JP2005231802A - 被記録材の自動給送装置、記録装置及び液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数の増加や機構の複雑化を招くことなく、記録待機状態において給送用ローラと分離手段との間に形成される間隙部への被記録材の進入を防止し、給送用ローラに掛かるバックテンションを排除して記録品質の向上を図る。
【解決手段】上記課題を解決するために本発明の被記録材の自動給送装置1は、戻しレバー7が他の部材を介在させることなく、自らの回動軌跡において完全に退避した第1ポジションP1より幾分突出した第3ポジションP3をとることによって記録待機状態において給送用ローラ14と分離手段15との間に形成される間隙部を実質的に閉塞するようにした。また、戻しレバー7は完全に退避した第1ポジションP1と完全に突出した第2ポジションP2とをとることのできる通常動作軌跡と、前記第3ポジションP3をとることのできる二次戻し動作軌跡とを切り換えることができるように構成した。
【選択図】図9

Description

本発明は、積重された被記録材のうち最上位の被記録材のみを選択して給送経路内に進入させる給送用ローラ及び分離手段と、分離され残留した下位の被記録材を元の位置に戻す戻しレバーとを備え、記録待機状態において給送用ローラと分離手段との間に間隙部が形成される構造の被記録材の自動給送装置及び該自動給送装置を備えた記録装置に関する。
更に本発明は、インク等の液体をそのヘッドから吐出(噴射)して被記録材(被液体噴射材)に記録を実行する(液体を付着する)インクジェット式記録装置などの液体噴射装置及び該液体噴射装置において設けられる被液体噴射材の自動給送装置に関するものである。
ここで液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録材に記録を行なうプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録材に相当する被液体噴射材に噴射して、前記液体を前記被液体噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
以下、インクジェット式記録装置あるいは液体噴射装置の一例としてインクジェットプリンタを採り上げて説明する。記録待機状態において、給送用ローラと、これに圧接する分離手段との間に間隙部が形成される構造のインクジェットプリンタが存在する。特に、給送用ローラの形状が側面視D字型のものではその傾向が強く、予てからこの間隙部に新たに供給される被記録材が進入し、搬送トラブルを起こしたり、給送用ローラや分離手段を損傷させるおそれが指摘されていた。
下記特許文献1は、このような事態を防止するために給紙待機状態時において紙戻し部材を利用して上記間隙部を閉塞して用紙の進入を防止しようと試みたものである。具体的には、ロックレバー及びロックレバー用カムの作用を受けて、該ロックレバーは、紙戻し部材が退避位置に回動しないように、その回動を防止するように作用する構成となっている。従って、特許文献1の構成を採用した場合には、部品点数の増加や機構の複雑化を招くこととなり、また微小ではあるが給送用ローラにバックテンションが発生して印刷品質に悪影響をもたらすため、このような不具合を解消する改良ないし新たな構成の採用が望まれていた。
特開2003−54779号公報
そこで本発明は、このような背景技術、背景技術が抱える問題点を踏まえてなされたものであって、記録待機状態において新たな被記録材が補給されたような場合に、新たな被記録材が給送用ローラと分離手段との間の間隙部に進入しないようにする構成として部品点数の増加や機構の複雑化を招かず、給送用ローラに掛かるバックテンションをなくして記録品質の向上にも寄与する被記録材の自動給送装置及び該自動給送装置を備えた記録装置等を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る被記録材の自動給送装置は、積重された被記録材のうち最上位の被記録材のみを選択して給送経路内に進入させる給送用ローラ及び分離手段と、分離され残留した下位の被記録材を元の位置に戻す戻しレバーとを備え、記録待機状態において給送用ローラと分離手段との間に間隙部が形成される構造の被記録材の自動給送装置であって、前記戻しレバーが他の部材を介在させることなく、自らの回動軌跡において完全に退避した第1ポジションより幾分突出した第3ポジションをとることによって前記間隙部を記録待機状態において実質的に閉塞するように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の第1の態様によれば、既存の戻しレバーのみを使用して給送用ローラと分離手段との間の間隙部を閉塞できるから部品点数の増加や機構の複雑化は生じない。また給送用ローラの回転を妨げる回転抵抗も発生しないから、給送用ローラにはバックテンションは掛からず、円滑な給送が図られ、記録品質の向上が達成される。
