JP2947030B2 - ベーンロータリ圧縮機 - Google Patents

ベーンロータリ圧縮機

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JP2947030B2
JP2947030B2 JP5280833A JP28083393A JP2947030B2 JP 2947030 B2 JP2947030 B2 JP 2947030B2 JP 5280833 A JP5280833 A JP 5280833A JP 28083393 A JP28083393 A JP 28083393A JP 2947030 B2 JP2947030 B2 JP 2947030B2
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武男 北村
敏雄 松田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車空調装置等に供
される圧縮機の内部洩れシール効果向上による効率向上
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車空調用圧縮機に使用されて
いるベーンロータリ圧縮機は、特公昭63−47918
号公報によれば、ベーンをシリンダ内壁に当接せしめる
ためにベーンの背部に高圧の圧縮流体あるいは潤滑油を
作用させる構造を持つベーン回転式圧縮機において、ベ
ーンスロットのベーン背部空間のロータ側面開口部を取
り囲む円周溝を前部側板および後部側板に設け、前記円
周溝内に前記円周溝の巾と深さよりも小さい巾と厚さの
シール用部材を設け、ベーンをシリンダ内壁に押し付け
るための高圧の圧縮流体あるいは潤滑油の圧縮室内への
漏洩を防止して圧縮機の効率を増大させるとともに、ベ
ーンのシリンダ内壁への押し圧力を適正に保持しロータ
の回転に伴うベーンの摺動運動を確実にすることで、ベ
ーン背部の圧力低下によるベーンチャタリングを防止し
た。
【0003】以下従来の圧縮機について、図面を参照し
ながら説明する。図6は、従来の圧縮機のシリンダとベ
ーンとロータとシール用部材と前部側板と後部側板の構
成を示す断面図である。図6においてロータ4は、シリ
ンダ1とトップ隙間を介して配設され、前記ロータ4の
ベーンスロット7内には出没自在にベーン8が挿入され
ている。前部側板2には、ロータ側面開口部を取り囲む
円周溝17が形成され、溝内にシール用部材18が挿入
されている。後部側板3には、油溝20が形成されロー
タ側面開口部と通じベーン背部に給油室13の下部の油
溜り部15から給油通路16を経て潤滑油を供給し圧力
を付与している。また、シール用部材18にも、ベーン
スロット内圧力が付与され、圧縮室内との差圧力により
ロータ側面に押し付けられ、ベーンスロット内の高圧圧
縮流体の洩れ出しによる圧力低下を防止しベーンチャタ
リングを防止した。
【0004】図7は、前記円周溝17内のシール用部材
18が配された拡大図である。図7で、シール用部材1
8は、円周溝の巾方向深さ方向各々にb,a1,a2の
隙間が存在している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では、流体を圧縮するための圧縮室の構成に
おいて、シリンダ、前部側板および後部側板で形成され
る空間内でロータおよびベーンが駆動軸の回転に伴い回
転自在に前部および後部側板と摺動できるように最小限
の微少隙間を確保する必要があり、また、シール用部材
は、その厚さより深いシール部材用の円周溝内に配置さ
れているため、運転時においてはシリンダ内の圧力とベ
ーン背部圧力の圧力差によりシール用部材はロータに押
し付けられロータと前後部側板の微少隙間はシールされ
ベーンチャタリングを防止されているが、シール部材用
円周溝巾よりシール用部材の巾が小さく、シリンダ内圧
力とベーン背部圧力の差圧により円周溝内でシール用部
材の偏りが発生し、シリンダ内圧力がベーン背部圧力よ
り大きな部位に対向するシール用部材は円周溝の内側に
押し付けられ、またシリンダ内圧力がベーン背部圧力よ
り小さな部位に対向するシール用部材は円周溝の外側に
押し付けられる。
【0006】このシール用部材の偏りによってシリンダ
内圧力がベーン背部圧力より大きい部位でシール用部材
が円周溝の内側に押し付けられこのことによりシール用
部材の外側で円周溝との間に隙間が発生することとな
る。この発生した隙間は、ベーンを境とした前後2つの
圧縮空間を連通する通路となり、前行程のより高い圧縮
