JP2005227417A - 転写ローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、金属芯の外周に単層の樹脂層を有し、かつ、良好な転写性能(良好な導電性がローラ全体に均一である)を有し、さらに環境依存性およびブリードアウトが低減された転写ロールを提供することを課題とする。
【解決手段】上記課題は、金属芯と、その外周を覆う円筒状の樹脂層とを備えるローラであって、前記樹脂層が、熱可塑性樹脂と、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のカチオン成分およびイオン解離可能なアニオン成分で構成される金属塩と、上記金属塩を溶解可能な有機化合物とを含有するものであることを特徴とする転写ローラで解決できる。
【選択図】図1

Description

本発明は電子写真方式の複写機およびプリンタに用いられる転写ローラに関する。
複写機やプリンタなどの電子写真装置における画像形成では、図1に示すように感光ドラムを均一に帯電させる帯電工程と、帯電された感光ドラムに露光して感光ドラム表面に静電潜像を形成する露光工程と、静電潜像の形成された感光ドラムにトナーを付着させそれを紙上に転写して像を形成する転写工程と加熱・加圧を施して紙上にトナー像を定着させる定着工程とを基本的に含有する。
転写工程では感光ドラム上のトナー画像はコロナ転写方式やローラ転写方式によって紙上に転写されるが、コロナ転写方式ではコロナ放電に伴うオゾンの発生等の問題が生じるため、近年ではローラ転写方式が多く用いられている。このローラ転写方式に使用される転写ローラとしては、従来からゴムやエラストマーなどの弾性材料にカーボンブラック、リン酸エステルの添加(特許文献1)、チタン酸カリウイスカー(特許文献2、特許文献3)等の導電性添加剤を配合した中抵抗を有する弾性ロールが使用されている。また、ゴム材料そのものを検討した特許文献4等もある。
しかし、ゴム材料等では、ローラの構成物質がローラから染み出して(ブリードアウト)、感光ドラムに付着し、付着が進行するとドラムの汚染現象が生じて画像品質が低下させるという問題があり、表面へのブリードアウトを抑制するための保護層を設けた2層構造のローラ(例えば、特許文献5)によって解決されているが、製造工程の煩雑さおよびコスト高という新たな課題が生じている。
また、転写ローラが長時間感光ドラムと接触した状態で放置されることによって永久変形が生じる等の問題が生じている。これらの問題点は弾性の比較的小さい熱可塑性樹脂材料を使用することで解決できるが、カーボンブラック等の導電性添加剤は温度安定性が悪く、熱可塑性樹脂に均一に分散させることは困難であり、均一な導電性を得ることはできなかった。
特開平6−192486号公報 特開昭63−86205号公報 特開平8−120176号公報 特開平11−181286号公報 特開2004−021019号公報
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、良好な転写性能を有し、かつ環境依存性およびブリードアウトが低減された転写ロールを提供することである。
上記課題は、以下に示す本発明によって解決することができる。
[1]金属芯と、その外周を覆う円筒状の樹脂層とを備えるローラであって、前記樹脂層が、熱可塑性樹脂と、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のカチオン成分およびイオン解離可能なアニオン成分で構成される金属塩と、上記金属塩を溶解可能な有機化合物とを含有するものであることを特徴とする転写ローラ。
[2]上記熱可塑性樹脂がABS樹脂である[1]に記載の転写ローラ。
[3]上記金属塩がLiClO、LiCFSO、LiC(CFSOから選ばれる少なくとも1種である、[1]または[2]に記載の転写ローラ。
[4]上記有機化合物が、下記一般式(1)〜(3)で表される少なくともいずれかである、[1]〜[3]のいずれかに記載の転写ローラ。
Figure 2005227417
Figure 2005227417
Figure 2005227417
上記一般式(1)〜(3)中、Rは、炭素数1〜9の直鎖または分岐のアルキル基、および、炭素数2〜9の直鎖または分岐のアシル基のうちいずれか一種を示し、同一でも異なっていてもよい。Aは同一または異なる炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nは同一または異なる1〜7の整数である。また、Xは炭素数2〜10からなる、アルキレン基、芳香族基を含む炭化水素基、または脂環式炭化水素基、Yは炭素数6〜10からなる、芳香族基を含む炭化水素基である。
本発明によれば、従来技術のような2層構造ではなく、単層(金属芯の外周に樹脂層が一層)であっても、ブルームの問題が起きず、さらには、従来のゴム材料よりも弾性の小さい(硬い)材料として熱可塑性樹脂を使用しているので、長時間感光ドラムと接触した状態で放置されることによって永久変形が生じない。つまり長期的に安定した転写性能(良好な導電性、導電性が均一である)を維持することが可能となった。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の転写ローラは、金属芯と、該金属芯の外周を覆う円筒状の樹脂層とを備える転写ローラであって、当該樹脂層が、熱可塑性樹脂と、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のカチオン成分およびイオン解離可能なアニオン成分で構成される金属塩と、該金属塩を溶解可能な有機化合物とを含有するものであることを特徴とする。