本発明の第2の態様に係る被記録材の自動給送装置は、第1の態様において、前記戻しレバーは完全に退避した第1ポジションと完全に突出した第2ポジションとをとることのできる通常動作軌跡と、前記第3ポジションをとることのできる二次戻し動作軌跡とを切り換えることができるように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の第2の態様によれば、戻しレバー本来の回動軌跡である通常動作軌跡をそのまま維持すると共に、記録待機状態においては第3ポジションをとることができる二次戻し動作軌跡を新たに設けたから、通常動作に何らの影響を及ぼすことなく、給送用ローラと分離手段との間の間隙部への被記録材の進入を防止できる。
本発明の第3の態様に係る被記録材の自動給送装置は、第2の態様において、前記戻しレバーへの動力伝達は、駆動モータと戻しレバーとの間に介在されるカム軸によって行われており、当該カム軸は軸方向に所定ストローク摺動し得るスライド機構を備え、カム軸の摺動動作に伴って、カム軸に設けられている通常動作カムと二次戻し動作カムとを適宜切り換えることによって戻しレバーの通常動作軌跡と二次戻し動作軌跡とを切り換えることができるように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の第3の態様によれば、既存のカム軸をそのまま使用し、カム軸にスライド機構を持たせるといった比較的簡単な構成により、戻しレバーの通常動作軌跡と二次戻し動作軌跡とを切り換えることができるから、部品点数の増加や機構の複雑化は生じない。
本発明の第4の態様に係る被記録材の自動給送装置は、第3の態様において、前記スライド機構は、カム軸を所定の方向に付勢する付勢手段と、カム軸の一端寄りに設けられる螺線状の作用面を有する立体カムの作用面に当接し係合することによって、カム軸に動力を伝達する動力伝達凸部とを備えることによって構成されていること特徴とするものである。
本発明の第4の態様によれば、立体カムと動力伝達凸部との作用によって駆動モータから伝達される回転運動をカム軸の軸方向の直線運動に変換でき、機構の複雑化を招くことなく通常動作軌跡と二次戻し動作軌跡の切り換えを行うことができる。
本発明の第5の態様に係る記録装置は、第4の態様において、積重された被記録材のうち最上位の被記録材のみを選択して給送経路内に進入させる給送用ローラ及び分離手段と、分離され残留した下位の被記録材を元の位置に戻す戻しレバーとを有し、記録待機状態において給送用ローラと分離手段との間に間隙部が形成される構造の被記録材の自動給送装置を備える記録装置であって、前記被記録材の自動給送装置は第1〜第4のいずれか1つの態様の被記録材の自動給送装置であることを特徴とするものである。
本発明の第5の態様によれば、部品点数の増加や機構の複雑化を招くことなく、給送用ローラと分離手段との間の間隙部への被記録材の進入を防止できる。また給送用ローラにはバックテンションは掛からないから記録品質の向上を図ることのできる記録装置を提供することが可能となる。
本発明の第6の態様に係る液体噴射装置は、積重された被液体噴射材のうち最上位の被液体噴射材のみを選択して給送経路内に進入させる給送用ローラ及び分離手段と、分離され残留した下位の被液体噴射材を元の位置に戻す戻しレバーとを有し、液体噴射待機状態において給送用ローラと分離手段との間に間隙部が形成される構造の被液体噴射材の自動給送装置を備える液体噴射装置であって、前記戻しレバーが他の部材を介在させることなく、自らの回動軌跡において完全に退避した第1ポジションより幾分突出した第3ポジションをとることによって前記間隙部を液体噴射待機状態において実質的に閉塞したことを特徴とするものである。
