JP2005232764A - サッシ窓 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バリアフリーの窓に対応しつつ、障子を円滑に案内でき、かつ召合せ部における止水性能を十分に確保することができるサッシ窓を提供すること。
【解決手段】レール部30およびレール間上面部材32の上端が略同一高さ位置に設けられているので、下枠12上面をフラットに形成することができ、バリアフリー対応のサッシ窓とすることができる。レール間上面部材32を風止板40の両側で分割して位置決めすることで、レール間上面部材32を伝わって雨水が室内側に浸入するおそれがなく、かつ風止板40で下枠内部空間125を仕切ることで雨水の浸入を確実に防止でき、止水性能を十分に確保することができる。さらに、レール部30を下枠長手方向の途中位置で分割する必要がないので、戸車がガタつかず障子を円滑に案内することができる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、引違い窓や片引き窓等のサッシ窓に関し、詳しくは、下枠の上面が略フラットに形成され、室内外の床材上面との段差を小さくしたバリアフリータイプの掃出し窓に用いられるサッシ窓に関する。
住宅等のテラスやバルコニー等に面した外壁位置には、居住者が室内からテラス等に出入りするための掃出し窓が設けられている。このような掃出し窓として、居住者の高齢化や、車いす利用者の利便性等に配慮したバリアフリータイプの掃出し窓が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された掃出し窓の下枠は、下枠上面を略水平(フラット)にする障子スライド用上面部材を備えて構成され、この障子スライド用上面部材が障子の戸車を案内するガイドレールとして機能するようになっている。従って、下枠上面がほぼフラットで段差が小さくなっているため、居住者や車いすは下枠上をスムーズに通過することができる。
そして、障子の召合せ部下方である障子スライド用上面部材の下枠長手方向略中央上面には、排水口が設けられている。そして、障子の召合せ框下端または障子スライド用上面部材には、排水口の左右両側において障子下端と障子スライド用上面部材の上面との間を塞ぐ止水ブロックが設けられ、この止水ブロックにより室内側への雨水等の浸入が防止されている。
特開2003−176671号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の下枠では、障子スライド用上面部材が下枠長手方向に連続しているため、その上面に排水口や止水ブロックを設けたとしても、障子スライド用上面部材を伝わって雨水等が室内側に浸入しやすくなっており、止水性能が十分確保できないという問題がある。すなわち、障子スライド用上面部材がガイドレールとして兼用されていることから、障子スライド用上面部材を途中で分割して隙間を空けると、この分割部分で戸車がガタついて障子を円滑に案内できないため、障子スライド用上面部材を分割することができず、上記のような問題が発生するものである。
本発明の目的は、バリアフリーの窓に対応しつつ、障子を円滑に案内でき、かつ召合せ部における止水性能を十分に確保することができるサッシ窓を提供することにある。
本発明のサッシ窓は、上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠内側に開閉自在に支持された室内側および室外側の引違い形式の障子とを備えたサッシ窓であって、前記下枠は、前記障子の戸車を案内する室内側および室外側のレール部と、これら室内外の各レール部間に着脱自在に設けられたレール間上面部材と、前記室内外の障子の召合せ部下方に設けられ、前記各レール部間の下枠内部空間を仕切る気密部材とを備え、前記各レール部およびレール間上面部材の各々の上端は、略同一高さ位置に設けられ、前記気密部材には、前記レール間上面部材の上端よりも上方に突出して前記障子に当接する突出片部と、前記レール間上面部材の下枠長手方向中央側端部に当接してレール間上面部材を位置決めする位置決め部とが設けられていることを特徴とする。
また、本発明のサッシ窓は、上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠に固定された固定面材と、この固定面材の室外側または室内側で開閉自在に前記窓枠内側に支持された片引き形式の障子とを備えたサッシ窓であって、前記下枠は、前記障子の戸車を案内するレール部と、前記レール部の室内側または室外側に着脱自在に設けられたレール側方上面部材と、前記固定面材および障子の召合せ部下方に設けられ、前記レール部の室内側または室外側の下枠内部空間を仕切る気密部材とを備え、前記レール部およびレール側方上面部材の各々の上端は、略同一高さ位置に設けられ、前記気密部材には、前記レール側方上面部材の上端よりも上方に突出して前記障子に当接する突出片部と、前記レール側方上面部材の下枠長手方向中央側端部に当接してレール側方上面部材を位置決めする位置決め部とが設けられていてもよい。
ここで、レール部、およびレール間上面部材(またはレール側方上面部材)の上端が略同一高さ位置に設けられるとは、同一の高さ位置に設けられる場合に限らず、居住者や車いす等の移動に際し、障害とならない程度の異なる高さ位置に設けられる場合も含む意味である。
このような構成によれば、室内外の障子を備えた引違い窓において、室内外の各レール部およびレール間上面部材の上端を略同一高さ位置に設けることで、下枠の上面をフラットに形成することができる。また、固定面材の室外側または室内側に障子を備えた片引き窓において、レール部およびレール側方上面部材の上端を略同一高さ位置に設けることで、下枠の上面をフラットに形成することができる。このように、下枠上面がフラットに形成されたバリアフリー対応の引違い窓または片引き窓を構成することができる。
また、レール間上面部材またはレール側方上面部材の下枠長手方向中央側端部を気密部材に当接させる、すなわち、これらの上面部材を気密部材の両側で分割することで、これらの上面部材を伝わって雨水が室内側に浸入するおそれがなく、かつ下枠内部空間を仕切るとともに障子に当接する突出片部を備えた気密部材によって雨水の浸入を確実に防止でき、止水性能を十分に確保することができる。
