JP2002108064A - 帯電部材 - Google Patents

帯電部材

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JP2002108064A
JP2002108064A JP2000301014A JP2000301014A JP2002108064A JP 2002108064 A JP2002108064 A JP 2002108064A JP 2000301014 A JP2000301014 A JP 2000301014A JP 2000301014 A JP2000301014 A JP 2000301014A JP 2002108064 A JP2002108064 A JP 2002108064A
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rubber
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JP2000301014A
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English (en)
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Nobuaki Sugaya
伸晃 須賀谷
Hideo Nishinomiya
秀男 西宮
Takeshi Kamiyama
武士 上山
Satoshi Koike
智 小池
Hisashi Akaha
久史 赤羽
Masahito Ono
雅人 小野
Minoru Rokutan
実 六反
Tetsuya Kawatani
哲也 川谷
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Suzuka Fuji Xerox Manufacturing Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Suzuka Fuji Xerox Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電部材の硬度にかかわらず、騒音の少ない
帯電部材を提供すること。 【解決手段】芯材に、少なくとも導電性弾性体層を含む
層構造を有し、該導電性弾性体層の反発弾性率が75以
下、又は層構造全体の反発弾性率は75以下であること
を特徴とする帯電部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザプ
リンター、ファクシミリ、これらの複合OA機器等の電
子写真装置に用いられる帯電部材に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を利用した画像形成装置
は、像担持体(感光体)上に一様な電荷を形成し、画像
信号を変調したレーザー等により静電潜像を形成した
後、帯電したトナーで前記静電潜像を現像してトナー像
とする。そして、前記トナー像を、中間転写体を介し
て、或いは直接記録材媒体に静電的に転写することによ
り、所望の転写画像を得ることができる。
【0003】上述のように、電子写真方式を利用した画
像形成装置では、像担持体上に一様な電荷を形成する帯
電処理が行われている。このような帯電処理を行う帯電
部材の一つとして、接触式帯電方式がある。このような
接触式帯電方式の帯電部材は、一般的に印加する電流が
小さく、オゾン発生量が非常に少ないという利点があ
が、一方で騒音が大きいといった問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この騒音は、帯電部材
の硬度と相関があると考えられており、従来は、一般的
に硬度を低下させることで、騒音を抑えるていた。しか
し、帯電部材の硬度を低くする、即ち、柔らかくするに
は、可塑剤、オイル等といった添加剤を添加しなければ
ならず、フリーズ、ブルーム等の問題を誘発したり、ま
た、これらを抑えるため、層構成を複雑にする必要ある
といった問題もあった。さらに、帯電部材の硬度を低く
すると、耐磨耗性の問題も生じることがあった。このよ
うに、帯電部材の騒音に対する対策は、未だ不十分であ
るのが現状である。
【0005】本発明は、前記従来における諸問題を解決
し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本
発明の目的は、帯電部材の硬度にかかわらず、騒音の少
ない帯電部材を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の手段
により解決される。即ち、本発明は、 <1>芯材上に、少なくとも導電性弾性体層を含む層構