以下、本願発明に係る被記録材の自動給送装置及び該自動給送装置を備えた液体噴射装置の一例である記録装置について説明する。最初に記録装置を実施するための最良の形態としてインクジェットプリンタを採り上げて、その全体構成の概略を図面に基づいて説明する。図1はインクジェットプリンタの概略を示す斜視図、図2はインクジェットプリンタの概略を示す側断面図である。
図示のインクジェットプリンタ100は、被液体噴射材の一例である被記録材P(以下単に用紙Pともいう。)を多数枚(500〜600枚程度)積重可能な給送用カセット2が前面下方に着脱可能に配設され、給送用カセット2から給送された用紙Pに記録が実行されて後部上方に位置する排出用スタッカ50上に記録後の用紙Pが排出される構成のインクジェットプリンタである。
給送用カセット2の内部には、給送用カセット2内に積重された用紙Pを持ち上げて給送経路に導くホッパ16が揺動軸17を揺動支点として揺動自在に配設されている。ホッパ16は給送時には、押上げバネBの付勢力によって上方に揺動し、ホッパ16によって積重されている用紙Pのうち最上位の用紙Pが給送用カセット2の奥部上方に配設されているピックアップローラ4に対して圧接される。そしてピックアップローラ4の回転によって上位の用紙Pは給送用カセット2内から引き出され、プリンタ本体3の内部に配設されている給送用ローラ14及び分離手段の一例であるリタードローラ15に向けて用紙搬送方向Aへ送り出される。尚、ピックアップローラ4の直下に位置するホッパ16の部位には高摩擦材が貼設されており、積重されている下位の用紙Pの移動を防止している。
給送用ローラ14は、図示しない駆動モータからの回転駆動力が伝達されて給送回転方向AFに駆動回転する。一方、リタードローラ15は一定の回転抵抗を有する状態で従動回転可能に軸支されており、付勢手段からの付勢力を受けて上記給送用ローラ14に向けて圧接傾向が付与されている。リタードローラ15の回転抵抗は、給送用ローラ14の周面の摩擦抵抗より小さく、かつ重送される用紙P間の摩擦抵抗より大きくなるように設定されている。
従って、給送用ローラ14とリタードローラ15との間に1枚のみ用紙Pが供給された場合には、給送用ローラ14からの圧接力と回転力を受けてリタードローラ15は給送回転方向RFに従動回転し、給送用ローラ14とリタードローラ15とによって挟持された用紙Pは搬送用ローラ19へ向けて給送される。一方、給送用ローラ14とリタードローラ15との間に複数枚の用紙Pが重送された場合には、リタードローラ15は回転しないため最上位の用紙Pのみが給送用ローラ14の駆動回転に伴って給送され、下位の用紙Pはその位置に留まる。そして、後述する戻しレバー7が一次戻し動作を開始して残留している下位の用紙Pを給送用カセット2内に戻す。尚、上記給送用カセット2、ホッパ16、ピックアップローラ4、給送用ローラ14、リタードローラ15及び戻しレバー7を備える装置が本発明の自動給送装置1となる。
給送された用紙Pは、搬送用駆動ローラ19aと搬送用従動ローラ19bとの間に挟持された状態で、搬送用駆動ローラ19aの駆動回転によって主走査方向Xと直交する副走査方向Yへ所定の搬送量で搬送される。このうち搬送用従動ローラ19bは、複数個設けられており、個々にローラホルダ18によって従動回転可能に軸支されている。また、ローラホルダ18は、図示しない付勢手段からの付勢力を常時受けている。これにより、搬送用従動ローラ19bは、常に搬送用駆動ローラ19aに圧接したニップ状態が保たれている。
搬送用ローラ19によって挟圧された状態で搬送される用紙Pは、搬送用従動ローラ19bの近傍、用紙搬送方向A下流側に位置する補助押えローラ5及び押え板6によって上方から押圧され、浮き上がりが防止された状態で記録ヘッド13下方の記録ポジション26に導かれる。記録ポジション26に導かれた用紙Pは、図示しない検出装置によって用紙Pの通過タイミング等が検出され、記録が開始され、キャリッジ10及び用紙Pの動作によって用紙Pの記録面のほぼ全面に亘って所望の記録が実行される。
そして、該キャリッジ10には、用紙P等に液体の一例であるインクを吐出(噴射)して記録を行う液体噴射ヘッドの一例である記録ヘッド13が搭載されている。また、プリンタ本体3内の上部スペースには、液体カートリッジの一例であるインクカートリッジCが設けられており、インクカートリッジC内のインクは、図示しないインク供給手段によって図示しないインクチューブを経てキャリッジ10内に導かれる。また、キャリッジ10には、主走査方向Xの両端部に設けられるプーリ間に巻回される無端ベルト11が接続されており、図示しないモータからの駆動力を受けて、キャリッジ10は主走査方向Xに往復動し得るようになっている。