さらに、レール間上面部材またはレール側方上面部材がレール部とは別部材から構成されているので、レール部を下枠長手方向の途中位置で分割する必要がなく、戸車がガタつかず障子を円滑に案内することができる。
また、レール間上面部材またはレール側方上面部材を取り外すことで、レール部を取り外すことなくレール部間の空間、またはレール部の室内側または室外側の空間の清掃ができるので、清掃時に障子が脱落するおそれもなく、清掃作業を安心して実行することができる。
さらに、レール間上面部材またはレール側方上面部材の下枠長手方向中央側端部を気密部材の位置決め部に当接させるだけで、これらの上面部材を下枠の所定位置に容易に取り付けることができる。
この際、本発明のサッシ窓では、前記障子の室外側下端縁には、前記レール部の上端よりも下方まで垂下された垂下片が設けられ、この垂下片の室内側側面には、前記レール部の室外側に沿って設けられた横気密材が当接されており、前記横気密材およびレール部の上端は、略同一高さ位置に設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、下枠に設けた横気密材と障子の垂下片とを当接させることで気密ラインが形成され、下枠の気密、水密性能が確保できるとともに、横気密材の上端がレール部、およびレール間上面部材(またはレール側方上面部材)の上端と略同一高さ位置に設けられるので、下枠上面のフラット感をより一層向上させることができる。
さらに、本発明のサッシ窓では、前記気密部材には、前記突出片部の下枠長手方向左右両側のうちの少なくとも一方側に、前記下枠内部空間に連通された排水孔が設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、気密部材に形成された排水孔が、突出片部の下枠長手方向左右両側のうちの室外空間側に設けられている場合は、障子の召合せ部下方から室内側に浸入しようとする雨水が突出片部で阻止され、この雨水を排水孔から下枠内部空間に落下させて排水することができる。
また、気密部材に形成された排水孔が、突出片部の下枠長手方向左右両側のうちの室内空間側に設けられている場合は、突出片部を越えてきた雨水を排水孔から下枠内部空間に落下させて排水することができる。
また、本発明のサッシ窓では、前記気密部材には、前記突出片部の下枠長手方向左右両側に、当該気密部材で仕切られた下枠内部空間のうち室外側の空間に連通された第1の排水孔と、当該下枠内部空間のうち室内側の空間に連通された第2の排水孔とが設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、気密部材には、突出片部の下枠長手方向左右両側、すなわち、突出片部に対して下枠長手方向の両側である室外側および室内側に第1および第2の排水孔が設けられることで、障子の召合せ部下方から室内側に浸入しようとする雨水が突出片部で阻止され、この雨水を第1の排水孔から室外側の下枠内部空間に落下させて排水することができる。
さらに、万一、気密部材の突出片部を越えて雨水が室内側に浸入した場合でも、この雨水を気密部材の第2の排水孔から室内側の下枠内部空間に落下させて排水することができる。一方、従来の止水構造では、排水口および止水ブロックを越えて室内側に雨水が浸入した場合には、この雨水を排出する手段がなく、雨水が障子スライド用上面部材の上面を伝わって室内空間に入り込んでしまう。これに対して、本発明の気密部材であれば、万一の場合でも、室内空間への雨水の浸入を防止することができ、止水性能をより高めることができる。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係るサッシ窓である引違い窓10が設けられた建物の一部を示す断面図である。図2、図3は、引違い窓10を示す縦断面図、および横断面図である。
図1〜3において、建物の外壁部分に設けられた引違い窓10は、建物の室内空間と室外空間とを仕切るものである。建物は、例えば戸建て住宅であって、引違い窓10の室外にはテラス1が設けられており、このテラス1には、再生木等からなるデッキ材2が適宜な支持材上に設置されている。そして、このデッキ材2の上面は、室内床面3と略同一の高さ位置となっている。引違い窓10では、後述する下枠12の上面がデッキ材2および室内床面3と略同一の高さ位置でフラットに形成されている。従って、居住者が引違い窓10を通って室内外間を往来する際に、室内外床レベルの段差がないので上り下りする必要がなく、楽に出入りできるとともに、車いすを利用する居住者であっても容易に出入りできるようになっている。すなわち、引違い窓10は、室内外の床段差を小さくした、バリアフリータイプ(ユニバーサルデザイン)の掃出し窓である。
引違い窓10は、上枠11、下枠12、および左右の縦枠13を四周枠組みした窓枠14と、この窓枠14の内側に開閉自在に支持された室内外一組の障子15とを備えて構成されている。窓枠14は、建物の外壁や柱等の躯体に固定されている。障子15は、上框16、下框17、および左右の縦框18を四周框組みした内部に、ガラスパネル19を嵌め込んで構成されている。また、一組の障子15の室外側には、網戸20が窓枠14内に開閉自在に支持されている。網戸20は、四周枠組みされた網戸枠21と、この網戸枠21に固定されたネット22とを有して構成されている。一組の障子15は、室内側の障子15Aと、室外側の障子15Bとが、窓枠14の見付け方向(図3中、左右方向)略中央位置の召合せ部分23で重なって閉じるようになっている。そして、室内外の障子15A,15Bは、召合せ部分23の縦框(召合せ框)18A,18Bに設けられた引戸錠であるクレセント24により施錠できるようになっている。さらに、室内外の障子15A,15Bにおける戸先側の縦框(戸先框)18C,18Dには、各障子15A,15Bを開閉操作するためのハンドル25が取り付けられている。
窓枠14の上枠11、下枠12、および縦枠13は、それぞれの室内側に配置される室内部材111,121,131と、室外側に配置される室外部材112,122,132と、これらアルミ押出形材製の室内部材111,121,131および室外部材112,122,132を連結する断熱部材113,123,133とを備えて構成されている。また、障子15の上框16、下框17、および縦框18A,18C,18Dは、それぞれの室内側に配置される室内部材161,171,181と、室外側に配置される室外部材162,172,182と、これらアルミ押出形材製の室内部材161,171,181および室外部材162,172,182を連結する断熱部材163,173,183とを備えて構成されている。すなわち、引違い窓10は、窓枠14および障子15における室内外間の熱の伝達が抑制された断熱サッシから構成されており、冷暖房効率に優れるとともに、冬期における結露の発生が防止できるようになっている。
