JP2005222929A - 電界発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 新しい電子輸送材料を提供し、低い印加電圧で高輝度発光が可能で、発光の安定性と保存安定性に優れた電界発光素子を提供する。
【解決手段】 電子輸送材料として下記の一般式で示されるインダンジオン誘導体を用いる。
Figure 2005222929

Figure 2005222929

ここで、R''はオルト,メタ,パラ位のいずれかの位置に置換した、メチル基,エチル基などのアルキル基,アルコキシ基,アルキルまたはアリールアミノ基,ニトロ基,シアノ基,トリフルオルメチル基等を示す。ここで、Aはパラフェニレン,メタフェニレンなどのアリール基,あるいはアリーレン基である。
【選択図】なし

Description

本発明は、各種表示装置及び各種光源などとして広範囲に利用され、低い印加電圧で高輝度発光が可能で、かつ安定性にも優れた電界発光素子(EL素子)に関するものである。
EL素子は自己発光のために液晶素子にくらべて明るく、鮮明な表示が可能であるため古くから多くの研究者によって研究されてきた。現在実用レベルに達した発光素子としては無機蛍光体であるZnSを用いた素子がある。しかし、このような無機のEL素子は発光のための印加電圧として200V以上が必要で広く使用されるには至っていない。
これに対して有機材料を用いた電界発光素子は従来実用的なレベルからはほど遠いものであったが、1987年にコダック社のC.W.Tangらによって開発された積層構造素子によりその特性が飛躍的に進歩した。彼らは電子を輸送することの出来る有機蛍光体と、正孔を輸送することの出来る有機物を積層し、電子と正孔の両キャリヤーを蛍光体層中に注入して発光させることに成功した。これによって有機電界発光素子の発光効率が向上し、10V以下の電圧で1000cd/m2 以上の発光が得られるようになった。その後多くの研究者によってその特性向上のための研究が行われ、現在では短時間の発光では10000cd/m2 以上の発光特性が得られている。
しかし、このような従来の有機電界発光素子では、その基本的な発光特性はすでに十分実用範囲にあるが、実用化には至っていない。現在その実用化を妨げている最も大きな原因は、(1)駆動時の発光特性の長期安定性の不足、(2)長期保存安定性の不足、にある。ここで駆動時の劣化とは素子に電流を印加して駆動した時に発光輝度が低下したり、ダークスポットと呼ばれる発光しない領域が発生、成長したり、素子の短絡により破壊が起こったりする現象である。また、保存時の安定性とは作製した素子を長期保存しているだけでも発光特性が低下する現象である。本発明者らはこのような電界発光素子の発光の安定性、保存安定性に関する問題点を解決するためその劣化の機構を検討した。
その結果、特性劣化の大きな原因の一つがその発光材にあることが分かった。即ち、発光材として一般に利用されるトリス(8−ハイドロキシキノリン)アルミニウム(化4:略称Alq3)のような発光材の蒸着薄膜は、(1)加熱したり電流を印加することにより変化して、膜形状が一様でなくなり、蛍光の発光効率が悪くなる、(2)空気中に保存しただけでも、湿度や酸素の影響で発光効率が悪くなる、などの変化を起こし、それによって素子の特性が著しく劣化することが分かった。湿度や酸素の影響は封止などの手段によりある程度防ぐことが出来るが、電流や温度による劣化は基本的にこのような手段により防ぐことは出来ない。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、新しい電子輸送材料を提供し、発光の安定性と保存安定性に優れた電界発光素子を実現するものである。
Figure 2005222929
