JP2006113499A - 潤滑剤塗布装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

潤滑剤塗布装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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健治 杉浦
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貴彦 徳増
Takuya Seshimo
卓弥 瀬下
Yumiko Yagi
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Abstract

【課題】 感光体表面に塗布する潤滑剤の量を、放電による感光体表面の劣化を抑制できる量として、潤滑剤塗布の効果を長期間に亘って維持する。
【解決手段】 交流成分を含む電圧が印加される帯電部材3により帯電される像担持体2の表面に塗布可能な位置に配置された潤滑剤7と、潤滑剤7を像担持体2の表面に塗布する塗布手段8とを有し、塗布手段8による潤滑剤7の像担持体2の表面への塗布量が、
25×f×(Vpp/2−Vth)/L[nm/s]以上である。像担持体2の表面に塗布する潤滑剤7の塗布量をこのように規制することにより、潤滑剤7の機能を長期間に亘って維持することができ、像担持体2の表面の膜削れ等の劣化を防止することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、潤滑剤塗布装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真は、光導電現象を利用して像担持体(例えば、感光体)上に静電的な電荷の像(静電潜像)を形成し、この静電潜像に着色した帯電微粒子(トナー)を静電力で付着させて可視像とするプロセスである。この電子写真を利用した画像形成装置において、その主要部品である感光体や中間転写ベルトに、各種ワックスやフッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等)、脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛等)を潤滑剤として塗布するという技術がある。
この技術は、電子写真のクリーニングプロセス、すなわち、感光体や中間転写ベルトに残留したトナーをクリーニングブラシやクリーニングブレードで掻き取るというプロセスで起こる、下記の2つの課題を解決するために用いられる。
第1の課題は、感光体や中間転写ベルトの長寿命化である。感光体や中間転写ベルトの寿命は、主に、クリーニングブラシやクリーニングブレードとの機械的摺擦による摩耗で決定されることが明らかになっている。そこで、潤滑剤を感光体や中間転写ベルトに塗布することにより、これらの表面の摩擦係数を低下させ、摩耗低減を図ることが行われている。
第2の課題は、クリーニング性の向上である。潤滑剤を感光体や中間転写ベルトの表面に塗布することにより、感光体や中間転写ベルトの表面の摩擦係数が減少し、感光体や中間転写ベルトの表面に付着した付着物を表面から容易に除去することができる。すなわち、紙等の最終的な記録媒体に転写しきれず、感光体や中間転写ベルト上に残留したトナーを容易に除去することができるようになる。
近年、重合法により調整された球形状トナーが用いられ始めている。球形状トナーは、粒径分布が揃っており、かつ、小粒径化も効率良く行えることから、画質が向上することが明らかになっている。その反面、感光体や中間転写ベルト上からのクリーニングが難しくなるという問題点もある。そのような技術的背景からも、潤滑剤を用いることによるクリーニング性向上は、今後、更に重要な技術になると考えられる。
感光体に対する潤滑剤の塗布量に関しては、感光体に形成したパターン画像の濃度検出結果に基づいて潤滑剤の塗布量と帯電電位とを制御する発明(例えば、特許文献1参照)、クリーニングブレードの磨耗度、画像形成枚数、感光体の走行距離、ブレードの温度など、各種条件に応じて潤滑剤の塗布量を制御する発明(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
特開2000−338733公報 特開2003−330320公報
しかしながら、感光体は画像形成プロセスにおいて様々なハザードに晒され、感光体上に塗布されている潤滑剤も同様の影響を受ける。感光体表面に静電潜像を形成することに先立って行う感光体表面の帯電プロセスは、このようなハザードを発生させる一つの大きな要因であり、このハザードは画像形成装置内で使用される帯電方式に大きく依存する。潤滑剤としての機能を十分に発揮させるためには、帯電方式を考慮して潤滑剤の塗布量を決定すべきであるが、これまでにそのような公知例はない。
電子写真方式の画像形成装置における帯電方式としては、コロナ帯電方式と、接触帯電方式または近接帯電方式とがある。
コロナ帯電方式は、感光体と平行にチャージワイヤを配設し、チャージワイヤに高電圧を印加することによりチャージワイヤと感光体との間にコロナ放電を発生させ、このコロナ放電によって感光体を帯電するものである。
接触帯電方式、近接帯電方式は、ローラ、ブラシ、またはブレード等の帯電部材を感光体に接触、または近接して対向させ、帯電部材に電圧を印加することにより帯電部材と感光体との間に放電を発生させ、この放電により感光体表面を帯電させるものである。これらの帯電方式は、直接又は微小空隙を介して感光体へ放電することによりその感光体に電荷を付与するので、放電ムラによる帯電均一性の低下が問題となることがある。そこで、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を帯電部材に印加して感光体を帯電させるAC電圧重畳の帯電方式が提案されている。
一般的に、接触帯電方式、近接帯電方式は、コロナ帯電方式と比較して、放電生成物の量が少なく、低電力で帯電を行うことができる。その一方で、これら帯電方式は、感光体と帯電部材とが接触し、又は、感光体と帯電部材との距離が感光体とチャージワイヤとの距離よりも短くなるため、感光体に対するハザードは、コロナ帯電方式よりも大きいことが明らかになっている。特に、交流電圧を重畳した場合、放電が交流電圧の周波数に応じて繰り返されるためにハザードは大きくなり、その結果、感光体表面の化学的劣化が進行し、やがては、感光体表面に膜削れが発生する。感光体表面に潤滑剤が塗布されていた場合には、その潤滑剤の分子構造や表面エネルギー等が変化して潤滑性が失われ、潤滑剤は徐々に削られて最終的には消失する。
したがって、初期に、適切量の潤滑剤を感光体上に塗布できたとしても、潤滑剤が経時で安定してその機能を発揮する為には、帯電プロセスにおける潤滑剤の化学的劣化を考慮して塗布し続けなければならない。
本発明の目的は、感光体表面に塗布する潤滑剤の量を、放電による感光体表面の劣化を抑制できる量として、潤滑剤塗布の効果を長期間に亘って維持することである。
請求項1記載の発明の潤滑剤塗布装置は、交流成分を含む電圧が印加される帯電部材により帯電される像担持体の表面に塗布可能な位置に配置された潤滑剤と、前記潤滑剤を前記像担持体の表面に塗布する塗布手段と、を有し、前記塗布手段による前記潤滑剤の前記像担持体の表面への塗布量が、
