JP2005231042A - 過酸化水素バリア性フィルムおよびそれを使用した積層材。 - Google Patents

過酸化水素バリア性フィルムおよびそれを使用した積層材。 Download PDF

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Abstract

【課題】 過酸化水素等の殺菌効果のある薬剤を使用して殺菌処理をする方式において、過酸化水素による殺菌処理に十分に耐え、包装用材料の性能を損ねることなく、かつ、ガスバリア性能にも優れた包装用材料を提供することである。
【解決手段】 基材フィルムの片面または両面に、過酸化水素の吸着、浸透を阻止する耐過酸化水素保護膜を設けたことを特徴とする過酸化水素バリア性フィルムおよびそれを使用した積層材に関するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、過酸化水素バリア性フィルムおよびそれを使用した積層材に関するものである。
従来、各種のたれ、ソ−ス、醤油、その他等の調味料、あるいは、めんつゆ、ス−プ、その他等の飲食品を充填包装した包装製品としては、通常、プラスチックフィルム等からなる包装用材料を走行させつつこれを略半分に折り合わせ、次いで、その対向面の周辺端部をヒ−トシ−ルして袋体を形成し、しかる後、その袋体の開口部から上記のような内容物を充填しながらその開口部の端部をヒ−トシ−ルして密封して、種々の形態からなる包装製品を製造している。
上記のような充填包装方式は、生産性の向上を図るため、高速作業化が図られており、その充填包装速度は、包装用材料の走行速度にして、10m/min〜20m/min位、あるいは、それ以上にまで達しているものである。
一方、充填包装される内容物は、約80℃以上に加熱し、高温短時間で殺菌処理された後、その高温の状態で袋体内に充填され、而して、その充填される内容物の熱により、袋体自身も殺菌される、いわゆる、ホットパック充填方式が実現されているものである。
しかしながら、上記のホットパック充填方式は、高度の設備を必要としないという利点を有するが、上記のように内容物を高温に加熱すると、内容物の味、臭い等が変化するばかりではなく、充填包装後の包装製品の冷却のために、大規模な冷却装置等を必要とする等の種々の不都合を来すものである。
例えば、塩分の少ない低酸性、低塩分の内容物については、高温充填包装しても、包装製品が日持ちしないという問題点がある。
また、上記のホットパック充填方式は、当然ながら、80℃の殺菌温度と時間に耐える菌に対しては、有効な方法ではなく、包装製品の長期保存には不向きであるという問題点がある。
ところで、包装製品の長期保存が可能な滅菌方式として、高圧下、120℃前後で殺菌処理を行うレトルト殺菌処理方式が、提案されているが、この方式の場合には、包装用材料として、耐熱性を有する包装用材料を必要とする、また、高速充填包装を行うことができない、レトルト殺菌処理の包装製品の取り扱い勝手が悪い、最終的には、コストアップになる等の種々の問題点があるものである。
そこで上記のようなホットパック充填方式、レトルト殺菌処理方式等に代えて、殺菌された環境下で、殺菌処理された包装用材料を使用し、かつ、内容物を常温で充填包装する無菌充填包装方式が提案されている。
上記の無菌充填包装方式は、無菌環境下で充填包装することにより、低温充填包装が可能であり、その結果、内容物の味、臭い等の変化を最低限に抑えながら、長期保存が可能な包装製品を製造することができるという利点を有するものである。
上記の無菌充填包装方式の基本的な考え方は、まず、無菌の環境下で充填包装すること、無菌の内容物を充填包装すること、無菌の包装用材料を使用して充填包装すること等を厳守することである。
而して、上記の無菌の環境は、充填包装機内部を加熱、殺菌剤等で滅菌処理し、更に、クリ−ンエア−を導入し、外気と遮断することにより充足されるものである。
また、無菌の内容物は、クリ−ンル−ム等でス−プ、めんつゆ等の内容物を作成することにより充足されるものである。
更に、無菌の包装用材料は、無菌処理した包装用材料を無菌の環境下にある無菌充填包装機内にどのように導入するかということであり、而して、その包装用材料の導入方式としては、予め無菌状態にした包装用材料を無菌充填包装機内にセットし、これを供給する方式と、無菌充填包装機内で包装用材料を殺菌処理し、次いで、これを供給して充填包装を行うインライン方式等があり、また、包装用材料の殺菌方式としては、ガンマ線照射といった電磁波を使用して殺菌処理する方式、あるいは、過酸化水素等の殺菌効果のある薬剤を使用して殺菌処理する方式等がある。
上記のガンマ線照射といった電磁波を使用して殺菌処理する方式は、通常、バッグ内に包装用材料を入れて密封し、これにガンマ−線照射処理を行い、次いで、無菌化された充填包装機内のグロ−ブボックスでバッグを開封し、しかる後、包装用材料を充填包装機に配設して供給するというものであり、ハンドリングの手間が非常にかかるというものである。
また、上記のガンマ線照射といった電磁波を使用して殺菌処理する方式は、放射線を使用するため、充填包装機とは別の設備で作業を行う必要があり、インラインで殺菌、充填包装するということは難しく、また、ガンマ線照射により包装用材料の変色や異臭が生じるという問題もあり、更に、ガンマ線照射後、バッグに穴が空いていてバッグ内に外気が入った場合、あるいは、取り扱い作業中にバック内に外気が入った場合には、殺菌処理した包装用材料は、もはや、殺菌処理の効果が喪失し、包装用材料としては使用することができないという問題があり、手間がかかると共にその取り扱い作業に慎重性を必要とし、極めてリスクの大きな方式である。
他方、上記の過酸化水素等の殺菌効果のある薬剤を使用して殺菌処理する方式は、例えば、包装用材料を過酸化水素槽に浸漬し、その後、包装用材料から過酸化水素液滴を除去すると共にこの包装用材料を乾燥ドラムに巻き付けて乾燥させて殺菌処理する方法が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2等。)。
また、例えば、包装用材料の表面に、過酸化水素ガスを導入し、包装用材料の表面に、過酸化水素を凝結させ、その後、過酸化水素を乾燥させて殺菌処理する方法が知られている(例えば、特許文献3、特許文献4等参照。)。
特開平6−99949号公報。 特開平6−99950号公報。 特公昭61−9163号公報。 特開2003−118709号公報。
しかしながら、上記の特許文献1、2に係る殺菌処理方法においては、包装用材料を浸漬後、高温乾燥するために、使用に耐え得る包装用材料が限定されるという問題点があることから好ましくないものである。
例えば、包装用材料を過酸化水素槽に浸漬すると、過酸化水素により包装用材料が層間剥離(デラミ)を起こすという問題点があり、また、包装用材料を高温で乾燥することから、包装用材料が変形を起こすという問題点もあり、このようなことから、使用し得る包装用材料が、著しく制限されるという問題点がある。
また、上記の特許文献3、4に係る殺菌処理方法においては、包装用材料を過酸化水素槽に直接浸すものではなく、過酸化水素を加熱蒸気化した過酸化水素のミストを使用ことから、殺菌力が高く、かつ、必要な面にのみ必要量だけ吹き付ければ良いので、乾燥工程も低温化を可能とし、また、これにより、耐熱性等に劣る包装用材料でも使用することができ、包装用材料を設計する際に、その設計選択の自由度が向上するという利点を有するものではあるが、しかしながら、特に吸湿性を有する包装用材料や耐酸性に劣る包装用材料の場合、殺菌処理および乾燥後に、包装用材料の表面層の劣化やその表面層に過酸化水素が残留するという問題点があり、包装用材料として、充填包装適性、内容物の保護適性等に優れた包装用材料であっても、包装用材料として使用することができないという問題点がある。
例えば、従来、液体小袋としては、耐突き刺し強度性、耐圧性等の観点から、基材フィルムとして、ポリアミド系樹脂フィルムが、良材として使用されるものであるが、上記のポリアミド系樹脂フィルムは、吸湿性があり、かつ、酸に弱く、簡単に加水分解するという性質があり、このため、ポリアミド系樹脂フィルムに対し、最小量の過酸化水素ミストを適用して殺菌処理しても、ポリアミド系樹脂フィルムは、表面から加水分解を起こし、外観として白化現象(白っぽくなること)を生じ、また、ポリアミド系樹脂フィルムに過酸化水素が浸透し、ポリアミド系樹脂フィルムの表面は、乾燥工程等で過酸化水素を除去できても、内部まで浸透した過酸化水素までは除去することが困難であり、過酸化水素等の殺菌剤が残留するという問題点がある。
更に、基材フィルムとして、ポリエチレンテレフタレ−トフィルム等のポリエステル系樹脂フィルムを使用する場合には、該ポリエチレンテレフタレ−トフィルム等のポリエステル系樹脂フィルムは、上記のポリアミド系樹脂フィルムとは逆に、吸湿性が小さく、かつ、アルカリには弱いが酸には強く、上記の過酸化水素等の殺菌効果のある薬剤を使用して殺菌処理する方式から見れば、上記のポリエチレンテレフタレ−トフィルム等のポリエステル系樹脂フィルムは、良材であると言えるが、しかしながら、耐突き刺し強度性は、上記のポリアミド系樹脂フィルムより弱く、上記の過酸化水素等の殺菌効果のある薬剤を使用して殺菌処理する方式においては、現状、過酸化水素ミストを吹き付ける側は、ポリエチレンテレフタレ−トフィルム等のポリエステル系樹脂フィルムを配設し、該ポリエチレンテレフタレ−トフィルム等のポリエステル系樹脂フィルムとポリアミド系樹脂フィルムとヒ−トシ−ル性樹脂層との3層を積層した3層積層構成からなる積層材を使用し、これを製袋して、無菌充填包装用小袋を製造しなければならないというものであり、従って、かなり高コストになるという問題点がある。
