JP2005227676A - 潤滑剤塗布装置及びこれを用いるプロセスカートリッジ、画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 固形潤滑剤を感光体や中間転写ベルトに塗布すし、潤滑剤を用いる事の起因する不具合を最小限に抑え、潤滑剤としての効果を十分に発揮させることにより、感光体、中間転写ベルトの寿命を延ばすことができる潤滑剤塗布装置を提供する。
【解決手段】 脂肪酸金属塩からなる潤滑剤500と固形潤滑剤500を被塗布部材2に塗布する塗布部材502と被塗布部材2に塗布された固体潤滑剤500を薄層にする均し部材503とを備える潤滑剤塗布装置において、前記均し部材503は、被塗布部材上2の固体潤滑剤500の薄層を8〜12nmにする。
【選択図】 図10

Description

本発明は、潤滑剤を塗布して薄層を形成する潤滑剤塗布装置に関するものである。さらに、この潤滑剤塗布装置を用いて、静電複写プロセスによる画像形成を行うプロセスカートリッジ、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置に関するものである。
(電子写真方式における潤滑剤)
電子写真方式の画像形成は、光導電現象を利用して感光体上に静電的な電荷の像(静電潜像)を形成し、この静電潜像に着色した帯電微粒子(トナー)を静電力で付着させて、可視像とするプロセスである。この電子写真方式の画像形成装置において、その主要部品である感光体や中間転写ベルトに、各種ワックスやフッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等)や高級脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛等)を潤滑剤として塗布するという技術がある。この技術は、電子写真のクリーニングプロセス、すなわち、感光体や中間転写ベルトに残留したトナーをクリーニングブラシやクリーニングブレードで掻き取るというプロセスで起こる不具合を解消するために用いられるものである。
一つの不具合は感光体や中間転写ベルトの長寿命化である。感光体や中間転写ベルトの寿命は、主に、クリーニングブラシやクリーニングブレードとの機械的摺擦による摩耗で決定されることが明らかになっている。そこで、潤滑剤を感光体や中間転写ベルトに塗布することにより、これらの表面の摩擦係数を低下させ、摩耗低減を図ることがおこなわれている。
もう一つの不具合は、クリーニング性の向上である。潤滑剤を表面に塗布することにより、表面の摩擦係数が減少し、表面に付着した付着物を表面から容易に除去することができる。すなわち、紙等の最終的な記録媒体に転写しきれず、感光体や中間転写ベルト上に残留してしまったトナーを、容易に除去することができるようになる。近年、重合法により調整された球形状トナーが用いられ始めているが、これらは粒径分布が揃っており、かつ、小粒径化も効率良くおこなえることから、画質が向上することが明らかになっている一方で、感光体上からのクリーニングが難しくなるという問題点もある。そのような技術的背景からも、潤滑剤を用いることによるクリーニング性向上は、今後、更に重要な技術となると考えられる。
(潤滑剤塗布方法)
これらの潤滑剤は微量ずつ、粉体の形態で感光体表面に供給されるのであるが、その具体的な方法としては、特許文献1に開示されているように、ブラシなどの塗布手段によりブロック上に固形成形された潤滑剤を削り取って塗布する方法や、特許文献2に開示されているように、トナーに外添して感光体に供給する方法等がある。ただし、トナーに外添して感光体に潤滑剤を供給する場合、その供給量が出力する画像面積に依存し、常に感光体表面全面に供給することはできない為、簡易な装置構成で、かつ、感光体表面全面に安定に潤滑剤を供給しようとした場合、固形潤滑剤をブラシで削り取って塗布する方法が良い。
(潤滑剤の塗布状態制御)
しかし、潤滑剤を感光体上に塗布する場合、摩耗防止とクリーニング性向上という効果を最大限に発揮させる為には、その塗布量、更には、その塗布状態を制御することが非常に重要である。潤滑性の発現を重視するのであれば、ある一定量以上の潤滑剤を供給し続ければ良いが、その一方で、過剰に供給を続けると、潤滑剤が現像器に混入してしまい、トナーの帯電量が制御できなくなるという不具合もあることが明らかになっている。また、近年の複写機・プリンターの小型化の傾向から、各要素部品の小型化は重要な技術となりつつあり、固形潤滑剤も必要以上に大きなものを装置の搭載する事は好ましくない。
これまで、潤滑剤の塗布状態を制御する様々な方法が提案されている。特許文献3では温度環境によって、感光体に対する固形潤滑剤の加圧力、もしくは、固形潤滑剤に接する塗布ブラシの回転速度を制御している。特許文献4では感光体の単位回転数あたりの潤滑剤塗布量を規定している。特許文献5では画像形成情報に応じて、塗布ブラシの回転数等を制御している。
特開2000−162881号公報 特許第2859646号公報 特開平9−62163号公報 特開2000−75752号公報 特開2002−24485号公報
しかしながら、特許文献1ないし特許文献5に記載の発明は、潤滑剤の塗布状態を間接的に制御したものであり、感光体や中間転写ベルト上の塗布状態を直接観測して制御したものではない。例えば、特許文献3及び特許文献5は、ブラシの回転数や固形潤滑剤の加圧力等を制御したものであり、実際に潤滑剤がどのように感光体、中間転写ベルト上に塗布されているかは明らかでない。また、特許文献4は、潤滑剤塗布量を規定しているが、この潤滑剤塗布量は正確には固形潤滑剤の消費量であり、感光体上の潤滑剤の量ではない。何故なら、ブラシを介して塗布する方法では、粉体状の潤滑剤が、常時、ブラシに付着しており、かつ、潤滑剤がブラシ、感光体へと移動する際に、その一部が振り落とされてしまうからである。
