JP2005230531A - 救急絆創膏 - Google Patents

救急絆創膏 Download PDF

Info

Publication number
JP2005230531A
JP2005230531A JP2004371708A JP2004371708A JP2005230531A JP 2005230531 A JP2005230531 A JP 2005230531A JP 2004371708 A JP2004371708 A JP 2004371708A JP 2004371708 A JP2004371708 A JP 2004371708A JP 2005230531 A JP2005230531 A JP 2005230531A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wound
wound surface
contact portion
surface contact
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004371708A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4134021B2 (ja
Inventor
Takao Maruoka
孝雄 丸岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2004371708A priority Critical patent/JP4134021B2/ja
Priority to KR1020050003548A priority patent/KR100644725B1/ko
Publication of JP2005230531A publication Critical patent/JP2005230531A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4134021B2 publication Critical patent/JP4134021B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60JWINDOWS, WINDSCREENS, NON-FIXED ROOFS, DOORS, OR SIMILAR DEVICES FOR VEHICLES; REMOVABLE EXTERNAL PROTECTIVE COVERINGS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES
    • B60J3/00Antiglare equipment associated with windows or windscreens; Sun visors for vehicles
    • B60J3/002External sun shield, e.g. awning or visor
    • B60J3/005External sun shield, e.g. awning or visor for side windows
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60JWINDOWS, WINDSCREENS, NON-FIXED ROOFS, DOORS, OR SIMILAR DEVICES FOR VEHICLES; REMOVABLE EXTERNAL PROTECTIVE COVERINGS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES
    • B60J3/00Antiglare equipment associated with windows or windscreens; Sun visors for vehicles
    • B60J3/02Antiglare equipment associated with windows or windscreens; Sun visors for vehicles adjustable in position
    • B60J3/0204Sun visors
    • B60J3/0213Sun visors characterised by the mounting means
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09FDISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
    • G09F21/00Mobile visual advertising
    • G09F21/04Mobile visual advertising by land vehicles
    • G09F21/048Advertisement panels on sides, front or back of vehicles

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)

Abstract

【課題】
一つの商品形態で、創傷部の治癒過程の初期段階から治癒促進及び保護段階まで全て対応できる新規な救急絆創膏を提供することを目的とする。
【解決手段】
人体貼着用のフィルム状ないしシート状の基材と、この基材における少なくとも一部に設けた創面接触部と、この創面接触部を覆うと共に、当該創面接触部の表面に着脱自在に仮固着された吸液性パッドとからなることを特徴とする救急絆創膏。
【選択図】 図3