そこで本発明は、上記の過酸化水素等の殺菌効果のある薬剤を使用して殺菌処理する方式において、過酸化水素による殺菌処理に十分に耐え、かつ、ガスバリア性能にも優れた包装用材料を提供することである。
本発明者は、上記の過酸化水素等の殺菌効果のある薬剤を使用して殺菌処理する方式における上記のような問題点を改良すべく種々研究の結果、基材フィルムの片面または両面に、化学気相成長法による無機酸化物の蒸着膜、具体的には、化学気相成長法による有機酸化珪素の蒸着膜、更に具体的には、低温プラズマ化学気相成長法による有機酸化珪素の蒸着膜を設け、次いで、その蒸着膜の面に、過酸化水素ガスを導入し、その表面に、過酸化水素ミストを吹き付け、凝結させ、その後、過酸化水素を乾燥させて殺菌処理したところ、過酸化水素が、基材フィルムへの接触、吸着、浸透を阻止すると共にその表面を極めて良好に殺菌処理することができることを見出して本発明を完成したものである。
すなわち、本発明は、基材フィルムの片面または両面に、過酸化水素の吸着、浸透を阻止する耐過酸化水素保護膜を設けたことを特徴とする過酸化水素バリア性フィルム、更には、本発明は、基材フィルムの片面または両面に、過酸化水素の吸着、浸透を阻する、化学気相成長法による無機酸化物の蒸着膜、具体的には、化学気相成長法による有機酸化珪素の蒸着膜、更に具体的には、低温プラズマ化学気相成長法による有機酸化珪素の蒸着膜からなる耐過酸化水素保護膜を設けたことを特徴とする過酸化水素バリア性フィルム、および、それを使用した積層材に関するものである。
本発明は、過酸化水素等の殺菌効果のある薬剤を使用して殺菌処理する方式において、過酸化水素ミストを吹き付ける面に、耐過酸化水素保護膜として、化学気相成長法による無機酸化物の蒸着膜、具体的には、化学気相成長法による有機酸化珪素の蒸着膜、更に具体的には、低温プラズマ化学気相成長法による有機酸化珪素の蒸着膜を設けることにより、過酸化水素の基材フィルムへの接触、吸着、浸透等を阻害し、これによって、包装用材料の性能を損ねることなく、その表面を極めて良好に殺菌処理し得ることができるというものである。
これにより、従来、ポリアミド系樹脂フィルムのように、過酸化水素等の殺菌効果のある薬剤を使用して殺菌処理する方式は不向きであっものを、その適用を可能とするものである。
また、本発明において、包装用材料等の層間剥離(デラミ)等の現象も認められず、更に、その変形等の現象も認められず、しかも、耐過酸化水素保護膜としての、化学気相成長法による無機酸化物の蒸着膜、具体的には、化学気相成長法による有機酸化珪素の蒸着膜、更に具体的には、低温プラズマ化学気相成長法による有機酸化珪素の蒸着膜は、それ自身が、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性を有するものであることから、そのガスバリア性と共に耐過酸化水素保護膜による保護性能により、内容物の変質等も防止し、長期間の保存性等に優れた包装製品を製造し得るものである。
上記の本発明について以下に図面等を用いて更に詳しく説明する。
まず、本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムの構成についてその一二例を例示して図面を用いて説明すると、図1および図2は、本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムの構成についてその一二例の層構成を示す概略的断面図であり、図3および図4は、上記の図1および図2に示す本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムを使用して製造した積層材についてその一二例の層構成を示す概略的断面図であり、図5は、図3に示す積層材を使用して製袋した包装用袋についてその一例の構成を示す概略的斜視図であり、図6は、上記の図5に示す本発明に係る包装用袋内に内容物を充填包装してなる包装製品についてその一例の構成を示す概略的斜視図である。
まず、本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムAは、図1および図2に示すように、基材フィルム1の片面(図1)または両面(図2)に、過酸化水素の吸着、浸透を阻止する耐過酸化水素保護膜2を設けた構成、具体的には、基材フィルム1の片面(図1)または両面(図2)に、過酸化水素の吸着、浸透を阻する、化学気相成長法による無機酸化物の蒸着膜2a、更に具体的には、化学気相成長法による有機酸化珪素の蒸着膜2b、更にまた具体的には、低温プラズマ化学気相成長法による有機酸化珪素の蒸着膜2cからなる耐過酸化水素保護膜2を設けた構成からなることを基本構造とするものである。
次に、本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムを使用した積層材について例示すると、上記の図1に示す本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムを使用した例で説明すると、図3に示すように、上記の図1に示す本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムAを使用する場合には、その基材フィルム1の他方の面に、例えば、アンカ−コ−ト剤によるアンカ−コ−ト剤層、更に、ポリオレフィン系樹脂等を溶融押出した溶融押出樹脂層、あるいは、例えば、ラミネ−ト用接着剤によるラミネ−ト用接着剤層等(図示せず)を介して、例えば、ヒ−トシ−ル性樹脂層3を溶融押出ラミネ−ト法あるいはドライラミネ−ト法等により積層して積層材Bを製造することができる。
あるいは、本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムを使用した積層材について例示すると、上記の図2に示す本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムを使用した例で説明すると、図4に示すように、上記の図2に示す本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムAを使用する場合には、その耐過酸化水素保護膜2の一方の面に、例えば、アンカ−コ−ト剤によるアンカ−コ−ト剤層、更に、ポリオレフィン系樹脂等を溶融押出した溶融押出樹脂層、あるいは、例えば、ラミネ−ト用接着剤によるラミネ−ト用接着剤層等(図示せず)を介して、例えば、ヒ−トシ−ル性樹脂層3を溶融押出ラミネ−ト法あるいはドライラミネ−ト法等により積層して積層材B1を製造することができる。
上記に挙げた例は、本発明に係る過酸化水素バリア性フィルム、および、それを使用した積層材についてその一二例の例示であり、本発明は、これによって限定されるものではなく、例えば、本発明においては、図示しないが、更に、その使用目的、充填包装する内容物、流通経路、販売形態、用途等によって、他の基材を任意に積層して、種々の形態の積層材を設計して製造することができるものである。
次に、本発明において、上記のような本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムを使用した積層材を使用して製袋してなる本発明に係る包装用袋の構成について説明すると、かかる包装用袋としては、例えば、上記の図3に示す積層材Bを使用して製袋した包装用袋を例示して説明すると、図5に示すように、上記の積層材B、Bを2枚用意し、その最内層に位置するヒ−トシ−ル性樹脂層3、3の面を対向させて重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部の三方をヒ−トシ−ルしてヒ−トシ−ル部11、11、11を形成すると共に開口部12を形成して、本発明に係る三方シ−ル型の液体充填包装用袋Cを製造することができる。
而して、本発明においては、図6に示すように、上記で製造した液体充填包装用袋Cを使用し、その開口部12から、例えば、醤油、ソ−ス、その他等の液状ないし粘体状の調味料等の内容物13を充填し、次いで、その開口部12をヒ−トシ−ルして上部ヒ−トシ−ル部14を形成して、本発明にかかる液体小袋包装体Dを製造することができる。
なお、上記の図6において、15は、例えば、IノッチあるいはVノッチ等の開封用切れ目を表すものである。
上記の例示は、本発明にかかる液体充填包装用袋、あるいは、液体小袋包装体についてその一例を例示したものであり、本発明は、これによって限定されるものではなく、例えば、液体充填包装用袋の形態としては、図示しないが、例えば、ピロ−包装形態、ガセット包装形態、スタンディング(自立性)パウチ包装形態、その他等の内容物に合った包装用袋形態を取り得るものである。
また、本発明においては、図示しないが、上記の図4に示す積層材を使用し、上記と同様にして、上記と同様に、種々の形態からなる包装用袋を製造し得るものである。
