JP2005226499A - 燃料噴射弁およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 パイプ部材の板厚を低減しても、固定コアの緩みを低減し、燃料噴射特性を維持する燃料噴射弁およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 固定コア43はパイプ部材11を介してプレートハウジング50に保持される。そのため、パイプ部材11を薄肉に形成し板厚を低減する場合でも、固定コア43はプレートハウジング50により保持され、プレートハウジング50により締め付けられる。したがって、固定コア43の緩みを低減することができる。また、固定コア43の緩みを低減することにより、固定コア43と可動コア44との間に形成される隙間、すなわちニードル30のリフト量の変化は低減される。したがって、燃料噴射特性の変化を低減することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関(以下、内燃機関を「エンジン」という。)の燃料噴射弁およびその製造方法に関する。
従来、図6に示すようにコイル101に通電することにより固定コア102と可動コア103との間に発生する磁気吸引力を利用して可動コア103と弁部材104を駆動する燃料噴射弁100が公知である。固定コア102および可動コア103は、筒状のパイプ部材110に収容されている。コイル101の周囲は、磁性材料から形成されているハウジング部材105が覆っている。これにより、コイル101に通電すると、固定コア102、可動コア103、パイプ部材110およびハウジング部材105は磁気回路を形成し、固定コア102と可動コア103との間には磁気吸引力が発生する(例えば、特許文献1参照)。
パイプ部材110は、軸方向に第一磁性部111、非磁性部112および第二磁性部113を有している。これらの第一磁性部111、非磁性部112および第二磁性部113は、例えば溶接などにより一体に接続されている。
特開2003−293899号公報
ところで、燃料噴射弁100に所定の燃料噴射特性を確保するためには、弁部材104のリフト量を精密に調整する必要がある。弁部材104のリフト量は、パイプ部材110の内周側に設置される固定コア102の位置により調整される。固定コア102は、パイプ部材110の内周側に圧入することにより、パイプ部材110により締め付けられ、位置が決められている。
しかしながら、例えばパイプ部材110の板厚が小さい場合、パイプ部材110は引っ張り応力が増大し、パイプ部材110が固定コア102を締め付ける力は小さくなる。そのため、パイプ部材110に収容された固定コア102に緩みが生じやすくなるという問題がある。
そこで、本発明の目的は、パイプ部材の板厚が小さい場合においても、固定コアの緩みを低減し、燃料噴射特性を維持する燃料噴射弁およびその製造方法を提供することにある。
請求項1記載の発明では、パイプ部材は固定コアとハウジング部材との間に挟み込まれている。ハウジング部材とパイプ部材とが接触する部分において、ハウジング部材は、パイプ部材の周方向の全周を覆って配置されているとともに、その板厚がパイプ部材の板厚よりも大きい。そのため、固定コアの圧入によりパイプ部材の径が拡大すると、パイプ部材はハウジング部材に全周にわたって覆われる。また、ハウジング部材はパイプ部材に比較して十分な板厚を有している。そのため、パイプ部材は、ハウジング部材と軸方向において面接触する。したがって、パイプ部材の板厚を低減しても、固定コアはハウジング部材により締め付けられ、固定コアの緩みを低減することができ、燃料噴射特性の変化を低減することができる。また、ハウジング部材は、十分な板厚を有している。そのため、磁束は、板厚の大きなハウジング部材を流れる。したがって、固定コアと可動コアとの間に発生する磁気吸引力を大きくすることができる。
請求項2記載の発明では、パイプ部材は第一パイプ部材および第二パイプ部材の二部材により形成されている。例えば、第一パイプ部材を非磁性材料で形成し、第二パイプ部材を磁性材料で形成する場合、ハウジング部材と可動コアとの間には磁性材料から形成される第二パイプ部材が介在する。そのため、磁気抵抗が低減される。一方、ハウジング部材と固定コアとの間には非磁性材料からなる第一パイプ部材が介在するものの、第一パイプ部材の板厚は低減されているため、磁気抵抗は低減される。したがって、部品点数を低減しても、固定コアと可動コアとの間の磁気吸引力を維持することができる。