造を有し、該導電性弾性体層の反発弾性率が75以下で
あることを特徴とする帯電部材である。 <2>芯材に、少なくとも導電性弾性体層を含む層構造
を有し、該層構造全体の反発弾性率が75以下であるこ
とを特徴とする帯電部材。 <3>層構造全体の硬度が45〜90度であることを特
徴とする請求項1又は2に記載の帯電部材。 <4>前記弾性体層が、エピクロロヒドリンゴムを主体
とすること特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載
の帯電部材。 <5>前記弾性体層に、さらに第2のゴム成分を1〜5
重量%含有してなること特徴とする請求項4に記載の帯
電部材。 <6>第2のゴム成分が、アクリルゴム及びニトリルブ
タジエンゴムから選ばれる少なくとも1種であること特
徴とする請求項5に記載の帯電部材。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の帯電部材は、芯材上に、
少なくとも導電性弾性体層を含む層構造を有し、該導電
性弾性体層の反発弾性率が75以下である。また、層構
造全体の反発弾性率は75以下である。以下、本発明に
おいては、前記弾性体層の反発弾性率を単に「反発弾性
率」、層構造全体の反発弾性率を「ロール反発弾性率」
という。本発明の帯電部材は、特定の反発弾性率を有す
るので、帯電部材の硬度にかかわらず、騒音が少ない。
【0008】本発明の帯電部材は、反発弾性率が75以
下であり、好ましくは70以下であり、より好ましくは
65以下である。この反発弾性率が75を超えると、騒
音が大きくなる。ここで反発弾性率とは、後述する導電
性弾性体層が示す反発弾性率であり、帯電部材を構成す
る弾性体層と同様の組成の試験片を作製し、これを「レ
ジリエンステスタ(株式会社東洋精機製作所製)」にセ
ットして、「JISK 6255」に従って測定した値
である。なお、帯電部材が複数の弾性体層から構成され
る場合、各々個別に測定する。
【0009】本発明の帯電部材において、ロール反発弾
性率は、75以下であり、好ましくは70以下であり、
より好ましくは65以下でる。このロール反発弾性率が
75を超えると、騒音が大きくなる。ここでロール反発
弾性率とは、帯電部材を構成する全ての層(導電性弾性
体層の他、表面層やその他の層を含む)を芯材に積層し
た状態での反発弾性率であり、具体的には帯電部材(帯
電ロール)を作製し、これを支持固定できるように改造
した「レジリエンステスタ(株式会社東洋精機製作所
製)」改造機にセットして、「JIS K 6255」
(試験片の代わりに帯電部材(帯電ロール)を用いる)
に従って測定した値である。「レジリエンステスタ(株
式会社東洋精機製作所製)」改造機は、試験片をセット
するホルダー部材に代えて、ハンマーの打撃部の軌跡が
帯電ロールセンター(ロール軸の長さ方向の中心)と一
致するように帯電ロール(シャフト)両端部を支持固定
する支持部材を備える。また、帯電ロールは、ハンマー
の重心が最下点にきたとき打撃されるように支持固定す
る。ハンマーにより帯電ロールセンターを打撃すること
で、ロール反発弾性率を測定する。
【0010】本発明の帯電部材は、層構造全体の硬度が
45〜90度であることが好ましく、より好ましくは6
0〜85度であり、さらに好ましくは65〜80度であ
る。この硬度は、従来騒音が大きいとされてきた硬度で
あるが、本発明においては、上記特定の反発弾性率を有
しているため、高硬度にしても、騒音は少ない。ここで
硬度は、帯電部材を構成する全ての層全体(導電性弾性
体層の他、表面層やその他の層を含む)の硬度であり、
具体的には構成する全ての層を芯材に積層した状態で、
アスカーC法にて測定される値である。
【0011】本発明の帯電部材において、層構造は、導
電性弾性体層含み、上記特定の反発弾性率を有していれ
ば特に制限はなく、具体的には例えば、芯材に、少なく
とも導電性弾性体層と表面層とを順次積層してなる層構
造等が挙げられる。なお、層構造としては、導電性弾性
体層および表面層の他、導電性弾性体層と表面層との間
に設けられる中間層、芯材と導電性弾性体層との間に設
けられる接着層等、その他の層が設けられていても構わ
ない。また、これら各層は単層からなってもよいし、複
数層からなってもよい。本発明においては、これら各層
を構成する各種材料や厚みを適宜選択することで、上記
特定の反発弾性率や硬度を満足することができる。以
下、詳しく説明する。
【0012】<芯材>本発明において、芯材としては、
鉄、ニッケルメッキ処理鉄、銅、ステンレス等、従来公
知の金属を用いることができる。芯材の形状としては、
従来から帯電部材の芯材に用いられているシャフト状で
あることが一般的である。
【0013】<導電性弾性体層>本発明において、導電
性弾性体層は、導電性を有する弾性体からなり、かつ、