25×f×(Vpp/2−Vth)/L[nm/s]以上である。
但し、fは、帯電部材に印加される交流成分の周波数[単位:kHz]、
Vpp[単位:kV]は、交流電圧のピークツーピーク電圧、
Vth[単位:kV]は、放電開始電圧、
L[単位:mm]は、像担持体の移動方向の周長、であり、
Vthは以下のように求められる。
Vth=312+6.2×(d/εopc+Gp/εair)+√(7737.6×d/εopc)
但し、dは、像担持体の帯電部分の膜厚[単位:μm]、
εopcは、像担持体の帯電部分の比誘電率、
εairは、像担持体と帯電部材との間の空間における比誘電率、
Gpは、帯電部材と像担持体表面との最近接距離[単位:μm]、
である。
請求項2記載の発明の潤滑剤塗布装置は、交流成分を含む電圧が印加される帯電部材により帯電される像担持体の表面に塗布可能な位置に配置された潤滑剤と、前記潤滑剤を前記像担持体の表面に塗布する塗布手段と、を有し、前記塗布手段による前記潤滑剤の前記像担持体の表面への塗布量が、
3.75×10−4×A×f×(Vpp/2−Vth)/L[mg/s]以上である。
但し、fは、帯電部材に印加される交流成分の周波数[単位:kHz]、
Vpp[単位:kV]は、交流電圧のピークツーピーク電圧、
Vth[単位:kV]は、放電開始電圧、
L[単位:mm]は、像担持体の移動方向の周長、
A[単位:cm]は、像担持体の画像形成部分の総面積、
である。
請求項3記載の発明の潤滑剤塗布装置は、交流成分を含む電圧が印加される帯電部材により帯電される像担持体の表面に塗布可能な位置に配置された潤滑剤と、前記潤滑剤を前記像担持体の表面に塗布する塗布手段と、を有し、前記塗布手段による前記潤滑剤の前記像担持体の表面への塗布量が、
105×f×(Vpp/2−Vth)/L[nm/s]以下である。
請求項4記載の発明の潤滑剤塗布装置は、交流成分を含む電圧が印加される帯電部材により帯電される像担持体の表面に塗布可能な位置に配置された潤滑剤と、前記潤滑剤を前記像担持体の表面に塗布する塗布手段と、を有し、前記塗布手段による前記潤滑剤の前記像担持体の表面への塗布量が、
1.58×10−2×A×f×(Vpp/2−Vth)/L[mg/s]以下である。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置において、交流成分の周波数fは、前記像担持体の移動速度の7倍以上である。
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置において、前記像担持体とこの像担持体の表面に近接又は接触して配置された帯電部材との間で発生する放電の強度を検知する検知手段と、前記検知手段による検知結果に基づいて前記像担持体の表面への前記潤滑剤の塗布量を調節する塗布量調節手段と、を具備する。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の潤滑剤塗布装置において、前記検知手段は、放電電流の強度を検知する手段である。
請求項8記載の発明は、請求項6記載の潤滑剤塗布装置において、前記検知手段は、放電光の強度を検知する手段である。
請求項9記載の発明は、請求項1ないし8のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置において、前記像担持体の表面への潤滑剤の塗布量は、10/t[nm/sec]である。
但し、tは、X線光電子分光分析装置(XPS)により検出される像担持体外周面を構成する物質に特定の分子結合に起因する信号が、帯電部材と像担持体との間に放電が発生した後、検出されるまでの必要最小時間である。
請求項10記載の発明は、請求項1ないし9のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置において、前記像担持体の表面に塗布された前記潤滑剤を薄層に均す均し手段が設けられている。
請求項11記載の発明は、請求項1ないし10のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置において、前記潤滑剤は脂肪酸金属塩からなり、この脂肪酸金属塩は、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸の群から選択される1以上の脂肪酸を含有し、亜鉛、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、リチウムの群から選択される1以上の金属を含有している。
請求項12記載の発明は、請求項11記載の潤滑剤塗布装置において、前記潤滑剤は、粉体状の脂肪酸金属塩を固形化して形成されている。
請求項13記載の発明は、請求項12記載の潤滑剤塗布装置において、前記潤滑剤は、ステアリン酸亜鉛である。
請求項14記載の発明は、請求項12又は13記載の潤滑剤塗布装置において、前記塗布手段は、固形化された前記潤滑剤と前記像担持体の表面とに接触する位置に配置されたファーブラシである。
請求項15記載の発明は、請求項12又は13記載の潤滑剤塗布装置において、前記塗布手段は、前記像担持体の表面に接触する位置に配置された固形化された前記潤滑剤である。
請求項16記載の発明は、請求項10ないし15のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置において、前記均し手段は、前記像担持体の表面に当接する位置に配置された弾性ブレードである。
請求項17記載の発明は、請求項10ないし15のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置において、前記均し手段は、前記像担持体の表面に当接する位置に配置された円柱状ローラである。
請求項18記載の発明は、請求項10ないし15のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置において、前記均し手段は、前記像担持体の表面に接触してトナー画像が転写される転写体、又は、トナー画像が転写される記録媒体を前記像担持体の表面に押し付ける転写搬送ベルトである。
請求項19記載の発明は、請求項1ないし18のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置において、前記塗布手段が前記像担持体の表面に接離可能に設けられている。
請求項20記載の発明の画像形成装置は、表面にトナー画像が形成される像担持体と、前記像担持体の表面に潤滑剤を塗布する請求項1ないし19のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置と、前記像担持体の表面に近接又は接触して配置され、前記像担持体との間で放電を発生させて前記像担持体の表面を帯電する帯電部材と、前記像担持体の表面を露光することにより静電潜像を形成する光書込装置と、トナーを供給することにより静電潜像をトナー画像として顕像化する現像装置と、顕像化されたトナー画像を記録媒体上に転写させる転写装置と、を具備する。
請求項21記載の発明は、請求項20記載の画像形成装置において、前記現像装置から供給されるトナーの円形度が0.96以上である。
請求項22記載の発明は、請求項20記載の画像形成装置において、前記像担持体の少なくとも表面側は、アモルファスシリコンにより形成されている。