また、これまで、感光体上の潤滑剤としては、粉体状のものが点在している様子が観察されていただけであって、粉体状のもの以外に潤滑剤が感光体上に塗布されている状態を観察又は定量的に評価することに着目されていなかった。
そこで、本発明は、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、固形潤滑剤を感光体や中間転写ベルトに塗布し、これらの潤滑剤塗布装置による感光体上の潤滑剤の存在状態を評価したうえで、潤滑剤を用いる事の起因する不具合を最小限に抑え、潤滑剤としての効果を十分に発揮させることにより、感光体、中間転写ベルトの寿命を延ばすことができる潤滑剤塗布装置を提供することを課題とする。さらに、この潤滑剤塗布装置を備える画像形成装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
上記目的を達成する為に、本発明者が鋭意検討をおこなったところ、潤滑性を十分に発揮できる塗布状態について、特に潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を始めとする脂肪酸金属塩を用いた場合に関して、下記の知見を得た。固形潤滑剤を、ブラシ等を介して感光体表面に塗布すると、感光体表面には粉体状の潤滑剤が塗布されるが、この状態のままでは潤滑性は十分に発揮されない為、これらを均す部材が必要である。この均し部材により、潤滑剤の皮膜化が進行することで、潤滑剤はその潤滑性を十分に発揮できるようになる。更に、この皮膜化した潤滑剤の膜厚が、X線入射角に対するX線反射率からParrattのシミュレーションにより膜厚を求めるX線反射率解析方法で、8〜12nmとなるときに、潤滑性を十分に発揮でき、感光体の長寿命化に関して大きな効果があることがわかった。
本発明は以上の知見に基づき、考案されたものである。すなわち、本発明は、脂肪酸金属塩からなる固形潤滑剤と、該固形潤滑剤を削り取り、像担持体上に塗布する塗布部材と、前記塗布機構の下流側に設けられ、像担持体上に塗布された前記潤滑剤の層の厚さを、8〜12nmとするならし部材とを備えることを特徴とする潤滑剤塗布装置である。また、この潤滑剤塗布装置を用いるプロセスカートリッジ、画像形成装置である。
したがって、上記解決するための手段によって、本発明の潤滑剤塗布装置は、被塗布部材表面に潤滑剤の薄膜を形成することができる。また、この膜厚を8〜12nmに塗布することができるという効果を奏するものである。
また、本発明のプロセスカートリッジ、画像形成装置では、像担持体上に潤滑剤厚さ8〜12nmの薄層を形成することで、感光体表面のクリーニングブレードとの摩擦係数を軽減して感光体の削れ量を低く抑えることができるという効果を奏するものである。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
図1は、本発明を適用した画像形成装置の一例である。図1において、画像形成装置(1)は、図1中時計方向に回転駆動される像担持体(2)が収納されており、像担持体(2)の周囲に、帯電ローラ(3)、書込部(4)、現像部(5)、転写部(7)、紙分離部、クリーニング部(13)、像担持体除電部(8)、電圧印加部(16)、固形潤滑材(500)、ファーブラシ(502)等がある。
画像形成装置(1)は、図示しないが複数枚の記録紙を収納する給紙カセットを備えており、給紙カセット内の記録紙は、図示しない給紙ローラにより1枚ずつ図示しないレジストローラ対でタイミング調整された後、紙転写部(7)と像担持体(2)の間に送り出される。
画像形成装置(1)は、像担持体(2)を図1中時計方向に回転駆動して、像担持体(2)を帯電ローラ(3)で一様に帯電した後、書き込み部(4)により画像データで変調されたレーザを照射して像担持体(2)に静電潜像を形成し、静電潜像の形成された像担持体(2)に現像部(5)でトナーを付着させて現像する。画像形成装置(1)は、現像部(5)でトナーを付着してトナー画像を形成した像担持体(2)を、紙転写部(7)で像担持体(2)と紙転写部(7)との間に搬送されてきた記録紙に転写させ、トナー画像の転写された記録紙を定着部に搬送する。
定着部は、内蔵ヒータにより所定の定着温度に加熱される定着ローラと、定着ローラに所定圧力で押圧される加圧ローラとを備え、紙転写部(7)から搬送されてきた記録紙を加熱、加圧して、記録紙上のトナー画像を記録紙に定着させた後、図示しない排紙トレー上に排出する。
一方、画像形成装置(1)は、紙転写部(7)でトナー画像を記録紙に転写した像担持体(2)をさらに回転して、クリーニング部(13)で像担持体表面に残留するトナーをブレードにより掻き落として除去した後、像担持体除電部(8)で除電する。画像形成装置(1)は、像担持体除電部(8)で除電した像担持体(2)を帯電部(3)で一様に帯電させた後、上記同様に、次の画像形成を行う。なお、クリーニング部(13)は、ブレードで像担持体(2)上の残留トナーを掻き落とすものに限るものではなく、例えばファーブラシで像担持体(2)上の残留トナーを掻き落とすものであってもよい。