既述の反発弾性率の規定を満たすものである。このよう
なものであれば、特に材料や組成は限定されないが、通
常、ベースとなる基材に導電性物質を分散、配合してな
る。導電性物質としては、有機イオン導電性物質、カー
ボンブラック、金属酸化物等が挙げられる。本発明にお
いて、導電性弾性体層に用いられる導電性物質として
は、帯電部材における構成層内の抵抗均一性の観点か
ら、特に有機イオン導電性物質が好ましい。
【0014】有機イオン導電性物質としては、四級アン
モニウム塩(例えばラウリルトリメチルアンモニウム、
ステアリルトリメチルアンモニウム、オクタドデシルト
リメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウ
ム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸
・ジメチルエチルアンモニウニウム等の過塩素酸塩、塩
素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、エトサルフェー
ト塩、ハロゲン化ベンジル塩(臭化ベンジル塩、塩化ベ
ンジル塩等)等)、脂肪族スルホン酸塩、高級アルコー
ル硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド
付加硫酸エステル塩、高級アルコール燐酸エステル塩、
高級アルコールエチレンオキサイド付加燐酸エステル
塩、各種ベタイン、高級アルコールエチレンオキサイ
ド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、多価アル
コール脂肪酸エステル、等が挙げられる。
【0015】有機イオン導電性物質としては、多価アル
コール(1,4ブタンジオール、エチレングリコール、
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリ
エチレングリコール等)およびその誘導体と金属塩との
錯体、モノオール(エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル等)と金
属塩の錯体も挙げられる。金属塩としては、例えばLi
ClO4、LiCF3SO3、LiAsF6、LiBF4
NaClO4、NaSCN、KSCN、NaCl等の周
期律表第1族の金属塩;NH4+の塩等の電解質;Ca
(ClO42、Ba(ClO42等の周期律表第2族の
金属塩;これらに、少なくとも1個以上の水酸基、カル
ボキシル基、一級ないし二級アミン基等イソシアネート
と反応する活性水素を有する基を持ったもの;等が挙げ
られる。このような錯体として具体的には、PEL(L
iClO4とポリエチレングリコールとの錯体)等が挙
げられる。
【0016】これらの中でも、有機イオン導電性物質と
しては、基材との相溶性の点から第四級アンモニウム塩
が好ましい。この四級アンモニウム塩としては、ブリー
ドを防止する観点から、重量平均分子量(Mw)が10
0〜600であるものが好ましく、150〜300であ
るものがより好ましい。また、四級アンモニウム塩とし
ては、ベンゼン環を1つ以上有するものが、ブリードを
防止する観点から特に好ましい。
【0017】好ましい有機イオン導電性物質として、下
記一般式(I)で表される四級アンモニウム塩が挙げら
れる。
【0018】
【化1】
【0019】上記式中、R1、R2およびR3は、それぞ
れ独立に水素、または置換基を含んでもよい炭化水素基
であり、好ましくは水素、炭素数1〜20のアルキル
基、炭素数6〜10のアリール基、または炭素数7〜2
0のアルキルアリール基である。また、Tは単結合を含
む連結基を表し、好ましくは単結合、または、炭素数1
〜5のアルキレン基である。
【0020】以下に、好適な四級アンモニウム塩の具体
例を示すが、本発明においては、これらに限定されるも
のではない。
【0021】
【化2】
【0022】導電性物質として用いられる金属酸化物と
しては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、ア
ンチモンドープ酸化スズ等が挙げられる。
【0023】導電性物質としてカーボンブラックを用い
ることができるが、特に酸性のカーボンブラックを用い
ると、一部に過剰な電流が流れ、繰り返しの電圧印加に
よる酸化の影響を受けにくく、さらに、その表面に付着
する酸素含有官能基の効果で、基材への分散性が高く、
抵抗バラツキを小さくすることができるとともに、電界
依存性も小さくなり、通電による電界集中が起きづらく
なる。その結果、通電による抵抗変化を防止し、電気抵
抗の均一性を改善し、電界依存性が少なく、さらに環境
による抵抗の変化の少なく、均一帯電が可能である。こ
のため、カーボンブラックの大きな凝集体に起因する電
