JP2005227365A - 光学部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の光学部品の製造方法では、複数個のプリズムを一度固着装置にセットしてから一旦取り外した後、それぞれのプリズム及びCCDの接合面に接着剤を塗布して、再度固着装置にセットしなければならなかったため、プリズム間の位置調整に手間が掛かり、作業性が悪という問題があった。
【解決手段】 接着剤を用いて複数の光学素子を複数箇所で接合することにより一体化される光学部品の製造方法に関する。接着剤は、複数箇所毎に特性の異なるものを使用し、使用箇所によって複数の接着剤が硬化するタイミングを変えるようにした。
【選択図】 図3
【解決手段】 接着剤を用いて複数の光学素子を複数箇所で接合することにより一体化される光学部品の製造方法に関する。接着剤は、複数箇所毎に特性の異なるものを使用し、使用箇所によって複数の接着剤が硬化するタイミングを変えるようにした。
【選択図】 図3
Description
本発明は、接着剤を用いて複数の光学素子を複数箇所で接合することにより一体化される光学部品の製造方法に関し、特に、複数の光学素子間に高い位置精度が要求される光学部品の製造方法に関するものである。
従来の、この種の光学部品の製造方法としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、ダイクロイックプリズム並びにプリズムユニットの製造方法に関するものが記載されている。この特許文献1に記載されたダイクロイックプリズムの製造方法は、第1の三角プリズムと第3の三角プリズムとを、互いの貼り合わせ面の一端側に第1の露出側面が形成されるように貼り合わせて第1のプリズム合成体を形成する工程と、第2の三角プリズムと第4の三角プリズムとを、互いの貼り合わせ面の一端側に第2の露出側面が形成されるように貼り合わせて第2のプリズム合成体を形成する工程と、前記第1のプリズム合成体と、前記第2のプリズム合成体とを、前記第1のプリズムと前記第2のプリズムとの貼り合わせ面に第3の露出側面が形成されるように貼り合わせる工程と、を有することを特徴としている。
このような構成を有するダイクロイックプリズムの製造方法によれば、第1、第2、第3の露出側面を三角プリズムの貼り合わせの際の位置決め用の基準面として利用することにより、正確に貼り合わせを行うことができ、その中心も正確に規定することができる、等の効果が期待される。
また、この種の光学部品を有する従来の装置等としては、例えば、特許文献2に記載されているようなものもある。特許文献2には、プリズム状の光学素子を基板材料により位置決め支持した光学系及びこれを用いた投写型画像表示装置等の光学機器に関するものが記載されている。この特許文献2に記載された光学系は、それぞれの内部が光学媒質で満たされたプリズム状の第1の光学素子片および第2の光学素子片を貼り合わせて構成される光学素子と、この光学素子を位置決め支持する基板部材とを有する光学系であって、前記第1の光学素子片における貼り合わせ面とこの貼り合わせ面に隣り合う面との間に面取り形状面を形成し、前記第2の光学素子片の貼り合わせ面のうち前記第1の光学素子片に面取り形状面を形成することにより露出した部分および前記面取り形状面のうち少なくとも一方に、前記基板部材に設けられた位置決め用突起を当接させた、ことを特徴としている。
このような構成を有する光学系によれば、光学素子を大型化させたり重量を増加させたりすることなく、また光学素子を通る有効光束を遮ることなく、第2の光学素子片の貼り合わせ面の一部を露出させることができるので、この露出部分や面取り形状面を利用して光学素子の基板部材に対する精度の高い位置決めを行うことができる、等の効果が期待される。
特開2000−304909号公報
特開2003−140087号公報
しかしながら、上述したような従来の光学部品の製造方法においては、プリズムとプリズムの接合面、或いはプリズムと固体撮像素子(CCD)の接合面に接着剤を塗布した後、CCDからの画像出力をモニタリングしながら、互いの位置調整を行って接着剤を固着させているが、すべての接合面を一度に固着させるようにしていた。そのため、接着剤が固着する際に生じる歪や硬化収縮等によって位置ずれが発生し、その位置ずれがすべての接合面の数だけ累積されて、結果として大きな位置ずれが生じていた。
このような位置ずれ量を緩和するために、従来では、まずプリズムとプリズムの固着を行う、その後にプリズムとCCDの固着を行うことで、プリズムとプリズムの固着時の位置ずれを、プリズムとCCDの固着時に吸収するようにしていたが、一度固着装置にセットしたプリズムを取り外した後、プリズムとCCDの接合面に接着剤を塗布して再度固着装置にセットしなければならなかった。そのため、プリズム間の位置調整に手間が掛かり、作業性が悪いという課題があった。
解決しようとする問題点は、従来の光学部品の製造方法では、複数個のプリズムを一度固着装置にセットしてから一旦取り外した後、それぞれのプリズム及びCCDの接合面に接着剤を塗布して、再度固着装置にセットしなければならなかったため、プリズム間の位置調整に手間が掛かり、作業性が悪いことにある。
本出願の請求項1記載の発明は、接着剤を用いて複数の光学素子を複数箇所で接合することにより一体化される光学部品の製造方法において、接着剤は、複数箇所毎に特性の異なるものを使用し、使用箇所によって複数の接着剤が硬化するタイミングを変えるようにしたことを最も主要な特徴とする。
本出願の請求項2記載の発明は、特性の異なる複数の接着剤は、その接着剤を塗布したときから硬化までの時間が異なるものの組み合わせからなることを特徴とする。
