JP2005232109A - ポリカルボン酸金属錯体の製造方法 - Google Patents

ポリカルボン酸金属錯体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 短時間且つ高収率で生産性よく、吸着剤として有用なポリカルボン酸金属錯体を製造する方法を提供する。
【解決手段】 トランス−1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、トランス、トランス−4,4’−ビシクロヘキシルジカルボン酸、核水素化した2,6−ナフタレンジカルボン酸等のポリカルボン酸と銅、ロジウム、ニッケル等の金属塩とを溶媒の存在下、120℃以上270℃以下の比較的高温域で温度範囲をコントロールして反応させる。本方法では原料として高濃度のカルボン酸を使用でき、また特に蟻酸等の添加剤も使用する必要もない。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリカルボン酸金属錯体の製造方法に関する。
ポリカルボン酸金属錯体は、用いる金属、カルボン酸を選択することで、チャンネル構造が見出され、その構造から例えば、ガス吸着・吸蔵、触媒、分子ふるい等の機能が期待されている。
例えば、CuSO・5HOのメタノール溶液10mL、テレフタル酸210mgおよびギ酸のメタノール溶液200mLを室温で混合撹拌し、2日間静置しテレフタル酸銅を得、さらに、吸着量を増やすため、得られたテレフタル酸銅錯体をトリエチレンジアミン70mgと反応させる例が開示されている(特許文献1参照)。
また、テレフタル酸塩の安定性が低いため、テレフタル酸の代わりにイソフタル酸を用いる方法が開示されている。ここでは、メタノール800mL及びギ酸60mLの混合溶媒にイソフタル酸0.40gをを溶解し、その溶液にギ酸銅四水和物をメタノール400mLに溶解した溶液を加えた後、これをオートクレーブに入れ、これを室温で2ヶ月反応させるか、あるいは80〜100℃で24〜96時間反応させた後さらに60〜80℃で15時間反応させ、収率23〜59%でイソフタル酸銅錯体を得たことが記載されている(特許文献2参照)。
さらにカルボン酸塩錯体の安定性を上げるため、カルボン酸としてトリメシン酸を用いた例も開示されている。ここでは、酢酸第二銅一水和物0.2gを加えたエタノール100mlの溶液に、トリメシン酸0.42gのエタノール溶液50mlを加え1週間加熱還流して収率73%ででトリメシン酸銅が得たことが記載されている(特許文献3参照)。
別の方法として、さらにガス吸着量を増大させるため、カルボン酸として4,4’−ビフェニルジカルボン酸を用いた例も開示されている。ここでは、ジメチルホルムアミド60cmと蟻酸1cmの混合溶媒に、ビフェニルジカルボン酸0.25gを溶解させ、これに蟻酸銅溶液を室温下で滴下混合し、1日間静置させてビフェニルカルボン酸銅錯体を得たことが記載されている(特許文献4参照)。
これらの製法は、カルボン酸の濃度が1重量%以下という非常に薄い系で行われており、また反応時間が十数時間以上という長時間を要するので、充分な生産性を有するものとはいえない。
特開2002−267096号公報 特開2000−202283号公報 特開2000−327628号公報 特開平9−132580号公報
本発明の目的は、短時間で収率よくカルボン酸金属錯体を製造する方法を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討した結果、比較的高温域での反応温度をコントロールすることにより、短時間で収率よくガス吸着能を有するカルボン酸金属錯体を得ることができ、また、高温域の反応温度を適用することにより、原料として高濃度のカルボン酸溶液を使用
でき、また特に蟻酸等の添加剤を使用もせず、生産性を向上させることができることに知見し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明の第1の要旨は、ポリカルボン酸と金属塩とを溶媒の存在下、120℃以上270℃以下の温度範囲で反応させることを特徴とするポリカルボン酸金属錯体の製造方法、に存する。
本発明の第2の要旨は、上記方法により得られるポリカルボン酸金属錯体を用いてなる吸着剤、に存する。
本発明の製造方法によれば、短時間で収率よくポリカルボン酸金属錯体を製造することができる。
以下、本発明の内容を詳細に説明する。
<ポリカルボン酸>
本発明の反応原料であるポリカルボン酸としては、芳香族ポリカルボン酸及び脂肪族ポリカルボン酸のいずれも使用することができる。
