JP2005220985A - 柱状体用ガイド部材及びシリンダ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】柱状体のガイド部材に対する摺動動作に伴う摺動抵抗を軽減する。
【解決手段】ガイド部材18は、筒状本体24と、筒状本体24の上端より半径方向に突出する環状鍔部26と、筒状本体24の外周から放射状に突出し、且つ軸方向に延在形成された複数の羽状部28(281〜2812)とを有する。ガイド部材18のガイド孔18aは、軸方向から見て12角形に形成されている。従って、ガイド孔18aは、辺301〜3012と角321〜3212とが交互に配置されており、羽状部28(281〜2812)は角321〜3212の外周側に対応する位置に設けられている。シリンダ12の外周は、辺301〜3012に対向する12箇所が線接触することになり、摺動抵抗がかなり軽減される。また、上記角321〜3212とシリンダ12とにより形成された各空間35(351〜3512)には、グリスなどの粘性の高い潤滑剤が注入されている。
【選択図】図3
【解決手段】ガイド部材18は、筒状本体24と、筒状本体24の上端より半径方向に突出する環状鍔部26と、筒状本体24の外周から放射状に突出し、且つ軸方向に延在形成された複数の羽状部28(281〜2812)とを有する。ガイド部材18のガイド孔18aは、軸方向から見て12角形に形成されている。従って、ガイド孔18aは、辺301〜3012と角321〜3212とが交互に配置されており、羽状部28(281〜2812)は角321〜3212の外周側に対応する位置に設けられている。シリンダ12の外周は、辺301〜3012に対向する12箇所が線接触することになり、摺動抵抗がかなり軽減される。また、上記角321〜3212とシリンダ12とにより形成された各空間35(351〜3512)には、グリスなどの粘性の高い潤滑剤が注入されている。
【選択図】図3
Description
本発明は柱状体のガイド部材に対する摺動動作に伴う摺動抵抗を軽減するように構成された柱状体用ガイド部材及びシリンダ装置に関する。
例えば、椅子の座部の高さ位置を調整する調整手段として、ガス圧を利用して座部を上昇させるガススプリング装置(シリンダ装置)を用いた構成のものがある。この種のガススプリング装置では、ガスが封入された筒状のシリンダ内にピストンが摺動可能に挿入されており、ピストンロッド(ロッド)の端部を脚部に嵌合させ、シリンダの端部を座部の嵌合部に嵌合させるように取り付けられる(例えば、特許文献1参照)。
また、シリンダの外周は、樹脂材により成形されたガイド部材と呼ばれる筒状体の内部を貫通するガイド孔に摺動可能に嵌合されており、ガイド部材はその外周が金属材を筒状に加工したスリーブ(支持筒体)内に嵌合係止されている。
また、椅子の高さ調整装置として用いられたガススプリング装置は、座部に作用する荷重を軸方向で受けるように取り付けられるため、ピストンとシリンダの相対変位量が座部の昇降移動量となる。
実開平7−45077号公報
例えば、座部の中央から離れた位置に荷重を作用させたり、あるいは、座部に対して斜め方向に延在する向きでガススプリング装置が取り付けられたりした場合には、上記ガススプリング装置に対して軸方向と異なる方向からの荷重が、ピストンまたはシリンダをこじるように作用することになる。このような場合、ガイド部材のガイド孔と、当該ガイド孔の内周を摺動するシリンダとの間の摺動抵抗が増大するため、高さ調整動作がスムーズに行われず、シリンダ内のガス圧によってピストンを移動させることが難しいという問題があった。
また、上記従来のものは、ガイド部材のガイド孔に円筒形状のシリンダを挿入する構成とし、シリンダ外周面をガイド孔の内周面に形成した円弧面に摺動させており、上記のようなこじるような荷重を受けた場合、摺動抵抗が大きくなる傾向がある。そのため、従来は、ガイド部材のガイド孔を切削加工して拡径することにより、シリンダ外周面との摺動抵抗を軽減させる作業等が必要であった。
そして、ガイド部材のガイド孔を切削加工した際に生じる切屑(削りカス)が生じるので、切屑を除去する作業が増えるばかりか、ガイド孔に切屑が残ってしまうと、切屑が摺動面に食い込んで摺動動作を阻害するおそれがあった。
そこで、本発明は上記課題を解決した柱状体用ガイド部材及びシリンダ装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、柱状体の外周が挿入嵌合されるガイド孔を有し、前記柱状体をその軸方向へ摺動案内する筒状本体と、
該筒状本体の外周に放射状に突出し、支持筒体に嵌合される複数の羽状部と、