本出願の請求項3記載の発明は、特性の異なる複数の接着剤は、塗布した後の硬化手段が異なるものの組み合わせからなることを特徴とする。
本出願の請求項4記載の発明は、特性の異なる複数の接着剤は、紫外線の照射によって硬化される紫外線硬化性樹脂接着剤と、加熱によって硬化される熱硬化性樹脂接着剤と、の組み合わせからなることを特徴とする。
本出願の請求項5記載の発明は、特性の異なる複数の接着剤は、その接着剤を塗布したときから所定時間で硬化するものと、塗布した後に硬化手段を作用させることによって硬化するものとの組み合わせからなることを特徴とする。
本出願の請求項6記載の発明は、光学部品は、複数のプリズム体と、それぞれのプリズム体に接合されるプリズム体と同数の固体撮像素子と、が一体化された色分離プリズムであり、複数のプリズム体を第1接着剤によって互いに貼着した後、複数の固体撮像素子を第1接着剤とは特性の異なる第2接着剤によって複数のプリズム体に貼着し、第1接着剤と第2接着剤のいずれか一方を他方より先に硬化させることを特徴とする。
本出願の請求項7記載の発明は、光学部品は、複数のプリズム体と、それぞれのプリズム体に接合されるプリズム体と同数の色分離フィルタと、それぞれの色分離フィルタに接合される色分離フィルタと同数の固体撮像素子と、が一体化された色分離プリズムであり、複数のプリズム体を第1接着剤によって互いに貼着し、複数の色分離フィルタを第1接着剤によって複数のプリズム体に貼着した後、複数の固体撮像素子を第1接着剤とは特性の異なる第2接着剤によって複数のプリズム体に貼着し、第1接着剤と第2接着剤のいずれか一方を他方より先に硬化させることを特徴とする。
また、本出願の請求項8記載の発明は、第1接着剤及び第2接着剤のうち、一方の接着剤は紫外線の照射によって硬化される紫外線硬化性樹脂接着剤であって他方の接着剤は加熱によって硬化される熱硬化性樹脂接着剤であり、紫外線の照射と加熱のうち、一方の硬化手段を先に行って他方の硬化手段を後で行うことにより、紫外線硬化性樹脂接着剤と熱硬化性樹脂接着剤のいずれか一方を先に硬化させて他方を後で硬化させることを特徴とする。
本出願の請求項1記載の発明によれば、複数の光学素子が硬化特性の異なる複数の接着剤によって複数箇所で貼着されているため、それら接着剤の特性を利用して各接着剤が硬化するタイミングを変えることにより、複数の光学素子の複数箇所を逐次的に接合して位置精度の高い光学部品を製造することができる。
本出願の請求項2記載の発明によれば、特性の異なる複数の接着剤として、その接着剤を塗布したときから硬化するまでの時間が異なる特性を有するものの組み合わせを用いることにより、時間の経過によって複数の接着剤を時間的に前後して硬化させ、複数箇所を逐次的に接合することができる。
本出願の請求項3記載の発明によれば、特性の異なる複数の接着剤として、その接着剤を塗布した後の硬化手段が異なる特性を有するものの組み合わせを用いることにより、硬化手段の違いによって複数の接着剤を時間的に前後して硬化させ、複数箇所を逐次的に接合することができる。
本出願の請求項4記載の発明によれば、特性の異なる複数の接着剤として、紫外線硬化性樹脂接着剤と熱硬化性樹脂接着剤とを用いることができ、これらに紫外線の照射による硬化手段と加熱による硬化手段とを時間的に前後して施すことにより、複数の接着剤が硬化するタイミングを変えて、複数箇所を逐次的に接合することができる。
本出願の請求項5記載の発明によれば、特性の異なる複数の接着剤として、その接着剤を塗布したときから所定時間で硬化するものと、接着剤を塗布した後に硬化手段を施すことによって硬化するものと、の組み合わせを用いることにより、複数の接着剤が硬化するタイミングを変えて、複数箇所を逐次的に接合することができる。
本出願の請求項6記載の発明によれば、光学部品として、複数(2個、3個、4個又は5個以上)のプリズム体と、そのプリズム体と同数の固体撮像素子とが一体化した色分離プリズムを適用することができ、複数のプリズム体を第1接着剤で貼着すると共に複数の固体撮像素子を第2接着剤で貼着した後、第1接着剤と第2接着剤とを時間的に前後して硬化させることにより、第1接着剤と第2接着剤が硬化するタイミングを変えて複数箇所を逐次的に接合し、位置精度の高い色分離プリズムを製造することができる。
本出願の請求項7記載の発明によれば、光学部品として、複数(2個、3個、4個又は5個以上)のプリズム体と、そのプリズム体と同数の色分離フィルタと、その色分離フィルタと同数の固体撮像素子とが一体化した色分離プリズムを適用することができ、複数のプリズム体と複数の色分離フィルタを第1接着剤で貼着すると共に複数の固体撮像素子を第2接着剤で貼着した後、第1接着剤と第2接着剤とを時間的に前後して硬化させることにより、第1接着剤と第2接着剤が硬化するタイミングを変えて複数箇所を逐次的に接合し、位置精度の高い色分離プリズムを製造することができる。
本出願の請求項8記載の発明によれば、第1接着剤及び第2接着剤の一方を紫外線硬化性樹脂接着剤として他方を熱硬化性樹脂接着剤とすることができ、紫外線による硬化手段と加熱による硬化手段を時間的に前後して施すことにより、紫外線硬化性樹脂接着剤と熱硬化性樹脂接着剤の硬化するタイミングを変えて複数箇所を逐次的に接合し、位置精度の高い色分離プリズムを製造することができる。
複数の光学素子間に高い位置精度が要求される光学部品を精度良く、しかも比較的簡単に製造できるようにするという目的を、特性の異なる複数の接着剤を用いて複数の光学素子を複数箇所で接合することによって実現した。