次に、本発明において、上記のような本発明に係る過酸化水素バリア性フィルム、それを使用した積層材、包装用袋等を構成する材料、製造法等について説明すると、かかる材料、製造法等としては、種々の材料、製造法等を使用することができる。
まず、本発明において、本発明に係る過酸化水素バリア性フィルム、積層材、包装用袋等を形成する基材フィルムについて説明すると、かかる基材フィルムとしては、これが、本発明に係る過酸化水素バリア性フィルム等を構成する基本素材となると共にこれに耐過酸化水素保護膜を設けることから、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、特に、強度を有して強靱であり、かつ、耐熱性を有し、耐過酸化水素保護膜を形成する条件等に耐え、耐過酸化水素保護膜の特性を損なうことなく良好に保持し得る樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
具体的には、本発明において、基材フィルムとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリルル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリ−ルフタレ−ト系樹脂、シリコ−ン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエ−テルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタ−ル系樹脂、セルロ−ス系樹脂、その他等の各種の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
なお、本発明においては、特に、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、または、ポリアミド系樹脂のフィルムないしシ−トを使用することが好ましいものである。
本発明において、上記の各種の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、例えば、上記の各種の樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレ−ション法、その他等の製膜化法を用いて、上記の各種の樹脂を単独で製膜化する方法、あるいは、2種以上の各種の樹脂を使用して多層共押し出し製膜化する方法、更には、2種以上の樹脂を使用し、製膜化する前に混合して製膜化する方法等により、各種の樹脂のフィルムないしシ−トを製造し、更に、要すれば、例えば、テンタ−方式、あるいは、チュ−ブラ−方式等を利用して1軸ないし2軸方向に延伸してなる各種の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
本発明において、各種の樹脂のフィルムないしシ−トの膜厚としては、6〜100μm位、より好ましくは、9〜50μm位が望ましい。
なお、上記の各種の樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、その製膜化に際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度、その他等を改良、改質する目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができ、その添加量としては、極く微量から数十%まで、その目的に応じて、任意に添加することができる。
上記において、一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、帯電防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、染料、顔料等の着色剤、その他等を任意に使用することができ、更には、改質用樹脂等も使用することがてきる。
また、本発明において、上記の各種の樹脂のフィルムないしシ−トの表面には、後述する耐過酸化水素保護膜との密接着性等を向上させるために、必要に応じて、予め、所望の表面処理層を設けることができるものである。
本発明において、上記の表面処理層としては、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロ−放電処理、化学薬品等を用いて処理する酸化処理、その他等の前処理を任意に施し、例えば、コロナ処理層、オゾン処理層、プラズマ処理層、酸化処理層、その他等を形成して設けることができる。
上記の表面前処理は、各種の樹脂のフィルムないしシ−トと後述する過酸化水素保護膜との密接着性等を改善するための方法として実施するものであるが、上記の密接着性を改善する方法として、その他、例えば、各種の樹脂のフィルムないしシ−トの表面に、予め、プライマ−コ−ト剤層、アンダ−コ−ト剤層、アンカ−コ−ト剤層、接着剤層、あるいは、蒸着アンカ−コ−ト剤層等を任意に形成して、表面処理層とすることもできる。
上記の前処理のコ−ト剤層としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ−ル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂あるいはその共重合体ないし変性樹脂、セルロ−ス系樹脂、その他等をビヒクルの主成分とする樹脂組成物を使用することができる。
次に、本発明において、本発明に係る過酸化水素バリア性フィルム、積層材、包装用袋等を形成する耐過酸化水素保護膜について説明すると、かかる耐過酸化水素保護膜としては、例えば、化学気相成長法を用いて、無機酸化物の蒸着膜の1層からなる単層膜あるいは2層以上からなる多層膜または複合膜を形成して製造することができるものである。
本発明において、上記の化学気相成長法による無機酸化物の蒸着膜について更に説明すると、かかる化学気相成長法による無機酸化物の蒸着膜としては、例えば、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を用いて無機酸化物の蒸着膜を形成することができる。
本発明においては、具体的には、基材フィルムの一方の面に、有機珪素化合物等の蒸着用モノマ−ガスを原料とし、キャリヤ−ガスとして、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスを使用し、更に、酸素供給ガスとして、酸素ガス等を使用し、低温プラズマ発生装置等を利用する低温プラズマ化学気相成長法を用いて有機酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成することができる。
上記において、低温プラズマ発生装置としては、例えば、高周波プラズマ、パルス波プラズマ、マイクロ波プラズマ等の発生装置を使用することがてき、而して、本発明においては、高活性の安定したプラズマを得るためには、高周波プラズマ方式による発生装置を使用することが望ましい。
具体的に、上記の低温プラズマ化学気相成長法による有機酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜の形成法についてその一例を例示して説明すると、図7は、上記のプラズマ化学気相成長法による有機酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜の形成法についてその概要を示す低温プラズマ化学気相成長装置の概略的構成図である。
本発明においては、図7に示すように、プラズマ化学気相成長装置21の真空チャンバ−22内に配置された巻き出しロ−ル23から基材フィルム1を繰り出し、更に、該基材フィルム1を、補助ロ−ル24を介して所定の速度で冷却・電極ドラム25周面上に搬送する。
而して、本発明においては、ガス供給装置26、27および、原料揮発供給装置28等から酸素ガス、不活性ガス、有機珪素化合物等の蒸着用モノマ−ガス、その他等を供給し、それらからなる蒸着用混合ガス組成物を調整しなから原料供給ノズル29を通して真空チャンバ−22内に該蒸着用混合ガス組成物を導入し、そして、上記の冷却・電極ドラム25周面上に搬送された基材フィルム1の上に、グロ−放電プラズマ30によってプラズマを発生させ、これを照射して、有機酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を製膜化する。
本発明においては、その際に、冷却・電極ドラム25は、真空チャンバ−22の外に配置されている電源31から所定の電力が印加されており、また、冷却・電極ドラム25の近傍には、マグネット32を配置してプラズマの発生が促進されている。
次いで、上記で有機酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成した基材フィルム1は、補助ロ−ル33を介して巻き取りロ−ル34に巻き取って、本発明にかかるプラズマ化学気相成長法による有機酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成することができる。
なお、図中、35は、真空ポンプを表す。