Description

本発明は、創傷部の治癒を促進させ、更に、創傷による苦痛を軽減させるために用いられる救急絆創膏に関する。
日常生活において、切傷や擦傷などの外傷が発生した場合には、傷口の止血、防菌及び保護等を目的として、当該傷口(創傷面)に対して吸液性パッド付の絆創膏を当てて使用するのが一般的である。
ここで、イ.創傷部の管理について、受傷直後における創傷部の治癒過程の初期段階においては、消毒、傷口の止血、排液除去等のため吸液性パッドが必要であるが、治癒過程における治癒促進及び保護段階においては、寧ろ、創傷面に創傷治癒成分を含み、創傷部の治癒促進を実現する滲出液を適度に存在させる必要があるため、この滲出液を絆創膏における吸液性パッドに吸収させることは、創傷部の治癒を遅らせるので、創傷部の保護等の観点からも好ましくないのである。
さらに、この種自己治療の範囲内の所謂軽度創傷に対しては、一般消費者は絆創膏本来の効果と同等又は同等以上にボディーイメージの変化(傷口)を覆い隠すことに絆創膏の重要な役割を求めており、ロ.この観点からも吸液性パッドによる膨らみはマイナスであること、ハ.吸液性パッドの存在によって、曲面に貼り難く、しかも物理的な歪み等の発生で皮膚から剥がれやすい原因でもあること、ニ.絆創膏の適用部における周囲粘着部の剥離部、通気孔等を経由して外部の液体を吸液した場合、吸液性パッドの存在によって、液体保持性が強く、且つ、細菌の繁殖等、創傷面に様々な悪い作用を及ぼすこと、ホ、さらに吸液性パッドに起因する圧迫による血行不良は前段階の止血作用においては必要であるが、止血後の治癒過程における治癒促進及び保護段階において、吸液性パッドによる創傷部の圧迫には合理性がないこと、ヘ.又、吸液性パッドは通常保温性に優れているので、夏期等の高温時には一層創傷部の温度を高めて細菌の繁殖を活発化させ、その結果、創傷部の感染が発生し、著しく治癒が遅延することがある等の問題がある。
前記イ.からヘ.等の理由によって、吸液性パッドは必要な時期を過ぎれば可能な限り早く除去することが好ましいのである。
そして、創傷部の治癒促進及び保護段階においても創傷面を湿潤な環境に保つ、所謂ウェット法、また、創傷面を乾燥環境に導く、所謂ドライ法のいずれの方法の選択も創面被覆部の透湿度をコントロールすること等で、治癒促進に不可欠な創傷治癒成分を含む滲出液を失うことがなくなる。
ところが、市販の絆創膏にあっては、受傷直後における創傷部の治癒過程の初期段階において使用されることを前提として、創傷接触面にレーヨン不織布等の吸液性パッドを設けたものが殆どであり、このため、このような市販の絆創膏を長時間創傷面に接触させておくと、創傷部の治癒促進及び保護段階においても、なお吸液除去が継続し、必要な創傷治癒成分を含む滲出液をも除去したり、その他前記の様々な不具合が生じるのである。
ところで、治癒過程の初期段階を対象とした提案(特許文献1、4、5)、治癒促進及び保護段階においての使用に適している絆創膏の提案(特許文献2、3、6、7)がなされている。前記初期段階を対象とした提案(特許文献1、4、5)は創傷接触層と吸液層が剥離可能に積層されている。ところで、これらの文献が意図している本来の使用目的とは異なるが、仮に、この吸液層を除去して、創傷接触層のみを治癒促進及び保護段階において使用した場合、本来、創傷接触層としての機能、即ち、血液や排液をすみやかに通過させるものとして構成されており、創傷被覆層としての機能、即ち、被覆性及び保護・保持性等が欠如しているので、何らかの新たな被覆部材で保護する必要がある。
又、このように絆創膏と別体である被覆部材が必要となると、一般家庭においてその管理が困難になる上、取扱性及び経済性の観点から重大な問題があり、特に、絆創膏の重要な要素ある外観、簡便性及び携帯性等においても大きな問題があるので、一般用として実用化されていないのが現状である。
実公昭42−10467号公報 実開昭58−43428号公報 実開昭58−43429号公報 特開昭52−99984号公報 特開平4−212352号公報 特開平5−68691号公報 再公表WO98/36719
しかしながら、受傷直後における創傷部の治癒過程の初期段階において一般に市販されている絆創膏、又は前記特許文献1、4、5に記載の吸収部材を使用し、治癒促進及び保護段階において前記特許文献2、3、6、7に記載の如き絆創膏、或いは前記特許文献1、4、5に記載の吸収部材における吸収層を除去した状態で使用し、これに何らかの新たな被覆部材を使用するような選択的な使用方法では、緊急性、適用性、簡便性、携帯性、経済性、機能性及び外観等において著しく劣る結果、未だに実用化されていないのである。
又、前述のように、前記特許文献1ないし7に記載のような絆創膏は、一般市場において販売されていないことから、一般人がこれを入手することは不可能であり、結局、治癒促進及び保護段階においても市販の絆創膏を使用しているのが現状である。
即ち、従来の絆創膏において、創傷部の治癒過程における初期段階から治癒促進及び保護段階まで全てに対応できるような絆創膏は現在まで開発されるに至っていないのである。
そこで、本発明者は、このような問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、人体貼着用のフィルム状ないしシート状の基材と、この基材における少なくとも一部に設けた創面接触部と、この創面接触部を覆うと共に、当該創面接触部の表面に着脱自在に仮固着された吸液性パッドとからなることを特徴とする、本発明の救急絆創膏を開発するに至ったのである。
即ち、本発明者は、救急絆創膏として、基材の少なくとも一部に創面接触部を設け、この創面接触部を覆うと共に、当該創面接触部の表面に着脱自在に吸液性パッドを仮固着した構成のものを用いれば、受傷直後の創傷部における治癒過程の初期段階の創傷に対しては、吸液性パッドを備えたままの状態で使用して、創傷面に当該吸液性パッドを接触させ、止血の実現や創傷部からの血液や排液を円滑に吸収すると共に、傷口を適度に圧迫してこれを保護することができるのであり、一方、創傷部の治癒促進及び保護段階の創傷に対しては、着脱自在に仮固着されている吸液性パッドを取り外した状態で使用して創傷面に創面接触部を接触させることにより、吸液性パッドが創傷治癒成分を含む滲出液を吸収、喪失させるのを防ぎ、その結果、創傷部の治癒を促進させ、且つ、使用時のイメージや剥がれ防止の改善、入浴時等の水と接触する際の対策、血行改善、創傷部感染の防止の実現等、従来の絆創膏における前述の様々の問題が一挙に解決することができるとの知見を得たのである。
本発明は、前記知見に基づき完成されたものであり、一つの商品形態で、創傷部の治癒過程の初期段階から治癒促進更に保護段階に至るまでの全てに対応できる救急絆創膏を提供することを目的とする。
本発明に係る救急絆創膏においては、前記目的を達成するために、人体貼着用のフィルム状ないしシート状の基材と、この基材における少なくとも一部に設けた創面接触部と、この創面接触部を覆うと共に、当該創面接触部の表面に着脱自在に仮固着された吸液性パッドとからなることを特徴とする。
以下、本発明の救急絆創膏について詳細に説明する。
本発明に係る救急絆創膏においては、人体貼着用のフィルム状ないしシート状の「基材」と、この基材における少なくとも一部に設けた「創面接触部」と、この創面接触部を覆うと共に、当該創面接触部の表面に着脱自在に仮固着された「吸液性パッド」からなるものである。
本発明の救急絆創膏における前記「基材」としては、柔軟で絆創膏としての使用感を損ねるものでなければ、特に限定されるものではなく、既知の天然繊維及び/又は人造繊維で形成されたフィルムないしシート、又、高分子材料で形成されたフィルムないしシートを適宜選択して用いることができるのであり、又、これらの基材から選ばれた少なくとも2種以上を積層したフィルム状ないしシート状の積層体として用いても良いのである。
前記天然繊維及び/又は人造繊維から成るフィルムないしシートとしては、一般的には、紙、布、タオル、毛布、編み物、キルト、不織布又は織布等を挙げることができる。