請求項23記載の発明は、請求項20記載の画像形成装置において、前記像担持体の表面側にはフィラーが添加されている。
請求項24記載の発明のプロセスカートリッジは、表面にトナー画像が形成される像担持体と、前記像担持体を回転可能に保持するカートリッジケースと、前記カートリッジケース内に保持された請求項1ないし5のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置と、を具備し、画像形成装置に対して着脱可能に装着される。
本発明によれば、像担持体の表面に塗布された潤滑剤は、像担持体と帯電部材との間で発生する放電によって減少するが、放電による減少を考慮した量の潤滑剤を像担持体の表面に塗布することにより、潤滑剤の機能を長期間に亘って維持することができ、像担持体の表面の膜削れ等の劣化を防止することができる。
本発明の第1の実施の形態を図1ないし図7に基づいて説明する。
図1は、電子写真方式の画像形成装置であるプリンタを示す概略側面図である。このプリンタ1は、本体ケース(図示せず)内の略中央部に像担持体であるドラム状の感光体2が配置され、この感光体2は中心線回りに回転可能に支持されている。感光体2の中心線回りの回転は、感光体2の回転軸(図示せず)に連結されているモータ(図示せず)の駆動により行われ、矢印で示すように時計回り方向に回転する。
感光体2の周囲には、感光体2の表面にトナー画像を形成するための各種の部材が配置されている。感光体2の周囲に配置されている部材としては、感光体2の表面を一様に帯電する帯電部材である帯電ローラ3、一様に帯電された感光体2の表面を画像データに応じて露光することにより静電潜像を形成する光書込装置4、静電潜像にトナーを供給してその静電潜像をトナー画像として顕像化する現像装置5、顕像化されたトナー画像を記録媒体Pに転写させる転写装置6、感光体2の表面に塗布される潤滑剤7、ファーブラシ8、弾性ブレード9、感光体2表面の残留電荷を除電する除電部10等である。
本体ケース内の下部には、記録媒体Pを収容する記録媒体収容部11が設けられ、この記録媒体収容部11からトナー画像が転写された記録媒体Pが排出される記録媒体排出部12に至る記録媒体搬送路13が形成されている。この記録媒体搬送路13上に、上述した感光体2、転写装置6、記録媒体Pに転写されたトナー画像を溶融して定着させる定着装置14等が配置されている。
帯電ローラ3には、電圧印加部15を介して電源16が接続されている。電源16から供給される電圧が電圧印加部15を介して帯電ローラ3に印加されることにより、帯電ローラ3と感光体2との間でコロナ放電が発生し、感光体2の表面が帯電される。帯電ローラ3に印加される電圧としては、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が好適である。
潤滑剤7は、脂肪酸金属塩からなり、この脂肪酸金属塩は、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸の群から選択される1以上の脂肪酸を含有し、亜鉛、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、リチウムの群から選択される1以上の金属を含有し、粉体状の脂肪酸金属塩を固形化して形成されている。固形化する前の粉体としては、より微小の粉体であることが好適である。ステアリン酸亜鉛は代表的なラメラ結晶紛体であるが、このような物質を潤滑剤として使用することは好適である。ラメラ結晶は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有しており、剪断力が加わると層間に沿って結晶が割れて滑りやすい。この作用が低摩擦係数化に効果があり、剪断力を受けて均一に感光体2表面を覆っていくラメラ結晶の特性は、少量の潤滑剤7によって効果的に感光体2表面を覆うことができる。
ファーブラシ8は、固形化された潤滑剤7と感光体2の表面とに接触する位置に配置されており、感光体2の表面に付着している残留トナーを除去し、さらに、潤滑剤7を感光体2の表面に塗布する塗布手段として機能する。ファーブラシ8には、このファーブラシ8を回転駆動させるモータ(図示せず)が連結されている。
弾性ブレード9は、その先端部が感光体2の表面に当接されており、ファーブラシ8によって感光体2の表面に塗布された潤滑剤を薄層に均す均し手段として機能する。
図2は、帯電ローラ3の構造を示す縦断側面図である。帯電ローラ3は、導電性基体3aと、その周囲の抵抗層3bとを備えている。導電性基体3aは、直径が8〜20mm、のステンレス綱(以下、SUSと呼ぶ場合もある)の円筒部材である。導電性基体3aは、アルミニウムや低効率が10Ω・cm以下の導電性樹脂を用いて軽量化を図ってもよい。
また、抵抗層3bは、導電性材料をABS樹脂などに練り込んだ高分子材料からなり、その表面には、フッ素系の樹脂層3cが薄層に形成されている。導電性材料としては、金属イオン錯体、カーボンブラック、イオン系分子などがあり、その他、均一な帯電を行うことが可能な材料を用いてもよい。
現像装置5では、円形度が0.96以上である球形状トナーが使用されている。このような円形度が高い球形状トナーを用いることにより、画質の向上を図ることができる。
帯電ローラ3は、その表面が感光体2の表面と同じ方向に移動するように回転する。帯電ローラ3を回転させずに静止した構造としてもよい。帯電ローラ3は、その長手方向(軸方向)の寸法が最大画像幅A4横(約290mm)よりも少し長く設定されている。
図3は、帯電ローラ3と感光体2との位置関係を示す正面図である。帯電ローラ3は、その長手方向両端部にスペーサ3dが設けている。これらスペーサ3dを感光体2の両端部の非画像形成領域に当接させることで、感光体2表面の被帯電面と帯電ローラ3表面の帯電面との間の空隙Hを、その最近接部での距離が5〜100μmになるように保持している。この最近接距離は、さらに好ましくは、30〜65μmに設定するとよい。なお、本実施例では、55μmに設定した。帯電ローラ3の軸3eをスプリング3fなどで加圧することにより、感光体2表面の被帯電面と帯電ローラ3表面の帯電面との間の空隙Hの維持精度が向上する。スペーサ3dとしては、熱収縮性チューブを用いることが好適である。
図4は、感光体2の層構成を説明する模式的構成図である。図4(a)に示す感光体2は、支持体2aと、支持体2aの上に設けられたアモルファスシリコン(a−Si:H、X)からなり光導電性を有する光導電層2bとにより形成されている。図4(b)に示す感光体2は、支持体2aと、アモルファスシリコン(a−Si:H、X)からなり光導電性を有する光導電層2bと、アモルファスシリコン系表面層2cとから構成されている。図4(c)に示す感光体2は、支持体2aと、アモルファスシリコン系電荷注入阻止層2dと、アモルファスシリコン(a−Si:H、X)からなり光導電性を有する光導電層2bと、アモルファスシリコン系表面層2cとから構成されている。図4(d)に示す感光体2は、図4(b)に示した感光体2におけるアモルファスシリコン(a−Si:H、X)からなり光導電性を有する光導電層2bが、電荷発生層2eと電荷輸送層2fとにより形成されている。
上述した図4(a)〜図4(d)の各感光体2において、表面側にアモルファスシリコンを用いることで、感光体2表面の平滑性が大幅に向上する。これにより、感光体2表面の平滑性が大幅に向上し、感光体2の表面への潤滑剤の塗布を均一に行うことができる。