を備えた柱状体用ガイド部材であって、
前記筒状本体のガイド孔の内面に軸方向に延在する複数の凸部または凹部を設け、前記筒状本体のガイド孔の内面と前記柱状体の外周とが線接触により摺動するように構成したことを特徴とする。
該筒状本体の外周に放射状に突出し、支持筒体に嵌合される複数の羽状部と、
を備えた柱状体用ガイド部材であって、
前記筒状本体のガイド孔の内面に軸方向に延在する複数の凸部または凹部を設け、前記筒状本体のガイド孔の内面と前記柱状体の外周とが線接触により摺動するように構成したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記請求項1に記載の柱状体用ガイド部材であって、
前記ガイド孔の横断面形状を多角形状としたことを特徴とする。
前記ガイド孔の横断面形状を多角形状としたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記請求項1または2に記載の柱状体用ガイド部材であって、
前記羽状部を、前記ガイド孔の前記柱状体との非接触部分に対応する外周位置に突出形成したことを特徴とする。
前記羽状部を、前記ガイド孔の前記柱状体との非接触部分に対応する外周位置に突出形成したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、筒状のシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に挿入されたピストンと、一端が該ピストンに接続され他端が前記シリンダ外に延出されたロッドと、前記シリンダの外周が挿入されるガイド孔を有する柱状体用ガイド部材と、を備えたシリンダ装置であって、前記ガイド孔の内面に軸方向に延在する複数の凸部または凹部を設け、前記ガイド孔の内面と前記シリンダの外周とが線接触により摺動するように構成したことを特徴とする。
本発明によれば、筒状本体のガイド孔の内面に軸方向に延在する複数の凸部または凹部を設け、筒状本体のガイド孔の内面と柱状体の外周とが線接触により摺動するように構成したため、軸方向と異なる方向からの荷重を受けた場合でも摺動抵抗が軽減されてスムーズに柱状体がガイド孔を摺動することが可能になる。そのため、ガイド孔の内周を切削加工する必要がなくなり、切屑を除去する作業も不要になる。
また、ガススプリング装置を柱状体用ガイド部材によって摺動可能に支持する構成の場合、例えば、椅子の高さ調整を行うガススプリング装置に対して軸方向と異なる方向の荷重が作用した際にもガススプリング装置と柱状体用ガイド部材との摺動抵抗が軽減されて椅子の高さ調整をスムーズに行うことができる。
以下、図面と共に本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明になる柱状体用ガイド部材の第1実施の形態が適用されたガススプリング装置の縦断面図である。
図1に示されるように、ガススプリング装置10(シリンダ装置)は、例えば、椅子(図示せず)の座部と脚部との間に設けられ、上下方向に伸縮動作することにより座部の高さ調整を行うことができる。
図1に示されるように、ガススプリング装置10(シリンダ装置)は、例えば、椅子(図示せず)の座部と脚部との間に設けられ、上下方向に伸縮動作することにより座部の高さ調整を行うことができる。
ガススプリング装置10は、座部の下面に設けられた取付金具(図示せず)に嵌合するシリンダ(柱状体)12と、シリンダ12の下方に延在するピストンロッド14(ロッド)と、ピストンロッド14の下端14aが底部16aに結合された円筒形状のスリーブ16(支持筒体)と、スリーブ16の上端に圧入された柱状体用ガイド部材18とを有する構成である。
ガイド部材18は、例えば、チタン酸カリウム繊維を含有されたプラスチック複合材により成型されており、例えば、従来から使用されていたポリアセタール材よりも摩擦抵抗値が小さく、摺動部の摺動抵抗が軽減されると共に、耐磨耗性が向上している。
シリンダ12は、内部にガスが封入されており、ピストンロッド14と一体的に結合されたピストン(図示せず)が摺動可能に挿入されている。また、シリンダ12の上端には、ピストン内部のガス流通路を開閉するロック機構(図示せず)を解除動作させるための押圧釦20が突出している。
この押圧釦20は、座部の下側などに設けられたレバー(図示せず)を回動操作することで下方に押圧されると、下方に変位してロック機構により遮断されたガス流通路を開放する。これにより、ピストン上面と下面との受圧面積の差による圧力差が生じ、シリンダ12が上昇して座部の高さ位置を変更することができる。尚、座部の高さ位置を下げるには、上記ロック機構を解除した状態で座部に腰を掛けると体重によってシリンダ12が降下する。