次に、引違い窓10における下枠12の構造について、図4、5に基づいて詳しく説明する。図4は、下枠12を示す縦断面図である。図5は、下枠12を示す分解斜視図である。
図4、5において、下枠12は、建物に固定される下枠本体124と、障子15の戸車174を案内する室内側および室外側のレール部30(30A,30B)と、障子15に当接する室内側および室外側の横気密材31(31A,31B)と、室内外の各レール部30A,30B間に着脱自在に設けられたレール間上面部材32と、室内側レール部30Aよりも室内側に着脱自在に設けられた室内側上面部材33と、室外側レール部30Bよりも室外側に着脱自在に設けられた室外側上面部材としての網戸レール34とを備えて構成されている。また、下枠12の室内側には、当該下枠12を室内の床材に固定するための固定部材であるアングル材35が下枠本体124の室内部材121に対して着脱自在に設けられている。
レール部30はアルミ押出形材製であり、横気密材31はPVC製であって、それぞれ下枠本体124に着脱可能に取り付けられている。なお、横気密材31の材質は、特に限定されない。
そして、レール部30の上面には、上方に突出した戸車案内部301が形成されており、この戸車案内部301の上端は、横気密材31の上面よりも上方に設けられている。また、網戸レール34の上面には、網戸20の戸車を案内する網戸案内部としてのガイド溝341が形成されている。
また、レール間上面部材32、室内側上面部材33、および網戸レール34の上面は、略水平に形成されるとともに、室内外のレール部30A,30B、横気密材31A,31B、およびアングル材35と略同一高さ位置に設けられている。つまり、下枠本体124には、室内側から室外側に向かって、アングル材35、室内側上面部材33、室内側レール部30A、室内側横気密材31A、レール間上面部材32、室外側レール部30B、室外側横気密材31B、および網戸レール34の順に取り付けられており、これらの上面が略フラットに形成されている。
室内側横気密材31Aとレール間上面部材32との間、および室外側横気密材31Bと網戸レール34との間には、それぞれ隙間が形成されており、これらの隙間に室内外の障子15A,15Bの下框17に形成された垂下片175が挿入されている。そして、これらの垂下片175の室内側側面に室内外の横気密材31A,31Bの先端が当接して気密ラインが形成されるようになっている。このように室内外の各横気密材31A,31Bの室外側に設けられる隙間の幅寸法は、障子15の下框17の垂下片175を挿通できる必要最低限の寸法になっていればよい。
また、室内側上面部材33、室内側レール部30A、および室内側横気密材31Aは、互いに隙間なく接触して取り付けられ、レール間上面部材32、室外側レール部30B、および室外側横気密材31Bは、互いに隙間なく接触して取り付けられている。
下枠本体124は、前述の室内部材121、室外部材122、および断熱部材123から構成されている。室内部材121の上部室内端には、上方に突出した室内側側壁部121Aが形成され、この室内側側壁部121Aに対向して室外側には、室内側レール部30Aを支持する室内側レール支持部121Bと、この室内側レール支持部121Bの室外側に隣接して室内側横気密材31Aを保持する室内側気密材保持部121Cとが形成されている。そして、室内側側壁部121Aと室内側レール支持部121Bとの間で上方に開口した室内側凹溝部121Dに室内側上面部材33が取り付けられている。また、室内側側壁部121Aの上端には、アングル材35が係合可能になっている。
下枠本体124における室外部材122の上部室外端には、上方に突出した室外側側壁部122Aが形成され、この室外側側壁部122Aに対向して室内側には、室外側レール部30Bを支持する室外側レール支持部122Bと、この室外側レール支持部122Bの室外側に隣接して室外側横気密材31Bを保持する室外側気密材保持部122Cとが形成されている。そして、室外側側壁部122Aと室外側気密材保持部122Cとの間で上方に開口した室外側凹溝部122Dに網戸レール34が取り付けられている。また、室外側レール支持部122Bの室内側には、支持部材36が係止されており、この支持部材36上にレール間上面部材32がビス止め固定されている。
以上のように下枠本体124に設けられた室内外のレール支持部121B,122Bは、上方に開口した凹溝状に形成されており、その開口部分に設けられた突起と、室内外のレール部30A,30B下端に設けた係止片とが係合可能になっている。このように係合させることで、レール部30A,30Bが下枠本体124に支持され、容易に外れないようになっている。そして、レール部30A,30Bは、その室内側側面に形成された溝部にドライバ等の工具を差し込み、上方に持ち上げることで、レール支持部121B,122Bから取り外すことができるようになっている。また、室内外の気密材保持部121C,122Cは、上方に開口した断面略半円形の凹溝状に形成されている。そして、横気密材31A,31Bは、その下部に設けた略円柱状の係止部を気密材保持部121C,122Cに圧入することで、下枠本体124に保持され、上方に引っ張り上げることで、気密材保持部121C,122Cから取り外すことができるようになっている。
次に、図5に示すように、室内外のレール部30A,30Bおよび横気密材31A,31Bは、それぞれ下枠12の長手方向略全長に渡る長さ寸法を有し、途中で分割されず一体に形成されている。
また、網戸レール34は、断面略コ字形のアルミ押出形材製であって、下枠12の長手方向略全長に渡る長さ寸法を有して一体に形成され、その両端部が下枠本体124の室外部材122にビス止め固定されている。なお、網戸レール34は、下枠本体124に固定された別部品に対してビス止め固定することで下枠本体124に固定してもよい。
レール間上面部材32は、下枠12の長手方向途中位置で四分割されており、図5中、下方左側から第1〜第4のレール間上面部材32A,32B,32C,32Dの4つの部材から構成されている。