図1〜図8は、本発明の実施の形態を示すものである。即ち、図1は本発明の光学部品の製造方法によって製造される光学部品が使用される電子機器の一具体例を示すビデオカメラの斜視図、図2はビデオカメラに搭載された3CCDカメラシステムの説明図、図3は本発明の光学部品の製造方法によって製造される光学部品の第1の実施例に係る3板式色分離プリズムを示す説明図、図4は図3の3板式色分離プリズムを分解した説明図、図5はプリズム体と固体撮像素子の位置調整方法を示す説明図、図6はプリズム体と固体撮像素子の固着方法を示す説明図である。また、図7は本発明の光学部品の製造方法によって製造される光学部品の第2の実施例に係る3板式色分離プリズムを示す説明図、図8は図7の3板式色分離プリズムを分解した説明図である。
まず、本発明の光学部品の製造方法によって製造される光学部品が使用される電子機器の一具体例を示すビデオカメラについて説明する。図1に示すビデオカメラ10は、情報記録媒体としてテープ状記録媒体を用いたデジタルビデオカセット(以下「DVカセット」という。)を使用し、光学的な画像を固体撮像素子の一具体例を示すCCD(チャージ・カップルド・デバイス)で電気的な信号に変換してDVカセットに記録したり、液晶ディスプレイ等の表示装置に表示できるようにしたものである。本発明の光学部品の製造方法によって製造される光学部品の実施例は、このビデオカメラ10に使用されている3板式色分離プリズム1として実現したものである。なお、本発明の固体撮像素子は、この実施例で説明するCCDに限定されるものではなく、MOS型固体撮像素子、CMOS型固体撮像素子その他の撮像素子であってもよいことは勿論である。
しかしながら、本発明の光学部品の製造方法によって製造される光学部品としては、後で詳細に説明する第1及び第2の実施例として示す3板式色分離プリズムに限定されるものではなく、例えば、ダイクロイックプリズム、偏光ビームスプリッタ、或いはこれらと液晶パネルとの組立体等のように複数の光学素子を接着剤で接合することによって1個の光学部品が構成される各種の光学部品の製造方法として適用できるものである。更に、かかる光学部品が使用される電子機器についても同様であり、次に述べるビデオカメラに限定されることなく、電子スチルカメラその他の撮像装置に適用できることは勿論のこと、例えば、ビデオプロジェクタ、監視カメラシステムその他の電子機器にも適用できるものである。
このビデオカメラ10は、中空の筐体からなるケース本体11と、このケース本体11の前面に突出するように取り付けられたレンズ装置12と、このレンズ装置12から入力される光に基づいて被写体の映像信号を形成する撮像手段と、この撮像手段で形成された映像信号又は予め情報記録媒体(記憶装置或いはDVカセット等)に記録されている情報に基づいて映像を表示する表示装置13等から構成されている。
ビデオカメラ10の撮像手段は、図示しないがケース本体11の内部に収納されていて、DVカセットが着脱自在に装着されるカセットホルダと、このカセットホルダに装着されたDVカセットのテープ状記録媒体を走行させて情報信号の記録(書き込み)及び再生(読み出し)を行う記録再生装置と、この記録再生装置の駆動制御等を行う制御装置等から構成されている。撮像手段の記録再生装置には、レンズ装置12を通って入力される光を赤色成分と青色成分と緑色成分との3原色に分離させる3板式色分離プリズム1と、その分離された各色成分を検出する3個のCCD(固体撮像素子)41,42,43等が含まれている。
3個のCCD41,42,43は色分離プリズム1に一体的に固定されていて、その一体化されたCCDプリズム組立体(光学部品)40がレンズ装置12の光軸上後方に配置されている。このCCDプリズム組立体40で電気的な信号に変換された映像情報がDVカセットに記録され或いは表示装置13に表示される。
ケース本体11の一方の側面にはDVカセットを出し入れするための開口部が設けられていて、その開口部は、ケース本体11に回動自在に取り付けられた開閉蓋14によって開閉自在とされている。ケース本体11の開口部の内側には、DVカセットが着脱自在に装着されるカセットホルダが配置されている。そのカセットホルダは、開閉蓋14の開閉動作に連動して傾動可能とされている。この開閉蓋14を開くことによってカセットホルダが傾けられ、その上端に設定されたカセット挿入口が露出される。これにより、カセットホルダへのDVカセットの装着が可能となる。
一方、開閉蓋14を内側へ押圧することにより、カセットホルダがケース本体11内に収納されつつ、開口部が開閉蓋14によって閉じられる。この開閉蓋14の開放操作は、蓋開放ボタン15をスライド操作することによって自動的に行われる。蓋開放ボタン15は開閉蓋14の上部に取り付けられていて、そのスライド操作に基づき開閉蓋14のロックが解除され、開閉蓋14の上部がケース本体11の側方に傾けられて、カセット挿入口が上方に開放される。
また、ケース本体11の背面の開閉蓋14と反対側には、凹陥部からなるバッテリー収納部16が設けられている。このバッテリー収納部16には、電源としてのバッテリー17が着脱可能に装着されている。そして、ケース本体11の背面の開閉蓋14側には、撮像手段を操作するための多数の操作ボタン(例えば、音量調節ボタン、ホワイトバランスボタン、モード切換ボタン等)18が設けられている。