又、前記天然繊維としては、例えば綿花、カポック、亜麻、ラミー、大麻、黄麻、しゅろ、マニラ麻、サイザル麻、コイヤー・ファイバー等の植物繊維、家蚕絹、柞蚕絹、羊毛(緬羊)、カシミア毛、ラクダ毛、アルパカ毛、モヘヤー、兎毛等の動物繊維が挙げられる。
更に、前記人造繊維としては、例えば人絹糸、スフ、ビスコース、ベンベルグ等の再生繊維、又はポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアクリル系繊維、ポリビニール・アルコール系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリクラール等の合成繊維、或いは酢酸人造繊維などの半合成繊維等が挙げられる。
一方、前記高分子材料で形成されたフィルムないしシートとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、セロファン、ポリクロロプレン、ポリアミノ酸、ニトリルゴム、ブチルゴム又はシリコーンゴムなどの合成樹脂や合成ゴム等を薄く形成したフィルムないしシートを用いることができるのであり、又、所望により、これらを発泡処理した通気性(透湿性)或いは非通気性(非透湿性)の発泡体も挙げられる。この場合、非通気性(非透湿性)のフィルムないしシート或いは発泡体においては、所望により、穿孔処理或いは延伸処理を施すことによって通気性(透湿性)を付与しても良いのである。
又、本発明に係る救急絆創膏においては、傷口に貼り付けたり、巻きつけたりして適用するものであり、その形状及び大きさについては特に限定されるものではないが、傷口の部位、例えば、指、肘、膝、その他の部分に応じて適宜決定すれば良いことから、その本体たる基材についても所望の形状及び大きさにも適宜決定すれば良いのである。
そして、本発明の救急絆創膏は、人体の適宜箇所に貼着して使用、適用されることから、前記基材の片面の少なくとも一部ないし全面にわたって粘着層が形成される。
この基材の片面の少なくとも一部ないし全面にわたって形成する粘着層としては、使用中に自然に剥離しない程度の粘着力を有し、しかも発汗等による水分に接触しても容易に粘着性を喪失しないものであれば特に限定されるものではないが、一般的には、既知の親油性粘着剤を用いて形成された粘着剤の層が挙げられる。
具体的には、例えば酢酸ビニル系粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘着剤、ポリビニルアセタール系粘着剤、塩化ビニル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ポリエチレン系粘着剤又はセルロース系粘着剤等の熱可塑性粘着剤、或いはニトリルゴム系粘着剤、ブチルゴム系粘着剤又はクロロプレン系粘着剤等のゴム系粘着剤が好適に用いられるのであり、その積層厚としては、特に限定されるものではないが、10〜70μm程度が一般的である。
そして、本発明に係る救急絆創膏においては、前記基材における少なくとも一部に「創面接触部」を設け、更に、この創面接触部の表面を覆う「吸液性パッド」を着脱自在に仮固着した点、に最も大きな特徴を有する。
即ち、本発明の救急絆創膏においては、受傷直後における創傷部の治癒過程の初期段階の創傷に対しては、前記吸液性パッドを備えたままの状態で使用して、創傷面に当該吸液性パッドを接触させることにより、創傷部から流出する血液や排液を吸収すると共に、傷口を保護することができるのであり、一方、創傷部の治癒促進更に創傷部の保護段階の創傷に対しては、仮固着されている吸液性パッドを取り外した状態で使用して、創傷面に創面接触部を接触させることにより、吸液性パッドが創傷治癒成分を含む滲出液を吸収、喪失させるのを防ぎ、その結果、創傷部の治癒を促進させ、且つ、使用時のイメージや剥がれ防止の改善、入浴時等の水と接触する際の対策、血行改善、創傷部感染の防止の実現等、従来の絆創膏における前述の様々の問題が一挙に解決することができるとの知見を得たのである。
本発明の救急絆創膏においては、前述のように構成することにより、一つの商品形態で、治癒過程の初期段階から治癒促進更に創傷面の保護段階までの全てに対応できるのである。
なお、本発明において、前記「創面接触部」とは、本発明の救急絆創膏を創傷部に貼着させた際に、創傷部を覆い、創傷面と創面接触部間内で主に創傷治癒成分を含む滲出液を滞留させて当該滲出液の喪失を防ぎ、ドライ法やウェット法のそれぞれに適した透湿性、通気性等を有し、通液性を多少有するものも含まれるのである。これは「創面接触部」が、基材における一部の場合には当該基材の層のみが創傷治癒成分を含む滲出液を滞留させて当該滲出液の喪失を防ぐように構成すれば良いのであり、又、基材の少なくとも一部に積層、固定されたフィルムないしシートの場合には、基材の層、粘着層、当該フィルムないしシートの積層体が創傷治癒成分を含む滲出液を滞留させて当該滲出液の喪失を防ぐように構成すれば良いのである。
更に具体的には、創面接触部を透湿度で管理することが好ましく、創面接触部の透湿度をウェット法の場合には、以下の方法で300g/m2・24h以下、より好ましくは100g/m2・24h以下程度にすることが好ましい。このように構成することにより、創傷治癒成分を含む滲出液を滞留させて当該滲出液の喪失を防ぐことができる結果、創傷面を湿潤な環境に保つことができるので、創傷面に痂皮を発生することが無くなって創傷部の治癒が迅速に且つ円滑に行える上、この吸液性パッドを取り外した救急絆創膏の剥離が皮膚を傷付けることなく容易に行えるのである。一方、創面接触部の透湿度をドライ法では300g/m2・24hを超え、且つ8,000g/m2・24h以下のものが好ましいのである。ドライ法において、創面接触部の透湿度が8,000g/m2・24hを超えると、創傷治癒成分を含む滲出液が過度に乾燥する結果、創傷面に必要な滲出液が不足ないし存在しなくなって創傷部の治癒促進を図ることができないので好ましくないのであり、従って、創面接触部の透湿度をドライ法では、特に、500〜4,000g/m2・24hの範囲とするのが望ましい。
ところで、透湿度の測定法であるが、高精度の低透湿度の測定法としてはJIS Z 0208の防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)が適当である。低透湿度から高透湿度の測定用としてはJIS K 7129のプラスチックフィルム及びシートの水蒸気透過度試験方法(機器測定法)又はJIS L 1099の繊維製品の透湿度試験方法等が存在するが、共にラミネート品の試験片装着には適しているものの精度の点で前者のJIS K 7129を選択した。
即ち、本発明において、100g/m2・24h以下の透湿度はJIS Z 0208で測定し、50〜10,000g/m2・24hの透湿度はJIS K 7129で測定した。この場合、創面接触部の透湿度が100g/m2・24h以下の場合には試験片の厚さや柔軟性等を考慮して精度の高い方法を採用した。
従って、本発明の救急絆創膏において、基材における少なくとも一部に設けられる「創面接触部」としては、創傷面と創面接触部の間で創傷治癒成分を含む滲出液を滞留させるものであれば特に限定されるものではないが、特に、創傷面に対して非固着性のものが剥離の際に当該創傷面を傷つけないので望ましい。この「創面接触部」としては、具体的には、例えば、まず、基材として非通液性のフィルムないしシートを用い、前記基材に粘着層を設ける際に、当該基材の少なくとも一部に非粘着層部を設け、当該非粘着層部を創面接触部として用いたものを挙げることができる。この非粘着層部とは粘着層を形成していない、基材が露出している状態をいう。
又、基材に粘着層を設けた後に、当該基材の少なくとも一部にフィルムないしシートを積層、固定し、このフィルムないしシートを創面接触部として用いたものなども挙げることができる。
ところで、このフィルムないしシートとしては、特に限定されるものではないが、ウェット法の場合には前述の高分子材料で形成された非通液性のフィルムないしシートの他、前述の通液性のフィルムないしシートの表面に粘着層を形成して透湿度が前記範囲になるように調整されたものが挙げられるのであり、一方、ドライ法の場合には、前述の高分子材料や前述の天然繊維更に人造繊維で形成され、且つ前述のように透湿度が調整されたフィルムないしシートが挙げられる。