この目的を達成するために本発明の電界発光素子は、電圧を印加するための第1の電極と、正孔を発光層へ輸送する正孔輸送層と、電子と正孔により発光する発光層と、電子を発光層へ輸送する電子輸送層と、電圧を印加するための第2の電極とを有し、上記電子輸送層として、下記一般式(化5)で示される化合物、下記一般式(化6)で示される化合物、または下記一般式(化7)で示される化合物が用いられているものである。また、電圧を印加するための第1の電極と、正孔を発光層へ輸送する正孔輸送層と、電子を発光層へ輸送するとともに電子と正孔により発光する電子輸送層と、電圧を印加するための第2の電極とを有し、上記電子輸送層として、下記一般式(化5)で示される化合物、下記一般式(化6)で示される化合物、または下記一般式(化7)で示される化合物が発光材と混合して用いられているものである。
Figure 2005222929
Figure 2005222929
Figure 2005222929
ただし、(化5)の一般式で示されるアントラキノン誘導体における、RおよびR’はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、等のアルキル基、あるいはブトキシカルボニル基、ヘキシルカルボニル基、等のアルコキシカルボニル基、クロル基等のハロゲン、ニトロ基、シアノ基を示す。また(化6)の一般式で示されるインダンジオン誘導体における、R"の置換基はオルト、メタ、パラ位のいずれかの位置に置換した、メチル基、エチル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、などのアルキルまたはアリールアミノ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオルメチル基、フルオル基、クロル基、カルボニル基、ブチルカルボニル基、フェニル基を示す。また(化7)の一般式で示されるインダンジオン誘導体における、Aはパラフェニレン、メタフェニレン、1−ナフチル、2−ナフチル、1−アントリル、2−アントリル、スチリル、などのアリール基、あるいはアリーレン基である。むろん本発明はここに記載した各種の置換基に限定されるものではなく、蒸着などの方法によりすぐれた薄膜を形成し、かつそれらの薄膜が優れた電子輸送能力、熱や電気に対する安定性を有すれば同様に使用することが出来る。
以上のように本発明は、アントラキノン誘導体、インダンジオン誘導体を用いたことを特徴とする電界発光素子であり、本発明の材料を用いることにより、従来の電界発光素子の最も大きな課題であった発光寿命、保存安定性を格段に改良した電界発光素子を実現することが出来るものである。
上記構成において、(化5)で記述されるアントラキノン化合物、または(化6)および(化7)で記述されるインダンジオン化合物は、優れた電子輸送能力を有しているばかりでなく熱的に安定で、蒸着により良好な薄膜を形成することができ、これらの電子輸送材の層を発光層と電極の間に設けた素子、あるいはこれらの電子輸送材と発光材を混合して用いた素子は、効率が良く、熱や電流に対して安定で、優れた発光特性、発光の安定性、及び保存安定性を実現することできる。
(実施例1)
以下、本発明の第1の実施例の電界発光素子の構成について、図面を用いて説明する。
図1において、11は本実施例の電界発光素子の基板となるガラス基板であり、12は電圧印加するための透明電極であるITO電極であり、13は正孔を発光層14へ輸送する正孔輸送層であり、14は電子と正孔により発光する発光層であり、15は電子を発光層14へ輸送する電子輸送層であり、16は電圧印加するための電極である。
次に、本発明の第1の実施例の電界発光素子に用いる電子輸送材料の製造方法について説明する。
本実施例の電子輸送材料であるアントラキノン誘導体は以下の(化8)に従って合成した。
Figure 2005222929
この化合物の同定は、元素分析、赤外測定により行い、さらに溶媒による再結晶法により精製し、純度を99%以上とした。純度の確認はTLCスキャナー、TG−DTA、融点測定により行った。その結果融点、分解点の大きさが置換基により変化し、いくつかの置換基の場合には、融点、分解点が高い材料を得ることが出来た。以下にいくつかの代表的な合成化合物の融点(mp)、赤外吸収の位置(cm-1)の測定結果を(表1)に示す。ただし、(表1)に示したアントラキノン誘導体は次の一般式(化9)で示される構造を有している。