ポリカルボン酸とは、カルボキシル基が1個以上であり、好ましくは2個以上であり、5個以下、好ましくは4個以下であり、2〜3個が最適である。
カルボキシル基の炭素以外の炭素数として下限が1以上であり、好ましくは2以上、さらに好ましくは6以上であり、上限が通常18以下、好ましくは13以下のものを用いることができる。具体的には、ペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、へプタレン、ビフェニレン、インダセン、アセナフチレン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、トリフェニレン、フェニル、ビフェニル、ビフェニルメタン、ビフェニルプロパン、から選ばれた非集積二重結合を持つ縮合多環炭化水素基、またその二重結合の一部または全てが水素化された炭化水素基、さらにビシクロヘキサン、ビシクロヘプタン、ビシクロオクタン、スピロヘプタン、スピロオクタン、スピロノナン、スピロデカンから選ばれた脂環式炭化水素基、またはその環式炭化水素基が二重結合を一個以上持っている環式炭化水素基を持つポリカルボン酸及びフマル酸である。その中でもナフタレン、フェニル、ビフェニル、ビフェニルメタン、から選ばれた非二重結合を持つ縮合炭化水素基、またその二重結合の一部または全てが水素化された炭化水素基、ビシクロヘキサン、ビシクロヘプタン、ビシクロオクタンから選ばれた脂環式炭化水素基、またはその環式炭化水素基が二重結合を一個以上持っている環式炭化水素基を持つポリカルボン酸及びフマル酸が好ましく、さらにナフタレン、フェニル、ビフェニル、ビフェニルエタン、ビシクロヘキサン、ビシクロヘプタン、ビシクロオクタンを持つポリカルボン酸及びフマル酸、更に好ましくは、フタル酸類、トリメシン酸、トリメリット酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、トリフェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス(4−カルボキシフェニル)メタン、ビフェニルテトラカルボン酸、及び、これらの核水素化品式芳香族等が挙げられ、この中でも、テレフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、トランス、トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ペルヒドロ2,6−ナフタレンジカルボン酸、トランス、トランス−4,4’−ビシクロヘキシルジカルボン酸が好ましい。
ジカルボン酸の溶液中の濃度は、下限は希薄溶液でも製造できるが、あまり薄すぎると、収率の低下、製造効率の低下を招くため、通常0.5重量%以上、好ましくは1重量%以上、さらに好ましくは3重量%以上であり、上限が、通常25重量%以下、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは15重量%以下である。
<金属塩>
金属塩を形成する金属としては、周期表6〜12族の元素を用いることができ、その中でもMo、W、Re、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Agが好ましく、Mo、W、Ru、Co、Rh、Ni、Cuがさらに好ましい。その中でもNi、Cu、が好適に用いられる。
金属塩としては、溶媒に溶解し、カルボン酸と反応することができれば良く、例えば、蟻酸塩、酢酸塩、等の炭素数が通常1以上4以下の有機酸の塩、あるいは硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、塩化物、等の無機酸の塩が挙げられる。中でも蟻酸塩、酢酸塩、炭酸塩、硫酸塩が好ましく、蟻酸塩、酢酸塩が反応性の点でさらに好ましく用いられる。
金属塩は用いるカルボン酸のカルボキシル基に対し、下限が通常0.25モル当量、好ましくは0.5モル当量であり、上限が通常2モル当量、好ましくは1.5モル当量用いられる。
<溶媒>