このように昇降動作するシリンダ12は、ガイド部材18のガイド孔18aに摺動可能に嵌合されており、摺動方向を案内される。また、ガイド部材18は、外周に係止溝18bが設けられており、この係止溝18bには、スリーブ16の上端部分が外側から内側に向けてかしめ加工された係止部16bが嵌合係止されている。また、ピストンロッド14の下端14aは、スリーブ16の底部16aに挿通された状態で係止ピン22が軸方向と直交する横方向に挿通されている。従って、ピストンロッド14は、軸方向に抜けないようにスリーブ16の底部16aに結合され、且つガイド部材18はスリーブ16の係止部16bに係止されているため、シリンダ12は、ガイド部材18のガイド孔18aを軸方向に摺動することができる。
ここで、ガイド部材18の構成について説明する。
図2はガイド部材18の側面図である。図3はガイド部材18の底面図である。図4(A)はガイド部材18の横断面図、図4(B)はガイド部材18のB部を拡大して示す図である。
図2はガイド部材18の側面図である。図3はガイド部材18の底面図である。図4(A)はガイド部材18の横断面図、図4(B)はガイド部材18のB部を拡大して示す図である。
図2、図3、図4(A)(B)に示されるように、ガイド部材18は、樹脂材により一体成型されており、筒状本体24と、筒状本体24の上端より半径方向に突出する環状鍔部26と、筒状本体24の外周から放射状に突出し、且つ軸方向に延在形成された複数の羽状部28(281〜2812)とを有する。ガイド部材18のガイド孔18aは、筒状本体24の内周面に形成されており、軸方向から見ると、正12角形(多角形)に形成されている。
従って、ガイド孔18aは、辺301〜3012と角321〜3212とが交互に配置されており、羽状部28(281〜2812)は角321〜3212の外周側に対応する位置に設けられている。そのため、ガイド部材18をスリーブ16内に圧入する際は、羽状部28(281〜2812)が内側に押圧しようとする力が作用するが、羽状部28(281〜2812)の内側に配置された角321〜3212が開く方向に弾性変形して押圧力を吸収する弾性部として作用する。よって、ガイド部材18をスリーブ16内にスムーズに圧入することができる。
また、羽状部28(281〜2812)間に形成された谷部34(341〜3412)は、辺301〜3012の外周側に対応する位置に設けられている。角321〜3212は、シリンダ12の外周から離間する位置にあるので、凹部として機能する。そして、羽状部28(281〜2812)の半径方向の縁部は、スリーブ16の内周の円弧形状に嵌合するように当該円弧部と同じ円弧形状に形成されている。
図5(A)はガイド孔18aにシリンダ12が挿入された状態を示す平面図、図5(B)はA部を拡大して示めす図である。
図5(A)(B)に示されるように、円筒形状のシリンダ12がガイド孔18aに挿入されると、シリンダ12の外周は辺301〜3012に線接触で摺接する。そして、角321〜3212は、シリンダ12の外周から離間した位置にほぼ三角形状の空間35(351〜3512)を形成する。この空間35(351〜3512)は、軸方向に延在形成されている。
図5(A)(B)に示されるように、円筒形状のシリンダ12がガイド孔18aに挿入されると、シリンダ12の外周は辺301〜3012に線接触で摺接する。そして、角321〜3212は、シリンダ12の外周から離間した位置にほぼ三角形状の空間35(351〜3512)を形成する。この空間35(351〜3512)は、軸方向に延在形成されている。
シリンダ12の外周は、辺301〜3012の中間位置に摺接するが上記空間35(351〜3512)を形成する角321〜3212と非接触になるため、辺301〜3012の夫々と線接触で摺動方向をガイドされる。これにより、シリンダ12の外周は、辺301〜3012に対向する12箇所が線接触することになり、面接触で摺接させるものよりも摺動抵抗がかなり軽減されている。
また、上記角321〜3212とシリンダ12とにより形成された各空間35(351〜3512)には、グリスなどの粘性の高い潤滑剤が注入されている。従って、各空間35(351〜3512)は、潤滑油溜めとして機能しており、シリンダ12に対する摺動抵抗をより一層低減している。
なお、ここで、ガイド孔18aを軸方向から見て、角がある正12角形(多角形)に形成し、角を有する空間35(351〜3512)を形成したものを示したが、本発明で言う多角形状とは、例えば、頂部を円弧状に面取りしたものを含み、要は、当該部分に空間を形成するように辺を接続した形状を含むものである。