本発明に使用される熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、従来公知の種々の熱可塑性樹脂を使用できるが、成形が容易で長時間(30000時間〜50000時間)の使用後でも形状が変化しないことから、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、PE(ポリエチレン)樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂、PC(ポリカーボネート)樹脂、PPE(ポリフェニレンエーテル)樹脂、PBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂、PA(ポリアミド)樹脂、PP(ポリプロピレン)樹脂などが用いられるが、中でも耐衝撃性、耐クリープ性、温熱安定性、易成形性などの物性に優れていることから、ABS樹脂を用いるのが好ましい。
本発明に使用される金属塩のカチオン成分であるアルカリ金属またはアルカリ土類金属としては、例えば、Li、Na、K、Mg、Caなどが挙げられる。カチオンとしては、導電性が得られ易いことから、イオン半径の小さいLi、Na、Kが好ましい。
また、本発明に使用される金属塩よりイオン解離し得るアニオン成分としては、例えば、Cl、Br、F、I、NO 、SCN、ClO 、CFSO 、BF 、(CFSO、(CFSIOなどが挙げられ、中でもClO 、CFSO 、BF 、(CFSO、(CFSIOが好ましい。
上記カチオン成分およびアニオン成分によって構成される金属塩としては、例えば、従来公知のリチウム塩電解質、具体的には、LiClO、NaClO、KClO、LiCFSO、LiN(CFSO、NaN(CFSO、LiC(CFSO、NaC(CFSOが挙げられ、中でも堆積抵抗率を制御し易い点から、LiClO、LiCFSO、LiC(CFSOが好ましい。なお、本発明においては、上述した中から2種類以上の金属塩を用いてもよい。
本発明に用いられる上記金属塩を溶解可能な有機化合物としては、例えば、−[O(AO)]基(Aは炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜7の整数を示す)を有し、かつ全ての分子鎖末端がCH基である有機化合物が挙げられる。具体的には、以下の一般式(1)〜(3)で表される少なくともいずれかの有機化合物が好適である。
Figure 2005227417
Figure 2005227417
Figure 2005227417
上記一般式(1)〜(3)中Rは、炭素数1〜9の直鎖または分岐のアルキル基、および、炭素数2〜9の直鎖または分岐のアシル基のうちいずれか一種を示し、同一でも異なっていてもよい。Aは同一または異なる炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nは同一または異なる1〜7の整数である。また、Xは炭素数2〜10からなる、アルキレン基、芳香族基を含む炭化水素基、また脂環式炭化水素基、Yは炭素数6〜10からなる、芳香族基を含む炭化水素基である。中でも特に、トリエチレングリコールジアセチルまたはアジピン酸ジブトキシエトキシエチルが好適である。
なお、本発明においては、上記金属塩を溶解可能であれば、例えばトリアセチンやモノアセチルグリセリドなど、上述した−[O(AO)]−基(Aは炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜7の整数を示す)を有し、かつ全ての分子鎖末端がCH基である有機化合物以外の有機化合物を用いてもよい。
本発明の転写ローラにおいては、上述したような熱可塑性樹脂、金属塩および有機化合物を少なくとも含有する組成物を、金属芯の外周に覆う円筒状の樹脂層として成形する。ここで、「金属芯の外周に覆う」とは、樹脂層が金属芯の外周面に隣接してこれを被覆するように形成されていてもよく、金属芯との間に他の層を介在したかたちで金属芯を覆うように形成されていてもよいことを指すが、製造工程を簡略化できることから、金属芯に隣接してこれを覆う単層の樹脂層として形成されるのが好ましい。なお、上記「円筒状」は、その軸線方向におけるいずれの断面も略合同な円形である中空の形状をいう。
本発明の転写ローラに使用される金属芯の形成材料としては、当分野において金属芯材料として従来から使用されている鉄、鉄合金、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金などの金属材料を特に制限なく適用することができる。中でも強度、コスト、加工性、耐食性の観点から、鉄または鉄合金(具体的には、炭素鋼、ステンレス鋼)製の金属芯を使用するのが好ましい。
本発明においては、上述してきたように熱可塑性樹脂と、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のカチオン成分およびイオン解離可能なアニオン成分で構成される金属塩と、該金属塩を溶解可能な有機化合物とを少なくとも含有することで、上記金属塩と上記有機化合物とが熱可塑性樹脂中で高分子電解質となり、ブリードアウトを抑制することが可能となり、良好な導電性を有し、環境依存性およびブルームが防止された転写ローラを実現することができる。