また、上述した図4(a)〜図4(d)の各感光体2において、感光体2の表面側の光導電層2bと、アモルファスシリコン系表面層2cとにフィラーを添加してもよい。フィラーを添加することにより、感光体2の表面が硬くなって磨耗しにくくなり、感光体2の表面に磨耗による凹凸が生じにくくなり、感光体2の表面への潤滑剤の塗布を均一に行うことができる。
このような構成において、画像形成時には感光体2とファーブラシ8とが回転し、ファーブラシ8が回転することにより潤滑剤7がファーブラシ8により削り取られてファーブラシ8に付着し、ファーブラシ8に付着した潤滑剤が感光体2の表面に塗布される。感光体2の表面に塗布された潤滑剤は、弾性ブレード9により薄層に均され、感光体2の表面に略均一な厚さの潤滑剤の薄層が形成される。
感光体2の表面への潤滑剤(ステアリン酸亜鉛)7の塗布状態としては、その膜厚が約10nmであるときに、潤滑性を十分に発揮できることを、発明者は明らかにしている。このとき、ステアリン酸亜鉛の分子鎖長が約5nmであることを考えると、最適な塗布条件が、潤滑層膜厚が約10nmであることは、感光体2表面上に分子が2つ配向しているときに十分な潤滑効果があることを示している。すなわち、本検討結果はステアリン酸亜鉛が2つの分子層間のズレにより十分な潤滑性を発現させることを示している。他の脂肪酸金属塩、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等もステアリン酸亜鉛と同様の性質を示し、その分子鎖長もほぼ同じであるため、常に膜厚8〜12nmの範囲でステアリン酸亜鉛膜が形成されるようにすることで、十分な潤滑効果を発揮すると考えられる。
ここで、潤滑剤7は脂肪酸金属塩からなり、この脂肪酸金属塩は、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸の群から選択される1以上の脂肪酸を含有し、亜鉛、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、リチウムの群から選択される1以上の金属を含有している。脂肪酸金属塩は、直鎖状の炭化水素の構造を持つ為、層間のすべりが起こりやすく、良好な潤滑性を発揮する。また、このような直鎖状の脂肪酸金属塩の場合、金属を選択することにより、良好な耐候性を持つことできる。
また、潤滑剤7は、粉体状の脂肪酸金属塩を固形化して形成されているため、この潤滑剤7を設置するために必要なスペースを小型化することができる。この場合において、固形化する前の粉体としては、より微小の粉体であることが好適である。感光体2上に塗布された後における弾性ブレード9による均しを、大きな剪断力を与えずに進行させることができるからである。
潤滑剤7としてはステアリン酸亜鉛を用いることができ、その場合には、容易に固形化することができる。
潤滑剤7を感光体2の表面に塗布するため、塗布手段であるファーブラシ8、均し手段である弾性ブレード9を用いているので、感光体2の表面への潤滑剤7の塗布を、むらなく均一に、かつ、均一な厚さに行うことができる。また、塗布手段としてファーブラシ8を用いることにより、むらなく均一に塗布できることに加え、安価な構造の塗布手段を得ることができる。また、均し手段として弾性ブレード9を用いることにより、感光体2の表面に塗布された潤滑剤に対して効率よく剪断力を加えることができ、塗布された潤滑剤の薄層化を円滑に行うことができる。
図5は、ステアリン酸亜鉛(潤滑剤7)を塗布後、帯電を行うことによる感光体2表面のステアリン酸亜鉛量の変化を、X線光電子分光分析装置(XPS)により調べた結果を示す説明図である。ステアリン酸亜鉛は帯電電圧印加前に塗布し、帯電電圧印加後は塗布を行っていない。初期に塗布したステアリン酸亜鉛は膜厚約10nmの状態となっている。図5において、π→π*の強度が帯電時間とともに増加していることがわかる。π→π*は、感光体2を構成する主要物質であるポリカーボネートのベンゼン環に起因する信号である。したがって、図5は、感光体2の表面が初期は塗布された潤滑剤によって全面が覆われていたのに対して、帯電を行うことにより、塗布された潤滑剤が減少し、感光体2表面が徐々に露出している様子を示している。
図6は、図5の結果に基づき、感光体2の表面に存在するステアリン酸亜鉛量を求めた結果を示す説明図である。この結果、帯電時間が30秒で10nmのステアリン酸亜鉛膜が、その表面のある領域で部分的に消失していることを示している。したがって、この放電劣化に対して、ステアリン酸亜鉛は10[nm]/30[秒]=0.3 [nm/秒]以上の塗布量で塗布を行なわなければならない。一方、帯電時間10秒においては、ステアリン酸亜鉛が感光体2の全面を覆っているので、ステアリン酸亜鉛の塗布量は10[nm]/10[秒]=1[nm/秒]以下であることが好適である。
図7は、帯電部材3に印加する交流電圧の周波数を変化させたときのステアリン酸亜鉛の適正な塗布量を求めたグラフである。塗布条件A、塗布条件Bでステアリン酸亜鉛の塗布を行った場合において、塗布条件Aの場合には、感光体2の表面の膜削れが発生しなかったのに対し、塗布条件Bの場合には、感光体2の表面に膜削れが発生した。図7中における塗布量下限とは、感光体2の表面に膜削れが発生しない最小の塗布量である。図7中における塗布量上限とは、塗布した潤滑剤による不都合を生じない塗布量である。塗布した潤滑剤による不都合とは、塗布した潤滑剤が現像装置5内に入り込んでトナーに付着し、トナーの摩擦帯電を低下させ、トナーの帯電低下による画像濃度の低下である。
図8は、帯電部材3に印加する交流電圧のピークツーピーク電圧を変化させたときのステアリン酸亜鉛の適正な塗布量を求めたグラフである。図8中の塗布量上限、塗布量下限は、図7中の塗布量上限、塗布量下限と同じものである。
さらに、図7、図8の結果から、より一般的に、
ステアリン酸亜鉛の塗布量の下限は、
25×f×(Vpp/2−Vth)/L[nm/s]、
ステアリン酸亜鉛の塗布量の上限は、
105×f×(Vpp/2−Vth)/L[nm/s]であると規定することができる。
但し、fは、帯電部材に印加される交流成分の周波数[単位:kHz]、
Vpp[単位:kV]は、交流電圧のピークツーピーク電圧、
Vth[単位:kV]は、放電開始電圧、
L[単位:mm]は、像担持体の移動方向の周長、であり、
Vthは以下のように求められる。
Vth=312+6.2×(d/εopc+Gp/εair)+√(7737.6×d/εopc)
但し、dは、像担持体の帯電部分の膜厚[単位:μm]、
εopcは、像担持体の帯電部分の比誘電率、
εairは、像担持体と帯電部材との間の空間における比誘電率、
Gpは、帯電部材と像担持体表面との最近接距離[単位:μm]、
である。
また、この範囲を重量換算することにより、より簡易的にその塗布量を制御できるようになる。なお、重量換算する際に、ステアリン酸亜鉛の密度の値が必要であるが、粉末状態のときの密度と結晶を組んでいるときの密度は、異なることが考えられる。粉末状態の密度は0.15、結晶を組んでいる状態の密度は1.5と見積もることができるが、本発明において塗布されている状態でのステアリン酸亜鉛の密度は、これらの値の間であると考えられる。このような考えのもと、
ステアリン酸亜鉛の塗布量の下限は、
3.75×10−4×A×f×(Vpp/2−Vth)/L[mg/s]、