反応に用いる溶媒としては、水の他、メタノール、エタノール、プロパノール、等の炭素数が通常1以上4以下のアルコール;ヘキサン、ヘプタン等の炭素数が通常6以上12以下の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン等の炭素数が通常6以上12以下の芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル等の炭素数が通常4以上12以下のエーテル類;アセトン、メチルイソブチルケトン等の炭素数が通常3以上10以下のケトン類;の他、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、およびこれらの混合溶媒が用いられる。これらの中でも水以外の非水系溶媒が好ましい。その中でもメタノール類、エーテル類、ジメチルホルムアミドが用いられ、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドが最も好ましい。
<その他の添加剤>
溶媒には必要に応じてpHを調節する酸を加えることができる。酸としては蟻酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、好ましくは、蟻酸、酢酸を用いることができるが、本法では使用せずとも高収率で合成することができる。
これらの添加量は、用いる溶媒の通常50重量%以下、好ましくは10重量%以下である。
<反応>
ポリカルボン酸金属錯体を製造する方法としては、前記溶媒中にポリカルボン酸と金属塩とを溶解させ、加熱下に、好ましくは撹拌しながら反応させる方法が挙げられる。
反応温度は、下限が120℃以上、好ましくは130℃以上、さらに好ましくは140℃以上であり、上限が270℃以下、好ましくは250℃以下、さらに好ましくは230℃以下である。反応温度が低すぎると充分な反応速度が得られず反応収率が低下する傾向となり、高過ぎると原料の分解が進行する傾向がある。
反応時間は、カルボン酸濃度や反応温度にもよるが、下限が通常5分以上であり、上限が通常10時間以下、好ましくは5時間以下、更に好ましくは2時間以下である。
反応器は、開放型で実施しても良いが、加熱温度が溶媒の沸点を以上の場合、密閉又は閉じ込め式の反応器を用いるのが好ましく、不活性ガス雰囲気下とすることが好ましい。
反応圧力は、常温でも加圧下でもよいが、加圧下とするのが好ましい。
<ポリカルボン酸金属錯体の修飾>
ポリカルボン酸金属錯体はそれ単独でもガス吸着能を示すが、さらに吸着能を上げるため、2座配位可能な配位子で修飾しても良い。
用いる2座配位子としては、トリエチレンジアミン、3,6−ビス(4−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、4,4’−ビピリジル、ピラジン、トランス−1,2−ビ
ス(4−ピリジル)エチレン、4,4’−アゾピリジン、4,4’−ビピリジルエタン、4,4’−ビスビピリジルエチレン、N−(4−ピリジル)イソニコチンアミド等の種々有機配位子が使用でき、その中でも4,4’−ビピリジル、トリエチレンジアミンが好ましく、トリエチレンジアミンが好適に用いられる。
用いるジアミン量はカルボン酸塩錯体カルボキシル基に対しての0.3〜2等量、好ましくは0.4〜1等量用いられる。
この際の溶媒としてはポリカルボン酸、金属塩、2座配位子を溶解し、ポリカルボン酸金属錯体を溶解しにくい有機溶媒が好ましく、メタノール、エタノール、プロパノール、等の炭素数が通常1以上4以下のアルコール;ヘキサン、ヘプタン等の炭素数が通常6以上12以下の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン等の炭素数が通常6以上12以下の芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル等の炭素数が通常4以上12以下のエーテル類;アセトン、メチルイソブチルケトン等の炭素数が通常3以上10以下のケトン類;の他、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、およびこれらの混合溶媒が用いられる。これらの中でもアルコール及びジメチルホルムアミドが好ましく、メタノール、エタノールが最も好ましい。
反応方法はポリカルボン酸金属錯体合成時に配位子を添加しても良いし、得られたポリカルボン酸金属塩錯体の反応液に配位子を加えても良い。またはポリカルボン酸金属錯体の反応液を濃縮して、配位子溶液を加えても、得られたポリ金属錯体を単離して配位子の溶液を加えてもよい。反応温度は、下限が通常、室温以上好ましくは20℃以上であり、上限が通常250℃以下、好ましくは200℃以下で実施できる。
<後処理>
ポリカルボン酸金属錯体合成反応後、またはさらに2座配位子との反応後、溶媒留去、濾過、デカンテーション等の常法によりポリカルボン酸金属錯体を分離し、乾燥処理を行う。