Figure 2005222929
Figure 2005222929
次に、本発明の第1の実施例の電界発光素子の製造方法について説明する。
十分に洗浄したITO電極12付きのガラス基板11、正孔輸送層13となる正孔輸送材としてテトラフェニルベンジジン化合物((化10)における置換基がR1=m-CH3、R2=H、R3=H、である化合物)、発光層14となる発光材として精製したアルミキノリン3量体(Alq3)、電子輸送層15となる電子輸送材としてアントラキノン誘導体((表1)における化合物、1−1)、を蒸着装置にセットした。0.1nm/秒の速度で化合物を50nmの厚さで蒸着した。
Figure 2005222929
なお膜厚は水晶振動子によってモニターした。Alq3の蒸着は同じく0.1nm/秒の速度で行い、その膜厚は50nmとした。さらに化合物1−1を0.1nm/秒の速度で蒸着し、その厚さを50nmとした。最後にMg/Ag電極は0.4nm/秒の速度で行い、その厚さを100nmとした。これらの蒸着はいずれも真空を破らずに連続して行った。同様な手法でそれぞれアントラキノン誘導体(化合物1−2、1−3、1−4)についても素子を作製した。素子作製後、直ちに乾燥窒素中で電極の取り出しを行い、引続き素子の発光特性、発光寿命特性、保存安定性の試験を行った。得られた素子の発光特性は100mA/cm2の電流を印加した場合の発光輝度で定義した。また、発光の安定性は200cd/m2の発光が得られる電流を連続で印加し、その時の発光輝度の変化を測定した。発光の寿命を輝度が半分の100cd/m2になるまでの時間と定義した。保存安定性は室温、乾燥窒素中に一定時間素子を放置後、20mA/cm2の電流を印加し、輝度が初期発光特性の半分になるまでの時間で定義した。その結果を(表2)に示す。ただし、(表2)においてAはテトラフェニルベンジジン化合物を示す。
Figure 2005222929
比較のために同じ条件で本発実施例になる電子輸送層を設けない電界発光素子を作製しその特性を調べた。比較素子での発光特性、発光の寿命特性、保存安定性はそれぞれ、2200cd/m2、220Hr、460Hrであった。このことから本実施例になるアントラキノン誘導体は発光寿命、保存安定性の向上に著しい効果があることが分かった。
なお、本実施例の電子輸送材料の評価の為に発光材としてAlq3を用いたが、むろんベリリウム−ベンゾキノリノール錯体等の各種の希土類錯体、オキサジアゾール誘導体、ポリパラフェニレンビニレンなどの各種の材料を用いることが出来る。また、各種キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、ジシアノメチルピラン系誘導体、ルブレンなどのドーパントを添加することによりさらに高性能のELを作製することが出来る。さらに正孔輸送材としても本実施例に示したテトラフェニルベンジジン誘導体以外に、トリールアミン系誘導体、ヒドラゾン系誘導体、ピラゾリン系誘導体、トリフェニルアミン系誘導体、オキサゾール系誘導体、ポリビニルカルバゾール、等を使用することが出来る。また、上部電極として本実施例で示したMg/Ag合金以外に、Al/Li合金を用いることが出来、一般に発光効率は低下するがより安定な電極としてAl電極を用いることが出来る。また、本実施例における電子輸送材料は単独で用いることも出来るが、2種類以上を共蒸着法などの方法で薄膜化して用いることもできる。
(実施例2)
以下、本発明の第2の実施例の電界発光素子の構成について、図面を用いて説明する。
図2において、21は本実施例の電界発光素子の基板となるガラス基板であり、22は電圧印加するための透明電極であるITO電極であり、23は正孔を発光層兼電子輸送層24へ輸送する正孔輸送層であり、24は電子を輸送するとともに電子と正孔により発光する発光層兼電子輸送層であり、25は電圧印加するための電極である。
本発明の第2の実施例の電界発光素子に用いる電子輸送材料の製造方法については第1の実施例と同様なので省略する。
次に、本発明の第2の実施例の電界発光素子の製造方法について説明する。
