JP2005222078A - レジスト組成物及びパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 アルカリ可溶性の基材樹脂、光酸発生剤及び溶解抑止剤を組み合わせて有する化学増幅型レジスト組成物において、その溶解抑止剤の分子の母核を構成する環式もしくは非環式構造中に、併用される基材樹脂のアルカリ可溶部を該溶解抑止剤化合物の分子側に集合させるのに十分な水素結合を誘発可能な少なくとも1個の孤立電子対保有部、例えば、二重結合でつながれた酸素原子を含む基、特定のアルコキシ又はアルコキシカルボニル基及び(又は)ハロゲン原子を含ませる。
【選択図】 なし
Description
特に、本発明は、満足し得る溶解速度のコントラスト及び従って解像性の向上をもたらすことのできる化学増幅型レジスト組成物を提供することにある。
前記溶解抑止剤が、次式(I)により表される化合物:
Aは、溶解抑止剤分子の母核を構成する環式もしくは非環式構造を完成するのに必要な原子の集まりを表し、
SIGは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、前記環式もしくは非環式構造Aに直接的にもしくは間接的に結合しかつ酸の作用によりその構造Aより分離可能な溶解抑止基を表し、そして
mは、前記構造Aに結合した溶解抑止基SIGの数であり、1もしくはそれ以上の整数を表す)であり、
前記溶解抑止剤化合物の構造Aが、併用される基材樹脂のアルカリ可溶部を該溶解抑止剤化合物の分子側に集合させるのに十分な水素結合を誘発可能な少なくとも1個の孤立電子対保有部を有しており、そして
前記電子対保有部が、
(1)次式により表される、二重結合でつながれた酸素原子を含む基(以下、特に「二重結合酸素含有基」と総称する):
(3)塩素、フッ素、沃素及び臭素を含むハロゲン原子
からなる群から選ばれた1員であることを特徴とする、化学増幅型レジスト組成物にある。
R1、R2及びR3は、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、水素を表すかもしくは置換もしくは非置換の置換基、好ましくはメチル基、エチル基、フェニル基、シクロヘキシル基又はシクロペンチル基を表し、そして
R4は、置換もしくは非置換のアルキレン基、好ましくはメチレン基又はエチレン基を表す)からなる群から選ばれた1員である。
前記溶解抑止剤が、次式(II)により表される化合物:
Aは、溶解抑止剤分子の母核を構成する環式もしくは非環式構造を完成するのに必要な原子の集まりを表し、
SIGは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、前記環式もしくは非環式構造Aに結合基Lを介して間接的に結合しかつ酸の作用によりその構造Aより分離可能な溶解抑止基を表し、そして溶解抑止剤分子中に集中して分布せしめられており、
Lは、前記SIGを前記構造Aに付加する任意の結合基であり、前記SIGごとに独立して存在していてもよく、あるいはそれらの全部もしくは一部に共通して存在していてもよく、但し、相隣れるSIG間に介在する原子の数は4以下であり、そして
nは、前記構造Aに結合した溶解抑止基SIGの数であり、3もしくはそれ以上の整数を表す)であることを特徴とする、化学増幅型レジスト組成物にある。
前記溶解抑止剤が、次式(III )により表される化合物:
Aは、溶解抑止剤分子の母核を構成する環式もしくは非環式構造を完成するのに必要な原子の集まりを表し、
SIGは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、前記環式もしくは非環式構造Aに直接的にもしくは間接的に結合しかつ酸の作用によりその構造Aより分離可能な溶解抑止基を表し、下記の基:
nは、前記構造Aに結合した溶解抑止基SIGの数であり、3もしくはそれ以上の整数を表す)であり、そしてその分子量が300〜1500であることを特徴とする、化学増幅型レジスト組成物にある。
上記したような化学増幅型レジスト組成物を被処理基板上に塗布し、
形成されたレジスト膜を前記レジスト組成物中の溶解抑止剤化合物の分解を誘起し得る結像用放射線、好ましくは電離放射線で選択的に露光し、そして
露光後のレジスト膜をアルカリ水溶液で現像すること、
を含んでなることを特徴とする、レジストパターンの形成方法にある。
溶解抑止剤の能力は、本発明に従うと、その1分子中に複数個の溶解抑止基(先に説明したように、溶解抑止剤の分子中にあって酸により分解可能な、その際、分解前はレジストの溶解度を下げ、分解後は逆に溶解度を上げる置換基)を有するような溶解抑止剤、いわゆる「多官能型溶解抑止剤」を使用することにより向上することができる。より具体的には、本発明の実施において溶解抑止剤中に導入して有利に使用することのできる溶解抑止基は、その1例を挙げると,先に列挙したSIG−1〜SIG−10である。なお、先にも述べたように、溶解抑止基は、これらの基以外の公知の基であってもよい。
現在明らかとなっている溶解抑止剤は、その大きな理由はコンベンショナルなレジストのための溶解抑止剤が光分解性(酸分解性ではない)であることに因ると考えられるけれども、その分子中に芳香環を含むものが多い。しかし、ベンゼン環やナフタリン環等の芳香環に溶解抑止基が直接に結合したものは、基本的に前述のレジスト溶媒に対する溶解性が極めて低い。例えば、常用の溶解抑止剤である1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリ−t−ブチルエステルは、レジスト溶媒としての乳酸エチル100 %に対してわずか1 %も溶解しない。これは、記載の溶解抑止剤の分子構造が剛直で対称性が高いために、比較的に大きな極性を有する乳酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノエチルアセテート等のレジスト溶媒には難溶になることに起因している。
溶解抑止剤SIA−1の調製
クロレンド酸25g(0.064モル) と酢酸t−ブチル 150g(0.64 モル) の混合物に BF3・Et2O 3.7g(0.013モル) を加え、室温で24時間攪拌した。その後、炭酸水素ナトリウムで中和し、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、エバポレータで残りの酢酸t−ブチルを除去した。さらにメタノールで再結晶することにより、目的とする溶解抑止剤SIA−1を得た。
上記のようにして調製した溶解抑止剤SIA−1を、下記の第1表に記載の基材樹脂1g及び光酸発生剤であるトリフェニルスルホニウムトリフレート 0.05gとともに乳酸エチル 9gに溶解し、0.2 μm のメンブランフィルタで濾過した。得られたレジスト溶液をシリコンウェハ上に膜厚0.7 μm になるように塗布し、乾燥した。得られた試料を、I線、KrFエキシマレーザ及び電子線を露光源として、常法に従ってパターン露光した。この試料を、露光直後に、ホットプレート上で90℃で2分間ベークし、さらに2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で1分間浸漬現像した。ポジ型のレジストパターンが得られた。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第1表に記載の結果が得られた。
溶解抑止剤SIA−2の調製
2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン2.3 g(0.01 モル) を溶解したテトラヒドロフラン(THF)200 ml中に、t−ブトキシカリウム2.2 g(0.02 モル) を溶解したテトラヒドロフラン50mlを滴下しつつ、室温で2時間攪拌し、生成物をエーテルで抽出した。目的とする溶解抑止剤SIA−2を得た。
得られた溶解抑止剤SIA−2を使用して前記例1に記載の手法を繰り返した。レジスト溶液を調製し、パターン形成を行った。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第2表に記載のような結果が得られた。
溶解抑止剤SIA−3の調製
3,4,5−トリメトキシ安息香酸クロリド2.3 g(0.01 モル) を溶解したTHF300 ml中に、リチウムトリメチルシラノレート0.96g(0.01 モル) を溶解したTHF50mlを室温で滴下し、2時間攪拌した。その後、濾過して溶媒を除去し、水で洗浄した。目的とする溶解抑止剤SIA−3を得た。
得られた溶解抑止剤SIA−3を使用して前記例1に記載の手法を繰り返した。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第3表に記載のような満足し得る結果が得られた。
溶解抑止剤SIA−4の調製
3,4−ジヒドロキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン1.1 g(0.01 モル) 、ピリジン1.6 g(0.02 モル) 及びTHF200 mlの混合溶液に、トリフェニルメチルクロリド 5.6g(0.02 モル) のTHF50ml溶液を室温で滴下し、2時間攪拌した。その後、濾過して溶媒を除去し、水で洗浄した。目的とする溶解抑止剤SIA−4を得た。
得られた溶解抑止剤SIA−4を使用して前記例1に記載の手法を繰り返した。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第4表に記載のような満足し得る結果が得られた。
溶解抑止剤SIA−6の調製
テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸 2.5g(0.01 モル) 及び5塩化燐8.3 g(0.04 モル) を、クロロベンゼン100ml とともに窒素気流下で45分間攪拌し、そのまま徐々に100 ℃まで昇温し、6時間攪拌を行った。その後、溶液を110 ℃に熱して、生成した塩化ホスホリル(POCl3) を除去し、さらに減圧下、クロロベンゼンを蒸留除去した。このようにして調製したテトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸クロリドをTHFに溶解し、リチウムt−ブトキシド3.2 g(0.04 モル) を溶解した300ml のTHFに窒素気流下で滴下した。その後、溶媒を除去し、エーテルで抽出し、そして水で洗浄した。目的とする溶解抑止剤SIA−6を得た。
上記のようにして調製した溶解抑止剤SIA−6を、下記の第6表に記載の基材樹脂1g及び光酸発生剤であるトリフェニルスルホニウムトリフレート 0.05gとともに乳酸エチル 9gに溶解し、0.2 μm のメンブランフィルタで濾過した。得られたレジスト溶液をシリコンウェハ上に膜厚0.7 μm になるように塗布し、乾燥した。得られた試料を、I線、KrFエキシマレーザ及び電子線を露光源として、常法に従ってパターン露光した。この試料を、露光直後に、ホットプレート上で90℃で2分間ベークし、さらに2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で1分間浸漬現像した。ポジ型のレジストパターンが得られた。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第6表に記載の結果が得られた。
溶解抑止剤SIA−7の調製
クエン酸3銀塩5.1 g(0.01 モル) を入れたエーテル200 ml中に沃化t−ブチル5.5 g(0.03 モル) を滴下し、室温で2時間攪拌し、生成物をエーテルで抽出した。得られたクエン酸トリt−ブチルエステルとピリジン2.4 g(0.03 モル) 及びTHF300 mlの混合溶液に、THF50 ml に溶解した塩化トシル5.7 g(0.03 モル) を室温で滴下し、2時間攪拌した。その後、混合物を濾過して溶媒を除去し、水で洗浄した。目的とする溶解抑止剤SIA−7を得た。
得られた溶解抑止剤SIA−7を使用して前記例5に記載の手法を繰り返した。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第7表に記載のような結果が得られた。
溶解抑止剤SIA−8の調製
前記例6で合成したクエン酸トリt−ブチルエステル10.8g(0.03 モル) 、ピリジン2.4 g(0.03 モル) 及びTHF300 mlの混合溶液に、ベンゼントリカルボン酸クロリド2.7 g(0.01 モル) のTHF50ml溶液を室温で滴下し、2時間攪拌した。その後、混合物を濾過して溶媒を除去し、水で洗浄した。目的とする溶解抑止剤SIA−8を得た。
得られた溶解抑止剤SIA−8を使用して前記例5に記載の手法を繰り返した。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第8表に記載のような結果が得られた。
溶解抑止剤SIA−9の調製
前記例6で合成したクエン酸トリt−ブチルエステル10.8g(0.03 モル) 、ピリジン2.4 g(0.03 モル) 及びTHF300 mlの混合溶液に、1−クロロアダマンタン5.1 g(0.03 モル) のTHF50ml溶液を室温で滴下し、2時間攪拌した。その後、混合物を濾過して溶媒を除去し、水で洗浄した。目的とする溶解抑止剤SIA−9を得た。
得られた溶解抑止剤SIA−9を使用して前記例5に記載の手法を繰り返した。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第9表に記載のような結果が得られた。
溶解抑止剤SIA−10の調製
チオジこはく酸2.7 g(0.01 モル) 及び5塩化燐8.3 g(0.04 モル) を、クロロベンゼン100ml とともに窒素気流下で45分間攪拌し、そのまま徐々に100 ℃まで昇温し、6時間攪拌した。その後、溶液を110 ℃に熱して、生成した塩化ホスホリル(POCl3)を除去し、さらに減圧下、クロロベンゼンを蒸留除去した。このようにして調製したチオジこはく酸クロリドをTHFに溶解し、リチウムt−ブトキシド3.2 g(0.04 モル) を溶解した300ml のTHFに窒素気流下で滴下した。その後、溶媒を除去し、エーテルで抽出し、そして水で洗浄した。目的とする溶解抑止剤SIA−10を得た。