又、ウェット法においては、創面接触部として、表面が平滑な支持体(例えばガラス板やアクリル板等)上に水分で膨潤させた親水性高分子材料(ハイドロコロイドを含む。)を塗布、乾燥してフィルム状ないしシート状に形成したもの、更にネット状に形成したもの、或いはこのフィルムないしシートに穿孔したものを用いると、創傷部から滲出液が大量に発生した場合、この滲出液を当該フィルムないしシート更にネットに吸収、保持させ、滲出液の有効利用を図ることにより創傷部の治癒促進を一層向上させることができるのである。
この親水性高分子材料としては、主として吸水してゲル化する高分子材料であれば特に制限されるものではなく、具体的には、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸及びその塩等の合成系吸水性高分子材料、デキストラン、ペクチン、プルラン又はゼラチンなどの如き天然系吸水性高分子材料、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース或いはそのナトリウム塩の如き半合成系吸水性高分子材料、更にこれらの親水性高分子材料と疎水性高分子材料との混合物等も挙げられるのであり、この場合、前記疎水性高分子材料としては、具体的には、例えば天然ゴム、或いはスチレンブロックコポリマー、ポリイソブチレン等の合成ゴムなどが挙げられる。そして、本発明においては、これらの親水性高分子材料或いは親水性高分子材料と疎水性高分子材料との混合物等から選ばれた1種ないしは2種以上の親水性高分子材料が挙げられるのである。
本発明に係る救急絆創膏においては、前述のように、創面接触部が創傷面に対して非固着性のフィルムないしシート或いはネットで形成されているものが好ましく、このフィルムないしシートとしては、撥水性の高分子材料で形成されたフィルムないしシート、前記親水性高分子材料で形成されたフィルムないしシート、フィルムないしシートの表面にシリコーン樹脂やフッ素樹脂等で撥水加工を施したもの、又はこれに穿孔処理を施したもの、或いは1平方センチメートル当たり縦44以上、横36以上の網目構造のネットなどが挙げられるのであり、更に、このネットに前述の創傷面に非固着性のフィルムないしシートを積層したものを用いても良いのである。
ところで、本発明に係る救急絆創膏においては、その創面接触部が非通液性のフィルムないしシートで形成されているもの、或いはその創面接触部に対応する部位が非通液性に形成されているものが創傷部の保護及び治癒促進等の観点から最も望ましい。この場合においても、創面接触部が、基材における一部の場合には当該基材が非通液性のフィルムないしシートで形成されていれば良いのであり、又、「創面接触部に対応する部位」とは、当該部位が基材の少なくとも一部に積層、固定されたフィルムないしシートの場合には、基材の層、粘着層、当該フィルムないしシートの積層体が非通液性のフィルムないしシートで形成されていれば良いのである。
つまり、本発明に係る救急絆創膏においては、当該救急絆創膏として、基材の少なくとも一部に創面接触部を設け、この創面接触部を覆うと共に、当該創面接触部の表面に着脱自在に吸液性パッドを仮固着すると、受傷直後における創傷部の治癒過程の初期段階の創傷に対しては、吸液性パッドを備えたままの状態で使用して、創傷面に当該吸液性パッドを接触させ、受傷直後の止血の実現や創傷部から滲み出る血液や排液を円滑に吸収させると共に、傷口面を保護することができるのであり、一方、治癒促進及び保護段階の創傷に対しては、仮固着されている吸液性パッドを取り外した状態で使用して創傷面に創面接触部を接触させることにより、創傷面の乾燥を防ぎ、当該創傷面を湿潤な環境に保つことができるのであり、このように、創傷面を湿潤な環境に保つことができる結果、創傷部の治癒が迅速に且つ円滑に行える上、この吸液性パッドを取り外した救急絆創膏の剥離が皮膚を傷付けることなく容易に行えるので、最も望ましいのである。
ところが、創面接触部が通液性のフィルムないしシート或いは積層体で形成されていると、創傷治癒成分を含む滲出液の蒸散、乾燥が発生し易く、又、外部から石鹸水等の汚水や雑菌が創傷部に入り、この汚水が創傷部の環境を悪化させたり、雑菌が創傷部で繁殖して化膿する等の恐れがあり、これらの理由から、創傷部の治癒促進や保護を図ることができなくなるのである。
そして、本発明に係る救急絆創膏においては、前記創面接触部の表面に「吸液性パッド」が着脱自在に仮固着される。
この吸液性パッドとしては、吸水性のシートで形成されたものであって、血液や排液と接触、吸収するものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、例えばティシュペーパーやタオル用紙等の家庭用薄葉紙更に吸取紙等の紙類、吸水性の発泡フィルム・シート(吸水性発泡ポリウレタン等の発泡体)、レーヨンやコットン等の吸水性を有する繊維で形成された不織布、織布、編み物又はガーゼ、又はレーヨンやコットン等の吸水性を有する繊維を含む不織布、織布又は編み物、或いは吸水性高分子材料を含浸、含有、練り込み、転写又は担持させて吸水性を増大させた不織布、織布、編み物又はガーゼ、更に前述の高分子材料で形成されたフィルムないしシートに吸水性高分子材料を含浸、含有、練り込み、転写又は担持させて吸水性を付与させたもの等が挙げられるのであり、これらを単一層或いは複数積層した積層体として用いても良いのである。
本発明の救急絆創膏においては、この吸液性パッドを前記創面接触部の表面に着脱自在に「仮固着」させるのであるが、本発明において、「仮固着」とは、吸液性パッドが創面接触部の表面に軽く付着している状態のことをいうのであり、従って、意識的に吸液性パッドを創面接触部から取り除こうとすると簡単に当該吸液性パッドを剥離できる程度の付着状態のことをいう。
本発明において、吸液性パッドを創面接触部の表面に着脱自在に仮固着させる方法としては、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、イ.創面接触部と吸液性パッドとを粘着力の弱い粘着剤などにより粘着させたり、ロ.創面接触部と吸液性パッドとの間における粘着層の表面にポリエチレンやポリプロピレン等の粉末を散布して粘着力を低下させたり、ハ.創面接触部が非粘着層部である場合、この非粘着層部の大きさより吸液性パッドを少し大きくし、吸液性パッドにおける創面接触部側の表面にシリコーン樹脂加工等による離型処理などを施し、当該吸液性パッドのはみ出た縁部を基材に設けた粘着層に粘着したり、ニ.創面接触部が粘着層に粘着したフィルムないしシートの場合、このフィルムないしシートの表面にシリコーン樹脂加工等による離型処理などを施して両者間の粘着力を低下させたり、ホ.静電的引力により創面接触部と吸液性パッドとを付着させたり、ヘ.粘着層を部分的に設けて粘着面積を小さく制御し、これによって、粘着力を低下させる方法などが挙げられる。
ところで、吸液性パッドの材質等によっては、創面接触部から吸液性パッドを除去する際に、当該吸液性パッドや粘着剤の一部が創面接触部に残留することがある。これを防止するために、吸液性パッドにおける創面接触部側にポリエチレンやポリエステル等の無孔フィルムや有孔フィルム、ネット状物等を残留防止用のフィルムないしシートとして接着又は融着等の方法により積層、固定したり、同様に、吸液性パッドの創面接触部側にポリエチレン等の樹脂を用いて塗布或いはスプレー等の方法で加工し、吸液性パッドにおける繊維相互間の結合力を高めて創面接触部からの剥離除去時に吸液性パッドや粘着剤の一部が創面接触部に残留することを防止することが好ましい。
本発明に係る救急絆創膏においては、前記構成を有する救急絆創膏であり、人体貼着用のフィルム状ないしシート状の基材と、この基材における少なくとも一部に設けた創面接触部と、この創面接触部を覆うと共に、当該創面接触部の表面に着脱自在に仮固着された吸液性パッドとからなることを特徴とし、一つの商品形態で、創傷部の治癒過程の初期段階から治癒促進、更に創傷面の保護段階に至るまで全てに対応できるのである。