そして、障子15を閉じた際にその上面が室内側空間に表出する(位置する)レール間上面部材32A,32Bは、角形中空形状の樹脂押出形材製のレール間上面部材本体部321と、このレール間上面部材本体部321の両端に取り付けられた取手部322とを有して形成されている。
一方、障子15を閉じた際にその上面が室外側空間に表出する(位置する)レール間上面部材32C,32Dは、角形中空形状のアルミ押出形材製のレール間上面部材本体部321と、このレール間上面部材本体部321の両端に取り付けられた取手部322とを有して形成されている。
取手部322は、樹脂製であって、レール間上面部材32を着脱する際に手で掴むための凹み部322Aを有している。
なお、樹脂押出形材製のレール間上面部材32A,32Bは、アルミ製の支持部材36とビス等で連結することで温度変化や経年変化等によって生じる樹脂特有の伸びや縮を抑えることができるとともに、レール間上面部材32A,32Bの上方からかかる荷重を支持部材36で支えるように構成されている。
また、アルミ押出形材製のレール間上面部材32C,32Dは、レール間上面部材32A,32Bと同様に、支持部材36を介して下枠本体124に取り付けてもよいし、レール間上面部材32C,32Dと支持部材36とを一体的に形成してもよい。
第1のレール間上面部材32Aは、一端側(図5中、下方左側)の取手部322を下枠本体124に設けたコーナー部材37に当接し、他端側の取手部322を第2のレール間上面部材32Bの取手部322に当接して取り付けられている。第2のレール間上面部材32Bは、第1のレール間上面部材32Aと反対側の取手部322を下枠本体124に設けた風止板40(後述)に当接して取り付けられている。第3のレール間上面部材32Cは、一端側の取手部322を風止板40に当接し、他端側の取手部322を第4のレール間上面部材32Dの取手部322に当接して取り付けられている。第4のレール間上面部材32Dは、第3のレール間上面部材32Cと反対側の取手部322を縦枠13側面に当接して取り付けられている。そして、レール間上面部材32は、室内外の障子15A,15Bを窓枠14のいずれか一方側に寄せた状態で、他方側の第1のレール間上面部材32A(または第4のレール間上面部材32D)を取り外し、次いで第2のレール間上面部材32B(または第3のレール間上面部材32C)を他方側にスライドさせて取り外すことができるようになっている。
室内側上面部材33は、下枠12の長手方向途中位置で二分割されており、図5中、下方左側から第1および第2の室内側上面部材33A,33Bの2つの部材から構成されている。各室内側上面部材33A,33Bは、断面略L字形のアルミ押出形材製の室内側上面部材本体部331と、この室内側上面部材本体部331の縦枠13側端部に取り付けられた取手部332とを有して形成されている。そして、第1および第2の室内側上面部材33A,33Bは、互いの下枠中央側端部を当接するとともに、第1の室内側上面部材33Aの取手部332をコーナー部材37に当接し、第2の室内側上面部材33Bの取手部322をコーナー部材38に当接して取り付けられている。そして、取手部332は、その一部の押し下げ操作により他の一部が上方に突出するようになっており、この突出した部分を引き上げることで、室内側上面部材33を取り外すことができるようになっている。
また、図4に示すように、下枠本体124における室内外のレール部30A,30B間でレール間上面部材32の下方には、下枠内部空間125が形成されている。この下枠内部空間125は、室外部材122の一部である傾斜面部126と外側面部127とによって、底面および室外側側面が形成されている。傾斜面部126は、室外側に向かって下がる傾斜を有して形成され、外側面部127には、室外空間に開口した排水孔127Aが設けられており、下枠内部空間125に浸入した水などは、傾斜面部126を流れて外側面部127の排水孔127Aから排出されるようになっている。また、下枠内部空間125の室内側空間(後述)に設けられた排水孔127Aの室外側には、排水弁39が取り付けられており、この下枠内部空間の室内側空間が排水孔を通して室外空間と連通するのを防ぐようになっている。さらに、排水弁39は、排水孔127Aを通って排出された水を逆流させずに室外空間に排出することができる。また、室外側から雨水が排水孔127Aを通って下枠内部空間125側に吹き込むことを、排水弁39によって防ぐことができる。
次に、下枠12における気密、水密構造について、図6〜17に基づいて詳しく説明する。
図6は、下枠12を示す平面図である。図7は、下枠12を室外側から見た斜視図である。図8は、下枠12の中央部分を断面して示す斜視図である。図9は、下枠12および室外側の障子15Bを示す縦断面図である。図10は、室外側の障子15Bと風止板40との関係を示す室内側から見た側面図である。図11は、室外側の障子15Bの縦框18Bを下方から見た斜視図である。図12〜図14は、風止板40を示す平面図、側面図、断面図、および斜視図である。図15〜図17は、縦框18Bに設けられた摺動部材50を示す側面図、底面図、および斜視図である。
下枠12の長手方向略中央位置である召合せ部23の下方位置には、下枠内部空間125を左右に仕切る気密部材としての風止板40が設けられている。この風止板40は、図12〜14に示すように、弾性材料であるゴム製の一体部材であって、本体部41と、本体部41の両側面に設けられた側壁部42と、本体部41から上方に延出して設けられた5つの突出片部43と、側壁部42と突出片部43との間に設けられた排水孔44と、本体部41から下方に延出する下方延出部45とを備えて構成されている。
風止板40の本体部41は、図12(D)の断面図に示すように、下側の一面が開口した略矩形箱形に形成されている。側壁部42は、本体部41から上方に延出した板状に形成されており、側壁部42の上端は、図6、8に示すように、レール間上面部材32の上端と略同一高さ位置に設けられている。そして、第2および第3のレール間上面部材32B,32Cの下枠長手方向中央側の取手部322先端は、側面部42に当接して位置決めされており、この側壁部42によって、位置決め部が構成されている。