圧力が後行程の圧縮室へと洩れ出しが生じる。この洩れ
出しにより、前行程の冷媒洩れによる体積効率の低下
と、後行程の圧縮圧力が増大することによる圧縮トルク
の増加となる。従って、従来のシール用部材では、ベー
ンのチャタリング防止についての効果は認められるもの
の、シール効果が完全でないため効率改善の効果が小さ
い。
【0007】以下、前記の課題を図面を参照しながら説
明する。図8は、圧縮機の圧縮工程のある時点を示した
もので、ロータ4の回転により冷媒が圧縮され圧縮圧力
による力が図示しない給油室の油溜り部より給油通路を
経て後部側板3の油溝20よりベーンスロット7を通じ
ベーン8の背部に作用し、ロータ4のベーンスロット7
内部と後部側板3の油溝20から圧縮室19内へ圧力の
差により洩れ出しが発生する。これを低減するため前部
側板2または後部側板3の円周溝17内にシール用部材
18を設置しているが、図7に示すようにシール用部材
18と前部側板2または後部側板3の円周溝17との間
には巾・深さ両方向とも隙間a1,a2,bが存在し、
このためシール用部材18は、円周溝内でベーン背部圧
力と圧縮室との差圧により偏りが生じる。ベーン背部圧
力より圧縮室内圧力が高い場合においては、シール用部
材18は円周溝17の内側に押し付けられシール用部材
の外側に隙間18bが生じるこの隙間18bが圧縮室間
の連通路となり圧縮室間の洩れ出し21が生じる。
【0008】従って、圧縮室間の洩れ出し21は体積効
率の低下と圧縮動力の増加による圧縮損失の増加をもた
らしていた。
【0009】本発明は上記従来例の課題を解決するもの
で、体積効率の低下防止と、圧縮損失増加を防止し、圧
縮機の効率向上を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に第1発明においては、シール用部材は外径寸法を円周
溝外径寸法かもしくは、熱膨張差を利用して運転時に円
周溝外径との間の隙間が生じないような外径寸法に設定
し、さらに、組み付け前の巾寸法”Wsc”を前部ある
いは後部側板の円周溝の深さ”Ws”とロータと前後部
側板との間の微少隙間”Wc”を加えた寸法”Ws+W
c”より大きくし”Wsc>Ws+Wc”、ロータとの
接触部を例えばリップ状とすることで形状による弾性力
をもたせ、組み付け時に変形しシール用部材の巾寸法が
シール用溝深さと微小隙間を加えた寸法と同一にできる
ようにした。
【0011】また、第2発明においては、円周溝とシー
ル用部材の位置を、ベーンの最大飛び出し時にベーンと
シール用部材が外れないで最も内側に設け、円周溝の隙
間の洩れ通路がロータ端面より遠くなるようにした。
【0012】また、第3発明においては、シール用部材
を設けた側板の他方の側板に設けたベーン背部空間への
油供給溝を、シール部材用円周溝内径より内側に設け、
油供給溝内径は、ベーンの出没時において油溝の内側の
側板にかからないように寸法設定したこととした。
【0013】また、第4発明においては、第1発明で設
けた側板の円周溝とシール用部材の内側にさらに円周溝
を設け、この円周溝内に、円周溝内径より小さな内径寸
法かもしくは、熱膨張差を利用して運転時に円周溝内径
との間の隙間が生じないような内径寸法に設定し、また
組み付け前の厚み寸法”Wsc”を前記円周溝の深さ”
Ws”とロータと側板との間の微少隙間”Wc”を加え
た寸法”Ws+Wc”より大きい厚さ”Wsc>Ws+
Wc”に設定し、組み付け時に変形することで寸法が変
化し前記溝深さと微少隙間の合計と等しくなる”Wsc
=Ws+Wc”ようにしたシール用部材を設けたことと
した。
【0014】
【作用】第1の発明によれば、シール用部材の外側を圧
入することまたは、熱膨張差を利用した寸法設定でシー
ル用部材の外径部と円周溝の間の隙間がなくなり、圧縮
室内圧力とベーン背部圧力の差圧力によるシール用部材
の円周溝内での偏りが防止され円周溝内の洩れ出し通路
が形成されなくなり圧縮室間の洩れ出しが防止される。
さらに、組み付け前の厚み寸法”Wsc”を前記円周溝
の深さ”Ws”とロータと側板との間の微少隙間”W
c”を加えた寸法”Ws+Wc”より大きい厚さ”Ws
c>Ws+Wc”に設定し、組み付け時に変形すること
で寸法が変化し前記溝深さと微少隙間の合計と等しくな
る”Wsc=Ws+Wc”ようにすることでシール用部
材自体のシール効果が増加しベーン背部圧力が圧縮室内
へ洩れ出すのを防止できる。加えて、ベーン背部圧力の
押し付け力が加わることでシール効果がさらに向上す
る。
【0015】また、第2の発明によれば、円周溝とシー