ステアリン酸亜鉛の塗布量の上限は、
1.58×10−2×A×f×(Vpp/2−Vth)/L[mg/s]であると規定することができる。
但し、fは、帯電部材に印加される交流成分の周波数[単位:kHz]、
Vpp[単位:kV]は、交流電圧のピークツーピーク電圧、
Vth[単位:kV]は、放電開始電圧、
L[単位:mm]は、像担持体の移動方向の周長、
A[単位:cm]は、像担持体の画像形成部分の総面積、
である。
厚みによって規定する場合、ナノメーターオーダーの厚みが計測可能な専用の測定器を用意する必要があるが、このように重量で規定すると、より簡易的な装置で計測が可能になる。
また、このようにステアリン酸亜鉛を塗布することにより、潤滑剤としての効果の他に、帯電による感光体2の劣化を緩和させる保護物質としての効果があることがわかっている。特に、感光体2に近接、もしくは接触配置される帯電部材3と感光体2との近接空間でコロナ放電を起こし、感光体2を帯電させる方式を用いる場合、感光体2表面の劣化が進行しやすいため、特に保護物質としての効果は非常に大きい。例えば、上記帯電方式で直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加し、かつ、脂肪酸金属塩を潤滑剤として用いる場合、放電領域において像担持体表面に存在する脂肪酸金属塩に含まれる金属元素の元素割合[%]が、XPSによる測定で、
1.52×10−4×{Vpp−2×Vth}×f/v[%]
以上であるように潤滑剤7を感光体2に塗布した場合、その潤滑剤は保護物質としての機能を十分に発揮することがわかっている。図7における塗布条件Aでも、上記の元素割合を満たし得ることを確認している。
(但し、Vppは帯電部材に印加する交流成分のピークツーピーク電圧[kV]、fは帯電部材3に印加する交流成分の周波数[kHz]、Gpは帯電部材3の表面と感光体2の表面との最近接距離[μm]、vは帯電部材3と対向する感光体2表面の移動速度[mm/sec]、Vthは放電開始電圧[kV]である。またVthの値は、感光体2の帯電部分の膜厚をd[μm]、感光体2の帯電部分の比誘電率をεopc、感光体2と帯電部材3との間の空間における比誘電率をεairとしたとき、312+6.2×(d/εopc+Gp/εair)+√(7737.6×d/ε)である。
更に、図7における塗布条件Aは、クリーニング性も向上しており、円形度が0.96以上である球形状トナーのクリーニングに対しても効果があることを確認している。
[実験1]
感光体2上に塗布したステアリン酸亜鉛の量がどのように変化するかについての実験を以下のようにして行った。
下記の条件で、ステアリン酸亜鉛を帯電電圧印加前に塗布し、その後、帯電を開始する。初期に塗布したステアリン酸亜鉛は膜厚約10nmの状態となっている。ステアリン酸亜鉛の塗布条件、膜厚の評価条件は下記の通りである。
(ステアリン酸亜鉛塗布条件)
塗布方法: 下記条件で帯電電圧印加前に塗布を行った。
塗布時間: 5分間
ファーブラシ:
食い込み量=1mm
ブレード:
ウレタン製ブレード、硬度=70
感光体:線速=125mm/s
(ステアリン酸亜鉛膜厚評価条件)
評価方法: テストピースサンプル上に、上記ステアリン酸亜鉛塗布条件に従い、ステアリン酸亜鉛を塗布し、そのサンプルの膜厚を評価した。膜厚は、X線反射率から膜厚をParrattのシミュレーションにより求めるX線反射率解析方法により求めた。
塗布装置:IPSiO color 8000(リコー製)改造ステージ移動式潤滑剤塗布装置
テストピースサンプル:ディッピング法により、ガラス板上に厚み4μmの感光層を作製したもの。
ステージ移動速度(感光体表面の移動速度に相当する)=125mm/s
このように感光体上にステアリン酸亜鉛を塗布した後、放電に対するステアリン酸亜鉛量の変化を下記のように評価した。
(感光体帯電条件)
マシン:IPSiO color 8000(リコー製)改造機(直接転写方式のフルカラープリンタ)
帯電装置:図2、3に示した非接触で硬質タイプの帯電ローラ
ギャップ保持:図3に示す方法で、絶縁性の熱収縮チューブを用いた。
帯電への印加バイアス:AC成分:Vpp 3.0kV、f 1.35kHz、DC成分:−600V
電圧印加時間:0、10、30、60、120秒
(感光体上ステアリン酸亜鉛量評価方法)
評価方法:帯電後の感光体表面をX線光電子分光法により評価する。
図5は、XPSによって評価した帯電によるステアリン酸亜鉛塗布感光体の表面のC1sスペクトルの変化の様子である。図5において、π→π*の強度が帯電時間とともに増加していることがわかる。π→π*は、感光体を構成する主要物質であるポリカーボネートのベンゼン環に起因する信号であり、ステアリン酸亜鉛には起因しない。すなわち、図5は、感光体表面が初期は潤滑剤で全面覆われていたのに対して、帯電をかけることにより、潤滑剤が減少し、感光体表面が徐々に表面に露出している様子を示している。したがって、図5の結果は放電強度の強い領域からステアリン酸亜鉛が徐々に消失している様子を示している。図5から感光体表面上に存在するステアリン酸亜鉛の面積率を求めた結果が、図6である。図6から判るように、初期に塗布した約10nmの厚みのステアリン酸亜鉛は、帯電時間30秒で部分的に消失する。
このとき、次のことに注意しなくてはならない。すなわち、感光体の表面粗さとギャップ維持の問題により、放電強度が必ずしも一様ではないため、感光体上のステアリン酸亜鉛量の変化も場所によって異なる。したがって、ステアリン酸亜鉛量の変化も局所的に変わると考えられる。したがって、初期に感光体全面に一様な厚みのステアリン酸亜鉛を塗布できたとしても、帯電によるその変化は感光体上で必ずしも一様ではない。そのため、図6のように部分的にステアリン酸亜鉛が消失してしまうことがあり得る。
図6から判るように、初期に塗布した膜厚約10nmのステアリン酸亜鉛は、部分的に帯電時間30秒で消失する。したがって、本帯電条件下においては、ステアリン酸亜鉛の消失速度は10[nm]/30[秒]=0.3[nm/秒]である。ステアリン酸亜鉛の単位時間当たりの塗布量はこの消失量以上でなければならないので、すなわち、その塗布量は0.3 [nm/秒]以上でなければならない。また、帯電時間10秒においては、まだ、ステアリン酸亜鉛は感光体上全面に存在しているので、過剰に感光体上に塗布することによる不具合を避けるためにも、その塗布量は10[nm]/10[秒]=1[nm/秒]以下であることが好適である。
同様の方法で、帯電電圧における周波数を変化させ、ステアリン酸亜鉛の塗布速度を求めると図7の結果を得る。帯電電圧条件を変化させた場合においても、この結果を基にすれば、常に最適なステアリン酸亜鉛塗布速度を規定することができる。また、同様の方法で帯電電圧の振幅電圧を変化させたときの、最適塗布量を規定することもできる。
[実験2]
ステアリン酸亜鉛条件の違いによる感光体膜厚の変化についての実験を以下のようにして行った。
ステアリン酸亜鉛の塗布量条件について、異なる塗布条件Aと塗布条件Bとに条件を設定したときの、感光体膜厚の変化を検討した。図7に示すように、塗布条件Aは帯電電圧条件を基に規定した塗布量条件に合致するものであり、塗布条件Bはそれに当てはまらないものである。
(膜削れ量評価条件)
測定装置: IPSiO color 8000(リコー製)改造単体試験機