場集中、絶縁破壊によって発生すると考えられるピンホ
ールリーク等のリーク放電を防止することができ、トナ
ーの固着をも防止することができる。さらに抵抗変化や
抵抗のバラツキによる帯電ムラやリーク放電に起因する
画質欠陥、環境変動による画像濃度の変動が少なくな
り、長期に渡り高画質画像を得ることができる。また、
カーボンブラックは、分散性を向上させるためのカップ
リング処理や、絶縁粒子や金属酸化物等の添加等を行う
必要性がなく、製造工程が簡易となる。さらに、カーボ
ンブラックは、電子伝導であるため、イオン導電を利用
した、例えばエーテルセグメントを含み像担持体を汚染
させる傾向のあるイオン導電性の材料による汚染(ブリ
ード)の問題がない。これにより、特にブリードを防止
する層等を設ける必要がなく、同様に製造工程が簡易と
なる。
【0024】カーボンブラックとして、酸性のものは、
酸素含有官能基(カルボン酸基、水酸基(例えばフェノ
ール水酸基)、ラクトン基、キノイド基などの各官能基
などが表面に非常に多いものである。一般にカーボンブ
ラック表面の酸素含有官能基は、炭素だけからなるカー
ボンブラックに極性を与え、基材(バインダーポリマ
ー)との親和性が向上し、均一に分散することが可能に
なる。このことはインキ・塗料のような溶剤を含む系で
は広く認められているが、乾式で混練・分散を行う場合
でも成り立っていると推察される。
【0025】カーボンブラックは、コンタクト法により
製造することができる。このコンタクト法としては、チ
ャネル法、ガスブラック法等が挙げられる。また、カー
ボンブラックは、ガスまたはオイルを原料とするファー
ネスブラック法により製造することもできる。必要に応
じて、これらの処理を施した後、硝酸などで液相酸化処
理を行ってもよい。なお、カーボンブラックは、コンタ
クト法で製造することができるが、このコンタクト法は
大気汚染などの問題から現在ではほとんど生産されてお
らず、密閉式のファーネス法によって製造するのが通常
である。ファーネス法では通常高pH・低揮発分のカー
ボンブラックしか製造されないが、これに上述の液相酸
処理を施してpHを調整することができる。このためフ
ァーネス法製造により得られるカーボンブラックで、後
工程処理によりpHが6以下となるように調節されたカ
ーボンブラックも、本発明に含まれるとみなす。
【0026】カーボンブラックとして、具体的には、デ
グサ社製の「カラーブラックFW200」(pH2.
5、揮発分20%)、同「FW2」(pH2.5、揮発
分16.5%)、同「FW2V」(pH2.5、揮発分
16.5%)、「スペシャルブラック6」(pH2.
5、揮発分18%)、同「5」(pH3、揮発分15
%)、同「4」(pH3、揮発分14%)、同「4A」
(pH3、揮発分14%))、「プリンテックス150
T」(pH4、揮発分10%)[これらはチャネル法に
似たガスブラック法で製造されえているが、当業界では
チャネルブラックに分類されている];キャボット社の
「REGAL 400R」(pH4.0、揮発分3.5
%)、同「MONARCH 1000」(pH2.5、
揮発分9.5%)、同「MONARCH 1300」
(pH2.5、揮発分9.5%)、同「モーグルL」
(pH2.5、揮発分4.5%);三菱化学社製「30
30B」(pH6.5、揮発分0.5%);等が挙げら
れる。
【0027】導電性物質は、基材中に単独で配合しても
かまわないが、任意の2種以上を配合してもよく、弾性
体層としての電気抵抗(表面抵抗率、体積抵抗率)の
他、力学強度、硬度、反発弾性率等のシステム全体とし
ての要求に合致するように配合することができる。導電
性物質の基材ヘの配合量としては、システム全体として
の要求を満足するように適宜調整すればよいが、基材1
00重量部に対して、5〜50重量部程度とすることが
一般的に好ましい。
【0028】導電性弾性体層の基材としては、特に制限
はなく、従来公知の材料を用いることができるが、例え
ば、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテルエーテル
ケトン、ポリアミド、ポリカーボネイト、ポリフッ化ビ
ニリデン(PVDF)、ポリフロロエチレン−エチレン
共重合体(ETFE)、エポキシ(EP)などの樹脂材
料;ポリウレタン、塩素化ポリイソプレン、ニトリルブ
タジエンゴム(NBR)、クロロプレンンゴム、エチレ
ンプロピレンゴム(EPM)、水素添加ポリブタジエ
ン、ブチルゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、エピ
クロロヒドリンゴムなどの弾性材料;等が挙げられる。
熱可塑性エラストマー、熱収縮性(熱硬化性)ゴム、発
泡性ゴム、上述に挙げたようにジエン系に問わず非ジエ