ル用部材の位置を、ベーンの最大飛び出し時にベーンと
シール用部材が外れないで最も内側に設けることで、円
周溝の隙間の洩れ通路がロータ端面より遠くなり、洩れ
出し長さが長くなることで洩れ出し量を低減することが
できる。
【0016】また、第3の発明によれば、シール用部材
を設けた側板の他方の側板に設けたベーン背部空間への
油供給溝を、シール部材用円周溝内径より内側に設け、
油供給溝内径は、ベーンの出没時においてベーンの後端
部が油溝の内側の側板にかからないように寸法設定し
た。第1の発明のようにシール用部材のシール効果が向
上した場合のベーン背部圧力の増加によるベーンの側面
圧力増加で、シール用部材の内側でベーンを側面に押し
付ける力が増加し、ベーンの出没運動によりベーン後端
が油溝へ落ち込み他方の側面先端が側板とエッジ当りと
なり側板を傷つけることとなる。しかし、前記のように
寸法設定することで、ベーンが油溝内へ落ち込むことを
防止でき、ベーン先端が側板とエッジ接触することによ
る異常摩耗が未然に防止できる。
【0017】また、第4の発明においては、第1発明で
設けた側板の円周溝とシール用部材の内側にさらに円周
溝を設け、この円周溝内に、円周溝内径より小さな内径
にし内側を圧入することまたは、熱膨張差を利用してシ
ール用部材の内径部と円周溝の間の隙間がなくなるよう
な寸法設定とし、また組み付け前の厚み寸法”Wsc”
を前記円周溝の深さ”Ws”とロータと側板との間の微
少隙間”Wc”を加えた寸法”Ws+Wc”より大きい
厚さ”Wsc>Ws+Wc”に設定し、組み付け時に変
形することで寸法が変化し前記溝深さと微少隙間の合計
と等しくなる”Wsc=Ws+Wc”ようにしたシール
用部材を設け、内側シール用部材は、外側から内側への
洩れ出し防止に効果があるが逆方向の洩れ出しにはあま
り効果がなく、同様に外側シール用部材は、内側から外
側への洩れ出し防止に効果があるが逆方向の洩れ出しに
はあまり効果がない。これによりベーン背部圧力は、内
側のシール用部材にシールされずに内外のシール用部材
の間の空間に洩れ込み、さらに外側のシール用部材によ
り圧縮室への洩れ出しが防止される。従ってシール用部
材にかかる圧力を安定に保持することができ、シール用
部材のシール効果が安定する。これにより、圧縮圧力変
動によるシール性の変動が低減でき、安定した効率向上
が得られる。
【0018】
【実施例】以下本発明の一実施例におけるベーンロータ
リ圧縮機について図面とともに説明する。
【0019】図1は第1発明の一実施例におけるベーン
ロータリ圧縮機のシリンダとベーンとロータと前後部側
板とシール用部材の構成を示す断面図である。図1にお
いてシリンダ1は、円筒内壁を有し、前部側板2と後部
側板3とで両端開口部が閉塞されシリンダ1、前部側板
2、後部側板3は互いに回動しないように連結固定され
ている。前記シリンダ1の円筒内壁、前部側板2、後部
側板3で形成される空間内にはロータ4がその中心を前
記シリンダ1の円筒内壁の中心と偏心して位置してい
る。駆動軸5は前記ロータ4と一体的かつ同心的に形成
され前記前部側板2および後部側板3にそれぞれ配設さ
れた軸受6により回転可能に軸支されている。ベーンス
ロット7は前記ロータ4に複数設けられ、前記駆動軸5
の軸線に平行し前記ロータ4の外周面に開口している。
ベーン8は前記ベーンスロット7に出没自在に挿入され
ている。吐出孔9は前記シリンダ1の高圧側に設けられ
高圧ガス室10に開口しており、前記吐出孔9には吐出
弁11が設けられている。吸入孔12は前記シリンダ1
の低圧側に設けられている。給油室13は通路14によ
り高圧ガス室10と連通し、下方には油溜り部15が設
けてある。給油通路16は、前記給油室ケース13の下
方の油溜り部15と前記ベーンスロット7とを連通する
給油通路である。後部側板には、給油通路16と連通し
ベーンスロット7に油を供給する油溝20が設けられて
いる。円周溝17は、前部側板2あるいは後部側板3に
設けられ、前記ロータ4の側面に開口している。この円
周溝17には、シール用部材18が配されている。
【0020】図2は、側板に設けられた円周溝17内の
シール用部材18の組み付け前後を示す部分断面図であ
る。シール用部材18は、外径寸法”φDc”を円周溝
外径寸法”φDs”より大きく”φDc>φDs”する
か、または、熱膨張差を利用し運転時にφDc=φDs
となるように寸法設定し、さらに、組み付け前の巾寸
法”Wsc”を前部あるいは後部側板の円周溝の深さ”
Ws”とロータと前後部側板との間の微少隙間”Wc”