また、例えば第一パイプ部材を磁性材料で形成する場合、非磁性部分が存在しない。そのため、第一パイプ部材を通して磁束が短絡する。一方、第一パイプ部材の板厚は低減されているため、第一パイプ部材において磁束は容易に飽和する。したがって、部品点数を低減しても、固定コアと可動コアとの間の磁気吸引力を維持することができる。
請求項3または4記載の発明では、パイプ部材は固定コアとハウジング部材との間に挟み込まれている。パイプ部材の内周側に固定コアを圧入することにより、パイプ部材の外径は拡大する。そこで、あらかじめパイプ部材とハウジング部材との間に隙間を形成しておくことにより、固定コアを設置することにより径が拡大したパイプ部材は固定コアとハウジング部材との間に挟み込まれる。ハウジング部材はパイプ部材に比較して十分な板厚を有しているため、パイプ部材はハウジング部材と軸方向において複数の位置で接触する。その結果、固定コアは、パイプ部材を介してハウジング部材によって保持される。したがって、パイプ部材の板厚を低減しても、固定コアの緩みを低減することができ、燃料噴射特性の変化を低減することができる。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による燃料噴射弁(以下、燃料噴射弁を「インジェクタ」という。)を図1に示す。第1実施形態によるインジェクタ10は、例えばガソリンエンジンのエンジンの燃焼室に接続する吸気管に設置され、吸気管が形成する吸気通路を流れる吸気に燃料を噴射する。なお、インジェクタ10は、ガソリンエンジンの燃焼室に直接燃料を噴射する直噴式のガソリンエンジンに適用してもよく、またディーゼルエンジンに適用してもよい。
インジェクタ10のパイプ部材11は、非磁性材料から薄肉の略円筒状に形成されている。パイプ部材11は、軸方向の一方の端部から他方の端部まで継ぎ目を有することなく一体に形成されている。パイプ部材11の軸方向の一方の端部は、燃料入口12を形成している。燃料入口12には、図示しない燃料ポンプから燃料が供給される。燃料入口12に供給された燃料は、燃料フィルタ13を経由してパイプ部材11の内周側に流入する。燃料フィルタ13は、燃料に含まれる異物を除去する。
パイプ部材11の反燃料入口側の端部には、ノズルホルダ20が設置されている。ここで、パイプ部材11は特許請求の範囲の第一パイプ部材を構成し、ノズルホルダ20は特許請求の範囲の第二パイプ部材を構成している。ノズルホルダ20は、磁性材料により略円筒状に形成され、内側に弁ボディ21が設置されている。弁ボディ21は、略円筒状に形成され、ノズルホルダ20の反パイプ部材側の端部に固定されている。弁ボディ21は、先端に近づくにつれて内径が小さくなる円錐状の内壁に弁座22を有している。弁ボディ21は、反パイプ部材側の端部に噴孔プレート23を有している。噴孔プレート23は、弁ボディ21の反パイプ部材側の端部を覆って弁ボディ21に固定されている。噴孔プレート23は、弁座22側の端面と反弁座側の端面とを接続する噴孔24を有している。
弁部材としてのニードル30は、ノズルホルダ20の内周側に軸方向へ往復移動可能に収容されている。ニードル30は、ノズルホルダ20と概ね同軸上に配置されている。ニードル30は、略円筒状に形成され、噴孔プレート23側の端部近傍に当接部31を有している。当接部31は、弁ボディ21に形成されている弁座22と接触可能である。ニードル30は、弁ボディ21との間に燃料が流れる燃料通路32を形成する。略円筒状のニードル30は、内周側に燃料が流れる燃料通路33を形成している。ニードル30は、側壁部に内周側の燃料通路33と外周側の燃料通路32とを接続する燃料孔34を有している。
インジェクタ10は、ニードル30を駆動する駆動部40を有している。駆動部40は、スプール41、コイル42、固定コア43、ハウジング部材としてのプレートハウジング50および可動コア44を有している。スプール41は、パイプ部材11の外周側に設置されている。スプール41は、樹脂で筒状に形成され、外周側にコイル42が巻かれている。コイル42は、コネクタ45の端子部46に接続している。パイプ部材11を挟んでコイル42の内周側には、固定コア43が設置されている。固定コア43は、例えば鉄などの磁性材料により筒状に形成されている。スプール41、コイル42およびプレートハウジング50、ならびにパイプ部材11の外周側は、樹脂モールド47により覆われている。