ン系のゴム等も好適に利用するができる。これらは2種
以上を配合したアロイ(ブレンド材)として用いること
もできる。
【0029】導電性弾性体層の基材としては、上記の中
でもエピクロロヒドリンゴムを主体とするものであるこ
とが、ゴム自身の電気的特性(抵抗の均一性、安定性
等)の点で好ましい。なお、「エピクロロヒドリンゴム
を主体とする」とは、基材成分の主たる成分がエピクロ
ロヒドリンゴムであるのことを指し、基材成分の50重
量%以上占めるものは、「主体とする」の概念中に含ま
れる。
【0030】導電性弾性体層の基材としては、エピクロ
ロヒドリンゴムを主体としつつ、さらに第2のゴム成分
を1〜5重量%含有することが望ましい。第2のゴム成
分を含有することで、電気的特性を維持しながら加工性
を向上することができる。第2のゴム成分が1重量%未
満では、第2のゴム成分を含有することによる効果が得
られず、第2のゴム成分が5重量%を超えると、主体成
分の電気的特性を阻害する虞がある。第2のゴム成分と
しては、基材の材料として挙げた既述のゴム材料をいず
れも挙げることができるが、特に、アクリルゴム、ニト
リルブタジエンゴム(NBR)、及びウレタンゴムから
選ばれる少なくとも1種を用いることが、主体成分の電
気的特性に影響を与えない点で好ましい。
【0031】導電性弾性体層には、前記基材、前記導電
性物質の他に、必要に応じて、硬化剤、可塑剤、加硫促
進剤等を用いてもよい。また、発泡させる場合、適宜発
泡剤等も用いることができる。導電性弾性体層の厚みと
しては、特に限定されないが、1〜10mm程度とする
ことが好ましく、2〜5mm程度とすることがより好ま
しい。
【0032】導電性弾性体層は、前記基材、前記導電性
物質、その他必要に応じて添加されるその他の物質を適
当な溶剤に溶解して、芯材に塗布することにより、導電
性物質を基材と混練しコンパウンド化したものをものを
芯材に巻き付けてプレスすることにより、あるいは、射
出成型等の公知の成型法により、形成することができ
る。塗布することにより形成する場合には、所定の厚み
を確保するために、重ね塗りすることが望ましい。
【0033】<表面層>本発明において、表面層は、抵
抗調整のほか、導電性弾性体層からのブリード物のブロ
ッキング、汚染物からの保護等の働きを担う層であり、
ベースとなる基材に導電性物質を分散してなるものであ
る。導電性物質としては、有機イオン導電性物質、カー
ボンブラック、金属酸化物等が挙げられる。
【0034】導電性物質としての導電性物質は、導電性
弾性体層の項において説明したものと同様のものを用い
ることができるが、特に表面層にカーボンブラックを用
いることが、ブリードを防止する観点から好ましい。
【0035】前記導電性物質は、基材中に単独で配合し
てもかまわないが、任意の2種以上を配合してもよく、
表面層としての電気抵抗(表面抵抗率、体積抵抗率)の
他、力学強度、硬度、反発弾性率等のシステム全体とし
ての要求に合致するように配合することができる。導電
性物質の基材ヘの配合量としては、システム全体として
の要求を満足するように適宜調整すればよいが、基材1
00重量部に対して、4級アンモニウム塩の場合0.0
1〜5重量部程度、或いはカーボンブラックの場合20
〜200重量部程度とすることが一般的に好ましい。
【0036】表面層の基材としては、導電性弾性体層の
項において説明したものと同様のものを用いることがで
きるが、表面層においては、脂肪族ポリエステル樹脂を
メラミン樹脂と架橋反応させてなる熱硬化性樹脂を用い
ることが、力学的強度、弾性体層の反発弾性率に悪影響
を与えない点で望ましい。
【0037】両者の混合割合としては、脂肪族ポリエス
テル樹脂100重量部に対し、メラミン樹脂を30〜7
0重量部とすることが好ましく、45〜55重量部とす
ることがより好ましい。メラミン樹脂を30重量部未満
であると架橋が弱まり強度が得られないことがあり、7
0重量部を超えると硬度が高くなり可とう性が悪化する
ことがあり、それぞれ好ましくない。
【0038】表面層の基材に前記熱硬化性樹脂を用いた
場合、表面層中には、さらにフッ素系高分子化合物およ
び/またはシリコーン系高分子化合物が含有されること
が、外周面の汚れを防止する点で望ましい。該フッ素系
高分子化合物および/または該シリコーン系高分子化合
物としては、粒子径15μm以下の微粒子として含有さ
れることが、耐久性、表面特性の点で望ましい。かかる
微粒子の粒子径としては、0.1〜5の範囲内であるこ
とがより好ましい。
【0039】当該フッ素系高分子化合物および/または
該シリコーン系高分子化合物の含有量としては、前記熱
硬化性樹脂100重量部に対し、5〜200重量部の範
囲内とすることが好ましく、15〜75重量部の範囲内
とすることがより好ましい。これらの含有量が5重量部