を加えた寸法”Ws+Wc”より大きくし”Wsc>W
s+Wc”、ロータとの接触部を例えばリップ状とする
ことで形状による弾性力をもたせ、組み付け時に変形し
シール用部材の巾寸法がシール用溝深さと微小隙間を加
えた寸法と同一にできるように寸法設定している。
【0021】図1において、図示しないエンジンと図示
しないベルトを介して圧縮機に動力が伝達されロータ4
が回転することにより吸入孔12より潤滑油を含む冷媒
を吸入しシリンダ1とロータ4とベーン8と前部側板2
と後部側板3により形成される圧縮室19により冷媒が
圧縮され吐出孔9より吐出され高圧ガス室10を経て給
油室13に流入しこの給油室13内で潤滑油が分離され
冷凍サイクルへ送り出される。
【0022】給油室内で分離された潤滑油は給油室13
の下方の油溜り部15に貯えられ給油通路16を経てベ
ーン8の押し圧に利用される。
【0023】前記シール用部材18は組み付け時におい
て、円周溝の外側で圧入されることで円周溝とシール用
部材の外側の隙間がなくなる。また前部側板あるいは後
部側板とロータとの微小隙間は、前記のように寸法設定
されたシール用部材18を使用することにより確実にシ
ールされさらにベーン背部圧力によりロータ4の側面に
押し付けられその効果は増大する。
【0024】図3は、第2の発明の一実施例を示すベー
ンの最大飛び出し位置の部分拡大図である。円周溝17
とシール用部材18の位置は、ベーン8の最大飛び出し
時にベーン8とシール用部材18が外れない位置で最も
内側に設けた。
【0025】図4は、第3の発明の一実施例を示す断面
図である。シール用部材18を設けた側板(例えば前部
側板2)の他方の側板(例えば後部側板3)に設けたベ
ーン背部空間22への油供給溝用油溝20を、シール部
材18用円周溝17内径より内側に設け、油溝20の内
径は、ベーン8が出没時において油溝の内側の側板にか
からないように次のように寸法設定を行うこととした。
【0026】円周溝内径をD1、油溝外径をD2としベ
ーンが最もロータ中心に近づいた時の中心からの最短距
離をR3、油溝内径をR4とすると D1>D2 R3>R4 となるように寸法設定する。
【0027】図5は、第4の発明の一実施例の側板に設
けられた円周溝とシール用部材とロータを示す部分断面
図である。第1の発明で設けた側板の円周溝17とシー
ル用部材18の内側にさらに円周溝17’を設け、この
円周溝17’内にシール用部材18’を設けた。シール
用部材18’は、内径寸法を円周溝内径寸法より小さく
するか、または、熱膨張差を利用し運転時にシール用部
材内径と円周溝との間に隙間が生じないように寸法設定
し、またシール用部材18と同様に組み付け前の厚み寸
法”Wsc”を前記円周溝の深さ”Ws”とロータと側
板との間の微少隙間”Wc”を加えた寸法”Ws+W
c”より大きい厚さ”Wsc>Ws+Wc”に設定し、
組み付け時に変形することで寸法が変化し前記溝深さと
微少隙間の合計と等しくなる”Wsc=Ws+Wc”よ
うに寸法設定されている。
【0028】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、第1、
2、4の発明は、シール用部材を円周溝に圧入組立する
か、熱膨張差を利用して運転時にシール用部材と円周溝
との径方向の隙間が生じないように寸法設定し、組み付
け時にロータと接触させることでシール効果を向上させ
圧縮圧力の洩れ出しを防止し、体積効率の向上と、圧縮
動力の低減により圧縮機の効率を向上させることができ
た。同時にベーン背部圧力が保持されベーンチャタリン
グ防止に対しても効果がある。
【0029】また、第3の発明は、前記のようにシール
用部材のシール効果が向上することでベーン背部圧力を
従来より高い圧力で保持することが可能となったこと
で、ベーン背部圧力の増加によりシール用部材の内側の
側面圧力が増加しベーンの出没運動においてベーン後端
部が油溝内に落ち込み傾き反対側の側面先端部が側板と
エッジ接触することが考えられるが、油溝の内径をベー
ンの出没時においてベーン後端部がかからないように寸
法設定することで、ベーンの傾きによるベーン先端のエ
ッジ接触が防止でき側板の異常摩耗が防止でき耐久性も
満足できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施例における圧縮機
を示す縦断面図 (b)は同横断面図
【図2】(a)は同圧縮機側板に設けられた円周溝内の
シール用部材の組み付け前の要部断面図 (b)は同シール用部材組み付け時の要部断面図