プレートハウジング50は、磁性材料から形成され、コイル42の外周側を覆っている。プレートハウジング50は、胴部51、第一壁部52および第二壁部53を有している。胴部51は、コイル42の外周側において軸に沿って伸びている。第一壁部52および第二壁部53は、それぞれ胴部51の軸方向の両端部から径方向内側へ伸びている。第一壁部52は胴部51の燃料入口12側の端部に設置され、第二壁部53は胴部51の反燃料入口側の端部に設置されている。これにより、プレートハウジング50は、軸に沿った断面が略C字形状である。プレートハウジング50の第一壁部52および第二壁部53は、径方向の中心部にパイプ部材12が挿入される穴部を有している。穴部を形成する第一壁部52の内壁面はパイプ部材12に接しており、第二壁部53の内壁面はノズルホルダ20に接している。そのため、プレートハウジング50は、軸方向の一方でパイプ部材12に接し、他方でノズルホルダ20に接している。すなわち、プレートハウジング50は、パイプ部材12またはノズルホルダ20に軸方向の二か所において接している。
プレートハウジング50の穴部は、円形状に形成されている。そのため、穴部を形成する第一壁部52の内壁面は、パイプ部材11および固定コア43を周方向の全周にわたって覆っている。すなわち、第一壁部52の内壁面は、周方向の全周においてパイプ部材11の外壁面と接している。また、プレートハウジング50は、板厚がパイプ部材12に比較して十分に大きい。そのため、第一壁部52の内壁面は、パイプ部材12の軸方向においてパイプ部材12と面接触する。
可動コア44は、ノズルホルダ20の内周側に軸方向へ往復移動可能に設置されている。可動コア44は、反噴孔側の端部が固定コア43と対向している。可動コア44の外壁は、ノズルホルダ20の内壁と摺動可能である。可動コア44は、例えば鉄などの磁性材料から略円筒状に形成されている。可動コア44には、内周側にニードル30の反当接部側の端部が固定されている。ニードル30と可動コア44とは、例えば圧入などにより固定されている。これにより、ニードル30と可動コア44とは一体に軸方向へ往復移動する。
可動コア44の内周側に固定されているニードル30の反当接部側の端部は、付勢手段としてのスプリング48と接触している。スプリング48は、一方の端部がニードル30に接しており、他方の端部がアジャスティングパイプ49に接している。スプリング48は、軸方向へ伸びる力を有している。そのため、可動コア44と一体のニードル30は、スプリング48により弁座22に着座する方向へ押し付けられる。アジャスティングパイプ49は固定コア43に圧入されている。そのため、アジャスティングパイプ49の圧入量を調整することにより、スプリング48の押し付け力は調整される。コイル42に通電していないとき、可動コア44およびニードル30は弁座22方向へ押し付けられ、当接部31は弁座22に着座する。
パイプ部材11は、内部に固定コア43を収容している。そのため、パイプ部材11は、図2に示すように内壁面11aが固定コア43の外壁面43aと接している。また、パイプ部材11の外周側にはプレートハウジング50が設置されている。そのため、パイプ部材11は、外壁面11bがプレートハウジング50の第一壁部52の内壁面52aと接している。このとき、パイプ部材11の内壁面11aと固定コア43の外壁面43aとの接触部c1、ならびにパイプ部材11の外壁面11bとプレートハウジング50の第一壁部52の内壁面52aとの接触部c2は、径方向において概ね同一の直線上に位置している。これにより、パイプ部材11は、固定コア43とプレートハウジング50との間に挟み込まれている。固定コア43とパイプ部材12、およびパイプ部材12とプレートハウジング50とは、周方向に連続して接している。
次に、上記の構成のインジェクタ10の組み付けについて説明する。
図3に示すように、パイプ部材11の反燃料入口側にはノズルホルダ20が取り付けられる。パイプ部材11とノズルホルダ20とは例えば溶接などにより接続される。パイプ部材11は、例えば冷間鍛造、研磨および切削あるいはプレスなどにより形成される。ノズルホルダ20の反パイプ部材側の端部には、弁ボディ21が設置される。パイプ部材11の外周側には、スプール41、コイル42およびプレートハウジング50が設置される。パイプ部材11の外周側に設置されたスプール41、コイル42およびプレートハウジング50の外周側には、樹脂モールド47が形成される。ノズルホルダ20の内周側には、一体に接続しているニードル30および可動コア44が収容される。また、パイプ部材11の内周側には、ニードル30に接するスプリング48が設置される。これらにより、第一構造部60が組み付けられる。このとき、プレートハウジング50の第一壁部52における内径は、パイプ部材11の外径よりもやや大きく設定されている。そのため、プレートハウジング50の第一壁部52の内壁面52aとパイプ部材11の外壁面11bとの間には、隙間が形成される。