記録ヘッド13の下方には、記録ヘッド13と対向して記録ヘッド13のヘッド面と用紙P等との間のギャップPGを規定するプラテン28が設けられている。尚、上記ギャップPGは、高精度の記録を実行する上で極めて重要な要素となっており、用紙Pの厚さの変化に応じて適宜調節されるようになっている。そして、キャリッジ10とプラテン28との間に用紙P等を副走査方向Yに所定の搬送量で搬送する動作と、記録ヘッド13を主走査方向Xに一往復させる間に記録ヘッド13から用紙P等にインクを噴射する動作とを交互に繰り返すことによって用紙P等に記録が行なわれる。
記録ヘッド13の用紙搬送方向Aの下流には、排出用駆動ローラ20aと排出用ギザローラ20bとによって構成される被液体噴射材排出手段の一例である排出用ローラ20が設けられている。そして、この排出用ローラ20によって排出された用紙Pは、更に下流に位置する被液体噴射材受け部の一例である排出用スタッカ50上の載置面51に排出されるようになっている。
排出用ギザローラ20bは、その外周に複数の歯を有する歯付きローラであり、排出用ギザローラ用の図示しないローラホルダによって自由回転可能に軸支されている。排出用ギザローラ20bの近傍には、補助ギザローラ22が設けられ、用紙Pは該補助ギザローラ22によってやや下方に押し付けられるようになっている。また搬送用従動ローラ19bは、搬送用駆動ローラ19aよりその軸芯位置がやや下流側に配設されている。更に、排出用ギザローラ20bは、排出用駆動ローラ20aよりその軸芯位置がやや上流側に配設されている。
このような構成によって、用紙Pは、搬送用ローラ19と排出用ローラ20との間において僅かに下に凸となる俗に「逆ぞり」と呼ばれている湾曲状態となり、記録ヘッド13に対向する位置にある用紙Pはプラテン28に押し付けられる。これにより用紙Pの浮き上がりが防止され、正常に記録が実行されるようになっている。尚、補助ギザローラ22は、排出用ギザローラ20bと同様に歯付きローラから構成されており、図示しない補助ギザローラ用のローラホルダに軸支されている。
[実施例]
次に、このようなインクジェットプリンタ100に対して適用される本願発明に係る被記録材の自動給送装置の構成を更に詳しく説明する。図3は自動給送装置周辺を拡大して示す斜視図、図4は同上正面図である。図5は給送開始時の自動給送装置を示す側断面図、図6は一次戻し動作時の自動給送装置を示す側断面図、図7は給送中の自動給送装置を示す側断面図である。図8は二次戻し動作時の自動給送装置を示す側断面図、図9は二次戻し完了時の自動給送装置を示す側断面図である。
また図10は、被記録材を1枚のみ給送している状態(a)、重送された被記録材のうち下位の被記録材が停止している状態(b)、下位の被記録材を給送用カセット内に戻すと共に戻しレバーと給送用ローラとの挟圧送り作用によって上位の被記録材を給送している状態(c)を合わせ示す側断面図である。図11はカム軸のカム部周辺を拡大して示す斜視図である。また図12は、通常動作時におけるホッパ、リタードローラ及び戻しレバーの作動状態を示すカム線図、図13は二次戻し動作時におけるホッパ、リタードローラ及び戻しレバーの作動状態を示すカム線図である。
被記録材の取出し装置1は、前述のように比較的大容量の給送用カセット2を備え、更に同一の駆動モータからの駆動力を受けて動作するホッパ16、戻しレバー7及びリタードローラ15と、別の駆動モータからの駆動力を受けて動作するピックアップローラ4及び給送用ローラ14とを基本的に備えている。そして、本発明の特徴的構成として、戻しレバー7による一次戻し動作のみでは戻し切れず、湾曲した状態で残留している用紙Pを給送用カセット2内の正規の位置に戻すことのできる二次戻し手段30が設けられている。
二次戻し手段30は、ホッパ16の上下動作を利用して戻し力を付与する戻し力付与手段31とホッパ16の上昇に伴う用紙P上端の上方への移動を規制する移動規制手段32とを備えている。そして、本実施例では、移動規制手段32として前述の戻しレバー7を利用しており、二次戻し動作に伴ってホッパ16が上昇する際、戻しレバー7を幾分突出させる第3ポジションP3をとることによって、残留する用紙P上端の上方への移動を規制している。尚、戻しレバー7は、図5に示す完全に退避した第1ポジションP1と、図6に示す完全に突出した第2ポジションP2とをとることのできる通常動作軌跡と、前記第3ポジションP3をとることのできる二次戻し動作軌跡とを切り換えることができるように構成されている。
