JP2005092161A - 帯電ローラ - Google Patents

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剛 出村
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Abstract

【課題】
良好な帯電性(所望の体積抵抗率を有し、ミクロ的に導電材(電子導電材)が均一分散している)を有し、かつ環境依存性(低温低湿から高温高湿までのどの環境条件においても均一な帯電性を示す特性)およびブルームが低減された熱可塑性樹脂(熱可塑性樹脂組成物)からなる帯電ローラを提供することを課題とした。
【解決手段】
導電性芯材および該導電性芯材の外周を覆う円筒状の樹脂層を備えるローラであって、前記樹脂層が熱可塑性樹脂に電子導電剤、カップリング剤、金属塩が配合されてなる帯電ローラで解決できる。
【選択図】
図1

















Description

本発明は、複写機およびプリンタに用いられる安定した電気特性を有する帯電ローラ、特には、近接帯電方式で使用される帯電ローラに関するものである。
複写機やプリンタなどの電子写真装置における画像形成では、図1に示すように、感光ドラムを均一に帯電させる帯電工程と、帯電された感光ドラムに露光して感光ドラム表面に静電潜像を形成する露光工程と、静電潜像の形成された感光ドラムにトナーを付着させ、それを転写ローラにて紙上に転写してトナー像を形成する転写工程と、加熱・加圧を施して紙上にトナー像を定着させる定着工程とを、基本的に含有する。これらの工程を経た後、感光体はブレードなどにより残存した廃トナーを除去するクリーニングを施され、除電されて、繰り返し帯電工程に供される。従来、上記帯電工程における感光ドラムの帯電はコロナ放電により行われているのが一般的であったが、コロナ放電では発生するオゾンが周囲に悪影響を及ぼすため、近年では、感光ドラムに接触させる接触型の帯電ローラを使用する方式(接触帯電方式)が採用されるようになってきた。この帯電ローラとしては、導電性芯材の外周にゴム材料や熱可塑性エラストマーのような弾性の大きな材料が使用されてきた。
しかし上記接触帯電方式では、(1)帯電ローラの構成物質が帯電ローラから染み出して(ブリードアウト)、感光ドラムの表面に付着し、この付着が進行すると感光ドラム表面に帯電ローラの跡が残る、(2)帯電ローラに交流電圧を印加した際に、感光ドラムが接触している帯電ローラが振動して帯電音が発生する、(3)感光ドラム表面のトナーが帯電ローラに付着して帯電性能が低下する、(4)感光ドラムを長期間駆動しないと帯電ローラに永久変形が生じる、などの問題が生じており、たとえば、ブリードアウトに対しては、表面にブリードアウトを防止する最外層を設けることで対応してきた。このため最近では、感光ドラムに接触させずに近接させる近接帯電方式が検討され、採用されている。この近接帯電方式では、帯電ローラが感光ドラムに近すぎると感光ドラムと接触してしまう虞があり、また帯電ローラが感光ドラムから遠すぎると帯電効率が悪くなる虞があることから、帯電ローラと感光ドラムとの間の最近接距離は、通常、0.005mm〜3mmとなるように調整されている。
上記近接帯電方式では、帯電ローラと感光ドラムとを接触させずにその近接距離を制御すべく、帯電ローラと感光ドラムとの間にスペーサが設けられる。このため、帯電ローラが弾性の大きい材料である場合、わずかな外力や歪みによって変形してしまって感光ドラムとの間を一定に維持することが困難となり、特に、近接帯電方式用の帯電ローラとしての使用には適していなかった。そこで、具体的な帯電ローラ(特には、近接帯電方式用の帯電ローラ)の構成材料として、ゴム材料などの弾性の大きい材料の代替として検討されているのが、弾性の小さい(変形し難い)熱可塑性樹脂である。しかしながら、帯電ローラは、帯電させるため半導電性(体積抵抗率が1×10Ω・cm未満)であることを要するため、上記熱可塑性樹脂に導電性の添加剤を配合する必要がある。しかし、従来より帯電ローラに一般に添加されていたカーボンブラックに代表される導電性配合剤は、熱可塑性樹脂に均一に分散させるのが困難であり、均一で、かつ良好な帯電性を帯電ローラの全体(長手方向、周方向)に得ることが困難であった。例えば、特許文献2に記載されているような、大きさの異なるカーボンブラックを添加することで、帯電性を均一にすることが開発されているが、十分な半導電性ではなかった。
このためカーボンブラックなどに代替し得る帯電ローラ用の導電剤が種々検討されている。
その一つとして、過塩素酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、ヨウ化リチウムなどの電解質塩をイオン導電剤として熱可塑性樹脂中に分散させる手法が試みられており、かかる電解質塩によれば熱可塑性樹脂中への分散性も良好であることが判っている。しかしながら、上記電解質塩は特性が環境に左右され易く、高温高湿になるほど体積抵抗率が下がり、低温低湿になるほど体積抵抗率が上がることから、それにより製造されたローラの特性が不安定である現象が指摘されている。また上記電解質塩を用いると、使用中に帯電ローラ表面にブルームする性質があり、感光ドラムを汚染してしまうという欠点も併せもっている。そのためイオン導電剤として上記電解質塩を配合してなる帯電ローラを使用する場合には、イオン導電剤を含まない最外層を設けてなる積層構造として、環境依存性およびブルームを防止する方式を採る必要があるが、このような積層構造の帯電ローラは、製造が煩雑であるとともに、寸法安定性が悪く(特に、近接帯電方式には重要な要件)、各層間の密着力が不安定である、などといった問題がある。