第一構造部60が組み付けられると、第一構造部60のパイプ部材11の内周側に固定コア43が収容される。パイプ部材11の内径は、固定コア43の外径と同一またはやや小さく設定されている。そのため、固定コア43は、パイプ部材11の内部に圧入され、薄肉のパイプ部材11は固定コア43により径が押し広げられる。上述のように、パイプ部材11の内周側に固定コア43を圧入する前の段階では、図4(A)に示すようにパイプ部材11とプレートハウジング50の第一壁部52との間には隙間55が形成されている。そのため、固定コア43を圧入することにより押し広げられたパイプ部材11は、図4(B)に示すように外壁面11bが第一壁部52の内壁面52aに接する。その結果、パイプ部材11は、固定コア43とプレートハウジング50の第一壁部52との間に挟み込まれる。
プレートハウジング50の板厚は、パイプ部材11に比較して大きい。そのため、薄肉のパイプ部材11では圧入時の締め付け力が不足する場合でも、固定コア43はパイプ部材11の径を押し広げることにより、プレートハウジング50によって締め付けられる。すなわち、固定コア43は、パイプ部材11に保持されるのではなく、自身との間にパイプ部材11を挟み込むプレートハウジング50によって保持される。言い換えると、固定コア43は、プレートハウジング50の内周側にパイプ部材11とともに圧入された状態となり、プレートハウジング50の内周側に保持される。これにより、固定コア43は軸方向の移動がプレートハウジング50の締め付けによって規制される。
第一構造部60への固定コア43の取り付けが完了すると、固定コア43の内周側にアジャスティングパイプ49が圧入される。固定コア43にアジャスティングパイプ49を圧入することにより、スプリング48には荷重が加えられる。さらに、パイプ部材11の燃料入口12側の端部には燃料フィルタ13が設置される。
次に、上記の構成のインジェクタ10の作動について説明する。
コイル42への通電が停止されているとき、固定コア43と可動コア44との間には磁気吸引力が発生しない。そのため、可動コア44はスプリング48の押し付け力により反固定コア方向へ移動している。これにより、可動コア44と一体のニードル30は、反固定コア方向へ移動している。その結果、コイル42への通電が停止されているとき、ニードル30の当接部31は弁座22に着座している。したがって、燃料は噴孔24から噴射されない。
コイル42に通電されると、コイル42に発生した磁界によりプレートハウジング50、ノズルホルダ20、可動コア44および固定コア43には磁気回路が形成され、磁束が流れる。プレートハウジング50の第二壁部53とこれに接するノズルホルダ20は、いずれも磁性材料から形成されている。そのため、ノズルホルダ20とプレートハウジング50との間における磁気抵抗は小さい。一方、プレートハウジング50の第一壁部52と固定コア43との間には、非磁性材料から形成されているパイプ部材11が挟み込まれている。しかし、パイプ部材11は、薄肉であるため、第一壁部52と固定コア43との間は磁束が十分に透過する。そのため、パイプ部材11が非磁性材料から形成されている場合でも、プレートハウジング50の第一壁部52と固定コア43との間の磁気抵抗は低減される。磁気回路を磁束が流れることにより、固定コア43と可動コア44との間には磁気吸引力が発生する。固定コア43と可動コア44との間に発生する磁気吸引力がスプリング48の押し付け力よりも大きくなると、可動コア44は固定コア43方向へ移動する。可動コア44はニードル30と一体であるため、可動コア44の移動とともにニードル30も固定コア43方向へ移動する。その結果、ニードル30の当接部31は弁座22から離座する。
燃料入口12からインジェクタ10の内部へ流入する燃料は、燃料フィルタ13、パイプ部材11の内周側、アジャスティングパイプ49の内周側、固定コア43の内周側、可動コア44の内周側、ニードル30の内周側の燃料通路33および燃料孔34を経由して燃料通路32に流入する。燃料通路32に流入した燃料は、弁座22から離座したニードル30と弁ボディ21との間を経由して噴孔プレート23が形成する噴孔24へ流入する。これにより、噴孔24から燃料が噴射される。