図2は、本発明を適用した画像形成装置1の一例である。図2(a)はタンデム型のフルカラー画像形成装置、図2(b)は、リボルバタイプのフルカラー画像形成装置である。
図2において、画像形成装置(1)は、図示しない本体筐体内に、図2中時計方向に回転駆動される像担持体(2)が収納されており、像担持体(2)の周囲に、帯電部(3)、書込部(4)、現像部(5)、中間転写部(6)、紙転写部(7)等がある。
画像形成装置(1)は、図示しないが複数枚の記録紙を収納する給紙カセットを備えており、給紙カセット内の記録紙は、図示しない給紙ローラにより1枚ずつ図示しないレジストローラ対でタイミング調整された後、中間転写部(6)と像担持体(2)の間に送り出される。
画像形成装置(1)は、像担持体(2)を図2中時計方向に回転駆動して、像担持体(2)を帯電部(3)で一様に帯電した後、書き込み部(4)により画像データで変調されたレーザを照射して像担持体(2)に静電潜像を形成し、静電潜像の形成された像担持体(2)に現像部(5)でトナーを付着させて現像する。画像形成装置(1)は、現像部(5)でトナーを付着してトナー画像を、中間転写部(6)で像担持体(2)から中間転写体に転写させる。これをC(シアン)・M(マゼンタ)・Y(イエロー)・K(ブラック)の4色行ない、カラーのトナー画像を形成する。
図2(b)のリボルバタイプのフルカラー画像形成装置は、現像装置の動作を切り替えることによって1つの像担持体上に順次複数色のトナーを現像していくのである。そして、紙転写部(7)で中間転写体上のカラートナー画像を記録紙Pに転写し、トナー画像の転写された記録紙Pを定着部(10)に搬送し、定着画像を得る。
一方、画像形成装置(1)は、中間転写部(6)でトナー画像を記録紙に転写した像担持体(2)をさらに回転して、クリーニング部(13)で像担持体表面に残留するトナーをブレードにより掻き落として除去した後、像担持体除電部(8)で除電する。画像形成装置(1)は、像担持体除電部(8)で除電した像担持体(2)を帯電部(3)で一様に帯電させた後、上記同様に、次の画像形成を行う。なお、クリーニング部(13)は、ブレードで像担持体(2)上の残留トナーを掻き落とすものに限るものではなく、例えばファーブラシで像担持体(2)上の残留トナーを掻き落とすものであってもよい。
また、帯電部(3)は、像担持体に対して微小なギャップを設けて配置された硬質の導電性ローラからなる。
図3は、帯電ローラの実施の構成例である。
例えば、帯電ローラ(3)は、導電性基体(201)とその周囲の抵抗層を備えている。導電性基体は、直径が8〜20mmのステンレス綱(以下、「SUS」と呼ぶ場合もある)の円筒部材である。導電性基体は、アルミニウムや10Ω・cm以下の導電性樹脂を用いて、軽量化を図ってもよい。また、抵抗層(202)は、導電性材料をABS樹脂などに練り込んだ高分子材料からなり、その表面には、フッ素系の樹脂が薄層(203)としてある。導電性材料としては、金属イオン錯体、カーボンブラック、イオン系分子などがある。その他、均一な帯電を行うことが可能な材料を用いてもよい。
帯電ローラ(3)は、その表面が像担持体(2)の表面にと同じ方向移動する。もちろん、帯電ローラは、像担持体と共に回転しないで、静止した状態でもよい、帯電ローラ(3)は、その長手方向(軸方向)の寸法が最大画像幅A4横(約290mm)よりも少し長く設定されている。帯電ローラ(3)は、その長手方向両端部にスペーサが設けてあり、これらスペーサを像担持体(2)両端部の非画像形成領域に当接させることで、像担持体(2)表面の被帯電面と帯電ローラ(3)表面の帯電面との間の空隙Hを、その最近接部での距離が5〜100μmになるように保持している。この最近接距離は、さらに好ましくは、30〜65μmに設定するとよい。なお、本実施例では、55μmに設定した。
帯電ローラ(3)には、帯電用の電源が接続されている。これにより、像担持体(2)表面の被帯電面と、帯電ローラ(3)表面の帯電面との間の空隙Hで放電により、被帯電面を均一に帯電する。印加電圧バイアスは、DC電圧にAC電圧を重畳した電圧波形を用い、AC電圧のピーク間電圧は帯電開始電圧の2倍以上にするのがよい。また、必要に応じて、DC電圧、好ましくは定電流方式の電圧を用いてもよい。
図4は、微小ギャップの維持方法の一例である。
スペーサ部材は、帯電ローラの両端部にフィルム(302)を巻きつけて、スペーサとした。このスペーサ(302)は、像担持体の感光面に接触させ、帯電ローラと像担持体の画像領域にある一定の微小ギャップを得るようになっている。印加バイアスは、AC重畳タイプの電圧を印加して、帯電ローラと像担持体との微小ギャップに生じる放電により、像担持体を帯電させる。さらに、軸をスプリング(303)などで加圧することで、微小ギャップの維持精度が向上する。
さらに、ギャップ部材を帯電ローラと一体成型にしてもよい。このとき、ギャップ部分は、すくなくともその表面を絶縁体にするのがよい。このようにすることにより、ギャップ部分で放電をなくし、ギャップ部分に放電生成物が堆積し、放電生成物に粘着性により、トナーがギャップ部分に固着し、ギャップが広がることがなくなる。