ケース本体11の上部には、レンズ装置12の光軸方向である前後方向に延在された取手20が一体に設けられている。取手20は、ケース本体11の前側上部に立設された前脚部20aと、ケース本体11の後側上部に立設された後脚部20bと、前脚部20aと後脚部20bの上端間を連結する把持部20cとから構成されている。この取手20の後脚部20bの上部には、電子ビューファインダ21が取り付けられている。電子ビューファインダ21は光軸方向後方に突出されていて、先端部にはアイカップ22が取り付けられている。この電子ビューファインダ21は、後脚部20bに回動自在に支持されており、アイカップ22側が略80度上方へ回動可能に構成されている。
取手20の前端部には、把持部20cの先端に連続する台座部24と、この台座部24の先端に連続して光軸方向前方に突出する突出部25が設けられている。突出部25は、前方及び左右側方に開口された中空状の部分からなり、その内部にはマイクロホン26が収納されている。また、台座部24は、光軸方向と交差する方向の両側に張り出すように比較的大きく形成されていて、上面に開口する凹陥部が設けられている。この台座部24には、多数の操作ボタンからなる操作ボタン群27を有する蓋体が一体的に嵌合固定されている。
台座部24に装着された蓋体の上面は、光軸方向前側を高くして後方へ傾斜するように形成されている。これにより、ビデオカメラ10を体の前にささげ持つ撮影者の目線が、蓋体面に対して垂直に近い角度となるようにしている。この蓋体に設けられる操作ボタン群27の具体的内容としては、例えば、再生ボタン、停止ボタン、早送りボタン、巻戻しボタン、一時停止ボタン、音量調整スイッチ、バックライトスイッチ等を挙げることができる。
この台座部24の一方の側部には、回動支持部30を介して表示装置の一具体例を示す液晶ディスプレイ13が回動動作及び反転動作可能に取り付けられている。液晶ディスプレイ13は、映像が表示される表示部13aと、この表示部13aを露出させる開口が設けられたケース部13bを備えており、ケース部13bが回動支持部30と連結されている。回動支持部30は、台座部24に対して液晶ディスプレイ13を光軸方向と直交する方向である左右方向Sに回動可能とした第1の回動部と、液晶ディスプレイ13を光軸方向である前後方向Tに回動可能とした第2の回動部から構成されている。
第1の回動部は、台座部24の一側部において所定間隔をあけて設けられた一対の軸受部31,31と、両軸受部31間に介在される軸受片32と、これら一対の軸受部31,31及び軸受片32を貫通する第1の回動軸33から構成されている。第1の回動軸33の軸心線方向と直交する方向に液晶ディスプレイ13が略180度の角度範囲で左右方向Sに回動可能とされている。その結果、液晶ディスプレイ13は、表示部13aと反対側のケース面が表側に現されるディスプレイ閉じ状態と、図2に示すように液晶ディスプレイ13を左右方向へ180度回動させて表示部13aを表側に現したディスプレイ開き状態を取ることができる。
第2の回動部は、軸受片32と、この軸受片32に立設された図示しない第2の回動軸と、この第2の回動軸とケース部13bとの間に摩擦力を生じさせて液晶ディスプレイ13を任意の角度で保持できるようにした図示しない回動摩擦機構から構成されている。第2の回動軸は第1の回動軸33の軸心線方向と直交する方向に延在されていて、これにより液晶ディスプレイ13が略270度の角度範囲で前後方向Tに回動可能とされている。
その結果、液晶ディスプレイ13は、図2に示すように表示部13aを上側に現した状態から後方へ90度回動させて表示部13aを背面に向けた状態(通常の撮影状態)を経て、更に後方へ90度回動させることによりケース面を上側に現した状態(表示部13aは下向き)と、その状態から逆方向へ270度回動させて表示部13aを前面に向けた状態(自己を撮影する状態)を取ることができる。
また、液晶ディスプレイ13は、その表示部13aを下に向けてケース面を上側に現した状態から左右方向に180度回動させることにより、台座部24の上に液晶ディスプレイ13を重ね合わせて表示部13aを上側に現した状態を取ることができる。なお、液晶ディスプレイ13の表示部13aが被写体に向く状態(自己を撮影する状態)のときには、切換スイッチの作動を介して画像が自動的に反転するように構成する。
このように台座部24によって姿勢変更可能に支持された液晶ディスプレイ13の近傍であって、取手20の把持部20cの前端部には、撮像手段を操作するための操作ボタンの一具体例を示す録画ボタン35と、レンズ装置12を操作するための操作ボタンの一具体例を示すズームボタン36が設けられている。
録画ボタン35とズームボタン36は横並びに配置されていて、取手20を手で持ってビデオカメラ10をさげた状態において、その持ち方を変えることなく親指でともに操作できる位置に設定されている。これら録画ボタン35及びズームボタン36は、操作性を向上するために取手20に設けた第2の録画ボタン及び第2のズームボタンである。そのため、図示しないが、ケース本体11の開閉蓋14と反対側の側面上部には、第2の録画ボタンと第2のズームボタンとが別個独立に設けられている。
図2は、上述したような構成を有するビデオカメラ10のケース本体11内に収納されたレンズ装置12とCCDプリズム組立体40との関係を説明する図である。CCDプリズム組立体40はレンズ装置12の光軸上後方に配置されていて、レンズ装置12から入力される光は、3板式色分離プリズム1で緑色成分光(G)、青色成分光(B)、赤色成分光(R)の3原色に分離される。この色分離プリズム1で分離された各色成分光に関する情報は、それらに対応する3個のCCD41,42,43にそれぞれ個別に入力される。そして、3個のCCD41,42,43からG,B,Rの各色成分光に対応する信号が出力され、それらの情報信号が色信号処理回路44に入力される。
この色信号処理回路44で所定の信号処理がなされた後、所定の映像信号が表示装置13に出力されて画像表示が行われ、或いは所定の映像信号がDVカセットの記録媒体に記録される。このように光をG,B,Rの3原色に分離して、各色成分光に対応した信号を出力するCCDプリズム組立体40は、図3及び図4に示すような構成となっている。
図3及び図4は、レンズ装置12の光軸方向と垂直をなす方向からCCDプリズム組立体40を見たものである。このCCDプリズム組立体40は、プリズム間にギャップ(空気層)を設けた3板式色分離プリズム1を備えたタイプのもので、3個のプリズム体2,3,4と、3個の色分離フィルタ5,6,7と、スペーサ8と、3個のCCD41,42,43とを備えて構成されている。
第1プリズム体2は、入射光45が第1番目に通過するプリズムであり、レンズ装置12によって導かれる入射光45のうち緑色成分の光のみを取り出すものである。この第1プリズム体2は平面形状が三角形をなしており、レンズ装置12を通過した光が入射される入射面2aと、その入射光のうち特定波長の色成分光(略500nm以上の緑色成分からなる光:G)のみを反射して残りの色成分光を透過させる反射兼透過面2bと、反射された緑色成分光46が外部に出射される出射面2cとを有している。
この第1プリズム体2の入射面2aと反射兼透過面2bと出射面2cとの3面は、研磨等によって光学鏡面に処理されている。更に、反射兼透過面2bには、入射光45のうちの特定波長の色成分光の一具体例を示す緑色成分光Gのみを反射して他の色成分光(本実施例では、略450nm付近の青色成分からなる光:Bと、略650nm付近の赤色成分からなる光:R)を透過させるために、波長選択性の誘電体多層膜が真空蒸着法等の処理手段によって形成されている。
これにより、第1プリズム体2において、入射面2aから入射された光は、反射兼透過面2bによって緑色成分光46のみが反射され、その反射光46が入射面2aで反射される。入射面2aで反射された反射光46は出射面2cに導かれ、その出射面2cからプリズム外に出射される。また、入射光45のうち残りの青色成分Bと赤色成分Rとを含む光は、そのまま第1プリズム体2を透過して反射兼透過面2bから出射される。
第2プリズム体3は、入射光45が第2番目に通過するプリズムであり、第1プリズム体2を透過した光のうち青色成分の光のみを取り出すものである。この第2プリズム体3は平面形状が三角形をなしており、第1プリズム体2を透過した光が入射される入射兼反射面3aと、その入射光のうち特定波長の色成分光(略450nm付近の青色成分からなる光:B)47のみを反射させる反射兼透過面3bと、反射された青色成分光47が外部に出射される出射面3cとを有している。
第2プリズム体3の入射兼反射面3aと反射兼透過面3bと出射面3cとの3面は、研磨等によって光学鏡面に処理されている。更に、反射兼透過面3bには、入射光のうちの特定波長の色成分光の一具体例を示す青色成分光47のみを反射して他の色成分光(本実施例では、略650nm付近の赤色成分からなる光:R)を透過させるために、波長選択性の誘電体多層膜が真空蒸着法等の処理手段によって形成されている。
これにより、第2プリズム体3において、入射兼反射面3aから入射された光は、反射兼透過面3bによって青色成分光47のみが反射され、その反射光47が入射兼反射面3aで反射される。入射兼反射面3aで反射された反射光47は出射面3cに導かれ、その出射面3cからプリズム外に出射される。また、入射光のうち残りの赤色成分Rのみからなる光は、そのまま第2プリズム体3を透過して反射兼透過面3bから出射される。
第3プリズム体4は、入射光45が第3番目に通過するプリズムであり、第2プリズム体3を透過した光のうち残りの赤色成分の光を取り出すものである。この第3プリズム体4は平面形状が四角形をなしており、第2プリズム体3を透過した光が入射される入射面4aと、その入射光である特定波長の色成分光(本実施例では、略650nm付近の赤色成分からなる光:R)をそのまま外部に出射する出射面4bとを有している。第3プリズム体4の入射面4aと出射面4bの2面は、研磨等によって光学鏡面に処理されている。これにより、第3プリズム体4において、入射面4aから入射された赤色成分光48は、そのまま出射面4bに導かれ、その出射面4bからプリズム外に出射される。
また、第1プリズム体2の反射兼透過面2bと第2プリズム体3の入射兼反射面3aとの間には、緑色成分光46が全反射するように10ミクロン程度の空気層9を形成するためのスペーサ8が介在されている。この実施例で示すスペーサ8は、四角形の板状部材を枠状に形成したものを用いた。しかしながら、スペーサ8の形状及び構造は、この実施例に限定されるものではなく、例えば、ワイヤ状の部材や粒状の部材等を用いることができ、これらをプリズム体間に介在させて隙間を設け、その隙間によって空気層を形成してもよい。なお、粒状部材を用いて空気層を形成する場合は、その粒状部材を接着剤に含有させて用いるようにしてもよく、これにより空気層の成形工程を簡略化することができる。
このような形状及び構造を有する3個のプリズム体のうち、第1プリズム体2と第2プリズム体3は、スペーサ8を介して接着剤によって接合されている。これに対して、第2プリズム体3と第3プリズム体4は、接着剤によって直接接合されている。そして、3個のプリズム体2,3,4の各出射面2c,3c,4bには、それぞれの色成分の分光特性を調整するための色分離フィルタ5,6,7がそれぞれ接着剤によって接合されている。更に、3個の色分離フィルタ5,6,7にはそれぞれCCD41,42,43が接着剤によって接合されている。
即ち、第1プリズム体2の出射面2cには第1色分離フィルタ5が接着剤によって接合され、その第1色分離フィルタ5には第1CCD41が接着剤によって接合されている。同様に、第2プリズム体3の出射面3cには第2色分離フィルタ6が接着剤によって接合され、その第2色分離フィルタ6には第2CCD42が接着剤によって接合されている。そして、第3プリズム体4の出射面4bには第3色分離フィルタ7が接着剤によって接合され、その第3色分離フィルタ7には第3CCD43が接着剤によって接合されている。
図3に示すように、第1プリズム体2と第1CCD41は、これらを透過する緑色成分光46の光軸が一致するように位置関係を調整する。また、第2プリズム体3と第2CCD42は、これらを透過する青色成分光47の光軸が一致するように位置関係を調整する。同様に、第3プリズム体4と第3CCD43は、これらを透過する赤色成分光48の光軸が一致するように位置関係を調整する。そして、3個のCCD41,42,43の結像面が、すべて同一の結像面となるように互いの位置関係を調整する。
次に、前記構成を有する3板式色分離プリズム1の接合方法について説明する。まず、第1プリズム体2の反射兼透過面2bに空気層9を設けるため、その反射兼透過面2bにスペーサ8を接着固定する。空気層9は結像性能の低下につながるため薄い程よいが、スペーサ8の加工精度と貼り付け時の作業性を考慮すると、10ミクロン程度に設定するのが好適である。このスペーサ8を反射兼透過面2bに貼り付けるための接着剤としては、紫外線硬化性樹脂接着剤でもよく、また、熱硬化性樹脂接着剤や2液性硬化型樹脂接着剤であってもよい。
次に、第1プリズム体2に接合されたスペーサ8に第1接着剤を塗布し、これに第2プリズム体3の入射兼反射面3aを貼り付け、大体の位置合わせをして所定の治具で保持する。次に、第2プリズム体3の出射面3bに第1接着剤を塗布し、これに第3プリズム体4の入射面4aを貼り付け、大体の位置合わせをして所定の治具で保持する。
次に、色分離プリズム1に対するCCD41〜43の接合方法について説明する。まず、第1プリズム体2の出射面2cに第1接着剤を塗布し、これに第1色分離フィルタ5を貼り付ける。続いて、第1色分離フィルタ5に第2接着剤を塗布し、これに第1CCD41を貼り付ける。以下同様にして、第2プリズム体3の出射面3cに第1接着剤を塗布し、これに第2色分離フィルタ6を貼り付ける。続いて、第2色分離フィルタ6に第2接着剤を塗布し、これに第2CCD42を貼り付ける。更に、第3プリズム体4の出射面4bに第1接着剤を塗布し、これに第3色分離フィルタ7を貼り付ける。続いて、第3色分離フィルタ7に第2接着剤を塗布し、これに第3CCD43を貼り付ける。
なお、前記3個の色分離フィルタ5,6,7は、求められる色分離特性によっては使用しないこともある。その場合には、色分離プリズム1の3個の出射面2c,3c,4bには、第2接着剤を塗布するようにする。
また、第1接着剤と第2接着剤は、互いに特性の異なるものを使用する。特性の異なる接着剤としては、例えば、接着剤を塗布したときからそれが硬化するまでの時間が異なるものを挙げることができる。この場合、硬化するまでの時間が異なるものとしては、材質の異なる接着剤を含むことは勿論のこと、同一の化学成分であっても、硬化時間が異なるように構成されているものであれば含まれるものである。具体的には、エポキシ系接着剤とシリコン系接着剤とフェノール系接着剤等のうち任意の2つの組み合わせを挙げることができる。
更に、特性の異なる接着剤としては、例えば、硬化手段の異なるものを挙げることができる。例えば、紫外線の照射によって硬化される紫外線硬化性樹脂接着剤と、加熱によって硬化される熱硬化性樹脂接着剤との組み合わせ等である。具体的には、紫外線硬化性樹脂接着剤としては、商品名「ワールドロック」(協立化学産業株式会社製)を挙げることができる。これは紫外線硬化型エポキシ系接着剤(化学名)であり、主な成分としては、エポキシオリゴマーとUV反応性モノマーと添加剤と光重合開始剤等が用いられている。また、熱硬化性樹脂接着剤としては、例えば、前述したエポキシ系接着剤、シリコン系接着剤、フェノール系接着剤等を挙げることができる。
更に又、特性の異なる接着剤の組み合わせとしては、上述した接着剤を塗布したときから所定時間で硬化するものと、塗布した後に硬化手段を施すことによって硬化するものと、の組み合わせからなるものであってもよい。即ち、第1接着剤と第2接着剤との硬化タイミングをある程度自由に設定し、調整することができる2種類の接着剤であれば、本願発明に適用できるものである。
図3〜図8に示した実施例では、第1接着剤として紫外線硬化性樹脂接着剤を使用し、第2接着剤として熱硬化性樹脂接着剤を使用した例について説明している。しかしながら、第1接着剤として熱硬化性樹脂接着剤を使用し、第2接着剤として紫外線硬化性樹脂接着剤を使用してもよいことは勿論である。
次に、前述したように2種類の接着剤で仮に固定されたCCDプリズム組立体の位置調整方法について説明する。これは、色分離プリズム1とCCD41〜43との間の位置関係を調整するもので、図示しない所定機能を有する調整治具を使用して、3個のプリズム体2〜4と3個のCCD41〜43をそれぞれ3軸方向(互いに直交するX軸方向及びY軸方向と、回転する方向であるΘ軸方向)に調整可能な軸調整機構によって保持すると共に、3個の色分離フィルタ5〜7をそれぞれ2軸方向(X軸方向及びY軸方向)に調整可能な調整機構によって保持する。
次に、図5に示すように、色分離プリズム1の撮像側に結像光学装置50を配置し、結像素子面と結像面とが略一致するようにセットする。その後、位置情報が施されたテストチャートを結像光学装置50によって3個のCCD41〜43に結像させ、これにより結像されたテストチャート画像をデータとして取り込む。そして、3個のCCD41〜43においてテストチャートのパターンが完全に一致するように、軸調整機構によって3個のプリズム体2〜4と3個のCCD41〜43をそれぞれ3軸方向に調整する。
これと同時に又は前後して、3個の色分離フィルタ5〜7についても、軸調整機構によってそれぞれ2軸方向に調整する。しかしながら、3個の色分離フィルタ5〜7の接合面内における位置は結像性能には直接影響しないため、その調整精度は、3個のプリズム体2〜4及び3個のCCD41〜43の位置精度に比べて低い精度で調整すればよい。
次に、3個のプリズム体2〜4及び3個のCCD41〜43の固着方法について説明する。図6は、その固着方法を説明するための図であり、第1の硬化手段である紫外線発生装置52と、第2の硬化手段である加熱装置53とが配設されている。紫外線発生装置52は、放射される紫外線が色分離プリズム1の全体に満遍なく照射されるように配置する。また、加熱装置53は、同じく色分離プリズム1の全体を満遍なく加熱できるように配置する。
このような状態において、はじめに、紫外線発生装置52を動作させて、前述の方法で位置調整された色分離プリズム1の全体に、波長365nmに強度ピークを有する紫外線を照射し、その紫外線によって第1接着剤である紫外線硬化性樹脂接着剤を硬化させる。このとき、紫外線硬化性樹脂接着剤の硬化によって歪や硬化収縮が起こるため、調整後の固着位置は、硬化前とは完全には一致しない。その結果、調整位置のずれが発生するが、この時点では、第2接着剤である熱硬化性樹脂接着剤がまだ硬化していないため、その位置ずれは、次の第2接着剤の硬化によってある程度吸収することができる。
次に、加熱装置53を動作させて、紫外線硬化性樹脂接着剤が硬化した後の色分離プリズム1の全体を加熱し、その加熱によって熱硬化性樹脂接着剤を硬化させる。この際、3個のCCD41〜43は可動(位置調整が可能)であるため、前述の紫外線硬化性樹脂接着剤の硬化時における歪及び硬化収縮により生じた位置ずれを補正し、テストチャートのパターンが完全に一致するように、3個のCCD41〜43の位置を調整する。そして、色分離プリズム1の全体を熱硬化性樹脂接着剤が固着する温度まで加熱し、3個のCCD41〜43を3個の色分離フィルタ5〜7にそれぞれ接合する。
本実施例によれば、CCD41〜43を最終的に固着する際にも歪や硬化収縮は発生するが、従来の方法に比較して、歪や硬化収縮の発生箇所が最小限に留められているため、CCDプリズム組立体40全体の総合的な位置ずれ量を小さく改善することができる。しかも、調整治具にセットしたままですべての固着作業を完了することができるため、調整工数を削減し、製造工程の簡略化を図ることができる。
図7及び図8は、本発明の第2実施例を説明する図である。この第2実施例は、前述した第1実施例のスペーサ8を廃止したもので、CCDプリズム組立体の構造を簡略化したものである。
CCDプリズム組立体60は、プリズム間のギャップ(空気層)を無くした3板式色分離プリズム1Aを備えたタイプのもので、構成要素の面では第1実施例のスペーサ8を無くしただけで他の構成要素は同じである。即ち、CCDプリズム組立体60は、3個のプリズム体2A,3A,4Aと、3個の色分離フィルタ5,6,7と、3個のCCD41,42,43とを備えて構成されているが、第2プリズム体3Aの形状が少々変更されている。このCCDプリズム組立体60について、前述したCCDプリズム組立体40と同一部分には同一の符号を付して、重複する部分の説明を省略する。
第1プリズム体2Aは、前記第1プリズム体2と略同様の形状及び構造を有しており、入射面2aと反射兼透過面2bと出射面2cとが設けられている。第1プリズム体2Aの出射面2cには第1色分離フィルタ5が固着され、これに第1CCD41が固着されている。また、第3プリズム体4Aも前記第3プリズム体4と略同様の形状及び構造を有しおり、入射面4aと出射面4bとが設けられている。そして、第3プリズム体4Aの出射面4bに第3色分離フィルタ7が固着され、これに第3CCD43が固着されている。
第2プリズム体3Aは、前記第2プリズム体3とは形状が少々異なって平面形状が四角形をなしており、その4面のうちの3面が入射兼反射面3aと反射兼透過面3bと出射面3cとされている。第1プリズム体2Aの反射兼透過面2bには前記第2プリズム体3の入射兼反射面3aが直接接合され、この入射兼反射面3aの一側に反射兼透過面3bが配置され、他側に出射面3cが配置されている。そして、第2プリズム体3Aの出射面3cに第2色分離フィルタ6が固着され、これに第2CCD42が固着されている。
このような構成を有するCCDプリズム組立体60によっても、前述した第1実施例のCCDプリズム組立体40と同様の作用及び効果を得ることができる。なお、第1及び第2実施例では、まず、第1プリズム体2,2Aで緑色成分光を分離し、次に、第2プリズム体3,3Aで青色成分光を分離して、残りの赤色成分光を第3プリズム体4,4Aに透過させる例について説明したが、これに限定されるものではなく、各成分光を分離させる順序は任意に設定できるものである。
以上説明したように、従来の方法では、3個のプリズムと3個の固体撮像素子との取付位置をすべて同時に調整した後、それらの間を接合する接着剤を一度に固着しなければならなかったことから、高い調整精度が要求されていたが、本発明によれば、例えば、3個のプリズムと3個の固体撮像素子を、一度のセッティングによって多段階に固着できるようになった。そのため、3個のプリズムと3個の固体撮像素子との取付位置の調整精度を向上させることができると共に、その調整工数を削減できるようになった。
また、前述した実施例では、3個のプリズムに3個の撮像素子を接合した3板式色分離プリズムに適用した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、2個又は4個或いは5個以上のプリズム及び/又は撮像素子を接合することによって得られる光学部品に適応できることは勿論である。
例えば、2つの撮像素子を使用する場合としては、色信号と明度信号とに分ける、いわゆるYC分離型の光学部品、或いは、緑色専用に1枚の撮像素子を用い、赤色と青色を併せて1枚の撮像素子を用いる場合等を挙げることができる。また、4枚以上の撮像素子を使用する場合としては、例えば、赤青緑の各1枚と、赤の負感度と呼ばれる4色目の色としてエメラルドグリーンに1枚を使用して合計4枚を用いる場合や、赤青緑のうち1つの色を更に2つ以上の周波数に分離して感知するように合計4枚を用いる場合等、撮像素子の枚数は必要に応じて任意に増やすことができるものである。
例えば、2つの撮像素子を使用する場合としては、色信号と明度信号とに分ける、いわゆるYC分離型の光学部品、或いは、緑色専用に1枚の撮像素子を用い、赤色と青色を併せて1枚の撮像素子を用いる場合等を挙げることができる。また、4枚以上の撮像素子を使用する場合としては、例えば、赤青緑の各1枚と、赤の負感度と呼ばれる4色目の色としてエメラルドグリーンに1枚を使用して合計4枚を用いる場合や、赤青緑のうち1つの色を更に2つ以上の周波数に分離して感知するように合計4枚を用いる場合等、撮像素子の枚数は必要に応じて任意に増やすことができるものである。
本発明は、前述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。前記実施例においては、ビデオカメラの撮像手段に用いられるCCDプリズム組立体の製造に適用した例について説明したが、その他にも、例えば、ダイクロイックプリズムに3個或いは4個の固体撮像素子を接合することによって構成される光学組立体、偏向ビームスプリッター等の光学部品の製造に適用できるものである。
1,1A…色分離プリズム、 2,2A,3,3A,4,4A…プリズム体、 2a,4a…入射面、 2b,3b…反射兼透過面、 2c,3c,4b…出射面、 3a…入射兼反射面、 5,6,7…色分離フィルタ、 8…スペーサ、 9…空気層、 10…ビデオカメラ(電子機器)、 12…レンズ装置、 40,60…CCDプリズム組立体(光学部品)、41,42,43…CCD(固体撮像素子)、45…入射光、 46,47,48…色成分光、 50…結像光学装置、 52…紫外線発生装置、 53…加熱装置
Claims (8)
- 接着剤を用いて複数の光学素子を複数箇所で接合することにより一体化される光学部品の製造方法において、
前記接着剤は、前記複数箇所毎に特性の異なるものを使用し、使用箇所によって前記複数の接着剤が硬化するタイミングを変えるようにしたことを特徴とする光学部品の製造方法。 - 前記特性の異なる複数の接着剤は、前記接着剤を塗布したときから硬化までの時間が異なるものの組み合わせからなることを特徴とする請求項1記載の光学部品の製造方法。
- 前記特性の異なる複数の接着剤は、塗布した後の硬化手段が異なるものの組み合わせからなることを特徴とする請求項1記載の光学部品の製造方法。
- 前記特性の異なる複数の接着剤は、紫外線の照射によって硬化される紫外線硬化性樹脂接着剤と、加熱によって硬化される熱硬化性樹脂接着剤と、の組み合わせからなることを特徴とする請求項3記載の光学部品の製造方法。
- 前記特性の異なる複数の接着剤は、前記接着剤を塗布したときから所定時間で硬化するものと、塗布した後に硬化手段を施すことによって硬化するものと、の組み合わせからなることを特徴とする請求項1記載の光学部品の製造方法。
- 前記光学部品は、複数のプリズム体と、それぞれのプリズム体に接合される当該プリズム体と同数の固体撮像素子と、が一体化された色分離プリズムであり、
前記複数のプリズム体を第1接着剤によって互いに貼着した後、前記複数の固体撮像素子を前記第1接着剤とは特性の異なる第2接着剤によって前記複数のプリズム体に貼着し、
前記第1接着剤と前記第2接着剤のいずれか一方を他方より先に硬化させることを特徴とする請求項1記載の光学部品の製造方法。 - 前記光学部品は、複数のプリズム体と、それぞれのプリズム体に接合される当該プリズム体と同数の色分離フィルタと、それぞれの色分離フィルタに接合される当該色分離フィルタと同数の固体撮像素子と、が一体化された色分離プリズムであり、
前記複数のプリズム体を第1接着剤によって互いに貼着し、前記複数の色分離フィルタを前記第1接着剤によって前記複数のプリズム体に貼着した後、前記複数の固体撮像素子を前記第1接着剤とは特性の異なる第2接着剤によって前記複数のプリズム体に貼着し、
前記第1接着剤と前記第2接着剤のいずれか一方を他方より先に硬化させることを特徴とする請求項1記載の光学部品の製造方法。 - 前記第1接着剤及び前記第2接着剤のうち、一方の接着剤は紫外線の照射によって硬化される紫外線硬化性樹脂接着剤であって他方の接着剤は加熱によって硬化される熱硬化性樹脂接着剤であり、
前記紫外線の照射による硬化手段と前記加熱による硬化手段を時間的に前後して施すことにより、前記紫外線硬化性樹脂接着剤と前記熱硬化性樹脂接着剤のいずれか一方を先に硬化させて他方を後で硬化させることを特徴とする請求項6又は7記載の光学部品の製造方法。
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