JP2005226499A - 燃料噴射弁およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 固定コア43はパイプ部材11を介してプレートハウジング50に保持される。そのため、パイプ部材11を薄肉に形成し板厚を低減する場合でも、固定コア43はプレートハウジング50により保持され、プレートハウジング50により締め付けられる。したがって、固定コア43の緩みを低減することができる。また、固定コア43の緩みを低減することにより、固定コア43と可動コア44との間に形成される隙間、すなわちニードル30のリフト量の変化は低減される。したがって、燃料噴射特性の変化を低減することができる。
【選択図】 図1
Description
パイプ部材110は、軸方向に第一磁性部111、非磁性部112および第二磁性部113を有している。これらの第一磁性部111、非磁性部112および第二磁性部113は、例えば溶接などにより一体に接続されている。
しかしながら、例えばパイプ部材110の板厚が小さい場合、パイプ部材110は引っ張り応力が増大し、パイプ部材110が固定コア102を締め付ける力は小さくなる。そのため、パイプ部材110に収容された固定コア102に緩みが生じやすくなるという問題がある。
また、例えば第一パイプ部材を磁性材料で形成する場合、非磁性部分が存在しない。そのため、第一パイプ部材を通して磁束が短絡する。一方、第一パイプ部材の板厚は低減されているため、第一パイプ部材において磁束は容易に飽和する。したがって、部品点数を低減しても、固定コアと可動コアとの間の磁気吸引力を維持することができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による燃料噴射弁(以下、燃料噴射弁を「インジェクタ」という。)を図1に示す。第1実施形態によるインジェクタ10は、例えばガソリンエンジンのエンジンの燃焼室に接続する吸気管に設置され、吸気管が形成する吸気通路を流れる吸気に燃料を噴射する。なお、インジェクタ10は、ガソリンエンジンの燃焼室に直接燃料を噴射する直噴式のガソリンエンジンに適用してもよく、またディーゼルエンジンに適用してもよい。
図3に示すように、パイプ部材11の反燃料入口側にはノズルホルダ20が取り付けられる。パイプ部材11とノズルホルダ20とは例えば溶接などにより接続される。パイプ部材11は、例えば冷間鍛造、研磨および切削あるいはプレスなどにより形成される。ノズルホルダ20の反パイプ部材側の端部には、弁ボディ21が設置される。パイプ部材11の外周側には、スプール41、コイル42およびプレートハウジング50が設置される。パイプ部材11の外周側に設置されたスプール41、コイル42およびプレートハウジング50の外周側には、樹脂モールド47が形成される。ノズルホルダ20の内周側には、一体に接続しているニードル30および可動コア44が収容される。また、パイプ部材11の内周側には、ニードル30に接するスプリング48が設置される。これらにより、第一構造部60が組み付けられる。このとき、プレートハウジング50の第一壁部52における内径は、パイプ部材11の外径よりもやや大きく設定されている。そのため、プレートハウジング50の第一壁部52の内壁面52aとパイプ部材11の外壁面11bとの間には、隙間が形成される。
コイル42への通電が停止されているとき、固定コア43と可動コア44との間には磁気吸引力が発生しない。そのため、可動コア44はスプリング48の押し付け力により反固定コア方向へ移動している。これにより、可動コア44と一体のニードル30は、反固定コア方向へ移動している。その結果、コイル42への通電が停止されているとき、ニードル30の当接部31は弁座22に着座している。したがって、燃料は噴孔24から噴射されない。
本発明の第2実施形態によるインジェクタについて説明する。
第2実施形態によるインジェクタ10は、パイプ部材11が磁性材料により形成されている。すなわち、パイプ部材11の材質が第1実施例と異なるのみである。そのため、第2実施形態のインジェクタ10については、図示しておらず、第1実施形態と同一の構成部位には同一の符号を付して説明している。パイプ部材11を磁性材料で形成することにより、プレートハウジング50の第一壁部52と固定コア43との間にパイプ部材11が挟み込まれる場合でも、磁気抵抗は小さくなる。
本発明の第3実施形態によるインジェクタを図5に示す。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