上記の例示は、その一例を例示するものであり、これによって本発明は限定されるものではないことは言うまでもないことである。
図示しないが、本発明においては、有機酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜としては、有機酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜の1層だけではなく、2層あるいはそれ以上を積層した多層膜の状態でもよく、また、使用する材料も1種または2種以上の混合物で使用し、また、異種の材質で混合した無機酸化物の蒸着膜を構成することもでき、また、上記と同様にして、基材フィルムの片面のみならずその両面にも、有機酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成し得るものである。
上記において、真空チャンバ−内を真空ポンプにより減圧し、真空度1×10-1〜1×10-8Torr位、好ましくは、真空度1×10-3〜1×10-7Torr位に調製することが望ましいものである。
また、原料揮発供給装置においては、原料である有機珪素化合物を揮発させ、ガス供給装置から供給される酸素ガス、不活性ガス等と混合させ、この混合ガスを原料供給ノズルを介して真空チャンバ−内に導入されるものである。
この場合、混合ガス中の有機珪素化合物の含有量は、1〜40%位、酸素ガスの含有量は、10〜70%位、不活性ガスの含有量は、10〜60%位の範囲とすることができ、例えば、有機珪素化合物と酸素ガスと不活性ガスとの混合比を1:6:5〜1:17:14程度とすることができる。
一方、冷却・電極ドラムには、電源から所定の電圧が印加されているため、真空チャンバ−内の原料供給ノズルの開口部と冷却・電極ドラムとの近傍でグロ−放電プラズマが生成され、このグロ−放電プラズマは、混合ガスなかの1つ以上のガス成分から導出されるものであり、この状態において、基材フィルムを一定速度で搬送させ、グロ−放電プラブマによって、冷却・電極ドラム周面上の基材フィルムの上に、有機酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成することができるものである。
なお、このときの真空チャンバ−内の真空度は、1×10-1〜1×10-4Torr位、好ましくは、真空度1×10-1〜1×10-2Torr位に調製することが望ましく、また、基材フィルムの搬送速度は、10〜300m/分位、好ましくは、50〜150m/分位に調製することが望ましいものである。
また、上記のプラズマ化学気相成長装置において、有機酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜の形成は、基材フィルムの上に、プラズマ化した原料ガスを酸素ガスで酸化しながらSiOX の形で薄膜状に形成されるので、当該形成される有機酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜は、緻密で、隙間の少ない、可撓性に富む連続層となるものであり、従って、有機酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜は、過酸化水素等の殺菌効果のある薬剤を使用して殺菌処理する方式において、過酸化水素ミストを吹き付ける面に、耐過酸化水素保護膜として作用じ、過酸化水素の基材フィルムへの接触、吸着、浸透等を阻害し、これによって、包装用材料の性能を損ねることなく、その表面を極めて良好に殺菌処理し得ることができるというものである。
また、上記の有機酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜は、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性に優れ、従来の真空蒸着法等によって形成される無機系の酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜と比較して、耐過酸化水素保護膜として作用すると共にガスバリア性としても作用し、その性能は、はるかに高いものとなり、薄い膜厚でも十分にその機能を奏するとができるものである。
また、本発明においては、蒸着と同時に酸素プラズマにより基材フィルムの表面が、清浄化され、基材フィルムの表面に、極性基やフリ−ラジカル等が発生するので、形成される有機酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜と基材フィルムとの密接着性が高いものとなるという利点を有するものである。
更に、上記のように有機酸化珪素等の無機酸化物の連続膜の形成時の真空度は、1×10-1〜1×10-4Torr位、好ましくは、1×10-1〜1×10-2Torr位に調製することから、従来の真空蒸着法により酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成する時の真空度、1×10-4〜1×10-5Torr位に比較して低真空度であることから、基材フィルムを原反交換時の真空状態設定時間を短くすることができ、真空度を安定しやすく、製膜プロセスが安定するものである。
本発明において、有機珪素化合物等の蒸着モノマ−ガスを使用して形成される有機硅素酸化物等の酸化珪素の蒸着膜は、有機珪素化合物等の蒸着モノマ−ガスと酸素ガス等とが化学反応し、その反応生成物が、基材フィルムの一方の面に密接着し、緻密な、柔軟性等に富む薄膜を形成するものであり、通常、一般式SiOX (ただし、Xは、0〜2の数を表す)で表される酸化珪素を主体とする連続状の薄膜である。
而して、上記の酸化珪素の蒸着膜としては、耐過酸化水素保護膜と共に透明性、バリア性等の点から、一般式SiOX (ただし、Xは、1.3〜1.9の数を表す。)で表される酸化珪素の蒸着膜を主体とする薄膜であることが好ましいものである。
上記において、Xの値は、蒸着モノマ−ガスと酸素ガスのモル比、プラズマのエネルギ−等により変化するが、一般的に、Xの値が小さくなればガス透過度は小さくなるが、膜自身が黄色性を帯び、透明性が悪くなる。
また、上記の酸化珪素の蒸着膜は、酸化珪素を主体とし、これに、更に、炭素、水素、珪素または酸素の1種類、または、その2種類以上の元素からなる化合物を少なくとも1種類を化学結合等により含有する蒸着膜からなることを特徴とするものである。
例えば、C−H結合を有する化合物、Si−H結合を有する化合物、または、炭素単位がグラファイト状、ダイヤモンド状、フラ−レン状等になっている場合、更に、原料の有機珪素化合物やそれらの誘導体を化学結合等によって含有する場合があるものである。
具体例を挙げると、CH3 部位を持つハイドロカ−ボン、SiH3 シリル、SiH2 シリレン等のハイドロシリカ、SiH2 OHシラノ−ル等の水酸基誘導体等を挙げることができる。
上記以外でも、蒸着過程の条件等を変化させることにより、酸化珪素の蒸着膜中に含有される化合物の種類、量等を変化させることができる。
而して、上記の化合物が、酸化珪素の蒸着膜中に含有する含有量としては、0.1〜50%位、好ましくは、5〜20%位が望ましいものである。
上記において、含有率が、0.1%未満であると、酸化珪素の蒸着膜の耐衝撃性、延展性、柔軟性等が不十分となり、曲げなとにより、擦り傷、クラック等が発生し易く、耐過酸化水素保護膜、高いバリア性膜を安定して維持することが困難になり、また、50%を越えると、酸化水素保護膜、バリア性膜が低下して好ましくないものである。
更に、本発明においては、酸化珪素の蒸着膜において、上記の化合物の含有量が、酸化珪素の蒸着膜の表面から深さ方向に向かって増加させることが好ましく、これにより、酸化珪素の蒸着膜の表面においては、上記の化合物等により耐衝撃性等を高められ、他方、基材フィルムとの界面においては、上記の化合物の含有量が少ないために、基材フィルムと酸化珪素の蒸着膜との密接着性が強固なものとなるという利点を有するものである。
而して、本発明において、上記の酸化珪素の蒸着膜について、例えば、X線光電子分光装置(Xray Photoelectron Spectroscopy、XPS)、二次イオン質量分析装置(Secondary Ion Mass Spectroscopy、SIMS)等の表面分析装置を用い、深さ方向にイオンエッチングする等して分析する方法を利用して、酸化珪素の蒸着膜の元素分析を行うことより、上記のような物性を確認することができる。
また、本発明において、上記の酸化珪素の蒸着膜の膜厚としては、膜厚50Å〜4000Å位であることが望ましく、具体的には、その膜厚としては、100〜1000Å位が望ましく、而して、上記において、1000Å、更には、4000Åより厚くなると、その膜にクラック等が発生し易くなるので好ましくなく、また、100Å、更には、50Å未満であると、バリア性の効果を奏することが困難になることから好ましくないものである。
上記のおいて、その膜厚は、例えば、株式会社理学製の蛍光X線分析装置(機種名、RIX2000型)を用いて、ファンダメンタルパラメ−タ−法で測定することができる。 また、上記において、上記の酸化珪素の蒸着膜の膜厚を変更する手段としては、蒸着膜の体積速度を大きくすること、すなわち、モノマ−ガスと酸素ガス量を多くする方法や蒸着する速度を遅くする方法等によって行うことができる。