ここで、「良好な導電性」とは、樹脂層の体積抵抗率が10Ω・cm〜1011Ω・cmであることを指す(好ましくは、10Ω・cm〜10Ω・cm)。体積抵抗率が10Ω・cm未満であると、異常画像の原因となる。また、体積抵抗率が1011Ω・cmを超えると、充分な導電性が得られず、転写効率が悪くなる傾向になる。該体積抵抗率は、例えば、転写ローラに金属箔を巻きつけ、転写ローラの金属芯より直流電流を印加し、直列に接続した電流計の値を読みながら計算して抵抗値を求め、金属箔の面積、ローラ被覆厚(樹脂層の肉厚)から、体積抵抗率を換算する。また、「導電性が均一である」とは、転写ローラの樹脂層の任意の区画における良好なローラ1本中の体積抵抗率の最大値/最小値の割合が10以下(好ましくは5以下)であることを指す。該体積抵抗率の差は、ローラを1本について数箇所、体積抵抗率を測定することで得られる。
また、本発明の構成とすることで、長時間(30000時間〜50000時間程度)使用してもブリードアウトする物質もなく、また、スペーサ−に接触する部分の永久変形も生じ難い。さらに、本発明の転写ローラは、環境依存性に優れ、高温高湿(50℃×80%RH:HH)と低温低湿(10℃×15%RH:LL)での体積抵抗率の比(LL/HH)が30以下(好ましくは15以下)で、安定した転写性能を得ることができる。このため、ブリードアウトを防止するための層や環境から保護するための層を設ける必要がなく、1層(単層)という簡略な構成にて転写ローラを実現することも可能である。このように金属芯と該金属芯の外周に隣接してこれを覆う単層の樹脂層という形態にて実現すると、製造工程を最小限に抑えつつも高品位な転写ローラを形成することができるため好ましい。
上記金属塩の配合量に制限はなく、用いる熱可塑性樹脂や有機化合物の種類や上記カチオン成分およびアニオン成分の組み合わせによって適宜選択すればよいが、熱可塑性樹脂100重量部に対し0.01重量部〜20重量部であるのが好ましく、5.0重量部〜10重量部であるのがより好ましい。金属塩が熱可塑性樹脂100重量部に対し0.01重量部未満であると、導電性の効果が得られ難くなる傾向にあり、また熱可塑性樹脂100重量部に対し20重量部を超えても、飽和状態となって導電性の効果が著しく向上しない傾向になるためである。
また、上記有機化合物の配合量についても特に制限はないが、熱可塑性樹脂100重量部に対し0.03重量部〜15重量部であるのが好ましく、0.5重量部〜10重量部であるのがより好ましい。上記有機化合物が熱可塑性樹脂100重量部に対し0.03重量部未満であると、金属塩のブリードアウト抑制の効果が低減する傾向にあるためであり、また上記有機化合物が熱可塑性樹脂100重量部に対し15重量部を超えても、上記ブリードアウト抑制の効果が低減する傾向にあるためである。
本発明の転写ローラの製造方法に特に制限はなく、当該分野において従来公知の手法にて製造することができる。例えば、熱可塑性樹脂と、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のカチオン成分およびイオン解離可能なアニオン成分より構成される金属塩と、該金属塩を溶解可能な有機化合物とを所定量配合してなる組成物を、バンバリミキサ、ロール混練機等の公知の混練機を用いて混練した後、公知の射出成形にて金属芯の外周を覆う樹脂層として射出成形すればよい。これによって1回の成形で製品とすることができ、研削加工なども不要となり、従来よりも簡単に製造することができる。なお、上述のように金属芯の外周に隣接して単層の樹脂層を形成することで、製造工程を最小限で実施することができ、製造コストも低く抑えることができるという利点もある。
本発明における金属塩の良好な分散性を実現し得る観点からは、予め、熱可塑性樹脂と上記金属塩と上記有機化合物とからなるマスターバッチを作製しておき、該マスターバッチを熱可塑性樹脂とを混合させると、金属塩の分散性が向上するため、好ましい。
また、射出成形の条件に特に制限はないが、通常、200℃〜250℃の成形温度、50mm/秒〜150mm/秒の射出速度の各範囲内で成形を行う。
本発明の転写ローラは、その長さ、ロール径(外径)、シャフト径(内径)などに特に制限はなく、適用する複写機などに応じて適宜選択すればよい。
また、本発明の転写ローラを形成するための組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で無機充填剤、酸化防止剤、相溶化剤などの適宜の添加剤が配合されていてもよい。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
(実施例1)
ABS樹脂100重量部、LiClO0.05重量部、トリエチレングリコールジアセチル0.5重量部を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの転写ローラのサンプルを作製した。
(実施例2)
LiClOの配合量を5.0重量部に変更し、トリエチレングリコールジアセチルに換えてアジピン酸ジブトキシエトキシエチルを3.0重量部配合した以外は実施例1と同様にして、転写ローラのサンプルを作製した。
(実施例3)
LiClOに換えてLiCFSOを7.0重量部配合し、トリエチレングリコールジアセチルの配合量を5.0重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、転写ローラのサンプルを作製した。