感光体膜厚測定装置:フィッシャー・インストルメンツ社製 フィッシャースコープMMS
運転時間:10時間
この結果、塗布条件Aでは膜削れが発生せず、塗布条件Bでは膜削れが発生した。このように、ステアリン酸亜鉛の塗布速度を放電強度により規定することで、感光体の長寿命化に効果があることがわかる。すなわち、塗布条件Bでは感光体上に潤滑性を発揮するのに十分な量が存在していないのに対し、塗布条件Aはその潤滑性を最大限発揮できる塗布量を感光体上に存在しているため、感光体の膜削れを抑えることができる。
本発明の第2の実施の形態を図9に基づいて説明する。なお、図1ないし図8において説明した部分と同じ部分は同じ符号で示し、説明も省略する(以下の実施の形態でも同じ)。
図9は、プリンタの一部である、感光体2に潤滑剤7を塗布する機構部分を示す側面図である。
本実施の形態の基本的構造は第1の実施の形態と同じであり、固形化された潤滑剤7と感光体2の表面とに接触する位置に配置されて回転駆動されるファーブラシ8、先端部を感光体2の表面に当接させた弾性ブレード9を有している。
本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、帯電ローラ3と感光体2との間に発生するコロナ放電の強度を測定するための電流測定器17、ファーブラシ8の回転数を制御するブラシ回転制御部19が設けられている点である。
ここで、帯電ローラ3と感光体2との間に発生するコロナ放電の強度は、温度や湿度などの環境に依存し、常に変化する。コロナ放電の強度は、電圧印加部15に接続された検知手段である電流測定器17で放電電流を測定することにより検知することができる。電流測定器17はCPU(Central Processing Unit)18に接続されている。このCPU18はプリンタ1の各部を制御する部分であり、CPU18が実行する各種プログラム等を格納するROM(図示せず)、CPU18のワークエリアとして機能するRAM(図示せず)が接続されている。
ファーブラシ8は、固形化された潤滑剤7と感光体2の表面とに接触する位置に配置されており、感光体2の表面に付着している残留トナーを除去し、さらに、潤滑剤7を感光体2の表面に塗布する塗布手段として機能する。ファーブラシ8には、このファーブラシ8を回転駆動させるブラシ回転制御部19が接続されている。ブラシ回転制御部19は、CPU18に接続され、電流測定器17からの測定結果に基づくCPU18の制御によってファーブラシ8の回転数を可変することにより感光体2への潤滑剤の塗布量を調節する塗布量調節手段として機能する。ファーブラシ8の回転数が高くなることにより、ファーブラシ8により削り取られて感光体2表面に塗布される潤滑剤の量が多くなる。
このような構成において、本実施の形態によれば、温度や湿度の変化に応じてコロナ放電の強度が変化した場合には、その変化に応じてファーブラシ8の回転数を制御することができ、感光体2の表面への現像剤7の塗布量を適正量に維持することができる。温度や湿度の変化によりコロナ放電の強度が高くなる場合は、ファーブラシ8の回転数を上げ、ファーブラシ8により削り取られて感光体2の表面に塗布される潤滑剤の量を多くする。一方、温度や湿度の変化によりコロナ放電の強度が低くなる場合は、ファーブラシ8の回転数を下げ、ファーブラシ8により削り取られて感光体2の表面に塗布される潤滑剤の量を少なくする。
なお、本実施の形態では、コロナ放電の強度を、電圧印加部15に接続された検知手段である電流測定器17で放電電流を測定することにより検知する場合を例に挙げて説明したが、電流測定器に17に代えて、放電光の強度を検知する手段を検知手段として設けてもよい。
この場合において、帯電ローラ3と感光体2との間に発生するコロナ放電の強度は、温度や湿度などの環境に依存し、常に変化する。コロナ放電の強度は、放電光(コロナ放電光)の強度を検知し、その検知結果に基づくCPU18の制御によりファーブラシ8の回転数を可変することにより感光体2への潤滑剤の塗布量を調節することができる。
本発明の第3の実施の形態を図10に基づいて説明する。
図10は、プリンタの一部である、感光体2に潤滑剤7を塗布する機構部分を示す側面図である。
本実施の形態の基本的構造は第1の実施の形態と同じであり、固形化された潤滑剤7と感光体2の表面とに接触する位置に配置されて回転駆動されるファーブラシ8、先端部を感光体2の表面に当接させた弾性ブレード9を有している。
ファーブラシ8にはソレノイド20が連結され、ファーブラシ8はソレノイド20の駆動により感光体2の表面に対して接離可能に設けられている。
したがって、ファーブラシ8を感光体2から離反させることにより、感光体2表面への潤滑剤の塗布が停止され、潤滑剤の消費量を抑制することができる。例えば、ファーブラシ8を感光体2に接触させて感光体2に潤滑剤を塗布した後、感光体2に塗布した潤滑剤がコロナ放電により一定量が消失する帯電時間が経過するまでファーブラシ8を離反させることができる。また、ファーブラシ8を感光体2から離反させているとき、ファーブラシ8の回転を停止させておくことができる。
本発明の第4の実施の形態を図11に基づいて説明する。
図11は、プリンタの一部である、感光体2に潤滑剤7を塗布する機構部分を示す側面図である。
本実施の形態の基本的構造は第1の実施の形態と同じであり、固形化された潤滑剤7と感光体2の表面とに接触する位置に配置されて回転駆動されるファーブラシ8、先端部を感光体2の表面に当接させた弾性ブレード9を有している。但し、弾性ブレード9は1つではなく、複数の弾性ブレード9が並列に配置されている。
このような構成において、弾性ブレード9はファーブラシ8によって感光体2の表面に塗布された潤滑剤を薄層に均す機能を有し、複数の弾性ブレード9を並列に配置することにより、像担持体2上での潤滑剤の薄層化のスピードを速め、所定の膜厚に速やかに到達させることができる。
本発明の第5の実施の形態を図12に基づいて説明する。
図12は、プリンタの一部である、感光体2に潤滑剤7を塗布する機構部分を示す側面図である。
本実施の形態のプリンタは、固形化された潤滑剤7と感光体2の表面とに接触する位置に配置されて回転駆動されるファーブラシ8を塗布手段として有し、感光体2の表面に当接する位置に円柱状ローラ21が均し手段として設けられている。
円柱状ローラ21は、その中心線が感光体2の中心線と平行になるように配置され、感光体2の表面に押圧されて感光体2との摩擦により連れ回り回転する。
円柱状ローラ21の材質は、ウレタンゴムなどの樹脂を用いることができる。
このような構成において、均し部材として円柱状ローラ21を用いることにより、円柱状ローラ21と感光体2との当接部分で接触面積が大きくなり、感光体2の表面に塗布された潤滑剤に対して剪断力がかかりやすくなり、感光体2に塗布された潤滑剤を容易に薄層化することができる。
本発明の第6の実施の形態を図13に基づいて説明する。
図13は、プリンタの一部である、感光体2に潤滑剤7を塗布する機構部分を示す側面図である。
本実施の形態のプリンタは、固形化された潤滑剤7が感光体2の表面に直接当接され、この潤滑剤7が、潤滑剤7を感光体2の表面に塗布する塗布手段として機能している。
このような構成において、本実施の形態のプリンタでは、固形化された潤滑剤7が塗布手段を兼ねるため、専用の塗布手段が不要となり、部品点数を少なくしてコスト低減を図ることができる。
本発明の第7の実施の形態を図14に基づいて説明する。