未満であると含有させることによる効果が得られず、2
00重量部を超えると表面粗さ粗くなる、加工性が悪く
なるといった問題が生じることがある。
【0040】表面層は、前記基材、前記導電性物質、そ
の他必要に応じて添加されるその他の物質を適当な溶剤
に溶解して、芯材に塗布することにより、導電性物質を
基材と混練しコンパウンド化したものをものを芯材に巻
き付けてプレスすることにより、あるいは、射出成型等
の公知の成型法により、形成することができる。塗布す
ることにより形成する場合には、所定の厚みを確保する
ために、重ね塗りすることが望ましい。また、基材とし
て熱硬化性樹脂を用いる場合には、塗布あるいは成型の
後に、硬化させるのに十分な温度で加熱することが好ま
しい。
【0041】<本発明の適用>以上説明した本発明の帯
電部材は、複写機、レーザプリンター、ファクシミリ、
これらの複合OA機器等の電子写真装置における接触式
帯電方式の帯電器において、帯電部材として好適に用い
られる。
【0042】本発明の帯電部材が好適に適用される電子
写真装置について、図面を用いて詳細に説明する。図1
は、本発明の帯電部材が適用された電子写真装置の一例
を示す模式断面図である。図1に示す電子写真装置は、
電子写真感光体10と、電子写真感光体10の表面を帯
電する本発明の帯電部材からなる帯電器11と、帯電器
11に電圧を印加するための電源12と、電子写真感光
体10の表面に潜像を形成する画像入力器13と、トナ
ーにより電子写真感光体10の表面に形成された潜像を
現像してトナー画像を得る現像器14と、形成されたト
ナー画像を転写材20表面に転写する転写器15と、電
子写真感光体10表面の残留トナー等を除去するクリー
ニング器16と、電子写真感光体10表面の残存電位を
除去する除電器17と、被転写体20表面に転写された
トナー画像を熱および/または圧力等により定着する定
着器18と、を有する。
【0043】本発明の帯電部材からなる帯電器11は、
電源12から供給される電圧により作動し、感光体表面
を帯電する。その他、画像入力器13、現像器14、転
写器15、クリーニング器16、除電器17、定着器1
8の構成は、本発明において特に制限されるものではな
く、電子写真分野において従来公知のあらゆる構成をそ
のまま適用することができる。なお、除電器17は、必
ずしも設けられていなくてもよい。
【0044】図1の電子写真装置の動作について説明す
る。電子写真感光体10の表面は、帯電器11により一
様に帯電された上で、画像入力器13により潜像が形成
される。電子写真感光体10の表面に形成された潜像
は、現像器14に内蔵されたトナーにより現像され、ト
ナー像が形成される。電子写真感光体10の表面に形成
されたトナー像は、電子写真感光体10と、それに対向
する転写器15との間に挿通された被転写体20表面に
転写され、さらに定着器18の熱および/または圧力等
により定着される。一方、転写後の電子写真感光体10
表面の残留トナーは、クリーニング器16により除去さ
れる。そして、次の画像形成サイクルに進む前に、電子
写真感光体10表面の残存電位が、除電器17により除
去される。
【0045】
【実施例】以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体
的に説明する。 (実施例1〜5) <帯電部材の作製>長さ331mm、8mmφの芯材
(Ni無電解処理SUM)を用意し、この芯材に、フェ
ノール系導電性接着剤からなる接着層(5μm)を介し
て、表1〜2に従って、導電性弾性体層(3mm)、及
び表面層(20μm)を順次積層し、実施例1〜5の帯
電ロール(帯電部材)を作製した。なお、表中の「ph
r」とは基材100重量部に対する重量部数を示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】<評価>得られた帯電ロールについて、以
下に示す評価を行った。その結果を表3に示す。
【0049】―反発弾性率― 反発弾性率は、上述したように各帯電ロールの導電性弾
性体層と同様の組成の試験片を作製し、これを「レジリ
エンステスタ(株式会社東洋精機製作所製)」にセット
して、「JIS K 6255」に従って測定した値
た。
【0050】―ロール反発弾性率― ロール反発弾性率は、上述したように各帯電ロールを、
「レジリエンステスタ(株式会社東洋精機製作所製)」
改造機にセットして、「JIS K 6255」(試験
片の代わりに帯電部材(帯電ロール)を用いる)に従っ
て測定した。
【0051】―硬度― 硬度は、上述したように各帯電ロールに対して、アスカ
ーC法にて測定した。
【0052】―騒音― 騒音は、帯電ロールを、富士ゼロックス社製「Colo
r Laser Wind 3300」(感光体径φ8
4mm)に備えて、騒音計(積分形精密騒音計「NL−