(実施例4)
LiClOの配合量を18.0重量部に変更し、トリエチレングリコールジアセチルに換えてアジピン酸ジブトキシエトキシエチルを8.0重量部配合した以外は実施例1と同様にして、転写ローラのサンプルを作製した。
(実施例5)
LiClOの配合量を0.02重量部、トリエチレングリコールジアセチル0.1重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、転写ローラのサンプルを作製した。
(実施例6)
PE(ポリエチレン)樹脂100重量部、LiClO5.0重量部、アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3.0重量部を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの転写ロールのサンプルを作製した。
(比較例1)
ABS樹脂100重量部のみを含有する組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの転写ローラのサンプルを作製した。
(比較例2)
ABS樹脂100重量部、LiClO15重量部を混合した組成物をバンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの転写ローラのサンプルを作製した。
(比較例3)
ABS樹脂100重量部、カーボンブラック8重量部を混合した組成物をバンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの転写ローラのサンプルを作製した。
(評価試験)
上記で作製した実施例1〜6、比較例1〜3のサンプルについて、下記の手順で測定した(1)〜(4)について、いずれも基準を満足するものを合格とし、いずれか1つでも満足しないものを不合格とした。
(1)体積抵抗率
各サンプルに金属箔を巻きつけ、金属芯から100Vの直流電圧を印加し、直列に接続した電流計の値の読みから計算して抵抗を求め、金属箔の面積、ローラ被覆厚(樹脂層の肉厚)から体積抵抗率を換算した。体積抵抗率が1×10Ω・cm〜1.0×1011Ω・cmの範囲であったものを合格とした。
(2)ブリードアウト
各サンプルを、40℃×90%RH雰囲気中に7日間放置し、目視によりローラ表面のブリードアウトを有無を判定した。
(3)導電性の均一性
体積抵抗率の測定に準じ、1本のローラについて数箇所に金属箔を巻き付けて測定した。その測定値の中で最大値と最小値を求め、その差(その比:最大値/最小値)が10以下であれば合格とした。
(4)耐環境性
LL(低温低湿:10℃×15%RH)およびHH(高温高湿:50℃×80%RH)雰囲気でのローラの体積抵抗率を測定(方法は上記と同じ)する。LL/HHを求め、その値が30以下であれば合格とした。
結果を表1、表2に示す。
Figure 2005227417
Figure 2005227417
本発明は、単層(金属芯の外周に樹脂層が一層)であっても、ブリードアウトの問題が起きず、さらには、従来のゴム材料よりも弾性の小さい(硬い)材料として熱可塑性樹脂を使用しているので、長時間感光体と接触した状態で放置されることによって永久変形が生じない。つまり長期的に安定した転写性能(良好な導電性、導電性が均一である)を維持する転写ローラとして適用することができる。
電子写真装置における画像形式の工程略図で本発明の転写ローラの箇所を示す図である。
符号の説明
1 帯電ローラ
2 露光手段
3 表面電位計
4 パワーパック
5 現像ローラ
6 転写ローラ
7 記録紙
8 感光ドラム
9 クリーニング装置
10 画像形成装置


Claims (4)

  1. 金属芯と、その外周を覆う円筒状の樹脂層とを備えるローラであって、前記樹脂層が、熱可塑性樹脂と、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のカチオン成分およびイオン解離可能なアニオン成分で構成される金属塩と、上記金属塩を溶解可能な有機化合物とを含有するものであることを特徴とする転写ローラ。
  2. 上記熱可塑性樹脂がABS樹脂である請求項1に記載の転写ローラ。
  3. 上記金属塩がLiClO、LiCFSO、LiC(CFSOから選ばれる少なくとも1種である、請求項1または2に記載の転写ローラ。
  4. 上記有機化合物が、下記一般式(1)〜(3)で表される少なくともいずれかである、請求項1〜3のいずれかに記載の転写ローラ。
    Figure 2005227417
    Figure 2005227417
    Figure 2005227417
    [上記一般式(1)〜(3)中、Rは、炭素数1〜9の直鎖または分岐のアルキル基、および、炭素数2〜9の直鎖または分岐のアシル基のうちいずれか一種を示し、同一でも異なっていてもよい。Aは同一または異なる炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nは同一または異なる1〜7の整数である。また、Xは炭素数2〜10からなる、アルキレン基、芳香族基を含む炭化水素基、または脂環式炭化水素基、Yは炭素数6〜10からなる、芳香族基を含む炭化水素基である。]

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