また、ギャップ部材は、熱収縮チューブを用いてもよく、この方法が現時点で最も好ましい。熱収縮チューブには、例えば105℃用のスミチューブ(商品名:F 105℃、住友化学社製)等がある。スミチューブの厚さは300μmで、装着する帯電部材の直径にもよるが、熱収縮チューブは50〜60%程度の収縮率を示し、熱収縮により0〜200μm程度増厚するため、帯電部材は増加分を加味した切削加工が必要となる。例えば、φ12mmの帯電部材にスペーサ部材を装着する場合には、切削深さを350μmとし、内径15mm程度の熱収縮チューブを使用すればよい。帯電部材端部の切削部に熱収縮チューブを装着した後、帯電部材を回転させ端面より内側に向かって、120〜130℃の熱源で加熱しながら均一に熱収縮させることによって、帯電部材と像担持体間の空隙を約50μm程度に設定できる。熱融着し固定した熱収縮チューブは使用中に外れることは無いが、予防のために、端部にシアノアクリレート樹脂(例えば、アロンアルファ、シアノボンドなど、いずれも登録商標)などの液体状の接着剤を少量流し込み、固定させることができる。
図5、図6及び図7は、スペーサ部材の構成例である。
熱収縮チューブは厚みがあるのでスペーサ部材にする場合は、図5に示すように段差(401)を取り、スペーサ部材を装着するか、図6のように抵抗層の端部を一部残して溝(402)を形成し、その溝にエンドレスの伸縮性を有する角形リング状のスペーサ部材を装着するか、図7のように丸みを持たせて切削し(601)、丸形のリング状(通常Oリングと称する)スペーサ部材を装着する。端部を削り細目にして、スペーサ部材を挿入しやすくするのが望ましく、また完全にカットして、接着剤で固定することも可能である。スペーサ部材を切削部若しくは溝を形成した部位に装着し固定する場合には、前記した液体状接着剤の他、2液性のエポキシ樹脂などの接着剤を用いるのが望ましい。
また、スペーサ部材は、後から帯電ローラより径の太いものを差し込んで、コロ部材としてもよい。
図8は、像担持体であるアモルファスシリコン感光体の層構成を説明するための模式的構成図である。図8(a)に示す像担持体2は、支持体101の上にa−Si:H、Xからなり光導電性を有する光導電層102が設けられている。図8(b)に示す像担持体2は、支持体101の上に、a−Si:H、Xからなり光導電性を有する光導電層102と、アモルファスシリコン系表面層103とから構成されている。図8(c)に示す像担持体2は、支持体101の上に、a−Si:H、Xからなり光導電性を有する光導電層102と、アモルファスシリコン系表面層103と、アモルファスシリコン系電荷注入阻止層104とから構成されている。図8(d)に示す像担持体2は、支持体101の上に、光導電層102が設けられている。該光導電層102はa−Si:H、Xからなる電荷発生層105ならびに電荷輸送層106とからなり、その上にアモルファスシリコン系表面層103が設けられている。
また、この像担持体には、バインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド等が用いられる。バインダー樹脂の量は電荷発生物質100重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜50重量部が適当である。電荷発生層の平均膜厚は0.01〜2μm、好ましくは0.1〜1μmである。
電荷輸送層は電荷輸送物質、バインダー樹脂及び必要ならば可塑剤、レベリング剤を適当な溶媒に溶解し、これを電荷発生層上に塗布し乾燥することにより形成される。電荷輸送物質としては、架橋型電荷輸送材料を使用することが好ましい。具体的には、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン-ホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−スチルベン誘導体等の電子供与性物質が挙げられる。
さらに、表面層中に含有されるフィラーとしては、有機フィラーと無機フィラーのどちらを用いても良いが、無機フィラーが特に好ましく用いられる。有機フィラー材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機フィラー材料としては、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素等が挙げられる。これらのフィラーは単独で用いても、或いは2種以上を混合して用いても良い。また、分散性を向上させるために、これらのフィラーは表面処理剤で表面処理を行っても良い。
図9は、本発明のプロセスカ−トリッジを有する画像形成装置の概略構成を示す。図9において、(20)はプロセスカ−トリッジ全体を示し、(2)は感光体、(3)は帯電手段、(5)は現像手段、(13)はクリーニング手段、(500)は固形潤滑剤、(502)はファーブラシを示す。上述の感光体(2)、帯電装置手段(3)、現像手段(5)、クリ−ニング手段(13)、固形潤滑材(500)、ファーブラシ(502)等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカ−トリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジを複写機やプリンタ−等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
図10は、潤滑剤塗布装置構成の一例である。回転するファーブラシ(502)を介し、固形潤滑剤(500)を像担持体(2)へ塗布する。ファーブラシ(502)は固形潤滑剤(500)と当接して回転し、固形潤滑剤(500)の一部分を削ぎ取る。削ぎ取られた固形潤滑剤(500)はファーブラシ(502)に付着して、回転し、像担持体(2)に塗布される。像担持体(2)に塗布された潤滑剤は、弾性ブレード(503)によって均される。