第1の実施例と同様の方法で、十分に洗浄したITO電極22付きのガラス基板21、正孔輸送層23となる正孔輸送材としてテトラフェニルベンジジン化合物((化10)における置換基が、R1=m−CH3、R2=H、R3=Hである化合物)、発光層兼電子輸送層24の一部となる発光材として精製したAlq3、発光層兼電子輸送層24の一部となる電子輸送材としてアントラキノン誘導体((表1)における化合物、1−1)、を蒸着装置にセットした。0.1nm/秒の速度で化合物を50nmの厚さで蒸着した。なお膜厚は水晶振動子によってモニターした。次にAlq3とアントラキノン誘導体1−1を共蒸着した。蒸着速度が0.2nm/秒となるように調節しその膜厚は50nmとした。最後にMg/Ag電極は0.4nm/秒の速度で行い、その厚さを100nmとした。これらの蒸着はいずれも真空を破らずに連続して行った。同様の手法でそれぞれアントラキノン誘導体(化合物1−2、1−3、1−4)についても素子を作製した。素子作製後、直ちに乾燥窒素中で電極の取り出しを行い、引続き素子の発光特性、発光寿命特性、保存安定性の試験を第1の実施例と同様の方法で行った。その結果を(表3)に示す。
Figure 2005222929
このことから本実施例になるアントラキノン誘導体はAlq3と共蒸着して用いても発光寿命、保存安定性の向上に著しい効果があることが分かった。
なお、本実施例の電子輸送材料の評価の為に発光材としてAlq3を用いたが、むろんベリリウム−ベンゾキノリノール錯体等の各種の希土類錯体、オキサジアゾール誘導体、ポリパラフェニレンビニレンなどの各種の材料を用いることが出来る。また、各種キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、ジシアノメチルピラン系誘導体、ルブレンなどのドーパントを添加することによりさらに高性能のELを作製することが出来る。さらに正孔輸送材としても本実施例に示したテトラフェニルベンジジン誘導体以外に、トリールアミン系誘導体、ヒドラゾン系誘導体、ピラゾリン系誘導体、トリフェニルアミン系誘導体、オキサゾール系誘導体、ポリビニルカルバゾール、等を使用することが出来る。また、上部電極として本実施例で示したMg/Ag合金以外に、Al/Li合金を用いることが出来、一般に発光効率は低下するがより安定な電極としてAl電極を用いることが出来る。また、本実施例における電子輸送材料は単独で用いることも出来るが、2種類以上を共蒸着法などの方法で薄膜化して用いることもできる。また、本実施例における電子輸送材とAlq3の比率は20:1から1:20の広範囲にわたって寿命特性に対して良好な影響を与える。
(実施例3)
以下、本発明の第3の実施例の電界発光素子について説明する。
本実施例の電界発光素子の構成は第1の実施例と同様なので省略する。
本実施例の電界発光素子に用いる電子輸送材料の製造方法について説明する。
本実施例の電子輸送材料であるインダンジオン誘導体(化6)は以下の(化11)に従って合成した。
Figure 2005222929
この化合物の同定は、元素分析、赤外測定により行い、さらに溶媒による再結晶法により精製し、純度を99%以上とした。純度の確認はTLCスキャナー、TG−DTA、融点測定により行った。その結果融点、分解点の大きさが置換基により変化し、いくつかの置換基の場合には、融点、分解点が高い材料を得ることが出来た。以下にいくつかの代表的な合成化合物の融点(mp)、赤外吸収の位置(cm-1)の測定結果を(表4)に示す。
Figure 2005222929
次に、本実施例の電界発光素子の製造方法について説明する。
本実施例の電界発光素子の製造方法は第1の実施例と同様の方法でインダンジオン誘導体(2−1〜23)を電子輸送層として使用して作製した。得られた素子の特性を第1の実施例と同様の方法で評価した。その結果を(表5)に示す。
Figure 2005222929
この結果から本実施例になるインダンジオン誘導体は発光寿命、保存安定性の改善に優れてた効果があることが分かった。