即ち、本発明に係る救急絆創膏においては、当該救急絆創膏として、基材の少なくとも一部に創面接触部を設け、この創面接触部を覆うと共に、当該創面接触部の表面に吸液性パッドを着脱自在に仮固着した構成にしているから、受傷直後における創傷部の治癒過程の初期段階の創傷に対しては、吸液性パッドを備えたままの状態で使用して、創傷面に当該吸液性パッドを接触させ、受傷直後の止血の実現や創傷部から滲み出る血液や排液を円滑に吸収させると共に、傷口面を保護することができるのであり、一方、治癒促進及び保護段階の創傷に対しては、着脱自在に仮固着されている吸液性パッドを取り外した状態で使用して創傷面に創面接触部を接触させることにより、創傷治癒成分を含む滲出液の喪失を防ぎ、治癒を促進させ、且つ、使用時のイメージの改善、剥がれ防止の改善、入浴時等の浸水時の対策、血行改善、創傷部の感染防止等に優れた効果が認められるうえ、前記吸液性パッドを取り外した救急絆創膏の剥離が創傷面を損傷することなく容易に行えるなどの効果を奏するのである。
又、本発明に係る救急絆創膏において、創面接触部が非粘着層部である場合、この非粘着層部が創傷面に接触した状態で当該救急絆創膏が創傷部箇所に適用されるから、その取り付けの際に、粘着層と創傷面との接触が全く無くなるので、救急絆創膏を剥離する際に創傷面を全く傷付けることがなく、極めて安全に使用できるなどの効果を奏するのである。
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
図1において、(a)図は実施例1に係る本発明の救急絆創膏を示す模式断面図であり、又、(b)図はその剥離紙の一部を除去した状態を示す斜視図であり、図2は、その剥離紙を除去した状態を示す模式断面図であり、図3において、(a)図はその創面接触部を基材に残し、他の部材を除去している状態を示す模式断面図であり、又、(b)図はその斜視図であり、図4はその創面接触部を基材に残し、他の部材を除去した状態を示す模式断面図であり、この救急絆創膏は、以下のように製造されたものである。
図1ないし図4に示すように、基材として、肌色コットン不織布(坪量55g/m2)1にアクリル系粘着剤を粘着層2の存在部5mm、欠落部0.5mmのパターンでスジ状に30g/m2の坪量で塗布、形成したものを用いた。
図1及び図2に示すように、吸液性パッド4としてレーヨン・ポリオレフィン系不織布(坪量90g/m2 創傷部接触面と反対側の面が肌色)を用い、この両面にポリエチレンネット(坪量12g/m2)を、その片面は残留防止シート5として、又、その他面は創傷面に対して非固着性シート6として、それぞれ融着、積層した。又、図3(a)・(b)及び図4に示すように、前記残留防止シート5の全面に、必要な時に、当該残留防止シート5と共に剥離除去することが可能な程度の接合力を有するアクリル系粘着剤を20g/m2の坪量で塗布して粘着層8を形成したのち、更に、図2に示すように、この粘着層8面に有孔ポリエチレンフィルム(坪量20g/m2 透湿度がJIS K 7129法で3750g/m2・24h)を創面接触部3として仮固着した。これを20mm×30mmにカットしたのち、前記創面接触部3の露出面を前記コットン不織布1の粘着層2に貼付、固定した。次いで、図1(a)・(b)に示すように、これらを挟むように剥離紙7を、前記コットン不織布1における粘着層2に積層、貼着したのち、吸液性パッドなどの積層体が中央に位置するように40mm×55mmに切断して、本発明の救急絆創膏を得た。尚、7aは剥離紙7に設けたスリットである。
図5において、(a)図は実施例2に係る本発明の救急絆創膏を示す模式断面図であり、又、(b)図はその剥離紙の一部を除去した状態を示す斜視図であり、図6は、その剥離紙を除去した状態を示す模式断面図であり、図7において、(a)図はその創面接触部を基材に残し、他の部材を除去している状態を示す模式断面図であり、又、(b)図はその斜視図であり、図8はその創面接触部を基材に残し、他の部材を除去した状態を示す断面図であり、この救急絆創膏は、以下のように製造されたものである。
図5ないし図8に示すように、基材として、キャリヤーフィルム(坪量50g/m2)9付きウレタンフィルム(坪量25g/m2)10の全面にアクリル系粘着剤を30g/m2の坪量で塗布して粘着層2を形成したものを用いた。
図5及び図6に示すように、吸液性パッド4としてレーヨン・ポリオレフィン系不織布(90g/m2 創傷部接触面と反対側の面が肌色)を用い、この両面にポリエチレンネット(坪量12g/m2)を、その片面は残留防止シート5として、又、その他面は創傷面に対して非固着性シート6として、それぞれ融着、積層した。又、図7(a)・(b)及び図8に示すように、前記残留防止シート5の全面に、必要な時に、当該残留防止シート5と共に剥離除去することが可能な程度の接合力を有するアクリル系粘着剤を20g/m2の坪量で塗布して粘着層12を形成したのち、さらにこの粘着層12面にポリエチレンフィルム(坪量20g/m2、透湿度がJIS Z 0208法で30g/m2・24h)を創面接触部11として仮固着した。これを20mm×30mmにカットしたのち、前記創面接触部11の露出面を前記ウレタンフィルム10における粘着層2に貼付、固定した。次いで、図5(a)・(b)に示すように、これらを挟むように剥離紙7を、前記ウレタンフィルム10における粘着層2に積層、貼着したのち、吸液性パッドなどの積層体が中央に位置するように40mm×50mmに切断して、本発明の救急絆創膏を得た。尚、7aは剥離紙7に設けたスリットである。
実施例1において、外形寸法が20mm×72mmであり、又、吸液性パッド寸法が12mm×23mmであること以外は、実施例1と同様の材料を用い、また実施例1と同様の方法で製造して、本発明の救急絆創膏を製造した。
実施例2において、外形寸法が20mm×72mmで、吸液性パッド寸法が12mm×23mmであり、更に基材がキャリヤーフィルムなしのウレタンフィルム(坪量45g/m2)であること以外は、実施例2と同様の材料を用い、また実施例2と同様の方法で製造して、本発明の救急絆創膏を製造した。
そして、実施例1〜実施例4に係る救急絆創膏においては、受傷直後の創傷部における治癒過程の初期段階では、前記吸液性パッドを備えたままの状態で使用して、創傷面に当該吸液性パッドを接触させることにより創傷部から滲み出る血液や排液を吸収させると共に、傷口を保護することができるのである。
一方、治癒促進及び保護段階の創傷に対しては、着脱自在に仮固着されている吸液性パッドをはずして、創面接触部を露出し、創傷面に創面接触部を接触させて使用して創傷治癒成分を含む滲出液の喪失を防ぐことができるのである。
即ち、実施例1〜実施例4に係る本発明の救急絆創膏は、いずれも一つの商品形態で、創傷部の治癒過程の初期段階から治癒促進、更に保護段階に至るまで全てに対応できるのである。
・使用試験効果について
自己治療に用いられる一般用絆創膏に求められているものは創傷部の治癒促進や保護作用の他、使用時の外観、簡便性、適用性、携帯性、経済性、緊急性、機能性等である。絆創膏を構成する部材のうち、吸液性パッドの果す役割は大きく、主要な作用は止血と排液の吸収、除去である。しかしながら、この吸液性パッドを必要とする期間は、通常、受傷後24時間以内(止血と排液吸収を実現し得る時間)で、これ以降は基本的には必要がなく、寧ろ吸液性パッドが存在することによる弊害が大きいのである。