また、このとき、ファーブラシ(502)はクリーニング用のファーブラシと、ブレード(503)はクリーニング用ブレードと兼ねることもできる。
固形潤滑剤(500)としては、例えば、ステアリン酸亜鉛を始めとした高級脂肪酸金属塩等を用いることができる。ステアリン酸亜鉛は代表的なラメラ結晶紛体であるが、このような物質を潤滑剤として使用することは好適である。ラメラ結晶は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有しており、せん断力が加わると層間にそって結晶が割れて滑りやすい。この作用が低摩擦係数化に効果があり、せん断力を受けて均一に像担持体(2)表面を覆っていくラメラ結晶の特性は少量の潤滑剤によって効果的に感光体表面を覆うことが出来る。
脂肪酸金属塩としては、脂肪酸としては、直鎖状の炭化水素が好ましく、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等が好ましく、ステアリン酸が一層好ましい。金属としては、リチウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、セリウム、チタン、鉄などが挙げられる。これらの中で、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸鉄、ステアリン酸カルシウムなどが好ましく、特に、ステアリン酸亜鉛がもっとも好ましい。
像担持体(2)上の潤滑剤の状態は、層間で割れやすく、劈開して薄層を形成する。しかし、この薄層は像担持体(2)全体を一様に覆う必要はない。部分的にでも像担持体(2)上にステアリン酸亜鉛等の薄膜が形成されることで、クリーニング部(13)におけるクリーニングブレードにかかる負担が軽減され、クリーニング性を向上又は維持することができる。これは、部分的に薄層が形成されることで、薄層が形成されていない部分があっても、クリーニングブレードのスティックスリップ状態が維持でき、これによって、円形度が0.96以上のトナーであってもクリーニングすることができる。また、像担持体(2)上の薄膜が形成された部分は、トナーとの付着力が軽減されるために転写率の大きな低下を防止することができる。円形度は、乾式製法の粉砕で製造されるトナーでは、粉砕後に熱的又は機械的に球形化処理する。熱的には、例えば、アトマイザーなどに熱気流とともにトナー粒子を噴霧することで球形化処理を行うことができる。また、機械的にはボールミル等の混合機に比重の軽いガラス等の混合媒体とともに投入して攪拌することで、円形度を制御することができる。ただし、熱的球形化処理では凝集し粒径の大きいトナー粒子又は機械的球形化処理では微粉が発生するために再度の分級工程が必要になる。また、水系溶媒中で製造されるトナーでは、溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、球形形状からだ円形状までの間で円形度を制御することができる。
さらに、ステアリン酸亜鉛等の薄膜は、像担持体(2)全体に一様に形成されることが好ましい。これによって、クリーニング性を向上させることができ、さらに、転写率・転写における画像品位を維持する転写性を確保することができる。
また、このステアリン酸亜鉛等の薄膜は、画像形成前に形成されていれば足りる。これは、画像形成動作前に像担持体(2)上にステアリン酸亜鉛が塗布されても又均し部材(503)で一度均されても、そのまま均一な薄膜が形成されるのではないので、一部に12nmを越えるの薄膜部分も存在する場合がある。この12nmを越える薄膜が存在したとしても、短時間であれば他への影響は実用上ない。しかし、上述したように、適正な範囲にすために、画像形成前に像担持体(2)を所定の回数を回して、均し部材でステアリン酸亜鉛を均すことで、ステアリン酸亜鉛の薄膜を8〜12nmにしてから、画像形成動作を行うことが好ましい。
また、潤滑剤の塗布状態はX線入射角に対するX線反射率から膜厚をParrattのシミュレーションにより求めるX線反射率解析方法によって評価した。Parrattのシミュレーションとは、薄膜積層体からのX線反射率を計算する方法であり、詳しくは、Phys.Rev.,95,359(1954)に報告されている。図11は、X線反射率測定結果である。図11を、Parrattのシミュレーションにより解析すると、膜厚を求める事ができる。図11に示した状態1は、像担持体(2)上にステアリン酸亜鉛をファーブラシ(502)で塗布したときの状態におけるX線反射率であり、状態2は、像担持体(2)上にステアリン酸亜鉛を均し部材(503)で均して、均一にしたときの状態におけるX線反射率である。これからも明らかなように、特定の角度において、反射率が大きくなっており、この角度からステアリン酸亜鉛の膜厚を計算することができる。
(X線反射率によるステアリン酸亜鉛膜厚測定結果について)
感光体上にステアリン酸亜鉛を塗布したときの、塗布条件によるステアリン酸亜鉛膜厚の変化、及び、そのときの感光体膜削れ量の変化を表1に示す。この実験結果から、ファーブラシやブレードの通過回数により、ステアリン酸亜鉛の膜厚が異なり、更に、その結果から、感光体の膜削れ量が変化する事がわかる。
(ステアリン酸亜鉛塗布条件)
塗布装置:IPSiOcolor8000改造ステージ移動式潤滑剤塗布装置
ファーブラシ:食い込み量=1mm
ブレード:ウレタン製ブレード、硬度=70
サンプル:ディッピング法により、ガラス板上に厚み4μmの感光層を作製したもの。
ステージ移動速度(実機における感光体表面の移動速度に相当する)=125mm/s