なお、本実施例の電子輸送材料の評価の為に発光材としてAlq3を用いたが、むろんベリリウム−ベンゾキノリノール錯体等の各種の希土類錯体、オキサジアゾール誘導体、ポリパラフェニレンビニレンなどの各種の材料を用いることが出来る。また、各種キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、ジシアノメチルピラン系誘導体、ルブレンなどのドーパントを添加することによりさらに高性能のELを作製することが出来る。さらに正孔輸送材としても本実施例に示したテトラフェニルベンジジン誘導体以外に、トリールアミン系誘導体、ヒドラゾン系誘導体、ピラゾリン系誘導体、トリフェニルアミン系誘導体、オキサゾール系誘導体、ポリビニルカルバゾール、等を使用することが出来る。また、上部電極として本実施例で示したMg/Ag合金以外に、Al/Li合金を用いることが出来、一般に発光効率は低下するがより安定な電極としてAl電極を用いることが出来る。また、本実施例における電子輸送材料は単独で用いることも出来るが、2種類以上を共蒸着法などの方法で薄膜化して用いることもできる。
(実施例4)
以下、本発明の第4の実施例の電界発光素子について説明する。
本実施例の電界発光素子の構成は第2の実施例と同様なので省略する。
本実施例の電界発光素子に用いる電子輸送材料の製造方法は第3の実施例と同様なので省略する。
次に、本実施例の電界発光素子の製造方法について説明する。
本実施例の電界発光素子の製造方法は第2の実施例と同様の方法でインダンジオン誘導体(2−1〜23)とAlq3の共蒸着層を発光・電子輸送層として使用して作製した。その素子の特性を第1の実施例と同様の方法で評価した。その結果を(表6)に示す。この結果から本実施例になるインダンジオン誘導体はAlq3と共蒸着して用いても発光寿命、保存安定性の改善に優れてた効果があることが分かった。
Figure 2005222929
なお、本実施例の電子輸送材料の評価の為に発光材としてAlq3を用いたが、むろんベリリウム−ベンゾキノリノール錯体等の各種の希土類錯体、オキサジアゾール誘導体、ポリパラフェニレンビニレンなどの各種の材料を用いることが出来る。また、各種キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、ジシアノメチルピラン系誘導体、ルブレンなどのドーパントを添加することによりさらに高性能のELを作製することが出来る。さらに正孔輸送材としても本実施例に示したテトラフェニルベンジジン誘導体以外に、トリールアミン系誘導体、ヒドラゾン系誘導体、ピラゾリン系誘導体、トリフェニルアミン系誘導体、オキサゾール系誘導体、ポリビニルカルバゾール、等を使用することが出来る。また、上部電極として本実施例で示したMg/Ag合金以外に、Al/Li合金を用いることが出来、一般に発光効率は低下するがより安定な電極としてAl電極を用いることが出来る。また、本実施例における電子輸送材料は単独で用いることも出来るが、2種類以上を共蒸着法などの方法で薄膜化して用いることもできる。また、本実施例における電子輸送材とAlq3の比率は20:1から1:20の広範囲にわたって寿命特性に対して良好な影響を与える。
(実施例5)
以下、本発明の第5の実施例の電界発光素子について説明する。
本実施例の電界発光素子の構成は第1の実施例と同様なので省略する。
本実施例の電界発光素子に用いる電子輸送材料の製造方法について説明する。
本実施例の電子輸送材料であるインダンジオン誘導体(化7)は(化11)に従って合成した。
この化合物の同定は、元素分析、赤外測定により行い、さらに溶媒による再結晶法により精製し、純度を99%以上とした。純度の確認はTLCスキャナー、TG−DTA、融点測定により行った。その結果融点、分解点の大きさが置換基により変化し、いくつかの置換基の場合には、融点、分解点が高い材料を得ることが出来た。以下にいくつかの代表的な合成化合物の融点(mp)、赤外吸収の位置(cm-1)の測定結果を(表7)に示す。
Figure 2005222929
次に、本実施例の電界発光素子の製造方法について説明する。