乾燥方法としては、風乾または空気、窒素、ヘリウム、アルゴンなど不活性気体を流通しながら乾燥しても良いし、減圧乾燥しても良い。
乾燥温度は、高温に加熱すると有機錯体の分解が起きるため、下限が、通常0℃以上、上限が、通常250℃以下、好ましくは、220℃以下である。
乾燥時間としては下限が、通常0.05時間以上、好ましくは0.2時間以上、上限が、通常10時間以下、好ましくは8時間以下である。減圧乾燥の場合は、合成に用いた溶媒、乾燥温度から、好ましい乾燥時間になるような減圧度が適用できるが、経済的な面からは、5mmHg以上、さらに20mmHg以上の減圧度とするのが好ましい。
<ポリカルボン酸金属錯体>
以上により得られるポリカルボン酸金属錯体は、2次元チャンネル構造を有すると推定される。
例えば、テレフタル酸銅錯体の場合、図−1のような構造と推定される。
2座配位子で修飾した場合、この2次元格子が、2座配位子のピラーにより積層構造をとっていると推定される。
この様にして得られポリカルボン酸金属錯体は、窒素吸着によるBET表面積が、下限が通常100m/g以上、好ましくは200m/g以上のポリカルボン酸金属錯体が得られる。
<用途>
本発明方法により得られるポリカルボン酸金属錯体は、そのままでも、また必要であれば成形助剤を加えて成形することにより、ガス吸着・吸蔵、触媒、分子ふるい等の様々な
用途に使用することができる。
例えばメタンガス及び/又はメタンガスを主成分とするガスの貯蔵装置として、内燃機関の燃料タンク、貯蔵タンク、または液化天然ガスタンクからの蒸発ガスの吸着剤等に使用できる。
その他、メルカプタン、硫黄酸化物等の含S化合物、窒素酸化物、CO2、トリハロメタンの有機ハロゲン化合物、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒド等のアルデヒド類など、種々気体成分を、ポリカルボン酸金属錯体のカルボン酸及び金属を選択することで吸着が可能となる。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの例によって限定されるものではない。
実施例1
トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸0.5g、酢酸第二銅一水和物0.579g、メタノール20mlを70mlのオートクレーブに攪拌子と共に仕込み(反応系中のカルボン酸の濃度は、3.1重量%)、窒素置換し、窒素0MPa下昇温し、150℃で2時間反応させて、ジカルボン酸の銅錯体を生成させた。反応後析出している生成物を濾過した後、そのまま5分間通気乾燥して、生成物0.75g(収率110%)を得た。このものの粉末X線回折(測定波長Cu/Kα1)を測定したところ、2Θが8.5度
に主ピークが得られた。さらに(株)大倉理研製,装置名:AMS−1000を用いて200℃で0.5時間の加熱前処理を実施して窒素吸着によるBET表面積を測定したところ、窒素137ml/gを吸着し、比表面積は411m/gであった。
実施例2
メタノールを10ml用い、反応温度が200℃にした以外は実施例1と同様の反応、分析を実施した(カルボン酸の濃度は6.0重量%)。その結果生成物が0.70g(収率104%)得られ、BET表面積を測定したところ136ml/gを吸着し、比表面積は408m/gであった。
実施例3
反応温度を200℃、反応時間を10分とした以外は実施例1と同様に反応、分析を実施した(カルボン酸の濃度は3.1重量%)。その結果、生成物0.70g(収率103%)を得た。このものの粉末X線回折を測定したところ、2Θが8.5度に主ピークが得られた。BET表面積を測定したところ、窒素153ml/gを吸着し、比表面積は458m/gであった。
実施例4
反応温度を200℃、溶媒をテトラヒドロフランとし、反応スケールを1/2とした以外は実施例1と同様に反応、分析を実施した(カルボン酸の濃度は2.7重量%)。その結果、生成物0.29g(収率86%)を得た。BET表面積を測定したところ、窒素161ml/gを吸着し、比表面積は482m/gであった。
実施例5
反応スケールを1/2とし、ギ酸第一銅四水和物0.328g用いた以外は実施例1と同様に反応、分析を実施した(カルボン酸の濃度は3.1重量%)。得られた生成物のBET表面積を測定したところ窒素86ml/g吸着し、比表面積は267m/gであった。
実施例6
トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸0.1g、酢酸ロジウムダイマー0.