また、ポリアルキレンオキシドなどのポリエーテル基を有するノニオン性高分子型導電剤を熱可塑性樹脂に分散させる手法も検討されている。かかるノニオン性高分子型導電剤を用いれば、熱可塑性樹脂中への分散性も良好であり、上記のイオン導電剤を用いた場合のような帯電ローラ表面へのブリードアウトは起こりにくい。しかし、ノニオン性高分子型導電剤は、上記イオン導電剤と比較して抵抗値を抑える効果が小さく、1×10Ω・cm以上の抵抗値しか得られないため、感光ドラムを良好に帯電させる帯電ローラを実現することができない。
また、体積抵抗率が所望の1×10Ω・cm未満になった場合(導電剤がマクロ的に分散した状態)であっても、導電剤がミクロ的な範囲で均一に分散してないことがあり、例えば、そういった帯電ローラを使用した複写機を使用した場合は、記録紙には良好な複写物が得られない(ムラのある複写物を得る)という問題があった。
特開2002−132014号公報 特開2003−057921号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、良好な帯電性(所望の体積抵抗率を有し、ミクロ的に導電材(電子導電材)が均一分散している)を有し、かつ環境依存性(低温低湿から高温高湿までのどの環境条件においても均一な帯電性を示す特性)およびブルームが低減された熱可塑性樹脂(熱可塑性樹脂組成物)からなる帯電ローラを提供することである。
上記課題は、
(1)導電性芯材および該導電性芯材の外周を覆う円筒状の樹脂層を備えるローラであって、前記樹脂層が熱可塑性樹脂に電子導電剤、カップリング剤、金属塩が配合されてなる帯電ローラ。
(2)前記電子導電剤がカーボンブラックおよび/または金属酸化物である(1)に記載の帯電ローラ。
(3)前記カップリング剤がシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミネートカップリング剤の中から選ばれる少なくとも1種類である(1)または(2)に記載の帯電ローラ。
(4)前記熱可塑性樹脂が、極性基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂混合物である(1)〜(3)のいずれかに記載の帯電ローラ。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の帯電ローラが、近接帯電方式で帯電させる工程に使用される帯電ローラ。
で、解決される。
本発明によれば、良好な帯電性(所望の体積抵抗率を有し、ミクロ的に導電剤(電子導電剤)が均一分散している)を有し、かつ環境依存性(低温低湿から高温高湿までのどの環境条件においても均一な帯電性を示す特性)およびブルームが低減された熱可塑性樹脂(熱可塑性樹脂組成物)からなる帯電ローラを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の帯電ローラは、導電性芯材および該導電性芯材の外周を覆う円筒状の樹脂層を備えるローラであって、前記樹脂層が熱可塑性樹脂に電子導電剤、カップリング剤、金属塩が配合されてなることを特徴とする帯電ローラである。
上記樹脂層を有することで、ブリードアウトを抑制することが可能となり、良好な帯電性を有し、環境依存性およびブルームが防止された帯電ローラを実現することができる。
ここで「良好な帯電性」とは、樹脂層の体積抵抗率が1×10Ω・cm未満(好適には1×10Ω・cm〜1×10Ω・cm)であることを指す。体積抵抗率が1×10Ω・cm以上であると、帯電効率が悪くなり良好な帯電性が得られない。該体積抵抗率は、たとえば、帯電ローラに金属箔を巻きつけ、帯電ローラの導電性芯材より直流電流を印加し、直列に接続した電流計の値の読みから計算して抵抗値を求め、金属箔の面積、ローラ被覆厚(樹脂層の肉厚)から、体積抵抗率を換算する。
また、本発明の構成とすることで、長時間(1000時間〜10000時間程度)使用してもブリードアウトする物質もなく、またスペーサに接触する部分の永久変形も生じにくい。さらに、本発明の帯電ローラは、環境依存性に優れ、高温高湿(50℃×80%RH:HH)と低温低湿(10℃×15%RH:LL)での体積抵抗率の比(LL/HH)が30以下(好ましくは15以下)で、安定した帯電特性を得ることができる。このため、ブルームを防止するための層や環境から保護するための層を設ける必要がなく、1層という簡略な構成にて帯電ローラを実現することも可能である。このように導電性芯材と該導電性芯材の外周に隣接してこれを覆う単層の樹脂層という形態にて実現すると、製造工程を最小限に抑えつつも高品位な帯電ローラを形成することができるため、好ましい。
本発明に使用される熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、従来公知の種々の熱可塑性樹脂を使用できるが、帯電性の観点からは、以下に説明する極性基を有する熱可塑性樹脂(以下、「成分(a)」ということがある。)、および/または、成分(a)以外の熱可塑性樹脂(以下、「成分(b)」という)を含有する樹脂混合物であるのが好ましい。 この成分(a)を樹脂混合物に含有させることで、イオン導電材としての作用効果をもたらすことができ、さらに安定した帯電性を得ることができる。
上記成分(a)としては、分子構造内に極性基を有するものであれば特に制限されない。極性基としては、たとえば、アミド基、エステル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エポキシ基などが挙げられる。成分(a)としては、具体的には、ポリエーテルエステルアミド樹脂(PEEA樹脂)、ポリエステルエラストマー、脂肪族ポリエステル、ポリウレタンエラストマー、ポリアミドエラストマーなどが例示され、中でも熱可塑性エラストマーであるポリエーテルエステルアミド樹脂、ポリエステルエラストマー、脂肪族ポリエステル、ポリウレタンエラストマーまたはポリアミドエラストマーが好ましく、ポリエーテルエステルアミド樹脂が特に好ましい。本発明において成分(a)として使用できるポリエーテルエステルアミド樹脂、ポリエステルエラストマー、脂肪族ポリエステル、ポリウレタンエラストマー、ポリアミドエラストマーとしては、たとえば特開2002−309097号公報に記載されたものをそれぞれ好適に使用することができる。