図6は図4中A−A線に沿う横断面図である。
図6に示されるように、ガイド孔18aは、軸方向に貫通しており、軸方向に延在する角321〜3212には、一定間隔で角321〜3212を埋めるように、軸方向への寸法を小さくした堰36が設けられている。この堰36は、角321〜3212を複数の溝に仕切ることにより各空間35(351〜3512)に注入された潤滑剤が流出することを防止している。
図6に示されるように、ガイド孔18aは、軸方向に貫通しており、軸方向に延在する角321〜3212には、一定間隔で角321〜3212を埋めるように、軸方向への寸法を小さくした堰36が設けられている。この堰36は、角321〜3212を複数の溝に仕切ることにより各空間35(351〜3512)に注入された潤滑剤が流出することを防止している。
図7はガイド孔18aにシリンダ12が挿入された状態を示す横断面図である。
図7に示されるように、シリンダ12は、辺301〜3012に線接触すると共に、角321〜3212の各空間35(351〜3512)に注入された潤滑剤によって低摩擦で軸方向に摺動することが可能になる。そのため、例えば、座部の中央から離れた位置に荷重を作用させたり、あるいは、座部に対して斜め方向に延在する向きでガススプリング装置が取り付けられたりした場合でも、ガイド孔18aの内周を摺動するシリンダ12との間の摺動抵抗が極めて小さいため、高さ調整動作がスムーズに行われる。
図7に示されるように、シリンダ12は、辺301〜3012に線接触すると共に、角321〜3212の各空間35(351〜3512)に注入された潤滑剤によって低摩擦で軸方向に摺動することが可能になる。そのため、例えば、座部の中央から離れた位置に荷重を作用させたり、あるいは、座部に対して斜め方向に延在する向きでガススプリング装置が取り付けられたりした場合でも、ガイド孔18aの内周を摺動するシリンダ12との間の摺動抵抗が極めて小さいため、高さ調整動作がスムーズに行われる。
また、本実施例では、シリンダ12が低摩擦でガイド孔18aを摺動することができるので、ガイド部材18のガイド孔18aを切削加工して拡径する必要がなく、切屑が摺動面に食い込むおそれもない。
次に、本発明の第2実施の形態について説明する。図8は第2実施の形態におけるガイド部材を示す横断面図である。尚、図8において、上記第1実施の形態と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
図8に示されるように、ガイド部材40は、ガイド孔40aが円形に形成されており、その内周面に軸方向に延在する複数の突起(凸部)42(421〜4212)が設けられている。突起42(421〜4212)は、断面形状が半円形状になっているので、シリンダ12の外周に対して線接触することができ、低摩擦でシリンダ12を軸方向に摺動させることができる。
図8に示されるように、ガイド部材40は、ガイド孔40aが円形に形成されており、その内周面に軸方向に延在する複数の突起(凸部)42(421〜4212)が設けられている。突起42(421〜4212)は、断面形状が半円形状になっているので、シリンダ12の外周に対して線接触することができ、低摩擦でシリンダ12を軸方向に摺動させることができる。
また、突起42(421〜4212)間には、円弧状凹部44(441〜4412)が形成されている。この円弧状凹部44(441〜4412)は、シリンダ12の外周との間に空間46(461〜4612)を形成する。そして、空間46(461〜4612)には、グリスなどからなる潤滑剤が注入されている。
また、羽状部48(481〜4812)は円弧状凹部44(441〜4412)の外周側に対応する位置に設けられている。そのため、ガイド部材40をスリーブ16内に圧入する際は、羽状部48(481〜4812)が内側に押圧しようとする力が作用するが、羽状部48(481〜4812)の内側に配置された円弧状凹部44(441〜4412)が押圧方向に弾性変形して押圧力を吸収する弾性部として作用する。よって、ガイド部材18をスリーブ16内にスムーズに圧入することができる。
従って、シリンダ12は、突起42(421〜4212)に線接触すると共に、円弧状凹部44(441〜4412)に注入された潤滑剤によって低摩擦で軸方向に摺動することが可能になる。そのため、例えば、座部の中央から離れた位置に荷重を作用させたり、あるいは、座部に対して斜め方向に延在する向きでガススプリング装置が取り付けられたりした場合でも、ガイド孔40aの内周を摺動するシリンダ12との間の摺動抵抗が極めて小さいため、高さ調整動作がスムーズに行われる。