図14は、画像形成装置であるタンデム型のフルカラープリンタ30を示す概略側面図である。このフルカラープリンタ30は、電子写真方式の画像形成装置であるプリンタを示す概略側面図である。このフルカラープリンタ30は、本体ケース(図示せず)内に像担持体であるドラム状の感光体2が4個配置され、これらの感光体2は中心線回りに回転可能に支持されている。感光体2の中心線回りの回転は、感光体2の回転軸(図示せず)に連結されているモータ(図示せず)の駆動により行われ、矢印で示すように時計回り方向に回転する。
各感光体2の周囲には、感光体2の表面にトナー画像を形成するための各種の部材が配置されている。感光体2の周囲に配置されている部材としては、帯電ローラ3、光書込装置4、現像装置5、各感光体2上のトナー画像が次々と重ね転写される転写体である中間転写ベルト31、感光体2の表面に塗布される固形化された潤滑剤7、ファーブラシ8、除電部10等である。各現像装置5にはそれぞれ異なる色のトナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)が収納されており、各感光体2上にはそれぞれ異なる色のトナー画像が形成される。
本体ケース内における中間転写ベルト31の側方には、中間転写ベルト31上に転写されたトナー画像を記録媒体Pに転写するための転写装置32が設けられている。
本実施の形態のフルカラープリンタ30では、上述した各実施の形態で説明したプリンタ1のように、ファーブラシ8が回転することにより潤滑剤7が感光体2の表面に塗布される。
本実施の形態では、中間転写ベルト31が感光体2に塗布された潤滑剤を均す均し手段として機能し、ファーブラシ8によって感光体2の表面に塗布された潤滑剤は、感光体2と中間転写ベルト31とが押し付けられる箇所において均され、薄層化される。
このような構成において、このフルカラープリンタ30では、中間転写ベルト31が感光体2上に塗布された潤滑剤を均すための均し手段を兼ねるため、専用の均し手段が不要となり、部品点数を少なくしてコスト低減を図ることができる。
なお、本実施の形態では、均し手段を兼ねる部材として中間転写ベルト31を例に挙げて説明したが、感光体の表面に接触して各色のトナー画像が転写される中間転写ドラム、トナー画像が転写される記録媒体を感光体の表面に押し付けながら搬送する転写搬送ベルトを用いることができる。
本発明の第8の実施の形態を図15に基づいて説明する。
図15は、電子写真方式の画像形成装置であるプリンタを示す概略側面図である。このプリンタ40は、プロセスカートリッジ41が着脱可能に設けられている。
プロセスカートリッジ41は、カートリッジケース42、カートリッジケース42内に保持された、感光体2、帯電ローラ3、現像装置5、潤滑剤7、ファーブラシ8、弾性ブレード9、除電部10等により構成されている。
プリンタ40の本体ケース(図示せず)内の下部には記録媒体収容部10が設けられ、この記録媒体収容部10からトナー像が転写された記録媒体Pが排出される記録媒体排出部12に至る記録媒体搬送路13が形成されている。この記録媒体搬送路13の途中に、プロセスカートリッジ41、転写装置6、定着装置14等が配置されている。
プリンタ40には、電源16、電圧印加部15、ファーブラシ8や感光体2を回転駆動させるモータ(図示せず)が設けられている。プロセスカートリッジ41をプリンタ40の本体ケース内に装着することにより、帯電ローラ3が電圧印加部15に接続され、ファーブラシ8や回転体2がモータに連結される。
このような構成において、このプロセスカートリッジ41を備えたプリンタ40での画像形成時には、感光体2とファーブラシ8とが回転し、ファーブラシ8が回転することにより潤滑剤7がファーブラシ8により削り取られてファーブラシ8に付着し、ファーブラシ8に付着した潤滑剤が感光体2の表面に塗布される。感光体2の表面に塗布された潤滑剤は、弾性ブレード9により薄層に均され、感光体2の表面に略均一な厚さの潤滑剤の薄層が形成される。ファーブラシ8の回転数が高くなると、それに伴って感光体2の表面に塗布される潤滑剤の量が多くなる。
感光体2、潤滑剤7、ファーブラシ8、弾性ブレード9がカートリッジケース42内に保持されているため、これらの感光体2と潤滑剤7とファーブラシ8と弾性ブレード9との位置ずれが発生しにくく、ファーブラシ8と弾性ブレード9とを用いた感光体2への潤滑剤の塗布を安定して行うことができる。
本発明の第1の実施の形態の画像形成装置であるプリンタを示す概略側面図である。 帯電ローラの構造を示す縦断側面図である。 帯電ローラと感光体との位置関係を示す正面図である。 感光体の層構成を説明する模式的構成図である。 ステアリン酸亜鉛を塗布後、帯電を行うことによる感光体表面のステアリン酸亜鉛量の変化を、X線光電子分光分析装置(XPS)により調べた結果を示す説明図である。 図5に示す結果に基づき、感光体の表面に存在するステアリン酸亜鉛量を求めた結果を示す説明図である。 帯電部材に印加する交流電圧の周波数を変化させたときのステアリン酸亜鉛の適正な塗布量を求めたグラフである。 帯電部材に印加する交流電圧のピークツーピーク電圧を変化させたときのステアリング酸亜鉛の適正な塗布量を求めたグラフである。 本発明の第2の実施の形態のプリンタの一部である、感光体に潤滑剤を塗布する機構部分を示す側面図である。 本発明の第3の実施の形態のプリンタの一部である、感光体に潤滑剤を塗布する機構部分を示す側面図である。 本発明の第4の実施の形態のプリンタの一部である、感光体に潤滑剤を塗布する機構部分を示す側面図である。 本発明の第5の実施の形態のプリンタの一部である、感光体に潤滑剤を塗布する機構部分を示す側面図である。 本発明の第6の実施の形態のプリンタの一部である、感光体に潤滑剤を塗布する機構部分を示す側面図である。 本発明の第7の実施の形態の画像形成装置であるフルカラープリンタを示す概略側面図である。 本発明の第8の実施の形態の画像形成装置であるプロセスカートリッジを備えたプリンタを示す概略側面図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 像担持体
3 帯電部材
4 光書込装置
5 現像装置
6 転写装置
7 潤滑剤、塗布手段
8 塗布手段、ファーブラシ
9 均し手段、弾性ブレード
17 検知手段
19 塗布量調節手段
21 均し手段、円柱状ローラ
22 塗布量調節手段
30 画像形成装置
31 均し手段、転写体
32 転写装置
40 画像形成装置
41 プロセスカートリッジ

Claims (24)

  1. 交流成分を含む電圧が印加される帯電部材により帯電される像担持体の表面に塗布可能な位置に配置された潤滑剤と、
    前記潤滑剤を前記像担持体の表面に塗布する塗布手段と、
    を有し、
    前記塗布手段による前記潤滑剤の前記像担持体の表面への塗布量が、
    25×f×(Vpp/2−Vth)/L[nm/s]以上である潤滑剤塗布装置。
    但し、fは、帯電部材に印加される交流成分の周波数[単位:kHz]、
    Vpp[単位:kV]は、交流電圧のピークツーピーク電圧、
    Vth[単位:kV]は、放電開始電圧、
    L[単位:mm]は、像担持体の移動方向の周長、であり、
    Vthは以下のように求められる。
    Vth=312+6.2×(d/εopc+Gp/εair)+√(7737.6×d/εopc)