13g、MeOH4mlを用い、反応温度200℃で2時間行うこと以外は実施例1と同様に反応、分析を実施した(カルボン酸の濃度は3.1重量%)。得られた生成物のBET表面積を測定したところ窒素ガスが62ml/g吸着し、比表面積は185m/gであった。
実施例7
原料としてテレフタル酸0.25g及び酢酸第二銅一水和物0.299gを、溶媒としてメタノール10mlを用い、200℃で2時間反応を行うこと以外は実施例1と同様に反応、分析を実施した(カルボン酸の濃度は3.1重量%)。その結果、生成物0.32g(収率95%)を得た。BET表面積を測定したところ、窒素157ml/gを吸着し、比表面積は473m/gであった。
実施例8
原料として、トランス、トランス−4,4’−ビシクロヘキシルジカルボン酸0.25g、酢酸銅第二銅一水和物0.195g、MeOHを10ml用い200℃で2時間反応した以外は実施例1と同様に反応、分析を実施した(カルボン酸の濃度は3.1重量%)。その結果、生成物0.26g(収率84%)を得た。このものの粉末X線回折を測定したところ、2Θ=6.2度に主ピークが得られた。BET表面積を測定したところ窒素が282ml/g吸着し、比表面積は847m/gであった。
実施例9
原料として核水素化した2,6−ナフタレンジカルボン酸0.25g、酢酸第二銅一水和物0.22g、MeOH10mlを用い、実施例1と同様に反応を実施した(カルボン酸の濃度は3.1重量%)。その結果生成物を0.30g(収率94%)得た。BET表面積を測定したところ、窒素が170ml/g吸着し、比表面積は511m/gであった。
実施例10
原料として核水素化した2,6―ナフタレンジカルボン酸から得られた(1R、3S、6R、8S)−3,8−ジカルボキシビシクロ[4.4.0]デカン0.25g、酢酸ニッケル四水和物0.27gを用い反応温度を200℃にした以外は実施例1と同様に反応を実施した(カルボン酸の濃度は3.1重量%)。得られたカルボン酸ニッケルの粉末X線回折を測定したところ2Θ=7.1度にピークが観察された。BET表面積を測定したところ窒素が136ml/g吸着し、比表面積は410m/gであった。
比較例1
実施例1において、スケールを1/2とし、反応温度を80℃とした以外は実施例1と同様な反応を行った。その結果、得られたジカルボン酸銅錯体のBET表面積を測定したところ窒素が119ml/g吸着し比表面積が357m/gであったが、生成物収率が74%であった。
本発明の製造方法により得られるポリカルボン酸金属錯体の一例を表す模式図である。

Claims (5)

  1. ポリカルボン酸と金属塩とを溶媒の存在下、120℃以上270℃以下の温度範囲で反応させることを特徴とするポリカルボン酸金属錯体の製造方法。
  2. ポリカルボン酸の濃度が0.5重量%以上25重量%以下の範囲である、請求項1に記載のポリカルボン酸金属錯体の製造方法。
  3. 反応時間が5分以上10時間以下である、請求項1または2に記載のポリカルボン酸金属錯体の製造方法。
  4. 溶媒が非水系溶媒であり、反応を攪拌下に行う、請求項1〜3のいずれかに記載のポリカルボン酸金属錯体の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかの方法により得られるポリカルボン酸金属錯体を用いてなる吸着剤。


















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