コイル42への通電を停止すると、固定コア43と可動コア44との間の磁気吸引力は消滅する。これにより、可動コア44はスプリング48の押し付け力により反固定コア方向へ移動する。そのため、可動コア44と一体のニードル30も反固定コア方向へ移動する。その結果、当接部31は再び弁座22に着座し、燃料通路32と噴孔24との間の燃料の流れは遮断される。したがって、燃料の噴射は終了する。
以上、説明したように、第1実施形態では、固定コア43はパイプ部材11を介してプレートハウジング50に保持される。プレートハウジング50は、パイプ部材11の周方向の全周にわたってパイプ部材11と接触する。また、プレートハウジング50は、パイプ部材11に比較して十分に板厚が大きい。そのため、パイプ部材11を薄肉に形成し板厚を低減する場合でも、固定コア43はプレートハウジング50により保持され、プレートハウジング50により締め付けられる。したがって、固定コア43の緩みを低減することができる。また、固定コア43の緩みを低減することにより、固定コア43と可動コア44との間に形成される隙間、すなわちニードル30のリフト量の変化は低減される。したがって、燃料噴射特性の変化を低減することができる。
また、第1実施形態では、プレートハウジング50の第一壁部52の板厚は十分に大きい。そのため、コイル42で発生する磁界により、磁気回路を流れる磁束は板厚が大きなプレートハウジング50を流れる。これにより、プレートハウジング50における磁束は飽和しにくくなる。したがって、固定コア43と可動コア44との間に発生する磁気吸引力を増大することができる。
また、第1実施形態では、パイプ部材11の板厚が低減可能であるため、パイプ部材11を非磁性材料により形成することができる。これにより、パイプ部材11を複数の磁性材料または非磁性材料を組み合わせて形成する必要はない。したがって、部品点数を低減することができる。また、パイプ部材11の板厚を低減することにより、非磁性材料から形成されるパイプ部材11をプレートハウジング50の第一壁部52と固定コア43との間に挟み込む場合でも、第一壁部52と固定コア43との間の磁気抵抗は低減される。これにより、コイル42およびプレートハウジング50など、磁気回路を構成する部材を大型化する必要はない。したがって、体格の大型化を招くことなく、固定コア43と可動コア44との間に発生する磁気吸引力を十分に確保することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態によるインジェクタについて説明する。
第2実施形態によるインジェクタ10は、パイプ部材11が磁性材料により形成されている。すなわち、パイプ部材11の材質が第1実施例と異なるのみである。そのため、第2実施形態のインジェクタ10については、図示しておらず、第1実施形態と同一の構成部位には同一の符号を付して説明している。パイプ部材11を磁性材料で形成することにより、プレートハウジング50の第一壁部52と固定コア43との間にパイプ部材11が挟み込まれる場合でも、磁気抵抗は小さくなる。
一方、パイプ部材11を磁性材料で形成することにより、磁気回路を流れる磁束がパイプ部材11を経由してコイル42の軸方向の両端部の間を短絡する。そのため、磁束がパイプ部材11を流れ、固定コア43と可動コア44との間の磁束の流れが低減し、固定コア43と可動コア44との間の磁気吸引力の低下を招くおそれがある。しかし、第2実施形態では、パイプ部材11を板厚の小さな薄肉の円筒状に形成している。そのため、短絡する磁束の流れは、パイプ部材11において容易に飽和する。パイプ部材11において磁束が飽和することにより、固定コア43と可動コア44との間には十分な磁束が流れる。したがって、パイプ部材11を磁性材料で形成する場合でも、固定コア43と可動コア44との間に発生する磁気吸引力を十分に確保することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態によるインジェクタを図5に示す。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
図5に示す第3実施形態によるインジェクタ70は、一体のパイプ部材71を有している。すなわち、第1実施形態におけるパイプ部材11およびノズルホルダ20は、第2実施形態において一体のパイプ部材71として形成されている。これにより、パイプ部材71は、燃料入口12側の端部から弁ボディ21を保持する端部側まで継ぎ目を有することなく、一体に形成されている。パイプ部材71は、磁性材料または非磁性材料のいずれであってもよい。