上述したように本発明における樹脂層を構成する熱可塑性樹脂は、上記成分(a)を含有する樹脂混合物であるのが好ましいが、かかる樹脂混合物における成分(a)以外の熱可塑性樹脂(以下、「成分(b)」という)としては、成分(a)として上述した中で採用した以外の熱可塑性樹脂(極性基の有無を問わない)であれば、特に制限されるものではない。例えば、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などの(メタ)アクリル酸エステル重合体、(メタ)アクリル酸重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)などのビニルモノマー重合体または共重合体;低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低圧法低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1などのポリα−オレフィン;プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体などのα−オレフィン同士もしくはα−オレフィンと他のモノマーとの共重合体;ナイロン6、ナイロン4,6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ナイロン11、ナイロン12などのポリアミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル;ポリフェニレンオキシドなどの芳香族ポリエーテル;ポリカーボネート;ポリイミド;ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなどのスルホン系ポリマーなどから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。中でも耐衝撃性、耐クリープ性、温熱安定性、易成形性などの物性に優れることから、ABS樹脂を用いるのが好ましい。
本発明の成分(a)と成分(b)の好ましい組み合わせとしては、例えば、ポリエーテルエステルアミド、ポリエステルエラストマー、脂肪族ポリエステル、ポリウレタンエラストマー、ポリアミドエラストマーより選ばれた1種類以上と、ABS樹脂との組み合わせが挙げられる。
樹脂混合物において、(a)成分と(b)成分との混合割合は特に制限されるものではないが、(a)成分:(b)成分=3〜25:75〜97(重量比)であるのが好ましい。
本発明に使用される電子導電剤としては、カーボンブラックおよび/または金属酸化物を適用すれば良い。
カーボンブラックとしては、一般に使用されるものであれば特には限定はない。カーボンブラックの例としては、チャンネルブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラックなどが挙げられる。これらのカーボンブラックは、単独又は2種以上組み合わせて用いられる。上記中でも、カーボンブラックを単独で配合する場合は、比較的少量の配合量(熱可塑性樹脂100重量部に対して、5重量部〜15重量部)であっても1×10Ω・cm未満の上記体積抵抗率を達成できることからアセチレンブラックが好ましい。少量の配合の場合、成形が良好に行われる。
また、カーボンブラックの大きさ(非表面積)は、射出成形による長手方向に発現する帯電性の不均一性を抑制するために、非表面積の異なるカーボンブラックを適用すれば良い。具体的には、BET式による非表面積が800m/g以上のカーボンブラックと非表面積が100m/g以下のカーボンブラックを適用すれば良い。
上記カーボンブラックを単独で電子導電剤として配合する場合、用いる熱可塑性樹脂、金属塩、カーボンブラックの組み合わせによって適宜選択すればよいが、熱可塑性樹脂100重量部に対し5重量部〜40重量部であるのが好ましく、15重量部〜20重量部であるのがより好ましい。カーボンブラックの配合量が熱可塑性樹脂100重量部に対し5重量部未満であると、体積抵抗率が充分に低下しない虞がある。また、カーボンブラックの配合量が熱可塑性樹脂100重量部に対し40重量部を超えると、環境特性が悪化したり、成形性が低下し、歩留りや生産効率が低下する傾向がある。
もう一つの電子導電剤の金属酸化物としては、公知の酸化亜鉛、酸化錫、酸化インジュウム、ITO(酸化インジュウム錫)の中から少なくとも1種または2種以上を適用すれば良い。また、フィラーの表面をこれら金属酸化物でコーティングした添加剤も金属酸化物と同等の作用を示すので、使用することができる。また、金属酸化物の配合量は、金属酸化物を単独で電子導電剤として配合する場合、熱可塑性樹脂100重量部に対し、10〜250重量部配合することが好ましい。10重量部より少ないと体積抵抗率が充分に低くならず、250重量部より多いと成形性が低下し、歩留まりや生産効率が低下する傾向になる。
カーボンブラックと金属酸化物では、少量添加で所望の体積抵抗率が得ることができるという点から、カーボンブラックが好ましい。また、電子導電剤としてカーボンブラックおよび金属酸化物を併用してもよく、熱可塑性樹脂の種類や金属塩との種類・配合量によって、適宜、決定すればよい。
本発明に使用されるカップリング剤は、電子導電剤の分散性を向上させるために添加されるものであり、特にはカーボンブラックの分散性を向上させる。具体的なカップリング剤としては、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミネートカップリング剤の中ら少なくとも1種または2種類以上を適用すればよい。