また、風止板40の突出片部43は、弾性変形可能なヒレ状に形成されており、その室内側端部には、スリットによって複数に分割された第1および第2の副突出片部43A,43Bが形成されている。突出片部43の上端は、図8〜10に示すように、下枠12の上面、つまりレール間上面部材32の上端よりも上方に突出して設けられており、室外側の障子15Bに当接するようになっている。また、第1副突出片部43Aの上端は、図9に示すように、室内側横気密材31Aの下側に位置し、室内側の障子15Aの垂下片175(不図示)に摺接するようになっている。そして、突出片部43の室内側側面と第1副突出片部43Aの上端と室内側横気密材31Aの室外側側面(ヒレ状部分)とで囲まれて形成された空間(スリット)に、室内側の障子15Aの垂下片175が挿入されることで、この垂下片175がこれらの部分と隙間なく摺接される。さらに、第2副突出片部43Bの上端は、曲線状に形成されており、室内側の気密材保持部121Cの下面に沿って密接するようになっている。また、風止板40の下方延出部45は、下枠本体124の傾斜面部126や外側面部127に沿った形状に形成されている。以上のように、風止板40は、下枠12の各部に密接することで、召合せ部23下方における下枠内部空間125を、図10に示すように、左右の室内側空間125Aと室外側空間125Bとに仕切ることができるようになっている。
一方、召合せ部23を構成する室外側の障子15Bの縦框(召合せ框)18Bの下端には、框側気密部材としての摺動部材50が取り付けられている。
摺動部材50は、図11、15〜17に示すように、本体部51と、縦框18Bに挿入される2つの挿入部52,53と、縦框18Bの見込み側面(図11中、右側の側面)に露出して設けられた前面部54と、この前面部54に突出して設けられた戸当り部55と、本体部51から下方に突出して設けられた垂下片である摺動片部56と、本体部51の室内側側面および底面に設けられた2つの突出片部57,58とを備えて構成されている。また、摺動部材50の本体部51底面には、凹溝状のモヘア取付部59が形成されており、このモヘア取付部59には、図10,11に示すように、モヘア59Aが取り付けられている。そして、このモヘア59Aは、室外側の障子15Bを開閉操作した際に、室外側レール部30B、室外側横気密材31B、およびレール間上面部材32C,32Dの上面に摺接する。
つまり、障子15A,15Bを閉じた状態では、室外側レール部30B、室外側横気密材31B、およびレール間上面部材32C,32Dの上面が室外空間に表出する(位置する)ことから、これらの上面にはゴミや砂等が溜まることがあるが、このモヘア59Aがこれらの上面に摺接して埃や砂等を除去したり、埃や砂等によって室外側レール部30Bや戸車174に傷が付くことを防止したりできるようになっている。
なお、室外側の障子15Bを閉じた状態では、後述する風止板40の第1排水孔44Aよりも図10中、右側の位置で室外側の障子15Bと下枠12との間をモヘア59Aが塞ぐことで、第1排水孔44A内に埃や砂等が入りにくくなっている。
摺動部材50は、挿入部52,53を縦框18Bの下端から挿入した状態で、前面部54からビス止めすることによって縦框18Bに固定されている。そして、本体部51の室内側側面に設けられた突出片部57は、図10、11に示すように、縦框18Bの室内側側面の煙返し184に沿って形成された切り込みに嵌って、縦框18Bの側面よりも室内側に突出するとともに、縦框18Bの室内側側面に設けられた縦気密材185の下端部に連続するようになっている。なお、縦気密材185は、室内側の障子15Aにおける縦框18Aの室外側側面に当接して気密性を保持するための部材である。前面部54に設けられた戸当り部55は、室外側の障子15Bを開放した際に、戸当り部55が縦枠13に当接することで、縦框18Bが直接縦枠13にぶつかるのを防止するためのものである。
また、摺動部材50の摺動片部56は、図9、10に示すように、下框17の垂下片175に連続し、室外側横気密材31Bと網戸レール34との隙間に挿入され、この摺動片部56の室内側側面に室外側横気密材31Bが当接するようになっている。摺動片部56の端部には面取り部56Aが形成されており、縦框18Bに摺動部材50を取り付けた状態で障子15Bを搬送したり窓枠14に着脱したりする際に、摺動片部56の端部がぶつかりにくくなって破損しにくくなっている。なお、面取り部56Aの形態は任意であり、適宜な傾斜を有して直線状に形成されていてもよい。
以上のような風止板40と摺動部材50とによって本実施形態の引違い窓10の召合せ部23下方における気密、水密構造が構成されている。
すなわち、図9、10に示すように、障子15を閉じた状態で、風止板40の突出片部43と摺動部材50の突出片部58とが当接し、摺動部材50の突出片部57が室内側の障子15Aの縦框18A(不図示)室外側側面に当接し、かつ室内側の障子15A下端の垂下片175(不図示)が風止板40の突出片部43および第1副突出片部43Aに当接することで、室内外の障子15A,15B、および下枠12相互間の隙間が塞がれ、室内外の空間が遮断されることになる。これにより、下枠12および室内外の障子15A,15Bにおける水平方向の気密ラインと、召合せ部23における鉛直方向の気密ラインとが形成される。
また、風止板40の突出片部43の下枠長手方向左右両側(図10の左右両側)に設けられた排水孔44のうち、一方(図10の右側)の排水孔44は、下枠内部空間125の室外側空間125Bに連通された第1排水孔44Aであり、他方(図10の左側)の排水孔44は、下枠内部空間125の室内側空間125Aに連通された第2排水孔44Bとなっている。
そして、室外側の障子15Bにおける縦框18Bの見付け方向外側(図10の右側)から風を伴った雨水が吹きつけた場合には、縦框18Bと室外に露出したレール間上面部材32Cとの間、およびレール間上面部材32Cの上面を伝って、雨水が召合せ部23下方に浸入しようとするが、この雨水は、風止板40の第1排水孔44Aから下枠内部空間125の室外側空間125Bに落下し、下枠本体124の傾斜面部126を流れて前記排水孔127Aを介して室外空間に排水される。また、雨水の一部が風止板40の第1排水孔44Aを越えたとしても、この雨水は、互いに当接した風止板40の突出片部43と摺動部材50の突出片部58とで阻まれて、室内側には浸入できず、上述と同様に第1排水孔44Aから排水される。さらに、万一、風止板40の突出片部43および摺動部材50の突出片部58を雨水が越えた場合でも、この雨水は、風止板40の第2排水孔44Bから下枠内部空間125の室内側空間125Aに落下して排水孔127Aおよび排水弁39を介して室外空間に排水され、レール間上面部材32Bの上面を伝って室内空間に浸入しないようになっている。