第3実施形態では、パイプ部材71は軸方向に継ぎ目を有することなく一体に形成されている。そのため、固定コア43、可動コア44および弁ボディ21を収容するパイプ部材71は一部材となる。したがって、さらなる部品点数の低減を図ることができる。
(その他の実施形態)
以上説明した複数の実施形態では、弁ボディ21の先端部に噴孔24を形成する噴孔プレート23を設置する例について説明した。しかし、噴孔プレート23に噴孔24を形成するのではなく、弁ボディ21に噴孔24を形成する構成としてもよい。
また、上記の第1実施形態では、非磁性材料からパイプ部材11を形成し、磁性材料からノズルホルダ20を形成する例について説明した。しかし、パイプ部材11およびノズルホルダ20は、要求される性能に応じて非磁性材料または磁性材料のいずれかにより形成することができる。
本発明の第1実施形態によるインジェクタを示す断面図である。 図1のIIの部分を拡大した断面図である。 本発明の第1実施形態によるインジェクタの組み付け方法を示す断面図である。 本発明の第1実施形態によるインジェクタの要部を示す断面図であって、(A)は固定コアを組み付ける前、(B)は固定コアを組み付けた後を示す図である。 本発明の第3実施形態によるインジェクタを示す断面図である。 従来のインジェクタを示す断面図である。
符号の説明
10、70 インジェクタ、11、71 パイプ部材(第一パイプ部材)、20 ノズルホルダ(第二パイプ部材)、21 弁ボディ、24 噴孔、30 ニードル(弁部材)、42 コイル、43 固定コア、44 可動コア、50 プレートハウジング(ハウジング部材)

Claims (4)

  1. 噴孔を有する弁ボディと、
    前記噴孔への燃料の流入を断続する弁部材と、
    前記弁部材の反噴孔側の端部に接続している可動コアと、
    前記可動コアの反噴孔側の端部と対向し、コイルに通電することにより前記可動コアを吸引する固定コアと、
    前記コイルの内周側に設置され、前記可動コアおよび前記固定コアを内周側に収容する筒状のパイプ部材と、
    前記コイルを包囲して前記パイプ部材の外周側に設置され、少なくとも前記固定コア側の端部において前記パイプ部材と接し、前記コイルに発生した磁界により前記可動コアおよび前記固定コアとともに磁気回路を形成するハウジング部材とを備え、
    前記固定コアは前記パイプ部材の内周側に圧入されており、
    前記ハウジング部材と前記パイプ部材とが接触する部分において、前記ハウジング部材は、前記パイプ部材の周方向の全周を覆って配置されているとともに、その板厚が前記パイプ部材の板厚よりも大きいことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記パイプ部材は、
    前記固定コアを収容し前記ハウジング部材の一方の端部と接する第一パイプ部材と、
    前記第一パイプ部材の燃料出口側の端部に設置され、前記ハウジング部材の他方の端部と接し、反第一パイプ部材側の端部に前記弁ボディを収容し、前記第一パイプ部材側の端部に前記可動コアを軸方向へ摺動可能に保持する第二パイプ部材と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  3. 噴孔を有する弁ボディと、
    前記噴孔への燃料の流入を断続する弁部材と、
    前記弁部材の反噴孔側の端部に接続している可動コアと、
    前記可動コアの反噴孔側の端部と対向し、コイルに通電することにより前記可動コアを吸引する固定コアと、
    前記コイルの内周側に設置され、前記可動コアおよび前記固定コアを内周側に収容する筒状のパイプ部材と、
    前記コイルを包囲して前記パイプ部材の外周側に設置され、前記パイプ部材と接し、前記コイルに発生した磁界により前記可動コアおよび前記固定コアとともに磁気回路を形成するハウジング部材とを備える燃料噴射弁の製造方法であって、
    前記パイプ部材と前記ハウジング部材とが接触する部分において、前記パイプ部材と前記ハウジング部材との間に隙間を形成しつつ前記パイプ部材の外周側に前記ハウジング部材を配置する段階と、
    前記パイプ部材の内周側に前記固定コアを圧入し、前記パイプ部材を径方向外側に拡大しつつ前記隙間を埋めて前記パイプ部材の外壁面と前記ハウジング部材の内壁面とを密着する段階と、
    を含むことを特徴とする燃料噴射弁の製造方法。
  4. 前記パイプ部材は、プレス成形することを特徴とする請求項3記載の燃料噴射弁の製造方法。
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