具体的には、例えば、「1.吸液性パッドが存在すると、治癒段階においては重要な創傷治癒成分を含む滲出液をも吸収、除去すること。2.絆創膏の使用にはボデーイメージの変化を小さくすることが求められており、この観点からもパッドによる膨らみはマイナスであること。3.吸液性パッドの存在によって曲面に貼り難く、且つ、物理的な歪み等の発生で皮膚から剥がれやすい原因ともなっていること。4.絆創膏における周囲粘着部の剥離部、通気孔等を経由して外部の液体を吸液した場合、吸液性パッドの液体保持性が強いので不快感のみならず創傷部を浸軟させ、さらに治癒経過の創傷を逆に悪化させたり、細菌の繁殖等、創傷部に様々な悪い作用を及ぼすこと。5.吸液性パッドに起因する圧迫による血行不良は、受傷直後における創傷部の初期段階の止血作用においては必要であるが、止血後の治癒過程における治癒促進及び保護段階において、吸液性パッドによる創傷部の圧迫は創傷治癒の観点から悪条件となること。6.吸液性パッドは通常保温性に優れているので、夏期等の高温時には一層創傷部の温度を高めて細菌の繁殖を活発化させ、その結果、創傷部の感染が発生し、著しく治癒が遅延することがある。」、
等の弊害がある。
従って、本発明のように、吸液性パッドを着脱可能に構成することは極めて重要なことであり、このことは、以下の創傷部の治癒試験や使用試験で評価、確認することができるのである。
・創傷部の治癒試験
又、前記の実施例1及び実施例2の救急絆創膏を用い、以下の創傷部治癒試験を行った。
前記の実施例1及び実施例2の救急絆創膏をエチレンオキサイドガスで減菌処理したものを試験のそれぞれの検体とし、動物による使用試験を実施した。試験は家兎の背部皮膚を剃毛し、アルコールで消毒したのち4ケ所を選んで直径10mmの円形に表皮を切除する。この表皮剥離創傷部に各実施例の検体2個ずつを用いて、各検体の中央部、即ち、吸液性パッドが位置するように貼付固定した。この場合、実施例2においては表皮剥離創傷部に貼付固定後、キャリヤーフィルムを除去した。これらを一日後に新しい検体と交換した。その時、各実施例の2個の検体のうち、一方は吸液性パッドを除去して露出させた創面接触部を、他方は吸液性パッドをそれぞれ表皮剥離創傷部に貼付、固定した。更に、開始三日後に同様の操作で新しい検体と交換すると共に、その交換の際に創傷部の治癒経過を肉眼で観察した。
又、このように検体を交換した後、更に、三日間放置した後、つまり、試験開始六日間経過した後、それぞれ、検体を剥離すると共に、その剥離後、創傷部の治癒状態を肉眼で観察した。
この3日後と6日後の創傷部の治癒状態の結果を表1に示す。
Figure 2005230531
表1に示す結果から、実施例1・2共に、一日後以降吸液性パッドを除去した方が、吸液性パッドを除去しなかった方よりも、明らかに創傷部の治癒を促進し、浮腫、紅班の消失も早いことが認められた。この原因は、一日後以降吸液性パッドを除去することによって、創傷治癒成分を含む滲出液の喪失を防いだからであると解される。
・使用試験
試験者:両方の手、指に機能的な異常がなく、皮膚病はじめ皮膚の乾燥、作業等の原因で一部欠損、変形、摩耗等の異常もない正常皮膚を有するもので、且つ、連続する4日間ほぼ同様な作業工程(事務職の範囲内)をほぼ同様な作業環境で計画的に行えるもの10名(男子5名、女子5名)を試験者とした。
検体:前記実施例1〜実施例4のものを用いた。
実施例1〜実施例4であって吸液性パッド付き救急絆創膏をそれぞれ実施例1、実施例2、実施例3、実施例4とし、又、実施例1〜実施例4であって吸液性パッドを除去したものをそれぞれ実施例1−0、実施例2−0、実施例3−0、実施例4−0とした。
試験方法:午前10時に右手甲部の第2、3、4の各基節骨と中手骨の関節部に対応する箇所に実施例1をその吸液性パッドが中心となるようにして貼付し、又、右手甲部の第2基節骨と中節骨の関節部に対応する箇所に実施例3をその吸液性パッドが中心となるように指に巻き付けて貼付する。同様に左手に実施例1−0、3−0を創面接触部が中心となるように貼付する。その日の午後3時に除去するまで、1時間毎に計5回、約15秒間やわらかく手指を洗浄し、タオルで拭き取る。最後の洗浄後、直ちに検体を除去して吸液性パッド、創面接触部及び貼付箇所の皮膚の状態等を観察し、次の評価の項に従って評価する。洗浄方法の細部、貼付試験時間中の作業内容等については試験者それぞれが4日間ほぼ同様の行動を行うようにした。
第2日目は前記検体で貼付箇所を左右反対とする。つまり右手においては逆に、前記と同様に、実施例1−0、実施例3−0を貼付し、左手においては逆に、前記と同様に、実施例1、実施例3を貼付した。そして、その日の午後3時に除去するまで、前記と同様の評価試験を行った。このように評価試験を行った理由は右手と左手の違いに起因する不公正差をなくするためである。
又、第3日目は午前10時に右手甲部の第2、3、4の各基節骨と中手骨の関節部に対応する箇所に実施例2をその吸液性パッドが中心となるようにして貼付し、又、右手甲部の第2基節骨と中節骨の関節部に対応する箇所に実施例4をその吸液性パッドが中心となるように指に巻き付けて貼付固定する。この場合、実施例2においては貼付固定後、キャリヤーフィルムを除去した。同様に左手に実施例2−0、実施例4−0を創面接触部が中心となるように貼付する。そして、その日の午後3時に除去するまで、前記と同様の評価試験を行った。
更に、第4日目は前記検体で貼付箇所を左右反対とする。つまり右手ににおいては逆に、前記と同様に、実施例2−0、実施例4−0を貼付し、左手においては逆に、前記と同様に、実施例2、実施例4を貼付した。そして、その日の午後3時に除去するまで、前記と同様の評価試験を行った。
評価:()内は評価点数、同一検体についての左右の手指の評価点数を合わせ、更に前記10名(男子5名、女子5名)の合算値で評価した。
A.ボディーイメージについて B.貼付時違和感について
・目立たない(2) ・違和感ない(2)
・やや目立つ(1) ・やや違和感(1)
・目立つ(0) ・違和感あり(0)
C.歪みによる剥がれについて
・剥がれなし(2)
・少し剥がれ(1)
・剥がれあり(0)
D.液体侵入による不快感
・侵入なく、不快感なし(2)
・侵入あり、やや不快感あり(1)
・侵入あり、不快感あり(0)
その結果を表2に示す。
Figure 2005230531
判定:A.ボディーイメージについては吸液性パッドの影響は極端に大きく、肌色に変え
ても尚且つ、改善できなかった。これは指部に貼付したものでも同様な傾向であ
ることが認められた。
B.貼付時違和感についても前記A.と同様、吸液性パッドが極端な影響を有して
いることが認められた。
C.剥がれについては指部以外の箇所に貼付したものは殆ど着脱による差異がなく
共に良好であるが、指部に貼付したものは吸液性パッドの影響が明確に確認され
た。
D.液体侵入に関しては不織布タイプがより影響を受けやすい傾向にあるが、吸液
性パッドの影響が極めて大きいことはこれについても同様であることが認められ
た。
以上の結果から、吸液性パッドを必要とする期間は、通常、受傷後初期段階であり、止血と排液吸収を行った後は基本的には必要がなく、寧ろ吸液性パッドが存在することによる弊害が大きいことが認められる。
図1において、(a)図は実施例1に係る本発明の救急絆創膏を示す模式断面図であり、又、(b)図はその剥離紙の一部を除去した状態を示す斜視図である。 図2は、実施例1に係る本発明の救急絆創膏の剥離紙を除去した状態を示す模式断面図である。 図3において、(a)図は実施例1に係る本発明の救急絆創膏において創面接触部を基材に残し、他の部材を除去している状態を示す模式断面図であり、又、(b)図はその斜視図である。 図4は実施例1に係る本発明の救急絆創膏において創面接触部を基材に残し、他の部材を除去した状態を示す模式断面図である。 図5において、(a)図は実施例2に係る本発明の救急絆創膏を示す模式断面図であり、又、(b)図はその剥離紙の一部を除去した状態を示す斜視図である。 図6は、実施例2に係る本発明の救急絆創膏の剥離紙を除去した状態を示す模式断面図である。 図7において、(a)図は実施例2に係る本発明の救急絆創膏において創面接触部を基材に残し、他の部材を除去している状態を示す模式断面図であり、又、(b)図はその斜視図である。 図8は実施例2に係る本発明の救急絆創膏において創面接触部を基材に残し、他の部材を除去した状態を示す断面図である。
符号の説明
1 肌色コットン不織布
2 粘着層
3 創面接触部
4 吸液性パッド
5 残留防止シート
6 非固着性シート
7 剥離紙
7a スリット
8 粘着層
9 キャリヤーフィルム
10 ウレタンフィルム
11 創面接触部
12 粘着層