以上において、風止板40の突出片部43の上端は、摺動部材50の突出片部58には当接するものの、その他の室外側の障子15Bの各部には当接しないようになっており、摺動部材50の突出片部58の下端は、風止板40の突出片部43には当接するものの、その他の下枠12の各部には当接しないようになっている。すなわち、室外側の障子15Bを完全に閉じた場合にのみ、風止板40の突出片部43と摺動部材50の突出片部58とが当接するようになっている。これにより、室外側の障子15Bを開閉する際には、風止板40の突出片部43が室外側の障子15Bに摺接せず、かつ摺動部材50の突出片部58が下枠12に摺接しないので、開閉抵抗が軽減され、小さい力であっても円滑に室外側の障子15Bを開閉操作することができるようになっている。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、下枠12に取り付けた室内外の各レール部30A,30B、室内外の各横気密材31A,31B、レール間上面部材32、室内側上面部材33、および網戸レール34の上端が略同一高さ位置に設けられているので、下枠12の上面をフラットに形成することができ下枠12の上面を足で踏んだ際の違和感や、車いすで通過する際のがたつき等を減少させて、バリアフリー対応可能な引違い窓10を構成することができる。
(2)また、レール間上面部材32を風止板40の両側で分割し、その下枠長手方向中央側端部側の取手部322を風止板40に当接させることで、レール間上面部材32を伝わって雨水が室内側に浸入するおそれがない。さらに下枠内部空間125を仕切る風止板40によって雨水の浸入を確実に防止でき、止水性能を十分に確保することができる。
(3)さらに、風止板40に第1および第2の排水孔44A,44Bを設けることで、障子15の召合せ部23下方から室内側に浸入しようとする雨水が風止板40の突出片部43および摺動部材50の突出片部58で阻止され、この雨水を第1排水孔44Aから下枠内部空間125の室外側空間125Bに落下させて排水することができる。
(4)そして、万一、風止板40の突出片部43および摺動部材50の突出片部58を雨水が越えた場合でも、この雨水を風止板40の第2排水孔44Bから下枠内部空間125の室内側空間125Aに落下させて排水することができ、室内空間への雨水の浸入を防止して止水性能をより高めることができる。
(5)また、レール部30が下枠12の長手方向に関して分割されず、途中に継ぎ目のない1本の連続した部材から構成されるので、障子15を開閉操作する際に、戸車174が継ぎ目に引っ掛かってガタついたり音が鳴ったりすることなく、障子15の戸車174を円滑に案内することができる。
(6)さらに、レール間上面部材32や室内側上面部材33、網戸レール34を取り外すことで、レール部30を取り外すことなくレール部30間や室内外の凹溝部121D,122Dの清掃ができるので、清掃時に障子15が脱落するおそれもなく、清掃作業を安心して実行することができる。
(7)また、風止板40の突出片部43上端は、障子15底面よりも下方に位置し、摺動部材50の突出片部58下端は、下枠12上面よりも上方に位置しており、室外側の障子15Bの開閉に際して、風止板40の突出片部43が室外側の障子15Bに摺接せず、かつ摺動部材50の突出片部58が下枠12に摺接しないので、開閉抵抗が軽減され、小さい力であっても円滑に室外側の障子15Bを開閉操作することができ、操作性を向上させることができる。
(8)また、室内外の横気密材31A,31Bの室外側に各々隙間が形成され、これらの隙間に挿入された障子15の垂下片175に横気密材31A,31Bが当接することで、下枠12と障子15との間の気密ラインが形成される。そして、横気密材31A,31Bに沿って設けられる隙間の幅寸法としては、垂下片175が挿入可能な最小限の寸法を有していればよく、最小限の隙間を設けるだけで気密ラインを形成することができるので、大きな隙間や凹凸を設ける必要がないことから、下枠12上面をさらにフラットに形成することができる。
(9)さらに、横気密材31A,31Bに沿った隙間に障子15の垂下片175を挿入することで、窓の外観上、障子15下端縁と下枠12上面との隙間が見えず、外観意匠性が向上するとともに、障子15下端と下枠12との間に室外側からバール等の工具を差し込んで障子15を外す行為が防止でき、防犯性を向上させることができる。
(10)また、レール間上面部材32が下枠12の長手方向途中位置で四分割されているので、障子15を窓枠14のいずれか一方側に寄せるだけで、障子15を外さなくてもレール間上面部材32を容易に脱着することができる。
(11)また、横気密材31A,31Bが下枠12の上面側から着脱可能に設けられているので、横気密材31A,31Bが摩耗した場合であっても、下枠12の上方から容易に横気密材31A,31Bを交換することができる。
(12)さらに、レール部30が下枠本体124に対して着脱自在になっているので、レール部30が傷ついた場合であっても、レール部30を交換することができる。また、障子15の戸車174の形態に応じて、レール部30の戸車案内部301,302を凸状や凹状などに変更した場合にも、下枠本体124の形状を変更する必要がなく、レール部30のみを交換するだけで対応することができる。
(13)また、室内部材121と室外部材122とが断熱部材123で連結された下枠本体124において、障子15を閉じた際に室内側空間に位置する室内側のレール部30A、室内側上面部材33、および横気密材31Aを室内部材121に設け、障子15を閉じた際に室内側空間に位置するレール間上面部材32A,32Bを樹脂製とすることで、断熱サッシである引違い窓10の断熱効果を確実にすることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係るサッシ窓である片引き窓60について、図18、19に基づいて説明する。図18は、片引き窓60の下枠62を示す縦断面図である。図19は、下枠62および障子15を示す縦断面図である。