次に、上記において、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成する有機珪素化合物等の蒸着用モノマ−ガスとしては、例えば、1.1.3.3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、その他等を使用することができる。
本発明において、上記のような有機珪素化合物の中でも、1.1.3.3−テトラメチルジシロキサン、または、ヘキサメチルジシロキサンを原料として使用することが、その取り扱い性、形成された連続膜の特性等から、特に、好ましい原料である。
また、上記において、不活性ガスとしては、例えば、アルゴンガス、ヘリウムガス等を使用することができる。
本発明は、以上において説明したように、基材フィルムの片面または両面に、過酸化水素の吸着、浸透を阻止する耐過酸化水素保護膜を設けたことを特徴とする過酸化水素バリア性フィルム、更には、本発明は、基材フィルムの片面または両面に、過酸化水素の吸着、浸透を阻する、化学気相成長法による無機酸化物の蒸着膜、具体的には、化学気相成長法による有機酸化珪素の蒸着膜、更に具体的には、低温プラズマ化学気相成長法による有機酸化珪素の蒸着膜からなる耐過酸化水素保護膜を設けたことを特徴とする過酸化水素バリア性フィルム、および、それを使用した積層材に関するものである。
次に、本発明において、上記で製造される本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムは、これを耐過酸化水素保護膜基材、バリア性基材等として使用し、これと、他のプラスチックフィルム、紙基材、セロハン、織布ないし不織布、ガラス板、その他等の種々の基材の1種ないし2種以上と任意に積層して、種々の形態からなる積層材を製造し、而して、該積層材を包装用材料、光学部材、太陽電池モジュ−ル用保護シ−ト、有機ELディスプレイ用保護フィルム、フィルム液晶ディスプレイ用保護フィルム、ポリマ−バッテリ−用包材、または、アルミ包装材料、その他等の種々の用途に適用し得るものである。
上記の積層材の製造法について例示すれば、例えば、前述の本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムを構成する基材フィルムの他方の面、あるいは、他方の耐過酸化水素保護膜の面に、例えば、ラミネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、該ラミネ−ト用接着剤層等を介して、例えば、ヒ−トシ−ル性樹脂層等を構成するプラスチックチフィルム等の所望の基材をドライラミネ−ト積層法を用いて積層することにより、種々の形態からなる積層材を製造することができる。
あるいは、本発明においては、例えば、本発明係る過酸化水素バリア性フィルムを構成する基材フィルムの他方の面、あるいは、他方の耐過酸化水素保護膜の面に、例えば、アンカ−コ−ト剤層を形成し、しかる後、該アンカ−コ−ト剤層等を介して、各種の樹脂等を溶融押出して、例えば、ヒ−トシ−ル性樹脂層等を構成するプラスチックチフィルム等の所望の基材を積層する押出ラミネ−ト積層法を用いて積層することにより、各種の形態からなる積層材を製造することができる。
なお、本発明においては、本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムを構成する各層間に所望の基材を任意に積層して種々の形態からなる積層材を製造し得るものであり、而して、本発明においては、その使用目的、使用形態、用途、その他等によって、他の基材を任意に積層して、種々の形態の積層材を設計して製造することができるものである。
また、本発明において、上記のような積層を行う際に、積層面の基材面には、例えば、プラズマ処理、コロナ放電処理、その他等の公知の前処理を任意に行うことができるものである。
次に、本発明において、上記のような積層材の使用例として、包装用容器を例にして説明すると、本発明においては、包装用容器としては、例えば、上記の積層材を2枚用意し、その最内層に位置するヒ−トシ−ル性樹脂層の面を対向させて重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部の三方をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を設けて、三方シ−ル型の軟包装用容器を製造することができる。
而して、本発明においては、図示しないが、上記で製造した三方シ−ル型の軟包装用容器の開口部から、例えば、飲食品、その他等の内容物を充填し、次いで、上方の開口部をヒ−トシ−ルして上方のシ−ル部等を形成し、更に、必要に応じて、例えば、ボイル処理、レトルト処理等を施して、種々の形態からなる包装製品を製造することができるものである。
なお、本発明においては、上記に例示の包装用容器に限定されるものでないことは言うまでもないことであり、その目的、用途等により、軟包装用袋、液体紙製容器、紙缶、その他等の種々の形態の包装用容器を製造することができることは言うまでもないことである。
次に、本発明において、積層材を構成するラミネ−ト用接着剤層について説明すると、かかるラミネ−ト用接着剤層を構成する接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸のエチル、ブチル、2−エチルヘキシルエステル等のホモポリマ−、あるいは、これらとメタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレン等との共重合体等からなるポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレ−ト系接着剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマ−との共重合体等からなるエチレン共重合体系接着剤、セルロ−ス系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、尿素樹脂またはメラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤、フェノ−ル樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等からなるゴム系接着剤、シリコ−ン系接着剤、アルカリ金属シリケ−ト、低融点ガラス等からなる無機系接着剤、その他等の接着剤を使用することがてきる。
上記の接着剤の組成系は、水性型、溶液型、エマルジョン型、分散型等のいずれの組成物形態でもよく、また、その性状は、フィルム・シ−ト状、粉末状、固形状等のいずれの形態でもよく、更に、接着機構については、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれの形態でもよいものである。
而して、上記の接着剤は、例えば、ロ−ルコ−ト法、グラビアロ−ルコ−ト法、キスコ−ト法、その他等のコ−ト法、あるいは、印刷法等によって施すことができ、そのコ−ティング量としては、0.1〜10g/m2 (乾燥状態)位が望ましい。
次に、本発明において、積層材を構成するアンカ−コ−ト剤層について説明すると、かかるアンカ−コ−ト剤層を構成するアンカ−コ−ト剤としては、例えば、アルキルチタネ−ト等の有機チタン系、イソシアネ−ト系、ポリエチレンイミン系、ポリプタジエン系、その他等の水性ないし油性の各種のアンカ−コ−ト剤を使用することができる。
上記のアンカ−コ−ト剤は、例えば、ロ−ルコ−ト、グラビアロ−ルコ−ト、キスコ−ト、その他等のコ−ティング法を用いてコ−ティングすることができ、そのコ−ティング量としては、0.1〜5g/m2 (乾燥状態)位が望ましい。
また、上記の溶融押出積層方式における溶融押出樹脂層としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、酸変性ポリエチレン系樹脂、酸変性ポリプロピレン系樹脂、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、サ−リン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エチレン−アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の熱可塑性樹脂の1種ないし2種以上を使用することができる。
なお、上記の溶融押出積層方式において、より強固な接着強度を得るために、例えば、上記のアンカ−コ−ト剤等のアンカ−コ−ト剤層を介して、積層することができる。
次に、本発明において、積層材の最内層等を形成するプラスチックフィルム等の基材としては、例えば、熱によって溶融し相互に融着し得るヒ−トシ−ル性樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができ、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
而して、上記のフィルムないしシ−トは、その樹脂を含む組成物によるコ−ティング膜の状態で使用することができる。
その膜もしくはフィルムないしシ−トの厚さとしては、5μmないし300μm位が好ましくは、更には、10μmないし100μm位が望ましい。