Claims (6)

  1. 人体貼着用のフィルム状ないしシート状の基材と、この基材における少なくとも一部に設けた創面接触部と、この創面接触部を覆うと共に、当該創面接触部の表面に着脱自在に仮固着された吸液性パッドとからなることを特徴とする救急絆創膏。
  2. 基材における少なくとも一部に非粘着層部を設け、この非粘着層部が創面接触部である請求項1に記載の救急絆創膏。
  3. 創面接触部が、基材の少なくとも一部に積層、固定されたフィルムないしシートである請求項1に記載の救急絆創膏。
  4. 創面接触部が、創傷面に対して非固着性のフィルムないしシートで形成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の救急絆創膏。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の救急絆創膏においてその創面接触部が非通液性のフィルムないしシートで形成されている救急絆創膏。
  6. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の救急絆創膏においてその創面接触部に対応する部位が非通液性に形成されている救急絆創膏。
JP2004371708A 2004-01-23 2004-12-22 救急絆創膏 Expired - Fee Related JP4134021B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004371708A JP4134021B2 (ja) 2004-01-23 2004-12-22 救急絆創膏
KR1020050003548A KR100644725B1 (ko) 2004-01-23 2005-01-14 구급 반창고

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004048706 2004-01-23
JP2004371708A JP4134021B2 (ja) 2004-01-23 2004-12-22 救急絆創膏