次に、本発明の第3実施の形態について説明する。図9は第3実施の形態におけるガイド部材を示す横断面図である。尚、図9において、上記第1実施の形態と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
図9に示されるように、ガイド部材50は、ガイド孔50aが正六角形(多角形)に形成されており、辺521〜526と角541〜546とが交互に配置されており、羽状部56(561〜566)は角541〜546の外周側に対応する位置に設けられている。そのため、ガイド部材18をスリーブ16内に圧入する際は、羽状部56(561〜566)が内側に押圧しようとする力が作用するが、羽状部56(561〜566)の内側に配置された角541〜546が開く方向に弾性変形して押圧力を吸収する弾性部として作用する。よって、ガイド部材50をスリーブ16内にスムーズに圧入することができる。
図9に示されるように、ガイド部材50は、ガイド孔50aが正六角形(多角形)に形成されており、辺521〜526と角541〜546とが交互に配置されており、羽状部56(561〜566)は角541〜546の外周側に対応する位置に設けられている。そのため、ガイド部材18をスリーブ16内に圧入する際は、羽状部56(561〜566)が内側に押圧しようとする力が作用するが、羽状部56(561〜566)の内側に配置された角541〜546が開く方向に弾性変形して押圧力を吸収する弾性部として作用する。よって、ガイド部材50をスリーブ16内にスムーズに圧入することができる。
また、角541〜546とシリンダ12外周との間に形成された空間58(581〜5812)には、グリスなどからなる潤滑剤が注入されている。
従って、シリンダ12は、辺521〜526に線接触すると共に、角541〜546に注入された潤滑剤によって低摩擦で軸方向に摺動することが可能になる。そのため、例えば、座部の中央から離れた位置に荷重を作用させたり、あるいは、座部に対して斜め方向に延在する向きでガススプリング装置が取り付けられたりした場合でも、ガイド孔50aの内周を摺動するシリンダ12との間の摺動抵抗が極めて小さいため、高さ調整動作がスムーズに行われる。
なお、ここで、ガイド孔50aを軸方向から見て、角がある正6角形(多角形)に形成し、角を有する空間58(581〜5812)を形成したものを示したが、本発明で言う多角形状とは、例えば、頂部を円弧状に面取りしたものを含み、要は、当該部分に空間を形成するように辺を接続した形状を含むものである。
次に、本発明の第4実施の形態について説明する。図10は第4実施の形態におけるガイド部材を示す横断面図である。尚、図4において、上記第1実施の形態と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
図10に示されるように、実施例4のガイド部材60は、ガイド孔60aが波形に湾曲した湾曲凹部621〜626と湾曲凸部641〜646とが交互に配置されており、羽状部66(661〜666)は湾曲凹部621〜626の外周側に対応する位置に設けられている。そのため、ガイド部材18をスリーブ16内に圧入する際は、羽状部66(661〜666)が内側に押圧しようとする力が作用するが、羽状部66(661〜666)の内側に配置された湾曲凹部621〜626が開く方向に弾性変形して押圧力を吸収する弾性部として作用する。よって、ガイド部材60をスリーブ16内にスムーズに圧入することができる。
図10に示されるように、実施例4のガイド部材60は、ガイド孔60aが波形に湾曲した湾曲凹部621〜626と湾曲凸部641〜646とが交互に配置されており、羽状部66(661〜666)は湾曲凹部621〜626の外周側に対応する位置に設けられている。そのため、ガイド部材18をスリーブ16内に圧入する際は、羽状部66(661〜666)が内側に押圧しようとする力が作用するが、羽状部66(661〜666)の内側に配置された湾曲凹部621〜626が開く方向に弾性変形して押圧力を吸収する弾性部として作用する。よって、ガイド部材60をスリーブ16内にスムーズに圧入することができる。
また、湾曲凹部621〜626とシリンダ12外周との間に形成された空間68(681〜6812)には、グリスなどからなる潤滑剤が注入されている。