更にまた、本発明において、上記の積層材を構成するプラスチックフィルム等の基材としては、例えば、積層材の基本素材となるものとして、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、特に、強度を有して強靱であり、かつ耐熱性を有する樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができ、具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ−ト、その他等を使用することができる。
而して、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは、一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
そのフィルムの厚さとしては、5μmないし100μm位、好ましくは、10μmないし50μm位が望ましい。
なお、本発明においては、上記のような基材フィルムには、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で表刷り印刷あるいは裏刷り印刷等が施されていてもよい。
次にまた、本発明において、上記の積層材を構成する基材としては、例えば、紙層を構成する各種の紙基材を使用することができ、具体的には、本発明において、紙基材としては、賦型性、耐屈曲性、剛性等を持たせるものであり、例えば、強サイズ性の晒または未晒の紙基材、あるいは純白ロ−ル紙、クラフト紙、板紙、加工紙等の紙基材、その他等を使用することができる。
上記において、紙層を構成する紙基材としては、坪量約80〜600g/m2 位のもの、好ましくは、坪量約100〜450g/m2 位のものを使用することが望ましい。
勿論、本発明においては、紙層を構成する紙基材と、上記に挙げた基材フィルムとしての各種の樹脂のフィルムないしシ−ト等を併用して使用することができる。
更に、本発明において、上記の積層材を構成する材料として、例えば、水蒸気、水等のバリア−性を有する低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂のフィルムないしシ−ト、あるいは、酸素、水蒸気等に対するバリア−性を有するポリビニルアルコ−ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ナイロンMXD6樹脂等の樹脂のフィルムないしシ−ト、樹脂に顔料等の着色剤を、その他、所望の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる遮光性を有する各種の着色樹脂のフィルムないしシ−ト等を使用することができる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。 上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、5μmないし300μm位、更には、10μmないし100μm位が望ましい。
なお、本発明においては、通常、上記の積層材は各種の用途に適用される場合、物理的にも化学的にも過酷な条件におかれることから、上記の積層材には、厳しい条件が要求され、変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピンホ−ル性、耐熱性、密封性、品質保全性、作業性、衛生性、その他等の種々の条件が要求され、このために、本発明においては、上記のような諸条件を充足する材料を任意に選択して使用することができ、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公知の樹脂のフィルムないしシ−トから任意に選択して使用することができる。
その他、例えば、セロハン等のフィルム、合成紙等も使用することができる。 本発明において、上記のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用することができる。
また、その厚さは、任意であるが、数μmから300μm位の範囲から選択して使用することができる。
更に、本発明においては、フィルムないしシ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション成膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
而して、本発明においては、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができ、また、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の公知の前処理、アンカ−コ−ト剤、接着剤等を使用することができる。
なお、本発明においては、上記の積層材を構成するいずれかの層間に所望の印刷模様層を形成することができるものである。
而して、上記の印刷模様層としては、通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、これに、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他等の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ組成物を調整し、次いで、該インキ組成物を使用し、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、スクリ−ン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、その他等の印刷方式を使用し、前述のコ−ティング薄膜の上に、文字、図形、記号、模様等からなる所望の印刷模様を印刷して、本発明にかかる印刷模様層を形成することができる。
次に、本発明において、上記のような積層材を使用して包装用容器を製造する製袋ないし製函する方法について説明すると、例えば、包装用容器がプラスチックフィルム等からなる軟包装袋の場合、上記のような方法で製造した積層材を使用し、その内層のヒ−トシ−ル性フィルムの面を対向させて、それを折り重ねるか、或いはその二枚を重ね合わせ、更にその周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設けて袋体を構成することができる。
而して、その製袋方法としては、上記の積層材を、その内層の面を対向させて折り曲げるか、あるいはその二枚を重ね合わせ、更にその外周の周辺端部を、例えば、側面シ−ル型、二方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、その他等のヒ−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、本発明にかかる種々の形態の包装用容器を製造することができる。
その他、例えば、自立性包装袋(スタンディングパウチ)等も製造することが可能であり、更に、本発明においては、上記の積層材を使用してチュ−ブ容器等も製造することができる。
上記において、ヒ−トシ−ルの方法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公知の方法で行うことができる。
なお、本発明においては、上記のような包装用容器には、例えば、ワンピ−スタイプ、ツウ−ピ−スタイプ、その他等の注出口、あるいは開閉用ジッパ−等を任意に取り付けることができる。
次にまた、包装用容器として、紙基材を含む液体充填用紙容器の場合、例えば、積層材として、紙基材を積層した積層材を製造し、これから所望の紙容器を製造するブランク板を製造し、しかる後該ブランク板を使用して胴部、底部、頭部等を製函して、例えば、ブリックタイプ、フラットタイプあるいはゲ−ベルトップタイプの液体用紙容器等を製造することができる。
また、その形状は、角形容器、丸形等の円筒状の紙缶等のいずれのものでも製造することができる。
次に、本発明において、本発明に係る積層材を殺菌処理する方法としては、例えば、走行する積層材を使用し、これを製袋して包装用袋を製造しながらその包装用袋内に内容物を充填し、しかる後、その内容物を充填した充填口をシ−ルして包装製品を製造する殺菌充填包装方式において、殺菌充填包装機内の積層材を供給する上流側で、まず、積層材を予備加熱し、次いで、過酸化水素水を加熱気化させた後に凝縮させて生成した過酸化水素ミストを上記の予備加熱した積層材の表面に供給して上記の積層材の表面に過酸化水素ミストを接触させ、しかる後、上記の過酸化水素ミストが接触した積層材を乾燥させて殺菌処理を行い、次いで、殺菌処理した積層材を使用して、殺菌充填包装機内で上記のように製袋、充填、包装等の工程を経て、包装製品を製造することができる。
上記の例は、その一例であり、本発明は、これによって限定されるものではないものである。
本発明において、上記のようにして製造した包装用容器は、種々の飲食品、接着剤、粘着剤等の化学品、化粧品、医薬品、ケミカルカイロ等の雑貨品、その他等の物品の充填包装に使用されるものである。