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005230531A true JP2005230531A (ja) 2005-09-02
JP4134021B2 JP4134021B2 (ja) 2008-08-13

Family

ID=35014060

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004371708A Expired - Fee Related JP4134021B2 (ja) 2004-01-23 2004-12-22 救急絆創膏

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4134021B2 (ja)
KR (1) KR100644725B1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011065724A2 (ko) * 2009-11-30 2011-06-03 김봉조 구급 반창고
KR102095229B1 (ko) * 2019-07-03 2020-03-31 이민우 상처 압박 수단을 갖는 실리콘젤 시트
WO2020116074A1 (ja) * 2018-12-07 2020-06-11 住友化学株式会社 偏光板および表示装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4616644A (en) * 1985-06-14 1986-10-14 Johnson & Johnson Products, Inc. Hemostatic adhesive bandage
US5056510A (en) * 1989-04-13 1991-10-15 The Kendall Company Vented wound dressing
KR0156679B1 (ko) * 1996-06-01 1998-12-15 김승호 일회용 반창고
KR200143441Y1 (ko) 1996-10-22 1999-06-15 최병식 소독용 소독구가 부설된 일회용 밴드
US5780048A (en) 1997-03-20 1998-07-14 Lee; Chung Chih First aid bandage dressing system and method of application thereof
JP2000300600A (ja) 1999-04-20 2000-10-31 Taisho Pharmaceut Co Ltd 救急絆創膏
JP2002248124A (ja) 2001-02-23 2002-09-03 Nitto Denko Corp 医療用貼付材及び救急絆創膏
KR20050076805A (ko) * 2004-01-23 2005-07-28 한웅코텍 주식회사 구급 반창고

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011065724A2 (ko) * 2009-11-30 2011-06-03 김봉조 구급 반창고
WO2011065724A3 (ko) * 2009-11-30 2011-10-20 김봉조 구급 반창고
WO2020116074A1 (ja) * 2018-12-07 2020-06-11 住友化学株式会社 偏光板および表示装置
KR102095229B1 (ko) * 2019-07-03 2020-03-31 이민우 상처 압박 수단을 갖는 실리콘젤 시트

Also Published As

Publication number Publication date
JP4134021B2 (ja) 2008-08-13
KR20050076812A (ko) 2005-07-28
KR100644725B1 (ko) 2006-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2021519184A (ja) ヒドロゲルバンデージ
US20180064843A1 (en) Wound dressing
RU2597566C2 (ru) Суперабсорбирующая тонкая адгезивная повязка, ее применение при лечении хронических поражений
RU2586313C2 (ru) Абсорбирующая гидроцеллюлозная повязка, ее применение при лечении хронических и острых поражений
JPH04227259A (ja) やけど手当用品
KR20140054331A (ko) 활성탄을 함유하는 상처 드레싱
JP2007296361A (ja) 粘着包帯
JP6679567B2 (ja) 2段階式創傷包帯アセンブリ
CN106572922B (zh) 伤口敷料组件
GB2531344A (en) Composite wound dressing
KR20120003231U (ko) 카르복시 메틸셀룰로오스 섬유를 이용한 창상피복재
KR102026319B1 (ko) 개량형 상처치료용 부재
JP7396771B2 (ja) 通気性の粘着包帯
KR100644725B1 (ko) 구급 반창고
WO2019119292A1 (zh) 一种贴覆结构
JPH0810283A (ja) 貼付材
JPH09327508A (ja) 医療用シート材
CN217744799U (zh) 一种防止伤口粘连的藻酸盐敷料
KR100415259B1 (ko) 화상환부용 붕대 및 그의 제조방법
JP2869560B2 (ja) 機能性包体
KR200242189Y1 (ko) 반창고
JPH0636816Y2 (ja) 貼付剤
JPH08107909A (ja) 創面保護材
JP2005111205A (ja) 創傷ドレッシング材
JPH0838544A (ja) 適合性絆創膏

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070906

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20070907

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20071004

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071004

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20071120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071218

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080513

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080602

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140606

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees