JP2005226536A - 真空ポンプ - Google Patents

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正明 堀本
Hiroyuki Ikemoto
浩之 池本
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浩平 大野
Junichi Tagami
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Abstract

【課題】 低温時の排気弁の張り付きを防止する。
【解決手段】 真空ポンプのハウジング12には、ポンプ室からの排気を吐出する排気孔26が穿設されている。薄板状の排気弁46は、排気孔26の周囲の座面68と接触して該排気孔を閉止する。薄板状の排気弁46の一端は座面68に固定される。他端は、排気孔26から吐出される排気の圧力により押し上げられて開放自在に構成されている。排気弁46と座面68との接触面には有底孔64が設けられ、有底孔64の底部には、ハウジングよりも線膨張係数が小さい棒体66が突設されている。棒体66は、低温時には該棒体の先端が座面68よりも突出し、高温時には有底孔64の膨張により該棒体の全体が有底孔64内に収容される長さに設定される。
【選択図】 図3

Description

本発明は真空ポンプに関し、より詳細には真空ポンプの排気孔に備えられる排気弁に関する。
一般に、真空ポンプでは、ロータに設けられたベーン溝に複数枚のベーンがロータの径方向に摺動自在に挿入されている。ロータの回転によって受ける遠心力によりベーンが溝から突出し、ポンプ室の内周面と摺接することにより、隣り合うポンプ室相互の気密を維持するように構成されている。このような真空ポンプにおいては、ポンプ内部のシールや、ロータ、ベーン等の摺動部の潤滑を確保するために、ロータの内部に形成されている溝を通って、オイルがポンプ室内に供給されるようになっている。
このような真空ポンプは、圧縮された空気を排出するための排気弁をそのハウジングに備えるが、真空ポンプが低温であるとき、すなわちオイルが低温であるときには、ハウジングと排気弁の間にたまったオイルの粘度が高いために、排気弁とハウジングが密接してしまう。排気弁とハウジングが密接すると、排気弁の開くタイミングが通常より遅くなり、ポンプ内部とポンプ外部の圧力差が大きくなるため、排気弁の開弁時に衝撃音が発生する。
特許文献1には、気体圧縮機の吐出弁において、冷媒ガスの流れ方向に沿った筋状の凹凸を座面に形成して、この座面にリーフ状の弁体を接触させる技術が開示されている。これによると、接触状態の座面と弁体との隙間に潤滑油がたまっても、座面の凹凸のためにその表面張力が弱くなり、吐出弁が開き易くなるとしている。
特開2000−283041号公報 特開2002−295377号公報
排気弁とハウジングとの密接をより確実に防止するとともに、排気のないときの排気孔の気密をより確実にする技術が必要とされている。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、真空ポンプにおいて、低温運転時に排気弁から発生する衝撃音を低減する技術を提供することにある。
本発明のある態様は、ハウジングに穿設されポンプ室からの排気を吐出する排気孔と、前記排気孔周囲の座面と接触して該排気孔を閉止する薄板状の排気弁と、を含む真空ポンプを提供する。前記薄板状の排気弁の一端は前記座面に固定され、他端は前記排気孔から吐出される排気の圧力により押し上げられて開放自在に構成されている。この真空ポンプは、前記排気孔から排気が吐出されないとき、ハウジング温度に応じて、前記薄板状の排気弁を前記座面から押し上げた状態に保持するリフト機構をさらに含む。
この態様によれば、ハウジング温度に応じて、リフト機構が薄板状の排気弁を前記座面から押し上げた状態に保持するので、低温時、すなわちオイル粘度が高いときに、排気弁がハウジングの座面に密接することによる開弁時の衝撃音の発生が防止される。
前記リフト機構は、前記薄板状の排気弁と前記座面との接触面に設けられた有底孔と、該有底孔の底部に突設され前記ハウジングよりも線膨張係数が小さい棒体と、を備えてもよい。この場合、前記棒体は、低温時には該棒体の先端が前記座面よりも突出し、高温時には前記有底孔の膨張により該棒体の全体が前記有底孔内に収容される長さに設定される。
このように、棒体の線膨張係数をハウジングの線膨張係数よりも小さくなるように材料を選択し、さらに棒体を上述のような適切な長さに設定することで、オイル粘度の高い低温時には、棒体の先端が有底孔から突出して排気弁を座面から押し上げた状態に保持するので、排気がないときにも、排気弁が座面に密接せず隙間を持った状態となり、低温時の衝撃音の発生が防止される。
前記リフト機構は、前記薄板状の排気弁と前記座面との接触面に設けられた有底孔と、該有底孔の底部に一端が接続された引っ張りバネと、該引っ張りバネの他端と接続され、前記ハウジングよりも線膨張係数が小さい蓋状プレートと、を備えてもよい。この場合、前記蓋状プレートは、低温時には前記有底孔より大きな径を有して該蓋状プレートの一部が前記座面よりも突出し、高温時には前記有底孔の膨張により該蓋状プレートの全体が前記有底孔内に収容される大きさに設定される。
このように、蓋状プレートの線膨張係数をハウジングの線膨張係数よりも小さくなるように材料を選択し、さらに蓋状プレートを上述のような適切な大きさに設定することで、オイル粘度の高い低温時には、蓋状プレートの頂部が有底孔から突出して排気弁を座面から押し上げた状態に保持するので、排気がないときにも、排気弁が座面に密接せず隙間を持った状態となり、低温時の衝撃音の発生が防止される。
本発明による真空ポンプによれば、真空ポンプの始動直後などの、オイル粘度が高くなる低温時であっても、排気弁がハウジングの座面に密接することがないので、開弁時の衝撃音の発生が防止される。
本発明の一実施形態は、ハウジング温度に応じて薄板状の排気弁をハウジングの座面から押し上げた状態に保持するリフト機構を設けることで、オイル粘度の高い低温時であっても、排気弁がハウジングの座面に密接することによる排気弁の閉塞及び開弁時の衝撃音の発生を防止する真空ポンプである。このような真空ポンプは、例えば、ブレーキブースターにホース等で結合されて、ブースターの負圧を作り出すために使用される。
図1の平面図及び図2の側面図を参照して、本実施形態による真空ポンプ10の内部構造を説明する。真空ポンプ10は、一端が開放され他端には筒状部50を有する略だ円筒形状のハウジング12を備える。ハウジング12の開放端には、略だ円形状のプレート40(図2)が当接しており、これによってポンプ室28が形成されている。
ポンプ室28の内部には、同心円状の凹部が形成された円柱形状のロータ14が、ハウジング12の中心より偏心されて、偏心軸の周りに回転自在に収容されている。ロータ14には、ロータの中心を通る一本のベーン溝15が配されている。ベーン溝15には、略平板形状に形成されたベーン16が、ロータ14の径方向に進退するように摺動自在に嵌合されている。ベーン16の両端部には、ハウジング12の内周面に摺接するキャップ18が設けられている。ベーン16のプレート40側の側面は、プレート40の端面に摺接した状態になっており、これによって、ポンプ室をポンプ室28a及び28bの二室に区画している。なお、当業者には明らかであるように、ベーン溝及びそれに嵌合されるベーンの数は、二枚以上でもよい。
ハウジング12には、吸気孔22及び排気孔26がポンプ室28にそれぞれ連通するように設けられている。排気孔26のポンプ室内周面における位置は、ポンプ室28の内周面とロータ14の外周面とが最も接近する位置よりも、ロータ14の回転方向手前側に設定される。吸気孔22には、エアーインレットパイプ20が接続されており、外部からポンプ室28内に空気が供給される。吸気孔22内には、ポンプ室28からの空気の逆流を防止するためのチェックバルブ24が設置されている。
ロータ14は、ハウジング12の筒状部50を貫通し、カップリング32を介してカムシャフト30と接続される。カムシャフト30内には、図示しない給油装置に接続されるオイル流路34が貫通している。ロータ14の軸内には、T字型流路38が形成されている。オイルインレットパイプ36が、オイル流路34とT字型流路38とを接続している。また、ハウジング12の筒状部50には、その全周の一カ所のみに溝42が設けられている。
カムシャフト30が図示しないエンジンにより回転され、ロータ14が図1において時計方向に回転されると、ベーン16はベーン溝15に対して進退し、ハウジング12の内周面に対して摺接しながら移動する。このベーン16の移動により、ポンプ室28a及び28bが拡張及び収縮されることによって、吸気孔22からポンプ室28a内に空気が吸入されると共に、排気孔26からポンプ室28b内の空気が排出される。
ロータ14が回転すると、給油装置(図示せず)の圧力とベーン16の回転により発生する真空によって、オイルがオイルインレットパイプ36を通ってT字型流路38に流入する。このT字型流路38がロータ14の回転により溝42と一致したときにのみ、オイルがポンプ室28内に供給され、ハウジング12のポンプ室28、ロータ14及びベーン16の摺接面を潤滑するとともに、ポンプ室28内部の気密を維持する。ポンプ室28内に供給されたオイルは空気に混入し、ベーン16の回転に伴って、空気と共に排気孔26から排出される。
排気孔26のハウジング外部と連通する側には、金属製の薄板状の排気弁46と排気弁ストッパー48とが設けられている。空気と共に排気孔26から排出された油は、排気弁46とハウジング12の座面の間に付着する。排気弁46は、排気時には開放して排気を行う一方で、それ以外のときは座面と密接し、真空ポンプ10の本来の性能を発揮できるようにする。
しかし、真空ポンプ10の始動直後のように、ハウジング12が低温(例えば、70°C未満)であるときは、オイルの粘度が高いために、油膜の表面張力によって薄板状の排気弁46が座面に密接してしまう。排気弁46と座面とが密接すると、油膜の表面張力に逆らって排気弁を座面から剥がす力が余分に必要となるために、排気弁の開くタイミングが通常より遅くなる。この結果、ポンプ内部とポンプ外部の圧力差が大きくなるため、排気弁の開弁時に衝撃音が発生する。真空ポンプ10の始動後、ある程度の時間(例えば、2〜3分)が経過すると、ハウジング12の温度上昇と共にオイルの温度も上昇し、これに伴ってオイル粘度が低下するため、上述のような衝撃音はほとんど発生しなくなる。
そこで、本実施形態では、排気弁46と接触するハウジング12の座面に以下に述べるようなリフト機構を設け、油膜の表面張力によって排気弁46が座面に密接することを防止して、低温時の衝撃音の発生を防止する。
図3及び4は、ハウジング12の座面68に設けられる排気弁のリフト機構の構造を説明する模式図である。図3は、ハウジング温度が高温(例えば、70°C以上)のときのリフト機構の状態であり、図4は、ハウジング温度が低温(例えば、70°C未満)のときのリフト機構の状態を示す。排気弁46は、表面が平滑な、弾性のある薄い鋼板である。排気弁ストッパー48は、排気弁46が図3の上方に変形しすぎるのを防ぐ。排気弁46と排気弁ストッパー48は、その一端がボルト60によってハウジング12の座面68に共に固定されている。排気弁のボルト60の側は固定端となり、反対側は鋼板の弾性変形により座面68から離接自在な開放端を形成している。排気弁46は、排気の無いときには座面68に接触しており、排気孔26を閉止している。
排気孔26は、ポンプ室28bに連通している。ポンプ室28bが排気状態になると、ポンプ室内で圧縮された空気の圧力によって排気弁46が押圧され、排気弁46と座面68の間に働く油膜の表面張力と排気弁46自体の弾性力に打ち勝ち、排気弁46を座面68から引き離して排気孔26を開放状態にする。このとき、排気弁ストッパー48により排気弁46の上方への変形は制限されるから、排気弁46が材料の弾性変形領域を超えて曲がってしまうことはない。
ポンプ室28bが吸気状態になると、排気孔26側の圧力が低下するので、排気弁46の弾性力により排気弁46は座面68側に復帰し、座面68と接触する。このとき、排気弁46と座面68の間に付着したオイルにより、ポンプ室28bはシールされる。
排気弁46と座面68の接触面には有底孔64が設けられる。この有底孔64の底部に、ハウジング12より線膨張係数の低い材質で作成された棒体66が突設される。この際、低温時において、棒体66の先端が座面68よりわずかに突出するようにしておく。この棒体66の突出量は、ハウジング12及び棒体66の線膨張係数の差と、ハウジング12の温度変化量によって決まる。棒体66の材質は、例えば、ハウジング12の材質であるアルミ鋳物よりも線膨張係数の小さい機械構造用炭素鋼である。
真空ポンプ10の始動直後のような低温時、つまりオイル粘度が高いときには、図4に示すように、棒体66がハウジング12の座面68より突出しているので、排気弁46は座面68と密接せず微少な隙間ができる。これによって、低温時であっても排気孔26が座面68に密接することがなくなり、開弁時の衝撃音の発生を防止することができる。
高温になると、ハウジング12と棒体66の線膨張係数の違いにより、有底孔64の深さの伸びが棒体66長さの伸びを上回るので、図3に示すように、棒体66の全体が座面68よりも下に収容される。これにより、排気弁46と座面68とが密接し、オイルにより排気孔26がシールされるので、真空ポンプ10の通常の排気性能が確保される。真空ポンプ10が停止され、ハウジング温度が低下すると、棒体66は有底孔64から再び突出するようになるので、排気弁46の下面が押し上げられる。なお、図3及び図4においては、説明のために、棒体66の変形量を誇張して描いていることに注意すべきである。実際には、排気弁46が座面68よりわずかに、例えば1mm程度押し上げられれば十分である。
以上説明したように、棒体の線膨張係数をハウジングの線膨張係数よりも小さくなるように材料を選択し、さらに棒体の長さを上述のような適切な長さに設定することで、オイル粘度の高い低温時には、棒体の先端が有底孔から若干突出して排気弁を座面から押し上げた状態に保持するので、排気がないときにも排気弁が座面に密接せず隙間を持った状態となり、開弁時の衝撃音の発生が防止される。
上述のようなリフト機構を採用すると、低温時に衝撃音の発生がほとんどなくなる一方、密封度の低下によりポンプ室の真空度が低下するので、真空ポンプの性能は若干低下する。しかしながら、真空ポンプを始動してある程度の時間(例えば、2〜3分)が経過すると、ハウジング及び棒体の温度が上昇して棒体が有底孔内に収容されて排気弁が座面に密接するようになるため、真空ポンプの排気性能に影響が及ぶ時間はわずかである。このように、本発明によれば、低温時の衝撃音の抑制と通常運転時の排気性能の確保を両立することができる。
図5及び6は、リフト機構の別の実施形態を説明する模式図である。図5は、ハウジング温度が高温(例えば、70°C以上)のときのリフト機構の状態であり、図6は、ハウジング温度が低温(例えば、70°C未満)のときのリフト機構の状態を示す。排気弁46及び排気弁ストッパー48については、上述の実施形態と同様である。有底孔64には、ブッシュ76が嵌合している。そして、ブッシュ76の直径よりもわずかに大きい直径を有する蓋状プレート72を、ブッシュ76を塞ぐように設ける。蓋状プレート72の底部と有底孔64の底部は、引っ張りバネ74によって連結される。図5及び図6に示すように、蓋状プレート72は、有底孔64の底部から開口部に向かって徐々にその直径が増大する斜面部分を有する台形断面形状をなしている。この構成において、蓋状プレート72の線膨張係数を、ブッシュ76の線膨張係数よりも小さくしておき、低温時には、蓋状プレートの頂部が座面68よりわずかに突出し、高温時には、斜面部分がブッシュ76の開口端に当接するように設計する。
真空ポンプ10の始動直後のような低温時、つまりオイル粘度の高いときには、図6に示すように、蓋状プレート72の頂部がハウジング12の座面68より突出しているので、排気弁46は座面68と密接せず微少な隙間ができる。これによって、低温時であっても排気孔26が座面68に密接することがなくなり、開弁時の衝撃音の発生を防止することができる。