従って、シリンダ12は、湾曲凸部641〜646に線接触すると共に、湾曲凹部621〜626に注入された潤滑剤によって低摩擦で軸方向に摺動することが可能になる。そのため、例えば、座部の中央から離れた位置に荷重を作用させたり、あるいは、座部に対して斜め方向に延在する向きでガススプリング装置が取り付けられたりした場合でも、ガイド孔60aの内周を摺動するシリンダ12との間の摺動抵抗が極めて小さいため、高さ調整動作がスムーズに行われる。
なお、上記各実施の形態では、ガイド部材の適用対象となるシリンダ装置として、ガススプリング装置に適用したものを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、シリンダ装置として、油圧ダンパ装置、摩擦ダンパ装置等にも適用することができるのは勿論である。
10 ガススプリング装置(シリンダ装置)
12 シリンダ
14 ピストンロッド(ロッド)
16 スリーブ
18,40,50,60 柱状体用ガイド部材
18a,40a,50a,60a ガイド孔
24 筒状本体
28(281〜2812),48(481〜4812),56(561〜566),66(661〜666) 羽状部
301〜3012,521〜526 辺
321〜3212,541〜546 角
35(351〜3512),46(461〜4612),58(581〜5812),68(681〜6812) 空間
42(421〜4212) 突起
44(441〜4412) 円弧状凹部
621〜626 湾曲凹部
641〜646 湾曲凸部
12 シリンダ
14 ピストンロッド(ロッド)
16 スリーブ
18,40,50,60 柱状体用ガイド部材
18a,40a,50a,60a ガイド孔
24 筒状本体
28(281〜2812),48(481〜4812),56(561〜566),66(661〜666) 羽状部
301〜3012,521〜526 辺
321〜3212,541〜546 角
35(351〜3512),46(461〜4612),58(581〜5812),68(681〜6812) 空間
42(421〜4212) 突起
44(441〜4412) 円弧状凹部
621〜626 湾曲凹部
641〜646 湾曲凸部
Claims (4)
- 柱状体の外周が挿入されるガイド孔を有し、前記柱状体をその軸方向へ摺動案内する筒状本体と、
該筒状本体の外周に放射状に突出し、支持筒体に嵌合される複数の羽状部と、
を備えた柱状体用ガイド部材であって、
前記筒状本体のガイド孔の内面に軸方向に延在する複数の凸部または凹部を設け、前記筒状本体のガイド孔の内面と前記柱状体の外周とが線接触により摺動するように構成したことを特徴とする柱状体用ガイド部材。 - 前記請求項1に記載の柱状体用ガイド部材であって、
前記ガイド孔の横断面形状を多角形状としたことを特徴とする柱状体用ガイド部材。 - 前記請求項1または2に記載の柱状体用ガイド部材であって、
前記羽状部を、前記ガイド孔の前記柱状体との非接触部分に対応する外周位置に突出形成したことを特徴とする柱状体用ガイド部材。 - 筒状のシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に挿入されたピストンと、一端が該ピストンに接続され他端が前記シリンダ外に延出されたロッドと、前記シリンダの外周が挿入されるガイド孔を有する柱状体用ガイド部材と、
を備えたシリンダ装置であって、
前記ガイド孔の内面に軸方向に延在する複数の凸部または凹部を設け、前記ガイド孔の内面と前記シリンダの外周とが線接触により摺動するように構成したことを特徴とするシリンダ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004028868A JP2005220985A (ja) | 2004-02-05 | 2004-02-05 | 柱状体用ガイド部材及びシリンダ装置 |
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Cited By (2)
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JP2014047820A (ja) * | 2012-08-30 | 2014-03-17 | Hitachi Automotive Systems Ltd | シリンダ装置 |
CN104791408A (zh) * | 2015-05-04 | 2015-07-22 | 安徽江淮汽车股份有限公司 | 减震器及汽车 |
-
2004
- 2004-02-05 JP JP2004028868A patent/JP2005220985A/ja active Pending
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