具体的には、戻しレバー7への動力伝達は、図示しない駆動モータと戻しレバー7との間に介在されるカム軸33によって行われており、当該カム軸33は、軸方向に所定ストローク摺動し得るスライド機構34を備え、カム軸33の摺動動作に伴ってカム軸33に設けられている通常動作カム35と二次戻し動作カム36とを適宜切り換えることによって、上記戻しレバー7の通常動作軌跡と二次戻し動作軌跡とを切り換えることができるように構成されている。
カム軸33の軸周部には、リタードローラ15の出没動作を行うリタードローラカム37と、戻しレバー7の第1ポジションP1、第2ポジションP2及び第3ポジションP3の切り換えを行う上述の通常動作カム35及び二時戻し動作カム36とが設けられている。また、これと対向するようにリタードローラ15を保持するローラホルダ42には、リタードローラ用カムフォロワ43が設けられており、戻しレバー7と一体に回動し、戻しレバー7を出没自在に保持するレバーホルダ44には通常動作カム35と当接する通常動作カムフォロワ45と二次戻し動作カム36と当接する二次戻し動作カムフォロワ46が設けられている。
カム軸33の一方の端部(図4中右端)には、カム軸33を他方の端部(図4中左端)に付勢する付勢手段としての圧縮コイルスプリング38がプリンタ本体3から立ち上げられている係止リブ39との間に縮設されている。またカム軸33の他方の端部(図4中左端)には、螺線状の作用面を有する立体カム40が設けられており、この立体カム40と対向するプリンタ本体3の側板との間には、立体カム40の作用面に当接し係合することによってカム軸33に動力を伝達する動力伝達凸部41が設けられている。そして、上記圧縮コイルスプリング38と、立体カム40と、動力伝達凸部41とを備えることによってスライド機構34は構成されている。
次に、このようにして構成される被記録材の自動給送装置1の作動態様を(1)通常動作時と(2)二次戻し動作時とに分けて説明する。
(1)通常動作時(図5、図6、図7、図10(a)(b)、図12参照)
最初に図5に示すように、ホッパ16が揺動軸17を回動中心として、上方に向けて回動して行き、給送用カセット2内に積重されている用紙Pを持ち上げ上方に位置するピックアップローラ4に圧接させる。ピックアップローラ4に圧接された用紙Pは、ピックアップローラ4の回転駆動に伴って用紙搬送方向Aの下流側近傍に位置する給送用ローラ14と、給送用ローラ14に圧接した状態のリタードローラ15との間に引き出される。
この時、引き出された用紙Pが1枚のみである場合には、図10(a)に示すように給送用ローラ14の給送回転方向AFへの駆動回転に伴ってリタードローラ15も給送回転方向RFへ従動回転し、両者の挟圧送り作用によって用紙Pは用紙搬送方向Aに向けて給送される。一方、複数枚の用紙Pが同時に引き出される、いわゆる重送が生じた場合には、図10(b)に示すようにリタードローラ15は回転しないため、最上位の用紙Pのみが引き出され、下位の用紙Pは停止し、その位置に留まる。
最上位の用紙Pの給送が開始されると、給送用ローラ14は、戻しレバー7の戻し作用領域外に最上位の用紙Pが到達した時点で一旦停止する。そして、図12に示すようにホッパ16は、徐々に下降して行き、ホッパ16が下端に達した直後、リタードローラ15は給送用ローラ14から離反し、戻しレバー7は手前に向けて回動し完全に突出した状態の第2ポジションP2となる。この時、戻しレバー7の回動によって上記残留した下位の用紙Pの一次戻しが実行され、その後停止していた給送用ローラ14の回転駆動が再開される。しかし、給送用カセット2が大容量の場合には、用紙Pの収容スペースの深さが深くなるため、図6に示すように下位の用紙Pの下端と給送用カセット2内に積重されている最上面の用紙Pとの摩擦力が大きくなって、当該用紙Pは湾曲した状態で更に残留する場合がある。
(2)二次戻し動作時(図8、図9、図10(c)、図13参照)
このような状態で図示しない駆動モータを逆回転させると、戻しレバー7は、図13に示すように所定の回転角度までは完全に突出した状態を保ち、その回転角度を過ぎると立体カム40が動力伝達凸部41によって徐々に押され始め、カム軸33は圧縮コイルスプリング38の付勢力に抗して図4中右方に向けてスライドして行く。カム軸33のスライド動作に伴って通常動作カム35と通常動作カムフォロワ45との当接状態が解除され、戻しレバー7は、二次戻し動作カム36と二次動作カムフォロワ46とによって設定される第3ポジションP3に移動する。