    但し、dは、像担持体の帯電部分の膜厚[単位:μm]、
    εopcは、像担持体の帯電部分の比誘電率、
    εairは、像担持体と帯電部材との間の空間における比誘電率、
    Gpは、帯電部材と像担持体表面との最近接距離[単位:μm]、
    である。
  2. 交流成分を含む電圧が印加される帯電部材により帯電される像担持体の表面に塗布可能な位置に配置された潤滑剤と、
    前記潤滑剤を前記像担持体の表面に塗布する塗布手段と、
    を有し、
    前記塗布手段による前記潤滑剤の前記像担持体の表面への塗布量が、
    3.75×10−4×A×f×(Vpp/2−Vth)/L[mg/s]以上である潤滑剤塗布装置。
    但し、fは、帯電部材に印加される交流成分の周波数[単位:kHz]、
    Vpp[単位:kV]は、交流電圧のピークツーピーク電圧、
    Vth[単位:kV]は、放電開始電圧、
    L[単位:mm]は、像担持体の移動方向の周長、
    A[単位:cm]は、像担持体の画像形成部分の総面積、
    である。
  3. 交流成分を含む電圧が印加される帯電部材により帯電される像担持体の表面に塗布可能な位置に配置された潤滑剤と、
    前記潤滑剤を前記像担持体の表面に塗布する塗布手段と、
    を有し、
    前記塗布手段による前記潤滑剤の前記像担持体の表面への塗布量が、
    105×f×(Vpp/2−Vth)/L[nm/s]以下である請求項1記載の潤滑剤塗布装置。
  4. 交流成分を含む電圧が印加される帯電部材により帯電される像担持体の表面に塗布可能な位置に配置された潤滑剤と、
    前記潤滑剤を前記像担持体の表面に塗布する塗布手段と、
    を有し、
    前記塗布手段による前記潤滑剤の前記像担持体の表面への塗布量が、
    1.58×10−2×A×f×(Vpp/2−Vth)/L[mg/s]以下である請求項2記載の潤滑剤塗布装置。
  5. 交流成分の周波数fは、前記像担持体の移動速度の7倍以上である請求項1ないし4のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置。
  6. 前記像担持体とこの像担持体の表面に近接又は接触して配置された帯電部材との間で発生する放電の強度を検知する検知手段と、
    前記検知手段による検知結果に基づいて前記像担持体の表面への前記潤滑剤の塗布量を調節する塗布量調節手段と、
    を具備する請求項1ないし5のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置。
  7. 前記検知手段は、放電電流の強度を検知する手段である請求項6記載の潤滑剤塗布装置。
  8. 前記検知手段は、放電光の強度を検知する手段である請求項6記載の潤滑剤塗布装置。
  9. 前記像担持体の表面への潤滑剤の塗布量は、10/t[nm/sec]である請求項1ないし8のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置。
    但し、tは、X線光電子分光分析装置(XPS)により検出される像担持体外周面を構成する物質に特定の分子結合に起因する信号が、帯電部材と像担持体との間に放電が発生した後、検出されるまでの必要最小時間である。
  10. 前記像担持体の表面に塗布された前記潤滑剤を薄層に均す均し手段が設けられている請求項1ないし9のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置。
  11. 前記潤滑剤は脂肪酸金属塩からなり、この脂肪酸金属塩は、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸の群から選択される1以上の脂肪酸を含有し、亜鉛、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、リチウムの群から選択される1以上の金属を含有している請求項1ないし10のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置。
  12. 前記潤滑剤は、粉体状の脂肪酸金属塩を固形化して形成されている請求項11記載の潤滑剤塗布装置。
  13. 前記潤滑剤は、ステアリン酸亜鉛である請求項12記載の潤滑剤塗布装置。
  14. 前記塗布手段は、固形化された前記潤滑剤と前記像担持体の表面とに接触する位置に配置されたファーブラシである請求項12又は13記載の潤滑剤塗布装置。
  15. 前記塗布手段は、前記像担持体の表面に接触する位置に配置された固形化された前記潤滑剤である請求項12又は13記載の潤滑剤塗布装置。
  16. 前記均し手段は、前記像担持体の表面に当接する位置に配置された弾性ブレードである請求項10ないし15のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置。
  17. 前記均し手段は、前記像担持体の表面に当接する位置に配置された円柱状ローラである請求項10ないし15のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置。
  18. 前記均し手段は、前記像担持体の表面に接触してトナー画像が転写される転写体、又は、トナー画像が転写される記録媒体を前記像担持体の表面に押し付ける転写搬送ベルトである請求項10ないし15のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置。
  19. 前記塗布手段が前記像担持体の表面に接離可能に設けられている請求項1ないし18のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置。
  20. 表面にトナー画像が形成される像担持体と、
    前記像担持体の表面に潤滑剤を塗布する請求項1ないし19のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置と、
    前記像担持体の表面に近接又は接触して配置され、前記像担持体との間で放電を発生させて前記像担持体の表面を帯電する帯電部材と、
    前記像担持体の表面を露光することにより静電潜像を形成する光書込装置と、
    トナーを供給することにより静電潜像をトナー画像として顕像化する現像装置と、
    顕像化されたトナー画像を記録媒体上に転写させる転写装置と、
    を具備する画像形成装置。
  21. 前記現像装置から供給されるトナーの円形度が0.96以上である請求項20記載の画像形成装置。
  22. 前記像担持体の少なくとも表面側は、アモルファスシリコンにより形成されている請求項20記載の画像形成装置。
  23. 前記像担持体の表面側にはフィラーが添加されている請求項20記載の画像形成装置。
  24. 表面にトナー画像が形成される像担持体と、
    前記像担持体を回転可能に保持するカートリッジケースと、
    前記カートリッジケース内に保持された請求項1ないし5のいずれか一記載の潤滑剤塗布装置と、を具備し、
    画像形成装置に対して着脱可能に装着されるプロセスカートリッジ。

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