片引き窓60は、前記第1実施形態と同様の窓枠内側に1つの障子15が開閉自在に支持された外動タイプの片引き窓である。つまり、図示しない固定面材である固定障子が窓枠室内側に固定され、この固定障子の室外側に障子15が支持されている。なお、この第2実施形態では、外動タイプの片引き窓のみについて説明するが、固定障子の室内側に障子15が開閉自在に支持された内動タイプの片引き窓でも構わない。
下枠62は、前記第1実施形態と同様に、室内部材621、室外部材622、および断熱部材623を有する下枠本体624を有している。そして、下枠本体624の室内部材621には、室内側側壁部621Aと室内側凹溝部621Dとが形成され、室外部材622には、室外側側壁部622Aと室外側凹溝部622Dとが形成されている。また、室内側側壁部621Aの上端には、アングル材75が係合され、このアングル材75により下枠本体624が室内床に固定されている。すなわち、本実施形態の下枠本体624は、前記第1実施形態の引違い窓10における下枠本体124と共通化されている。
下枠本体624の上部には、障子15の戸車174を案内するレール部70と、障子15に当接する横気密材71と、レール部70の室内側に沿って着脱自在に設けられたレール側方上面部材72と、室内側凹溝部621Dに着脱自在に設けられた室内側上面部材73と、室外側凹溝部622Dに着脱自在に設けられた室外側上面部材としての網戸レール74とが取り付けられている。これらの各部材は、室内側から室外側に向かって、室内側上面部材73、レール側方上面部材72、レール部70、横気密材71、および網戸レール74の順に取り付けられており、これらの上面が略同一高さ位置(略フラット)に設けられている。そして、横気密材71と網戸レール74との間には、障子15の垂下片175が挿入可能な隙間が形成されている。
また、下枠本体624におけるレール部70の室内側でレール側方上面部材72の下方には、傾斜面部626と外側面部627とで底面および室外側側面が形成された下枠内部空間625が設けられている。そして、外側面部627には、前記第1実施形態と同様の排水孔127A(不図示)が設けられており、下枠内部空間625の室内側空間に設けられた排水孔127Aには排水弁39(不図示)が設けられている。
レール側方上面部材72は、前記第1実施形態のレール間上面部材32と同様の部材であって、その両端には、取手部(不図示)が取り付けられている。
また、室内側上面部材73は、断面略T字形のアルミ押出形材製(または樹脂押出形材製)であって、前記第1実施形態において室内側レール部30Aが支持されていたレール支持部121Bに係合され、室内側凹溝部621D上方を覆って取り付けられている。
以上のような片引き窓60においても、前記第1実施形態と略同様の召合せ部下方における気密、水密構造が構成されている。つまり、障子15を閉じた状態の縦框(召合せ框)18Bと固定障子の縦骨とで構成される召合せ部の下方において、前記風止板40が下枠62略中央位置に取り付けられ、前記摺動部材50が縦框18Bの下端に取り付けられている。
すなわち、図19に示すように、障子15を閉じた状態で、風止板40の突出片部43と摺動部材50の突出片部58とが当接し、風止板40の突出片部43が固定面材の縦骨に当接することで、障子15、縦骨、および下枠62相互間の隙間が塞がれ、室内外の空間が遮断されることになる。これにより、下枠62および障子15における水平方向の気密ラインが形成される。また、障子15の縦気密材185および摺動部材50の突出片部57が縦骨の室外側側面に当接することで、鉛直方向の気密ラインが形成される。
そして、このような気密、水密構造によって、前記第1実施形態と同様に、雨水が排水され、室内空間に浸入しないようになっている。
このような本実施形態によれば、前述の効果と略同様の効果を備えた外動障子タイプの片引き窓60を形成することができる。
(14)また、前記第1実施形態の引違い窓10と下枠本体124,624が共通化されているので、その上部に取り付けるレール部30,70や横気密材31,71、各上面部材32,33,34,72,73,74等の構成を変更するだけで、下枠本体124,624の構造を変更する必要がなく、引違い形式や片引き形式等のサッシ窓の形式に関わらず、共通の下枠本体124,624が利用でき、部品点数を削減することができる。
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記第1実施形態の引違い窓10における下枠12では、室内側レール部30Aよりも室内側に室内側上面部材33を取り付け、室外側レール部30Bよりも室外側に室外側上面部材としての網戸レール34を取り付けたが、これら室内外の上面部材を省略してもよい。この際、室内側においては、例えば、アングル材35の一部を室外側に延長したり、室内側レール部30Aの一部を室内側に延長したりすることで、室内側凹溝部121Dの上方を覆うようにしてもよい。また、室外側においては、下枠本体124の室外側側壁部122Aによって網戸20を開閉可能に支持してもよいし、室外側側壁部122Aの一部を室内側に延長して網戸レールを形成してもよい。これと同様に、前記第2実施形態の室内側および室外側の上面部材73,74を省略し、下枠本体624の一部に各上面部材が一体化されたように形成してもよい。
また、前記各実施形態では、レール部30,70を下枠本体124,624に対して着脱可能に取り付けたが、これに限らず、レール部を下枠本体に一体に形成してもよい。また、レール部30,70は、上方に突出した凸状の戸車案内部301を有して形成されていたが、これに限らず、上面を凹ませた凹状の戸車案内部を有するレール部30,70を採用してもよい。
また、前記実施形態では、窓枠14の各枠材11,12,13,62や障子15の各框材16,17,18を室内部材、室外部材、および断熱部材から構成したが、これに限らず、各枠材や框材を一体のアルミ形材製としてもよく、また断熱部材を用いずに、樹脂押出形材製の室内部材とアルミ押出形材製の室外部材とを連結した複合サッシとしてもよい。
また、前記実施形態では、レール部30,70の室外側に隣接して横気密材31,71を取り付け、横気密材31,71の室外側に障子15の垂下片175および摺動部材50の摺動片部56を挿入する隙間を設けたが、このような構成に限定されない。すなわち、レール部30,70の室内側に隣接して横気密材31,71を取り付け、横気密材31,71の室内側に沿って隙間を形成してもよい。この際、障子15の垂下片や摺動部材50の摺動片部を障子の室内側側面下端に形成しておき、この垂下片や摺動片部を横気密材31,71に沿った隙間に挿入し、垂下片や摺動片部の室外側側面に横気密材31,71が当接するようにすれば、気密ラインを形成することができる。