而して、本発明においては、特に、例えば、醤油、ソ−ス、ス−プ等を充填包装する液体用小袋、餅を充填包装する小袋、生菓子等を充填包装する軟包装用袋、あるいは、ボイルあるいはレトルト食品等を充填包装する軟包装用袋等の飲食物等を充填包装する包装用容器として有用なものである。
上記の本発明について以下に実施例を挙げて更に具体的に説明する。
(1).基材フィルムとして、厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムを使用し、まず、上記の二軸延伸ナイロン6フィルムをプラズマ化学蒸着装置の送り出しロールに装着し、次いで、これを繰り出し、その2軸延伸ナイロン6フィルムの外面側の未コロナ処理面の上に、下記の蒸着条件により、膜厚100Åの酸化珪素の蒸着膜を形成して、本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムを製造した。
(蒸着条件)
反応ガス混合比;ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム=1.0:4.0:1.0(単位:slm)
真空チヤンバー内の真空度;5.1Pa
蒸着チヤンバー内の真空度;7.5Pa
冷却・電極ドラム供給電力;15kw
フィルムの搬送速度;150m/min
蒸着面;コロナ処理面
(2).次いで、上記で製造した過酸化水素バリア性フィルムを構成する基材フィルムの他方のコロナ処理面の面に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式により、文字、図形、記号、絵柄、その他等からなる所定の印刷模様を印刷して印刷模様層を形成した。
次に、上記で形成した印刷模様層を含む全面に、2液硬化型のポリウレタン系のドライラミネ−ト用接着剤をグラビアロールコート法によりコーティングし、次いで、100℃で30秒間、加熱処理して、厚さ4. 0g/m2 (乾燥状態)のドライラミネ−ト用接着剤層を形成した。
次いで、上記で形成したドライラミネ−ト用接着剤層の上に、厚さ50μmの無延伸ポリプロピレンフィルム重ね合わせてドライラミネ−ション法を利用して積層して、本発明に係る積層材を製造した。
(3).次に、上記で製造した積層材を構成する酸化珪素の蒸着膜の面に、その10cm2当たり0.05mgの割合で35%過酸化水素水を加熱気化させ、そのミストを吹き付け、次いで、加熱エア−にて乾燥して滅菌処理を施した。
(4).次に、上記の積層材を2枚用意し、その最内層に位置する無延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向させて重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部の三方をヒ−トシ−ルして三方シ−ル型の液体小袋を製造し、次いで、その開口部から、例えば、醤油、ソ−ス、その他等の液状ないし粘体状の調味料を充填し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ルして、本発明にかかる液体小袋包装体を製造した。
(1).基材フィルムとして、厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムを使用し、まず、上記の二軸延伸ナイロン6フィルムをプラズマ化学蒸着装置の送り出しロールに装着し、次いで、これを繰り出し、その2軸延伸ナイロン6フィルムの外面側のコロナ処理面の上に、下記の蒸着条件により、膜厚100Åの酸化珪素の蒸着膜を形成した。
更に、上記で膜厚100Åの酸化珪素の蒸着膜を形成した厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムを使用し、上記と同様に、これをプラズマ化学蒸着装置の送り出しロールに装着し、次いで、これを繰り出し、その2軸延伸ナイロン6フィルムの内面側の未コロナ処理面の上に、上記と同じ蒸着条件により、膜厚100Åの酸化珪素の蒸着膜を形成して、上記の2軸延伸ナイロン6フィルムの両面に酸化珪素の蒸着膜を形成した。
(蒸着条件)
反応ガス混合比;ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム=1.0:4.0:1.0(単位:slm)
真空チヤンバー内の真空度;5.1Pa
蒸着チヤンバー内の真空度;7.5Pa
冷却・電極ドラム供給電力;15kw
フィルムの搬送速度;150m/min
蒸着面;コロナ処理面
次に、上記で厚さ100Åの酸化珪素の蒸着膜を形成した直後に、その一方の酸化珪素の蒸着膜の面に、グロー放電プラズマ発生装置を使用し、パワー9kw、酸素ガス(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.0:2.5(単位:Slm)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧 6.0×10-2mbar、処理速度 150m/minで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処理を行って、酸化珪素の蒸着膜面の表面張力を54dyne/cm以上向上させてたプラズマ処理面を形成して、本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムを製造した。
(2).次いで、上記で製造した過酸化水素バリア性フィルムを構成する基材フィルムの一方の酸化珪素の蒸着膜のプラズマ処理面の面に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式により、文字、図形、記号、絵柄、その他等からなる所定の印刷模様を印刷して印刷模様層を形成した。
次に、上記で形成した印刷模様層を含む全面に、2液硬化型のポリウレタン系のドライラミネ−ト用接着剤をグラビアロールコート法によりコーティングし、次いで、100℃で30秒間、加熱処理して、厚さ4. 0g/m2 (乾燥状態)のドライラミネ−ト用接着剤層を形成した。
次いで、上記で形成したドライラミネ−ト用接着剤層の上に、厚さ50μmの無延伸ポリプロピレンフィルム重ね合わせてドライラミネ−ション法を利用して積層して、本発明に係る積層材を製造した。
(3).次に、上記で製造した積層材を構成する外面側の酸化珪素の蒸着膜の面に、その10cm2当たり0.05mgの割合で35%過酸化水素水を加熱気化させ、そのミストを吹き 付け、次いで、加熱エア−にて乾燥して滅菌処理を施した。
(4).次に、上記の積層材を2枚用意し、その最内層に位置する無延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向させて重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部の三方をヒ−トシ−ルして三方シ−ル型の液体小袋を製造し、次いで、その開口部から、例えば、醤油、ソ−ス、その他等の液状ないし粘体状の調味料を充填し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ルして、本発明にかかる液体小袋包装体を製造した。
(比較例1)
(1).基材フィルムとして、厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムを使用し、まず、上記の二軸延伸ナイロン6フィルムをプラズマ化学蒸着装置の送り出しロールに装着し、次いで、これを繰り出し、その2軸延伸ナイロン6フィルムの内面側のコロナ処理面の上に、下記の蒸着条件により、膜厚100Åの酸化珪素の蒸着膜を形成した。
(蒸着条件)
反応ガス混合比;ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム=1.0:4.0:1.0(単位:slm)
真空チヤンバー内の真空度;5.1Pa
蒸着チヤンバー内の真空度;7.5Pa
冷却・電極ドラム供給電力;15kw
フィルムの搬送速度;150m/min
蒸着面;コロナ処理面
次に、上記で厚さ100Åの酸化珪素の蒸着膜を形成した直後に、その一方の酸化珪素の蒸着膜の面に、グロー放電プラズマ発生装置を使用し、パワー9kw、酸素ガス(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.0:2.5(単位:Slm)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧 6.0×10-2mbar、処理速度 150m/minで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処理を行って、酸化珪素の蒸着膜面の表面張力を54dyne/cm以上向上させてたプラズマ処理面を形成して、過酸化水素バリア性フィルムを製造した。
(2).次いで、上記で製造した過酸化水素バリア性フィルムを構成する酸化珪素の蒸着膜のプラズマ処理面の面に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式により、文字、図形、記号、絵柄、その他等からなる所定の印刷模様を印刷して印刷模様層を形成した。
次に、上記で形成した印刷模様層を含む全面に、2液硬化型のポリウレタン系のドライラミネ−ト用接着剤をグラビアロールコート法によりコーティングし、次いで、100℃で30秒間、加熱処理して、厚さ4. 0g/m2 (乾燥状態)のドライラミネ−ト用接着剤層を形成した。