シランカップリング剤の具体例としては、β−(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイド、ビス−(トリエトキシシリルエチルトリレン)テトラサルファイド、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
チタネートカップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ−N−ドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2、2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリロイルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート等が挙げられる。
また、アルミネートカップリング剤としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。
上記したカップリング剤の添加量は、熱可塑性樹脂に対して0.5重量部〜20重量部が好ましく、1重量部〜15重量部がより好ましい。0.5重量部未満の場合は、分散効果が小さく、20重量部を超える場合は、カップリング剤が表面にブリードアウトして感光ドラム、その他周辺基材を汚染させる問題が起きやすくなるという傾向になる。
本発明の樹脂層に含有される金属塩としては、カチオン成分として金属(好ましくは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属)を用いたものが好ましい。かかるカチオン成分としては、たとえば、Li、Na、K、Mg、Caなどが挙げられる。カチオンとしては、導電性が得られ易いことから、イオン半径の小さいLi、Na、Kが好ましい。
また本発明における金属塩は、上記アルカリ金属またはアルカリ土類金属であるカチオンおよびイオン解離可能なアニオンとによって構成されるのが好ましい。上記アニオン成分としては、たとえば、Cl、Br、F、I、NO 、SCN、ClO 、CFSO 、BF 、(CFSO、(CFSOなどが挙げられ、中でもClO 、CFSO 、BF 、(CFSO、(CFSOが好ましい。
上記カチオン成分およびアニオン成分によって構成される金属塩としては、具体的には、LiClO、NaClO、Mg(ClO、KClO、LiCFSO、LiN(CFSO、NaN(CFSO、LiC(CFSO、NaC(CFSOが挙げられ、中でも体積抵抗率を制御し易い点から、LiClO、LiCFSO、LiC(CFSOが好ましい。なお、本発明においては、上述した中から選ばれる2種以上の金属塩を用いてよい。
上記金属塩の配合量に制限はなく、用いる熱可塑性樹脂、後述するカーボンブラックの種類、上記カチオン成分およびアニオン成分の組み合わせによって適宜選択すればよいが、熱可塑性樹脂100重量部に対し0.01重量部〜20重量部であるのが好ましく、5重量部〜10重量部であるのがより好ましい。金属塩が熱可塑性樹脂100重量部に対し0.01重量部未満であると、帯電性の効果が得られにくくなる傾向にあり、また熱可塑性樹脂100重量部に対し20重量部を超えても、飽和状態となって帯電性の効果が得られにくくなる傾向にあるためである。
本発明の帯電ローラにおいては、上述したような熱可塑性樹脂に電子導電剤、カップリング剤、金属塩が配合されてなる樹脂組成物を導電性芯材の外周に覆う円筒状の樹脂層として成形する。ここで、「導電性芯材の外周を覆う」とは、樹脂層が導電性芯材の外周面に隣接してこれを被覆するように形成されていてもよく、導電性芯材との間に他の層を介在したかたちで導電性芯材を覆うように形成されていてもよいことを指すが、製造工程を簡略化できることから、導電性芯材に隣接してこれを覆う単層の樹脂層として形成されるのが好ましい。なお、上記「円筒状」は、その軸線方向におけるいずれの断面もが略合同な円形である中空の形状をいう。
本発明の帯電ローラに使用される導電性芯材の形成材料としては、当分野において金属芯材として従来から使用されている鉄、鉄合金、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金などを特に制限なく用いることができる。中でも、強度、コスト、加工性の観点から、鉄または鉄合金(具体的には、炭素鋼、ステンレス鋼)製の導電性芯材を使用するのが好ましい。
本発明の帯電ローラの製造方法に特に制限はなく、当分野において従来公知の手法にて製造することができる。たとえば、熱可塑性樹脂と、電子導電剤とカップリング剤と金属塩とを少なくとも含有する樹脂組成物を、バンバリミキサ、ロール混練機などの公知の混練機を用いて混練した後、公知の射出成形機にて導電性芯材の外周を覆う樹脂層として射出成形することで、製造することができる。なお上述のように導電性芯材の外周に隣接して単層の樹脂層を形成することで、製造工程を最小限で実施することができ、製造コストも低く抑えることができるという利点もある。
本発明における電子導電剤、金属塩の良好な分散性を実現し得る観点からは、予め、熱可塑性樹脂と上記電子導電剤、カップリング剤、上記金属塩とからなるマスターバッチを作製しておき、該マスターバッチを熱可塑性樹脂と混合させると、金属塩の分散性がさらに向上するので好ましい。
また、射出成形の条件に特に制限はないが、通常、200℃〜250℃の成形温度、50mm/秒〜150mm/秒の射出速度の各範囲内で成形を行う。
また本発明における樹脂層は、−{O(AO)}−基(Aは炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜7の整数を示す)を有し、かつ分子鎖末端がCH基および/またはCH基である有機化合物(特に好適には、上記−{O(AO)}−基を有し、かつ全ての分子鎖末端がCH基である有機化合物)を、さらに含有しているのが好ましい。