また、駆動モータの逆回転が開始され、しばらくするとホッパ16も再び上昇を開始し、戻しレバー7が第3ポジションP3に達した時点では最も上昇した状態になる。次に、駆動モータを再び正回転させると、ホッパ16は徐々に下降して行くが、戻しレバー7は、第3ポジションP3に留まる。従って、湾曲した状態で残留していた用紙Pは、用紙Pの上端が第3ポジションP3にある戻しレバー7に当接され、移動が規制された状態でホッパ16による上下動作を受けることによって、湾曲状態が図8に示すように解除され、図9に示すように給送用カセット2内に戻されるのである。
また、戻しレバー7が第3ポジションP3にある時も、図10(c)に示すように最上位の用紙Pは、給送用ローラ14の回転駆動を受けて給送される訳であるが、この状態ではリタードローラ15は給送用ローラ14から離反しているため、給送中の最上位の用紙Pには、その裏面にダメージを与える要因となっているリタードローラ15や下位の用紙Pの摩擦力は生じない。従って、最上位の用紙Pは、給送用ローラ14と低圧接部材として作用する戻しレバー7の背面とによる挟圧送り作用によって用紙搬送方向Aに向けて搬送されることとなる。
また、記録待機状態では、給送用ローラ14からリタードローラ15は離反しており、両者の間には間隙部が形成されている。従って、この状態において新たな用紙Pを給送用カセット2内に補給した場合には、上記間隙部に補給した新たな用紙Pが進入し、搬送トラブル等を起こすおそれがある。しかし、図13に示すように、本実施例では記録待機状態では戻しレバー7が図3ポジションP3に位置しているから、新たな用紙Pを補給したとしても、上記間隙部の前段において戻しレバー7に当接し、間隙部への進入が防止されており、搬送トラブル等を起こすおそれは未然に防止されている。
[他の実施例]
本願発明に係る被記録材の自動給送装置及び該自動給送装置を備えた記録装置等は、以上述べたような構成を基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。例えば、戻しレバー7の通常動作軌跡と二次戻し動作軌跡との切り換えを前記実施例のようにカム軸33をスライド機構34によってスライドさせることによって行う他、図14に示すように入れ子状に設けた2本のカム軸33Aと33Bを使用し、クラッチ機構47を介して通常動作を行う通常動作カム軸33Aと二次戻し動作を行う二次戻し動作カム軸33Bを選択して使用する構成を採用することも可能である。また二次戻し手段30における移動規制手段32ないし低圧接部材として、既存の戻しレバー7を使用したが、戻しレバー7に代えて別の部材を使用することも可能である。
インクジェットプリンタの概略を示す斜視図。 インクジェットプリンタの概略を示す側断面図。 自動給送装置周辺を拡大して示す斜視図。 自動給送装置周辺を拡大して示す正面図。 給送開始時の自動給送装置を示す側断面図。 一次戻し動作時の自動給送装置を示す側断面図。 給送中の自動給送装置を示す側断面図。 二次戻し動作時の自動給送装置を示す側断面図。 二次戻し完了時の自動給送装置を示す側断面図。 給送される被記録材の状態に対応した自動給送装置の作動態様の違いを示す側断面図。 カム軸のカム部周辺を拡大して示す斜視図。 通常動作時のカム動作を示すカム線図。 二次戻し動作時のカム動作を示すカム線図。 戻しレバーの移動軌跡の切り換え手段を異ならせた他の実施例を示す正面図。
符号の説明
1 (被記録材の)自動給送装置、2 給送用カセット、3 プリンタ本体、
4 ピックアップローラ、5 補助押えローラ、6 押え板、7 戻しレバー、
10 キャリッジ、11 無端ベルト、12 キャリッジガイド軸、13 記録ヘッド、14 給送用ローラ、15 リタードローラ(分離手段)、16 ホッパ、
17 揺動軸、18 ローラホルダ(搬送用従動ローラの)、19 搬送用ローラ、
19a 搬送用駆動ローラ、19b 搬送用従動ローラ、20 排出用ローラ、
20a 排出用駆動ローラ、20b 排出用ギザローラ、22 補助ギザローラ、
26 記録ポジション、28 プラテン、30 二次戻し手段、31 戻し力付与手段、32 移動規制手段、33 カム軸、33A 通常動作カム軸、
33B 二次戻し動作カム軸、34 スライド機構、35 通常動作カム、
36 二次戻し動作カム、37 リタードローラカム、