14」リオン(株)製)にて測定した。騒音計は、図2
に示すように、帯電ロール50の配設部から感光体51
回転方向(図中矢印)90度下流側における面に対し
て、径方向に10cm離れたところに騒音計52の先端
(集音部52a)を設置し、騒音を測定した。測定は、
以下に示す測定条件、で、それぞれ3回行い、測定
値としては各測定条件下でのmax値の平均値を示す。
各測定条件を以下に示す。
【0053】・測定条件;ラボゾーン(温度22℃、
湿度55%RH)、プロセススピード104mm/s、
電流値(Vh[690V]、IAC[1.1mA,500
Hz]) ・測定条件:ラボゾーン(温度22℃、湿度55%R
H)、プロセススピード250mm/s、電流値(Vh
[650V]、IAC[2.6mA,1820Hz])
【0054】
【表3】
【0055】表3から、実施例の帯電ロールは、高硬度
を有しているにもかかわらず、反発弾性率が低いため、
騒音が少ないことがわかる。
【0056】
【発明の効果】以上、本発明によれば、帯電部材の硬度
にかかわらず、騒音の少ない帯電部材を提供することで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の帯電部材が適用された電子写真装置
の一例を示す模式断面図である。
【図2】 実施例における騒音の測定方法を説明する図
である。
【符号の説明】
10 電子写真感光体 11 帯電器 12 電源 13 画像入力器 14 現像器 15 転写器(転写部材) 16 クリーニング器 17 除電器 18 定着器 20 被転写体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33:08) C08L 33:08) (C08L 71/03 (C08L 71/03 9:02) 9:02) (C08L 71/03 (C08L 71/03 75:04) 75:04) (72)発明者 西宮 秀男 三重県鈴鹿市伊船町1900番地 鈴鹿富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 上山 武士 三重県鈴鹿市伊船町1900番地 鈴鹿富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 小池 智 三重県鈴鹿市伊船町1900番地 鈴鹿富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 赤羽 久史 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 小野 雅人 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 六反 実 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 川谷 哲也 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H003 AA11 BB11 CC05 3J103 AA02 BA41 FA04 GA02 GA52 GA57 GA58 GA60 HA03 HA12 HA20 HA53 4J002 AC072 BG042 CH041 CK022 DA036 DD036 DE196 EC046 ED026 EN136 EV236 FD116 GQ02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材上に、少なくとも導電性弾性体層を
    含む層構造を有し、該導電性弾性体層の反発弾性率が7
    5以下であることを特徴とする帯電部材。
  2. 【請求項2】 芯材に、少なくとも導電性弾性体層を含
    む層構造を有し、該層構造全体の反発弾性率が75以下
    であることを特徴とする帯電部材。
  3. 【請求項3】 層構造全体の硬度が45〜90度である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の帯電部材。
  4. 【請求項4】 前記弾性体層が、エピクロロヒドリンゴ
    ムを主体とすること特徴とする請求項1〜3のいずれか
    1に記載の帯電部材。
  5. 【請求項5】 前記弾性体層に、さらに第2のゴム成分
    を1〜5重量%含有してなること特徴とする請求項4に
    記載の帯電部材。
  6. 【請求項6】 第2のゴム成分が、アクリルゴム、ニト
    リルブタジエンゴム(NBR)、及びウレタンゴムから
    選ばれる少なくとも1種であること特徴とする請求項5
    に記載の帯電部材。
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