図5に示す第3実施形態によるインジェクタ70は、一体のパイプ部材71を有している。すなわち、第1実施形態におけるパイプ部材11およびノズルホルダ20は、第2実施形態において一体のパイプ部材71として形成されている。これにより、パイプ部材71は、燃料入口12側の端部から弁ボディ21を保持する端部側まで継ぎ目を有することなく、一体に形成されている。パイプ部材71は、磁性材料または非磁性材料のいずれであってもよい。
第3実施形態では、パイプ部材71は軸方向に継ぎ目を有することなく一体に形成されている。そのため、固定コア43、可動コア44および弁ボディ21を収容するパイプ部材71は一部材となる。したがって、さらなる部品点数の低減を図ることができる。
以上説明した複数の実施形態では、弁ボディ21の先端部に噴孔24を形成する噴孔プレート23を設置する例について説明した。しかし、噴孔プレート23に噴孔24を形成するのではなく、弁ボディ21に噴孔24を形成する構成としてもよい。
また、上記の第1実施形態では、非磁性材料からパイプ部材11を形成し、磁性材料からノズルホルダ20を形成する例について説明した。しかし、パイプ部材11およびノズルホルダ20は、要求される性能に応じて非磁性材料または磁性材料のいずれかにより形成することができる。
Claims (4)
- 噴孔を有する弁ボディと、
前記噴孔への燃料の流入を断続する弁部材と、
前記弁部材の反噴孔側の端部に接続している可動コアと、
前記可動コアの反噴孔側の端部と対向し、コイルに通電することにより前記可動コアを吸引する固定コアと、
前記コイルの内周側に設置され、前記可動コアおよび前記固定コアを内周側に収容する筒状のパイプ部材と、
前記コイルを包囲して前記パイプ部材の外周側に設置され、少なくとも前記固定コア側の端部において前記パイプ部材と接し、前記コイルに発生した磁界により前記可動コアおよび前記固定コアとともに磁気回路を形成するハウジング部材とを備え、
前記固定コアは前記パイプ部材の内周側に圧入されており、
前記ハウジング部材と前記パイプ部材とが接触する部分において、前記ハウジング部材は、前記パイプ部材の周方向の全周を覆って配置されているとともに、その板厚が前記パイプ部材の板厚よりも大きいことを特徴とする燃料噴射弁。 - 前記パイプ部材は、
前記固定コアを収容し前記ハウジング部材の一方の端部と接する第一パイプ部材と、
前記第一パイプ部材の燃料出口側の端部に設置され、前記ハウジング部材の他方の端部と接し、反第一パイプ部材側の端部に前記弁ボディを収容し、前記第一パイプ部材側の端部に前記可動コアを軸方向へ摺動可能に保持する第二パイプ部材と、
を有することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。 - 噴孔を有する弁ボディと、
前記噴孔への燃料の流入を断続する弁部材と、
前記弁部材の反噴孔側の端部に接続している可動コアと、
前記可動コアの反噴孔側の端部と対向し、コイルに通電することにより前記可動コアを吸引する固定コアと、
前記コイルの内周側に設置され、前記可動コアおよび前記固定コアを内周側に収容する筒状のパイプ部材と、
前記コイルを包囲して前記パイプ部材の外周側に設置され、前記パイプ部材と接し、前記コイルに発生した磁界により前記可動コアおよび前記固定コアとともに磁気回路を形成するハウジング部材とを備える燃料噴射弁の製造方法であって、
前記パイプ部材と前記ハウジング部材とが接触する部分において、前記パイプ部材と前記ハウジング部材との間に隙間を形成しつつ前記パイプ部材の外周側に前記ハウジング部材を配置する段階と、
前記パイプ部材の内周側に前記固定コアを圧入し、前記パイプ部材を径方向外側に拡大しつつ前記隙間を埋めて前記パイプ部材の外壁面と前記ハウジング部材の内壁面とを密着する段階と、
を含むことを特徴とする燃料噴射弁の製造方法。 - 前記パイプ部材は、プレス成形することを特徴とする請求項3記載の燃料噴射弁の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004034139A JP2005226499A (ja) | 2004-02-10 | 2004-02-10 | 燃料噴射弁およびその製造方法 |
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2004
- 2004-02-10 JP JP2004034139A patent/JP2005226499A/ja active Pending
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