具体的には、以下の一般式(1)〜(3)で表される少なくともいずれかの有機化合物が好適である。
Figure 2005092161
Figure 2005092161
Figure 2005092161
上記一般式(1)〜(3)中、R1は、炭素数1〜9の直鎖または分岐のアルキル基、および、炭素数2〜9の直鎖または分岐のアシル基のうちいずれか一種を示し、同一でも異なっていてもよい。Aは同一または異なる炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nは同一または異なる1〜7の整数である。また、Xは炭素数2〜10からなる、アルキレン基、芳香族基を含む炭化水素基、または脂環式炭化水素基、Yは炭素数6〜10からなる、芳香族基を含む炭化水素基である。中でも特に、トリエチレングリコールジアセチルまたはアジピン酸ジブトキシエトキシエチルが好適である。
また上記有機化合物の配合量についても特に制限はないが、熱可塑性樹脂100重量部に対し0.03重量部〜15重量部であるのが好ましく、0.5重量部〜10重量部であるのがより好ましい。上記有機化合物が熱可塑性樹脂100重量部に対し0.03重量部未満であると、金属塩のブリードアウト抑制の効果が低減する傾向にあるためであり、また上記有機化合物が熱可塑性樹脂100重量部に対し15重量部を超えても、上記ブリードアウト抑制の効果が低減する傾向にあるためである。
また、本発明の帯電ローラを形成するための組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で無機充填剤、酸化防止剤、相溶化剤などの適宜の添加剤が配合されていてもよい。
本発明の帯電ローラは、その長さ、ロール径(外径)、シャフト径(内径)などに特に制限はなく、適用する複写機などに応じて適宜選択すればよい。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック5重量部、
カップリング剤 :シランカップリング剤1重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(実施例2)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック15重量部、
カップリング剤 :シランカップリング剤0.5重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(実施例3)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック15重量部、
カップリング剤 :シランカップリング剤1重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(実施例4)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック15重量部、
カップリング剤 :シランカップリング剤10重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(実施例5)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック15重量部、
カップリング剤 :シランカップリング剤20重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(実施例6)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック20重量部、
カップリング剤 :シランカップリング剤1重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(実施例7)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック40重量部、
カップリング剤 :シランカップリング剤1重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(実施例8)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiCFSO7重量部、
電子導電剤 :ケッチェンブラック15重量部、
カップリング剤 :チタネートカップリング剤1重量部、
有機化合物 :トリエチレングリコールジアセチル5重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(実施例9)
熱可塑性樹脂 :PE樹脂85重量部+PEEA樹脂15重量部、
金属塩 :LiCFSO7重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック20重量部、
カップリング剤 :チタネートカップリング剤2重量部、
有機化合物 :トリエチレングリコールジアセチル5重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(実施例10)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂95重量部+PEEA樹脂5重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック20重量部、
カップリング剤 :チタネートカップリング剤5重量部、
有機化合物 :トリエチレングリコールジアセチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(実施例11)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂78重量部+PEEA樹脂22重量部、