本実施例の電界発光素子の製造方法は第1の実施例と同様の方法でインダンジオン誘導体(3−1〜4)を電子輸送層として使用して作製した。その特性を第1の実施例と同様の方法で評価した。その結果を(表8)に示す。この結果から本実施例になるインダンジオン誘導体は発光寿命、保存安定性の改善に優れてた効果があることが分かった。
Figure 2005222929
なお、本実施例の電子輸送材料の評価の為に発光材としてAlq3を用いたが、むろんベリリウム−ベンゾキノリノール錯体等の各種の希土類錯体、オキサジアゾール誘導体、ポリパラフェニレンビニレンなどの各種の材料を用いることが出来る。また、各種キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、ジシアノメチルピラン系誘導体、ルブレンなどのドーパントを添加すことによりさらに高性能のELを作製することが出来る。さらに正孔輸送材としても本実施例に示したテトラフェニルベンジジン誘導体以外に、トリールアミン系誘導体、ヒドラゾン系誘導体、ピラゾリン系誘導体、トリフェニルアミン系誘導体、オキサゾール系誘導体、ポリビニルカルバゾール、等を使用することが出来る。また、上部電極として本実施例で示したMg/Ag合金以外に、Al/Li合金を用いることが出来、一般に発光効率は低下するがより安定な電極としてAl電極を用いることが出来る。また、本実施例における電子輸送材料は単独で用いることも出来るが、2種類以上を共蒸着法などの方法で薄膜化して用いることもできる。
(実施例6)
以下、本発明の第6の実施例の電界発光素子について説明する。
本実施例の電界発光素子の構成は第2の実施例と同様なので省略する。
本実施例の電界発光素子に用いる電子輸送材料の製造方法は第5の実施例と同様なので省略する。
次に、本実施例の電界発光素子の製造方法について説明する。
本実施例の電界発光素子の製造方法は第2の実施例と同様の方法でインダンジオン誘導体(3−1〜4)とAlq3の共蒸着層を発光・電子輸送層として使用して作製した。その素子の特性を第1の実施例と同様の方法で評価した。その結果を(表9)に示す。この結果から本実施例になるインダンジオン誘導体はAlq3と共蒸着して用いても発光寿命、保存安定性の改善に優れてた効果があることが分かった。
Figure 2005222929
なお、本実施例の電子輸送材料の評価の為に発光材としてAlq3を用いたが、むろんベリリウム−ベンゾキノリノール錯体等の各種の希土類錯体、オキサジアゾール誘導体、ポリパラフェニレンビニレンなどの各種の材料を用いることが出来る。また、各種キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、ジシアノメチルピラン系誘導体、ルブレンなどのドーパントを添加することによりさらに高性能のELを作製することが出来る。さらに正孔輸送材としても本実施例に示したテトラフェニルベンジジン誘導体以外に、トリールアミン系誘導体、ヒドラゾン系誘導体、ピラゾリン系誘導体、トリフェニルアミン系誘導体、オキサゾール系誘導体、ポリビニルカルバゾール、等を使用することが出来る。また、上部電極として本実施例で示したMg/Ag合金以外に、Al/Li合金を用いることが出来、一般に発光効率は低下するがより安定な電極としてAl電極を用いることが出来る。また、本実施例における電子輸送材料は単独で用いることも出来るが、2種類以上を共蒸着法などの方法で薄膜化して用いることもできる。また、本実施例における電子輸送材とAlq3の比率は20:1から1:20の広範囲にわたって寿命特性に対して良好な影響を与える。
(実施例7)
以下、本発明の第7の実施例の電界発光素子について説明する。
本実施例の電界発光素子の構成は第1の実施例と同様なので省略する。
本実施例の電界発光素子に用いる電子輸送材料の製造方法は第1の実施例、第3の実施例、及び第5の実施例と同様なので省略する。
次に、本実施例の電界発光素子の製造方法について説明する。