(ステアリン酸亜鉛膜厚評価条件)
評価方法は、X線反射率から膜厚をParrattのシミュレーションにより求めるX線反射率解析方法で行った。評価条件は、下記に示す。
測定装置:Philips社製 X’pert MRD
測定範囲:視射角=0.15〜4degree
X線発生装置:Cuターゲット、電圧・電流条件=45kV、40mA
解析方法:Parrattのシミュレーションによる解析
(膜削れ量評価条件)
測定装置:IPSiOcolor8000改造単体試験機
ステアリン酸亜鉛塗布条件:ファーブラシやブレード、感光体の条件は、上記ステアリン酸亜鉛塗布条件に従う。
感光体膜厚測定装置:フィッシャー・インストルメンツ社製 フィッシャースコープMMS
運転時間:10時間
Figure 2005227676
表1は、潤滑剤の塗布状態とクリーニング性(潤滑性)との関係を示した結果である。表1から、実施例1ないし3のときのように、潤滑剤膜厚は8〜12nmであるときに、像担持体の膜削れが抑えられることが確認できた。このとき、ステアリン酸亜鉛の分子鎖長が約5nmであることを考えると、表1において最適な条件が、潤滑層膜厚が約10nmであることは、像担持体(2)上に分子が配向し、2層重なった状態のときにその十分な効果があることを示している。すなわち、本検討結果はステアリン酸亜鉛が2つの分子層間のズレにより十分な潤滑性を発現させることを示している。他の脂肪酸金属塩、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等もステアリン酸亜鉛と同様の性質を示し、その分子鎖長もほぼ同じであるため、本検討内容の範囲である膜厚8〜12nmの範囲で十分な潤滑効果を発揮する。
また、このように固形潤滑剤を塗布することにより、潤滑剤としての効果の他に、帯電による感光体の劣化を緩和させる保護物質としての効果があることがわかっている。特に、図3に示すように感光体に近接、もしくは接触配置される帯電部材と感光体との近接空間で放電を起こし、感光体を帯電させる方式を用いる場合、感光体表面の劣化が進行しやすいため、特に保護物質としての効果は非常に大きい。例えば、上記帯電方式でDC成分にAC成分を重畳した電圧を印加し、かつ、脂肪酸金属塩を潤滑剤として用いる場合、放電領域において被帯電体表面に存在する脂肪酸金属塩に含まれる金属元素の元素割合[%]が、XPSによる測定で、1.52×10−4×{Vpp−2×Vth}×f/v(%)(ただしVppは帯電部材に印加する交流成分の振幅[V]、fは帯電部材に印加する交流成分の周波数[Hz]、Gpは帯電部材表面と被帯電体表面との最近接距離[μm]、vは帯電部材と対向する被帯電体表面の移動速度[mm/sec]、Vthは放電開始電圧である。またVthの値は、被帯電体の膜厚をd[μm]、被帯電体の比誘電率をεopc、被帯電体と帯電部材の間の空間における比誘電率をεairとしたとき、312+6.2×(d/εopc+Gp/εair)+√(7737.6×d/ε)である)以上であるように潤滑剤を感光体に塗布した場合、その潤滑剤は保護物質としての機能を十分に発揮することがわかっている。表1における実施例1ないし3でも、上記の元素割合を満たすことを確認している。
また、表1における実施例1ないし3のときには、クリーニング性も向上しており、球形状トナーのクリーニングに対しても効果があることを確認している。
図12は、潤滑剤塗布装置構成の一例である。この潤滑剤塗布装置では、像担持体(2)と接しているファーブラシ(502)はソレノイド(506)を用いた機構により、所定のタイミングで像担持体(2)と接離可能にする、もしくは、その回転数を変化させることにより、像担持体(2)上の潤滑剤塗布量を制御することができるようにした潤滑剤塗布装置の構成図である。図10のような潤滑剤塗布装置を用いて、一度、ファーブラシ(502)により像担持体(2)へ潤滑剤を供給後、その後、複数回、ブレード(503)で均すという潤滑剤塗布方式を用いて、本発明を実施する事ができる。これは、像担持体(2)への潤滑剤供給量の総量を少なくして、かつ、潤滑剤としての機能を十分に発揮できる発明である。
同様に、均し部材であるブレード(503)を接離可能にした構成をとることもできる。これは像担持体(2)上に十分な潤滑剤が供給されていない場合、ブレード(503)がめくれることを防止できる利点がある。また、これらを組み合わせたものも実施可能である。
本発明において、塗布部材、均し部材ともに一つであるとは限らない。図13は、ブレードを複数設置した潤滑剤塗布装置である。このように均し部材を複数設置することにより、像担持体(2)上での潤滑剤の皮膜化のスピードを速め、所定の膜厚に速やか到達できる。
本発明において、均し部材は、ブレードに限らない。図14は、均し部材にゴムローラ(505)を用いた潤滑剤塗布装置構成の一例である。ゴムローラ(505)の材質は、例えば、ウレタンゴム等の樹脂であれば、特に、限定するものでない。
図15は、固形潤滑剤を直接、像担持体に当接させた潤滑剤塗布装置構成の一例である。すなわち、固形潤滑剤(500)が塗布部材の役割も兼ねているが、このような構成でも本発明を実施することができる。本発明は部品点数を少なくし、製造コストを低減できるという利点がある。
均し部材としては、中間転写ベルトや中間転写ドラムを用いることもできる。例えば、図2においては、塗布部材であるファーブラシ(502)から像担持体(2)に供給された潤滑剤は、中間転写ベルト(6)によって均され、潤滑層膜厚が所定の膜厚に達することができる。本実施例も部品点数を少なくし、製造コストを低減できるという利点がある。