次いで、上記で形成したドライラミネ−ト用接着剤層の上に、厚さ50μmの無延伸ポリプロピレンフィルム重ね合わせてドライラミネ−ション法を利用して積層して、積層材を製造した。
(3).次に、上記で製造した積層材を構成する外面側の2軸延伸ナイロン6フィルムの面に、その10cm2当たり0.05mgの割合で35%過酸化水素水を加熱気化させ、そのミス トを吹き 付け、次いで、加熱エア−にて乾燥して滅菌処理を施した。
(4).次に、上記の積層材を2枚用意し、その最内層に位置する無延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向させて重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部の三方をヒ−トシ−ルして三方シ−ル型の液体小袋を製造し、次いで、その開口部から、例えば、醤油、ソ−ス、その他等の液状ないし粘体状の調味料を充填し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ルして、液体小袋包装体を製造した。
(比較例2)
(1).基材フィルムとして、厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムを使用し、まず、その2軸延伸ナイロン6フィルムのコロナ処理面の上に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式により、文字、図形、記号、絵柄、その他等からなる所定の印刷模様を印刷して印刷模様層を形成した。
次に、上記で形成した印刷模様層を含む全面に、2液硬化型のポリウレタン系のドライラミネ−ト用接着剤をグラビアロールコート法によりコーティングし、次いで、100℃で30秒間、加熱処理して、厚さ4. 0g/m2 (乾燥状態)のドライラミネ−ト用接着剤層を形成した。
次いで、上記で形成したドライラミネ−ト用接着剤層の上に、厚さ50μmの無延伸ポリプロピレンフィルム重ね合わせてドライラミネ−ション法を利用して積層して、積層材を製造した。
(2).次に、上記で製造した積層材を構成する外面側の2軸延伸ナイロン6フィルムの面に、その10cm2当たり0.05mgの割合で35%過酸化水素水を加熱気化させ、そのミストを吹き付け、次いで、加熱エア−にて乾燥して滅菌処理を施した。
(3).次に、上記の積層材を2枚用意し、その最内層に位置する無延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向させて重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部の三方をヒ−トシ−ルして三方シ−ル型の液体小袋を製造し、次いで、その開口部から、例えば、醤油、ソ−ス、その他等の液状ないし粘体状の調味料を充填し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ルして、液体小袋包装体を製造した。
(実験例)
次に、上記の実施例1〜2で製造した積層材と、上記の比較例1〜2で製造した積層材について、下記のデ−タを測定した。
(1).酸素透過度の測定
これは、上記の実施例1〜2、および、比較例1〜2で製造した積層材について、温度23℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、オクストラン(OX−TRAN2/20)〕にて測定した。
(2).水蒸気透過度の測定
これは、上記の実施例1〜2、および、比較例1〜2で製造した積層材について、温度40℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、パ−マトラン(PERMATRAN3/31)〕にて測定した。
(3).残留過酸化水素量の測定
これは、上記の上記の実施例1〜2、および、比較例1〜2で製造した積層材を過酸化水素水のミス トを吹き付け、次いで、加熱エア−にて乾燥後、その積層材10cm2を水100mlに浸漬し、次いで、その水に溶出した過酸化水素濃度を酸素電極法にて測定した。
上記の実験結果を下記の表1に示す。
(表1)
┌────┬────────────┬─────────┐ │ │ 積層材 │ │ │ ├─────┬──────┤残留過酸化水素濃度│ │ │酸素透過度│水蒸気透過度│ │ ├────┼─────┼──────┼─────────┤ │実施例1│10.0 │ 5.5 │ 3.0 │ ├────┼─────┼──────┼─────────┤ │実施例2│ 3.7 │ 3.0 │ 3.0 │ ├────┼─────┼──────┼─────────┤ │比較例1│ 5.0 │ 4.5 │ 50.0 │ ├────┼─────┼──────┼─────────┤ │比較例2│100> │ 7.0 │ 50.0 │ └────┴─────┴──────┴─────────┘ 上記の表1において、酸素透過度の単位は、[cc/m2 /day・23℃・90%RH]であり、水蒸気透過度の単位は、[g/m2 /day・40℃・90%RH]であり、残留過酸化水素濃度の単位は、[ppm]である。
上記の表1に示す結果より明らかなように、実施例1〜2のものは、残留過酸化水素が殆ど認められず、また、酸素透過度および水蒸気透過度において良好であったが、これに対し、比較例1〜2のものは、残留過酸化水素濃度が著しく高いものであった。
本発明は、過酸化水素殺菌方法による食品、医薬品、その他等の無菌充填包装方式に適用することができ、耐過酸化水素バリア性に優れ、かつ、酸素透過性,水蒸気透過性等においても極めて優れ、更に、ラミネ−ト強度を有し、その貯蔵・保管ないし流通中に内容物の風味および食味等を損なうこがなく、例えば、醤油、ソ−ス、出し汁、香辛料、料理用酒類、その他等の液体ないし粘調体からなる調味料類、ス−プ類、果汁類、その他等の各種の液状ないし粘体状の飲食物を充填包装して、種々の形態からなる包装製品を製造し得る過酸化水素バリア性フィルムおよびそれを使用した積層材に関するものである。
本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムにいてその一例の層構成を示す概略的断面図である。 本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムにいてその一例の層構成を示す概略的断面図である。 図1に示す本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムを使用して製造した本発明に係る積層材についてその一例の層構成を示す概略的断面図である。 図2に示す本発明に係る過酸化水素バリア性フィルムを使用して製造した本発明に係る積層材についてその一例の層構成を示す概略的断面図である。 図3に示す本発明に係る積層材を使用して製袋した本発明に係る包装用袋についてその構成の一例を示す概略的斜視図である。 図3に示す本発明に係る積層材を使用して製袋した本発明に係る包装用袋に内容物を充填包装した包装製品ついてその構成の一例を示す概略的斜視図である。 プラズマ化学気相巻き取り式蒸着機の一例を示す概略的構成図である。
符号の説明
1 基材フィルム
2 耐過酸化水素保護膜
2a 化学気相成長法による無機酸化物の蒸着膜
2b 化学気相成長法による有機酸化硅素の蒸着膜
2c 低温プラズマ化学気相成長法による有機酸化硅素の蒸着膜
3 ヒ−トシ−ル性樹脂層
11 ヒ−トシ−ル部
12 開口部
13 内容物
14 上部ヒ−トシ−ル部
15 開封用切れ目
A 過酸化水素バリア性フィルム
B、B1 積層材
C 包装用袋
D 包装製品

Claims (6)

  1. 基材フィルムの片面または両面に、過酸化水素の吸着、浸透を阻止する耐過酸化水素保護膜を設けたことを特徴とする過酸化水素バリア性フィルム。
  2. 基材フィルムが、2軸延伸ポリエステル系樹脂フィルム、2軸延伸ポリアミド系樹脂フィルム、または、2軸延伸ポリオレフイン系樹脂フィルムからなることを特徴とする上記の請求項1に記載する過酸化水素バリア性フィルム。
  3. 耐過酸化水素保護膜が、化学気相成長法による無機酸化物の蒸着膜からなることを特徴とする上記の請求項1〜2のいずれか1項に記載する過酸化水素バリア性フィルム。
  4. 耐過酸化水素保護膜が、化学気相成長法による有機酸化珪素の蒸着膜からなることを特徴とする上記の請求項1〜3のいずれか1項に記載する過酸化水素バリア性フィルム。
  5. 耐過酸化水素保護膜が、低温プラズマ化学気相成長法による有機酸化珪素の蒸着膜からなることを特徴とする上記の請求項1〜4のいずれか1項に記載する過酸化水素バリア性フィルム。
  6. 基材フィルムの片面または両面に、過酸化水素の吸着、浸透を阻止する耐過酸化水素保護膜を設けた構成からなる過酸化水素バリア性フィルムからなり、更に、該過酸化水素バリア性フィルムを構成する基材フィルムの面、または、耐過酸化水素保護膜の面に、ヒ−トシ−ル性樹脂層を積層したことを特徴とする積層材。
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