金属塩 :LiCFSO5重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック5重量部、
カップリング剤 :チタネートカップリング剤1重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(実施例12)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO3重量部+LiCFSO2重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック20重量部、
カップリング剤 :チタネートカップリング剤1重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(実施例13)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO3重量部+LiCFSO2重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック3重量部+酸化亜鉛23重量部、
カップリング剤 :チタネートカップリング剤1重量部、
有機化合物 :トリエチレングリコールジセチル3重量部+アジピン酸ジブトキシエトキシエチル1重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(実施例14)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :酸化亜鉛25重量部、
カップリング剤 :シランカップリング剤1重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(実施例15)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :酸化錫100重量部、
カップリング剤 :シランカップリング剤1重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(比較例1)
熱可塑性樹脂 :100重量部、
をバンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(比較例2)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂100重量部、
金属塩 :LiClO15重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(比較例3)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂100重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(比較例4)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック5重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(比較例5)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック15重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(比較例6)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック20重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(比較例7)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック40重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(比較例8)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiCFSO7重量部、
電子導電剤 :ケッチェンブラック15重量部
有機化合物 :トリエチレングリコールジアセチル5重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(比較例9)
熱可塑性樹脂 :PE樹脂85重量部+PEEA樹脂15重量部、
金属塩 :LiCFSO7重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック20重量部
有機化合物 :トリエチレングリコールジアセチル5重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(比較例10)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂95重量部+PEEA樹脂5重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック20重量部
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(比較例11)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂78重量部+PEEA樹脂22重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック5重量部
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(比較例12)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO3重量部+LiCFSO2重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック20重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(比較例13)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO3重量部+LiCFSO2重量部、