得られた溶解抑止剤SIA−10を使用して前記例5に記載の手法を繰り返した。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第10表に記載のような結果が得られた。
溶解抑止剤SIA−11の調製
シクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸 2.2g(0.01 モル) 及び5塩化燐6.2 g(0.03 モル) を、クロロベンゼン100ml とともに、窒素気流下で45分間攪拌し、そのまま徐々に100 ℃まで昇温し、6時間攪拌した。その後、溶液を110 ℃に熱して、生成した塩化ホスホリル(POCl3) を除去し、さらに減圧下、クロロベンゼンを蒸留除去した。このようにして調製したシクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸クロリドをTHFに溶解し、そのTHF溶液50mlを、前記例6で合成したクエン酸トリt−ブチルエステル10.8g(0.03 モル) 、ピリジン2.4 g(0.03 モル) 及びTHF300 mlの混合溶液に、室温で滴下し、2時間攪拌した。その後、混合物を濾過して溶媒を除去し、水で洗浄した。目的とする溶解抑止剤SIA−11を得た。
得られた溶解抑止剤SIA−11を使用して前記例5に記載の手法を繰り返した。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第11表に記載のような結果が得られた。
溶解抑止剤SIA−12の調製
前記例6で合成したクエン酸トリt−ブチルエステル10.8g(0.03 モル) 、ピリジン2.4 g(0.03 モル) 及びTHF300 mlの混合溶液に、イソニペコチン酸クロリド3.6 g(0.03 モル) のTHF50ml溶液を室温で滴下し、2時間攪拌した。その後、混合物を濾過して溶媒を除去し、水で洗浄した。目的とする溶解抑止剤SIA−12を得た。
得られた溶解抑止剤SIA−12を使用して前記例5に記載の手法を繰り返した。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第12表に記載のような結果が得られた。
溶解抑止剤SIA−13の調製
前記例6で合成したクエン酸トリt−ブチルエステル10.8g(0.03 モル) 、ピリジン2.4 g(0.03 モル) 及びTHF300 mlの混合溶液に、1,2−フェニレンホスホロクロリデイト5.7 g(0.03 モル) のTHF50ml溶液を室温で滴下し、2時間攪拌した。その後、混合物を濾過して溶媒を除去し、水で洗浄した。目的とする溶解抑止剤SIA−13を得た。
得られた溶解抑止剤SIA−13を使用して前記例5に記載の手法を繰り返した。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第13表に記載のような結果が得られた。
溶解抑止剤SIA−14の調製
シクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸 2.2g(0.01 モル) 及び5塩化燐6.2 g(0.03 モル) を、クロロベンゼン100ml とともに、窒素気流下で45分間攪拌し、そのまま徐々に100 ℃まで昇温し、6時間攪拌した。その後、溶液を110 ℃に熱して、生成した塩化ホスホリル(POCl3) を除去し、さらに減圧下、クロロベンゼンを蒸留除去した。このようにして調製したシクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸クロリドをTHFに溶解し、そのTHF溶液50mlを、ナトリウムトリメチルシラノレート 3.4g(0.03 モル) 、ピリジン2.4 g(0.03 モル) 及びTHF300 mlの混合溶液に、室温で滴下し、2時間攪拌した。その後、混合物を濾過して溶媒を除去し、水で洗浄した。目的とする溶解抑止剤SIA−14を得た。
得られた溶解抑止剤SIA−14を使用して前記例5に記載の手法を繰り返した。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第14表に記載のような結果が得られた。
溶解抑止剤SIA−15の調製
ベンゾフェノンテトラカルボン酸3.58g(0.01 モル) 、塩化蓚酸5.08g(0.04 モル) 及び痕跡量のピリジンをベンゼン 150ml中で55℃で24時間加熱攪拌した。その後、ベンゼンをエバポレータで除去したところ、ベンゾフェノンテトラカルボン酸クロリドが得られた。このようにして調製したベンゾフェノンテトラカルボン酸クロリド4.32g(0.01 モル) を塩化メチレン50mlに溶解し、0℃に冷却したトリエチルアミン8.08g(0.08 モル) と2−クロロメチル−2−プロパノール43.4g(0.4モル) の混合物に30分間をかけて滴下し、6時間攪拌した。その後、溶媒を除去し、エーテルで抽出し、そして水で洗浄した。目的とする溶解抑止剤SIA−15を得た。
上記のようにして調製した溶解抑止剤SIA−15を、下記の第16表に記載の基材樹脂1g及び光酸発生剤であるトリフェニルスルホニウムトリフレート 0.05 gとともに乳酸エチル 9gに溶解し、0.2 μm のメンブランフィルタで濾過した。得られたレジスト溶液をシリコンウェハ上に膜厚0.7 μm になるように塗布し、乾燥した。得られた試料を、I線、KrFエキシマレーザ及び電子線を露光源として、常法に従ってパターン露光した。この試料を、露光直後に、ホットプレート上で90℃で2分間ベークし、さらに2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で1分間浸漬現像した。ポジ型のレジストパターンが得られた。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第16表に記載の結果が得られた。
溶解抑止剤SIA−16の調製
前記例14で合成したベンゾフェノンテトラカルボン酸クロリド4.32g(0.01 モル) を塩化メチレン50mlに溶解し、0℃に冷却したトリエチルアミン8.08g(0.08 モル) と2−トリクロロメチル−2−プロパノール71g(0.4モル) の混合物に30分間をかけて滴下し、6時間攪拌した。その後、溶媒を除去し、エーテルで抽出し、そして水で洗浄した。目的とする溶解抑止剤SIA−16を得た。
レジストパターンの形成
溶解抑止剤SIA−17の調製
シクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸 2.2g(0.01 モル) 、塩化蓚酸5.08g(0.04 モル) 及び痕跡量のピリジンをベンゼン 150ml中で55℃で24時間加熱攪拌した。その後、ベンゼンをエバポレータで除去したところ、シクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸クロリドが得られた。このようにして調製したシクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸クロリド3.12g(0.01 モル) を塩化メチレン50mlに溶解し、0℃に冷却したトリエチルアミン8.08g(0.08 モル) と2−クロロメチル−2−プロパノール43.4g(0.4モル) の混合物に30分間をかけて滴下し、6時間攪拌した。その後、溶媒を除去し、エーテルで抽出し、そして水で洗浄した。目的とする溶解抑止剤SIA−17を得た。
得られた溶解抑止剤SIA−17を使用して前記例14に記載の手法を繰り返した。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第18表に記載のような結果が得られた。
溶解抑止剤SIA−18の調製
前記例16で合成したシクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸クロリド4.32g(0.01 モル) を塩化メチレン50mlに溶解し、0℃に冷却したトリエチルアミン8.08g(0.08 モル) と2−トリクロロメチル−2−プロパノール71g(0.4モル) の混合物に30分間をかけて滴下し、6時間攪拌した。その後、溶媒を除去し、エーテルで抽出し、そして水で洗浄した。目的とする溶解抑止剤SIA−18を得た。
得られた溶解抑止剤SIA−18を使用して前記例14に記載の手法を繰り返した。得られたレジストパターンを感度及び解像性に関して評価したところ、次の第19表に記載のような結果が得られた。
Claims (19)
- アルカリ可溶性の基材樹脂、光酸発生剤及び溶解抑止剤を組み合わせて有する化学増幅型レジスト組成物において、
前記溶解抑止剤が、次式(I)により表される化合物:
Aは、溶解抑止剤分子の母核を構成する環式もしくは非環式構造を完成するのに必要な原子の集まりを表し、
SIGは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、前記環式もしくは非環式構造Aに直接的にもしくは間接的に結合しかつ酸の作用によりその構造Aより分離可能な溶解抑止基を表し、そして