本実施例の電界発光素子の製造方法は第1の実施例と同様の方法でアントラキノン誘導体1−2、インダンジオン誘導体2−15、インダンジオン誘導体3−1を電子輸送層として用い、その電子輸送層の厚さを変えて素子を作製した。その素子の特性を第1の実施例と同様の方法で評価した。その結果を(表10)に示す。この結果から本実施例に成る電子輸送層は5nm以上の厚さで有効で20〜50nmの範囲が最適であり、200nm以上の厚さは発光効率に悪い影響があることが分かった。
Figure 2005222929
なお、本実施例の電子輸送材料の評価の為に発光材としてAlq3を用いたが、むろんベリリウム−ベンゾキノリノール錯体等の各種の希土類錯体、オキサジアゾール誘導体、ポリパラフェニレンビニレンなどの各種の材料を用いることが出来る。また、各種キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、ジシアノメチルピラン系誘導体、ルブレンなどのドーパントを添加することによりさらに高性能のELを作製することが出来る。さらに正孔輸送材としても本実施例に示したテトラフェニルベンジジン誘導体以外に、トリールアミン系誘導体、ヒドラゾン系誘導体、ピラゾリン系誘導体、トリフェニルアミン系誘導体、オキサゾール系誘導体、ポリビニルカルバゾール、等を使用することが出来る。また、上部電極として本実施例で示したMg/Ag合金以外に、Al/Li合金を用いることが出来、一般に発光効率は低下するがより安定な電極としてAl電極を用いることが出来る。また、本実施例における電子輸送材料は単独で用いることも出来るが、2種類以上を共蒸着法などの方法で薄膜化して用いることもできる。
本発明の第1の実施例における電界発光素子の構成を示す断面図 本発明の第2の実施例における電界発光素子の構成を示す断面図
符号の説明
11、21 ガラス基板
12、22 ITO電極
13、23 正孔輸送層
14 発光層
15 電子輸送層
16、25 電極
24 発光層兼電子輸送層

Claims (6)

  1. 下記一般式で示されるインダンジオン化合物を用いたことを特徴とする電界発光素子。ただし、R"は置換基を示す。
    Figure 2005222929
    ここで、R"はオルト、メタ、パラ位のいずれかの位置に置換した、メチル基、エチル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、などのアルキルまたはアリールアミノ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオルメチル基、フルオル基、クロル基、カルボニル基、ブチルカルボニル基、フェニル基を示す。
  2. 下記一般式で示されるインダンジオン化合物を用いたことを特徴とする電界発光素子。ただし、Aは置換基を、nは1または2を示す。
    Figure 2005222929

    ここで、Aはパラフェニレン、メタフェニレン、1−ナフチル、2−ナフチル、1−アントリル、2−アントリル、スチリル、などのアリール基、あるいはアリーレン基である。
  3. 電圧を印加するための第1の電極と、正孔を発光層へ輸送する正孔輸送層と、電子と正孔により発光する発光層と、電子を発光層へ輸送する電子輸送層と、電圧を印加するための第2の電極とを有し、上記電子輸送層の電子輸送材料として、請求項1または2に記載の化合物が用いられたことを特徴とする電界発光素子。
  4. 電圧を印加するための第1の電極と、正孔を発光層へ輸送する正孔輸送層と、電子を発光層へ輸送するとともに電子と正孔により発光する電子輸送層と、電圧を印加するための第2の電極とを有し、上記電子輸送層として、請求項1または2に記載の化合物が発光材と混合して用いられたことを特徴とする電界発光素子。
  5. 前記電子輸送層の厚さが、5nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項3または4に記載の電界発光素子。
  6. 前記電子輸送層の厚さが、20nm以上50nm以下であることを特徴とする請求項3または4に記載の電界発光素子。
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