電子導電剤 :アセチレンブラック7重量部+酸化亜鉛23重量部、
有機化合物 :トリエチレングリコールジセチル3重量部+アジピン酸ジブトキシエトキシエチル1重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(比較例14)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :酸化亜鉛25重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル1重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
(比較例15)
熱可塑性樹脂 :ABS樹脂90重量部+PEEA樹脂10重量部、
金属塩 :LiClO5重量部、
電子導電剤 :酸化錫100重量部、
有機化合物 :アジピン酸ジブトキシエトキシエチル3重量部、
を混合した組成物を、バンバリミキサで混練した後、ステンレス鋼製の金属芯上に射出成形(温度:230℃、射出速度:100mm/秒)し、ロール径12mm(シャフト径:8mm)、長さ350mmの帯電ローラのサンプルを作製した。
〔評価試験〕
上記で作製した実施例1〜15、比較例1〜15のサンプルについて、下記の手順にて測定した(1)〜(4)全ての基準を満足するものを合格とし、いずれか1つでも満足しないものを不合格と総合判定した。
(1)体積抵抗率
各サンプルに金属箔を巻きつけ、金属芯から100Vの直流電圧を印加し、直列に接続した電流計の値の読みから計算して抵抗値を求め、金属箔の面積、ローラ被覆厚から体積抵抗率を換算した。1.0×10Ω・cm未満であったものを合格とした。
(2)体積抵抗率の均一性(分散性)
図1に示されるような画像形成装置(リコー社製、イプシオ)に、実施例、比較例の帯電ローラをセットして、帯電の均一性について測定した。帯電の均一性は、粒状の地汚れが最も顕著に現れる低温低湿(10℃×15%RH)環境で、ハーフトーン画像で以下のような基準に従いランク付けを行った。
基準A:粒状の地汚れが発生しない。
基準B:粒状の地汚れが発生する。
基準C:帯電しない。
(3)ブリードアウト
各ローラサンプルを、40℃×90%RH雰囲気中に7日間放置し、目視によりローラ表面のブリードアウトの有無を判定した。
(4)耐環境性
LL(低温低湿=10℃×15%RH)およびHH(高温高湿=50℃×80%RH)雰囲気でのローラの体積抵抗率(Ω・cm)を測定(方法は上記と同じ)する。LL/HHを求め、その値が0.033〜30のものを合格とした。
結果を、表1、表2に示す。
Figure 2005092161
Figure 2005092161
本発明は、本発明は、複写機およびプリンタに用いられる安定した電気特性を有する帯電ローラ、特には、近接帯電方式で使用される帯電ローラに適用することができる。
電子写真装置における画像形式の工程略図(帯電ローラにおける電子導電材の分散性を評価する手段)を示す図である。
符号の説明
1 帯電ローラ
2 露光手段
3 表面電位計
4 パワーパック
5 現像ロール
6 転写ロール
7 記録紙
8 感光ドラム
9 クリーニング装置
10 画像形成装置

Claims (5)

  1. 導電性芯材および該導電性芯材の外周を覆う円筒状の樹脂層を備えるローラであって、前記樹脂層が熱可塑性樹脂に電子導電剤、カップリング剤、金属塩が配合されてなる帯電ローラ。
  2. 前記電子導電剤がカーボンブラックおよび/または金属酸化物である請求項1に記載の帯電ローラ。
  3. 前記カップリング剤がシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミネートカップリング剤の中から選ばれる少なくとも1種類である請求項1または請求項2に記載の帯電ローラ。
  4. 前記熱可塑性樹脂が、極性基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂混合物である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の帯電ローラ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の帯電ローラが、近接帯電方式で帯電させる工程に使用される帯電ローラ。


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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007133144A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Ricoh Co Ltd 導電性部材及びこの導電性部材を用いた帯電部材及びこの帯電部材を用いたプロセスカートリッジ及びこのプロセスカートリッジを用いた画像形成装置
JP2007193110A (ja) * 2006-01-19 2007-08-02 Ricoh Co Ltd 導電性部材及びそれを有するプロセスカートリッジ、並びに、そのプロセスカートリッジを有する画像形成装置

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JP2007193110A (ja) * 2006-01-19 2007-08-02 Ricoh Co Ltd 導電性部材及びそれを有するプロセスカートリッジ、並びに、そのプロセスカートリッジを有する画像形成装置

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