また、前記第1実施形態では、レール間上面部材32を四分割したが、これに限らず、二分割や三分割してもよく、また五分割以上にしてもよい。また、室内側上面部材33についても、二分割に限らず、三分割以上に分割してもよい。
さらに、前記各実施形態では、網戸レール34,74が下枠12,62の長手方向略全長に渡る長さ寸法を有していたが、これに限らず、網戸レール34,74を二分割以上に分割してもよい。このようにすれば、窓枠14から網戸20を外すことなく網戸レールを下枠本体124,624から取り外すことができるようになる。
また、前記各実施形態では、下枠12,62の室内側に下枠本体124,624と別体のアングル材35,75が設けられていたが、アングル材を下枠本体124,624に一体に形成してもよい。
また、前記各実施形態では、風止板40の突出片部43の下枠長手方向左右両側に排水孔44を設けたが、これに限らず、排水孔を省略してもよく、また左右いずれか一方のみに排水孔を設けてもよい。このように、風止板40の排水孔を省略した場合には、例えば、レール間上面部材32やレール側方上面部材72と風止板40との間に排水用の隙間を形成し、この隙間から排水してもよく、またレール間上面部材32やレール側方上面部材72の取手部322に設けた凹み部322Aを下方に貫通して形成し、この凹み部322Aを介して排水可能に構成してもよい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の第1実施形態に係るサッシ窓が設けられた建物の一部を示す断面図である。 前記サッシ窓を示す縦断面図である。 前記サッシ窓を示す横断面図である。 前記サッシ窓における下枠を示す縦断面図である。 前記下枠を示す分解斜視図である。 前記下枠を示す平面図である。 前記下枠を室外側から見た斜視図である。 前記下枠の中央部分を断面して示す斜視図である。 前記下枠および室外側の障子を示す縦断面図である。 前記室外側の障子と気密部材との関係を示す室内側から見た側面図である。 前記室外側の障子の縦框を下方から見た斜視図である。 (A)〜(D)は、それぞれ前記気密部材を示す平面図、二側面図、および断面図である。 前記気密部材を示す斜視図である。 前記気密部材を示す斜視図である。 (A)〜(C)は、それぞれ前記室外側の障子下端の摺動部材を示す二側面図、および底面図である。 前記摺動部材を示す斜視図である。 前記摺動部材を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るサッシ窓における下枠を示す縦断面図である。 前記下枠および障子を示す縦断面図である。
符号の説明
10…サッシ窓である引違い窓、11…上枠、12…下枠、13…縦枠、14…窓枠、15…障子、16…上框、17…下框、18…縦框、30…レール部、31…横気密材、32…レール間上面部材、40…気密部材である風止板、42…位置決め部である側面部、43…突出片部、44…排水孔、60…サッシ窓である片引き窓、62…下枠、70…レール部、71…横気密材、72…レール側方上面部材、125,625…下枠内部空間、125A…室内側空間、125B…室外側空間、174…戸車、175…垂下片。

Claims (5)

  1. 上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠内側に開閉自在に支持された室内側および室外側の引違い形式の障子とを備えたサッシ窓であって、
    前記下枠は、前記障子の戸車を案内する室内側および室外側のレール部と、これら室内外の各レール部間に着脱自在に設けられたレール間上面部材と、前記室内外の障子の召合せ部下方に設けられ、前記各レール部間の下枠内部空間を仕切る気密部材とを備え、
    前記各レール部およびレール間上面部材の各々の上端は、略同一高さ位置に設けられ、
    前記気密部材には、前記レール間上面部材の上端よりも上方に突出して前記障子に当接する突出片部と、前記レール間上面部材の下枠長手方向中央側端部に当接してレール間上面部材を位置決めする位置決め部とが設けられているサッシ窓。
  2. 上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠に固定された固定面材と、この固定面材の室外側または室内側で開閉自在に前記窓枠内側に支持された片引き形式の障子とを備えたサッシ窓であって、
    前記下枠は、前記障子の戸車を案内するレール部と、前記レール部の室内側または室外側に着脱自在に設けられたレール側方上面部材と、前記固定面材および障子の召合せ部下方に設けられ、前記レール部の室内側または室外側の下枠内部空間を仕切る気密部材とを備え、
    前記レール部およびレール側方上面部材の各々の上端は、略同一高さ位置に設けられ、
    前記気密部材には、前記レール側方上面部材の上端よりも上方に突出して前記障子に当接する突出片部と、前記レール側方上面部材の下枠長手方向中央側端部に当接してレール側方上面部材を位置決めする位置決め部とが設けられているサッシ窓。
  3. 前記障子の室外側下端縁には、前記レール部の上端よりも下方まで垂下された垂下片が設けられ、この垂下片の室内側側面には、前記レール部の室外側に沿って設けられた横気密材が当接されており、
    前記横気密材およびレール部の上端は、略同一高さ位置に設けられている請求項1または請求項2に記載のサッシ窓。
  4. 前記気密部材には、前記突出片部の下枠長手方向左右両側のうちの少なくとも一方側に、前記下枠内部空間に連通された排水孔が設けられている請求項1から請求項3のいずれかに記載のサッシ窓。
  5. 前記気密部材には、前記突出片部の下枠長手方向左右両側に、当該気密部材で仕切られた下枠内部空間のうち室外側の空間に連通された第1の排水孔と、当該下枠内部空間のうち室内側の空間に連通された第2の排水孔とが設けられている請求項1から請求項4のいずれかに記載のサッシ窓。
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