38 圧縮コイルスプリング(付勢手段)、39 係止リブ、40 立体カム、
41 動力伝達凸部、42 ローラホルダ(リタードローラの)、
43 リタードローラ用カムフォロワ、44 レバーホルダ、
45 通常動作カムフォロワ、46 二次動作カムフォロワ、47 クラッチ機構、
50 排出用スタッカ、51 載置面、100 インクジェットプリンタ(記録装置)、
P 用紙(被記録材)、PG (記録ヘッドと被記録材との間の)ギャップ、
X 主走査方向、Y 副走査方向、B 押上げバネ、A 用紙搬送方向、
AF 給送回転方向、RF 給送回転方向、P1 第1ポジション(退避位置)、
P2 第2ポジション(突出位置)、P3 第3ポジション(中間位置)

Claims (6)

  1. 積重された被記録材のうち最上位の被記録材のみを選択して給送経路内に進入させる給送用ローラ及び分離手段と、分離され残留した下位の被記録材を元の位置に戻す戻しレバーとを備え、記録待機状態において給送用ローラと分離手段との間に間隙部が形成される構造の被記録材の自動給送装置であって、
    前記戻しレバーが他の部材を介在させることなく、自らの回動軌跡において完全に退避した第1ポジションより突出した第3ポジションをとることによって前記間隙部を記録待機状態において実質的に閉塞されるように構成されていることを特徴とする被記録材の自動給送装置。
  2. 請求項1において、前記戻しレバーは完全に退避した第1ポジションと完全に突出した第2ポジションとをとることのできる通常動作軌跡と、前記第3ポジションをとることのできる二次戻し動作軌跡とを切り換えることができるように構成されていることを特徴とする被記録材の自動給送装置。
  3. 請求項2において、前記戻しレバーへの動力伝達は、駆動モータと戻しレバーとの間に介在されるカム軸によって行われており、当該カム軸は軸方向に所定ストローク摺動し得るスライド機構を備え、カム軸の摺動動作に伴って、カム軸に設けられている通常動作カムと二次戻し動作カムとを適宜切り換えることによって戻しレバーの通常動作軌跡と二次戻し動作軌跡とを切り換えることができるように構成されていることを特徴とする被記録材の自動給送装置。
  4. 請求項3において、前記スライド機構は、カム軸を所定の方向に付勢する付勢手段と、カム軸の一端寄りに設けられる螺線状の作用面を有する立体カムの作用面に当接し係合することによってカム軸に動力を伝達する動力伝達凸部とを備えることによって構成されていることを特徴とする被記録材の自動給送装置。
  5. 積重された被記録材のうち最上位の被記録材のみを選択して給送経路内に進入させる給送用ローラ及び分離手段と、分離され残留した下位の被記録材を元の位置に戻す戻しレバーとを有し、記録待機状態において給送用ローラと分離手段との間に間隙部が形成される構造の被記録材の自動給送装置を備える記録装置であって、
    前記被記録材の自動給送装置は請求項1〜4のいずれか1項に記載の被記録材の自動給送装置であることを特徴とする記録装置。
  6. 積重された被液体噴射材のうち最上位の被液体噴射材のみを選択して給送経路内に進入させる給送用ローラ及び分離手段と、分離され残留した下位の被液体噴射材を元の位置に戻す戻しレバーとを有し、液体噴射待機状態において給送用ローラと分離手段との間に間隙部が形成される構造の被液体噴射材の自動給送装置を備える液体噴射装置であって、
    前記戻しレバーが他の部材を介在させることなく、自らの回動軌跡において完全に退避した第1ポジションより突出した第3ポジションをとることによって前記間隙部を液体噴射待機状態において実質的に閉塞するように構成されていることを特徴とする液体噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007254151A (ja) * 2006-02-27 2007-10-04 Seiko Epson Corp 被記録媒体給送装置、記録装置、液体噴射装置
JP2008068969A (ja) * 2006-09-13 2008-03-27 Seiko Epson Corp 被記録媒体給送装置、記録装置、液体噴射装置
JP2008094509A (ja) * 2006-10-06 2008-04-24 Seiko Epson Corp 給送装置、記録装置、液体噴射装置および給送方法

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