mは、前記構造Aに結合した溶解抑止基SIGの数であり、1もしくはそれ以上の整数を表す)であり、
前記溶解抑止剤化合物の構造Aが、併用される基材樹脂のアルカリ可溶部を該溶解抑止剤化合物の分子側に集合させるのに十分な水素結合を誘発可能な少なくとも1個の孤立電子対保有部を有しており、そして
前記電子対保有部が、
(1)次式により表される、二重結合でつながれた酸素原子を含む基:
(3)塩素、フッ素、沃素及び臭素を含むハロゲン原子
からなる群から選ばれた1員であることを特徴とする、化学増幅型レジスト組成物。 - 前記の二重結合酸素含有基(1)が同一分子中に少なくとも2個含まれること、前記のアルコキシ又はアルコキシカルボニル基(2)が同一分子中に少なくとも3個含まれること及び(又は)前記のハロゲン原子(3)が同一分子中に少なくとも3個含まれることを特徴とする、請求項1に記載の化学増幅型レジスト組成物。
- 前記溶解抑止剤化合物の構造Aが、共役二重結合を含まない環式基であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の化学増幅型レジスト組成物。
- 前記基材樹脂が、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノール−クレゾールノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ポリカルボキシスチレン及び(又は)ヒドロキシスチレンと炭素−炭素二重結合を含むモノマとの共重合体、カルボキシスチレンと炭素−炭素二重結合を含むモノマとの共重合体、ヒドロキシスチレンとカルボキシスチレンとの共重合体、アセチル化されたベンゼン環を有するシルフェニレンシロキサンポリマ、アセチル化されたベンゼン環を有するシロキサンポリマ、シラノール基を有するシルフェニレンシロキサンポリマ、シラノール基を有するシロキサンポリマ、カルボキシル基又は酸性水酸基を有するシルフェニレンシロキサンポリマ及びカルボキシル基もしくは酸性水酸基を有するシロキサンポリマからなる群から選ばれた1員であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化学増幅型レジスト組成物。
- 下記の工程:
請求項1〜5のいずれか1項に記載の化学増幅型レジスト組成物を被処理基板上に塗布し、
形成されたレジスト膜を前記レジスト組成物中の溶解抑止剤化合物の分解を誘起し得る結像用放射線で選択的に露光し、そして
露光後のレジスト膜をアルカリ水溶液で現像すること、
を含んでなることを特徴とする、レジストパターンの形成方法。 - アルカリ可溶性の基材樹脂、光酸発生剤及び溶解抑止剤を組み合わせて有する化学増幅型レジスト組成物において、
前記溶解抑止剤が、次式(II)により表される化合物:
Aは、溶解抑止剤分子の母核を構成する環式もしくは非環式構造を完成するのに必要な原子の集まりを表し、
SIGは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、前記環式もしくは非環式構造Aに結合基Lを介して間接的に結合しかつ酸の作用によりその構造Aより分離可能な溶解抑止基を表し、そして溶解抑止剤分子中に集中して分布せしめられており、
Lは、前記SIGを前記構造Aに付加する任意の結合基であり、前記SIGごとに独立して存在していてもよく、あるいはそれらの全部もしくは一部に共通して存在していてもよく、但し、相隣れるSIG間に介在する原子の数は4以下であり、そして
nは、前記構造Aに結合した溶解抑止基SIGの数であり、3もしくはそれ以上の整数を表す)であることを特徴とする、化学増幅型レジスト組成物。 - 前記溶解抑止剤化合物の構造Aが、少なくとも1個の、酸素原子、硫黄原子、ハロゲン原子、窒素原子及び燐原子からなる群から選ばれた原子を含んでいることを特徴とする、請求項7に記載の化学増幅型レジスト組成物。
- 前記溶解抑止剤化合物の構造Aが、芳香族基、飽和環式基もしくは鎖式基であることを特徴とする、請求項7〜9のいずれか1項に記載の化学増幅型レジスト組成物。
- 前記溶解抑止剤化合物の構造Aを構成する飽和環式基が、シクロオクチル環、シクロヘプチル環、シクロヘキシル環、シクロペンチル環、シクロブチル環、アダマンチル環、テトラヒドロフラニル環、テトラヒドロチオフェニル環、ジオキサニル環、シクロオクタノニル環、シクロヘプタノニル環、シクロヘキサノニル環、シクロペンタノニル環、シクロブタノニル環、ブチロラクトン環、ピペリジニル環及びピペラジニル環からなる群から選ばれた1員であることを特徴とする、請求項10に記載の化学増幅型レジスト組成物。