【図3】本発明の第2の実施例における圧縮機の要部拡
大断面図
【図4】(a)は本発明の第3の実施例における圧縮機
を示す断面図 (b)は同要部拡大断面図
【図5】本発明の第4の実施例における側板に設けられ
た円周溝内のシール用部材の組み付け時を示す要部断面
【図6】(a)は従来からある圧縮機を示す縦断面図 (b)は同横断面図
【図7】従来からある圧縮機の円周溝内のシール用部材
を示す要部断面図
【図8】(a)は従来からある圧縮機の圧縮洩れを示す
断面図 (b)は同要部拡大図
【符号の説明】
1 シリンダ 2 前部側板 3 後部側板 4 ロータ 5 駆動軸 6 軸受 7 ベーンスロット 8 ベーン 9 吐出孔 10 高圧ガス室 11 吐出弁 12 吸入孔 13 給油室 14 通路 15 油溜り部 16 給油通路 17 円周溝 18 シール用部材 18b 隙間 19 圧縮室 20 油溝 21 圧縮室間の洩れ出し 22 ベーン背部空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04C 18/30 - 18/352 F04C 23/00 - 29/10 331 F01C 19/08 F16J 15/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状内壁を有するシリンダと、このシリン
    ダの両端部を閉塞して内部に閉鎖した空間を形成する前
    部側板および後部側板と、この空間内に配設されかつ前
    記シリンダの筒状内壁、前記前部側板および後部側板と
    ともに圧縮室を形成する回転自在なロータと、このロー
    タに設けられたベーンスロット内に摺動可能に挿入され
    た複数のベーンと、前記前部側板および後部側板にそれ
    ぞれ配設された軸受けに回転自在に軸支されて前記ロー
    タと一体的かつ同心的に配置され動力を伝達する駆動軸
    とで圧縮機構部を構成するとともに、前記圧縮機構部に
    より圧縮された高圧流体中の潤滑油を分離しかつその下
    方部分に油溜り部を有する給油室ケースを配設し、この
    給油ケースの油溜り部と前記ベーンスロットとを連通す
    る給油通路を設けたベーン回転式圧縮機において、前記
    ベーンスロットのベーン背部空間のロータ側面開口部を
    取り囲む円周溝を前記前部側板または後部側板に設け、
    この円周溝内に円周溝外径寸法より大きな外径寸法かも
    しくは、熱膨張差を利用して運転時に円周溝外径との間
    の隙間が生じないような外径寸法に設定し、組み付け前
    の厚み寸法”Wsc”を前記円周溝の深さ”Ws”とロ
    ータと側板との間の微少隙間”Wc”を加えた寸法”W
    s+Wc”より大きい厚さ”Wsc>Ws+Wc”に設
    定し、組み付け時に変形することで厚さ寸法が前記溝深
    さと微少隙間の合計と等しくなる”Wsc=Ws+W
    c”ようにし、且つ内周部のロータ側にリップ部、側板
    側に傾斜部を設けたシール用部材を設け、前記給油通路
    と連通し前記ベ−ンスロット背部空間へ油を供給する油
    供給溝を前記円周溝より内側に設けたベーンロータリ圧
    縮機。
  2. 【請求項2】円周溝とシール用部材は、ベーンの最大飛
    び出し時にもベーンとシール用部材が外れない位置で最
    も内側に設けた請求項1記載のベーンロータリ圧縮機。
  3. 【請求項3】供給溝内径は、ベーンが出没時において
    供給溝の内側の側板にかからないように寸法設定し
    求項1記載のベーンロータリ圧縮機。
  4. 【請求項4】側板の円周溝とシール用部材の内側にさら
    に円周溝を設け、この内側の円周溝内に、円周溝内径寸
    法より小さな内径寸法かもしくは、熱膨張差を利用して
    運転時に円周溝内径との間の隙間が生じないような内径
    寸法に設定し、また組み付け前の厚み寸法”Wsc”を
    前記円周溝の深さ”Ws”とロータと側板との間の微少
    隙間”Wc”を加えた寸法”Ws+Wc”より大きい厚
    さ”Wsc>Ws+Wc”に設定し、組み付け時に変形
    することで厚さ寸法が変化し前記溝深さと微少隙間の合
    計と等しくなる”Wsc=Ws+Wc”ようにし、且つ
    外周部のロータ側にリップ部、側板側に傾斜部を設けた
    シール用部材を設けた請求項1記載のベーンロータリ圧
    縮機。
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