本発明を適用した画像形成装置1の一例である。 本発明を適用した画像形成装置1の一例である。 帯電ローラの実施の構成例である。 微小ギャップの維持方法の一例である。 スペーサ部材の構成例である。 スペーサ部材の構成例である。 スペーサ部材の構成例である。 アモルファスシリコン感光体の層構成を説明するための模式的構成図である。 本発明のプロセスカ−トリッジを有する画像形成装置の概略構成を示す。 潤滑剤塗布装置構成の一例である。 X線反射率測定結果である。 潤滑剤塗布装置構成の一例である。 ブレードを複数設置した潤滑剤塗布装置構成の一例である。 均し部材にゴムローラを用いた潤滑剤塗布装置構成の一例である。 固形潤滑剤を直接、像担持体に当接させた潤滑剤塗布装置構成の一例である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 像担持体
3 帯電ローラ
4 書き込み部
5 現像部
6 中間転写部
7 転写部
8 像担持体除電部
13 クリーニング部
16 電圧印加部
201 導電性基体
202 抵抗層
203 薄層
302 スペーサ(フィルム)
303 スプリング
401 段差
402 溝
500 固体潤滑剤
502 ファーブラシ
503 弾性ブレード
505 ゴムローラ
506 ソレノイド

Claims (24)

  1. 脂肪酸金属塩からなる潤滑剤と、
    固形潤滑剤を被塗布部材に塗布する塗布部材と、
    被塗布部材に塗布された固体潤滑剤を薄層にする均し部材と を備える潤滑剤塗布装置において、
    前記均し部材は、被塗布部材上の薄層を8〜12nmにする
    ことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  2. 請求項1に記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記薄膜は、被塗布部材上に一様に形成される
    ことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  3. 請求項1又は2に記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記脂肪酸金属塩は、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸の群から選択される少なくとも1以上の脂肪酸を含有し、
    亜鉛、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、リチウムの群から選択される少なくとも1以上の金属を含有する
    ことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  4. 請求項3に記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記脂肪酸金属塩は、ステアリン酸亜鉛である
    ことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記潤滑剤塗布装置は、固形の潤滑剤を用い、
    該固形潤滑剤を像担持体に当接させることで、潤滑剤の塗布をおこなう
    ことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  6. 請求項5に記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記潤滑剤塗布装置は、ステアリン酸亜鉛の微粉体を固めてバー状にした固形潤滑剤を塗布手段に当接する
    ことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  7. 請求項1ないし4のいずれかに記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記塗布部材は、ファーブラシを用いる
    ことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  8. 請求項1ないし7に記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記潤滑剤塗布装置は、均し部材に弾性ブレードを用いる
    ことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  9. 請求項1ないし7に記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記潤滑剤塗布装置は、均し部材に円筒型ゴムローラを用いる
    ことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記潤滑剤塗布装置は、塗布部材と均し部材と両方又はいずれか一方を被塗布部材に接離させる
    ことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  11. 静電荷による静電潜像を形成する像担持体と、少なくとも帯電手段、現像手段、クリーニング手段とから選択されるプロセス手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジにおいて、