高温になると、蓋状プレート72とブッシュ76の線膨張係数の違いにより、ブッシュ76の直径の膨張が蓋状プレート72の直径の膨張を上回り、ブッシュ76の直径が蓋状プレート72の直径よりも大きくなるため、図5に示すように、蓋状プレート72の全体が座面68よりも下に収容される。これにより、排気弁46と座面68とが密接し、オイルにより排気孔26がシールされるので、真空ポンプ10の通常の排気性能が確保される。真空ポンプ10が停止され、ハウジング温度が低下すると、ブッシュ76の直径が小さくなり、蓋状プレート72の斜面部分を押圧するので、蓋状プレート72は引っ張りバネ74の弾性力に打ち勝って上方に押し上げられる。これによって、蓋状プレート72の頂部が座面68よりも突出して、再び排気弁46の下面を押し上げる。なお、図5及び図6においては、説明のために、蓋状プレート72の変形量を誇張して描いていることに注意すべきである。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。これらの実施形態は例示であり、各構成要素の組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、そのような変形例を述べる。
実施形態では、リフト機構をハウジング12の座面68に設けたが、排気弁46の座面68に対向する側に設けてもよい。また、リフト機構は、ハウジング12の排気孔26の周囲の座面のどこに設けてもよい。さらに、線膨張係数の違いによって棒体66を突出させる代わりに、温度センサによりハウジング12の温度を測定して、一定温度以下のときはアクチュエータにより排気弁46を押し上げるように構成してもよい。
真空ポンプの平面図である。 真空ポンプの正面図である。 本発明の一実施形態による、高温時のリフト機構の状態を示す図である。 本発明の一実施形態による、低温時のリフト機構の状態を示す図である。 本発明の別の実施形態による、高温時のリフト機構の状態を示す図である。 本発明の別の実施形態による、低温時のリフト機構の状態を示す図である。
符号の説明
10 真空ポンプ、 12 ハウジング、 14 ロータ、 16 ベーン、 18 キャップ、 20 エアーインレットパイプ、 22 吸気孔、 26 排気孔、 34 オイル流路、 36 オイルインレットパイプ、 46 排気弁、 48 排気弁ストッパー、 64 有底孔、 66 棒体、 68 座面、 72 蓋状プレート、 74 引っ張りバネ、 76 ブッシュ。

Claims (3)

  1. ハウジングに穿設されポンプ室からの排気を吐出する排気孔と、
    前記排気孔周囲の座面と接触して該排気孔を閉止する薄板状の排気弁と、を含む真空ポンプであって、
    前記薄板状の排気弁の一端は前記座面に固定され、他端は前記排気孔から吐出される排気の圧力により押し上げられて開放自在に構成されており、
    前記排気孔から排気が吐出されないとき、ハウジング温度に応じて、前記薄板状の排気弁を前記座面から押し上げた状態に保持するリフト機構をさらに含むことを特徴とする真空ポンプ。
  2. 前記リフト機構は、
    前記薄板状の排気弁と前記座面との接触面に設けられた有底孔と、
    該有底孔の底部に突設され、前記ハウジングよりも線膨張係数が小さい棒体と、を備え、
    前記棒体は、低温時には該棒体の先端が前記座面よりも突出し、高温時には前記有底孔の膨張により該棒体の全体が前記有底孔内に収容される長さであることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。
  3. 前記リフト機構は、
    前記薄板状の排気弁と前記座面との接触面に設けられた有底孔と、
    該有底孔の底部に一端が接続された引っ張りバネと、
    該引っ張りバネの他端と接続され、前記ハウジングよりも線膨張係数が小さい蓋状プレートと、を備え、
    前記蓋状プレートは、低温時には前記有底孔より大きな径を有して該蓋状プレートの一部が前記座面よりも突出し、高温時には前記有底孔の膨張により該蓋状プレートの全体が前記有底孔内に収容される大きさであることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。
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