- 前記基材樹脂が、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノール−クレゾールノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ポリカルボキシスチレン及び(又は)ヒドロキシスチレンと炭素−炭素二重結合を含むモノマとの共重合体、カルボキシスチレンと炭素−炭素二重結合を含むモノマとの共重合体、ヒドロキシスチレンとカルボキシスチレンとの共重合体、アセチル化されたベンゼン環を有するシルフェニレンシロキサンポリマ、アセチル化されたベンゼン環を有するシロキサンポリマ、シラノール基を有するシルフェニレンシロキサンポリマ、シラノール基を有するシロキサンポリマ、カルボキシル基又は酸性水酸基を有するシルフェニレンシロキサンポリマ及びカルボキシル基もしくは酸性水酸基を有するシロキサンポリマからなる群から選ばれた1員であることを特徴とする、請求項7〜12のいずれか1項に記載の化学増幅型レジスト組成物。
- 下記の工程:
請求項7〜13のいずれか1項に記載の化学増幅型レジスト組成物を被処理基板上に塗布し、
形成されたレジスト膜を前記レジスト組成物中の溶解抑止剤化合物の分解を誘起し得る結像用放射線で選択的に露光し、そして
露光後のレジスト膜をアルカリ水溶液で現像すること、
を含んでなることを特徴とする、レジストパターンの形成方法。 - アルカリ可溶性の基材樹脂、光酸発生剤及び溶解抑止剤を組み合わせて有する化学増幅型レジスト組成物において、
前記溶解抑止剤が、次式(III )により表される化合物:
Aは、溶解抑止剤分子の母核を構成する環式もしくは非環式構造を完成するのに必要な原子の集まりを表し、
SIGは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、前記環式もしくは非環式構造Aに直接的にもしくは間接的に結合しかつ酸の作用によりその構造Aより分離可能な溶解抑止基を表し、下記の基:
nは、前記構造Aに結合した溶解抑止基SIGの数であり、3もしくはそれ以上の整数を表す)であり、そしてその分子量が300〜1500であることを特徴とする、化学増幅型レジスト組成物。 - 前記溶解抑止剤化合物の構造Aが、ベンゾフェノン、アダマンタン又はシクロヘキサンであることを特徴とする、請求項15に記載の化学増幅型レジスト組成物。
- 前記基材樹脂が、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノール−クレゾールノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ポリカルボキシスチレン及び(又は)ヒドロキシスチレンと炭素−炭素二重結合を含むモノマとの共重合体、カルボキシスチレンと炭素−炭素二重結合を含むモノマとの共重合体、ヒドロキシスチレンとカルボキシスチレンとの共重合体、アセチル化されたベンゼン環を有するシルフェニレンシロキサンポリマ、アセチル化されたベンゼン環を有するシロキサンポリマ、シラノール基を有するシルフェニレンシロキサンポリマ、シラノール基を有するシロキサンポリマ、カルボキシル基又は酸性水酸基を有するシルフェニレンシロキサンポリマ及びカルボキシル基もしくは酸性水酸基を有するシロキサンポリマからなる群から選ばれた1員であることを特徴とする、請求項15又は16に記載の化学増幅型レジスト組成物。
- 前記光酸発生剤が、スルホニウム塩化合物、ヨードニウム塩化合物、ベンジルトシレート及び含ハロゲン有機化合物からなる群から選ばれた1員であることを特徴とする、請求項15〜17のいずれか1項に記載の化学増幅型レジスト組成物。
- 下記の工程:
請求項15〜18のいずれか1項に記載の化学増幅型レジスト組成物を被処理基板上に塗布し、
形成されたレジスト膜を前記レジスト組成物中の溶解抑止剤化合物の分解を誘起し得る結像用放射線で選択的に露光し、そして
露光後のレジスト膜をアルカリ水溶液で現像すること、
を含んでなることを特徴とする、レジストパターンの形成方法。
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JP2009510501A (ja) * | 2005-09-29 | 2009-03-12 | インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション | フォトレジスト用途用の低活性化エネルギー溶解改変剤およびフォトレジスト組成物の使用方法 |
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