    前記プロセスカートリッジは、脂肪酸金属塩からなる潤滑剤と固形潤滑剤を被塗布部材に塗布する塗布部材と被塗布部材に塗布された固体潤滑剤を厚さ8〜12nmの薄層にする均し部材とを備える潤滑剤塗布装置を配設する
    ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  12. 請求項11に記載のプロセスかとリッジにおいて、
    前記プロセスカートリッジは、請求項2ないし10のいずれかに記載の潤滑剤塗布装置を配設する
    ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  13. 静電潜像を形成する像担持体と、像担持体を帯電させる帯電手段と、像担持体に露光して潜像を形成する潜像形成手段と、像担持体表面の潜像にトナーを供給し可視像化する現像手段と、像担持体と接触しつつ表面移動する中間転写体を介して又は直接に、記録材上に可視像を転写させる転写手段と、転写後に像担持体表面に残留した転写残トナーを像担持体から回収するクリーニングブレードを有するクリーニング手段とを備える画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、脂肪酸金属塩からなる潤滑剤と固形潤滑剤を被塗布部材に塗布する塗布部材と被塗布部材に塗布された固体潤滑剤を厚さ8〜12nmの薄層にする均し部材とを備える潤滑剤塗布装置を配設する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項13に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、請求項2ないし10のいずれかに記載の潤滑剤塗布装置を配設する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項13又は14に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、潤滑剤塗布装置が、画像形成前に、固体潤滑剤の厚さ8〜12nmの薄層を形成する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項13ないし15のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、転写手段が中間転写体又は記録媒体を搬送する転写搬送ベルトで、像担持体上の潤滑剤を薄層に均す
    ことを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項16に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、中間転写体がベルト又はドラムである
    ことを特徴とする画像形成装置。
  18. 請求項13ないし19に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、像担持体上の残留トナーをクリーニングするために導電性を有する繊維からなるファーブラシと、ファーブラシに接する回収ローラと、そのスクレーパ部材とを備えるクリーニング手段を配設し、
    前記クリーニング手段は、ファーブラシ及び/又は回収ローラに電圧を印加して像担持体からトナーのクリーニングを行う
    ことを特徴とする画像形成装置。
  19. 請求項13ないし18に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、電部材は環境による硬度の変化が小さい帯電部材を用い、帯電部材表面を像担持体表面に対して一定のギャップを設け近接配置させ、ギャップによって形成された近接空間で放電を起こすことにより像担持体を帯電させる帯電手段を配設する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  20. 請求項13ないし19に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、円形度を0.96以上のトナーを用いる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  21. 請求項13ないし20に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、像担持体にアモルファスシリコンを用いる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  22. 請求項13ないし20に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、像担持体に、フィラーを分散した表層を有する有機感光体を用いる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  23. 請求項22に記載の画像形成装置において、
    前記有機感光体は、架橋型電荷輸送材料を使用する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  24. 請求項13ないし23に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、複数の像担持体を記録媒体の移動方向に並列に配設する
    ことを特徴とする画像形成装置。
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