酸化物、グラファイト、導電性高分子等を用いても良い。また、イオン伝導剤としてはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩や4級アンモニウム塩、臭化物、亜硝酸塩、硫酸塩、過塩素酸塩等を用いても良い。
電圧印加の制御方法としては、従来よりも感光体への当接圧を小さくし設定し、ブレード及び感光体の摩耗ストレスを低減するために初期から電圧を印加する方法のほか、従来通りの当接圧でブレードが摩耗してクリーニング不良が起き始める頃から電圧を印加する方法としても良い。何れにしても経時でブレード摩耗が増すのに応じてクリーニング性も悪化するため、感光体の走行サイクルを検知する検知手段を設け、感光体の走行サイクル数の増加に応じて印加電圧の絶対値を大きくすると良い。
また、低温低湿、高温高湿など、機内温湿度によってもトナークリーニング性が異なる。従って、例えばクリーニング性が低下する低温低湿では高い電圧、高温高湿では低い電圧と、環境に応じて印加電圧を変えると良い。
さらに、導電粉がブレードエッジに堆積しているとより効果がある。これは、給電の効果がトナーに対してより効果的に働くためである。ブレードエッジへの導電粉供給法としては、トナーヘ外添しても良く、図4に示す通り、導電粉を供給する導電粉供給部材6を感光体1周囲に設けても良い。導電粉供給部材6はブラシや磁気ブラシ等、導電粉を供給できるものであれば良く、導電紛収納部7内の導電粉を定期的に感光体1へ供給する。
本発明は、電子写真法による画像形成装置における感光体、中間転写体、転写ロール等のクリーニング手段として利用可能である。
本発明を適用した中間転写体を用いたタンデムカラー電子写真複写機の概略構成図である。 クリーニングブレードの構成概略図である。 クリーニングブレードの第一層厚さとクリーニング不良が発生しない下限電圧との関係を示す図である。 導電紛供給部材を備えた本発明の画像形成装置の概略構成図である。
符号の説明
1 感光体ドラム(像担持体)
2 接触帯電ロール
3 光ビーム
4 現像器
5 クリーニングブレード
6 導電粉供給部材
7 導電紛収納
11 中間転写体(像担持体)
12 一次転写ロール
13 基準マーク
14 発光・受光検知センサ
15 二次転写ロール(像担持体への接触部材)
16 バックアップロール
17 クリーニング装置
17a クリーニングブレード
18 クリーニング装置
18a クリーニングブレード
19 電極ロール
21 定着器
31 記録媒体
32 フィードローラ
33 トレイ

Claims (7)

  1. 画像形成装置において像担持体または像担持体への接触部材表面の残留トナーを除去するクリーニングブレードであって、前記クリーニングブレードは二層構成であり、像担持体または像担持体への接触部材と当接する側の面を電子伝導剤とイオン伝導剤の両者を添加した導電性の第一層、像担持体または像担持体への接触部材と当接しない側の面を電子伝導剤を添加した導電性の第二層とし、第一層の厚さをt1(mm)、第二層の厚さをt2(mm)、第二層の23℃、50%RHにおける体積固有抵抗値をr2(Ω・cm)、第一層の電子伝導剤含有量をA1(wt%)、第二層の電子伝導剤含有量をA2(wt%)としたとき、下記の式(1)、(2)、(3)及び(4)を満たすことを特徴とするクリーニングブレード。
    式(1) r2<10
    式(2) t1<t2
    式(3) t1≦0.5
    式(4) A1<A2
  2. 請求項1記載のクリーニングブレードを用いたクリーニング装置であって、クリーニングブレードの第一層及び第二層に電圧を印加する電圧印加手段を設け、電圧印加手段に+DC電圧または−DC電圧を印加することを特徴とするクリーニング装置。
  3. 画像形成装置内の温湿度を検知する検知手段と、検知手段が検知した温湿度に応じて電圧印加手段の印加電圧を制御する制御手段を設け、制御手段は、検知した温湿度に応じて印加電圧の絶対値を変えることを特徴とする請求項2記載のクリーニング装置。
  4. 像担持体または像担持体への接触部材の走行サイクルを検知する検知手段と、検知手段が検知した像担持体または像担持体への接触部材の走行サイクルに応じて電圧印加手段の印加電圧を制御する制御手段を設け、制御手段は、像担持体または像担持体への接触部材の走行サイクルの増加に応じて印加電圧の絶対値を大きくすることを特徴とする請求項2記載のクリーニング装置。
  5. 請求項1記載のクリーニングブレードを用いた画像形成装置であって、下記の式(5)で表す形状係数が135以下の重合トナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
    式(5)
    形状係数={(トナー径の絶対最大長)/トナーの投影面積}×(π/4)×100
  6. トナーの外添剤の内、少なくとも一種類が導電粉であることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 像担持体または像担持体への接触部材周囲に導電粉供給部材を設け、定期的にクリーニングブレードと像担持体または像担持体への接触部材の当接部に導電粉を供給することを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009098532A (ja) * 2007-10-19 2009-05-07 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
US7720426B2 (en) 2007-01-29 2010-05-18 Kabushiki Kaisha Toshiba Cleaning device and image forming apparatus using the same
JP2017211584A (ja) * 2016-05-27 2017-11-30 株式会社リコー 画像形成装置

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